JPH0312800Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 この考案は、種々の姿勢で使用されるポータブ
ル型のウインチにおいて、どのような姿勢であつ
てもそれに対処できる上、操作も容易なウインチ
の操作装置に関するものである。

(ロ) 従来の技術 従来、林間の集材作業等に用いられる小型軽量
のポータブル型のウインチにあつては、作業の目
的に合わせてこのウインチの姿勢を種々変えて使
用する。

したがつて、その操作装置、すなわち、アクセ
ルを操作するアクセルレバーや、クラツチ、ブレ
ーキを操作するクラツチレバー等の操作部材を機
体の一定のところに設置できなかつた。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 なぜなら、これらを機体の特定のところに設置
しておくと、その姿勢如何によつて手が届かなく
なつたり、地面や周囲の木に邪魔になつたりする
からである。

よつて、これら操作部材をフリーにして機体の
姿勢を変えるたびにその置き場所を変えていた。

しかし、このようなことが運搬や操作に非常に
不便であることは容易に想像できる。

(ニ) 問題点を解決するための手段 そこで、この考案は、アクセルを操作するアク
セルレバーおよびクラツチ、ブレーキを操作する
クラツチレバー等を装着した操作バーの前後部を
機体の適所に設置されるバー受けに対して差し替
え自在に支持したことを基本構成とし、これにお
いて、バー受けをガイドポールに設置したこと、
操作バーとバー受けが各レバー類のケーブルがた
るまないガイドポールの先端付近に設けられるこ
とを任意構成とすることで、前記した問題点を解
決したのである。

(ホ) 作用 これにより、ウインチの姿勢、位置が種々異な
つても、操作バーの向きを前後変えてバー受けに
挿入することにより、落下したりすることなく、
操作し易い個所に設置できるのである。

(ヘ) 実施例 以下、この考案の実施例を図面を参照して説明
するが、第１図はこの考案に係る操作バーの側面
図、第２図はバー受け廻りの斜視図、第３図およ
び第４図はウインチの側面図および平面図、第５
図はウインチの使用状態の一例を示す側面図であ
る。

まず、ウインチＷであるが、このウインチＷは
フレーム１の上にエンジン２で駆動される減速機
３を載せ、この減速機３でドラム４を駆動するの
である。なお、ドラム４は、減速機３の上部に設
けられるドラムケース５内に収容しておく。

さらに、ドラムケース５等からガイドポール６
を水平方向に延出させ、その先端付近にブラケツ
ト７を取り付け、このブラケツト７にガイドロー
ラ８のローラ軸９を軸支するのである。その他、
ガイドポール６の両端には、これらガイドポール
６を適当な係止物に引つ掛けるためのフツク１０
も設けておく。なお、この場合、フツク１０の支
持軸１１と前記したガイドローラ８のローラ軸９
とは一直線上にあるようにしておく。このように
するのは、第５図に示すような倒立状態で使用す
る際、ガイドポール６に無用なモーメントを発生
させず、機体の安定性を増すためである。

以上により、ドラム４に巻回してあるワイヤ１
２をガイドローラ８で案内して繰り出し、目的物
まで伸ばして種々のウインチの作業をするのであ
るが、このとき、エンジン２のアクセルや減速機
３内のクラツチ、ブレーキの各操作はそれぞれケ
ーブル１３，１４で適当な位置まで伸ばされた
各々のレバー１５，１６で行う。そして、この考
案では、筒状の操作バー１７を設け、これに前記
したアクセルレバー１５やクラツチレバー１６を
装着しておくとともに、この操作バー１７の前後
部１７ａ，１７ｂを入れ換え可能的に挿入して支
持するバー受け１８を設けておくのである（ただ
し、中央の太径部は位置調整可能なストツパ部１
９である）。なお、このバー受け１８は適当な個
所に取り付けておけばよいが、もつとも好ましい
ものは前記したガイドポール６であろう。

すなわち、このガイドポール６の比較的先端位
置の側面等にリング状のバー受け１８をその挿入
方向をやや斜めに向けて固定しておく（第２図参
照）。

これにより、ガイドポール６がほぼ水平な通常
姿勢にあつては、操作バー１７の後部１７ｂ側を
バー受け１８に挿通し（第１図参照）、ガイドポ
ール６が起立した倒立姿勢にあつては、操作バー
１７の前部１７ａ側を挿通することになる（第５
図参照）。こうすることにより、操作バー１７を
単にバー受け１８に挿入するのみで、落下するこ
となく支持できるとともに、ケーブル類１３，１
４が曲げることもなくなるのである。

(ト) 考案の効果 この考案は、前記したものであるから、すなわ
ち、アクセルを操作するアクセルレバー１５およ
びクラツチ、ブレーキを操作するクラツチレバー
１６等を装着した操作バー１７と、この操作バー
１７の前後部１７ａ，１７ｂいずれをもバー受け
１８に対して差し替え可能的に支持できるように
したものであるから、操作バー１７をバー受け１
８に挿入するという簡単な操作をするのみで、こ
れらレバー類１５，１６を固定できる。そして、
この場合、その挿入向きを適宜調整することで、
ウインチＷが種々な作業姿勢を取る場合であつて
も、それに対処できる。すなわち、ウインチＷの
ワイヤーやロープに吊して移動させるような場
合、従来であれば、その姿勢如何によつては各ケ
ーブル１３，１４類が垂れ下がり、下のブツシユ
や岩等の障害物に当たつていたのであるが、こう
することによつてそれもなくなつた。また、この
ことは、操作バー１７を取り外せることをも意味
するものであるから、持ち運びの際等には外して
おけば、楽である。

さらに、バー受け１８をガイドポール６に設け
ることで、操作のし易い恰好の設置場所を提供す
るとともに、その先端付近に設けておくと、各ケ
ーブル類１３，１４を曲げることなく、自然に伸
長させることが可能になるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る操作バーの側面図、第
２図はバー受け廻りの斜視図、第３図および第４
図はウインチの側面図および平面図、第５図はウ
インチの使用状態の一例を示す側面図である。 符号、６……ガイドポール、１３……ケーブ
ル、１４……ケーブル、１５……アクセルレバ
ー、１６……クラツチレバー、１７……操作バ
ー、１７ａ……操作バーの前部、１７ｂ……操作
バーの後部、１８……バー受け。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 アクセルを操作するアクセルレバー１５およ
   びクラツチ、ブレーキを操作するクラツチレバ
   ー１６等を装着した操作バー１７の前後部１７
   ａ，１７ｂを機体の適所に設置されるバー受け
   １８に対して差し替え自在に支持したことを特
   徴とするウインチの操作装置。 バー受け１８をガイドポール６に設置したこ
   とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第項
   記載のウインチの操作装置。 操作バー１７とバー受け１８が各レバー類１
   ５，１６のケーブル１３，１４がたるまないガ
   イドポール６の先端付近に設けられることを特
   徴とする実用新案登録請求の範囲項記載のウ
   インチの操作装置。