JPH03125323A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

Info

Publication number
JPH03125323A
JPH03125323A JP26303389A JP26303389A JPH03125323A JP H03125323 A JPH03125323 A JP H03125323A JP 26303389 A JP26303389 A JP 26303389A JP 26303389 A JP26303389 A JP 26303389A JP H03125323 A JPH03125323 A JP H03125323A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
lubricant
magnetic recording
recording medium
magnetic layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26303389A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Omoto
大本 浩之
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maxell Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Maxell Ltd filed Critical Hitachi Maxell Ltd
Priority to JP26303389A priority Critical patent/JPH03125323A/ja
Publication of JPH03125323A publication Critical patent/JPH03125323A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lubricants (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば磁気ディスクカートリッジ。
磁気テープあるいは磁気カードなどに用られる磁気記録
媒体に係り、特に強磁性金属粉を主体とし、少なくとも
非磁性のバインダならびに潤滑剤を含有する磁性層の構
成に関するものである。
〔従来の技術〕
磁気記録媒体の記録密度を高めるために、近年、例えば
鉄、コバルト−ニッケル、コバルト−リンなどの強磁性
金属からなる微粒子を含有した磁性層が用いられている
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで従来のこの種の磁気記録媒体1例えば磁気ディ
スクカートリッジを記録再生装置に袋層して使用すると
、磁気ヘッドとの摺接によって強磁性金属粉が磁性層か
ら脱落して、磁気記録記録媒体の走行性が低下するとい
う問題がある。特に薄くてフレキシブルな磁気ディスク
を使用した磁気ディスクカートリッジは、通常1回転し
ている磁気ディスクの両面を磁気ヘッドが所定の圧力で
挟持する関係上、磁気ディスクの耐久性が高く要求され
るため、磁気ディスクの耐摩耗性は非常に重要な問題で
ある。
そのため従来、磁性層中に存在せしめるバインダや固形
添加物などの改良により、磁性層の膜強度を向上させた
り、’/m?iIn!の改良により潤滑性能を向上させ
たりするなど種々の検討がなされている。特に潤滑剤に
関してはその効果が比較的大きく1例えばオレイルオレ
ート(以下、oOと略記する)や2−エチルへキシルオ
レート(以下、EH○と略記する)などの脂肪酸エステ
ルが使用されている。
ところで従来の磁気記録媒体の場合、前述のように強磁
性金属粉を使用しているにも拘らず、C/N特性が悪い
という問題があった。
本発明者らはこの磁気特性の低下について種々検討した
結果、磁性層の表面粗さとそれに保持される潤滑剤の量
とが大きく影響していることを解明した。すなわち従来
の磁気記録媒体における磁性層の表面粗さRaは0.0
12〜0.015 μraで、潤滑剤の保持量は700
〜800mg/m”程度であった。このように磁性層の
表面粗さを比較的粗くしたのは、磁気ヘッドとの摩擦係
数ならびに記録再生装置のモータ負荷トルクを考慮した
ためであり、磁性層の表面粗さを比較的粗くすることに
より必然的に潤滑剤の保持量も前述のように比較的多く
なっている。
しかし、磁性層の表面粗さが前述のように比較的粗くし
かも潤滑剤の量が多いと、C/N特性は悪化してしまい
優れた磁気特性を得ることができない。
また、このような問題とは別に従来用いられていた00
潤滑剤は、10℃から磁気記録媒体の使用温度の下限で
ある0℃にかけて粘度が急激に上昇し白濁化して1強い
粘着性を有する半固化状態になる。従ってこのような潤
滑剤を用いた磁気ディスクカートリッジを低温下で使用
すると、カートリッジケース内に貼着されているクリー
ニングシートの摩耗粉などが前記半固化状態の潤滑剤の
影響で磁気ディスクの表面に付着しやすくなり、そのた
めにドロップアウトの原因になる。
一方、前記EH○潤滑剤はいずれの温度においても粘度
の低い潤滑剤である。そのため磁性層表面の油膜強度が
弱く、苛酷な条件下での磁気記録媒体の耐久性を向上す
る効果がほとんど期待できないなどの技術的な間層も有
している。
本発明の目的は、このような従来技術が有していた欠点
を有効に解消し、もって磁気特性ならびに耐久性に優れ
た信頼性の高い磁気記録媒体を提供するにある。
〔課題を解決するための手段〕
前述の目的を達成るため1本発明は、非磁性体からなる
基体上に、強磁性金属粉を主体とし、少なくとも非磁性
のバインダと潤滑剤とを含有する磁性層を設けた磁気記
録媒体を対象とするものである。
そしてスタイラス径2μm、触針荷重25 m g 。
カットオフ0.008mm、走査速度0.03 m/秒
の条件下において触針式表面粗さ計で測定した前記磁性
層の表面粗さが0.006〜o、oioμmの範囲に規
制され、 その磁性層に保持される潤滑剤量が、400〜650m
g/m”の範囲に規制されていることを特徴とするもの
である。
〔作用〕
本発明は前述したように、磁性層の表面粗さRaを0.
006μm以上とすることで磁気ヘッドに対する摩擦係
数、記録再生装置におけるモータ負荷トルクの増大を抑
制し、一方1表面粗さRaを0.010μm以下に規制
することによりC/Nなどの磁気特性の劣下を防止して
いる。
さらに潤滑剤の量を、400mg/m”以上とすること
で耐久性の低下を防止し、一方、潤滑剤量を650mg
/m”以下とすることによりC/Nなどの磁気特性の劣
化ならびに前記摩擦係数、モータ負荷トルクの増大を防
止し、安定した磁気特性と優れた耐久性を有する磁気記
録媒体を提供することができる。
〔発明の実施例〕
第1図ないし第6図は本発明の実施例に係る磁気ディス
クカートリッジを説明するためのもので、第1図はその
ディスクカートリッジの分解斜視図、第2図は上ケース
にクリーニングシートを貼着した状態を示す底面図、第
3図は下ケースにクリーニングシートを貼着した状態を
示す平面図、第4図はこの磁気ディスクカー・トリシン
の使用状態を示す磁気ヘッド挿入口付近の拡大断面図、
第5図はこの磁気ディスクカートリッジの弾性片付近の
拡大断面図、第6図はクリーニングシートの拡大断面図
である。
磁気ディスクカートリッジは、カートリッジケースlと
、その中に回転自在に収納された磁気ディスク2と、カ
ートリッジケースlに摺動可能に支持されたシャッタ3
とがら主に構成されている。
カートリッジケース1は上ケース1aと下ケース1bと
から構成され、これらは例えばABS@脂などの硬質合
成樹脂で射出成形されている。
下ケース1bのほぼ中央には回転駆動軸挿入用の開口4
が形成され、それの近くに長方形のヘッド挿入口5が設
けられ、上ケースIaにも同様にヘッド挿入口5が設け
られている。上ケースlaならびに下ケース1bの前面
付近には、第1図に示すように、前記シャッタ3の摺動
範囲を規制するために若干低くなった凹部6がそれぞれ
形成され、この凹部6の中間位置に前記磁気ヘッド挿入
口5が開設されている。
第3図に示すように、上ケース1aの内面でがつ磁気ヘ
ッド挿入口5の左右両側には、座ぐり状の凹部7.7が
それぞれ形成されている。この凹部7の縦幅w1は磁気
ヘッド挿入口5の長手方向の幅(縦幅)W2とほぼ等し
く、凹部7の横幅W3は磁気ヘッド挿入口5の長手方向
と直交する方向の幅(横幅)W4の0.3倍以上、好ま
しくは0.5倍ないし1.5倍の範囲に規制されている
上ケース1aにおける磁気ヘッド挿入口5のディスク回
転方向上流側には、多数本の直線上に延びた突起8が設
けられ、そのうち両側2本はその内側の突起8よりも若
干高くなっている。
上ケースlaの内面には磁気ディスク2の収納位置を規
制する弧状の規制リブ9が突設され、それの一部は前記
凹部7の端部を通り、規制リブ9が凹部7周辺の補強体
としても役立っている。
この規制リブ9の内側には、はぼC字形のクリニングシ
ート10が挿入される。クリーニングシート10の磁気
ヘッド挿入口5と対応する位置に設けられた開口11の
横幅W5は、磁気ヘッド挿入口5の横幅W4よりも若干
大きく設計されている。クリーニングシート10を上ケ
ース1aの内面に載置することにより、前記凹部7なら
びに突起8も覆われ、クリーニングシート10の周辺部
が上ケース1aに超音波溶着される。前述のように上ケ
ース1aの凹部7は十分な広さを有しているから、第4
図に示す如くクリーニングシート10における開口11
の端縁が凹部7内において超音波溶着12することがで
きる。
第3図ならびに第5図に示すように、下ケース1bの内
面でかつ上ケース1aの突起8とほぼ対向する位置に突
条の支え部13と、張り付き防止用の凸条14が設けら
れている。第3図ならびに第5図に示すように、プラス
チックシートを折り曲げて形成した弾性片15の基部1
6が下ケース1bの内面でかつ支え部13の近傍に接着
あるいは熱融着などの適宜な手段で固着される。弾性片
15の自由端17は、支え部13に支えられてそれの傾
斜状態が保持される。
下ケース1bの内面にも規制リブ9が突設され、それの
内側にクリーニングシート10が配置される。このクリ
ーニングシート10の磁気ヘッド挿入口5と対応する位
置に設けられた開口11の横幅W5は、磁気ヘッド挿入
口5の横幅W4よりも若干大きく設計されている。第3
図に示すようにクリーニングシート10を下ケース1b
の内側に載置することにより、前記弾性片15が覆われ
、クリーニングシート10の周辺部が下ケース1bに超
音波溶着12されるが、弾性片15の付近は超音波溶着
12が省略されている。
上ケース1aと下ケース1bとを組み合わせて磁気ディ
スクカートリッジを組み立てた場合、第5図に示すよう
に弾性片15によって下ケース1bからクリーニングシ
ート10が部分的に持ち上げられるとともに、上ケース
laに設けられた突起8によってその持ち上げが若干押
し下げられて、磁気ディスク2が上、下のクリーニング
シート10.10によって弾性的に挟持される。そして
磁気ディスク2の回転にともない、クリーニングシート
10によりディスク表面が清掃される。
第4図は磁気ディスクカートリッジの使用状態を示す図
で、図中の18は磁気ヘッドである。
前記クリーニングシートエ0は、第6図に示すように3
層構造になっている。すなわち、磁気ディスク2と対向
するディスク側不織布層19と、カートリッジケース1
と対向するケース側不織布層20と、そのディスク側不
織布層19とケース側不織布層20とを連結するための
中間不織布層21を備えている。
前記ディスク側不織布層19ならびにケース側不織布M
20は、ともにレイヨン繊維単独で構成されており、表
、裏の区別がないようにできている。レイヨン繊維とし
ては、ビスコースレイヨン。
銅アンモニアレイヨンならびにアセテートレイヨンなど
が用いられる。レイヨン繊維(ステーブル)の引張強さ
は約2.5〜3.1g/D、伸び率は約16〜22%、
伸長弾性率(3%伸長時)は約55〜80%、比重は約
1.50〜1.52である。
前記中間不織布層21はレイヨン繊維とポリアミド繊維
の混合繊維層から構成されている。レイヨン繊維とポリ
アミド繊維の混合比率(レイヨン/ポリアミド)は約1
/9〜9/1の範囲において適宜に選択され、特に3/
7〜7/3の範囲が好適である。
ポリアミド繊維は、アジピン酸とへキサメチレンジアミ
ンとの重縮合物を原料モノマーとした繊維である。ポリ
アミド繊維の引張強さは約4.5〜7.5、伸び率は約
25〜60%、伸長弾性率(3%伸長時)は約95〜1
00%、比重は約1.14である。
クリーニングシート10はレイヨン繊維単独で構成する
こともできるが、本実施例のように前記ディスク側不織
布層19とケース側不織布層20との間に熱可塑性繊維
を含む不織布からなる中間不織布層21を設けることに
より、カートリッジケース1と良好に熱融着することが
できる。
前記中間不織布R21は、前述のようにレイヨン繊維と
ポリアミド繊維の混合物の他に1例えばポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリス
チレン、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂など各種の熱可
塑性繊維が好適に使用し得る。特に前述のようにディス
ク側不織布層19とケース側不織布層20にレイヨン繊
維を用いていることから、これら両層19.20とのな
じみを考慮して、中間不織布層21をレイヨン繊維を含
有した混合繊維層で構成すると良い。
このクリーニングシート10の目付量は、特には限定さ
れるものではないが約20〜50g/n(が適当である
。なおここでいう目付量とは、50X50cmの試料5
枚の重量をそれぞれ測定し、それらの平均値をとった値
である。
クリーニングシート10の厚さは、150〜300μm
が適当である。実施例に係るクリーニングシート10の
具体的な物性を示せば次の通りである。
前述のようにクリーニングシート10を3層構造にした
が、実際にこのクリーニングシート10を用いて磁気デ
ィスクスートリッジを組み立てると、磁気ディスク2と
摺接する繊維の全部がレイヨン繊維でない場合があり、
中間不織布層21中の熱可塑性繊維(ポリアミド繊維)
の極く一部分が繊維どうしの絡み合いによってクリーニ
ングシート10の表面側に出て磁気ディスク2と接触す
ることがある。しかし、そのような場合においても熱可
塑性繊維が磁気ディスク2と摺接する割合は約10%以
下であり、実質的には磁気ディスク2と接触する繊維の
ほぼ100%がレイヨン繊維である。
次に磁性層の組成について説明する。磁性層は。
強磁性金属粉、バインダ、潤滑剤、補強粉などから構成
されている。
前記強磁性金属粉としては、実質的にα−Feからなる
金属鉄粉が用いられる。ここで実質的にα−Feからな
る金属鉄粉と定義したのは、Feの他に例えばN i、
Cr、Mn、S i 、W、Mo。
Goなどの金属元素が少量溶けて固溶体になってるもの
も含むことを意味している6本実施例で使用するα−F
e金属粉の物性は1次の表2の通りである。
表  2 前記バインダとしては、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニ
ルアルコール共重体、ポリウレタン樹脂、ポリイソシア
ネート化合物などが用いられる。
前記潤滑剤としては、磁気ディスクカートリッジなどの
磁気記録媒体の使用温度範囲の下限である0℃において
液状態、すなわち融点が0℃以下で、0℃における粘度
が80cp以下好ましくは60〜75cpで、20℃に
おける粘度が20cp以上好ましくは20〜45cp更
に好ましくは30〜40cpで、40℃における粘度が
10cp以上好ましくは10〜25cp更に好ましくは
15〜20epの脂肪酸エステルが使用され、特に下記
の一般n造式を有しているものが好適である。
一般構造式 式中のRxならびにR2は、各々炭素数が1〜15の直
鎖または分岐を有する飽和アルキル基。
R3は、炭素数が17の直鎖または分岐を有する飽和ま
たは不飽和アルキル基である。
この脂肪酸エステルの具体例を示せば1例えば2−ヘプ
チルウンデシルオレート、2−オクチルドデシルオレー
ト、2−メチルヘキサデシルステアレート、2−ヘキシ
ルドデシルステアレート、2−オクチルデシルステアレ
ート、2−エチルヘキサデシルオレート、2−ヘキシル
ドデシルオレートならびにイソアミルステアレートなど
がある。
この脂肪酸エステルのなかでも特に前記一般構造式中の
R1が炭素数7〜8.R2が炭素数9〜lOの直鎖また
は分岐アルキル基を有する、例えば2−ヘプチルウンデ
シルオレート(R+の炭素数が7で、R2の炭素数が9
)、あるいは2−オクチルドデシルオレート(R1の炭
素数が8で。
R2の炭素数が10)が好適である。脂肪酸エステルは
1種のものを用いてもよいし、2種以上を混合して用い
てもよい、また必要に応じて他の潤滑剤と併用すること
も可能である。
潤滑剤(脂肪酸エステル)は、予め磁性塗料に添加して
磁性層を形成するか、あるいはトルエン、n−ヘキサン
などの適当な有機溶剤に溶解させて、これを磁性層上に
塗布して磁性層中に含浸させる方法により、磁性層中に
適量の潤滑剤を添加させることができる。
いずれの方法にせよ潤滑剤の添加率は、強磁性金属粉に
対して5〜25重量%が適当である。添加率が前記下限
値よりも少ないと潤滑剤の効果が発揮されず、磁気記録
媒体の耐久性が十分に改善されない、一方、前記上限値
よりも多いと磁性層表面がべとついて、ゴミ類が付着し
やすくなったり、磁気ヘッドの平面に磁気記録媒体が貼
り付き、起動トルクが高くなり回転ムラが生じたりする
また補強粉としては例えば酸化アルミニウム、クロム、
炭化ケイ素、窒化ケイ素などが使用され、本実施例では
酸化アルミニウムを用いた例を示している。補強粉の粒
径は、0.4〜0.5μmが適当である。
補強粉の含有率は、5〜40重量%の範囲に規制される
。磁性層中における補強粉の含有率が5重量%未満であ
ると、比較的軟質の金属磁性粉を使用している関係上、
磁気ディスクの耐久性が十分でない。これに対して磁性
層中における補強粉の含有率が5重量%以上、好ましく
は10重量%以上になると、磁気ディスクの耐久性が格
段に改善される。
しかし、補強粉の含有率が大きくなると、必然的に強磁
性金属粉、バインダならびに潤滑剤などの他の成分の含
有率が制限されて、所望の諸特性が得られない。そのた
め補強粉の含有率の上限は40重量%にとどめておく必
要があり、好ましい補強粉の含有率は10〜30重量%
である。
ベースフィルム上に塗布する磁性塗料の好適な組成比を
示せば次の表3の通りである。
表3 この組成物を十分に混線分散した後、厚さ75μmのポ
リエチレンテレフタレートからなるベースフィルムの両
面に厚みが2.5μmになるように塗布して磁性層を形
成する。ついでこれを直径86mmのディスク状に打ち
抜いて磁気ディスクとした。
この磁気ディスクの磁気特性は、次の表4の通りである
磁気ディスクを36Orpmの速度で回転する。
そして0℃から50℃までの温度サイクルを繰返しなが
ら、磁気ディスクの表面に対して、20gの荷重で摺接
面がほぼ四角形の磁気ヘッドを摺接して、磁気ディスク
表面に走行傷が発生するまで(肉眼で確認)の回転数(
パス回数)をカウントして耐久性として評価した。なお
、各試料の磁性層の組成は1表3のものと同一としてた
表  4 表  5 次に使用する強磁性金属粉(α−Fe)の平均BET表
面積と耐摩耗性との関係について説明する。
次の表5は、各種の平均BET表面積を有するα−Fe
金属粉を用いて磁気ディスクカートリッジを組立て、こ
れを通常の記録再生装置に装着し、この表から明らかな
ように、従来のように平均BET表面積が50〜55m
”/gのa−Fe金属粉を使用した磁気ディスクは前述
のよう苛酷な走行テストにおいては走行傷が発生するま
でのパス回数が少なく、耐久性が十分であるとはいえな
い。これに対して本発明のように、α−Fg金属粉の平
均BET表面積が48m”/g以下のものは、その強磁
性金属粉とバインダとの親和力、結着力が非常に強く、
その結果において苛酷な走行テストにおいても実用に供
せる十分なパス回数(400万回以上)が得られ、磁気
ディスクの耐摩耗性が優れていることが分かる。
前述のように強磁性金属粉の平均BET表面積を48m
2/g以下にすることにより、バインダとの結着力を格
段に高めることができるが、平均BET表面積が30m
”/g未満になると保磁力分布が大きくなり、ピークシ
フトなどの電磁変換特性が劣化するため好ましくない。
従って強磁性金属粉の平均BET表面積は、30〜48
m”/gの範囲に規制する方が好ましい。
次に本発明で使用される潤滑剤の具体例について説明す
る。この具体例に係る2−ヘプチルウンデシルオレート
(HpUO)、2−オクチルドデシルオレート(ODo
O)ならびに比較例の2−エチルへシルオレート(EH
O)、オレイルオレート(OO)の分子構造式、酸素比
率、融点、表面張力ならびに加熱減量の各特性を第7図
に、各温度における粘度特性を第8図に、それぞれ示す
この第7図ならびに第8図から明がなように、○O潤滑
剤は低温(0〜10℃)において粘度が急激に上昇して
おり、0℃では白濁して半固化状態になり1強い粘着性
を示す。
一方、EH○潤滑剤は、0℃においても粘度は高々30
cp程度で非常に低粘度であるから、磁性層表面での油
膜強度が弱く、しかも加熱減量が大であるから、磁気ヘ
ッドとの摺接によって潤滑効果が極端に減退する。
これらに比較してHpUO潤滑剤ならびに0DoO′f
Jj滑剤は、0℃においても粘度は80cp以下である
から、前記O○潤滑剤のように強い粘着力はなく、従っ
て低温下においてゴミ類の付着がない、また20〜40
℃付近では40〜20cpの粘度を有しているから、所
望の潤滑効果を長期間発揮することができる。
なお、第8図に斜線で示した範囲、すなわち0℃におけ
る粘度が80cp以下好ましくは60〜75cpで、2
0℃における粘度が20cp以上好ましくは20〜45
cp更に好ましくは30〜45cp、40℃における粘
度が10cp以上好ましくは10〜25cp更に好まし
くは15〜20cpの粘度特性を有する潤滑剤が本発明
で使用される。
次に磁性層の表面粗さRaと、磁気ヘッドに対する摩擦
係数、記録再生装置におけるモータ負荷トルクならびに
C/N特性との関係について検討した結果を表6に示す
、なお、磁性層の表面粗さは、それの表面処理条件、例
えばカレンダリング処理装置におけるカレンダロールの
温度、圧力ならびにロール段数などを適宜に変更するこ
とにより、所望の表面粗さに調整することができる。
各試料における磁性層の表面粗さRaは、スタイラス径
2μm、触針荷重25 m g、カットオフ0.008
mm、走査速度0.03m m /秒の条件下において
触針式表面粗さ計で測定した。また、潤滑剤としてはい
ずれの試料にも2−ヘプチルウンデシルオレート(Hp
UO)を使用し、潤滑剤量は500mg/m2と一定に
した。
表中の摩擦係数は、磁気ヘッドに対する磁気ディスクの
摩擦係数である。
モータの負荷トルクは、スピンドルモータの負荷電流よ
りした値である。
C/N特性は、7 M Hzの正弦波を記録したときの
7MHzの再生出力(C)と6MHzのノイズ(N)か
ら求め、リファレンスディスクとの比で表わした値であ
る。
表  に の表から明らかなように、磁性層の表面粗さRaが0.
006μm未満あると、磁性層の表面が平坦すぎて摩擦
係数ならびにモータ負荷トルクが高くなる。一方、表面
粗さRaが0.010μmを超えると、C/N特性が低
下することになる。これらに比較して磁性層の表面粗さ
Raを0.006〜0.010μmの範囲に規制するこ
とにより、摩擦係数ならびにモータ負荷トルクを低く抑
えるとともに、優れたC/N特性を有する。
先にも述べたように、摩擦係数、モータ負荷トルクなら
びにC/N特性は磁性層の表面粗さRaにのみ関係する
ものではなく、磁性層に保持される潤滑剤の量にも大き
く関係する。すなわち、磁性層の表面粗さRaが適正で
あっても、潤滑剤量が多すぎたり少なすぎたりすると、
磁性層の表面粗さを規制した効果が発揮できないばかり
でなく、磁性層の耐久性にも直接影響することになる。
次の表7は、磁性層に保持される潤滑剤量と摩擦係数、
モータ負荷トルク、C/N特性ならびに加速耐久性との
関係について試験した結果を示す表である。
なお、使用した潤滑剤ならびに摩擦係数、モータ負荷ト
ルク、C/N特性などの試験条件は前述した表6の場合
と同一である。ai磁性層表面粗さは、前述の結果にも
とすいて約0.008μmとした。
表中の加速耐久性試験は、ヘッド荷重40g、周速度3
0m/秒の条件で試験した耐久性である。
表7 この表から明らかなように、潤滑剤量が400mg/m
”未満であると耐久性が悪い。一方、潤滑剤量が650
mg/m”を超えると潤滑剤が過剰となり、潤滑剤の粘
着性が影響してかえって摩擦係数ならびにモータ負荷ト
ルクが高くなるとともに、C/N特性が劣化する。これ
らに比べて潤滑剤量を400〜650 m g / m
 ”の範囲に規制したものは、磁性層の表面粗さを前述
のように規制したことと、潤滑剤の効果が十分に発揮で
きるという相乗効果から、摩擦係数ならびにモータ負荷
トルクを低く抑えるとともに、C/N特性などの磁気特
性が向上し、しかも優れた耐久性が得られる。
前記実施例では磁気ディスクカートリッジの場合につい
て説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく
、例えば磁気テープや磁気カードなどの他の磁気記録媒
体にも適用可能である。
〔発明の効果〕
本発明は前述したような構成になっており、摩擦特性な
らびに磁気特性に優れ、しかも耐久性にも優れた信頼性
の高い磁気記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第6図は本発明の実施例に係る磁気ディス
クカートリッジを説明するためのもので、第1図は、そ
の磁気ディスクカートリッジの分解斜視図。 第2図は、上ケースにクリーニングシートを貼着した状
態を示す底面図、 第3図は、下ケースにクリーニングシートを貼着した状
態を示す平面図、 第4図は、この磁気ディスクカートリッジの使用状態を
示す磁気ヘッド挿入口付近の拡大断面図、第5図は、こ
の磁気ディスクカートリッジの弾性片付近の拡大断面図
、 第6図は、クリーニングシートの拡大断面図である。 第7図は、各潤滑剤の分子構造式と各種の特性を示す図
、 第8図は、各潤滑剤の粘度特性図である。 1・・・・・・カートリッジケース、 1a・・・・・・上ケース、   ■b・・団・下ケー
ス、2・・・・・・磁気ディスク、 0・・・・・・クリーニングシート、 9・・・・・・ディス側不織布、 0・・・・・・ケース側不織布、 ■・・・・・・中間不織布。 第2図 第4 図 B 第3 図 第6図 0 1

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)、非磁性体からなる基体上に、強磁性金属粉を主
    体として、少くとも非磁性のバインダならびに潤滑剤を
    含有する磁性層を設けた磁気記録媒体において、 スタイラス径2μm、触針荷重25mg、カットオフ0
    .008mm、走査速度0.03mm/秒の条件下にお
    いて触針式表面粗さ計で測定した前記磁性層の表面粗さ
    が0.006〜0.010μmの範囲に規制され、 その磁性層に保持される潤滑剤量が、400〜650m
    g/m^2の範囲に規制されていることを特徴とする磁
    気記録媒体。
  2. (2)、請求項(1)記載において、前記強磁性金属粉
    の平均BET表面積が48m^2/g以下であることを
    特徴とする磁気記録媒体。
  3. (3)、請求項(1)記載において、前記潤滑剤として
    、0℃における粘度が80センチポイズ(cp)以下で
    、20℃における粘度が20センチポイズ(cp)以上
    で、40℃における粘度が10センチポイズ(cp)以
    上である有機化合物を用いたことを特徴とする磁気記録
    媒体。
  4. (4)、請求項(3)記載において、前記潤滑剤の0℃
    における粘度が60〜75cpの範囲で、20℃におけ
    る粘度が20〜45cpの範囲で、40℃における粘度
    が10〜25cpの範囲にそれぞれ規制されている有機
    化合物であることを特徴とする磁気記録媒体。
  5. (5)、請求項(1)記載において、前記潤滑剤が下記
    の一般構造式を有している脂肪酸エステルであることを
    特徴とする磁気記録媒体。 一般構造式 ▲数式、化学式、表等があります▼ 式中のR_1、R_2は、各々炭素数1〜15の直鎖ま
    たは分岐を有する飽和アルキル基。 R_3は炭素数17の直鎖または分岐を有する飽和ある
    いは不飽和アルキル基。
  6. (6)、請求項(5)記載において、前記一般構造式中
    のR_1が炭素数7〜8で、R_2が炭素数9〜10の
    直鎖または分岐アルキル基よりなることを特徴とする磁
    気記録媒体。
  7. (7)、請求項(1)記載において、前記脂肪酸エステ
    ルが、2−オクチルドデシルヤレート、2−ヘプチルウ
    ンデシルオレート、 2−エチルヘキサデシルステアレ
    ート、2−ヘキシルドデシルステアレート、2−オクチ
    ルデシルステアレート、2−エチルヘキサデシルオレー
    ト、2−ヘキシルドデシルオレート、2−オクチルデシ
    ルオレートならびにイソアミルステアレートのグループ
    から選択された少なくとも1種の脂肪酸エステルである
    ことを特徴とする磁気記録媒体。
  8. (8)、請求項(1)記載において、前記潤滑剤の添加
    率が強磁性金属粉に対して5〜25重量%の範囲に規制
    されていることを特徴とする磁気記録媒体。
  9. (9)、請求項(1)記載において、前記磁気記録媒体
    がフレキシブルな磁気ディスクであり、内面にクリーニ
    ングシートを貼着したカートリッジケース内に前記磁気
    ディスクが回転可能に収納されていることを特徴とする
    磁気記録媒体。
JP26303389A 1989-10-11 1989-10-11 磁気記録媒体 Pending JPH03125323A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26303389A JPH03125323A (ja) 1989-10-11 1989-10-11 磁気記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26303389A JPH03125323A (ja) 1989-10-11 1989-10-11 磁気記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH03125323A true JPH03125323A (ja) 1991-05-28

Family

ID=17383948

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26303389A Pending JPH03125323A (ja) 1989-10-11 1989-10-11 磁気記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH03125323A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4709816A (en) Recording disc cartridge
US5216566A (en) Floppy disk unit with liner of fibers containing inorganic oxide powder
US5587860A (en) Magnetic disc cartridge including a magnetic disc having a cleaning sheet composed of a non-theroplastic fiber
US20060098342A1 (en) Magnetic disk cartridge
JPH02232814A (ja) 磁気記録媒体
JPH03125323A (ja) 磁気記録媒体
JP3031472B2 (ja) 磁気デイスクカートリツジ
JPS6338769B2 (ja)
JPS63261526A (ja) 磁気記録媒体
JPH03125324A (ja) 磁気記録媒体
JPH03119514A (ja) 磁気デイスクカートリツジ
JP2947358B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH03119515A (ja) 磁気記録媒体
JP2683518B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2000076640A (ja) 磁気記録再生装置
JPH03142709A (ja) 磁気記録媒体
JPH0395720A (ja) 磁気記録媒体
JPH05342559A (ja) 磁気記録媒体及びその製造方法
JP2524167B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH0740425B2 (ja) フロツピ−デイスク
JP2651749B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2731828B2 (ja) フロッピーディスク
KR920008931B1 (ko) 비디오 테이프
JPH08255333A (ja) 磁気記録方法および磁気記録ディスク
JPH09293229A (ja) コンピュータデータ記録用磁気テープ