JPH03123360A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

Info

Publication number
JPH03123360A
JPH03123360A JP26249189A JP26249189A JPH03123360A JP H03123360 A JPH03123360 A JP H03123360A JP 26249189 A JP26249189 A JP 26249189A JP 26249189 A JP26249189 A JP 26249189A JP H03123360 A JPH03123360 A JP H03123360A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
photoreceptor
protective layer
surface protective
charge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP26249189A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2792143B2 (ja
Inventor
Hiroki Ooseto
浩樹 大背戸
Osamu Watanabe
修 渡邊
Keiichi Egawa
江川 啓一
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP26249189A priority Critical patent/JP2792143B2/ja
Publication of JPH03123360A publication Critical patent/JPH03123360A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2792143B2 publication Critical patent/JP2792143B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は電子写真感光体に関し、さらに詳しくは耐刷性
、耐溶剤性に優れた有機系電子写真感光体に関する。
[従来の技術] 複写機や光プリンタなどの電子写真プロセスに用いられ
る光導電体としては、古くからセレン、硫化カドミウム
、酸化亜鉛などが知られているが、これらの無機光導電
体に対し、軽量で可撓性に富むこと、低毒性であること
、透明性の良いものが得られることなどの利点を有する
有機光導電体を用いた有機系電子写真感光体が近年よ(
使用されるようになってきている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、従来の有機系電子写真感光体においては、無機
光導電体を用いた電子写真感光体と比べて、表面硬度が
劣るため耐久性が悪いこと、および耐溶剤性が悪いため
高解像度が得られる液体現像プロセスに使用しに(いこ
となどの問題点があった。
このような問題に対する対策として、例えば特開昭58
年198047号公報や特開昭59年220743号公
報に記述されているように、表面保護層を設ける方法が
いくつか提案されている。
しかし、表面保護層を設けることにより、残留電位の上
昇やそれに伴う印字品質の低下などの問題がしばしば現
われ、またその防止のために導電性物質などを添加する
と、画像ボケや感光層への電荷注入の問題が生じるため
、満足のいくものは得られていない。
従って、本発明の目的は、新規な表面保護層を使用する
ことにより、耐久性、耐溶剤性にすぐれ、さらに電子写
真特性、画像特性に問題のない有機系電子写真感光体を
提供することである。
[課題を解決するための手段] 本発明の感光体は、導電層、有機光導電体を用いた感光
層および表面保護層をこの順に備えた電子写真感光体に
おいて、該表面保護層を、表面官能基としてポリオキシ
アルキレン基と水酸基を有するアクリル系架橋ポリマー
粒子とアルキルエーテル化メラミン−ホルムアルデヒド
樹脂とを反応させ硬化して得た層で形成してなることを
特徴とする電子写真感光体である。
従来、表面官能基として水酸基を有するアクリル系ポリ
マー粒子をアルキルエーテル化メラミン−ホルムアルデ
ヒド樹脂で硬化しすることにより、堅牢な塗膜が得られ
ることが知られており、自動車塗装などの分野で実用化
されている(色剤協会誌、第50巻、22頁参照)。さ
らに最近の研究結果として、表面官能基として水酸基を
有するアクリル系ポリマー粒子を架橋したものを用いる
と、これをアルキルエーテル化メラミン−ホルムアルデ
ヒド樹脂で硬化した場合、堅牢性、耐溶剤性がより優れ
た塗膜が得られることが明らかになっている(色剤協会
誌、第53巻、7頁参照)。しかし、このような塗膜を
保護層として検討してみると、堅牢性に優れるものの、
抵抗率が高いため感光体の残留電位が高くなるなど、電
子写真特性を損なうという問題があることが明らかにな
った。
その対策として、抵抗率を低下させるために、低分子の
帯電防止剤などを添加すると、膜強度の低下や添加剤の
ブリードアウトやトナーのフィルミングなどの問題が生
じる。
本発明者らは、この問題を解決するためにポリマー粒子
自体に適度の導電性を持たせる方法の検討を行った結果
、アクリル系架橋ポリマー粒子に表面官能基として水酸
基とともにポリオキシアルキレン基を導入したものをア
ルキルエーテル化メラミン−ホルムアルデヒド樹脂で硬
化して得た塗膜が、適度の導電性を有し、保護層として
用いても感光体の電子写真特性を低下させないことを見
出し本発明に到達した。
本発明で言う、ポリアルキレンオキシド基とは、以下に
示す一般式で表わされる二価の基である。
(−0−R−)。
ここで、Rは炭素数が1から8のアルキレン基を表わし
、nは3から300の数を表わす。Rの例としてはメチ
レン、エチレン、エチリデン、プロピレン、テトラメチ
レンなどが挙げられる。なお、エチレンオキシドとプロ
ピレンオキシドの共重合体や、1,3−ジオキソランの
重合体のように2種類以上のRが混在するものも含むも
のとする。
本発明に使用する、表面官能基としてポリオキシアルキ
レン基と水酸基を有するアクリル系架橋ポリマー粒子は
、ポリオキシアルキレン基と水酸基を有するアクリルモ
ノマーと必要に応じ他のビニルモノマーおよび架橋用モ
ノマーの混合物を乳化重合することにより水分散液とし
て得られる。
ポリオキシアルキレン基と水酸基を有するアクリルモノ
マーとしては、ポリオキシメチレンアクリル酸モノエス
テル、ポリオキシメチレンメタクリル酸モノエステル、
ポリオキシエチレンメタクリル酸モノエステル、ポリオ
キシプロピレンアクリル酸モノエステル、ポリオキシプ
ロピレンメタクリル酸モノエステル、ポリオキシテトラ
メチレンアクリル酸モノエステル、ポリオキシテトラメ
チレンメタクリル酸モノエステル、ポリエチレングリコ
ールとアクリル酸グリシジルの付加物、ポリプロピレン
グリコールとアクリル酸グリシジルの付加物、ポリエチ
レングリコールとヒドロキシメチルアクリルアミドの付
加物、特開昭63−137914号公報中の参考例2.
4.5に示されるモノマーなどが挙げられる。これらの
モノマーは複数種混合して用いることができる。
これと共重合させるビニルモノマーとしては、アクリル
酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メ
タクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブ
チル、アクリル酸S−ブチル、メタクリル酸S−ブチル
、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エ
チルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸
2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエ
チル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒ
ドロキシプロピル、アクリル酸2−ジメチルアミノエチ
ル、メタクリル酸2−ジメチルアミノエチル、アクリル
酸シアノエチル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル
アミド、ヒドロキシメチルアクリルアミド、ヒドロキシ
エチルアクリルアミド、ブトキシメチルアクリルアミド
、ヒドロキシフェニルアクリルアミド、アクリロニトリ
ルなどのアクリル系モノマーやスチレン、マレイン酸、
酢酸ビニルなどのアクリル系以外のビニルモノマーが挙
げられる。これらのモノマーも複数種混合して用いるこ
とができる。
さらに粒子を内部架橋するために分子内に複数の不飽和
結合を有するモノマーが架橋用モノマーとして用いられ
る。架橋用モノマーとしては、エチレングリコールジア
クリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ネ
オペンチレンゲリコールジメタクリレート、ネオペンチ
レンゲリコールジアクリレート、1.3−ブチレングリ
コールジアクリレート、トリメチロールプロパントリア
クリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレー
ト、アクリル酸アリル、ジビニルベンゼン、フタル酸ジ
アリル、テレフタル酸ジアリルなどを使用することがで
きる。
乳化重合は、上記のモノマーの混合物と重合開始剤、さ
らに必要に応じて乳化剤、連鎖移動剤、pH調整剤など
を水中に滴下し、60〜95℃の温度で撹拌しながら反
応させることにより行うことができる。
重合開始剤は、水溶性のものを用いることが好ましく、
過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、アゾビスイソブ
チルアミジン塩酸塩、アゾビスシアノ吉草酸などが好ま
しく用いられる。
乳化剤は、重合に使用するモノマー自体に十分な乳化作
用がある場合などは必ずしも使用する必要はないが、使
用する場合は、アルキル硫酸ナトリウム、アルキルベン
ゼン硫酸ナトリウムなどのアニオン性界面活性剤、ポリ
オキシエチレンアルキルフェニルエーテルなどのノニオ
ン性界面活性剤、ポリビニルアルコール、ポリメタクリ
ル酸、カルボキシメチルセルロースなどの水溶性高分子
が好ましく使用される。
連鎖移動剤は、必ずしも使用する必要はないが、使用す
る場合は、ドデシルメルカプタン、オクチルメルカプタ
ンなどのメルカプタン類が好ましく使用される。
pH調整剤は、必ずしも使用する必要はないが、使用す
る場合は、炭酸水素ナトリウム、アンモニア水、エタノ
ールアミンなどの水溶性弱塩基が好ましく使用される。
本発明の電子写真感光体の保護層は、上記のようにして
得られるアクリル系架橋ポリマー粒子の水分散液に、ア
ルキルエーテル化メラミンホルムアルデヒド樹脂あるい
はその溶液を添加し、溶媒を加えて濃度を調整した塗料
を、感光層上に塗布し、熱硬化させることにより得られ
る。
塗料の希釈に用いる溶媒としては、水、アルコール系溶
媒、またはこれらの混合溶媒が好ましく使用される。
アクリル系架橋ポリマー粒子とアルキルエーテル化メラ
ミンホルムアルデヒド樹脂の混合比は、不揮発分の重量
比で1/3〜3/1が好ましい。
表面保護層の硬化条件は、温度が90〜140℃、時間
が10〜120分の範囲であることが好ましい。
表面保護層は、膜厚が厚いほど耐久性が増すが、膜厚が
厚過ぎると、残留電位が繰り返しにより上昇したり、画
像がボケたりする問題が生じる。表面保護層の好ましい
膜厚は0.3〜4μmである。
表面保護層の塗料には、p H調整剤、架橋触媒、界面
活性剤、潤滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、染料、有
機ないし無機の粒子、金属塩、アルキルエーテル化メラ
ミン−ホルムアルデヒド樹脂と反応可能な樹脂または低
分子化合物などを添加することができる。これらの添加
剤の添加量は、不揮介物中の重量分率が15%を超えな
い範囲で添加することが好ましい。
本発明の感光層は、有機光導電体を使用するものである
。有機光導電体を用いた感光層には、単一の有機光導電
体からなるものと、電荷発生物質と電荷移動物質を組み
合わせた機能分離型のものがある。
単一の有機光導電体からなる感光層としては、ポリビニ
ルカルバゾールとトリニトロフルオレノンの電荷移動錯
体、増感剤を添加したポリビニルカルバゾール、フタロ
シアニンなどの有機顔料ヲ樹脂中に分散させたものなど
が使用される。この場合の感光層の好ましい膜厚は5〜
30μmであり、さらに好ましくは10〜25μmであ
る。
機能分離型の感光層は、単一層中に電荷発生物質と電荷
移動物質を含有する単層型のものでもよく、それぞれが
電荷発生物質と電荷移動物質のうち少なくとも一方を含
有する組成の異なる層を複数層積層して形成され全体と
して電荷発生物質と電荷移動物質を含有するようにせし
めた積層型のものでもよい。従って、機能分離型の感光
層の構成としては例えば以下に挙げるようなものが可能
である。
(1)導電層/電荷発生物質を含有する層/電荷移動物
質を含有する層 (2)導電層/電荷移動物質を含有する層/電荷発生物
質を含有する層 (3)導電層/電荷発生物質と電荷移動物質を含有する
層 通常用いられる電荷移動物質は正孔移動型であるので、
カールソン方式の電子写真プロセスに使用する場合、構
成(1)の感光層を有する感光体は負帯電で、構成(2
)の感光層を有する感光体は正帯電で、構成(3)の感
光層を有する感光体は正帯電、負帯電ともに使用される
電荷移動物質として電子移動型のものを使用した場合は
、構成と帯電方式の関係は上記の逆になる。
上述の各構成の感光層は接着性向上や電荷注入の制御の
ため層間に適当な中間層を設けたり、各層中の成分濃度
を厚さ方向に変化させたりすることができる。
本発明感光体の感光層構成は上述の基本構成以外にも各
種の変形が可能であるが、最も一般的なものは構成(1
)の感光層である。以下構成(1)の感光層を有する感
光体について詳述する。
構成(1)の電荷発生物質を含む層、すなわち電荷発生
層に用いられる電荷発生物質としては、あらゆる公知の
ものが使用できる。例えば以下のようなものが挙げられ
るが、これらに限定されない。
(a)アゾ顔料 (b)ペリレン系顔料 (C)フタロシアニン誘導体 (d)スクアリリウム色素 (e)ピリリウムおよびチオピリリウム誘導体(f)芳
香族多環キノン化合物 (g)ピロロピロール誘導体 これらの電荷発生物質は、分光特性の調整や特性の安定
化の目的で、複数のものを組み合わせて使用することが
できる。
電荷発生層は、導電層上に、電荷発生物質を溶媒中に分
散させた塗料、あるいは電荷発生物質と適当な結着性樹
脂とを溶媒中に分散させた塗料を塗布すること、あるい
は電荷発生物質を蒸着することにより形成される。電荷
発生層の塗布量ないし付着量は多すぎると帯電性の低下
、繰返し安定性の低下をきたし、少なすぎると感度の低
下をきたす。電荷発生層の好ましい塗布量ないし付着量
は0.01〜1g/cm2である。
電荷発生層が電荷発生物質と結着性樹脂とで構成される
場合、結着性樹脂としては公知のものが用いられる。好
ましく用いられる結着性樹脂としては次のようなものが
挙げられる。
ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリイミド
、ポリカーボネート、ボリアリレート、ポリアセタール
、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポ
リメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル、ポ
リスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、アルキ
ド樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹
脂、尿素樹脂などが挙げられるが、これらに限定されな
い。これらの結着性樹脂は、単独でも2種以上の混合系
であってもよく、共重合体であってもよい。
また適当な架橋剤を加えて架橋してもよい。
結着性樹脂を用いる場合、電荷発生物質と結着性樹脂と
の重量比は、膜強度、接着性および感度の点から110
.2〜1/2とするのがよい。
構成(1)における電荷移動物質を含む層、すなわち電
荷移動層には、電荷移動物質としてあらゆる公知のもの
が使用できる。電荷移動物質には正孔移動型のものと電
子移動型のものが知られているが、いずれを用いること
も可能である。正孔移動型電荷移動物質の例としては、 (a)ヒドラゾン化合物 (b)エナミン化合物 (C)オキサジアゾール誘導体 (d)ピラゾリン誘導体 (e)オキサゾール誘導体 (f)カルバゾール誘導体 (g)芳香族アミン誘導体 (h)スチルベン誘導体 (i)アリールブタジェン誘導体 (j)アリールヘキサトリエン誘導体 <k)有機ポリシラン誘導体 などが挙げられ、電子移動型電荷移動物質の例としては
、 (1)芳香族ニトロ化合物 (m)ジフェノキノン誘導体 などが挙げられるが、本発明に使用される電荷移動物質
はこれらに限定されない。
電荷移動層は、上記電荷移動物質と適当な結着性樹脂と
を、適当な溶媒中に溶解または分散させて得られる塗料
を、電荷発生層上に塗布することにより形成される。好
ましく使用される結着性樹脂としては、前記電荷発生層
の項において例示したのと同様の樹脂が挙げられる。電
荷移動層中の電荷移動物質の結着性樹脂に対する好まし
い重量比は、感度、応答速度および膜強度の点から11
0.2〜1/2とするのがよい。電荷移動層の膜厚は、
薄すぎると感光体の帯電能の低下をきたし、厚すぎると
応答速度の低下、残留電位の増大をきたす。電荷移動層
の好ましい膜厚は、5〜30μmであり、さらに好まし
くは10〜25μmである。
またこの電荷移動層には、耐久性、繰り返し安定性など
を向上させるために、酸化防止剤、紫外線吸収剤などを
添加することができる。
次に構成(1)以外の感光層構成について述べる。
構成(2)における電荷移動物質を含有する層および電
荷発生物質を含有する層は、積層順序が異なることを除
けば、構成(1)における対応する層と同様のものが用
いられる。
構成(2)の感光層を用いた感光体は、正帯電プロセス
に使用される。正帯電プロセスはコロナ帯電の安定性が
よい、オゾンの発生が少ないなどの利点があるが、これ
までのところ、正帯電プロセス用の有機系電子写真感光
体は負帯電プロセス用の有機系電子写真感光体より性能
の劣るものしか得られていない。構成(2)の感光層を
もつ感光体は正帯電プロセスで用いても優れた特性を示
すが、表面保護層がない場合は表面に膜厚の薄い電荷発
生層が露出するため、耐久性に著しく欠けるためそのま
までは実用化は不可能である。しかし、本発明の表面保
護層を設けることにより特性を損なうことなく実用上十
分な耐久性を持たせることができる。
構成(3)における電荷移動物質と電荷発生物質を含有
する層は、電荷移動物質と電荷発生物質と結着性樹脂と
を溶媒中に分散させた塗料を導電層上に塗布することに
より形成される。核層の膜厚は薄すぎると感光体の帯電
能の低下をきたし、厚すぎると応答速度の低下をきたす
。核層の好ましい膜厚は5〜30μmである。ここで用
いられる電荷移動物質、電荷発生物質、結着性樹脂は構
成(1)で用いられるものと同様のものが用いられる。
該層中の電荷発生物質の電荷移動物質に対する重量比は
小さすぎると感度の低下をきたし、大きすぎると帯電性
の低下、繰返しに対する安定性の低下をきたす。該層中
の電荷発生物質の電荷移動物質に対する好ましい重量比
は1/2〜1/1000である。また、該層中の電荷移
動物質の結着性樹脂に対する重量比は、小さすぎると感
度、応答速度の低下をきたし、大きすぎると膜強度の低
下をきたす。該層中の電荷移動物質の結着性樹脂に対す
る好ましい重量比は110.2〜1/2である。
導電層としてはあらゆる公知のものが用いられる。例え
ば金属材料を所定の形状に加工したものが用いられる。
この場合金属材料の例としては、アルミニウム、ステン
レススチール、銅、ニッケルなどが挙げられる。また、
適当な支持体の上に導電性物質の薄膜を形成したものも
用いられる。
この場合支持体の例としては、ガラス、樹脂、金属、紙
、布帛などが挙げられ、導電性物質の例としては、アル
ミニウム、パラジウム、ロジウム、金、白金などの金属
、炭素、あるいは、酸化スズ、酸化インジウムスズ、高
分子電解質、導電性高分子などの導電性化合物が挙げら
れ、形成方法の例としては、蒸着、スパッタ、コーティ
ング、ラミネート、メツキなどの手段が挙げられる。導
電層の形状は使用目的に応じて、平板、ドラム、フィル
ム、エンドレスベルトなどの中から自由に選択すること
ができる。
以上述べた感光層と導電層の間には、接着性の向上や、
電荷注入の制御のために適当な中間層を設けることがで
きる。
[実施例] 以下本発明を実施例にしたがって説明するが、本発明は
これらに限定されない。
比較例1 チタニルフタロシアニン1.75部とポリビニルブチラ
ール樹脂“エスレック″BL−1(漬水化学)1.75
部をシクロへキサノン96.5部に分散した塗液を調製
し、メタリングバーを用いてアルミ箔上に固形分塗布量
が0.5g/m2になるよう塗布して80°Cで20分
乾燥して電荷発生層を形成した。
これに次式の電荷移動物質50部とボリアリレート樹脂
U−100(ユニチカ)を1,2−ジクロロエタンに溶
解した塗料をメタリングバーを用いて塗布し、80℃で
20分乾燥して膜厚20μmの電荷移動層を形成して構
成1の感光層をもつ感光体サンプルを作成した。
この感光体サンプルの電子写真特性測定を次のような条
件で行った。静電複写紙試験装置EPA8100 (川
口電機)を用い、モード5TAT−1、コロナ電圧−5
kVで帯電し、1秒の暗減衰の後、800部mの単色光
を露光強度1μW/cm2で5秒照射し、電位減衰曲線
から、半減露光量と残留電位を求め、以下の結果を得た
半減露光量  0.30μJ/cm2 残留電位     Ov 比較例2 表面官能基として水酸基を有するがポリオキシアルキレ
ン基をもたないアクリル系架橋ポリマー粒子の20%水
分散液“マイクロジェル”E−727(日本ペイント)
100部とメチルエーテル化メラミン−ホルムアルデヒ
ド樹脂77%水溶液“スミマール”M−30W(注文化
学)20部とメタノール100部を混合し、表面保護層
塗料を調製した。この塗料を比較例1と同じ条件で作成
した感光層上にメタリングバーにて塗布し、100℃で
1時間乾燥して膜厚1μmの表面保護層を形成した感光
体サンプルを作成した。
この感光体サンプルを比較例1と同一の条件で電子写真
特性測定を行い、以下の結果を得た。
半減露光量  0.40μJ/cm2 残留電位    −70V この例では表面保護層を設けることにより、感度が低下
し、残留電位が大きくなり、電子写真特性が損なわれて
いる。
実施例1 ポリオキシエチレンメタクリル酸エステル(ポリオキシ
エチレン基の重合度が約6のもの)20部、メタクリル
酸メチル20部、アクリル酸ブチル20部、スチレン2
4部、エチレングリコールメタクリル酸ジエステル16
部の混合液を調製した。これをA液とする。
アゾビスシアノ吉草酸1部を炭酸水素ナトリウム水溶液
で中和し、ラウリル硫酸ナトリウム0゜6部を加え、イ
オン交換水で希釈して全量を20部とした溶液を調製し
た。これをB液とする。
イオン交換水380部を80℃に昇温し、窒素気流下で
撹拌しながらA液とB液を同時に2時間かけて滴下し、
表面官能基としてポリオキシエチレン基と水酸基を有す
るアクリル系架橋ポリマー粒子の20%水分散液を得た
上記のようにして得た水分散液100部とメチルエーテ
ル化メラミン−ホルムアルデヒド樹脂77%水溶液“ス
ミマール″M−30W(住友化学)20部とメタノール
100部を混合し、表面保護層塗料を調製した。この塗
料を比較例1と同じ条件で作成した感光層上にメタリン
グバーにて塗布し、100℃で1時間乾燥して膜厚1μ
mの表面保護層を形成した感光体サンプルを作成した。
この感光体サンプルを比較例1と同一の条件で電子写真
特性測定を行い、以下の結果を得た。
半減露光量  0.31μJ/cm2 残留電位     −1v 実施例2 表面官能基としてポリオキシプロピレン基と水酸基を有
するアクリル系架橋ポリマー粒子の20%水分散液“マ
イクロジェル”E−703(日本ペイント)100部と
メチルエーテル化メラミン−ホルムアルデヒド樹脂77
%水溶液“スミマール”M−30W(住友化学)20部
とメタノール100部を混合し、表面保護層塗料を調製
した。
この塗料を比較例1と同じ条件で作成した感光層上にメ
タリングバーにて塗布し、100℃で1時間乾燥して膜
厚1μmの表面保護層を形成した感光体サンプルを作成
した。
この感光体サンプルを比較例1と同一の条件で電子写真
特性測定を行い、以下の結果を得た。
半減露光量  0.30.czJ/cm2残留電位  
   −2v 実施例1および実施例2の結果から、本発明の表面保護
層は感光体の電子写真特性をほとんど損なわないことが
わかる。
比較例3 比較例1で作成した感光体サンプルを、液体現像プロセ
スに用いられる溶媒であるアイソパーGに24時間浸漬
したところ、電荷移動物質の溶出がおこり、アイソパー
Gは黄色に着色し、感光体表面には無数のクラックが生
じていた。したがって表面保護層のない感光体は液体現
像プロセスには使用不可能であることがわかる。
実施例3 実施例1で作成した感光体サンプルを、アイソパーGに
24時間浸漬したが、電荷移動物質の溶出によるアイソ
パーGの着色はみられず、感光体表面にも変化はみられ
なかった。
実施例4 実施例2で作成した感光体サンプルを、アイソパーGに
24時間浸漬したが、電荷移動物質の溶出によるアイソ
パーGの着色はみられず、感光体表面にも変化はみられ
なかった。
実施例3および実施例4の結果から、本発明の保護層を
設けることにより、有機系感光体を液体現像プロセスに
適用することが可能になることがわかる。
比較例4 比較例1で作成した感光体サンプルの摩耗試験をテーパ
ー摩耗試験器モデル5130 (テレダイン・テーパー
社)を用いて行った。摩耗輪はC8−10Fを用い、加
重は500gとした。1μmの摩耗に要する回転数は1
00回であった。
実施例5 実施例1で作成した感光体サンプルの摩耗試験を比較例
4と同じ条件で行った。1μmの摩耗に要する回転数は
160回であった。
この結果から本発明の表面保護層を設けることにより感
光体の耐摩耗性が向上することがわかる。
実施例6 実施例2で作成した感光体サンプルの摩耗試験を比較例
4と同じ条件で行った。1μmの摩耗に要する回転数は
180回であった。
実施例5および実施例6の結果から、本発明の表面保護
層を設けることにより感光体の耐摩耗性が向上すること
がわかる。
実施例7 実施例2と同様の感光層、表面保護層をアルミニウムド
ラム上に浸漬法で形成した感光体を作成し、市販LED
プリンタPC−PR601(日本電気)に装着し、3万
枚の印字試験を行なった。
印字試験前後の白地部と黒地部の印字濃度の変化を画像
濃度計マクベスTR927で測定した結果を以下に示す
印字試験前    印字試験後 白地部    0.09     0. 08黒地部 
   1. 26     1. 23印字試験後のド
ラムの表面をルーペで観察したが、著しい傷などは認め
られなかった。
この結果から本発明の感光体が実用上十分な耐久性およ
び安定性を有することがわかる。
比較例5 アルミ箔上に実施例1と同様の電荷移動層をメタリング
バーで塗布して形成した。次いで、その上にチタニルフ
タロシアニン1.75部、ポリビニルブチラール樹脂“
エスレック”BL−1(積木化学)1.75部をブタノ
ール96.5部に分散し、硬化剤“コロネート”251
3 (日本ポリウレタン)0.19部を添加した塗料を
メタリングバーで塗布して電荷発生層を形成し、構成2
の感光層をもつ感光体サンプルを作成した。
この感光体サンプルの電子写真特性測定を次のような条
件で行った。静電複写紙試験装置EPA−8100(川
口電機)を用い、モード5TAT−1、コロナ電圧+5
kVで帯電し、1秒の暗減衰の後、800nmの単色光
を露光強度1μW/Cm2で5秒照射し、電位減衰曲線
から、半減露光量と残留電位を求め、以下の結果を得た
半減露光量  0.32μJ/cm2 残留電位      2V 実施例8 比較例5と同様の条件で作成した感光層上に、実施例2
と同様の保護塗料をメタリングバーで塗布し表面保護層
を形成した感光体サンプルを作成した。
この感光体サンプルについて比較例5と同一の条件で電
子写真測定を行ない以下の結果を得た。
半減露光量  0.32μJ / c m 2残留型位
      5■ 比較例6 比較例5で作成した感光体サンプルの摩耗試験を比較例
4と同じ条件で行ったところ、30回転以内で電荷発生
層が摩耗して消失してしまった。
実施例9 実施例8で作成した感光体サンプルの摩耗試験を比較例
4と同じ条件で行った。1μmの摩耗に要する回転数は
180回であった。この結果から表面保護層を設けるこ
とによりはじめて構成2の感光層を有する感光体に耐摩
耗性をもたせることが可能になることがわかる。
実施例1−0 実施例8と同様の感光層、表面保護層をアルミニウムド
ラム上に浸漬法で形成した感光体を作成し、市販レーザ
ープリンタPC−PR406LP(日本電気)を改造し
て正帯電反転現像プロセスで印字するようにした装置に
装着し、3万枚の印字試験を行なった。印字試験前後の
白地部と黒地部の印字濃度の変化を画像濃度計マクベス
TR927で測定した結果を以下に示す。
印字試験前    印字試験後 白地部    0. 08     0. 08黒地部
  、、+  1. 22     1. 19印字試
験後のドラムの表面をルーペで観察したが、著しい傷な
どは認められなかった。
この結果から本発明の保護層を設けることにより、本来
耐久性の劣る構成2の感光層を用いた場合でも実用上十
分な耐久性および安定性を有するようになることがわか
る。
[発明の効果] 本発明における新規な表面保護層を使用することにより
、耐久性、耐溶剤性にすぐれ、さらに電子写真特性、画
像特性に問題のない有機系電子写真感光体を得ることが
でき、これにより感光体の長寿命化、高解像度が得られ
る液体現像プロセスへの適用、コロナ帯電が安定でオゾ
ン発生の少ない正帯電プロセスへの適用が可能になった

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 導電層、有機光導電体を用いた感光層および表面保
    護層をこの順に備えた電子写真感光体において、該表面
    保護層を、表面官能基としてポリオキシアルキレン基と
    水酸基を有するアクリル系架橋ポリマー粒子とアルキル
    エーテル化メラミン−ホルムアルデヒド樹脂とを反応さ
    せ硬化して得た層で形成してなることを特徴とする電子
    写真感光体。
JP26249189A 1989-10-06 1989-10-06 電子写真感光体 Expired - Lifetime JP2792143B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26249189A JP2792143B2 (ja) 1989-10-06 1989-10-06 電子写真感光体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26249189A JP2792143B2 (ja) 1989-10-06 1989-10-06 電子写真感光体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03123360A true JPH03123360A (ja) 1991-05-27
JP2792143B2 JP2792143B2 (ja) 1998-08-27

Family

ID=17376536

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26249189A Expired - Lifetime JP2792143B2 (ja) 1989-10-06 1989-10-06 電子写真感光体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2792143B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1383009A2 (en) * 2002-07-15 2004-01-21 Canon Kabushiki Kaisha electrophotographic photosensitive member, electrophotographic apparatus, and process cartridge
JP2010152327A (ja) * 2008-11-26 2010-07-08 Ricoh Co Ltd 電子写真感光体、及びそれを使用した画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ
JP2012014091A (ja) * 2010-07-05 2012-01-19 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1383009A2 (en) * 2002-07-15 2004-01-21 Canon Kabushiki Kaisha electrophotographic photosensitive member, electrophotographic apparatus, and process cartridge
EP1383009A3 (en) * 2002-07-15 2005-08-31 Canon Kabushiki Kaisha electrophotographic photosensitive member, electrophotographic apparatus, and process cartridge
CN1310096C (zh) * 2002-07-15 2007-04-11 佳能株式会社 电摄影感光体、电摄影装置和成像处理盒
JP2010152327A (ja) * 2008-11-26 2010-07-08 Ricoh Co Ltd 電子写真感光体、及びそれを使用した画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ
JP2012014091A (ja) * 2010-07-05 2012-01-19 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2792143B2 (ja) 1998-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6099996A (en) Electrophotographic imaging member with an improved charge transport layer
US6132913A (en) Photoreceptor overcoatings containing hydroxy functionalized aromatic diamine, hydroxy functionalized triarylamine and crosslinked acrylated polyamide
EP0928989B1 (en) Electrophotographic photosensitive member, process for producing electrophotographic photosensitive member, and process cartridge and electophotographic apparatus which have the electrophotographic photosensitive member
JPH0236935B2 (ja)
JPS6352146A (ja) 正帯電用電子写真感光体
JP3186299B2 (ja) 電子写真感光体
JP2792143B2 (ja) 電子写真感光体
JPS6187157A (ja) 電子写真感光体
JPH07128872A (ja) 電子写真感光体とその製造法
JP2004093802A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP3674961B2 (ja) 電子写真感光体
JP2006010816A (ja) 電子写真感光体、電子写真装置及び電子写真感光体の製造方法
JPH06214412A (ja) 電子写真感光体
JP3201134B2 (ja) 電子写真感光体
JP2876061B2 (ja) 電子写真用感光体
US7270927B2 (en) Non-halogenated polymeric binder
JP2004226770A (ja) 電子写真感光体、及びそれを用いた画像形成方法
JPH0728255A (ja) 電子写真感光体
JP2889450B2 (ja) 電子写真感光体
JP2738242B2 (ja) 電子写真感光体
JP3849704B2 (ja) 電子写真感光体
JPH07271061A (ja) 電子写真感光体
JPH03160459A (ja) 電子写真感光体
JPH01207768A (ja) 画像形成装置
JPH04356056A (ja) 電子写真用感光体