JPH03121000A - 超音波探触子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、超音波の送受信を行なう超音波探触子に関す
る。

［従来の技術］ 超音波探触子は、良く知られているように、ハウジング
内に圧電素子、その一方の面と接触する音響レンズ、お
よび反対面と接触するダンパ部材を収納して構成される
。圧電素子にパルス電圧が印加されると、圧電素子から
超音波が放射される。

この放射された超音波は音響レンズにより集束され超音
波ビームとして外部の被検体に放射される。

当該被検体の表面又は内部で反射した超音波反射波は再
び音響レンズを通って圧電素子に達し、圧電素子は当該
反射波をこれに応じた電気信号に変換して出力する。こ
の出力信号に基づいて、前記被検体について種々の検査
、解析が行なわれる。

なお、圧電素子で発生し音響レンズと反対方向に放射さ
れた超音波は、ダンパ部材により減衰される。

［発明が解決しようとする課題］ ところで、圧電素子から音響レンズに放射された超音波
は、すべて音響レンズを通過して外部に放射されるので
はなく、一部が音響レンズと外部との境界面で反射され
て圧電素子に戻る。そして、この戻った超音波の一部は
再び音響レンズと圧電素子の境界面で反射されて音響レ
ンズに放射される。このような反射の繰返しにより、圧
電素子から音響レンズに放射された超音波の一部は音響
レンズ内で多重反射を生じることになる。同様に、圧電
素子からダンパ部材に放射された超音波も、その一部が
ダンパ部材と外部との境界面で反射されて圧電素子へ戻
り、さらにこの反射波の一部がダンパ部材と圧電素子と
の境界面で反射されてダンパ部材に放射される。ダンパ
部材内にもこのような反射の繰返しにより多重反射が生
じる。

上述のように、音響レンズおよびダンパ部材で発生した
多重反射は、圧電素子に到達する毎にこれを励振してそ
の反射波に応じた電気信号を発生せしめる。そして、こ
の電気４３号は、前記被検体の表面又は内部からの反射
波による電気信号とともに出力されるので、前者の電気
信号による後者の電気信号への干渉が生じ、被検体から
の反射波に応じた正確な信号波形を得ることができず、
被検体の超音波による検査、解析に支障を生じていた。

本発明の目的は、上記従来技術における課題を解決し、
音響レンズ内の多重反射波による被検体からの反射波に
対する干渉を抑制することができる超音波探触子を提供
するにある。

［課題を解決するための手段］ 上記の目的を達成するため、本発明は、音響レンズおよ
びダンパ部材が外部との境界面で反射するとき１位相に
反転を生じることを利用して上記干渉を抑制するもので
ある。このため、本発明は、圧電素子と、この圧電素子
の一方の面に接触し超音波が伝達される音響レンズと、
前記圧電素子の前記一方の面と対抗する面に接触し超音
波を減衰させるダンパ部材と、これら圧電素子、音響レ
ンズおよびダンパ部材を収納するハウジングとで構成さ
れる超音波探触子において、前記ダンパ部材を前記音響
レンズとほぼ等しい音響インピーダンスを有する材料で
構成するとともに、前記ダンパ部材の厚さを前記音響レ
ンズの軸中心長さの１／２としたことを特徴とする。

［作用］ ダンパ部材の材質および寸法を上記のように選定したこ
とにより、ダンパ部材の２回目の内部反射波と音響レン
ズの１回目の内部反射波とは圧電素子への到達時間が一
致する。そして、音響レンズの１回目の内部反射波の位
相は反転せしめられているのに対し、ダンパ部材の２回
目の内部反射波の位相は再反転せしめられている。この
結果。

音響レンズの１＠目の内部反射波とダンパ部材の２回目
の内部反射波は、圧電素子に同時に到達し。

しかも位相が逆となっているので、互いに打消し合って
著るしく減衰せしめられ、干渉が抑制される。

［実施例］ 以下、本発明を図示の実施例に基づいて説明する。

第１図は本発明の実施例に係る超音波探触子の断面図で
ある。図で、１は圧電素子、２は音響レンズ、３はダン
パ部材、４はハウジングである。

２ａは音響レンズのレンズ面を示す、圧電素子の一方の
面は音響レンズ２の面と密着し、又、圧電素子の他方の
面はダンパ部材３の面と密着している。ダンパ部材３は
、音響レンズ２と同一の音響インピーダンスを有する材
料で形成され、かつ、音響レンズ２の軸中心厚さｄの１
／２の厚さに形成されている。

次に、本実施例の動作を第２図（ａ）、（ｂ）に示す波
形図を参照しながら説明する。第２図（ａ）は縦軸に音
響レンズ２内部の反射波の大きさ、横軸に時間が、又、
第２図（ｂ）は縦軸にダンパ部材３内部の反射波の大き
さ、横軸に時間がそれぞれとっである。今、図示しない
リード線を介して圧電素子１に電圧が印加されると、圧
電素子１から音響レンズ２およびダンパ部材３に超音波
が放射される。音響レンズ２に放射された超音波の多く
はレンズ面２ａから媒質（例えば水、空気）を介して図
示されていない被検体に照射されるが、一部はレンズ面
２ａで反射されて音響レンズ２内に戻り圧電素子１に到
達してこれを励振させる。この結果、圧電素子１には当
該反射波に応じた電気信号が発生するにの反射波の波形
が第２図（ａ）に符号Ｌ□で示されている。

ここで、超音波は音響インピーダンスの大きなものから
小さなものへ入射するとき位相反転を生じ、音響インピ
ーダンスの小さなものがら大きなものへ入射するときに
は位相反転を生じない特性を有する。そして、圧電素子
１、音響レンズ２、および水、空気の各音響インピーダ
ンス間には次の大小関係がある。

（圧電素子）〉（音響レンズ）〉（水）〉（空気）した
がって、波形Ｌ工は、圧電素子１がら放射された超音波
に対してレンズ面２ａで位相反転された波形である。そ
して、この波形り、の反射波の一部は再び圧電素子１と
の境界面で再反射して音響レンズ２内へ戻るが、この場
合には圧電素子１の音響インピーダンスが音響レンズ２
の音響インピーダンスより大きいので位相反転は発生し
ない。

この再反射波の一部は音響レンズ２のレンズ面２ａで再
び反射し、このとき位相が反転して圧電素子１に到達し
て出力を発生する。この再反射波の波形が符号Ｌ２で示
されている。

上記のような、音響レンズ２内の多重反射は、ダンパ部
材３内においても全く同様に生じるが。

ダンパ部材３の厚さが音響レンズ２の厚さｄの１／２で
あるため、多重反射の繰返し周期は音響レンズ２の１／
２となる。このダンパ部材３内の多重反射による反射波
の波形が第２図（ｂ）に符号Ｄ□〜Ｄうで示されている
。各波形Ｄ□〜Ｄ、には順次位相反転が生じている。

第２図（ａ）、（ｂ）を比較すると明らかなように、音
響レンズ２の第１図の反射波とダンパ部材３の第２回の
反射波が圧電素子１に到達する時点は一致している。そ
して、両反射波の位相は互いに逆位相となっている。こ
れにより、両反射波は互いに打消しあい、著るしい減衰
を生じ、又、これに応じて圧電素子１からの出力も大幅
に小さくなる。

このため、音響レンズ２およびダンパ部材３内の以後の
多重反射の大きさは極めて小さなものとなり、被検体か
らの反射波に対する影響はほとんど無視することができ
る。なお、ダンパ部材３内の第１回の反射波（波形Ｄ１
）は打消されず、かつ、相当程度大きなレベルを有する
が、この反射波は音響レンズ２からの反射波や被検体か
らの反射波より遥かに早く現れるので、被検体からの反
射波に対しては何等の影響をも及ぼさず、又、これを他
と弁別するのは容易である。

［発明の効果コ 以上述べたように、本発明では、ダンパ部材の材質とし
て、音響レンズの音響インピーダンスとほぼ同一の音響
インピーダンスをもつ材質を選定し、かつ、ダンパ部材
の厚さを音響レンズの軸中心長さの１／２としたので、
音響レンズおよびダンパ部材に生じる多重反射波を大幅
に減衰せしめ、それら多重反射波による被検体からの反
射波に対する干渉を抑制することができ、ひいては被検
体の正確な検査、解析を行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例に係る超音波探触子の断面図、
第２図（ａ）、（ｂ）は音響レンズおよびダンパ部材内
の反射波の波形図である。 １・・・・・・圧電素子、２・・・・・・音響レンズ、
３・・・山ダンパ部材、４・・・・・・ハウジング。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　圧電素子と、この圧電素子の一方の面に接触し超音波
   が伝達される音響レンズと、前記圧電素子の前記一方の
   面と対向する面に接触し超音波を減衰させるダンパ部材
   と、これら圧電素子、音響レンズおよびダンパ部材を収
   納するハウジングとで構成される超音波探触子において
   、前記ダンパ部材を前記音響レンズとほぼ等しい音響イ
   ンピーダンスを有する材料で構成するとともに、前記ダ
   ンパ部材の厚さを前記音響レンズの軸中心長さの１／２
   としたことを特徴とする超音波探触子。