JPH03117443A - 薬剤等の給与方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野１ 本発明は、薬剤、栄養剤、飼料等の給与物質を魚介類へ
給与する方法、ならびにそのｊ；めの給与材料に関する
。

［従来の技術１ 魚介類−の飼料の給与は、通常、天然飼料を適当な大き
さに切断したりミンチ状にしてそのまま直接与えるか、
あるいは魚粉、小麦粉、大豆油粕、米糠、生餌等の原料
にカルボキシメチルセルロースナトリウム（ＣＭＣ）、
アルギン酸ナトリウム、各種ガム類、ポリアクリル酸ナ
トリウム、小麦グルテン等の粘結剤を加えてミンチ状ま
たは固形状の配合飼料として与えている。

また、魚介類に薬剤、ビタミンやミネラル等の栄養剤を
投与する場合は、上記のような飼料に薬剤や栄養剤を混
ぜたり塗布して給与されている。そして、上記のような
飼料における増粘剤としてガム類を使用すると、飼料を
水中に投入した際の飼料の崩壊、各種成分の溶出、散逸
等が防止できることが報告されている。しかしながら、
ガム類等の増粘剤を使用した場合であっても、水中での
飼料の崩壊、各種成分の水中への溶出や散逸を充分には
防止できず、その結果、栄養成分や薬剤等の摂取不足、
それに伴う発育不良、病気の予防や治療効果の低下、該
摂取不足を補うための過剰給与、水の汚染や腐敗、疾病
の発生等を招いており、その−層の改良が求められてき
た。

［発明の内容］ 本発明者等は、水中に投入した場合にも崩壊せず、しか
も各種栄養成分や薬剤等の水中への溶出や散逸を生じる
ことがなく魚介類に飼料や薬剤を効果的に給与する方法
について研究を続けてさた。その結果、薬剤、栄養剤、
飼料等をゼリー状物質中に含有させた状態で魚介類に給
５゛、すると上記の目的を達成できることを見出し”Ｃ
本発明を完成するに至った。

したがって、本発明は、魚介類への給与物質をゼリー状
物質中に含有させた状態で魚介類に給与する方法である
。

また、本発明は、魚介類の給与物質を含有するゼリー状
給与材料を包含する。

上記本発明で使用するゼリー状物質とは、コロイド粒子
が水等の溶媒（分散媒）を含んだまま流動性を失い弾性
的な塊となってゼリー状に固化したもの（ゲル）、また
は該弾性ゲルを低温で乾燥して低水分含量にしたもの、
あるいは該弾性ゲルを冷凍したものをいう。該ゼリー状
物質としては、具体的にはゼラチンゼリー　ペクチンゼ
リー、寒天ゼリーなどの弾性ゼリーまたはそれらの低温
乾燥物や冷凍物を挙げることができるが、生物にとって
有害でなく、魚介類が摂取し得るのもである限り、その
他のゼリー状物質も使用できる。

ゼリー状物質は、一般にゼリー形成時のゼラチン、ペク
チン、寒天等の原料（溶質）の濃度、製造方法、製造条
件等によりゼリー強度や硬さ等の物性が種々異なってく
るが、保形性のあるゼリー状物質であってその取扱い時
に崩壊しにくいものであればいずれでもよくその物性は
問わない。

また、ゼラチン、ペクチン、寒天等のゼリー用原料は、
一般に冷水に不溶で温水に可溶であるため、それらの原
料を温水に溶解させてから冷却してゼリー状物質を製造
しているが、ゼラチン等のゼリー用原料を冷水可溶性に
することも最近行われている。本発明では温水可溶性の
ゼリー用原料、冷水可溶性のゼリー用原料のいずれもが
使用でき、その種類や調製方法のいかんを問わない。ゼ
リー用原料は１種または２＠以上を混合して用いること
ができる。特に冷水可溶性のゼリー用原料を使用した場
合には、加熱せずにゼリー状物質を製造することができ
るので、ゼリー状物質の形成が容易であって便利であり
、また加熱により変性を受は易い薬剤、栄養剤および／
または飼料を入れるのに適している。冷水可溶性のゼリ
ー用原料、特に冷水可溶性ゼラチンを使用してゼリー状
物質を製造する際に液状または粉末状の全卵または卵黄
を使用すると、冷水への溶解性が増してダマが生じなく
なりゼリー形成がより円滑に行われるようになる。

またゼリー状物質を製造する際の溶媒（分散媒）として
は、通常、水が使用されるが、魚介類にとって有害でな
く、かつゼリーを形成し得るものであれば他の分散媒も
使用できる。

そして、本発明でゼリー状物質中に入れて魚介類に給与
する給ケー物質とは、魚介類に従来から給与されており
、しかもゼリー状物質中に含有させて給与できるできる
物質のいずれも含む。

具体的には薬剤、栄養剤、飼料等を挙げることができる
が、勿論それらに限定されない。その場合に１つの物質
のみをゼリー状物質中に含有させても、複数の物質を組
合わせてゼリー状物質中に含有させてもよい。ゼリー状
物質中に含有させる物質のうち、薬剤としては例えば、
抗生物質、抗菌剤、生薬、ホルモン剤、成長促進剤、ガ
ンマ−グロブリン製剤等が、栄養剤としては例えばビタ
ミン、ミネラル、アミノ酸、糖、蛋白質、酵素、核酸等
が、飼料としては魚粉、オキアミミール、イカミール、
全卵粉、卵黄粉、卵白粉、脱脂粉乳、全脂粉乳、カゼイ
ン、プランクトン、その他の動物性原料、小麦粉、α化
殿粉、大豆粕、飼料用酵母、その他の植物性原料、動物
性油脂、植物性油脂等を挙げることができる。特に、本
発明は、薬剤や栄養剤のような微量の給与が要求される
物質の給与に適しており、これらの微量成分をゼリー状
物質中に含有させて魚介類に給与することにより、それ
らの水中への溶出や散逸を生じることなく効率よく魚介
類に給与できる。

また、本発明のゼリー状祠料は、上記の給り゛６物質以
外にも必要に応じて、食品原料、食品、ワクチン、生菌
、死菌、抗体、着色料、香料、嗜好性物質、抗酸化剤等
を含有することができる。

薬剤等の給与物質を含有する本発明のゼリー状給与材料
は、ゼリー用原料がゼリー状に固まる萌またはゼリー状
に固まった後にゼリー中に該給与物質を含有させること
により製造されるが、ゼリー状に固まる前に含有させる
のが望ましい。例えば、本発明のゼリー状材料は、ゼラ
チン等のゼリー用原料、給与物質、水等の溶媒および必
要に応じてその他の物質を混合して、加熱下または非加
熱下にゼリー用原料を溶解させ次いで冷却してゲル状に
固めることにより、まＩ：はゼリー用原料を予め溶媒中
に溶解させた溶液中に給与物質を入れてゲル状に固める
ことにより、あるいは型等の中に予め給与物質を入れて
おき、そこにゼリー用溶液を流し込みゲル状に固めるこ
とにより製造することができる。

いずれの場合にも、ゼリー状物質の製造にあＩ；っては
従来から知られているゼリー状物質の製造方法、製造条
件および製造装置のいずれもが採用できる。

給与物質は、ゼリー状物質全体に均一に含有させても、
ゼリー状物質中の特定箇所にのみ位置させて含有させて
も、または場所により濃度差があるようにして（例えば
周辺部の濃度の力が中央部より低くなるようにして）含
有させてもよい。

ゼリー状物質中への給与物質の導入量は、給与物質の種
類、給与対象魚介類の種類や日令等の種々の要因により
当然異なる。

そして、給与物質を入れたゼリー状給与材料は大きな塊
状にして形成し、該塊を給与される魚介類の種類、大き
さ、摂餌方法等に応じて適当な大きさに切断するか、ま
たは最初から給与する大きさに個々別々に成形固化して
もよい。

これらのゼリー状物質は、直ちに投与してもまたは保存
、流通後に投与してもよい。

また、本発明のゼリー状給与材料は、ゼリー形状が保持
されるように、通常、約３５°Ｃ以下の温度で貯蔵、流
通するのがよく、場合によってよ冷凍して貯蔵、流通し
ても、または水分含量が約１０％以下になるように低温
（約３５℃以下）において常圧または減圧下で乾燥し、
乾燥物の形態にして貯蔵、流通することもでき、この乾
燥物は直接そのまま、または水等で膨潤させてから魚介
類に投与することができる。したがって、本発明におけ
るゼリー状給与材料には、上記したように、弾性ゼリー
状給与材料のみならず、それを乾燥した乾燥物および冷
凍した冷凍物をも包含する。

本発明のゼリー状給与材料は、ハマチ、マダイ、ウナギ
、ギンザケ、コイ、トラ７グ、ヒラ２メ等の魚類、エビ
、カニ等の甲殻類、アサリ、ハマグリ等の貝類またはタ
コ、イカ等の軟体動物類等の魚介類に給与することがで
き、給与される魚介類の種類は特に限定されない。

給かにわたっては、魚介類の生息する水中に本発明のゼ
リー状給与材料を投入すればよく、この場合にゼリー状
給与材料の形状や寸法等を大きく損なわない限りは、既
知のいずれの投入方法も採用できる。

［発明の効果］ 本発明のゼリー状給与材料は、水中に投与しｊ；場合に
、崩壊がなく、また給与物質の水中への溶出、散逸が生
じない。その結果、目的とする給与物質を効率よく適切
に魚介類に給与することができ、過剰投与、水の汚濁や
汚染、疾病の発生を防ぐことができる。

更に、本発明のゼリー状給与材料は、魚介類に対する嗜
好性が高く、かつ水中において適度な速度で徐々に沈降
し、また内部に空気を混入した状態で成形することによ
り長時間浮遊させることができ、さらに魚介類の摂餌性
も高い。

また弾性ゼリー状給与材料を乾燥してなる乾燥物の場合
は、長時間水中に浮遊するｔ；め魚類等による摂餌性が
良好であり、かつ乾燥によって形削れしに〈〈なってい
るため、保存、流通時の取り扱いが容易である。

以下に、本発明を例により具体的に説明するが、本発明
は以下の例により限定されない。

実施例　ｌ 冷水溶解性ゼラチン（ネオソフトＧＥ８２　：太陽化学
社製）４ｇ５全卵粉６ｇ、水産用オレアンドシン（１ｇ
中にポリスチレンスルホン酸第１／アンドマイシン１０
０ｍｇ含有二台糖ファイザー社製）２．５ｇおよび水２
ＱｍＱを室温で混合、撹拌して溶液を形成し、この溶液
を縦×横×深さが８ｃｍｘ３ｃｍｘ２ｃｍの型窩を有す
る型内に注入しｊ−後、４℃に冷却してゲル化したゼラ
チンゼリーを製造した（生成したゼラチンゼリー１ｇ当
たり、ポリスチレンスルホン酸オレアンドマイシン７．
６９ｍｇ含有）。

このゼラチ〉・ゼリーを室温下で一辺が３ｍｍの１００
個のサイコロ状片に切断しｊこ。

上記のサイコロ状片３２，５ｇを１２５ｍＱの水中に室
温下で投入して２０分間放置した後、水を採取して、水
中のポリスチレンスルホン酸オレアンドマイシンの濃度
を測定したところ、０．０１３７ｍｇ／ｍＱであった。

比較例　１ キザンタンガム４ｇ、全卵粉６ｇ、上記水産用ポリスヂ
レンスルホン酸オレアンドマイシン２．５ｇおよび水２
０ｍｆ２を室温で混合、撹拌した後、これを１００等分
し、４℃に冷却した。

この試料全部（３２，５ｇ）を１２５ｍＱの水中に室温
下で投入して２０分間放置した後、水を採取して、水中
のポリスチレンスルホン酸第１／アンドマイシンの濃度
を測定したところ、０．４８１７ｍｇ／　ｍＱであった
。

上記の実施例１および比較例１の結果から、水産用動物
医薬品をゼリー状物質中に含有さて給与している本発明
では、飼料中に混合して給与する従来技術に比べて、薬
剤の水中への溶出、散逸が大幅に抑制され得ることがわ
かる。

実施例　２ 実施例１で用いたのと同じ冷水溶解性ゼラチン２．５ｇ
、オキアミミール３ｇ、工船ミール１ｇ１卵黄粉３ｇ、
全脂粉乳０．５　ｇ　、水産用エリスロマイシン（１ｇ
中にエリスロマイシン１００ｍｇ含有：コーキン化学社
製）０．６２５　ｇおよび水２０ｍ＜１を室温で混合、
撹拌して溶液を形成し、この溶液を縦×横×深さが８　
ｅｍＸ　８　ｃｍＸ　２　ｃｍの型窩を有する型内に注
入した後、４℃に冷却してゲル化したゼラチンゼリーを
製造した（生成しｔ；ゼラチンゼリー１ｇ当たり、エリ
スロマイシン２゜０４０８ｍｇ含有）。

このゼラチンゼリーを室温下で一辺が３ｍｍの１００個
のサイコロ状片に切断した。

上記のサイコロ状片３０．６２５ｇを１２５ｍｆ２の水
中に室温下で投入して２０分間放置した後、水を採取し
て、水中のエリスロマイシンの濃度を測定しＩ；ところ
、０．００２８ｍｇ／　ｍＱであった。

比較例　２ キサンタンガム２．５ｇ、オキアミミール３ｇ１工船ミ
ール１ｇ、卵黄粉３ｇ、全脂粉乳０．５ｇ。

実施例２で用いたのと同じ水産用エリスロマイシン０．
６２５　ｇおよび水２０ｍＱを室温で混合、撹拌した後
、これを１００等分し、４°Ｃに冷却した。

この試料全部（３０，６２５ｇ　）を１２５ｍ１２の水
中に室温下で役人して２０分間放置した後、水を採取し
て、水中のエリスロマイシンの濃度を測定したところ、
０　、１１３９ｍｇ／　ｍＱであった。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）給与物質をゼリー状物質中に含有させた状態で魚介
   類に給与する方法。 ２）魚介類用の給与物質を含有するゼリー状給与材料。