JPH03114693A - 高クロム二相ステンレス鋼溶接材料用素材 - Google Patents

高クロム二相ステンレス鋼溶接材料用素材

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JPH03114693A
JPH03114693A JP25064089A JP25064089A JPH03114693A JP H03114693 A JPH03114693 A JP H03114693A JP 25064089 A JP25064089 A JP 25064089A JP 25064089 A JP25064089 A JP 25064089A JP H03114693 A JPH03114693 A JP H03114693A
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JP
Japan
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phase
steel
molten metal
composition
less
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JP25064089A
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English (en)
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Masao Yukimoto
正雄 行本
Michiharu Ozawa
小沢 三千晴
Hiroshi Yamane
浩志 山根
Kane Miyake
三宅 苞
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、原子力や化学工業の反応容器の耐食肉盛り
、および各種ロールの硬化耐食肉盛りのために帯状又は
ワイヤ状で用いられる肉盛り溶接材料用素材に関するも
のである。
(従来の技術) 高耐食性や耐摩耗性(高硬度)が要求される鉄鋼構造体
は、経済性のために軟鋼などの表面を耐食性や体摩耗性
を有するステンレス鋼などで肉盛り溶接して製造される
ことが多い。溶接方法としてはガス肉盛り、帯状電極肉
盛り、サブマージアーク肉盛りなどが実用化されていて
、材料としては通常3.2〜8.0mm径の心線から成
る被覆アーク溶接棒、0.8〜6.4mm径のソリッド
ワイヤー、薄鋼帯を巻き締めした巻き締めワイヤー、お
よびワイヤーの中にフラックスを封入したコアードワイ
ヤー、さらには0.4mm厚、25〜15Orr1m幅
の帯状電極(フープ)などが使用されている。
近年、肉盛り層に、より高い耐食性や耐摩耗性(硬度)
が要求されるだけでなく、さらにより薄い肉盛りで従来
並みの特性を得たいという要請が高まっている。これら
の要請に応えるためには、溶接材料の材質を高級化する
、すなわちNiやCrなどの合成成分を高める必要があ
る。現在、肉盛り材料に用いられているステンレス鋼は
SO530B309、316.347.3105などで
あって、Crが最大234%(以下単に%と略ず) 、
Niが最大13%のオーステナイト系である。これらの
成分値の一ト限は、大略、鋼板の製造限界によって決ま
っている。かかる上限値以上の成分付加のために、溶接
フラックスの中にCrやNiの合金粉を添加する方法も
良く採られるが、溶解熱吸収や成分偏析のために高々5
%程度の成分量アップに限られているのが現状である。
また近年、耐粒界腐食、耐応力腐食に優れた相ステンレ
ス鋼の肉盛り材料に対してもニーズが高い。
以上の要請に応えるためにはCr225%、N458%
の高クロム一相ステンレス鋼溶接材料が望まれたとえば
特公昭37−6614号公報には、Crを33〜39%
、Niを15〜25%含有する高クロム、ニンケル鋼心
線を用いる溶接法が開示されているが、かかる組成の心
線の製造は極めて回動であって、実用には到底適用し難
いものであった。
ごの理由は、Cr225%、N1≧8%の鋼は約120
0°C以下から二相域に入るが、この相で分塊、鍛造、
熱間圧延などの熱間加工を行うと割れなどが生じ、工業
的に加工するのは極めて難しく、また高Cr鋼は約90
0°C以下で極めて脆いσ相を晶出し、やはり冷間圧廷
などの加工が困難になるからである。
そのために鋳造→熱間加工→冷間加工によって鋼帯を製
造する現行のプロセスは製品化が事実上不可能である。
(発明が解決しようとする課題) この発明は、上記の理由で溶接材料として商品化が達成
されていない高クロム一相ステンレス鋼を工業的に製作
し、溶接材料として提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) すなわちこの発明は、 C: 0.06%以下、 Si : 1.00%以下、 Mn : 2.00%以下、 P : 0.04!li%以下、 S : 0.030%以下、 Cr : 25.O〜35.0%およびNi : 8.
0〜30.0% を含有し、残部実質的にFeの組成になる溶鋼に、その
急冷凝固を強いて得た厚み1mm以下の鋼帯であって、
σ相を含まないオーステナイト相とフェライト相からな
る高クロム二相ステンレス鋼溶接材料用素材である (作 用) この発明では、高Cr−Niの二相ステンレス鋼を耐食
性、耐摩耗性を有する肉盛り溶接材料用素材として採用
した。Crを25%以上にしたので肉盛り層すなわち溶
着金属は耐食性、耐摩耗性が高まり、また35%以下に
限定したので、σ相、スピノーダル相の晶出や一相分離
による脆化相の晶出が発生しない。一方、旧は8〜30
%であるので、肉盛り溶接後の肉盛り層は、第1図に示
すように、フェライト、オーステナイトの二相組織とな
り、靭性と同時に強度や耐応力腐食性が向]二する。
一方、Cr225%、N458%のステンレス鋼は一般
に、熱間加工の際に割れが生じ、また第2図に示すよう
にσ相が品出し、冷間加工が困難であったが、この点、
この発明では、所定の組成の溶鋼に急冷凝固を強いてそ
の薄帯化を導くいわゆる溶湯急冷法を活用するので、上
記のような問題なしに、高クロム二相ステンレス鋼溶接
材料用素材が達成されるのである。
このようにこの発明は、従来の溶接材料より耐食性、耐
摩耗性に優れた肉盛り層を与える材料を開発する目的で
種々のテストを行った結果、高Crでかつ二相域の材料
が好ましいこと、またその組成の鋼帯は溶湯から直接に
板を作る溶湯急冷法で製造できることの知見に基づき、
完成されたものである。
以下、この発明において高クロム二相ステンレス鋼溶接
材料用素材の成分組成を前記の範囲に限定した理由につ
いて説明する。
C: 0.06%以下、 Cは、0.06%を超えるとクロム炭化物などを形成し
耐食性を損なうことがあるので、0.06%を上限とす
る。
Si : 1.00%以下、 Stは、脱酸剤として1%を限度に添加する。
Mn : 2.00%以下、 Mnは、Sなどの脆化元素を固定するために2%を限度
に添加するものとした。
P : 0.045%以下、S : 0.030%以下
、不可避不純物としてのP、Sは、脆化の原因となるの
で極力低減することが好ましいが、それぞれ0.045
%以下、0.030%以下の範囲で許容できる。
Cr : 25.O〜35.0% 耐食性および耐摩耗性を高めるためには、少なくとも2
5.0%のCrを必要とする。しかしながら35.0%
を超えると肉盛り層にσ相やスピノーダル相などの脆い
晶出相が生じ、 上限を35.0%とした。
Ni : 8.0〜30.0% フェライト単相、あるいはオーステナイト単相の肉盛り
層は、結晶粒が粗大化するなどのために割れを生じ易い
。この点、前掲第1図に示したように、Niを8.0〜
30.0%含有させると、肉盛り溶接後の肉盛り層がフ
ェライト−オーステナイトの二相組織となって、靭性と
同時に強度や耐応力腐食性を向上させるので、この発明
では、Niを8.0〜30.0%の範囲で含有させるも
のとした。
以上、基本組成について説明したが、このほか少量の八
I+ Co、 Nb+ Ta、 W+ Ttなどを添加
してもこの発明の効果は達成される。
さて上記したような好適組成に調整された溶鋼は、溶湯
急冷法すなわち溶湯を注湯ノズルなどから回転するロー
ル、ベルト等の冷却面上に供給して該冷却面上で薄い凝
固層を形成させ、それを連続的に引き出しす方法によっ
て薄帯化する。
この方法によって初めて、この発明のような高実用上問
題を生じるので、 クロム鋼帯が工業的に製造でき、溶接材料として実用化
されたのである。
なお上記の溶湯急冷法においては、コイルに巻き取る前
に、950〜600°Cの温度範囲を2分以内で冷却す
ることが好ましい。
というのは950°Cを超える温度ではα−γ2相のみ
であるし、また600°C未満の温度では長時間保持し
てもσ相の析出はなく、さらにはたとえ950〜60(
1’cのσ相析出w4域においても保持時間が2分を超
えなければσ相の析出は抑制されるからである。
第3図に単ロール法、また第4図に双ロール法の概要を
示す。両者とも通常、500〜1500mmφの銅、鋼
製のロールを0.2〜5 m/s程度の周速度で回転さ
せて鋼帯を製作する。鋳造ロールから離脱した鋼帯は通
常800〜1200”Cの温度にあるので、強制冷却を
しないでそのまま巻き取り、600〜1000°Cの温
度に長時間保持すると、第2図に示したように、Cr5
25%では鋼帯が脆化して、次工程(トリミング、酸洗
、あるいは焼鈍)において割れが発生し処理が困難にな
ったり、歩留が低下するおそれがあるので、上記の温度
範囲はできるだけ短時間で通過させることが好ましい。
第5図に、as−cast 急、冷薄帯を各温度レベル
で所定の時間保温し、その後急冷した後の鋼帯の脆化(
180’C曲げテスト及びX線回折)について調査した
結果を示す。
同図より明らかなように、Cr525%の高Crステン
レス鋼帯においては溶湯急冷による薄板化のみでは脆化
の防止は雛しく 、950’C〜600°Cの温度域を
2分以内で通過させて、600″C以下の温度まで冷却
する必要がある。
また製作した鋼帯の厚みが1 mmを超えると、綱帯自
身が脆化して後に続く冷間加工が困難になるおそれが大
きく、また1m以上の厚みの鋼帯をそのまま溶接に用い
ることはないので、この発明においては直接製板法で作
製する鋼帯の最大厚みは1 n+mとした。
溶接材料の製作に際しては、溶接に用いられる調帯その
ものを直接製板することが好ましいが、0 特に0.3mm以下の薄鋼帯で、あるいはそれを加工し
てワイヤーなどとして用いる場合には適当な熱処理を必
要に応じて施したあと所定の厚みに圧延することができ
る。
さらにワイヤー溶接材料の製作に際しては、以上の鋼帯
を細幅にスリットして巻き締めなどの方法によりソリッ
ド・ワイヤー、あるいはフラックス・コアード・ワイヤ
ー法によりフラックス心線ワイヤーとして実用に供すれ
ばよい。
(実施例) 第1表に示す種々の組成になる溶鋼から、前掲第3図、
第4図に示した単ロール法および双ロール法によって、
種々の厚みの鋼帯を作成し、帯状電極あるいはワイヤー
としたのち、溶接を実施した。
このときの製造性および溶接状況を第1表に併記する。
同表より明らかなように、この発明に従う場合はいずれ
も、従来材料を用いた肉盛りに比べて、耐食性と硬度(
耐摩耗性)が向−トしている。
なお比較のため、同じ組成の500 kgゼインットを
作り、熱間ロールおよび鍛圧材で熱間加工を試みたが、
全てのケースで割れが生じ、鋼帯に加工することは不可
能であった。
(発明の効果) かくしてこの発明に従う高クロムニ相ステンレス鋼・溶
接材料用素材の使用により、今まで不可能とされた高耐
食および高硬度の肉盛り溶接が実現されるようになった
。具体的には、これを化学工業の反応容器の内張りに用
いると、その耐久性を大幅に向上できる。また腐食環境
下にあるロールの表面に肉盛りすると硬度の上昇による
摩耗量の大幅な低減が可能になると共に耐腐食性も向上
する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、ステンレス鋼の組織に及ぼすCr当量とNi
当量の関係を示すシェフラーの組織図、第2図は、Fe
 −Ni −Cr系三元状態図(900°C)、第3図
は、単ロール式溶湯象、冷性の説明図、第4図は、双ロ
ール弐溶湯急冷法の説明図、第5図は、巻き取り温度お
よび保持時間が鋼帯の脆化に及ぼす影響示した図である
。 1・・・鋳造ロール     2・・・冷却ゾーン3・
・・巻取り機      4・・・鋼帯5・・・注湯ノ
ズル

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、C:0.06wt%以下、 Si:1.00wt%以下、 Mn:2.00wt%以下、 P:0.045wt%以下、 S:0.030wt%以下、 Cr:25.0〜35.0wt%および Ni:8.0〜30.0wt% を含有し、残部実質的にFeの組成になる溶鋼に、その
    急冷凝固を強いて得た厚み1mm以下の鋼帯であって、
    σ相を含まないオーステナイト相とフェライト相からな
    ることを特徴とする高クロム二相ステンレス鋼溶接材料
    用素材。
JP25064089A 1989-09-28 1989-09-28 高クロム二相ステンレス鋼溶接材料用素材 Pending JPH03114693A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20170002566A (ko) 2014-06-11 2017-01-06 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 육성 용접 금속 및 기계 구조물
US20170292175A1 (en) * 2014-09-29 2017-10-12 Hitachi, Ltd. Two-phase alloy, product using said two-phase alloy, and method for producing said product
US11180833B2 (en) * 2016-03-30 2021-11-23 Hitachi, Ltd. Chromium-based two-phase alloy and product using said two-phase alloy

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KR20170002566A (ko) 2014-06-11 2017-01-06 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 육성 용접 금속 및 기계 구조물
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US10718038B2 (en) * 2014-09-29 2020-07-21 Hitachi, Ltd. Two-phase alloy, product using said two-phase alloy, and method for producing said product
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