JPH03114118A - カラーブラウン管のマスクフレームとホルダーの組立方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は、カラーブラウン管のシャドウマスク構体を構
成するマスクフレームとホルダーの組立方法に関する。

（従来の技術） シャドウマスク方式のカラーブラウン管は、例えば、特
開昭６３−１５８７３１号公報等に示されるような構成
、すなわち、第７図に示すような構成をなしている。

第７図は通常のカラーブラウン管１を示しており、ガラ
スからなる外囲器２は、パネル３にファンネル４が一体
に接合され、このファンネル４にネック部５が設けられ
ている。そして、この外囲器２内の一端であるネック部
５内に、電子ビーム６を射出する電子銃７が配置され、
この電子銃７と対向して外囲器２内の他端、すなわち、
パネル３の内面に赤、緑、青のそれぞれの色に発光する
蛍光体層からなる蛍光面８が被着形成され、この蛍光面
８の内側にシャドウマスク構体ｌＯが配設されている。

このシャドウマスク構体１０は、第８図、第９図および
第１０図にも示すように、長方形枠状のマスクフレーム
１１を有し、このマスクフレーム１１の前面部に、前記
電子銃７からの電子ビーム６が通過する多数の電子ビー
ム通過孔１２を有するシャドウマスク１３が固定されて
いると共に、マスクフレーム１１の対角部の各角部の外
側にホルダー１４が固定されている。このホルダー１４
は、マスフフレーム１１に溶接固定される平板状の固定
部１５と、この固定部１５に一体的に結合された弾性係
止部１６とからなり、この弾性係止部１６は、固定部１
５に溶接固定された連結部１７から斜辺部１８を介して
係合部１９が折曲形成され、この係合部１９に係合孔２
０が穿設されている。そして、この係合孔２０をパネル
３の内側壁に突設したスタッドピン２１に係合してマス
クフレーム１１を外囲器２内に支持し、さらに、シャド
ウマスク１３を蛍光面８に近接して、かつ、シャドウマ
スク１３と蛍光面８が所定の間隔を保つように保持して
いる。

上記のようなシャドウマスク構体１０において、マスク
フレーム１１とホルダー１４とを組立てる場合、第１１
図に示すように、マスクフレーム１１の被溶接面とホル
ダー１４の固定部１５の溶接部とを溶接加圧電極２３と
受電極２４とで加圧して抵抗溶接して組立てている。

しかし、このような抵抗溶接による組立では、次のよう
な問題がある。まず、マスクフレーム１１の表面には酸
化防止のために予め黒化膜を形成しており、その黒化膜
は導電率が悪く、黒化膜を介してマスクフレーム１１と
ホルダー１４とを抵抗溶接するとスプラッシュが発生し
やす（、黒化膜の膜厚の変化に応じた溶接条件の調整が
必要であるが、この溶接条件の設定が難しく、溶接品位
が安定しない。また、溶接加圧電極２３により溶接部分
のみが局部的に加圧されるため、マスクフレーム１１と
ホルダー１４とのそれぞに材料ひずみが残留し、そのひ
ずみ取りのための熱処理が必要となる。さらに、溶接加
圧電極２３は、その摩耗により溶接品位が低下するため
、頻繁に交換しなければならない。

このような問題点を解決するため、抵抗溶接に代わって
レーザ溶接が採用されつつある。この場合、第１２図お
よび第１３図に示すように、マスクフレームＩＩの被溶
接面とホルダー１４の固定部１５を加圧ヘッド２５．２
６で挾持し、レーザ発振器から射出されたレーザ光２７
を集光レンズ２８により集光して、固定部１５の板面に
照射し、固定部１５を介して固定部１５とマスクフレー
ム１１との溶接部分を溶融してレーザ溶接している。

しかし、このようなレーザ溶接によると、次のような問
題がある。すなわち、マスクフレーム１１とホルダー１
４とは、パネル３のスタッドピン２１に係合してシャド
ウマスク１３を保持するため、その保持力を確保する上
から厚肉化が必要である。

このような厚肉の板状部材に対しその板厚方向にレーザ
光を照射してレーザ溶接するためには、高いエネルギー
をもつレーザ光を照射することにより溶接部分を溶融さ
せて溶接する必要がある。通常、マスクフレーム１１と
ホルダー１４の固定部１５とをその板厚方向にレーザ溶
接するには、２０Ｊ（ジュール）以上のエネルギーをも
つレーザ光を照射する必要がある。このように高いエネ
ルギーをもつレーザ光を用いると、レーザ溶接時に発生
する金属蒸気（ペーパー）がエネルギーの大きさに比例
して増大し、これが不所望の周辺の部品に付着してしま
う。また、レーザ溶接による溶接状態が外観からは検査
できず、破壊テストに頼らざるを得ず、材料効率を低下
させてしまう。

（発明が解決しようとする課題） 上記のように、従来の抵抗溶接方式では、マスクフレー
ムにおける黒化膜の膜厚に応じた溶接条件の調整、局部
加圧による材料のひずみ取り、電極摩耗による交換作業
等の問題があり、また、これに代わる従来のレーザ溶接
方式では、高いエネルギーをもっレーザ光の照射による
金属蒸気の増大、溶接状態の破壊テストによる検査等の
問題がある。

本発明は、従来の抵抗溶接方式の問題を解決できるレー
ザ溶接方式を用いて、比較的低いエネルギーをもつレー
ザ光を照射して金属蒸気（ペーパー）の発生を抑制する
ことができ、かつ、外観検査によって溶接状態がチエツ
クでき、破壊テストを行なう必要のないカラーブラウン
管のマスクフレームとホルダーの組立方法を提供するこ
とを目的とする。

〔発明の構成〕

（課題を解決するための手段） 本発明のカラーブラウン管のマスクフレームとホルダー
の組立方法は、マスクフレームの被溶接面とホルダーの
固定部とを密着させ、上記マスクフレームの被溶接面と
上記ホルダーの固定部の溶接部付近に形成した開口部の
端縁との接触部にレーザ光を照射してレーザ溶接するも
のである。

（作用） 本発明では、マスクフレームの被溶接面とホルダーの固
定部の端縁を密着させ、レーザ光を直接両方の溶接部分
に照射することにより溶融させて溶接するため、従来の
板厚方向にレーザ光を照射することによりマスクフレー
ムとホルダーとを溶融させて溶接する方法に比べて、低
いエネルギーをもつレーザ光でも必要とする溶接ナゲツ
トを形成させることができる。また、マスクフレームの
被溶接面とホルダーの固定部の端縁とを溶接するため、
溶接状態が外観検査でチエツクできる。

（実施例） 以下、本発明の一実施例を第１図ないし第５図を参照し
て説明する。

なお、この実施例のカラーブラウン管も、基本的には、
前記第７図ないし第１０図に示した構成を備えるもので
、そのシャドウマスク構体を構成するマスクフレームと
ホルダーとの組立を行なうものである。

シャドウマスク構体１０における長方形枠状のマスクフ
レーム１１の前面部にはシャドウマスク１３が固定され
ており、上記マスクフレーム１１の対角部の各角部の外
側にホルダー１４が固定される。このホルダー１４は、
第３図、第４図および第５図に示すように、平板状の固
定部１５と、この固定部１５に一体的に結合された弾性
係止部１６とからなり、この弾性係止部１６は、固定部
１５に溶接固定された連結部Ｉ７から斜辺部Ｉ８を介し
て係合部１９が折曲形成され、この係合部Ｉ９に、前記
パネル３のスタッドピン２１に係合する係合孔２０が穿
設されている。

また、上記固定部１５および係合部１９の下部両側から
互いに内外側において重合当接した規制片１５１゜１９
１が突設されている。この規制片１５１　、１９１は固
定部１５および係合部１９から一体に折曲形成するほか
、別体の部品を取付けてもよい。

そして、上記固定部１５のマスクフレーム１１への溶接
部に、すなわち、両側の上下方向に複数個の円孔状の開
口部３１が形成されている。

そうして、第１図に示すように、マスクフレーム１１の
角部外面にホルダー１４を配設し、マスクフレーム１１
の被溶接面とホルダー１４の固定部１５とを加圧ヘッド
２５．２６により挟持し、図示しない加圧機構により加
圧して密着させる。

これと共に、図示しないレーザ発振器から出射されたレ
ーザ光２７を図示しない光伝送手段により導き、集光レ
ンズ２８により集光して、固定部１５と係止部１６の間
の開口面から溶接部分に照射するすなわち、第２図のよ
うに、固定部１５の溶接部付近に形成した開口部３１の
端縁と、これに密着したマスクフレーム１１の接触部に
レーザ光２７を照射して、核部を溶融させて溶接３２す
る。そして、第５図のように、各開口部３１の縁部にお
いて順次または同時に溶接３２シて固定する。

このようにすることにより、従来の抵抗溶接方式におけ
る問題を解決できるレーザ溶接方式を用いて、比較的低
いエネルギーをもつレーザ光により溶接することができ
る。すなわち、前記のように、従来のレーザ溶接には、
２０Ｊ以上のエネルギーをもつレーザ光を照射する必要
があったが、本発明においては、従来の５０％以下であ
る８〜９Ｊのエネルギーをもつレーザ光を照射すれば所
望する溶接ナゲツトが得られるため、溶接時に発生する
金属蒸気（ペーパー）を低減させることができる。この
場合、現在のエネルギーをもつレーザ光を複数の系列に
分岐して、同時多点溶接が可能となり、マスクフレーム
１１とホルダー１４の組立のサイクルタイムを短縮する
ことができ、能力アップを図ることができる。

また、マスクフレーム１１の被溶接面とホルダー１４の
固定部１５の開口部３１の端縁を溶接するため、溶接状
態の目視による外観検査が可能となり、従来の方法で必
要であった破壊テストを廃止することができる。また、
溶接不良のときにも補充（追加）溶接が容易に可能とな
り、材料効率が向上する。

また、実施にあたって、ホルダー１４の固定部１５にお
いてマスクフレーム１１に溶接するための端縁を形成す
る開口部３１は、第５図のように、複数の円孔状に形成
するほか、多角形の礼状に形成するか、長孔状に形成し
てもよく、また、第６図に示すように、固定部１５の両
側縁から複数の切欠部によって形成してもよい。いずれ
にしても、孔または切欠による開口部３１の縁部が所定
の溶接点付近に配置されるようにすればよい。

〔発明の効果〕

以上のように本発明によれば、従来の抵抗溶接方式の問
題を解決するレーザ溶接方式を用いて、比較的低いエネ
ルギーをもつレーザ光でのマスクフレームとホルダーの
溶接が可能となり、溶接時に発生する金属蒸気を低減化
することができる。

また、溶接状態が外観検査によってチエツクでき、破壊
テストを行なう必要がなく、さらに、また、溶接不良の
場合も補充（追加）溶接が容易に可能となり、材料効率
を向上することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の方法の一実施例を示す一部を切り欠い
た平面図、第２図は第１図の一部の拡大断面図、第３図
は第１図のシャドウマスク構体の一部の斜視図、第４図
は第３図の断面図、第５図は第３図のホルダーの一部の
正面図、第６図はホルダーの他の実施例を示す一部の正
面図、第７図は従来のカラーブラウン管の断面図、第８
図は第７図の一部の拡大断面図、第９図は第７図のシャ
ドウマスク構体の平面図、第１０図は第９図の一部の斜
視図、第１１図は従来の抵抗溶接方法を示す一部を切り
欠いた平面図、第１２図は従来のレーザ溶接方法を示す
一部を切り欠いた平面図、第１３図は第１２図の一部の
拡大断面図である。 １１・・マスクフレーム、１４・・ホルダー　１５・・
固定部、２７・・レーザ光、３Ｉ・・開口部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）マスクフレームの被溶接面とホルダーの固定部と
   を密着させ、上記マスクフレームの被溶接面と上記ホル
   ダーの固定部の溶接部付近に形成した開口部の端縁との
   接触部にレーザ光を照射してレーザ溶接することを特徴
   とするカラーブラウン管のマスクフレームとホルダーの
   組立方法。