JPH03111563A - イオンアシストスパッタリング方法および装置 - Google Patents

イオンアシストスパッタリング方法および装置

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JPH03111563A
JPH03111563A JP24795689A JP24795689A JPH03111563A JP H03111563 A JPH03111563 A JP H03111563A JP 24795689 A JP24795689 A JP 24795689A JP 24795689 A JP24795689 A JP 24795689A JP H03111563 A JPH03111563 A JP H03111563A
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JP
Japan
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substrate
magnetic pole
solenoid coil
board
ion
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JP24795689A
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English (en)
Inventor
Kimisumi Yamamoto
山元 公純
Koji Nakajima
晃治 中島
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Ube Corp
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Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 未発IUはマグネトロンスパッタリングの高生産性機能
にイオンアシストa能(沈着粒子をイオンで叩きながら
成膜する機能)を具備させたイオンアシストスパッタリ
ング方法および装置に関するもので、薄膜の組織構造と
内部応力が使用目的に適合するよう任意に制御可能とし
、緻密で高機能を持つ薄膜を形成できるようにしたもの
である。
イオンアシストしながら成膜すると、基板に沈着する粒
子がマイグレーション(基板モ面内水平移動)により整
然と配列され、空孔の少ない緻密な膜が得られる。また
、合金系の材料をスパッタする場合には、イオンアシス
トの程度(沈着粒子にぶっつけるイオンの数とそのエネ
ルギ)により、選択的にマイグレーションを起こさせて
偏析の程度を調整し、機能の異なる薄膜を形成すること
ができる。マイグレーションは、ターゲットをスパッタ
して中和した中性作動ガス粒子やスパッタ粒子自身の運
動エネルギによっても促進されるが、真空容器内のガス
圧力が高くなると、ガスとの衝突により散乱減衰されて
その効果は小さくなる。
したがって、基板にバイアス電圧を与えてイオンに運動
エネルギを与えて基板に加速してぶつつけるバイアスス
パッタ法が一般的である。
また、イオンアシストをリアクティブスパッタと併用す
ると、基板近傍のイオン、ラジカルの存在の程度により
異なった性質の薄膜の形成が可能である。
また、別の効果として、イオンに与える加速エネルギの
程度により、膜の内部応力の調整が行える。すなわち、
イオンアシストスパッタ法にてイオン量とこれに与える
エネルギを独立して4えることにより種々の機能を持つ
薄膜を形成することができる。
[従来の技術] イオンアシストを行える他の成膜方法として、基板にイ
オンをぶっつけるため、イオン銃等のイオン発生源を用
いて、蒸着装置と組合わせたり、イオン銃を2ケ用いた
デュアルイオンビームスパッタ法等がある。
ところが、イオン銃とスパッタリングの組合わせは2各
々の作動するガス圧力レベルが異なり、真空容器を差動
排気する等取扱いが困難である。
また、イオン銃により所望の基板寸法のものをまかなう
ためには、基板とイオン銃の距離を離す等装置が大型で
複雑となるので、設備、費用も大となる。また、デュア
ルイオンビームスパッタは成膜速度が極めて遅いため生
産性に問題がある。
そこで、前記イオン銃を用いることなく、マグネトロン
スパッタにて必然的に発生するプラズマ中のイオンを利
用してイオンアシストする方法が提案されている。イオ
ンアシストを行うには、イオンの存在とイオンを加速し
て基板にぶつつけるためのエネルギが必要である。−船
釣には、基板表面に負電圧(バイアス電圧)を印加する
バイアススパッタ法が良く知られている。
ところが、通常のでグネトロンスパッタ装置に基板バイ
アス電圧のみ付加できるようにしたものは、トンネル状
のマグネトロン磁界によりプラズマを完全に閉じ込めて
いるため、基板近傍のイオン密度が小さく、基板表面に
バイアス電位を与えてもイオンアシスト効果は期待でき
ない。
そこで、これを改善しようとした従来例として、ターゲ
ット裏面に配置した磁極構造体の磁気的7<ランスをソ
レノイドコイルにより調整して、基板近傍にイオンを透
導する方法が、B 、 W indowおよびN 、 
5avvidesよりJ 、 Vac、 Sci 。
Technol  、  A4  (2)   、  
Mar、/Apr、  1 98  B。
P19B以降に提案されている。
また、別の方法としては、特開昭63−223173号
公報に基板とターゲット間の磁界をカスプ磁界モードと
し、プラズマをこのカスブ磁界内に閉じ込めて、プラズ
マ中のイオンを基板に負のバイアス電位を与えることに
より行う方法が開示されている。
ところが、B 、 Window等の方法は、ターゲッ
ト裏面に配置されたプラズマ閉じ込め用の磁極体を構成
する中心磁極と外周磁極の磁気的バランスを崩して、イ
オンを基板近傍に誘導しようとするもので、イオン量の
増大を計ると基板面における磁極構造体からの磁束の流
れが均一でないため、基板面での径方向のイオン分布が
均一にならないと言う欠点があった。
また、特開昭63−223173号公報に゛〔111示
された方向は、ターゲット裏面の磁極構造体に加えて、
これに対抗して配置されている基板裏面に複数のソレノ
イドコイルを配置してカスブ磁界を形成したもので、ソ
レノイドコイルの微調整によりイオン分布の均一性は向
上可能であるが、基板に到達するイオン量自身が少なく
、イオンアシストに適用できる範囲が限定される欠点が
ある。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は前記欠点を解決するためになされたもので、基
板面でのイオン量が大きく取れ、かつ、均一なイオン分
布を得ることを目ざしたものである。
基板に到達するイオン量をJ+、ターゲットよりスパッ
タして基板に沈着する粒子数をJffiとし、基板の単
位面積(1cm’)当りに毎秒到達するイオン数をjや
としてイオン束(ion flux)と呼び、基板の単
位面積(1cm”)当りに毎秒到達するスパッタ粒子の
数をjIIlとしてスパッタ粒子束と呼ぶことにする。
また、イオン束j+とスパッタ粒子束jIlの比jや/
九をイオンフラックス比(ion flux rati
o)と呼ぶことにすル、マタ、これらのイオンを基板へ
加速してにぶっつけるためのエネルギをEとする。イオ
ンフラックス比jや/j、と加速エレルギ(バイアス電
位)Eを組合わせてイオン基板にぶっつけることを、イ
オンアシストと呼ぶことにする。
イオンフラー2クス比j + / J raと加速エネ
ルギ(バイアス電位)Eを種々組合わせて成膜すると、
例えば、膜の電気抵抗、硬度9表面反射率、磁気特性等
、膜の諸性質をコントロールすることができる。
また、真空容器内の作動ガス圧力と組合わせて使うと、
膜の変形すなわち内部応力を調整することができる。
ここで、スパッタ粒子束j1は膜厚分布と成膜速度によ
り決定され、膜厚分布は基板面内で均一となるように調
整されるので、基板面内で均一なイオンフラックス比j
 +/ J mとするためには、イオンj+の分布が均
一でなければならない。また、jや/j、、の調整範囲
を大とするためには、jやを大とするかあるいはjII
lを小とするしかないが、jや+J1はほぼ放電電流に
比例するので、j、のみを小とすることは困難である。
したがって、j+自身が大きくとれる必要がある。
すなわち、イオン量が大きい範囲まで取れることと、そ
のイオン量の分布が均一であることが重要な課題である
[課題を解決するための手段] 本発明においては、このような課題を解決するために、
基板とターゲットを対抗して配置したマグネトロンスパ
ッタリング装置において、ターゲット裏面の環状の主プ
ラズマを形成する一対の磁極群のうち外周磁極の飽和磁
束を内周磁極の飽和磁束よりも大となるようにし、 この外周磁極の近傍に配置した外周ソレノイドコイルに
より外周磁極を起点とする磁束を基板に対して略垂直方
向に向かうようにするか、およびまたは、基板裏面側に
基板と略同芯に配置した大径ソレノイドコイルにより外
周磁極を起点とする磁束を基板面に誘導し。
基板裏面側の大径ソレノイドコイルの内周側に回忌に配
置した小径ソレノイドコイルの励磁電流ならびに励磁方
向を調整して基板表面の磁界分布を調整し、基板表面で
のイオン密度を均一化し、かつ、基板とプラズマ間の電
位が相対的に基板側が低い電位となるよう調整して与え
、基板に沈着するスパッタ粒子をイオンで叩きながら成
膜するようにした。
また、そのための装置として、基板とターゲットを対抗
して配置したマグネトロンスパッタリング装置において
、ターゲット裏面に内周磁極とこの内周磁極の飽和磁束
よりも大きな飽和磁束を形成し得る外周磁極を配設し、
基板裏面側に基板と略同芯状に基板の外径よりも小径の
小径ソレノイドコイルを配設し、外周磁極の外周近傍に
外周ソレノイドコイルを配設するか、およびまたは、基
板裏面側に基板と略同芯状に大径のソレノイドコイルを
配設し、大径のソレノイドコイルの内周寸法を基板外形
寸法と略凹等の寸法にした構成にした。
[作用コ ターゲット裏面に配置した磁極構造体により形成される
トンネル状の磁界に閉じ込められた硼状の主プラズマを
形成する磁極において、内周側の磁極(以下、内周磁極
という)と極性の異なる外周側の磁極(以下、外周磁極
という)の磁気的容量を外周磁極が大となるようにして
、内周磁極を磁気的に飽和させて主プラズマ閉じ込め用
のトンネル状磁界を形成させる。外周磁極と同志でその
外周近傍に配置したソレノイドコイルの励磁電流を調整
して外周磁極を起点とする磁束を基板近傍へ誘導する。
一方、ターゲットと対抗する基板の裏面に基板と同志の
2個のソレノイドコイルを配置し、1個は基板の外径と
ほぼ同径(以下、大径ソレノイドコイルという)とし、
他の1個はこれよりも小径(以下、小径ソレノイドコイ
ルという)のものとする、ターゲット側の外周ソレノイ
ドコイルと基板側の大径ソレノイドコイルの励磁方向を
同一方向となるように励磁して基板面に対して垂直方向
成分磁界を形成する。
以上の状態で基板に向かうイオン電流は励磁電流に応じ
て増減するが、イオンの半径方向の分布は不均一で基板
中心部が小で外周部が大となっている。
そこで、基板裏面の小径ソレノイドコイルの励磁を調整
することにより、基板に向かうイオンの分布の均一化を
行うことができる。ターゲット裏面の磁極構造体および
外周ソレノイドコイルと基板裏面の大径ソレノイドコイ
ルにより構成された磁界はターゲット裏面の外周磁極か
ら基板裏面に向かうミラー磁場を形成している。すなわ
ち、主プラズマは内周磁極と外周磁極の間のトンネル状
磁界により閉じ込められ、イオンアシスト用のプラズマ
は外周磁極を起点として基板に向かうミラー磁場を形成
する。このミラー磁場中のプラズマ中のイオンを基板表
面にバイアス′電圧を印加することにより、基板表面に
加速してぶっつけてやることにより、イオンアシストし
ながらスパッタリングすることができる。
イオン量のコントロールはターゲット裏面と基板裏面の
ソレノイドコイルを外周磁極を強める方向に励磁すれば
増大し、逆に、外周磁極を弱める方向に励磁すると中央
磁極と外周磁極の磁束がバランスし完全マグネトロンの
状態となり基板近傍のイオンを僅少とすることができる
イオン分布の均一化調整は先出のとおり基板裏面の内周
コイルの励磁電流、励磁方向により調整ができる。
本発明ではイオン量の増大を計るために外周磁極の磁気
的容量(飽和磁束)を大として、ここを起点として基板
に向かう磁束を形成したが、特開昭63−223173
号にて開示された方法およびB 、 Windowらの
方法との差異ならびにその効果につき以下説明する。
B 、 W indowらの電極部の構成図を第2図に
示し、ターゲット裏面ソレノイドコイルを励磁した場合
の基板半径方向のイオン電流密度の分布図を第5図に示
す。
第5図より見て励磁電流を種々変化させることにより、
イオン電流密度は大きく変化するが、半径方向の分布は
基板中心部が小で、外周部が大となる不均一なイオン分
布となっている。したがって、イオンフラックス比j 
+ / J mが半径方向で異なり、基板面内の膜質が
均質となる保証がない。
特開昭63−2231173号で開示された電極部の構
成図を第3図に示し、イオン分布を求めた結果を第6図
に示す、第6図の結果より見てイオン分布の均一性は比
較的良好であるが、イオン電流密度の絶対量が少なく、
イオンフラックス比J + / J Bを大きくとれず
、膜質調整範囲に制限がある。この理由は、カスブ磁界
形成するため、自ずと中心磁極を外周磁極よりも強めて
いるため、基板面に対して垂直に向かう磁束線が基板裏
面の大径ソレノイドコイルによりおさえ込まれるため、
カスプ磁界内のプラズマ密度が低いためと考えられる。
ターゲット裏面の磁極構造体の主プラズマを形成する互
いに極性の異なる磁極の磁気的バランスを崩すことによ
り基板に向かう磁束を形成して、イオンを基板に誘導す
る場合、内周磁極より余分の磁束(主プラズマを形成し
ない磁束)を基板へ導く場合と、外周磁極より余分の磁
束を基板へ導く場合の比較は、第4図と第6図のイオン
量の比較でも判るが、前出(7) B 、 W ind
ow等ノJ、Vac。
Sci 、 Technol、 A4 (2)  、 
May、 /Apr。
1986にも述べられているとおり、外周磁極の磁気容
量(飽和磁束)を大として、外周磁極を起点とする磁束
を基板に導いたものの方が基板近傍でのイオンの量が大
である。
E実施例] つぎに本発明の実施例を第1図に示し、説明する。
第1図は本発明のイオンアシストスパッタ装置の対向す
る放電電極部の構成図、第2図は従来の半径方向のイオ
ン分布が均一とならない放電電極部の構成図、第3図は
従来のイオンの絶対量が小さい放電電極部の構成図を示
す。
第1図〜第3図において、1はターゲット5の裏面側に
配置した内周磁極、2は外周磁極、3は内周磁極1と外
周磁極2を磁気的に結合するヨーク、4は放電電極、5
はターゲット、6は外周磁極2の外周近傍に配置した外
周ソレノイドコイル、7は内周磁極lと外周磁極2によ
り形成されるトンネル状の磁界を示す磁束線模式図、8
は磁束線模式図7で示すトンネル状磁界に閉じ込められ
た環状の主プラズマの模式図、9は外周磁極2を起点と
して基板ll側へ向かう余分の磁束線模式図、10は外
周ソレノイドコイル6の励磁方向を示す模式図、11は
基板、12は基板ホルダ、13は基板外径より若干大径
の基板裏面近傍に基板11と同心に配置された大径ソレ
ノイドコイル、14は基板裏面に配置された小径ソレノ
イドコイル。
15は大径ソレノイドコイル13の励磁方向を示す模式
図、16は小径ソレノイドコイル14の励磁方向を示す
模式図、20は内周磁極1を励磁するための内周ソレノ
イドコイル、26は内周ソレノイドコイル20の励磁方
向を示す模式図、29は内周磁極lより発生する余分の
磁力線模式図を示す。
第1図に示す本発明の構成と第2図に示す従来の構成と
の差異について説明する。
第2図では内周磁極lより発生する磁束よりも外周磁極
2より発生する磁束が大となるようにし、主プラズマ閉
じ込めに寄与しない余分の磁束9を基板11に迂回させ
てイオンを基板近傍に導くようにしたもので、この点に
ついては第1図と同じであるが、このままでは基板11
を略垂直に横切る磁束[9の磁束密度が異なり、基板表
面上で均一なイオン分布を得ることができない、また、
第2図のものは、内周磁極1ならびに外周磁極2を軟磁
性体としソレノイドコイル20および6により磁束を発
生させるものであるからソレノイドコイル20および6
の励磁の仕方により主プラズマ膚8の位置がターゲット
5の上面で放射方向に拡縮するように移動する。主プラ
ズマの位置と基板11に堆積する膜厚分布には密接な関
係があり、イオンの量を調整するためにソレノイドコイ
ル6および20の励磁電流を調整するとプラズマの位置
が変化し、膜厚分布も変化してしまう。
これに対して、本発明の第1図に示す実施例では、主プ
ラズマを形成する内周磁極1ならびに外周磁極2に永久
磁石を用い、永久磁石の磁気容量を外周磁極≧内周磁極
となるようにし、ソレノイドコイル6を励磁しなくても
外周磁極2より余分の磁力線9が発生している。これを
ソレノイドコイル6ならびに基板裏面に配置したソレノ
イドコイル13を励磁することにより基板面に対して略
垂直方向に向かうよう誘導できるようにしている。
この状態ではイオン分布は基板11の中央部が大で外周
部が小となるのでこれをバランスするため小径ソレノイ
ドコイル14を大径ソレノイドコイル13の内周側に配
置し、大径ソレノイドコイル13と逆方向に励磁してイ
オン分布が均一になるようにしている。実施例では外周
磁極2を起点とする余分の磁束を基板側に向かわせるた
めソレノイドコイル6と大径ソレノイドコイル13を同
方向に励磁したが、これらの内いずれか一方のソレノイ
ドコイルがなくとも成立する場合がある。?a界分布は
スパッタに寄与するトンネル磁界とイオンアシストに寄
−1jする外周磁極2を起点とするミラー磁界を形成し
ている。したがって、主プラズマ8を維持した状態でイ
オンを基板11に誘導することができる。また、イオン
量を僅少としたい時はソレノイドコイル6の励磁方向1
0を第1図に示す方向と逆方向に励磁し、基板裏面のソ
レノイドコイル13.14の励磁をOFFとすれば外周
磁極2は弱められ完全マグネトロンとなる。
これに対して第3図に示す従来の実施例のものは、内周
磁極1を起点とする余分の磁束を基板裏面のソレノイド
コイル13により磁束密度の高い磁束を放射方向に導き
、磁束密度の低い磁束をソレノイドコイル16により基
板に導くようにしたもので、カスブ磁界を形成させたも
のである。したがって、内周磁極1の磁気容量は外周磁
極2の磁気容量より大となっている。第3図に示す方式
のものは、基板11に略垂直に向かう磁束線の磁束密度
が小さく、これに比例してプラズマ密度が低いため、基
板11に誘導されるイオン量が少ない、したがって、イ
オンフラックス比j + / J mが大きくとれず、
イオンアシスト調整範囲が狭い。
第4図〜第6図に基板11の半径方向位置に対するイオ
ン束(ケ/ e m”sec )を求めた結果を示す。
第4図は第1図の構成のものの調査結果、第5図は第2
図の構成のものの調査結果、第6図は第3図の構成のも
のの調査結果を示す。
これから判るように、第6図はイオン束が小さく、第5
図はイオン分布が不均一であるのに対し、本発明の第4
図に示すものは、イオン束が大でかつイオン分布が均一
となっている。
なお、基板11の裏面の2個の大径ソレノイドコイル1
3と小径ソレノイドコイル14の内の1個を永久磁石と
しておくことができる。
また、第1図に示した前記実施の装置のうち、基板11
の裏面の大径ソレノイドコイルエ3とターゲット5側の
外周ソレノイドコイルのうちのいずれか一方を省略する
こともできる。
[発明の効果] 本発明によれば、特許請求の範囲に記載したような構成
にしたので、マグネトロンスパッタリング法の高速成膜
機能を持たせたまま、基板表面へ所望の量のイオンを均
一な分布で導くことができる。また、バイアス電圧を与
えることにより所望の加速エネルギを与えることができ
る。すなわち、スパッタリング中に所望のイオンの量と
所望のエネルギを独立して与えることができるので、沈
着膜の緻密性、合金膜の偏析の程度、残留応力の制御、
リアクティブスパッタにおけるイオンの存在による反応
活性化、イオンによるマイグレーション効果付加による
基板加熱温度の低温化等、種々の効果が期待でき所望の
膜質の薄膜を形成することができる。
イオンアシストの効果の1例として、イオンフラックス
比j + / j 3を変化させた場合の膜の電気抵抗
を測定した結果を第7図に示す。第7図では第1図に示
す電極構成のスパッタ装置にてターゲットとしてCoC
rを用い、ガラス基板に膜厚約4000人成膜し、基板
バイアス電圧E=−100V、放電電流IAX4min
与えた場合の電気抵抗を4探鉗法で測定した結果である
。本結果からみて、イオンフラックス比jや/j1を増
やして行くと比抵抗ρは小さくなり一定値(しきい値)
に近づくことが判る。比抵抗ρが小さいことは膜が緻密
であること、また、表面が平滑で表面反射率が大である
ことを示唆している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法を実施するための装置の1実施例
を示す構成図、第2図は従来のイオン分布が均一となら
ない電極部の構成図、第3図は従来のイオン密度が小さ
い電極部の構成図、第4図は本発明の装置を用いた場合
のイオン束分布の計測結果を示す線図、第5図は第2図
の電極を用いた場合のイオン束分布の調査結果を示す線
図、第6図は第3図の電極を用いた場合のイオン束分布
の調査結果を示す線図、第7図は本発明の装置でイオン
フラックス比jや/j!lと膜の電気比抵抗の関係を求
めた計測結果を示す線図。 1・・・内周磁極、     2・・・外周磁極、3・
・・ヨーク、      4・・・放電電極。 5・・・ターゲット、 6・・・外周ンレノイドコイル、 7,9.29・・・磁束線模式図、 8・・・主プラズマの模式図、 0.15,16.26・・・磁束方向を示す模式図、1
・・・基板、      12・・・基板ホルダ、3・
・・大径ソレノイドコイル、 4・・・小径ンレノイドコイル。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)基板とターゲットを対抗して配置したマグネトロ
    ンスパッタリング装置において、ターゲット裏面の環状
    の主プラズマを形成する一対の磁極群のうち外周磁極の
    飽和磁束を内周磁極の飽和磁束よりも大となるようにし
    、 この外周磁極の近傍に配置した外周ソレノイドコイルに
    より外周磁極を起点とする磁束を基板に対して略垂直方
    向に向かうようにするか、およびまたは、基板裏面側に
    基板と略同芯に配置した大径ソレノイドコイルにより外
    周磁極を起点とする磁束を基板面に誘導し、 基板裏面側の大径ソレノイドコイルの内周側に同芯に配
    置した小径ソレノイドコイルの励磁電流ならびに励磁方
    向を調整して基板表面の磁界分布を調整し、基板表面で
    のイオン密度を均一化し、かつ、基板とプラズマ間の電
    位が相対的に基板側が低い電位となるよう調整して与え
    、基板に沈着するスパッタ粒子をイオンで叩きながら成
    膜するイオンアシストスパッタリング方法。
  2. (2)基板とターゲットを対抗して配置したマグネトロ
    ンスパッタリング装置において、ターゲット裏面に内周
    磁極とこの内周磁極の飽和磁束よりも大きな飽和磁束を
    形成し得る外周磁極を配設し、基板裏面側に基板と略同
    芯状に基板の外径よりも小径の小径ソレノイドコイルを
    配設し、外周磁極の外周近傍に外周ソレノイドコイルを
    配設するか、およびまたは、基板裏面側に基板と略同芯
    状に大径のソレノイドコイルを配設し、大径のソレノイ
    ドコイルの内周寸法を基板外形寸法と略同等の寸法にし
    たイオンアシストスパッタリング装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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