JPH03110447A - 光音響を用いた粒子の測定方法、装置及びこれを利用した免疫測定方法 - Google Patents

光音響を用いた粒子の測定方法、装置及びこれを利用した免疫測定方法

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JPH03110447A
JPH03110447A JP24870789A JP24870789A JPH03110447A JP H03110447 A JPH03110447 A JP H03110447A JP 24870789 A JP24870789 A JP 24870789A JP 24870789 A JP24870789 A JP 24870789A JP H03110447 A JPH03110447 A JP H03110447A
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excitation light
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particles
acoustic
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Kazunari Imai
一成 今井
Tadataka Koga
古賀 正太佳
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光音響を用いた微粒子の濃度、含有量、数密
度等の測定に係り、特に測定しようとする粒子状物質の
ほかに妨害粒子が共存する試料に適した測定方法、及び
装置に関する。
〔従来の技術〕
従来より、試料に特定波長を有する励起光を照射し、こ
れにより発生する音響を検出して、試料中の特定粒径の
光吸収物質を測定する、いわゆる光音響分光法が知られ
ている。
光音響分光法は、高感度な吸光度測定法を実現するもの
として評価され、最近では水中の微粒子を測定する手段
としての応用が文献のAnalytical  Che
mistry、1987,59.2519−2522 
(アナリティ力ルケミストリー1987年59巻251
9頁から2522頁)等でも報告されている。
光音響を用いた測定法は、1粒子あたりに発生する光音
響信号強度が励起光波長に依存して変化し、励起光波長
にほぼ一致する粒子径で共鳴的に増強されることを利用
する。すなわち、検出すべき径の粒子(測定対象粒子)
で共鳴する励起光波長を試料に照射する方法が採用され
る。
ところで、生化学分野では、血清や尿中の生体微量成分
を定量することが臨床上非常に重要となっている。
特に生化学分析では、今までよりも測定下限を超える低
濃度成分分析の必要性が急速に高まっており、これを実
現するための免疫的な分析方法(免疫測定法)ならびに
その装置の開発が進められている。
免疫測定法は、大別して2つに分けられる。
一つは、試料と試薬を反応させ1反応物を洗浄分別する
ことなく測定するホモジニアス法で、もう一つは、試料
と試薬を反応させた後に、未反応物を反応物と分離、洗
浄する過程を有するヘテロジニアス法である。前者は、
後者に較べて測定操作及び装置が簡便であり、測定も短
時間で完了する利点を有しているが、測定下限で劣ると
いう傾向がある。
そこで、ホモジニアス法の高感度化が各種の方法で試み
られている。その一つとして、光音響分光法を検出手段
とする方法が試みられている(前出のアナリティカルケ
ミストリー59巻1987年2519頁から2522頁
)、この方法は、抗体を吸着させたラテックス粒子と抗
原を反応させ、生じたラテックス粒子凝集体と抗原を光
音響効果を利用して測定する方法であり、散乱光強度あ
るいは吸光度を検出して測定する方法に較べ高感度化が
実現できるものとして期待される。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述したように光音響を用いて粒子濃度等を測定する場
合には、測定対象粒子の粒子径にほぼ一致する励起光波
長を照射するが、検出された光音響信号には、測定対象
粒子による信号以外に共存する他の径の粒子(妨害粒子
)による信号成分も包含され1粒子径選択性が低く、こ
れが測定精度を低下させる原因となっている。
従って、光音響の測定技術を免疫測定に応用した場合に
おいても、未反応による遊離ラテックス粒子(妨害粒子
)等によるバックグラウンドノイズの問題が発生し、こ
れを解決することが望まれる。
バックグラウンドを補正する従来の方法としては、試料
のほかにバックグラウンドのみを与える参照液を用意し
て、これらの液を同一波長の励起光で励起し、その出力
信号(音響検出信号)の差分を求める方法がある。
しかしながら、上記の方法では、測定対象粒子が抗原抗
体反応等で生成される凝集体等の場合には、その補正が
不完全である。なぜなら、参照液の粒子が不変的なもの
であるのに対し、実際の試料中では、反応等によりバッ
クグラウンドを与える粒子(前出の抗原抗体反応の場合
には遊離ラテックス粒子がこれに該当する)の径が変化
するので、その変化分を読み取れないためである。
例えば、ラテックス凝集免疫測定方法では、バックグラ
ウンドを与えるラテックス試薬中の遊離ラテックスの一
部が抗原との結合により凝集し、粒径が大きくなるため
、バックグラウンドレベルが低下する。また、この補正
方法は、各測定毎に参照液を準備する必要があること、
2系統の測定系間の特性を同等に保つ必要性があるなど
、実際面の問題点も合わせもつ。
本発明は以上の点に鑑みてなされたもので、その目的と
するところは、光音響分光法による粒子計測において、
粒子径選択性を向上させ、例えば、上記免疫測定の問題
点である遊離ラテックス粒子や試薬、試料中の在来粒子
によるバックグラウンドノイズの影響を排除し、高感度
測定を実現させることにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上記目的を達成する基本的な課題解決手段(
これを第1の課題解決手段とする)として、次のような
測定法を提案する。
すなわち、試料に特定波長を有する励起光を照射し、こ
れにより発生する音響を検出して、試料中の特定粒径の
光吸収物質を測定する方法において。
照射すべき励起光を少なくとも2つの異なる特定波長と
して、測定しようとする測定対象粒子と。
これと共存する他の径の粒子(妨害粒子)に関して、予
め前記各特定波長の励起光による1粒子あたりの音響信
号強度をそれぞれ求めておき。
試料中の測定対象粒子の測定を行う場合には。
試料に前記複数の異なる特定波長の励起光を照射し、こ
れにより生じた各音響検出値及び予め求めた前記1粒子
あたりの音!!!Il信号強度等を用いて試料中の未知
量たる測定対象粒子の濃度、量、数密度等のいずれかを
算出する。
二二で、励起光には、高出力なレーザが有効である。ま
た、共存粒子の粒径分布が広範囲にわたる場合には、キ
セノンランプ等の白色光をカットフィルタ等で分別して
波長分散の広い光を用いるのが有効である。
また、本発明では、少なくとも2つの異なる特定波長、
換言すれば複数波長の励起光を試料に照射するわけであ
るが、各波長励起光の照射時期は同時であっても、時期
を異ならせてもよい、同時照射の場合には、異なる特定
波長の励起光を互いに異なる変調周波数にして、発生す
るそれぞれの音響検出信号を、各変調周波数に同期させ
て弁別して抽出すればよい。
また、上記基本的な課題解決手段を応用したものとして
、次のようなものを提案する。
その一つ(第2の課題解決手段とする)は、測定しよう
とする測定対象粒子と、これと共存する妨害粒子に関し
て、予め特定波長λ1の励起光による粒子濃度・音響検
出信号の検量線K1、に2をそれぞれ作成すると共に。
前記妨害粒子に関するもう一つの検量線として、該妨害
粒子に対しては顕著な音響信号を生じさせ。
前記測定対象粒子に対しては、無視できる程度の僅かな
音響信号しか発生させない波長λ2(λ1≠λ2)の励
起光による粒子濃度・音響検出信号の検量線に3を作成
し、 このλ2励起光による前記妨害粒子の検量線に3と前記
λ1励起光による前記妨害粒子の検量線に2との換算デ
ータを作成し、 試料中の測定対象粒子の測定を行う場合には、前記複数
の異なる波長λ1.λ2の励起光を試料に照射して、そ
れぞれの音響検出信号PL、P2を得ると共に、このう
ち波長λ2の励起光照射により生じた音響検出信号P2
と前記換算データを用いて、前記λ1励起光照射による
音響検出信号P1に含まれる前記妨害粒子に起因するノ
イズ信号成分PL’を求め、 前記音響検出信号P1とノイズ信号成分P1′との差か
ら、測定対象粒子の濃度、量、数密度等のいずれかを算
出する。
さらに、第3の課題解決手段としては、次のような測定
方法を提案する。
すなわち、試料中にて微粒子に凝集反応を起こさせ、こ
の反応により生じる凝集体の濃度、量。
数密度のいずれかを測定する方法において、反応前に前
記試料に複数の異なる特定波長λ1゜λ2の励起光を照
射して、反応前の微粒子から生じる各波長λ1.λ2の
音響信号A1、A2を検出し。
反応後に前記試料に特定波長λ1.λ2の励起光を照射
し、この励起光照射により生じる音響信号B1、I32
を検出し、 反応前の前記励起波長λ1.λ2により発生させた音響
信号A1、A2の比と、反応後の前記励起波長λ2によ
り発生させた音響信号B2から。
音響信号B2に対してA1、A2と同一比となるような
音響信号成分B1′を算出し、且つ、前記音響信号B1
と音響信号B1′の差から凝集体の濃度、量、数密度等
のいずれかを算出する。
第4の課題解決手段は、第1の課題解決手段を生化学分
野における免疫測定法に応用したもので、次のような免
疫測定方法を提案する。
すなわち、第4の課題解決手段は、抗体(または抗原)
付き微粒子を主成分とする試薬と、試料とを混合し、試
料中に含まれた抗JjX (または抗体)と前記試薬の
抗体(または抗原)との反応により生じる微粒子の凝集
を検出して、試料中の抗原あるいは抗体の濃度、量、数
密度2反応量等のいずれかを求める測定法において、 前記微粒子の凝集の検出は、試料に励起光を照射して生
じる音響信号により行う光音響測定方式且つ、照射すべ
き励起光を少なくとも2つの異なる特定波長として、測
定しようとする凝集体と。
妨害粒子となる微粒子に関して、予め前記各波長の励起
光による1粒子あたりの音響検出信号強度をそれぞれ求
めておき。
抗原・抗体反応後には、反応後の前記試料に前記複数の
異なる特定波長の励起光を照射し、これにより生じた各
音響検出値及び予め求めた前記1粒子あたりの音響信号
強度等を用いて未知量たる凝集量を算出し、この算出量
から抗原あるいは抗体の濃度、量、数密度2反応量等の
いずれかを求める。
さらに、第5の課題解決手段は、第3の課題解決手段を
応用して、次のような免疫測定法を提案する。
すなりち、試料中の抗原・抗体反応により生じる微粒子
の凝集を検出して、試料中の抗原あるいは抗体の濃度、
量、数密度9反応量等のいずれかを求める測定方法にお
いて。
反応前に前記試料に異なる特定波長λ1.λ2の励起光
を照射して、反応前の抗体(または抗原)付き微粒子か
ら生じる各波長λ1.λ2の音′a信号A1、A2を検
出し。
反応後に前記試料に特定波長λ1.λ2の励起光を照射
し、この励起光照射により生じる音響信号B1、B2を
検出し。
反応前の前記励起波長λ1.λ2により発生させた音響
信号A1、A2の比と1反応後の前記励起波長λ2によ
り発生させた音響信号B2から、音響信号B2に対して
A1、A2と同一比となるような音響信号成分B1′を
算出し、且つ、前記音響信号B1と音響信号B1′の差
から抗原あるいは抗体の濃度、量、数密度1反応量等の
いずれかを算出する。
また、第6.第7の課題解決手段は、これらの光音響を
利用した測定方法を具現化する次のような装置を提案す
る。
第6の課題解決手段は、構成要素として。
(イ)試料に特定波長の励起光を照射する光学系で、少
なくとも2つの異なる波長の励起光を別々に出力する複
数系の光源を有し、これらの光源のうちの一方の励起光
は、試料中の測定対象粒子に共鳴的な音響信号を発生さ
せる波長で、他方の励起光は、共存する妨害粒子に共鳴
的な音響信号を発生させる波長で出力するよう設定され
(ロ)且つ、前記複数の異なる波長の励起光を試料収容
の測定セルに導く手段と、 (ハ)励起光照射により発生する試料からの音響を検出
する手段と、 (ニ)検出された音響信号を、それぞれの波長の励起光
ごとの信号として弁別して、レコーダに記録させる手段
とを、備えてなる。
第7の課題解決手段は、第6の課題解決手段の構成要素
(イ)〜(ハ)までは、共通するが、更に、(ニ)′の
要素として、前記複数の異なる波長の励起光をそれぞれ
試料に照射した時に発生する音響検出信号や、予め前記
具なる波長の励起光との関係で求めた前記測定対象粒子
及び妨害粒子の1粒子あたりの音響信号強度を用いて、
方程式的な演算機能ににより未知量たる測定対象粒子の
量、濃度、数密度等のいずれかを算出する手段(算出手
段は、代表的なものとしてマイクロコンピュータがあげ
られる)とを、備える。
〔作用〕
まず、第1の課題解決手段の作用を説明する。
ここでは、光音響信号の発生する信号源(粒子)を2種
の粒子(一つは測定対象粒子A、もう一つは共存する妨
害粒子B)の混合系として説明する。
検出すべき粒子径r^の粒子Aが粒子数NA個とし、妨
害信号を与える粒子径r、の粒子Bが粒子数N1個共存
している試料で、粒子数NA、Nhを未知量とする。
しかして、本発明では、粒子A、Bが共存する実際の試
料に異なる波長λ1.λ2の励起光を照射する前に、測
定しようとする測定対象粒子Aと。
これと共存する妨害粒子Bに関して、予め波長λ1、λ
2の励起光照射で生じる1粒子あたりの音響信号強度を
それぞれ求めておく。
ここで、波長λ1の励起光を粒子Aに照射した時に得ら
れる1粒子あたりの音響信号強度をα、いとし、波長λ
1の励起光を粒子Bに照射した時の1粒子あたりの音響
信号強度をα、1とし、波長λ2の励起光を粒子Aに照
射した時の1粒子あたりの音響信号強度をα工、とじ、
波長λ2の励起光を粒子Bに照射した時の1粒子あたり
の音響信号強度をα□1とする。これらの音響信号強度
は、実験で容易に求められる。
また、これらの音響信号強度を求めていることを前提と
して、測定対象粒子A及び妨害粒子Bの共存する試料に
異なる波長λ1.λ2の励起光を実際に照射する。試料
に波長λ1の励起光照射した場合に得られる信号P1は
1次のようになる。
P1=αIANA+α1ヵN、  ・・・(1)同様に
試料に波長λ2の励起光照射した場合に得られる信号P
2は、次のようになる。
P2=α!ANA+α□N!l ・・・(2)しかして
、(1)、(2)式から連立方程式をたてれば、測定対
象粒子Aの粒子数(或いは粒子濃度9粒子量)NAが求
められる。
なお、上記−粒子あたりの音響信号強度α1゜α2は、
予め粒子Aのみを入れた懸濁液と、粒子Bのみを入れた
懸濁液のそれぞれに粒子濃度を変えて、各波長の励起光
照射を行って得られる音響信号検出値の検量線を作成す
ることで求められる。
また、上記作用では、(1)、(2)の方程式をたてて
、未知量たる測定対象粒子を算出しているが、これに類
する求解により測定対象粒子を算出することも可能であ
る1例えば、以下に述べる第2の課題解決手段では、方
程式に類するものとして検量線の換算データを用いて測
定対象粒子の算出を行っている。
第2の課題解決手段を、第2図を引用して説明する。
ここでは、波長λ1の励起光をYAGレーザ(イツトリ
ウム・アルミニウム・ガーネット)レーザから出力し、
波長λ2の励起光をArレーザから出力するものとする
。また、測定対象粒子を1.0μm粒子とし、これと共
存する妨害粒子を0.5μm粒子とする。
また、−例として、未知量たる測定対象粒子の濃度を5
ppm一定としておき、共存する妨害粒子の濃度を変化
させた場合を例示した。
本課題解決手段では、測定対象粒子及び妨害粒子に関し
て、予め波長λ1の励起光による粒子濃度・音響検出信
号の検量線K1、に2をそれぞれ作成しておくわけであ
るが、この検量線K1、に2は第2図aに示される。
また、妨害粒子に関するもう一つの検量線として、該妨
害粒子に対しては顕著な音響信号を生じさせ、測定対象
粒子に対しては、無視できる程度の僅かな音響検出信号
しか発生させない波長λ2の励起光による粒子濃度・音
響検出信号の検量線に3を予め作成する。これは第2図
Cで表される。
すなわち、第2図Cの検量線に3は、はとんど妨害粒子
の検量線といいえる。
第2図dはこの換算データを示し、縦軸かに3検量線対
応のもの、横軸かに2対応のものとする。
しかして1本課題解決手段では、試料中の測定対象粒子
の測定を行う場合には、上記予備工程を行った上で、試
料に波長λ1.λ2の励起光を照射する。この時に、波
長λ1の励起光照射により試料から生じた音響検出信号
P1は、第2図すのようになる。
この第2図すの音響検出信号P1は、従来の単一励起光
を試料に照射して得られる測定値に相当するが、測定対
象粒子の信号成分のほかに妨害粒子のノイズ信号成分P
1′を含むので、これだけでは、測定精度に劣る。
そのため、本課題解決手段では、波長λ2の励起光照射
により生じた音響検出信号P2と第2図dの換算データ
を用いて、音響検出信号P1に含まれる前記妨害粒子に
起因するノイズ信号成分P1′を求める。
すなわち、波長λ2の励起光は、測定対象粒子に対して
は、無視できる程度の音響信号しか発生させないので、
これを試料に照射して発生した音響検出信号P2は、は
とんどが妨害粒子に関する信号としてみなすことができ
る。従って、このP2を第2図dの換算データを用いて
、波長A1照射で生じた音響信号P1の中の妨害粒子の
信号成分P1′を求めることが可能となるわけである。
従って、波長A1照射による前記音響検出信号P1とノ
イズ信号成分P1′との差から、妨害粒子の影響をほと
んど排除した測定対象粒子の濃度。
量、数密度等のいずれかが算出可能となる。
最終的な演算処理信号値(測定結果)は、第2図eとな
る。
次に第3の課題解決手段の作用を第3図c、dを引用し
て説明する。なお、第3図のa、b、eは免疫反応たる
ラテックス凝集反応の原理及び測定効果を示もので、こ
れは、実施例の項で後述する。
本課題解決手段は、微粒子に凝集反応を起こさせた場合
の、凝集体の濃度tfit数密度のいずれを測定する方
法に関する。
測定に際しては、予め反応前の試料に複数の異なる特定
波長λ1.λ2の励起光を照射するが、この時に得られ
た音響検出信号は、第3図のCのようになる。音響検出
信号A1、A2は、凝集反応前の微粒子から生じた信号
で、A1は波長λ1の励起光照射により、A2は波長λ
2の励起光照射により生じる。ここでは、凝集反応前の
微粒子が、波長λ1よりも波長λ2の励起光により顕著
な音響信号を発するものとしている。ちなみに、反応前
のA1の音響信号A1は、凝集体が存在しないので、微
粒子からのノイズということになる。
反応後に試料に特定波長λ1.λ2を照射する。
この時に試料から生じる音響信号B1、B2は第3図d
のようになる。この場合の検出信号強度は、励起波長A
2対応のものが減り、A1対応のものが増加している。
これは、凝集反応が生じた結果、凝集体に対し顕著な音
響信号を発生させるA1の信号強度が当然増加し1反面
、遊離微粒子(非凝集微粒子)に対し顕著な音響信号を
発生させる励起波長A2対応のものは、凝集による遊離
微粒子の減少分だけ信号強度が低下するためである。
凝集反応後の励起波長λ1により生じた音響検出信号B
1は、凝集体からの音響信号成分(斜線で囲む部分)の
ほかに遊離微粒子からのノイズ信号成分B1′が含まれ
る。
そして、B2とB1′の比は、反応前の音響検出信号A
2とA1と同一の比としてとらえることができるので、
既知の検出信号A2.AI及びB2から、計算によりノ
イズ信号成分B1′が求められる。
従って1反応後の音響信号成分B1からノイズ信号成分
B1′を差し引けば、ノイズを除去した凝集体の音響検
出信号(Bl−B1′)が求められる。
第4の課題解決手段は、第1の課題解決手段の測定方法
をそのまま応用した免疫測定法、第5の課題解決手段は
、第3の課題解決手段をそのまま応用した免疫測定法で
、この場合には、8m定対象粒子が抗原・抗体反応によ
る微粒子凝集体となり、妨害粒子(遊離微粒子)が抗体
付き微粒子に該当する。その作用は、第1.第3の課題
解決手段と同様である。
第6.第7の課題解決手段は、特に(イ)の構成要素を
備えることで、試料中の測定対象粒子及び共存する妨害
粒子から、前述した第1から第5課題解決手段(測定法
)に必要な、未知量(測定対象粒子)を求めるための音
響検出信号、検量線等を演算データとして発生させるこ
とが可能となる。
すなわち、複数系の励起光光源のうち、測定対象粒子に
共鳴的な音響検出信号を発生させる光源は、前述の各課
題解決手段で述べたA1励起光を出力させ、妨害粒子に
共鳴的な音響検出信号を発生させる光源は、A2励起光
を出力させる光源となる。
そして、第6課題解決手段では1、励起光λ1゜A2の
励起光照射により生じた音響検出信号を検出し、これを
各波長励起光ごとの信号に弁別して、記録させるので、
この記録された音響検出データにより、方程式或いはこ
れに類する求解を行うことで、未知量たる測定対象粒子
の算出が行われる。
一方、第7の課題解決手段では、(ニ)′の構成要素を
備えることで、マイクロコンピュータ等の演算手段を用
いて、測定対象粒子の未知量を自動的に算出する。
〔実施例〕
本発明の実施例を図面により説明する。
第1図は本発明の第1実施例を示す光音響を用いた測定
装置のシステム構成図である。
第1@において、la、lbはレーザ光源、2a、2b
は光チョッパ、3は光学ミラー、4はハーフミラ−であ
る、これらの要素により、複数の波長の異なる励起光光
学系を構成する。
レーザ光源1a、lbは、それぞれ波長を異にするレー
ザ光(励起光)を出力するように設定され、これらのレ
ーザ光源1a、lbから発するレーザ光は、光チョッパ
2a、2bでそれぞれ一定周波数の断続的な光として変
調され、光学ミラー3及びハーフミラ−4により共通の
光路8に導かれる。ここで、レーザ光を変調するのは、
励起光を断続的に試料に照射して、照射される粒子に励
起エネルギーを繰返しあたえ、音響信号を繰返し発生さ
せるためである。
その後、レーザ光は測定セル5を通過し、ビームストッ
パ6に入る。
測定セル5に導かれる光源1a、lbからの2種のレー
ザ光は、シャッタ7a及び7bで選択されてセル5に導
かれる。そのため、シャッタ7a。
7bは、レーザ光源1a、lbの光路を、一方が開いて
いる時は他方が閉じるような切換動作を行う。
試料液9は、ポンプlOによりバルブ11を通って測定
セル5に導入され、出口12より排出される。
測定セル5の中央外周には、圧電素子13が配置され、
レーザ光により励起されて発生する音響信号を検出する
。検出される音響信号は、前置増幅器14で増幅された
後、ロックインアンプ15に入る。
ロックインアンプ15は、変調周波数に同期した音響信
号をレコーダ17に出力、記録する。
16a、16bは、光チョッパ2a、2bに設けたフォ
トカブラで、これらのフォトカプラにより各レーザ光の
変調周波数をモニタして、ロックインアンプ15に入力
させている。
本実施例では、このような装置を用いることで、本発明
の〔作用〕の項で詳述した各粒子測定を実現させている
以下、その測定例を具体化して説明する。
レーザ光源1a、lbの一方は、レーザとしてアルゴン
(Ar)レーザ:発振波長(488nm)を、他方はY
AG (イツトリウムアルミニウムガーネット)レーザ
:発振波長11060nを用いる。また、圧電素子13
には、円筒形に加工したPZT素子を用いた。光チョッ
パ2a、2bによる変調周波数は180 Hzとした。
また、測定対象粒子は、粒径が1.0μmのポリスチレ
ンラテックス粒子で、妨害粒子は粒径が0.5μmのポ
リスチレンラテックス粒子としである。すなわち、試料
は、1.0μm粒子と0゜5μm粒子が共存する懸濁液
である。
YAGレーザから出力される波長11060nのレーザ
光は、1.0μm粒子に対して共鳴的な音響を生じさせ
、Arレーザから出力される488nmのレーザ光は0
.5μm粒子に対して共鳴的な音響を生じさせる。
例えば、発明の〔作用〕の項で既述の第1の課題解決手
段の粒子測定を、この具体例にあてはめると、まず、1
.0μm粒子(測定対象粒子)及び0.5μm粒子(妨
害粒子)に関して、予め異なる波長11060n、48
8nmのレーザ光による1粒子あたりの音響信号強度α
L^、αIBを求めておく。
この予備工程は、1.0μm粒子のみの懸濁液。
及び0.5μ粒子のみの懸濁液を1粒子濃度を変えつつ
前記具なる波長の励起光を照射して、それぞれの粒子濃
度・音響検出信号の検量線を作成すれば、その検量線の
傾きから求めることができる。
これは実験的に容易に求まる。
この予備工程を前提として、未知量たる1.0μm粒子
、0.5μm共存の試料を測定セル5に導入して1例え
ば、レーザ光源(YAGレーザ)1aから波長1106
0nのレーザ光を、レーザ光源(Arレーザ)lbから
波長488nmのレーザ光を、選択的に測定セル5に照
射する。そして、このレーザ光照射により、励起波長1
1060n照射による音響検出信号P1と、励起波長4
88m照射による音響検出信号P2とが圧電素子13を
介して出力される。これらの検出信号は。
ロックインアンプ15を介してレコーダ17に記録され
る。そして、このレコーダに記録されたデータPL、P
2と前記1粒子あたりの信号強度に関するデータで既述
の(1)、(2)式の連立方程式をたてることが可能と
なる。
また、第2の課題解決手段の測定方法を実行する場合に
は、まず第2図aに示すように、予め、1.0μm粒子
OJA定対象粒子)e O−5μm粒子(妨害粒子)に
関して、波長11060nのYAGレーザ励起による検
量線K1、に2を実験的に求めておく、さらに、0.5
μ粒子に関して第2図Cのように、波長488nmのA
rレーザ励起による検量線に3と、第2図dのように検
量線に2.に3の換算データを作成しておく、なお、1
.0μm粒子はArレーザ励起がなされても、音響検出
信号しか発生させないものとしであるので、ここでは、
データをして無視しである。
そして、未知量たる1.0μm粒子、0.5μm粒子共
存の試料を測定セル5に導入して、YAGレーザ及びA
rレーザを選択的に照射する。
第2図すは、この時の試料にYAGレーザ励起を行って
得られた音響検出信号P1の一例であり、P1′が検量
線換算データから求めた0、5μm粒子のノイズ信号成
分であること、及び第2図dの線図は、これらの演算処
理を通して得られた1゜0μ粒子の測定結果であること
は、既述した通りである。
この換算による求解方式を、方程式として表現すれば、 P+=α、ANA+α1BNB=αIANA+ P 1
 ’・・・(3)として、表すことができる。
次にこの装置を、第5の課題解決手段の免疫測定方法に
実行する具体例を、第3図により説明する。
第3図a及びbに免疫反応たるラテックス凝集反応の原
理を示す。
ラテックス粒子18の表面に抗体19が結合されており
、これらの一部が抗i20と反応して凝集体21が生じ
る。この抗原抗体反応により増加した凝集体の量を評価
することにより、抗原量が測定できる。
これを第1図の光音響効果を利用した装置により測定し
た場合の測定結果を模式的に示せば、第3図C及びdと
なる0反応前は、第3図Cに示すように、試料に励起波
長λ1 (1060nm)。
λ2 (488n m)のレーザ光をそれぞれ照射する
と、これらの波長に対応して、遊離ラテックス18の濃
度に比例した音響検出信号A1、A2がそれぞれ得られ
る。この場合の音響検出信号A1、A2は、双方共に遊
離ラテックス18に関する検出信号であるが、λ2の場
合の方が共鳴的な信号を発するために、λ1より大きい
励起波長λ1は、凝集体21に共鳴的な音響検出信号を
生じさせるものであり、反応前には、凝集は生じていな
いので、音響検出信号A1は、ノイズ信号成分となる。
反応後に、試料に波長λ1.λ2のレーザ光を照射する
と、第3図dに示すような音響検出信号B1.B2が得
られる。この場合の検出信号強度は、励起波長λ2対応
のものが減り、λ1対応のものが増加している。その理
由は、遊離ラテックス18の一部が抗原抗体反応により
凝集体となるので、遊離ラテックス18自体は減り、そ
の分、凝集体21の数が増えることを意味している。
すなわち、励起波長λ1の音響検出信号B1の内訳は、
斜線で囲む部分の凝集体21本来の検出信号と、白抜き
で表すノイズ信号成分B1′の和で検出される。
そして、本実施例における免疫反応測定では、2波長励
起の場合、反応前の遊離ラテックス18に対する音響検
出信号の比A1:A2と、反応後のB2:B1’の比と
が同一比としてとらえることができるので、A1、A2
.B2の検出データからB1′を求めることができる。
そして、B1とB1′の差が、ノイズ信号を除去した凝
集体21の音響検出信号としてとらえることができ、正
確な免疫反応を測定することが可能となる。測定結果は
、第3図eに示すように、単波長励起の従来の測定結果
に比較して、パックグラウンドが低減でき、高感度な免
疫測定を実現できた。
なお、第3図8の結果は、次のような実験のもとで得ら
れたデータである。
粒径0.5μmのポリスチレンラテックスビーズ(セキ
スイ、10%懸濁液)をリン酸緩衝液で5倍に希釈した
懸濁液2.5mQに、リン酸緩衝液で透析した抗ヒトα
・フェトプロティン(AFP)抗体(D a k o 
、l Om g / m A ) 1 m Q 。
リン酸緩衝液1.5mAを加え、37°Cで1時間撹拌
した。この後、2%のウシ血清アルブミン(BSA)を
含むリン酸緩衝液5mAを加え、室温で2時間撹拌する
。遠心分離、再分散を繰り返すことにより、リン酸緩衝
液で3回洗浄した後、再度1%BSAを含むリン酸緩衝
液に再分散させて抗体感作ラテックス試薬10mAを得
た。
そして、免疫反応は次のようにして行った。
上記で作成したラテックス試薬を1%BSAを含むリン
酸緩衝液でさらに10倍希釈する。1%BSAを含むリ
ン酸緩衝液で希釈したヒトAFP(抗原)標準液(Da
ko約100.OOOng/mJ)50μaに1%ポリ
エチレングリコール6000 溶液50μa、及び上記
希釈したラテックス試薬を加え、室温で30分間反応さ
せた。
反応後、リン酸緩衝液で10000倍になるよう希釈し
て、上記光音響測定装置で測定した。
第4図a、bは、第1図の装置の変形例である。
このうち、第4図aは、第1図で複数のシャッタ7a、
7b及び光チョッパ2a、2bとしていたものを、一つ
のシャッタ7C及び光チョッパ2Cで同様の動作を行い
得るようにしたもので、装置の部品点数を少なくし、同
時にシャッタの連動及び光チョッパによる変調周波数を
一致させることができる。
第4図すは、シャッタを用いずに、ミラー25の回転(
矢印26で示す)により励起光を選択できるよう構成す
る。ハーフミラ−4の代わりに光学ミラー3a、及びビ
ームトラップ27を設ける。
第5図は、光音響測定装置の他のシステム構成図を示す
本実施例では、励起光光源として、半導体レーザlc、
ldを用い、これらの光源を駆動電源28a、28bに
より直接、変調光として出力制御するもので、半導体レ
ーザlc、ldから出力される光の変調周波数は異なる
ように設定しである。
半導体レーザlc、ldから出力される光は、反射ミラ
ー3.ハーフミラ−4を介して同時に試料セル5に導く
ことが可能である。この場合、波長の異なる2種のレー
ザ光照射により試料から生じる音響信号は、混じり合っ
て発生するが、ロックインアンプ15で、上記各変調周
波数に対応した信号として弁別され、同時に2波長測定
結果として出力される。
弁別された音響検出信号は、デジタル電圧計33により
デジタル信号に変換されて、マイクロコンピュータ34
に入力される。
マイクロコンピュータ34は、検出された音響信号のデ
ータに基づき、前述した方程式による演算或いは第2図
、第3図で説明した方程式に類する求解を自動的に演算
して、未知量たる測定対象粒子の量、濃度、数密度等の
いずれかを求める。
その結果は、デイスプレィならびにプリンタ35に出力
される。
なお、本実施例では、半導体レーザlc、ldから出力
されたレーザ光は、集光レンズ29で集光され、スリッ
ト30を通して測定セル5に導かれる。
試料9は、トレイ31に設置され、オートサンプラー3
2により自動的に測定セル5に導入される。
また、半導体レーザlc、ldから出力されるレーザ光
は、同時に出力する方式に代えて、駆動電源28a、2
8bの断続(オン/オフ)により切換えるようにしても
よい。
具体的には、発振波長790nm及び1.3μm (1
300nm)を有する半導体レーザをそれぞれlc、l
dに配置した。また、変調周波数はそれぞれ181 H
z、330 Hzとした。
この装置を用いて、ヒト癌胎児性抗原 (CE A )
の測定を行った。0.79μm径のアクリル系樹脂ラテ
ックスビーズを用いて、表面カルボキシル基を介して1
−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボ
ジイミド塩酸塩を用いて、抗CEAモノクローナル抗体
を結合した0反応はホウ酸緩衝液中で行った。結合後、
活性基を10%L−リジン溶液を混合撹拌することによ
り安定化させた。最後に1%BSAを含むリン酸緩衝液
(pH7,4)に再分散させて保存した。
抗原・抗体反応の方法は、AFPPs定と同様である。
測定方法は、(1)、(2)式の方程式により行った。
測定結果を第6図に示す。
従来は、790nmレーザのみの単波長を用いて未反応
ビーズ量の減少を測定していたが、本実施例のように2
励起波長を用いることで、変化斌が大きく観測でき、検
出感度が向上した。
第7図に光音響測定装置の他の例を示す。
本実施例は、励起光光源としてキセノンランプ36を利
用する。検出すべき粒子の粒径が小さくなると、外来の
塵の影響が大きくなってくる。このような外来妨害粒子
の径は広く分散するので。
妨害信号を補正するためには、キセノンランプのように
波長分布の広い光源を用いるのが有効となる。
本実施例では、キセノンランプ36から出力される光を
集光ミラー37.集光レンズ38で集光し、絞り39を
通してビームスプリッタ40で2光束にする。1光束は
、分光器41を通して目的とする粒子測定用(測定対象
粒子に対して顕著な音響信号を発生させる波長)とする
。他の1光束は、ミラー42で折り返し、ローパスフィ
ルタ43を通し、長波長成分を除いてからレンズ44で
集光し、妨害粒子計測用とする。
試料は、96六マイクロプレート45で準備され、希釈
機能の付属したサンプラー46で測定セル5aに導かれ
る1gJ定セル5bは、セル5aと直列に接続され、同
一試料がこれらのセルに順次通過する構造となっている
本実施例においては、測定対象粒子を第1の課題解決手
段を利用して求めた。
なお、この装置を用いて、塵埃の多い環境下で試料をm
製した0、4μm粒子の測定例を第8図に示す、共存す
る妨害粒子は、0.3μm付近の粒子とした。
この測定例では1分光器41は450μmに設定し、ロ
ーパスフィルタ43は、中心波長が350μmの干渉フ
ィルタを用いた。
しかして従来は、空気中及び水中の塵埃による影響で測
定対象粒子を定量的に測定できなかったのに対し、本実
施例では、塵埃等の妨害粒子のノイズ信号成分を除いて
特定粒子径の音響検出信号を検出することが可能となり
、定量測定を実現することができた。
なお、上記各実施例では、光源、変調方法、光路の切換
、サンプリング方式等1種々例示したが、これらの各実
施例のものを実施例同士で組み替えて用いることも可能
である0例えば、ガスレーザと半導体レーザを光源とし
て組合せることも可能でる。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明によれば、試料に少なくとも2つ
の異なる波長の励起光を照射し、これから得られる光音
響信号等をデータとして、未知量たる測定対象粒子の算
出を行うことで、妨害粒子に起因するノイズ信号成分を
除き、測定対象粒子に関する音響検出信号を抽出するこ
とができる。
従って、粒子計測において、粒子径選択性を向上させ、
測定対象粒子の濃度、量、数密度等に関する測定精度を
向上させることができる。
また、これを応用した免疫測定によれば、遊離ラテック
ス粒子や試料、試薬中の在来粒子に起因するバックグラ
ウンドノイズの影響を排除し、抗原、抗体等の濃度、量
、数密度2反応量等を高感度測定することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に用いる光音響測定装置の第1実施例
を示す構成図、第2図及び第3図は、上記光音響測定装
置を用いて行った粒子測定例を示す説明図、第4図は、
上記光音響測定装置の変形例を示す説明図、第5図は、
本発明に用いる光音W測定装置の第2実施例を示す構成
図、第6図は、上記第2実施例の装置を用いて粒子測定
を行った結果を示す説明図、第7図は1本発明に用いる
光音響131!!定装置の第3実施例を示す構成図、第
8図は、上記第3実施例の装置を用いて粒子測定を行っ
た結果を示す説明図である。 la、lb−励起光光源(YAGレーザ、Arレーザ)
、lc、ld・・・半導体レーザ、2a、2b・・・光
変調手段(光チョッパ)、3・・・光学ミラー4・・・
ハーフミラ−,5,5a、5b・・・測定セル、7a、
7b、7c・・・光路切換シャッタ、13・・・圧電素
子(光音響検出手段)、15,15a、15b・・・音
響検出信号弁別手段(ロックインアンプ)。 17・・・レコーダ、25・・・回転ミラー、28a、
28b・・・レーザ駆動電源、34・・・演算手段(マ
イクロコンピュータ)、35・・・プリンタ、37・・
・励起光光源(キセノンランプ)。 第 1 図 5 1a、lb−励起光光源(YAGレーザ、Arレーザ)
、2a、2b・・光Kg手段(光チョッパ)、3・・・
光学ミラ、4・・・ハーフミラ−15・・・6+11 
定セル、7a、7b・・・光路切換ンヤソタ、13・・
・圧電素子(光音響検出手段)。 15・・音響検出信号弁別手段(ロンクイ/アンプ)。 17・・・レコーダ。 第 図 粒子濃度 共存as pm粒子譲濃 度 共存α5pm粒子濃度 第 図 励起波長 励起波長 ヒトAFP(111度<ngimt+ 第 図 25・・・回転ミラ lc 第 図 第 図 対照 0.1 0 00 CEA濃度 (ng/m7) 測定波長790 nm 第 図 5a、5b・・・測定セル 15a、 15b・・・ロックインアンプ37・・・キ
セノンランプ 第 図 添加0.3μm粒子濃度

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、試料に特定波長を有する励起光を照射し、これによ
    り発生する音響を検出して、試料中の特定粒径の光吸収
    物質を測定する方法において、照射すべき励起光を少な
    くとも2つの異なる特定波長として、測定しようとする
    測定対象粒子と、これと共存する他の径の粒子(以下、
    妨害粒子と称する)に関して、予め前記各特定波長の励
    起光による1粒子あたりの音響信号強度をそれぞれ求め
    ておき、 試料中の測定対象粒子の測定を行う場合には、試料に前
    記複数の異なる特定波長の励起光を照射し、これにより
    生じた各音響検出値及び予め求めた前記1粒子あたりの
    音響信号強度等を用いて、試料中の未知量たる測定対象
    粒子の濃度、量、数密度等のいずれかを算出することを
    特徴とする光音響を用いた粒子の測定方法。 2、第1請求項において、前記試料中の未知量たる測定
    対象粒子を算出する場合には、試料に励起光照射して得
    られた前記各音響検出値及び予め求めた前記1粒子あた
    りの音響信号強度を基に連立方程式をたてることにより
    行う光音響を用いた粒子の測定方法。 3、第1請求項又は第2請求項において、前記測定対象
    粒子及び妨害粒子の1粒子あたりの音響信号強度は、測
    定対象粒子のみを入れた液と、妨害粒子のみを入れた液
    に前記異なる波長の励起光をそれぞれ照射することによ
    り作成した測定対象粒子の濃度・音響検出信号の検量線
    と、妨害粒子の濃度・音響検出信号の検量線とから求め
    る光音響を用いた粒子の測定方法。 4、試料に特定波長を有する励起光を照射し、これによ
    り発生する音響を検出して、試料中の特定粒径の光吸収
    物質を測定する方法において、測定しようとする測定対
    象粒子と、これと共存する妨害粒子に関して、予め特定
    波長λ1の励起光による粒子濃度・音響検出信号の検量
    線K1、K2をそれぞれ作成すると共に、 前記妨害粒子に関するもう一つの検量線として、該妨害
    粒子に対しては顕著な音響検出信号を生じさせ、前記測
    定対象粒子に対しては、無視できる程度の僅かな音響検
    出信号しか生じさせない波長λ2(λ1≠λ2)の励起
    光による粒子濃度・音響検出信号の検量線K3を作成し
    、このλ2励起光による前記妨害粒子の検量線K3と前
    記λ1励起光による前記妨害粒子の検量線K2との換算
    データを作成し、 試料中の測定対象粒子の測定を行う場合には、前記複数
    の異なる波長λ1、λ2の励起光を試料に照射して、そ
    れぞれの音響検出信号P1、P2を得ると共に、このう
    ち波長λ2の励起光照射により生じた音響検出信号P2
    と前記換算データを用いて、前記λ1励起光照射による
    音響検出信号P1に含まれる前記妨害粒子に起因するノ
    イズ信号成分P1′を求め、 前記音響検出信号P1とノイズ信号成分P1′との差か
    ら、測定対象粒子の濃度、量、数密度等のいずれかを算
    出することを特徴とする光音響を用いた粒子の測定方法
    。 5、試料中にて微粒子に凝集反応を起こさせ、この反応
    により生じる凝集体の濃度、量、数密度等のいずれかを
    測定する方法において、 反応前に前記試料に複数の異なる特定波長λ1、λ2の
    励起光を照射して、反応前の微粒子から生じる各波長λ
    1、λ2の音響信号A1、A2を検出し、 反応後に前記試料に特定波長λ1、λ2の励起光を照射
    し、この励起光照射により生じる音響信号B1、B2を
    検出し、 反応前の前記励起波長λ1、λ2により発生させた音響
    信号A1、A2の比と、反応後の前記励起波長λ2によ
    り発生させた音響信号B2から、音響信号B2に対して
    A1、A2と同一比となるような音響信号成分B1′を
    算出し、且つ、前記音響信号B1と音響信号B1′の差
    から凝集体の濃度、量、数密度等のいずれかを算出する
    ことを特徴とする光音響を用いた粒子の測定方法。 6、第1請求項ないし第5請求項のいずれか1項におい
    て、前記励起光は、光源をガスレーザ、色素レーザ、半
    導体レーザのいずれかとした単色光よりなる光音響を用
    いた粒子の測定方法。 7、第1請求項ないし第5請求項のいずれか1項におい
    て、前記励起光は、キセノンランプ、タングステンラン
    プ、ハロゲンランプ等の高輝度光源より発生する白色光
    、またはこれを色ガラスフィルタ、干渉フィルタ等のフ
    ィルタ素子或いは回折格子を用いて分光した単色光であ
    る光音響を用いた粒子の測定方法。 8、第1請求項ないし第7請求項のいずれか1項におい
    て、前記励起光は光チョッパにより一定周波数で断続的
    に変調される光音響を用いた粒子の測定方法。 9、第1請求項ないし第8請求項のいずれか1項におい
    て、前記複数の異なる波長の励起光は、選択的な切換え
    により前記試料に照射し、これらの異なる波長の励起光
    照射により発生する試料中の音響信号を時期を異にして
    検出する光音響を用いた粒子の測定・方法。10、第1
    請求項ないし第8請求項のいずれか1項において、前記
    複数の異なる波長の励起光は、異なる周波数で変調させ
    て同時に試料に照射し、この励起光照射により検出され
    る音響信号から上記変調周波数に同期した複数の音響信
    号成分をそれぞれ弁別して抽出する光音響を用いた粒子
    の測定方法。 11、試料に特定波長の励起光を照射する光学系で、少
    なくとも2つの異なる波長の励起光を別々に出力する複
    数系の光源を有し、これらの光源のうちの一方の励起光
    は、試料中の測定対象粒子に共鳴的な音響信号を発生さ
    せる波長で、他方の励起光は、共存する妨害粒子に共鳴
    的な音響信号を発生させる波長で出力するよう設定され
    、且つ、前記複数の異なる波長の励起光を試料収容の測
    定セルに導く手段と、 励起光照射により発生する試料からの音響を検出する手
    段と、 検出された音響信号を、それぞれの波長の励起光ごとの
    信号として弁別して、レコーダに記録させる手段とを、 備えてなることを特徴とする光音響を用いた粒子測定装
    置。 12、試料に特定波長の励起光を照射する光学系で、少
    なくとも2つの異なる波長の励起光を別々に出力する複
    数系の光源を有し、これらの光源のうちの一方の励起光
    は、試料中の測定対象粒子に共鳴的な音響信号を発生さ
    せる波長で、他方の励起光は、共存する妨害粒子に共鳴
    的な音響信号を発生させる波長で出力するよう設定され
    、且つ、前記複数の異なる波長の励起光を試料収容の測
    定セルに導く手段と、 励起光照射により発生する試料からの音響を検出する手
    段と、 前記複数の異なる波長の励起光をそれぞれ試料に照射し
    た時に発生する音響検出信号や、予め前記異なる波長の
    励起光との関係で求めた前記測定対象粒子及び妨害粒子
    の1粒子あたりの音響信号強度を用いて、方程式に基づ
    く演算機能により未知量たる測定対象粒子の量、濃度、
    数密度等のいずれかを算出する手段とを、 備えてなることを特徴とする光音響を用いた粒子測定装
    置。 13、第11請求項又は第12請求項において、前記複
    数の異なる波長の励起光を測定セルに導く手段は、光学
    ミラーの回転、励起光光源の電気的切換、遮光板の切換
    のいずれかを利用して、前記異なる波長の励起光を選択
    的に測定セルに導くよう設定してなる光音響を用いた粒
    子測定装置。 14、第11請求項ないし第13請求項のいずれか1項
    において、前記複数の異なる波長の励起光を試料に一定
    の変調周波数で断続的に照射するための光変調手段を有
    する光音響を用いた粒子測定装置。 15、第11請求項ないし第14請求項のいずれか1項
    において、前記波長の異なる励起光を別々に出力する複
    数系の光源は、並列配置され、且つ前記複数の異なる波
    長の励起光を測定セルに導く手段は、一方の光源の光路
    に反射ミラーが、他方の光源の光路にハーフミラーが配
    置されて、これらのミラーを介して前記複数の光源から
    出力される励起光がミラー経過後に、共通の光路を通っ
    て、前記測定セルに導かれるよう設定してなる光音響を
    用いた粒子測定装置。 16、第11請求項ないし第14請求項のいずれか1項
    において、前記波長の異なる励起光を別々に出力する複
    数系の光源は、並列配置され、この複数系の光源の配置
    に対応して前記測定セルが複数配置され、且つ、これら
    の測定セルは、互いに直列に接続されて、試料が逐次、
    これらの測定セルに流れるように設定してなる光音響を
    用いた粒子測定装置。17、第11請求項ないし第16
    請求項のいずれか1項において、前記複数の異なる波長
    の励起光を、それぞれ異なる周波数で変調させて試料に
    断続的に照射させる手段と、 励起光照射により試料から発生する音響信号を、前記変
    調周波数に同期した信号成分として弁別して抽出する手
    段とを有する光音響を用いた粒子測定装置。 18、抗体(または抗原)付き微粒子を主成分とする試
    薬と、試料とを混合し、試料中に含まれた抗原(または
    抗体)と前記試薬の抗体(または抗原)との反応により
    生じる微粒子の凝集を検出して、試料中の抗原あるいは
    抗体の濃度、量、数密度、反応量等のいずれかを求める
    測定法において、 前記微粒子の凝集の検出は、試料に励起光を照射して生
    じる音響信号により行う光音響測定方式を用い、 且つ、照射すべき励起光を少なくとも2つの異なる特定
    波長として、測定しようとする凝集体と、妨害粒子とな
    る微粒子に関して、予め前記各波長の励起光による1粒
    子あたりの音響信号強度をそれぞれ求めておき、 抗原・抗体反応後には、反応後の前記試料に前記複数の
    異なる特定波長の励起光を照射し、これにより生じた各
    音響検出値及び予め求めた前記1粒子あたりの音響信号
    強度等を用いて未知量たる凝集量を算出し、この算出量
    から抗原あるいは抗体の濃度、量、数密度、反応量のい
    ずれかを求めることを特徴とする光音響を用いた免疫測
    定方法。 19、抗体(または抗原)付き微粒子を主成分とする試
    薬と、試料とを混合し、試料中に含まれた抗原(または
    抗体)と前記試薬の抗体(または抗原)との反応により
    生じる微粒子の凝集を検出して、試料中の抗原あるいは
    抗体の濃度、量、数密度、反応量等のいずれかを求める
    測定法において、 反応前に前記試料に異なる特定波長λ1、λ2の励起光
    を照射して、反応前の抗体(または抗原)付き微粒子か
    ら生じる各波長λ1、λ2の音響信号A1、A2を検出
    し、 反応後に前記試料に特定波長λ1、λ2の励起光を照射
    し、この励起光照射により生じる音響信号B1、B2を
    検出し、 反応前の前記励起波長λ1、λ2により発生させた音響
    信号A1、A2の比と、反応後の前記励起波長λ2によ
    り発生させた音響信号B2から、音響信号B2に対して
    A1、A2と同一比となるような音響信号成分B1′を
    算出し、且つ、前記音響信号B1と音響信号B1′の差
    から抗原あるいは抗体の濃度、量、数密度、反応量等の
    いずれかを算出することを特徴とする光音響を用いた免
    疫測定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015138002A (ja) * 2014-01-24 2015-07-30 株式会社島津製作所 粒子径測定装置、粒子径測定方法及び粒子径測定プログラム

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JP2015138002A (ja) * 2014-01-24 2015-07-30 株式会社島津製作所 粒子径測定装置、粒子径測定方法及び粒子径測定プログラム

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