JPH0310462Y2 - - Google Patents

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JPH0310462Y2
JPH0310462Y2 JP1985112127U JP11212785U JPH0310462Y2 JP H0310462 Y2 JPH0310462 Y2 JP H0310462Y2 JP 1985112127 U JP1985112127 U JP 1985112127U JP 11212785 U JP11212785 U JP 11212785U JP H0310462 Y2 JPH0310462 Y2 JP H0310462Y2
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steel pipe
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perforated plate
pipe
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【考案の詳細な説明】 考案の技術分野 本考案はフツ素樹脂でライニングされた鋼管
(以下フツ素樹脂ライニング鋼管ということがあ
る)に関し、さらに詳しくはT字管あるいはL字
管などの内周面に設けられたフツ素樹脂製ライナ
ーの剥離あるいは陥没が防止されたフツ素樹脂ラ
イニング鋼管に関する。
考案の技術的背景ならびにその問題点 フツ素樹脂特に熱溶融性フツ素樹脂であるテト
ラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニ
ルエーテルとの共重合樹脂(PFA)、あるいはテ
トラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレ
ンとの共重合樹脂(FEP)などは、ポリテトラ
フルオロエチレン樹脂(PTFE)と同様に耐熱
性、耐薬品性に優れ、また非粘着性を有している
ため、鋼管内周面をこれらの熱溶融性フツ素樹脂
でライニングすると、耐化学薬品性が向上するの
みならずスケールあるいはスラツジなどが鋼管内
周面に付着しにくいなどの効果が得られる。
このような熱溶融性フツ素樹脂を鋼管内周面に
ライニングするには、従来、鋼管内周面に添つて
この鋼管と略相似形の中子を配置し、次いで該中
子と鋼管内周面との間隔部に熱溶融性フツ素樹脂
を加熱して流動状態にして流し込む、いわゆるト
ランスフア成形法がとられてきた。
しかしながら、上記の方法で鋼管内周面に熱溶
融性フツ素樹脂ライナーを形成すると、鋼管内周
面に熱溶融状態にあるフツ素樹脂を被着させた後
の冷却時にフツ素樹脂が収縮して、鋼管内周面と
ライナーとの間に剥離が生じやすいという問題点
があつた。また、得られたフツ素樹脂ライニング
鋼管を高温あるいは減圧条件下で使用すると、鋼
管内周面とライナーとの間に剥離が生じてライナ
ーの浮上がりまたは陥没あるいは破壊が生ずるこ
とがあり、流体の流れが阻害されたり、鋼管自体
が腐食されたりするという問題点があつた。
このような問題点を解決するためには、ライナ
ーを鋼管内周面に強固に接合する必要があるが、
前述のように熱溶融性フツ素樹脂は多くの利点を
有している反面、この非粘着性が逆に金属表面に
対する強固な接合を困難にしている。このため、
鋼管内周面に熱溶融性フツ素樹脂ライナーを強固
に接合するには化学的手段よりも機械的手段がよ
いと考えられている。たとえば実公昭53−51181
号公報には、鋼管内周面にライナーが設けられた
電磁流量計において、上記ライナー内に多数の孔
を有する管状の補強材を埋設したことを特徴とす
る電磁流量計が開示されている。
しかしながら、この方法により鋼管内周面にフ
ツ素樹脂ライナーを形成しても、得られるフツ素
樹脂ライニング鋼管は、高温高真空(たとえば
120℃、7torr程度)の条件で使用すると、補強材
がライナー内に埋設されていても、負圧に耐える
ことができずライナーが鋼管内周面より浮き上が
つてしまうことがある。このような鋼管内周面か
らのライナーの浮上がりは、T字管あるいはL字
管の場合には、第5図aおよびbに示すように、
特にT字管の場合には分岐管の周辺Dに、そして
L字管の場合には折れ曲がり部Eに生じやすいこ
とが本考案者らによつて見出された。
この鋼管内周面からのライナーの浮上がりは、
管状補強材の肉厚を大きくすればある程度防止す
ることはできるが、これではライナーの肉厚もま
たこれに相応して大きくなり、無駄なライナーを
使用しなければならないという問題点が生じてし
まう。
また鋼管内周面に複数個の孔を有する多孔板を
スポツト溶接し、この多孔板と鋼管内周面との間
および多孔板上に熱溶融性フツ素樹脂を設けて鋼
管内周面にフツ素樹脂ライナーを形成する方法も
提案されているが、この方法では、熱溶融性フツ
素樹脂を圧入する際にスポツト溶接部がはずれて
多孔板が変形してしまい、ライナーの肉厚が不均
一なることがあるという問題点があるとともに、
鋼管内周面に熱溶融状態にあるフツ素樹脂を被着
させた後の冷却時にフツ素樹脂の収縮によつてス
ポツト溶接部がはずれて多孔板が変形してしま
い、ライナーが鋼管内周面から浮き上がつてしま
うという問題点もあつた。
考案の目的 本考案は上記のような従来技術に伴なう問題点
を解決しようとするものであつて、高温真空条件
下で使用しても、鋼管内周面からフツ素樹脂ライ
ナーが剥離して浮上がつたり、陥没したりするこ
とがなく、耐久性に優れたフツ素樹脂ライニング
鋼管を提供することを目的としている。
考案の概要 本考案に係るフツ素樹脂ライニング鋼管は、鋼
管内周面が熱溶融性フツ素樹脂ライナーによつて
被覆されたライニング鋼管であつて、前記鋼管内
の内周面には軸方向に適宜間隔をおいて複数条の
補強リングがそれぞれ固着されており、これら補
強リングの内周に、複数個の孔を有すると共に鋼
管の内周面に沿つた形状を有する多孔板が固着さ
れ、多孔板と鋼管内周面との間および多孔板上の
熱溶融性フツ素樹脂からなる層が一体的に設けら
れていることを特徴としている。
本考案に係るフツ素樹脂ライニング鋼管は、鋼
管内周面上に補強リングが適宜間隔をおいて固着
され、この補強リング上に多孔板が設けられてお
り、熱溶融性フツ素樹脂は多孔板と鋼管内周面と
の間および多孔板上に設けられているため、ライ
ナーが鋼管内周面に強固に接合され、このため高
温真空条件下でライナーが鋼管内周面からの浮上
がるということがなく、またライナーの収縮力に
よつても多孔板は変形しないため、ライナーの浮
上がり現象が生ぜずしかも鋼管の全周にわたつて
均一な肉厚のライナーが形成される。
考案の具体的説明 以下本考案を第1図〜第3図に示すT管の実施
例にもづいて説明する。
本考案に係るフツ素樹脂ライニングT字鋼管1
は、両端面にフランジ2a,2bを有する主管2
と、この主管2から分岐した分岐管3とからな
り、この分岐管3は端面にフランジ3aを有して
いる。
この主管2および分岐管3とからなるT字鋼管
1の内周面4には、環状の補強リング5が、複数
個適宜間隔をおいて溶接などの手段によつて固着
されている。この補強リング5は、T管の場合に
は、主管2から分岐管3が分岐する分岐部Aおよ
び主管2の分岐底部B付近に高密度に設けられて
いることが好ましい。この分岐部Aおよび底部B
では、補強リング5の占める面積が鋼管内周面の
1/10〜5/10好ましくは2/10〜4/10程度の面積を占
めるような密度で補強リング5が設けられている
ことが好ましい。また主管2の分岐管3が設けら
れている個所から離れている部分すなわち分岐部
A以外の部分では、補強リングは、鋼管内周面に
上記のような密度で設けられている必要はなく、
鋼管内周面の1/20〜2/10程度の密度で設けられて
いればよい。
分岐部Aとは、分岐管3の略直径と主管2の略
直径をおのおの辺とする四辺形部分をいう。また
主管2の分岐底部Bとは分岐管3の仮想中心線が
主管2と交わる点Cから左右にそれぞれ分岐管直
径の略1/2以内の範囲を示している。
この補強リング5は鋼管内周面に溶接により固
着ができるよう金属製である。
補強リング5は、第1図に示すように断面略矩
形状であることが好ましいが、その断面は略台形
状あるいは円形状であつてもよい。
補強リング5上には、多孔板6が溶接などの手
段により固着されており、この多孔板6は鋼管1
の内周面4に沿つてほぼ全面にわつて付設されて
いる。多孔板6には、第2図に示すように、複数
個の孔7がたとえば千鳥状に穿設されている。多
孔板6は補強リング5上に溶接による固着ができ
るように金属製であることが好ましいが、補強リ
ング5上に固着できれば金属製でなくともよい。
このようにして鋼管1の内周面4上には、補強
リング5および多孔板6が設けられているが、鋼
管1の内周面4と多孔板6との間および多孔板6
上には熱溶融フツ素樹脂からなるライナー8が設
けられており、多孔板6はライナー8中に完全に
埋設されている。したがつてライナー8は、第2
図に示されるように、鋼管1の内周面4と多孔板
6との間に設けられた内層部8aと、多孔板上に
設けられた外層部8bとが一体的に設けられて形
成されている。
このライナー内層部8a厚さは、補強リング5
の厚さtに相当し、この補強リング5の厚さt
は、ライナー全体の厚さTの1/4〜1/2程度である
ことが好ましい。tが1/4T未満であると、ライ
ナーの内層部8aは、ライナーを形成する際の冷
却時あるいは使用時にフツ素樹脂の収縮によりラ
イナーに亀裂が生ずることがあるため好ましくな
い。またtが1/2Tを越えると、ライナーの成形
性が低下するとともにライナーの外層部8bの肉
厚を充分にかつ均一に形成することができず、多
孔板が露出したりあるいは薬液流体の浸透によつ
て多孔板が侵されたりして、薬液流体の汚染が生
ずる可能性があるため好ましくない。
なお主管2と分岐管3との分岐部Aおよび主管
2の分岐底部B付近での補強リング5は、第1図
に示すフツ素樹脂ライニング鋼管のX−X′線に
沿つた断面図である第3図に示されるように、管
内周面4に沿つて略U字状に固着されている。
ライナーを形成する熱溶融性フツ素樹脂として
は、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアル
キルビニルエーテルとの共重合体樹脂(PFA)、
テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピ
レンとの共重合体樹脂(FEP)、テトラフルオロ
エチレンとヘキサフルオロプロピレンとパーフル
オロアルキルビニルエーテルとの共重合体樹脂
(EPE)、三フツ化塩化エチレン樹脂(PCTFE)、
フツ化ビニリデン樹脂(PVDF)などが用いられ
る。
なお鋼管のフランジ部も鋼管内周面と同様にラ
イナーが形成されている。
次に本考案に係るフツ素樹脂ライニング鋼管の
製造方法について述べる。
まず、鋼管1の内周面4に補強リング5を溶接
などにより固着し、次いでこの補強リング5上に
多孔板6を溶接などにより固着する。次にこの鋼
管1内に、多孔板6の内周面に沿つてこの多孔板
と略相似形の中子(図示せず)を配置した後、
PFA、FEPなどの熱溶融性フツ素樹脂を加熱し
て溶融状態として、多孔板6と中子との間に圧入
する。多孔板6と中子との間に圧入された溶融状
態にある熱溶融性フツ素樹脂は、多孔板6に穿設
された孔7を通つて、鋼管1の内周面4にまで至
り、ライナー内層部8aとなり、また多孔板6と
中子との間にも熱溶融性フツ素樹脂が充填されラ
イナー外層部8bとなる。中子は、ライナーの冷
却後に除去すればよい。
また本考案に係る別の実施例であるL字鋼管9
では、第4図に示すように、折れ曲がり部E近辺
に補強リング5が高密度に設けられていることが
好ましい。
L管の折り曲がり部E近辺以外の部分では、補
強リングは鋼管内周面に高密度で設ける必要はな
い。
また直管では、補強リング5は鋼管内周面の1/
20〜2/10程度の密度で設けられていればよい。
考案の効果 以上のように、本考案に係るフツ素樹脂ライニ
ング鋼管では、鋼管の内周面に複数個の補強リン
グが固着され、さらにこの補強リング上に鋼管の
内周面に沿つて複数個の孔を有する多孔板が付設
され、多孔板と鋼管内周面との間および多孔板上
に熱溶融フツ素樹脂からなるライナーが設けられ
ているので以下のような効果が得られる。
ライナーが補強リングにより固着された多孔
板により鋼管内周面に強固に接合されており、
このため高温真空条件下においても、ライナー
が浮上がつたりあるいは陥没したりすることが
ない。
従来のように、冷却時においてライナーの収
縮力によつて多孔板が変形するという現象が全
く生じないため、多孔板の変形によるライナー
の浮上がりあるいは陥没現象が認められない。
ライニング成形時に樹脂圧により多孔板が歪
むという現象が全く生じないので、鋼管の全周
にわつて均一な肉厚のライナーが得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係るT管の断面図であり、第
2図はその壁面の断面図であり、第3図はT管の
分岐部の断面図であり、第4図はL管の断面図で
あり、第5図はT管およひL管の説明図である。 1……フツ素樹脂ライニングT管、2……主
管、3……分岐管、4……内周面、5……補強リ
ング、6……多孔板、7……孔、8……ライナ
ー、9……フツ素樹脂ライニングL管。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 鋼管内周面が熱溶融性フツ素樹脂ライナーによ
    つて被覆されたライニング鋼管であつて、前記鋼
    管内の内周面には軸方向に適宜間隔をおいて複数
    条の補強リングがそれぞれ固着されており、これ
    ら補強リングの内周に、複数個の孔を有すると共
    に鋼管の内周面に沿つた形状を有する多孔板が固
    着され、多孔板と鋼管内周面との間および多孔板
    上に熱溶融性フツ素樹脂からなる層が一体的に設
    けられていることを特徴とするフツ素樹脂ライニ
    ング鋼管。
JP1985112127U 1985-07-22 1985-07-22 Expired JPH0310462Y2 (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007090054A (ja) * 2005-08-31 2007-04-12 Jms Co Ltd 口腔関連圧力測定用プローブおよびこれを用いた口腔関連圧力測定装置

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