JPH03101641A - ジフェニルエタン系化合物および該化合物を含有する液晶組成物 - Google Patents

ジフェニルエタン系化合物および該化合物を含有する液晶組成物

Info

Publication number
JPH03101641A
JPH03101641A JP1238558A JP23855889A JPH03101641A JP H03101641 A JPH03101641 A JP H03101641A JP 1238558 A JP1238558 A JP 1238558A JP 23855889 A JP23855889 A JP 23855889A JP H03101641 A JPH03101641 A JP H03101641A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
compound
group
diphenylethane
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1238558A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Nishiyama
伸一 西山
Hideo Yamaoka
山岡 英雄
Toru Yamanaka
徹 山中
Teruichi Miyakoshi
照一 宮越
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Petrochemical Industries Ltd filed Critical Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Priority to JP1238558A priority Critical patent/JPH03101641A/ja
Publication of JPH03101641A publication Critical patent/JPH03101641A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Liquid Crystal Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、新規なジフエニルエタン系化合物およびこの
化合物を用いた液晶組成物に関する。さらに詳しくは、
本発明は、光学活性基を有する新規なジフエニルエタン
系化合物およびこの化合物を少なくとも1種含有する液
晶組成物に関する。
発明の技術的背景ならびにその問題点 従来、OA機器などの表示デバイスとして最も広範に使
用されてきたのはCRTデバイスである。
このようなOA機器などの表示デバイスを有する機器の
分野においては、近年、機器の小型軽量化、あるいは表
示デバイスの大画面化および薄型化などに対する要望が
高まってきている。このためそれぞれの用途あるいは要
望に対応させて、従来のCRTデバイスの代わりに、種
々の新たな表示デバイスが開発されている。たとえば、
このような表示デバイスとしては、液晶ディスプレイ、
プラズマディスプレイ、LEDディスプレイ、ELディ
スプレイおよびECDディスプレイなどがある。
これらの表示デバイスのうち、液晶ディスプレイは、基
本的には液晶化合物を用いたスイッチング素子に電気信
号を与えて、そのスイッチング素子中の液晶化合物の状
態を変化させることにより光の遮蔽および透過を制御し
て電気信号を顕在化させるデバイスであり、上述のOA
機器の表示デバイスだけでなく、ディジタルウォッチあ
るいはtM帯ゲームなどの表示デバイスとして既に実用
化されている。また、近時、小型テレビジョンなどの動
画用の表示デバイスとしても使用され始めている。
上記のような液晶化合物を用いた表示デバイスにおいて
は、種々の駆動方式が既に知られている。
例えば現在用いられている液晶表示デバイスの駆動方式
としては、TN(ツイストネマチック)モードがある。
このTNモードは、液晶化合物のネマチック相における
分子の誘電異方性を利用して表示を行なう方式であり、
外部から印加される電界の2乗に比例したエネルギーに
よって表示デバイスが駆動する(f■E2)。
しかしながら、この方式を採用したスイッチング素子な
どにおいて、表示されている画像を変えるためには、液
晶化合物の分子の位置を変える必要があるために、駆動
時間が長くなり、液晶化合物の分子位置を変えるために
必要とする電圧、すなわち消費電力も大きくなるという
問題点がある。
一そして、このようなスイッチング素子においては、ス
イッチングしきい値特性があまり良好でないため、高速
で分子位置を変えて切り替え動作を行なおうとすると、
非表示画像部にまでもれ電圧がかかり、表示のコントラ
ストが著しく低下することがある。
このように従来のTNモードによる表示方式は、TNモ
ードの特性として、特に大形画面用表示デバイスあるい
は小型デジタルテレビジョンなどのような動画用の表示
デバイスとしては適当な表示方式であるとは言えない面
がある。
また、上記のようなTNモードにおけるスイッチングし
きい値特性などを改良したSTN (スーパーツイスト
ネマチック)モードを利用した表示デバイスが使用され
ている。このようなSTNモードを利用することにより
、スイッチングしきい値特性が改善されるため、表示デ
バイスのコントラストが向上する。しかしながら、この
方法も誘電異方性を利用している点ではTNモニドと変
わりなく、従ってスイッチング時間が長いため、大画面
用表示デバイスあるいは小型デジタルテレビジョンなど
のような動画用の表示デバイスとして使用した場合には
TNモードを利用した表示デバイスと同様の傾向を示す
これに対し、1975年、R. B, Meye+ ら
が合成した有機化合物は、強誘電性を示し、さらに19
80年R. B. Meyerらはギャップの小さなセ
ル中にこれらの強誘電性液晶化合物を充填することによ
り、強誘電性液晶化合物を光スイッチング素子、すなわ
ち表示デバイスとして用いる可能性を示唆した。
上記のような強誘電性液晶化合物を用いたスイッチング
素子は、TNモードあるいはSTNモードを利用したス
イッチング素子とは異なり、液晶化合物の分子の配向方
向を変えるだけでスイッチング素子として機能させるこ
とができるため、スイッチング時間が非常に短縮される
。さらに、強誘電性液晶化合物のもつ自発分極(Ps)
と電界強度(E)とにより与えられるPs XEの値が
液晶化合物の分子の配向方向を変えるための実効エネル
ギー強度であるので、消費電力も非常に少なくなる。そ
して、このような強誘電性液晶化合物は、印加電界の方
向によって二つの安定状態、すなわち双安定性を持つの
で、スイッチングのしきい値特性も非常に良好であり、
動画用の表示デバイスなどとして特に適している。
このような強誘電性液晶化合物を光スイッチング素子に
使用する場合、強誘電性液晶化合物には、動作温度範囲
が常温付近にあること、動作温度幅が広いこと、スイッ
チング速度が高いことおよびスイッチングしきい値電圧
が適正な範囲内にあることなどの特性が要求される。殊
にこれらのうちでも、動作温度範囲は強誘電性液晶化合
物を使用する際に特に重要な特性であり、他の特性は非
常に良好であるにもかからわらず、動作温度範囲と使用
温度範囲とが一致しない強誘電性液晶化合物が多い(た
とえば、R.B.Me7er cl 11,ジャーナル
.デ.フィジーク(J.de Ph7s.N6巻L−6
9頁、(+975)参照)。
発明の目的 本発明は、液晶化合物として好適に使用することができ
る新規なジフエニルエタン系化合物を提供することを目
的としている。
また、本発明は、優れた特性を有する表示デバイス等を
形成することができる新規な液晶組成物を提供すること
を目的としている。
さらに本発明は、たとえば、動作温度範囲が常温付近に
あり、動作温度幅が広く、スイッチング速度が高く、そ
してスイッチングしきい値電圧が適正な範囲内にあり、
特性の優れた素子を形成することができる新規な液晶組
成物を提供することを目的としている。
発明の概要 本発明に係るジフエニルエタン系化合物は次式[1]で
表わされることを特徴としている。
ただし、Rは炭素原子数6〜18のアルキル基、アルコ
キシ基およびハロゲン化アルキル基よりなる群から選ば
れる1種の基であり、R゜は次式[11]で表わされる
不斉炭素原子を含む光学活性基である。
X ただし、[■]式において、Xはアルキル基、アルコキ
シ基、ハロゲン原子およびハロゲン化アルキル基よりな
る群から選ばれる1種の基もしくは原子であり、mはO
〜3の整数であり、nは1京 〜6の整数であり、 Cは不斉炭素原子を表わす。
また、本発明に係る液晶組成物は、次式[1]で表わさ
れるジフエニルエタン系化合物を少なくとも1種含有す
ることを特徴としている。
ただし、Rは炭素原子数6〜18のアルキル基、アルコ
キシ基およびハロゲン化アルキル基よりなる群から選ば
れる1種の基であり、R゛は次式[nlで表わされる不
斉炭素原子を含む光学活性基である。
X ただし、[■]式において、Xはアルキル基、アルコキ
シ基、ハロゲン原子およびハロゲン化アルキル基よりな
る群から選ばれる1種の基もしくは原子であり、mは0
〜3の整数であり、nは1ネ 〜6の整数であり、 Cは不斉炭素原子を表わす。
本発明に係るジフエニルエタン系化合物は、フエニル基
とフェニル基とがエチレン基で結ばれているため、室温
付近およびそれ以下の温度でスメクチック相を示す。
従って、このように低温でスメクチック相を示すジフエ
ニルエタン系化合物を含有する液晶lIfl或物は、液
晶使用温度が適正な範囲内にあるので有用性が高い。
発明の具体的説明 次に本発明に係るジフェニルエタン系化合物について、
具体的に説明する。
本発明に係るジフェニルエタン系化合物は次式[I]で
表わすことができる。
上記式[I]で表わされる本発明に係るジフエニルエタ
ン系化合物としては、たとえば次式[11〜]41 で
表わされる化合物を挙げることができる。
アルコキシ基およびハロゲン化アルキル基よりなる群か
ら選ばれる1種の基であり R l は次式[1]で表
わされる不斉炭素原子を含む光学活性基である。
X [1] [2] ただし、[■]式において、Xはアルキル基、アルコキ
シ基、ハロゲン原子およびハロゲン化アルキル基よりな
る群から選ばれるt種の基もしくは原子であり、mはO
〜3の整数であり、nは1零 〜6の整数であり、 Cは不斉炭素原子を表わす。
そして上記式[1]において、mはO〜3、好ましくは
0または1であり、nは1〜6、好ましくは2または6
である。
ネ なお、上記式[I1]において、 Cで表わしたのは不
斉炭素原子である。
[3コ [4] なお上記式[1]〜[4]において、Rはいずれも炭素
原子数6〜18のアルキル基、アルコキシ基およびハロ
ゲン化アルキル基よりなる群から選ばれる1種の基であ
る。
このような化合物のうちで、特に液晶化合物として好ま
しい化合物は式[1]で表わされる化合物であり、具体
的には、次式[1−sl で表わされる化合物が特に好
ましい。
一 cH3− (1−tJ 本発明に係るジフェニルエタン系化合物は、公知の合成
技術を利用して製造することができる。
たとえば、上記式[1−gl で表わされる化合物は、
以下に示す合成経路に従って合成することができる。
ただし、上記式中BPOはペンゾイルパーオキシドを示
す。
すなわち、たとえばメチル安息香酸[n[]をベンゾイ
ルパーオキシドなどの反応開始剤の存在下にN−プロモ
サクシイミドなどのハロゲン化剤と反応させて4−プロ
モメチル安息香酸[IV]ハロゲン化物を得る。このハ
ロゲン化物[IV]とトリフエニルホスフィンを反応さ
せてカルボキシフェニルメチルフォスフォニウムブロマ
イド[V]を得る。
一方、パラヒドロキシベンズアルデヒドをn−プロモデ
カンなどハロゲン化アルキルと反応させることにより、
n−デシルオキシベンズアルデヒド[VT]のようなア
ルキルオキシベンズアルデヒドを得る。
先に得たカルボキシフエニルメチルフォスフォニウムプ
ロマイド[V]とn−デシルオキシベンズアルデヒド[
VI]などのアルキルオキシベンズアルデヒドとを金属
ナトリウムなどのアルカリ金属の存在下、反応させて、
カルボキシフェニルエテニルデシルオキシベンゼン[■
]などのカルボキシフェニルエテニルアルキルオキシベ
ンゼンを得る。
この化合物[■]に塩化チオニルなどの塩素化剤を反応
させて塩化物[■]を得た後、こ′の塩化物[■]と2
−メチルブタノールなどの光学活性基を有するアルコー
ルとをピリジンなどの塩基性化合物の存在下に反応させ
ることにより、2−メチルプチルオキシカルボニルフエ
ニルエテニル−4−デシルオキシベンゼン[IX]のよ
うな光学活性基を有するオキシカルボニルフエニルエテ
ニル−4−アルキルベンゼンを得る。
次いで、得られた2−メチルブチルオキシカルボニルフ
エニルエテニル−4〜デシルオキシベンゼン[IX]を
パラジウム炭素触媒のような水素化触媒を用い、水素ガ
スと接触させ、中心付近にあるエテニル基の二重結合を
還元することにより式[ I−s]で表わされる2−メ
チルブチルオキシ力ルポニルフェニルエチル−4−デシ
ルオキシベンゼンのような目的とする本発明のジフェニ
ルエタン化合物を得ることができる。
本発明に係るジフエニルエタン系化合物は、分子のコア
部分にエチレン結合骨格(−CH2CH2−)を有して
いるため、分子自体がある程度の剛直性を有し、かつ分
子全体の凝集エネルギーが小さいという特性を有し′て
いる。
そして、このようなジフェニルエタン系化合物の中には
、たとえば、対向する電極あるいは磁極間に強誘電性液
晶化合物を介在させて、この強誘電性液晶化合物の配向
ベクトルを変化させることなどにより、光の透過性を制
御するスイッチング素子などにおいて用いる強誘電性液
晶化合物として使用することができる化合物が多い。す
なわち、このようなスイッチング素子などとして使用す
る強誘電性液品化合物は、室温付近にスメクチック相を
持つこと、スメクチック相における自発分極の値の大き
さ(Ps)および粘度係数などが適正な範囲内にあるこ
とが必要であり、上記のようなジフェニルエタン系化合
物のうち、スメクチック相を呈する化合物は、強誘電性
液晶組成物として用いるスメクチック液晶組成物の主剤
あるいは他のスメクチック相を呈する化合物を主剤とす
る液晶組戊物の助剤として使用することかでaる。
このような化合物の具体的な例としては、次式[11l
で示す化合物を挙げることができる。
この化合物の相転移点を表1に示す。なお、以下に示す
表等において、C(あるいはCB)は結晶相、SmAは
スメクチックA相、SmC’はカイラルスメクチックC
相、Isoは等方性液体を表わし、各相の本印を付して
記載した数字は、昇温時はその相からその右側に記載し
た相へ降温時は左側に記載した層への転移温度を示す。
[ト11 昇温 本 4℃* 16℃* 上記表1から明らかなように、本発明のジフェニルエタ
ン系化合物は、室温付近あるいは室温以下の温度でスメ
クチック相を持つ。従来、スメクチック相を持つ液晶化
合物は数多く知られているが、単独で30℃以下の温度
においてスメクチック相を示す化合物は、あまり知られ
ていない。
たとえば、ナフタレン骨格を有する次式[X]で表わさ
れる化合物 は、光学活性炭素ICに結合しているアルキル基がプロ
ビル基であるので、50℃以上で液晶相を持つだけであ
る。
これに対して、本発明のジフェニルエタン系化合物は、
フエニル基とフエニル基とがエチレン基で結合されてい
るので、従来の液晶化合物では、達成し得なかった低温
(たとえば0℃)においてスメクチック相を示すのであ
る。
従って、本発明のジフエニルエタン系化合物は、単独で
液晶化合物として用いることができるほか、他の液晶化
合物と混合して用いることにより、他の液晶化合物の液
晶相温度範囲を室温付近にまで下げることができる。
次に本発明の液晶組成物について説明する。
本発明の液晶組成物は、上記式[I]で表わされるジフ
エニルエタン系化合物を少なくとも1種含有する組成物
である。
本発明の液晶組成物において、上記式[I]で表わされ
る化合物の含有率は、用いるジフエニルエタン系化合物
の特性、紐威物の粘度、動作温度、用途などを考慮して
適宜設定することができる。
本発明に係る液晶組威物において、上記式[I]で表わ
される液晶化合物と共に配合することができるスメクチ
ック相を呈する化合物の例としては、(+) −4’ 
− (2’−メチルプチルオキシ力ルボニル)フエニル
ー6−オクチルオキシナフタレン−2−カルボン酸エス
テル、4′−デシルオキシフェニル−6−((+)−2
″−メチルブチルオキシ)ナフタレンー2−カルボン酸
エステル、4’ − [4” − (R−1” ’−メ
チルベプチルオキシカルボニル)フエニルオキシカルボ
ニル]シク口へキシル−4一デシルオキシベンゼン、?
,oo2lo−@−分cn=N−@−co−cu2−j
c++−c2n 50CH3 Cm  J■O{図》C0〇一忰Coo−’CI−C6
H ,3CH3 c8o,■o<3coo−@+coo− CH2−’C
}l−C2II5CH3 および、 を挙げることができる。
さらに、上記のスメクチック相を呈する化合物以外の化
合物で、上述の式[I]で表わされるジフェニルエタン
系化合物を配合することにより、本発明に係る液晶組成
物を構或することができる液晶化合物の例としては、 などのアゾキシ系液晶化合物、 C4H , 0+COO−@トc 6H 13C7}1
,504トCOO+CN などの安息香酸エステル系液晶化合物、C5H ,,−
{}−COO−{@−CNCs H t+−Cトcoo
 +−oc s If ++などのシクロヘキシルカル
ボン酸エステル系液晶化合物、 C5 ’ 11−◎一@=cN などのビフエニル系液晶化合物、 C5 ’ II◎一〇一〇トCN などのターフェニル系液晶化合物、 C7H ,5++cN C5 ’ II{E>一〇一◎一CN などのシクロヘキシル系液晶化合物 および などのシッフ塩基系液晶化合物、 Cll30舎リペl−C411 , 等のビリジン系液晶化合物に代表されるネマチック系の
液晶化合物をはじめとして、さらに塩酸コレステリンノ
ナン酸コレステリンおよびオレイン酸コレステリンなど
のコレステリック系の液晶化合物ならびに公知のスメク
チック系の液晶化合物を挙げることができる。
なお、本発明に係る液晶組成物は、たとえば、電導性賦
与剤および寿命向上剤など、通常の液晶組成物に配合す
ることができる添加剤を含んでいてもよい。
本発明の液晶組成物を用いた表示方法の例としては、具
体的には以下に示す方法を挙げることができる。
第1の方法は、たとえば2〜5μmの間隙を有する薄膜
セル中に本発明に係る液晶組或物を注入し、基板の規制
力を利用して強誘電性液晶化合物を基板に平行に配向さ
せ、2枚の偏光板の間に、この液晶組成物を注入した薄
膜セルを介在させ、この薄膜セルに外部電界を印加し、
強誘電性液晶化合物の配向ベクトルを変えることにより
、強誘電性液晶化合物の複屈折とを利用して表示を行な
う方法である。この場合に用いる電極は、その表面にシ
リカなどが斜方蒸着されたものやボリイミドなどの配向
膜を塗布したものであってもよい。
このとき液晶相としては一般にキラルスメクチックC相
を用いる。またスメクチックA相を用いて外部電界など
の印加により誘起的に液晶化合物の配向ベクトルを変え
て表示を行なう方法を採用してもよい。さらに他のスメ
クチック相での表示を行なう方法も含まれる。
また、第2の方法は、本発明の液晶組成物と二色性色素
とを混合し、色素の二色性を利用する方法であり、この
方法は、強誘電性液晶紐戒物の配向方向を変えることに
より色素による光の吸収を変えて表示を行なう方法であ
る。この場合に使用する色素は通常二色性色素であり、
このような二色性色素の例としては、アゾ色素、ナフト
キノン系色素、シアニン系色素およびアントラキノン系
色素等を挙げることができる。
なお、本発明に係る液晶組成物は、上記の表示方法の他
に、通常利用されている表示方法で採用することもでき
る。
また、本発明に係る液晶組成物を用いて製造された表示
デバイスは、スタティック駆動、単純マトリックス駆動
および複合マトリックス駆動などの電気アドレス表示、
光アドレス表示、熱アドレス表示ならびに電子ビームア
ドレス表示等の駆動方式により駆動させることができる
発明の効果 本発明に係るジフエニルエタン系化合物は、フエニル基
とフエニル基の間にエタン結合をもっているため、室温
付近およびそれ以下の温度でスメクチック相を示す。
従って、このように低温でスメクチック相を示すジフェ
ニルエタン系化合物を含有する液晶組成物は、同種また
は他種の液晶化合物の配合によって、強誘電性を損うこ
となく、液晶相の温度範囲を低温化広域化することがで
き、液晶使用温度が適正な範囲内に調整しうるので、非
常に有利である。
また、上記のようなジフエニルエタン系化合物を含有す
る本発明の液晶組威物は、スメクチック相における自発
分極の値および粘度係数も非常に良好な範囲内にあるた
め、このスメックチック液品組戊物を用いた表示方法に
よれば、高速応答が可能になる。従って、このスメクチ
ック液晶組成物を、多数の走査線を有する大画面の表示
デバイスのスイッチング素子として用いることにより、
各走査に要する時間が短いため、コントラストが鮮明な
大画面のディスプレイを得ることができる。
また、このスメクチック液晶組成物を用いて薄膜セルを
製造し、この薄層セル内でカイラルスメクチックC相を
形成させることにより、液晶化合物が自発分極を持つた
め、薄層セルがメモリー効果を有するようになる。この
メモリー効果を利用することにより、電圧を印加し続け
る必要がないので、表示デバイスの消費電力の低減を図
ることができる。さらに、この場合、コントラストが非
常に鮮明になる。
また、このスメクチック液晶組成物を用いたスイッチン
グ素子は、分子の配内方向を変えるだけでスイッチング
が可能であり、電界強度の一次項が駆動に作用するため
、低電圧駆動が可能になる。
このように、上記のような本発明に係る液晶組成物のう
ち、スメクチック液晶組威物を用いることにより、大画
面でありながら、消費電力が少なく、シかもコントラス
トが鮮明なディスプレイを製造することができる。
また、駆動時間が短く、駆動電圧が低いので、動画用表
示デバイスのためのスイッチング素子としても好適であ
る。
次に本発明の実施例を示すが、本発明はこの実施例に限
定されるものではない。
実施例1 1− [4’ (Rl’−メチルプチルオキシカルボニ
ル)フェニルエチル1−4−デシルオキシベンゼンの合
成第1段階 4−メチル安息香酸13.6g (100ミリモル)、
N−プロモサクシイミド17.8g (100ミリモル
)およびペンゾイルバーオキシド1g(4ミリモル)を
四塩化炭素125ml中で2時間還流し、冷却後、反応
生成物を濾取した。
この反応生成物をメタノールから再結晶することにより
14.6gの4−プロモメチル安息香酸を得た。
第2段階 ヒドロキシベンズアルデヒド7.32g (60ミリモ
ル)と1−プロモーn−デカン17.2g(72ミリモ
ル)とを炭酸カリウム9.12g(66ミリモル)存在
下、アセトン60ml中で5時間、加熱還流して反応さ
せた。濾過後、濾液を濃縮し−、カラムクロマトグラフ
ィーを用いて分離することにより、4−デシルオキシベ
ンズアルデヒド20.1g (55ミリモル)を得た。
他方、第1段階で得られた4−プロモメチル安息香酸1
4.6g (67.9ミリモル)とトリフエニルフォス
フィン17.8g (67.9ミリモル)とをベンゼン
中で2時間加熱還流して反応させた。
放冷後、生成した結晶を濾取した。
この結晶をベンゼンから再結晶することにより、(4−
カルボキシ)フェニルメチルフォスフォニルブロマイド
の白色結晶19.8gを得た。
第3段階 第2段階で得られた4−デシルオキシベンズアルデヒド
3.  4 1mg (1 2.  8ミリモル)と(
4−カルボキシ)フェニルメチルフオスフオニルブロマ
イド6.46g (12.8ミリモル)とを320ml
のエタノールに1.42g (64ミリモル)の金属ナ
トリウムを投入して得られたナトリウムエトキシド中に
添加して反応させた。
この反応後、反応液を濃縮し、得られた濃縮物をシリカ
ゲル薄層クロマトグラフィーを用いて精製することによ
り、シス型とトランス型との混合物として、1−42’
−(4’一力ルボキシフェニルエテニル1−4−デシル
オキシベンゼン1.74g (4.4ミリモル)を得た
第4段階 1−[2’− (4″一カルポキシフエニル)エテニル
l一4−デシルオキシベンゼン0.79g(2ミリモル
)を、塩化チオニル1.5ml(20モル)およびジメ
チルホルアミド( D M F ) 0 .  0 2
 mlと混合して、70℃にて2時間撹拌した後、加熱
還流をl時間行なった。
次いで、未反応の塩化チオニルを除去することにより、
目的物であるI−[2’− (4”−デシルオキシフエ
ニルエテニル]ベンゼン−4−カルボン酸クロライドを
得た。
第5段階 第4段階で得られたI−[2’− (4”一デシルオキ
シフェニル)エテニルベンゼン−4−カルボン酸クロラ
イド0.92g (2.3ミリモル)と、イソアミルア
ルコール0.17g(4ミリモル)と、ピリジン2.4
1ml(30ミリモル)とをテトラヒドロフラン(TH
F)20ml中に加え、40℃で3時間撹拌した後、反
応液を水に投入した。
反応生成物をエーテルを用いて抽出し、エーテル抽出液
を水洗し、濃縮した。
得られた濃縮物をカラムクロマトグラフィーを用いて分
離操作を行ない、I−[4’− (R−2”−メチルプ
チルオキシカルボニル)フェニルエテニル1−4一デシ
ルオキシベンゼン0.56g (1.2ミリモル)を得
た。
第6段階 第5段階で得られたI− [4’ − ( R−2” 
’−メチルブチルオキシカルボニル)フェニルエテニル
1−4−デシルオキシベンゼン0.56g (1.2ミ
リモル)とパラジウム炭素触媒(パラジウム含有率:5
重量%)52■とをエタノール中に加え、室温で5時間
水素ガスをパブリングさせた。
次いでパラジウム炭素触媒を濾別し、得られたた濾液を
濃縮し、この濃縮液をカラムクロマトグラフィーを用い
て分離することにより、目的物であるi [4’ − 
( R−2”−メチルブチルオキシカルボニル)フエニ
ルエチル1−4−デシルオキシベンゼン0.27g (
0.6ミリモル)を得た。
得られた化合物の’H−NMRスペクトルを測定した。
’H−NMR (270山、CDCl3)δ(ppm)
  o. s〜l. O (+e, 9)I,−Cll
3)1.2〜2. 0 (e, 18H) 2. 8 〜3. 0 (m. 4H,C6H4 − 
C!2 − CH2 −C6  H4 )4.0〜4.
2 (m,4H,−0−CH2  −)7.I〜B.0
 (m,IOH,troma+ic)上記’H−NMR
の結果から、得られた化合物が1−[4’ (R−2’
−メチルブチルオキシ力ルボニル)フエニルエチル1−
4一デシルオキシベンゼンであることが確認された。
次に、この化合物の相転移温度を示す。
4℃      16℃ 実施例2 実施例1で得られたジフエニルエタン系化合物である、
l−[4’− (R−2”−メチルプチルオキシカルボ
ニル)フエニルエチル1−4−デシルオキシベンゼン[
■1]と、4’ − [4” − (R−1” ’−メ
チルへプチルオキシカルボニル)フェニルオキシカルボ
ニル]シクロへキシル−4一デシルオキシベンゼン[X
]とをモル比1.6:1で混合したところ、次に示すと
おり室温付近の広温度範囲でスメクチック相を示した。
従って、この組成物は室温付近で使用される表示素子と
して適している。
〈−25℃    45℃ C r y =::ラS m A :I s o〈−2
5℃    45℃ なお化合物[X]の相転移温度が、 60℃     8l℃ 5 1℃        8 1℃ であることから化合物[I1]と化合物[X]とを混合
したことにより、室温付近を含む広温度域でスメクチッ
ク相をもつ組成物を得ることができた。すなわち化合物
[I1]が良好な低温化、広温度行域成分であることが
わかる。
【図面の簡単な説明】
第1図はI−f4’ (R−2’−メチルプチルオキシ
ヵルボニル)フエニルエチル1−4−デシルオキシベン
ゼンの ’H−NMRスペクトルのチャートである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)次式[ I ]で表わされるジフェニルエタン系化合
    物; ▲数式、化学式、表等があります▼・・・[ I ] [ただし、Rは炭素原子数6〜18のアルキル基、アル
    コキシ基およびハロゲン化アルキル基よりなる群から選
    ばれる1種の基であり、R′は次式[II]で表わされる
    不斉炭素原子を含む光学活性基である。 ▲数式、化学式、表等があります▼・・・[II] (ただし、[II]式において、Xはアルキル基、アルコ
    キシ基、ハロゲン原子およびハロゲン化アルキル基より
    なる群から選ばれる1種の基もしくは原子であり、mは
    0〜3の整数であり、nは1〜6の整数であり、^*C
    は不斉炭素原子を表わす)]。 2)次式[ I ]で表わされるジフェニルエタン系化合
    物を少なくとも1種含有することを特徴とする液晶組成
    物; ▲数式、化学式、表等があります▼・・・[ I ] [ただし、Rは炭素原子数6〜18のアルキル基、アル
    コキシ基およびハロゲン化アルキル基よりなる群から選
    ばれる1種の基であり、R′は次式[II]で表わされる
    不斉炭素原子を含む光学活性基である。 ▲数式、化学式、表等があります▼・・・[II] (ただし、[II]式において、Xはアルキル基、アルコ
    キシ基、ハロゲン原子およびハロゲン化アルキル基より
    なる群から選ばれる1種の基もしくは原子であり、mは
    0〜3の整数であり、nは1〜6の整数であり、^*C
    は不斉炭素原子を表わす)]。
JP1238558A 1989-09-14 1989-09-14 ジフェニルエタン系化合物および該化合物を含有する液晶組成物 Pending JPH03101641A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1238558A JPH03101641A (ja) 1989-09-14 1989-09-14 ジフェニルエタン系化合物および該化合物を含有する液晶組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1238558A JPH03101641A (ja) 1989-09-14 1989-09-14 ジフェニルエタン系化合物および該化合物を含有する液晶組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH03101641A true JPH03101641A (ja) 1991-04-26

Family

ID=17032025

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1238558A Pending JPH03101641A (ja) 1989-09-14 1989-09-14 ジフェニルエタン系化合物および該化合物を含有する液晶組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH03101641A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2672147B2 (ja) ナフタレン化合物および該化合物を含む液晶組成物
US5053164A (en) Substituted naphthalene compounds and liquid crystal compositions containing same
EP0413585B1 (en) Carboxylate compounds, liquid crystal compositions containing said compounds and liquid crystal element
JPH0240346A (ja) フェニルシクロヘキシルカルボン酸エステル誘導体及び液晶組成物
JPH03101641A (ja) ジフェニルエタン系化合物および該化合物を含有する液晶組成物
JP2795468B2 (ja) カルボン酸エステル化合物および液晶化合物
JP4788014B2 (ja) 液晶媒体
JP2862266B2 (ja) カルボン酸エステル化合物および液晶化合物
JPH06329591A (ja) 液晶材料、液晶組成物および液晶素子、ならびにエステル化合物
JP2907993B2 (ja) 液晶組成物およびその用途
JPS63175095A (ja) 光学活性液晶化合物および組成物
JP2976236B2 (ja) ピリダジン系液晶化合物
JP2919930B2 (ja) カルボン酸エステル化合物および液晶化合物
JP2862894B2 (ja) 液晶組成物およびその用途
JP2862893B2 (ja) カルボン酸エステル化合物および液晶化合物
JP2953538B2 (ja) 液晶組成物
JP4053199B2 (ja) ベンジルエーテル誘導体、液晶材料、液晶組成物、および液晶素子
JP2653407B2 (ja) 液晶組成物
JP2901695B2 (ja) 液晶組成物およびその用途
JP2812552B2 (ja) カルボン酸エステル化合物、液晶化合物および液晶組成物
JP3054177B2 (ja) ピリジン系液晶化合物
JP4438106B2 (ja) フッ化ビフェニル化合物および液晶材料ないし組成物ならびに液晶素子
JPH089565B2 (ja) 液晶化合物
JPH03174491A (ja) ピリジン系液晶化合物
JP2000016969A (ja) ビフェニル化合物および液晶材料ないし組成物ならびに液晶素子