JPH029891Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は染色液その他の液状流体や各種粉末
原料等の自動調合装置に関し、特に固着や沈殿し
やすい原料や溶解を必要とする原料の撹拌を行い
ながら調合を行う自動調合装置に関するものであ
る。

［従来の技術］ 染色液その他の液状流体等の調合装置として、
重量測定方式による自動調合装置があり、この自
動調合装置は一般に染色液その他の液状流体等の
各種原料を収容する複数個の容器と、この容器内
の原料を流出せしめるバルブを配設した流出管
と、この流出管から流出する原料を受け入れる受
容器と、受容器に入れた原料（内容物）の重量を
測定しその重量変化を電気信号に変換する重量測
定装置と、重量測定装置からの電気信号をもとに
前記バルブの開閉制御する制御装置とから構成さ
れている（特公昭59−53942号、特願昭59−97614
号（特開昭60−241923号））。

［考案が解決しようとする問題点］ 前記した従来の自動調合装置によれば、原料が
固着や沈殿しないものである場合には自動調合を
行うことができるが、調合しようとする原料が固
着や沈殿しやすいものである場合には自動調合を
行えない。このことは、固着や沈殿しやすい原料
を調合する場合、受容器に受け入れた原料を撹拌
する必要があり、この撹拌と受容器内に受け入れ
られた原料の重量の測定を同時に自動的に行うこ
とは困難とされていたからである。このように、
従来は原料が固着や沈殿しやすいものである場
合、その自動調合を行う装置は無く、かかる場合
には人手にて撹拌作業を行い調合を行つていた。
このため、固着や沈殿しやすい原料の調合作業は
非常に面倒な作業となり、そして調合精度を得る
ためには作業者に熟練を要するといつた問題を有
している。

この考案は固着や沈殿しやすい原料や溶解を必
要とする原料の自動調合を可能とし、前記問題を
解決することを目的とするものである。

［問題点を解決するための手段］ この考案は前記目的を達成するために、受容器
に供給された異なる種類の液状流体や粉末原料等
の内容物の重量を測定しつつ受容器に供給する内
容物の重量を調整する染色液等の自動調合装置に
おいて、前記受容器を載せこの受容器に供給され
た内容物を測定する重量測定装置の受容器載置台
にマグネツト式撹拌装置を具えた。

［作用］ 重量測定装置の受容器載置台に受容器を載せ、
この受容器に液体や粉体からなる原料を供給し、
マグネツト式撹拌装置を回転させると、受容器内
の原料はマグネツト式撹拌装置によつて撹拌さ
れ、原料の固着や沈殿が防止されまた原料の溶解
が促進されながら前記重量測定装置により受容器
内の原料の重量が測定され受容器内で原料が自動
的に調合される。

［実施例］ 以下、この考案を図面に示す実施例に基づき詳
細に説明するが、この考案は実施例に限定される
ものではない。

図面において、１は異なる種類の液状流体や粉
体からなる原料２を収容する原料容器、３は前記
原料２を受け入れる受容器であり、前記原料容器
１から各々供給配管４を通つて原料２が受容器３
に供給されるようになつている。５は供給配管４
に配設されたバルブである。６は前記受容器３を
複数個支持しモーター７により回転して順次受容
器３を重量測定装置８上の測定位置に移動させる
ターンテーブルであり、このターンテーブル６は
エアーシリンダーなどの昇降装置９により上下方
向に移動するようになつている。このターンテー
ブル６には回転軸を中心にして円周方向に等間隔
をもつて孔１０が形成されており、この孔１０に
は上面に受容器３を載せる受容器支持皿１１が嵌
合している。この受容器支持皿１１は上端外周に
鍔部１２が形成されており、この鍔部１２がター
ンテーブル６の上面に係合している。前記重量測
定装置８は前記ターンテーブル６の下方でターン
テーブル６に支持された受容器３の移動軌跡上に
位置して設けられている。この重量測定装置８は
電子式天秤が用いられており、その上部に受容器
載置台１３が設けられている。１４は重量測定装
置８から載置物の重量値の電気信号を受け前記バ
ルブ５の開閉を制御する制御装置であり、ターン
テーブル６に支持されている受容器３に原料容器
１にある原料２を定められた重量だけ供給し所定
の調合液を調合するようになつている。

１５は前記重量測定装置８の受容器載置台１３
に具えたマグネツト式撹拌装置であり、このマグ
ネツト式撹拌装置１５は、受容器載置台１３に受
容器３即ち受容器３を載せた受容器支持皿１１が
載置され、この受容器３に原料２が供給されると
同時に作動即ち回転するようになつている。

１６はマグネツト式撹拌装置１５の回転子であ
り、この回転子１６はターンテーブル６に支持さ
れている各受容器３内にあらかじめ投入されてい
る。

次に上記実施例の動作を説明すると、モーター
７の駆動によりターンテーブル６が回転し、ター
ンテーブル６支持された１つの受容器３が重量測
定装置８の真上に位置した時点でターンテーブル
６の回転が停止し、同時に昇降装置９が作動して
ターンテーブル６が下降し、受容器３を載せた受
容器支持皿１１が重量測定装置８の受容器載置台
１３に載りターンテーブル６から外れる。このよ
うにして受容器３を載せた受容器支持皿１１が重
量測定装置８の受容器載置台１３に載置される
と、前記制御装置１４が働き前記各バルブ５を順
次開き、原料容器１内の原料２が前記受容器３に
供給され、そして同時にマグネツト式撹拌装置１
５が回転し、受容器３内に投入されている回転子
１６が回転する。この回転子１６の回転により受
容器３内に供給された原料即ち内容物が撹拌さ
れ、この内容物の固着や沈殿が防止されまた内容
物の溶解が促進される。そして受容器３に供給さ
れた原料２の重量が重量測定装置８により測定さ
れ、その重量変化の電気信号を受け制御装置１４
がバルブ５を開閉することにより受容器３にそれ
ぞれの原料２が所定の重量だけ供給されて調合が
終了する。このようにして調合が終了するとマグ
ネツト式撹拌装置１５の回転が停止し、つづいて
昇降装置９が作動しターンテーブル６が上昇して
重量測定装置８の受容器載置台１３から受容器３
を離反させた後、モーター７が駆動してターンテ
ーブル６が回転し、次の新しい受容器３を重量測
定装置８上にセツトする。

これら一連の動作は全てマイクロコンピユータ
ーを用いた制御装置により行われるようになつて
いる。

［考案の効果］ 以上のようにこの考案によれば、受容器に供給
された異なる種類の液状流体や粉末原料等の内容
物の重量を測定しつつ受容器に供給する内容物の
重量を調整する染色液等の自動調合装置におい
て、前記受容器を載せこの受容器に供給された内
容物を測定する重量測定装置の受容器載置台にマ
グネツト式撹拌装置を具えてなるものであるら、
重量測定方式による自動調合装置によつて、調合
測定中に受容器に供給された内容物の撹拌が行な
え、従つて内容物たる原料が固着や沈殿し易いも
のであつたり溶解を必要とするようなものであつ
ても固着や沈殿を防止しそして溶解を促進させな
がら自動的に調合することができるといつた効果
がある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示す説明図であ
る。 ３……受容器、８……重量測定装置、１３……
受容器載置台、１５……マグネツト式撹拌装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 受容器に供給された異なる種類の液状流体や粉
   末原料等の内容物の重量を測定しつつ受容器に供
   給する内容物の重量を調整する染色液等の自動調
   合装置において、前記受容器を載せこの受容器に
   供給された内容物を測定する重量測定装置の受容
   器載置台にマグネツト式撹拌装置を具えてなる染
   色液等の自動調合装置。