JPH029393A - ウシの伝染性病原ウィルスと特異的に反応するモノクローナル抗体の製造方法 - Google Patents

ウシの伝染性病原ウィルスと特異的に反応するモノクローナル抗体の製造方法

Info

Publication number
JPH029393A
JPH029393A JP63158035A JP15803588A JPH029393A JP H029393 A JPH029393 A JP H029393A JP 63158035 A JP63158035 A JP 63158035A JP 15803588 A JP15803588 A JP 15803588A JP H029393 A JPH029393 A JP H029393A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
virus
monoclonal antibody
medium
bovine
cells
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP63158035A
Other languages
English (en)
Inventor
Hironori Murakami
浩紀 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sapporo Breweries Ltd
Original Assignee
Sapporo Breweries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sapporo Breweries Ltd filed Critical Sapporo Breweries Ltd
Priority to JP63158035A priority Critical patent/JPH029393A/ja
Publication of JPH029393A publication Critical patent/JPH029393A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はウシの伝染性病原ウィルスと特異的に反応する
モノクローナル抗体の製造方法に関する。
〔従来の技術および発明が解決しようとする課題〕牛に
重大な疾病を引き起こすウィルスは各種あり、例えばア
ルボウィルス利に属するアカバネウィルスは牛の流産、
早産、死産および異常分娩を引き起こす流行性の病原ウ
ィルスである。ラブドウィルス科に属するウシ流行熱ウ
ィルスは象、外熱性の伝染病である牛流行熱を引き起こ
す。この疾病は感染率が高いが、その症状が激しい割に
は死で率は低い、しかしながら、泌乳の減少や停止。
肉質や産肉の低下などによる経済的損害は大きい。
また、レオウィルス科のオルビウィルス属に分類される
イバラキウィルスは牛にイバラキ病を引き起こす流行性
病原ウィルスである。この疾病は[]内炎、咽喉頭およ
び食道の麻ひによる曝下障害を主機とし、感染率が高く
死亡率も高い。
家畜のウィルス病を診断する際、ウィルスが血流中に存
在しなかったり、あるいは存在した場合でも濃度が極め
て低い場合は、血流中に妨害物質が多く含まれることか
ら、血液検査によってウィルス自体を検出することは当
然のことながら容易ではない。しかしながら、動物がウ
ィルスに感染すると免疫系が働き、ウィルスに対する抗
体が血流中に多く産出されるため、この抗ウイルス抗体
が血流中に存在することは、その動物が過去にウィルス
に感染していたことを示し、抗ウイルス抗体の血流中に
おける濃度が高いことは、その動物が現在ウィルスに感
染していることを示す。抗ウイルス抗体を検出すること
は、ウィルスを検出することよりも比較的容易であり、
また感度が高い。
この方法は、ウィルス感染の有無を検査する場合の間接
的手段として利用できる。
現在の動物ウィルス用ワクチンは、免疫原物質以外の不
純蛋白による副作用が問題となっている。
また、診断薬においてもポリクローナル抗体使用に起因
する非特異的反応や、感度の低さ等の問題点が指摘され
ている。従って、ワクチンにおいてはより安全で有効な
ものが望まれ、診断薬においては手技が節便であり、か
つより非特異的反応が少なく、しかも高感度のものが望
まれている。
このような現状において注目されているのが病原ウィル
スに対するモノクローナル抗体である。
病原ウィルスに対するモノクローナル抗体は、特異抗原
の検出・同定による診断、アフィニティーカラムクロマ
トグラフィーによる特異抗原の精製。
更にこれを用いての抗体測定やコンポーネントワクチン
の作出、ウィルス構成蛋白やその変異に関する研究、抗
イデイオタイプワクチンの作出等に利用できる有用なも
のである。
〔課題を解決するための手段〕
そこで61本発明者は牛に重大な疾病を引き起こすアカ
バネウィルス、牛流行熱ウィルスおよびイバラキウィル
スに特異的に反応するモノクローナル抗体を得ることを
目的として鋭意研究を行った結果、本発明を完成させた
すなわち、本発明はウシの伝染性病原ウィルス弱毒株を
免疫原として得られた怒作Bリンパ球をハイブリドーマ
として選別し、これを培養してウシの伝染性病原ウィル
スと特異的に反応するモノクローナル抗体を産生させ、
該抗体を回収することを特徴とするウシの伝染性病原ウ
ィルスと特異的に反応するモノクローナル抗体の製造方
法を提供するものである。
本発明のモノクローナル抗体は、アカバネウィルス、牛
流行熱ウィルスおよびイバラキウィルスの中の少なくと
も1種を免疫原として得られた感作Bリンパ球をハイプ
リドーマとして選別し、これを培養することによって得
ることができる。
免疫原としてのウィルス株には、例えば^kabane
virus 0BE−1株、  Bovine lEp
hemeral  Fever(BEF)YHL株、 
fbarakiν1rusk2株などがある。これらは
いずれもワクチン用に作製された弱毒株であり、牛に対
する感染性を持たないことが確認されている。これらウ
ィルス株はいずれも農林水産省家畜衛生試験場から分与
されたものである。
ウィルスワクチン製剤製造のためのウィルスは、従来か
ら血清含有環地中で増殖させた宿主細胞を用いて生産さ
れてきた。しかし、この方法には二つの難点がある。そ
の一つは、細胞の培養に使用する血清中に、そのウィル
スに対する抗体が含まれていないことが必要なことであ
る。もし、使用する血清中に目的ウィルスに対する抗体
が存在すれば、ウィルスの増殖を阻害する。従って、使
用する血清はあらかじめ抗ウイルス抗体を含んでいない
ことを磯定する必要がある。さらに、大規模にウィルス
を生産しようとする場合には当然多量の血清が必要とな
るが、抗ウイルス抗体を含んでいない血清、すなわちウ
ィルスに感染していない個体の血清を多量に得ることは
必ずしも容易ではない。第二は、血清は物理的、化学的
に性質の異なったタンパク譬を大量に含んでいるため、
血清含培養からウィルスを精製するためには多くの操作
を必要とし、ウィルスの回収量も少なくなることである
。現在のワクチン製剤は、大なり小なり血清タンパク質
(−最にはウシ由来)を含んでいる。このことは、この
ウィルス製剤を特に異種動物に繰り返し投与する場合に
はウシ血清タンパク質に基づく抗原抗体反応を惹起し、
重大な障害となることがある。無血清培地で増殖させた
ウィルスから製造されるワクチン製剤にはこのような欠
点はないため、これらの点で無血清培地中でウィルスを
生産することが強く望まれる。
そこで、本発明者は上記ウィルスの増殖に用いる培地に
ついて検討した。ハムスター胎児由来のHmLu−1細
胞は各種ウィルス生産に用いられるが、このHmLu−
1細胞を無血清で培養する条件を検討した結果、この細
胞が無血清DF培地中で旺盛に増殖することを見出した
。さらに、この無血清培地中のHmLu−1細胞のウィ
ルス生産性を試験したところ、無血清培地中でウィルス
量が最高値に達するための期間は血清培地中でのそれに
比較して若干遅れるが、生産されるウィルスの量は画壇
地間で差が認められないこと、血清培地中ではウィルス
量が最高値に達した後活性が低下することを見出し、無
血清培地でも十分にウィルスが生産されることを確認し
た(後記の参考例を参照)。
ウィルス増殖用の宿主細胞であるハムスター胎児由来の
細胞株Hm L u −1は血清を含まないDF培地(
DME培地: flank’s F −12培地−1:
I。
Serum−free D F培地、以下5F−DF培
地と称す。)で継代したものを用いる。なお、5F−D
F培地11中にはバクテリアの増殖防止のためにペニシ
リンGカリウムlO万単位、ストレプトマイシン硫酸塩
0.1g、緩衝剤としてHEPES15mM、pH調節
のためにN a HCOz  14 mMを添加する。
l1mLu−1細胞はプラスチックシャーレに接種し、
加湿した5%CO□−95%空気を通気した炭酸ガス恒
温器中で培養する。
ウィルスの増殖は次のようにして行うことができる。H
mLu−1細胞をI X 105cells/Rの割合
で90[llff1径のシャーレにまきこみ、5F−D
F培地中で2日間培養し、培地を除去後、phosph
a te〜buffered 5aline(PBS)
に懸濁した上記のウィルスを接種し、37°Cで90分
間保持する。細胞に吸着していないウィルスをPBSで
洗浄後、5F−DF培地を添加し、37°Cの炭酸ガス
恒温器中で培養を継続する。経口的に墳養液を回収し、
項九中の活性ウィルス粒子を以下に述べるプラーク法に
よって測定する。35m5径のシャーレにHmLuV−
1細胞をl X 10 ’ cells/idでまきこ
み2日間培養し、次に5F−DF培地で希釈したウィル
ス液0.5d!を培地を除去した上記シャーレに接種し
て90分間恒温器中に放置し、ウィルスを吸着させる。
ウィルス液を除去した後に、後述する寒天添加維持培地
を2d加え、寒天が固まってから37゛Cの炭酸ガスイ
ンキュベーター中で2日間培養する0次いで、後述する
中性赤添加維持培地を1雇重層し、1日後プラーク数を
数える。なお、寒天添加維持培地はアガロース(ME、
 シーケム社)の1%溶液と2倍濃度の5F−DF培地
を40゛Cで保温し、使用直前に等量ずつ混合する。中
性赤添加維持培地は0.25%ニュートラルレッド(和
光純薬)、1%アガロース溶液および5倍濃度5F−D
Fを40°Cで保温し、使用直前に3;5;2の割合で
混合して調製する。
このようにして得られたウィルスの部分精製を(1)8
0%硫安分画、(2)ゲルろ過(TSK−GELHW−
50)、(3)陰イオン交換クロマトグラフ4−(Mo
no Q)、 (4)真空凍結乾燥、(5)ゲルろ過(
TSK−GEL  G3000SW)の5ステツプで行
う。ウィルス画分の溶出位置はHmLu−1細胞に対す
る感染活性を観察することで決定する。
まず、最初に、ウィルスを濃縮する目的で80%硫安分
画を水冷しながら4時間行う、硫安沈澱物は10 m 
M  Na−phosphate buffer(pH
7,3)に溶解してゲルろ過を行い、void vol
ume画分を回収する。この操作によって、宿主細胞お
よび培地由来の低分子画分と硫安を除く。続くゲルろ過
はTSK−GEL  HW−50(東ソー)カラムをF
 P L C(Fast protein 1iqui
d  Qllromatography)システムに接
続して行う6次に、陰イオン交換クロマトグラフィーを
Mono Q(ファルマシア)カラムを用いて行う。5
tart bufferはゲルろ過のelutionb
ufferと同じl OmM Na−phosphat
e bufferを用い、これにIM  NaCff1
を含むbufferでリニアグラジェントをかけて溶出
させ、NaCf  660810mMの溶出画分を回収
する。さらに、凍桔乾燥とゲルろ過を組み合わせて脱塩
と濃縮を行う。ゲルろ過はHP L CシステムにTS
K−GELG3000SW(東ソー)カラムを接続して
行う。
elution bufferは10 mM Na−p
hosphate bufferpl!7.3を用い、
νoid画分をウィルス部分精製品とする。
次に、ハイブリドーマの作製を行う、 Akabane
virus 0BE−1およびBEP YIILについ
ては、ウィルス培養液を免疫原として用い、またIba
raki virusNa2については、部分精製ウィ
ルスを免疫原とする。ハイブリドーマの作製は、P3X
63Ag8U1細胞を親細胞として常法のポリエチレン
グリコール(PEG)法により行う。
続いて、このようにして得られたハイブリドーマを培養
してアカバネウィルス、牛流行熱ウィルスおよびイバラ
ギウィルスに特異的に反応するモノクローナル抗体を生
産する。培養は上記ハイブリドーマが増殖しうる培地、
例えばITES−DFなどを用いて行えばよい、培養液
から抗体を回収するには、遠心分離、塩析、透析等の手
段を適宜組合せて行えばよく、必要により、さらに精製
する。
なお、抗体の検出は以下の方法で行えばよい。
Akabane virus 0BE4については、1
次スクリニングは08f?−1感染HmLu−1tti
B胞と非感染8mLu−1細胞を抗原としてELISA
法により行い、2次スクリーニングは蛍光抗体法で行う
rbaraki virus No、2とBEI’ Y
HLについては、部分精製ウィルスを抗原としELIS
A法により行う。
このようにして、ウシのウィルス性伝染病であるアカバ
ネ病、牛流行熱およびイバラキ病の病原ウィルスの1種
もしくは2種以上と特異的に反応するモノクローナル抗
体、具体的には4 F−12゜8B−9,8B−10,
8B−11,IA−4゜2A−2,5G−7,Y−IE
6−8.Y−IA9−11.Y−IA9−19.l−l
Al、l−IF5などを製造することができる。
本発明のモノクローナル抗体は、マウス型抗ウイルスモ
ノクローナル抗体と呼ばれるものであり、このモノクロ
ーナル抗体を一次抗体としてサンドインチ法により、牛
がウィルスに感染しているかどうかを調べることができ
る。その方法は以下に示す通りであり、この方法は特殊
な技術を要しない前便な診断法である。また、サンドイ
ンチ法を採用することにより、検体の前処理を簡便に済
ませることができる。
まず、イムノアッセイ用96六マイクロタイタープレー
ト上に本発明の病原ウィルスを認識するマウス型抗ウイ
ルスモノクローナル抗体(−次抗体)を吸着させる0次
いで、非特異的な結合を阻止する目的で反応系とは無関
係のタンパクX(例えば、牛血清アルブミン等)を吸着
させる。続いて、ウィルス粒子あるいはウィルス抗原を
加えると、特異的にマウス型抗ウイルスモノクローナル
抗体に結合される。検体である牛の血液をPBSで希釈
してプレートに加えると、血液中の抗ウイルス抗体は特
異的にウィルス粒子あるいはウィルス抗原と結合する0
次いで、ペルオキシダーゼなどの酵素で標識されたマウ
ス型抗ウシイムノグロブリン抗体(市販品)をプレート
に加えると、ウシ型ウィルス抗体に特異的に結合する。
ここに、基質を加えて酵素反応を行わせた後、吸光度を
測定することにより、ウィルスに感染しているかどうか
を判定することができる。
〔実施例〕
次に、実施例により本発明を説明する。
参考例(HmLu−1細胞の無血清培養とウィルス生産
性) 基本合成培地DMHに成長因子ITESを添加したIT
ES−DME培地および基本合成培地DF(DME培地
:Hanl”s F −12培地=1 : 1)に成長
因子ITESを添加したITES−DF培地で各HmL
u−1細胞を6 X 10 ’ cells/mlの割
合でφ35mmのシャーレにまきこみ、10日間培養を
行ったところ、到達密度がITES−DME。
培地では4. OX 10 ’ cells/dに留ま
ったのに対し、ITES−DF培地では2.5 X 1
0 ’ cells/−にも達し、Hm L u −1
細胞の栄養要求性を高度に満たしていることを示した。
次に、DF培地にNBC3(ウシ胎児血清)を10%添
加したNBCS−DF培地および血清と成長因子を含ま
ない5F−DF培地で各々Hm L u−1細胞を6 
X 10 ’ cells/mIlの割合でφ35Mの
シャーレにまきこみ、IO日間培養を行ったところ、倍
加時間ではNBCS−DF培地の方が苫干短かったもの
の、S終到達密度ではほぼ同等のレベルに達した。この
結果を第1表に示す。
第1表 基本合成培地 添加物 倍加時間 到達密度(hr) 
  (cells/me) D計       ITES      31    
4.0X10’DME/F−12302,4X 10”
(DF)       ITES     30   
 2.5X10″NBC3252,8X10’ 次に、NBCS−DF墳地および5F−DF培地で各々
Akabane virus 0RE−1を培養し、ウ
ィルスの増殖の度合いをプラーク数で測定したところ、
培養2日目まではNBCS−DF培地での培養の方が優
れていたが、培413日目以降は5F−DF培地での培
養の方が上回った。この結果を第1図に示す。これは、
NBCS−DF培地ではウィルス活性が培養日数ととも
に失活するのに対し、5F−DF培地ではそのようなこ
とがないことによる。
以上の結果より、ウィルスの生産には5F−DF培地が
優れていることが明らかとなった。
実施例1(モノクローナル抗体の製造)SF−DF培地
(培地1戚中に、バクテリア増殖防止のためにペニシリ
ンGカリウム10万単位。
ストレプトマイシン硫酸塩0.1g、11街剤としてH
E P E S  15 mM、 pH調節のためにN
aHCO。
14mを添加したもの)中でHm L u −1細胞を
I X 10 ’ cells/−の割合でφ90mの
プラスチックシャーレにまきこみ、加湿した5%CO□
−95%空気を通気した炭酸ガス恒温器中で2日間培養
した。培地を除去後、PBSに懸濁したウシの病原ウィ
ルスであるAkabane virus OBε−1株
、BEF  YHL株およびIbarakj viru
s N(12株を接種し、37゛Cで90分間保持した
。細胞に吸着していないウィルスをPBSで洗浄後、5
F−DF培地を添加し37°Cの炭酸ガス恒温器中で培
養を継続した。経口的に培養液を回収し、培地中の活性
ウィルス粒子を以下に述べるプラーク法によって測定し
た。φ35mシャーレにHmLu1細胞をI X 10
 ’ cells/−でまきこみ、2日間培養し、次に
5F−DF培地で希釈したウィルス液0.5dを培地を
除去したシャーレに接種して90分間恒温器中に放置し
、ウィルスを吸着させた。ウィルス液を除去した後に、
後述する寒天添加維持培地を2−加え、寒天が固まって
から3T1°Cの炭酸ガス恒温器中で2日間培養した0
次に、後述する中性赤添加維持培地をld重層し、1日
後プラーク数を数えた。なお、寒天添加維持培地はアガ
ロース(ME、  シーケム社)の1%溶液と2倍濃度
の5F−DF培地を40°Cで保温し、使用直前に等量
ずつ混合し、中性赤添加維持培地は0.25%ニュート
ラルレッド(和光純薬)、1%アガロース溶液および5
倍濃度5F−DFを40°Cで保温し、使用直前に3:
5:2の割合で混合した。
このようにして得られたウィルスの部分精製を次の(1
)130%硫安分画、(2)ゲルろ過(TSKGEL 
 )(W−50)、(3)陰イオン交換クロマトグラフ
4−(MOno Q)、 (4)真空凍結乾燥、(5)
ゲルろ過(TSK−GEL G3000SW)の5ステ
ツプで行った。ウィルス画分の溶出位置はHmLu−1
細胞に対する感染活性を観察することで決定した。最初
に、ウィルスを濃縮する目的で80%硫安分画を氷冷し
ながら4時間行った。
硫安沈澱物は10 mM  Na−phospt+at
e buffer(pH7,3)に溶解してケ°ルろ過
を行い、シoidシolume両分を回収した。この繰
作によって宿主細胞および培地由来の低分子画分と硫安
を除いた。続いて、ゲルろ過はTSK−GEL  HW
−50(東ソー)カラムをFPI、C(Fast pr
otein 1iquid chros+atogra
phy)systemに接続して行った。次に、陰イオ
ン交換クロマトグラフィーをMOno口(ファルマシア
)カラムを用いて行った。5tart bufferは
ゲルろ過のelution bufferと同じ10 
m M  Na−phosphatebu4ferを用
い、これにLM  NaC1を含むbufferでリニ
アグラジェントをかけて溶出させ、Na(1!660 
810mMの溶出画分を回収した。さらに凍結乾燥とゲ
ルろ過を組み合わせて脱塩と濃縮を行った。ゲルろ過は
HP L CsystemにTSK−GEL  G30
00SW(東ソー)カラムを1妾続して行った。 el
ution bufferは10mMNaphosph
ate buffer pH7,3を用い、vo id
画分をウィルス部分精製品とした。
続いて、Akabane virus OB E −1
およびBEFY HLについてはウィルス培養液を免疫
原として用い、Ibaraki virus Na2に
ついては部分精製ウィルスを免疫原として用い、P3X
63Ag8U1細胞Yelton、 D、E、  ら;
 Curr、 Top、Microbiol。
Im+nuno1.、81. H1979)を親細胞と
して、PEG法Ga1fre、 G、ら; Metho
dsεnzytao1.73.3(1981)によりハ
イブリドーマの作製を行った。
i7られたハイプリドーマを常法により選択培養し、抗
体産生細胞を検出した0次いで、抗体産生細胞のクロー
ニングを行ったのち、該細胞をPBSで洗浄した。この
細胞をITES−DFに浮遊させ、2日間培養した。遠
心分離によって得た上清について以下のようにして抗体
の検出を行った。
Akabane virus OB E −1について
は、1次スクリーニングは0BE−11’S染HmLu
−1細胞と非感染HmLu−1細胞を抗原としてELI
SA法により行い、2次スクリーニングは蛍光抗体法で
行った。Ibaraki virus k 2とB E
 F  Y HLについては、部分精製ウィルスを抗原
としてELJSA法により行った。
このようにして、アカバネウィルス、牛流行熱ウィルス
およびイバラキウィルスに特異的に反応する4F−12
,8B−9,8B−10,8B−11、IA−4,2A
−2,5G−7,Y−IE6〜8.Y−IA9−11.
Y−IA9−19゜1−IAI、l−IF5などのモノ
クローナル抗体が得られた。
実施例2(モノクローナル抗体の特異性の検定)実施例
1で得られたモノクローナル抗体4F−12について、
宿主細胞である未感染Hm’ I、u−1細胞をPBS
に懸濁し、超音波処理で破砕した後、1500xgで遠
心して得られた上清(HmLu−1細胞の破砕1)、H
mLu−1細胞にアカバネウィルスを感染させ2日培養
後、1500xgで遠心して得られたウィルスを含む培
養上清(アカバネウィルス培養液)およびウィルスを含
む培養上清の80%硫安沈澱物のゲルろ過(I(W  
50)Void画分を陰イオン交換クロマトグラフィー
(Mono Q。
ファルマシア)にかけ、NaC1660−810mMの
溶出画分(部分精製ウィルス)の各々に対する反応性を
調べた。この結果を第2表に示す。
第2表 試料     0.0゜ J(mLu−1細胞の破砕液   0.061アカバネ
ウイルス培養液    0.079部分精製ウィルス 
      0.594表から明らかなように、ウィル
スの精製度が高くなるにつれ、モノクローナル抗体4F
−12の反応性が上がった。このことは、モノクローナ
ル抗体4F−12がウィルスと反応する抗体であること
を強く示唆している。
次に、モノクローナル抗体4F−12について、Aka
bane vjrus OB E −1を5DS−PA
GEにかけた後、ウェスタン−プロッティング法により
特異性の検定を行った。この結果を第2図に示す。
第2図から明らかなように、モノクローナル抗体4F−
12はAkabane virus OB E −1由
来の分子量約30にの物質に特異的に反応する。また、
他の抗体8B−9,8B−10,8B−11,IA4.
2A−2,5G−7についても同様の結果が得られた。
このことより八kabane virus OB E−
1を免疫原として得られた7種のモノクローナル抗体は
同一のウィルス構成成分を認識していることが示唆され
た。
実施例3(モノクローナル抗体の交叉反応の検定)実施
例1で得られたモノク1′J−ナル抗体Y−IE68、
Y−IA9−11.Y−IA9−19.l−lAl、l
−IF5.4F−12,LA−4の7つについて、交叉
反応性を牛に対する病原ウィルスであるIbaraki
 virus k 2株、BEF  YHL株、 Ak
abane virus OB E −1株、 Chu
zan virusK−47株の4種類を抗原としてE
LISA法により試験した。なお、Y−IE6−8.¥
−IA9−11.Y−IA9−19はBEF  YHL
を免疫原とし、l−lAl、l−IF5はIbarak
i vjrusNα2を免疫原とし、また4F−12と
IA−4はAkabane virus OB E −
1を免疫原として得られたモノクローナル抗体である。
この結果を第3表に示す。
/ / / // 表より明らかなように、4F−12とIA−4は免疫原
であるアカバネウィルスとのみ反応し、他のウィルス株
との交叉反応はなかった。[−1AIおよびl−IF5
も免疫原であるイバラキウィルスとのみ弱くではあるが
特異的に反応した。Y−1E6−8は免疫原である牛流
行熱ウィルスとのみ特異的にしかも強く反応した。また
、Y−IA911およびY−IA9−19は複数の抗原
と反応した。この様に各モノクローナル抗体は、その各
ウィルスに対する反応性の違いから、各々異なる抗原決
定基を認識していることが明かとなった。
また、中白ウィルスにはいずれのモノクローナル抗体も
反応しなかったことから、これらのモノクローナル抗体
がアカバネウィルス、牛流行熱ウィルスおよびイバラキ
ウィルスに特異的に反応することがわかった。
実施例4(モノクローナル抗体のウィルスに対する親和
性の評価) B E F  Y HLを抗原とし、実施例1で得られ
たモノクローナル抗体Y−IE6−8.Y−IA9−1
9.Y−IA9−11のウィルスに対する親和性を調べ
た。この結果を第3図に示す。
第3図より明らかなように、これら3つの抗体は同じウ
ィルス構成成分を認識してはいるが、Y−IE6−8は
Y−IA9−19およびY−IA9−11よりもBEF
  YHLに対して強い親和性を示した。また、実施例
3の結果からもY−IE6−8は他の2つの抗体とは異
なっており、Y−IE6−8が認識している抗原決定基
はBEF  YHLに固有のものであることが示唆され
た。
つぎに、Akabane virus OB E  l
を抗原とし、実施例1で得られたモノクローナル抗体I
A−4および4F−12のウィルスに対する親和性を上
記と同様にして調べた。この結果を第4図に示す。
この2つのモノクローナル抗体は、実施例2において同
じウィルスの構成成分を認識していることが示唆されて
いるが、第4図から明らかなように、抗原に対して全く
異なる親和性を有していることがわかった。また、モノ
クローナル抗体IA−4はAkabane virus
 OB E −1抗原に対して強い親和性を有している
ので、抗体濃度が低い場合でもウィルス抗原と特異的に
、しかも強く反応することが可能であることを示唆して
いる。
実施例1〜4の結果から、モノクローナル抗体1−IA
Lおよびl−IF5がIbaraki virus N
(L2と、モノクローナル抗体Y−IE6−8がB E
、 FYHLと、モノクローナル抗体4F−12および
IA−4がAkabane virus OB E −
1に対して選択的に反応することが明らかとなった。ま
た、モノクローナル抗体Y−IA9−11およびY−1
A9−19は異なる2種以上のウィルス株とも反応する
ものであった。なお、モノクローナル抗体Y−IA9−
11についてはBEF  YHLおよびAkabane
 virus OB E  1に反応したが、Ibar
aki virus k2およびChuzan vir
us  K −47には反応しないことから、この抗体
はBEF  YHLとAkabane virus O
B E −1に共通した抗原に反応している可能性があ
る。また、モノクローナル抗体Y−IA9−19はB 
E F  Y HL、 Ibarakivirusk2
およびAkabane virus OB B −1の
3種に共通する抗原と反応している可能性がある。
さらにAkabane virusOB E −1に対
するモノクローナル抗体LA−4とB E F  Y 
HI、に対するモノクローナル抗体Y−IE6−8は免
疫原に対し特異的に、しかも強く反応することにより診
断薬として利用できる可能性が示唆された。
〔発明の効果〕
本発明によれば、ウシのウィルス性伝染病であるアカバ
ネ病、牛流行熱およびイバラキ病の病原ウィルスと特異
的に反応するモノクローナル抗体を得ることができる。
得られたモノクローナル抗体は、その特異性を活かして
、伝染病の診断薬としての利用が期待できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、参考例における^kabane virus
 OB E−1の増殖の度合いを示すものである。第2
図は、実施例2におけるモノクローナル抗体4F−12
のAkabane virus OB E −1に対す
る特異性をウェスタン−ブロッティング法で検定した結
果である。第3図は実施例4におけるBEF  YHL
を抗原とした場合のモノクローナル抗体の親和性を示し
たものである。第4図は、実施例4におけるAkaba
ne virus OB E −1を抗原とした場合の
モノクローナル抗体の親和性を示したものである。 O 第 図 培養日数(日) 第 図 抗体濃度(ug/ml) 第 図 A−Akabane vlrus 08E−1感染細胞
の培養上清20倍濃縮液B:非感染細胞の培養上清20
倍濃縮液1:モノクローナル抗体4F−12 2二市販マウス1(IG 第 図 抗体濃度(ug/rnt)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)ウシの伝染性病原ウィルス弱毒株を免疫原として得
    られた感作Bリンパ球をハイブリドーマとして選別し、
    これを培養してウシの伝染性病原ウィルスと特異的に反
    応するモノクローナル抗体を産生させ、該抗体を回収す
    ることを特徴とするウシの伝染性病原ウィルスと特異的
    に反応するモノクローナル抗体の製造方法。 2)ウシの伝染性病原ウィルス弱毒株が、無血清培地で
    培養したハムスター胎児由来のHmLu−1細胞を用い
    て増殖させたものである請求項1記載の製造方法。 3)ウシの伝染性病原ウィルスがアカバネウィルス、牛
    流行熱ウィルスおよびイバラキウィルスのいずれかであ
    る請求項1記載の製造方法。
JP63158035A 1988-06-28 1988-06-28 ウシの伝染性病原ウィルスと特異的に反応するモノクローナル抗体の製造方法 Pending JPH029393A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63158035A JPH029393A (ja) 1988-06-28 1988-06-28 ウシの伝染性病原ウィルスと特異的に反応するモノクローナル抗体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63158035A JPH029393A (ja) 1988-06-28 1988-06-28 ウシの伝染性病原ウィルスと特異的に反応するモノクローナル抗体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH029393A true JPH029393A (ja) 1990-01-12

Family

ID=15662850

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63158035A Pending JPH029393A (ja) 1988-06-28 1988-06-28 ウシの伝染性病原ウィルスと特異的に反応するモノクローナル抗体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH029393A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Nowak et al. Characterization of monoclonal antibodies and polyclonal immune sera directed against human cytomegalovirus virion proteins
FI89175B (fi) Foerfarande och produkter foer paovisande av humant t-celleukemivirus
CA1245982A (en) Assay kit for detection of antibodies in human serum and method of producing same
JPS5929622A (ja) モノクロ−ナル抗体、その製造法およびその用途
JP2001505778A (ja) HIV感染の初期の検出のための未変性の(non―dentured)HIV抗原を使用する新規のEIA試験
CN116874596B (zh) 抗S100β蛋白的单克隆抗体及其制备方法和应用
CN108918869B (zh) fiber2蛋白及其重组蛋白在检测血清4型禽腺病毒抗体方面的应用
Bolognesi et al. Immunological properties of avian oncornavirus polypeptides
AU591647B2 (en) Improvements relating to viral isolates and their use
US4912030A (en) Viral isolates and their use in diagnosis
JP2007145775A (ja) ノロウイルスgiの高感度検出方法
JPS63500401A (ja) 抗体の検出のための競合的エリザ
JPH029393A (ja) ウシの伝染性病原ウィルスと特異的に反応するモノクローナル抗体の製造方法
Potgieter et al. Quantitation of canine distemper virus and antibodies by enzyme-linked immunosorbent assays using protein A and monoclonal antibody capture
KR101080071B1 (ko) 재조합 n 단백질에 대한 단클론 항체를 이용한 리프트계곡열 경합적 효소결합면역측정법
US20030092086A1 (en) Method for detecting streptococcus sobrinus and antibody therefor
JP3987430B2 (ja) ノーウォークウイルスに対する抗体及びこの抗体を用いたウイルスの検出方法
US5556746A (en) Antibodies specific for the group antigen of astroviruses
Konishi et al. Detection of chikungunya virus antigen in Aedes albopictus mosquitoes by enzyme-linked immunosorbent assay
Choppin et al. Genetic variants of influenza virus which differ in reactivity with receptors and antibodies
JP3483586B2 (ja) C群ロタウイルス内殻共通抗原に対するモノクローナル抗体
Thirkill et al. Application of monoclonal antibodies to detect intraocular mycoplasma antigens in Mycoplasma arthritidis-infected Sprague-Dawley rats
US7026133B2 (en) Method and composition for the diagnosis of equine infectious anemia virus disease by using the recombinant capsid protein virus (p26)
JP2525054B2 (ja) 成人t細胞白血病ウィルス感染診断薬
AU625720B2 (en) Monoclonal antibodies to specific antigenic regions of the human immunodeficiency virus and methods for use