JPH029161B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は可変ステータブレードのピボツトの安
全スラスト軸受装置に係る。本装置のブレードは
頭部ピボツトと脚部ピボツトとを備えており、エ
ンジン室内に固定された軸受と共働する頭部ピボ
ツトはブレードの配向調整装置によつて駆動さ
れ、脚部ピボツトはエンジンの内側リング内に固
定された軸受内で可動である。

ステータブレードの配向をコンプレツサの種々
の段に応じて適合することは、種々の段につい
て、所定の作動状態に於いて、充分なポンピング
のために余裕を残した上で例えば可能なかぎりの
最大圧力を所望する場合には特に望ましい。従つ
て圧縮比が１または数段のステータブレードは軸
受内に取付けられ、駆動装置によつて回転する少
くとも１個のピボツトを備える。もし例えば駆動
装置の２個の連続レバーを連結する軸またはケー
シングのような固定部材にこれらのレバーの１個
を連結する軸のような機械的結合部材が、支持ナ
ツトをゆるめた後の破損または損失のような何ら
かの理由のために、もはや連結部材としての機能
を果さなくなれば、 (a) ブレードの突発的な水平折れ。そのため全段
の見込ポンピングが生じる、 (b) ブレードの持続的振動。そのためそのうちの
１枚にほぼ確実な破壊が生じ、これが次のロー
タの段の破壊、即ちさらに重大な二次破壊を誘
発するような現象が発生する可能性がある。

可変ステータブレードの１具体例はフランス
特許公開第2205952号に記載されており、ここ
では予備圧縮段及び上位４圧縮段とが調節可能
なステータブレードを備えている。これらのブ
レードの頭部に配置されたピボツトはリング及
びレバー装置によつて駆動され、この装置は単
一駆動から出発して、各関連段のブレードの配
向を修正する。予備圧縮段のステータは比較的
大きな寸法のブレードを含み、これらのブレー
ドはさらに曲げ応力の回復を可能ならしめる脚
部ピボツトを備える。

本発明は駆動破壊によつて生じる欠点を最小限
とすることを目指し、また特に頭部で駆動され、
かつ脚部ピボツトを含む可変ステータブレードに
適用する。

本発明による装置は、脚部ピボツトへの固定手
段と内側リングに備えられたスラスト軸受手段と
を含むアームからなつており、アームがスラスト
軸受手段に支承されることに注目すべきである。

添付図面を参照して本発明の具体例につき以下
に詳しく説明する。

第１図は頭部ピボツト３及び脚部ピボツト４を
有するブレード２の円板によつて形成され、この
円板の配向がエンジン室６の外部に位置する駆動
装置５によつて頭部で制御されるステータ１及び
ロータ円板９内に嵌合されたブレード８によつて
形成されるロータ７を含む圧縮段の一部を部分断
面図によつて示す。

頭部ピボツト３は上部リングまたは室６内に固
定された軸受内を回転する。制御ロツドないしレ
バー１０はその一端でピボツト３に固定され、そ
してもう一端でブレード円板の制御装置１１に固
定される。

脚部ピボツト４は内側リング１３内に固定され
た軸受１２内に保持される。

本発明に基くスラスト軸受装置（第２，３，５
図）は、内側リング１３に固定されたスラスト軸
受部材１５，１６とピボツト４への固定手段を含
む少くとも１本のアーム１４によつて構成され、
例えば駆動装置１０−１１の破壊の際などにアー
ム１４がスラスト軸受部材に支承される。

第２図、第３図及び第４図に示した具体例によ
れば、ブレードの脚部円筒ピボツト４はその先端
部に少くとも１個の平面部１７及び好ましくは２
個の平行平面部を備える。

ピボツト４は段の下部リング１３内に固定され
た自動潤滑材料製のブシユより成る軸受１２と共
働する。このリングはその下面１８に円周みぞ１
９を備えており、このみぞ内にピボツト４の先
端、及び特に平面部１７を支える部分が張り出
す。アーム１４は長方形の中心穴２０と、ピボツ
ト先端の形状に対応して曲線状の相対する２辺と
によつて形成される固定手段によつてピボツトの
先端上に固定される。アーム１４は平面図で（第
４図）、短い方の対角線上に位置した２個の頂点
２２，２３が丸味をつけられた菱形を示してい
る。菱形の角は所定の角度でブレードの配向調整
ができるようにして決定される。駆動部材が破壊
した場合は、菱形の対向辺の先端は、みぞ１９の
辺１５，１６によつて形成されるスラスト軸受手
段に対して位置する。

みぞ１９の封止性及び／またはアームの保持を
確保するため、例えばＣ字形の円形鋼２１が公知
の任意の手段によつて下部リング１３上に固定さ
れる。

第５図に示した第二の具体例によれば、脚部ピ
ボツト４はその軸内に６角形の盲穴２４を備え、
この穴の中にアーム１４の平面に対して垂直であ
り、且つこれと一体的に固定された類似の形状及
び寸法の突起２５が侵入する。内側リング上に固
定されたＣ字形円形鋼２１が封止性を確保し、さ
らに場合によつてはピボツトと共働するアームを
支持する。

図に示していないが、 (a) アームが二等辺三角形をなし、菱形の切頭部
分と対応し、その底辺の中央にピボツトの先端
への固定手段を有している、 (b) アームが長方形をなし、固定手段がこの長方
形の中心または先端に設けられている、 (c) スラスト軸受手段１５，１６が１または数個
のアームに対して、ピボツトの先端が張り出す
収容室の壁によつて構成される 等々のいずれかである同様の具体例も可能であ
る。

駆動装置が破壊した場合には、ブレードは空気
力学的力の作用を受けて、アーム１４の一端また
は両端がリングの収容室またはみぞ１９の壁に対
して制止されるまで突発的回転を行う。段のポン
ピング及びブレードの破壊を回避するという利点
の他に、ブレードの突発的な遊び幅を制限するこ
とによつてエンジンの全長の限定が可能である。
実際、ブレードが水平に折れ曲がることはもはや
なく、エンジンの長さを各段ごとに５mm減らすこ
とができ、従つて重量のかなりの減少が可能であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は頭部で駆動される２個のピボツトを有
する羽根の構造をあらわす説明図、第２図は本発
明に従うスラスト軸受装置を伴うピボツトの部分
断面図及び分解斜視図、第３図は本発明の第一の
具体例に従う装置を備えたピボツトの縦断面図、
第４図は第３図の矢印に従う、部材２１のない
説明図、第５図は第二の具体例に従う装置を備え
たピボツトの縦断面図である。 ４……脚部ピボツト、１３……内側リング、１
４……アーム、１５，１６……スラスト軸受手
段、１８……下面、１９……みぞ、２０……固定
手段、２１……Ｃ形鋼。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ブレードが頭部ピボツトと脚部ピボツトとを
   備えており、エンジン室内に固定された軸受と共
   働する頭部ピボツトはブレードの配向調整装置に
   よつて駆動されており、脚部ピボツトはエンジン
   の内側リング内に備えられた軸受内で可動である
   という可変ステータブレードのピボツトの安全ス
   ラスト軸受装置において、該装置が脚部ピボツト
   への固定手段と内側リングに備えられたスラスト
   軸受手段とを含むアームによつて構成されてお
   り、ブレードの配向調整装置の手段の１個が破壊
   した場合アームが前記スラスト軸受手段に支承さ
   れることを特徴とする装置。 ２ スラスト軸受手段が脚部ピボツトの先端が張
   り出す収容室の壁によつて形成されることを特徴
   とする特許請求の範囲第１項に記載の装置。 ３ 収容室が内側リングの内側面内に形成される
   円周みぞによつて閉じられていることを特徴とす
   る特許請求の範囲第２項に記載の装置。 ４ アームが中央部に固定手段を支える菱形状を
   有することを特徴とする特許請求の範囲第１項乃
   至第３項のいずれかに記載の装置。 ５ アームが底辺の中央部で固定手段を支えてい
   る二等辺三角形状を有することを特徴とする特許
   請求の範囲第１項乃至第３項のいずれかに記載の
   装置。 ６ アームの固定手段が曲線状の相対する二辺を
   有する長方形の穴によつて形成され、前記の穴は
   平行な２つの平面を支える円筒形の脚部ピボツト
   の先端と共働することを特徴とする特許請求の範
   囲第４項または第５項に記載の装置。 ７ 固定手段がアームの平面と垂直でありかつア
   ームに一体的に固定された６角形の突起によつて
   構成されており、前記の突起が脚部ピボツトの軸
   内に設けられた６角形の盲穴と共働することを特
   徴とする特許請求の範囲第４項または第５項に記
   載の装置。 ８ 前記の収容室またはみぞを閉じるための内側
   リング上に固定されたＣ形鋼を含むことを特徴と
   する特許請求の範囲第２項乃至第７項のいずれか
   に記載の装置。