JPH028992Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は電力、通信等の柱に取り付けて各種
の作業をする時に用いる着脱自在の柱上作業台に
係るものである。

この考案の目的とするところは、一つの作業台
で大径及び小径の丸柱及び大小の角柱に用いられ
る柱上作業台を得るにある。

この考案を図面について説明すると、踏台１は
その一側部分１５で締付金具２を介して電柱３に
固定される。踏台１の他側は支え脚１７を介して
電柱３の下方部分に当り、そのまゝ圧接させるか
或は固定具１９を介して電柱３に固定する。この
支え脚１７はその下方部分をリンクチエン１８で
踏台１の一側部分１５からつり下げられている。

この考案では前記の締付金具２の構造を要旨部
分とするもので、電柱３に沿わせるＶ型垂直板４
の両側縁部にはそれぞれ穴明き垂直板５，６を外
方へ一体に張り出させ、又、該穴明き垂直板５，
６の上縁部には水平板１６を水平方向へ一体に張
り出させ、該両穴明き垂直板５，６の一方の外端
部と水平板１６の外端部とが作る面に取付板１１
を夫々溶接の如き手段で互に直角に固定する。

前記の取付板１１の外側に回転ナツト７をハン
ドル１２を有して回転可能に取り付け、これにね
じ部材８を螺合し且つ回転ナツト７の回転により
このナツト７に対して進退はするが回転しない様
に周知の手段で組立てる。このねじ部材８の内端
に一般にスプロケツトに用いられる如きローラー
チエン９の一端を取り付け、これを前記の左側の
穴明き垂直板５の穴２０に背面から表面に引き出
して電柱３を巻き、右側の穴明き垂直板６の穴２
１を通して背面に引き出す。図示の場合は、電柱
が細い場合を示し、太い場合は夫々の穴明き垂直
板５，６の外側の穴２２，２３に通す。この様に
して裏側に引き出したローラーチエンの自由端を
右側の穴明き垂直板６の裏側面に突出固定した固
定ピン１４，１４に嵌め込み、ハンドル１２を矢
印２５の如く時計方向に回転させる。

前述の如く、回転ナツト８は回転するだけであ
るから、ねじ部材８は外側に引き出され、チエン
９を引つ張るのでこのローラーチエン９とＶ型垂
直板４とで電柱３を締め付けることになり、締付
金具２は電柱３に堅く固定される。

前記の水平板１６には二つ一組で等間隔の小孔
２６，２６，２７，２７，２８，２８があけられ
ており、前記の踏台１の一側部分にあけた前記の
間隔に等しい一組の小孔２９，２９を水平板の例
えば中央の小孔２７，２７に合わせてボルトナツ
ト３０，３０で固定する。

この踏台１の他側部分は支え脚１７の一端が枢
着３１され、他端がリンクチエン１８で一定距離
に下げられているので、この支え脚１７の下端に
固定した当り板３２は電柱３に圧接されて踏台１
が水平に維持される。

図示の場合は、固定具１９としてＶ型当り板３
２が連結板３３を介して二本の支え脚１７，１７
の下端に固定され、この連結板３３に支え脚１７
に略平行して水平パイプ３４が溶接の如き手段で
固定され、これにねじ杆３５が進退可能であるが
回転出来ない様に嵌合されている。このねじ杆３
５の一端が水平パイプ３４の外方端から突出し、
この突出端に蝶ナツト３６が螺合され、前記ねじ
杆３５の内端にローラーチエン３７の一端が固定
されている。このローラーチエン３７は電柱３を
廻つて前記連結板３３の背面に固定したピン３８
に掛けられる。そして、前記の蝶ナツト３６を回
転することによつてローラーチエン３７を引つ張
り、Ｖ型当り板３２とローラーチエン３７とが電
柱３を締め付け、支え脚１７，１７は電柱３に固
定される。

踏台１には支柱４０，４０、ステー４１、支え
索４２等が取り付けられている。

この考案による柱上作業台は前記の丸型電柱３
の他第８図に示す如く角型電柱の如き柱４３にも
ローラーチエン９及び３７が良好な状態で掛け回
される。

踏台１は前記の水平板１６に設けた小孔２６，
２７，２８を選択して第７図及び第８図に示す如
く、ケーブル４４に対して作業し易い位置に設定
することが出来る。

前記の穴明き垂直板５，６の複数の孔２０，２
１，２２，２３は丸孔にするのがよく、それによ
り、ローラーチエン９の突起４５は前記の孔の縁
に当ることがない。

この考案による柱上作業台は電柱３に当接する
Ｖ型垂直板４から左右に張り出した穴明き垂直板
５，６を形成して、ローラーチエン９の電柱３へ
の締め着け用回転ナツト７を電柱から遠くに離し
且つ回転中心軸線が電柱に対して略直径線上にあ
る様にしたので、この回転ナツト７の回転用ハン
ドル１２は電柱２の太さに関係なく容易に回すこ
とが出来る。

締め付けにはローラーチエン９を用いたので、
孔２０乃至２３を通して締め着けるのに支障がな
い。角柱４３に用いてもローラーチエン９は角に
対して容易に曲がることが出来る。従つて、角柱
４３に対して踏台１を安定して取り付けることが
出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案による柱上作業台の側面図、
第２図はその平面図、第３図は締付金具の斜視
図、第４図は第１図の線−に沿つて見た固定
具１９の平面図、第５図は第２図の線−に沿
つて縦断して見た背面図、第６図はボルトナツト
３０に係る部分側面図、第７図は踏台１と、角柱
４３に固定した締付金具２との関係位置を示す平
面図、第８図はその拡大部分平面図である。 図面中符号１は踏台、２は締付金具、３は電
柱、４はＶ型垂直板、５，６は孔明き垂直板、７
は回転ナツト、８はねじ杆、９はローラーチエ
ン、１１は取付板、１２はハンドル、１３は自由
端、１４は固定ピン、１５は一側部分、１６は水
平板、１７は支え脚、１８はリンクチエン、１９
は固定具、２０乃至２３は穴、２５は矢印、２６
乃至２９は小孔、３０はボルトナツト、３１は枢
着、３２は当り板、３３は連結板、３４は水平パ
イプ、３５はねじ杆、３６は蝶ナツト、３７はロ
ーラーチエン、３８はピン、４０は支柱、４１は
ステー、４２は支え索、４３は角柱、４４はケー
ブル、４５は突起である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 踏台１に着脱すべき締付金具２が、電柱３に
   沿わせるＶ型垂直板４と、該垂直板４の両側縁
   部にそれぞれ外方へ一体に張り出した垂直板
   ５，６と、該垂直板５，６に明けたローラーチ
   エン９通し用穴２０，２１，２２，２３と、該
   垂直板５，６の上縁部に水平方向へ一体に張り
   出した水平板１６と、該両垂直板５，６の一方
   の外端部に取付けた回転ナツト７と、該回転ナ
   ツト７に螺合されてそれが取付けられた該垂直
   板に沿つて水平方向に進退可動する回転動不可
   のねじ部材８と、該ねじ部材８の内端部に一端
   部が取付けられた前記ローラーチエン９とより
   成る柱上作業台。 ２ 前記回転ナツト７が、前記両垂直板５，６の
   一方の外端部に略直角に固定された取付板１１
   に取付けられ、先端部にハンドル１２を有する
   前記実用新案登録請求の範囲第１項記載の柱上
   作業台。 ３ 前記両垂直板５，６の他方の背面に固定ピン
   １４が固定されている前記実用新案登録請求の
   範囲第１項乃至第２項記載の柱上作業台。 ４ 前記水平板１６に踏台１の一側部分１５が所
   望の角度で着脱自在に固定される前記実用新案
   登録請求の範囲第１項乃至第３項記載の柱上作
   業台。 ５ 前記踏台１の他側部分に支え脚１７の上端部
   が枢着され、その下端部が前記踏台１の一側部
   分１５にリンクチエン１８で垂下された前記実
   用新案登録請求の範囲第１項乃至第４項記載の
   柱上作業台。