JPS6125988Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、一般に、ソーホース（sawhorses）
あるいはトレスル（frestles）として知られでる
作業台に係り、より詳細には仕舞い込むときにコ
ンパクトになるように配慮された折り畳み式の脚
を備えた作業台に係る。

このような作業台は、従来から、鋸挽きすべき
木材を載せたり、足場をかけ渡したり、あるいは
加工すべき被加工物を載せたりすることができる
床面より高い基礎支持面を必要とする大工、塗装
工あるいはその他の人々によつて使用されてき
た。これらの作業台は、種々の分野で非常に基本
的且つ必要なものとなつているので、持ち運びや
仕舞い込みをより容易にするために寸法あるいは
嵩を小さくとようとする多くの試みがなされてき
た。これらの構成の代表的なものは、折り曲げ可
能な筋かいにより張られる相互に結合された一対
の脚を備えたものである。このような作業台を折
り畳むときは、先ず筋かいを折り畳むか取り外す
かして脚を寄せ合せ、次に脚を作業台の上部すな
わち支持台部材の役割りをする水平にさしわたさ
れた部材に向つて回動させる。これらの作業台で
は、このように脚を折り畳みそれらを水平部材に
向つて回動させるのに労力と時間がかかるだけで
なく、大抵は掛け金がボルトがついているので作
業台を折り畳む前にそれらをゆるめなければなら
ない。作業台を立てるときは、掛け金を掛けたり
ボルトを締付けたりしなければならない。水平部
材に向つて脚を回動させる前に、脚の折り畳みを
必要としない構成のものもあつたが、この構成で
は、作業台を折り畳んだときに脚部が水平部材の
側方から突出するので、脚を折り畳むものほどは
コンパクトにならなかつた。

本考案は従来技術の上記問題点を解決すること
を目的とするもので、従来のものにくらべてより
コンパクトな形状に、より容易に折り畳むことが
できるような作業台を提供するものである。

本考案によれば、それぞれ長手方向に平行に伸
びた縦部材と横部材とよりなるＴ字形横断面の水
平に配置された支持台部材と、支持台部材の縦部
材の両側に、その幅の広い方の端を横部材から離
れた方向に配置して取り付けられた同形状の４個
の楔部材と、長手方向に沿つて幅が次第に狭くな
る形状をし、その幅の広いほうの端部近くにあい
て枢着具により楔部材に回動自在に枢着され、幅
の広いほうの端部は弧状部分と長手方向に対して
傾斜した平担な部分とに形成された脚とを備え、
脚の幅の狭いほうの端部を支持台部材から離して
旋回させて伸ばすと、この傾斜平担部部分が支持
台部材の横部材と当接して支持台部材を備え、脚
の幅の狭い方の端部が前記支持台部材へ接する向
きに回動されて折り畳まれたとき、それぞれの脚
が前記長手方向に伸びた縦部材と接触しないよう
にした作業台が提供される。

次に本考案の１実施例につき図面により詳細に
説明する。

第１図において、作業台は、水平方向に配置さ
れた断面がＴ字形の支持台部材２を備え、支持台
部材２は、水平長手方向に伸びた縦部材４と、鋸
挽きすべき木材等の被加工物を載せたり足場をか
け渡したりする水平長手方向に伸びた横部材６と
からなる。縦部材４には、同形状の４個の楔部材
８がそれぞれ対にして取り付けられている。これ
らの楔部材８は、支持台部材の両端部において、
楔部材８の幅の広い辺部が支持台部材２の横部材
６から離れる向きにして、取り付けられている。
前記楔部材８は同形状であるため製作が容易であ
る。各楔部材８にはそれぞれ枢着具１２により脚
１０が取り付けられている。脚１０にはテーパー
がつけられていて、長手方向に沿つて次第に幅が
狭くなつており、その幅の広い方の端部付近にお
いて枢着具１２により枢着されている。脚１０の
広幅端部には長手方向に対して傾斜した平担な部
分１４と丸みをつけた弧状部１６を備えている。
脚を立てた状態では、脚１０の傾斜平担部１４
は、支持台部材２の横部材６の下面に対して平行
に当接する。このようにして、支持台部材２の上
面にかかる重量は、支持台部材自体の接合部また
は支持台部材と楔部材との連結部等に力が加わる
ことなく、直接脚に伝達される。そのため、他の
構成の折り畳み式作業台に比べより小型で強度の
大きな作業台が得られる。脚１０の弧状部１６
は、脚１０を枢着具１２を中心に回動させ、支持
台部材２に向つて内側に仕舞い込むのを可能にす
る。脚１０に備えたテーパーにより、脚１０は、
その仕舞い込まれた位置において、第３図に示さ
れるように、互いに重ね合わせることができる。
その場合、それぞれの脚が前記水平長手方向に伸
びた縦部材４と接触しないように折り込まれる。
ここで、前記縦部材４は、前述の如く水平長手方
向に伸び、断面Ｔ字形状の支持台部材２を形成し
ているため、脚を立てた状態で、前記支持台部材
２に水平前後方向（第２図左右方向）に力が加わ
つた場合も、よりよい耐久性および安定性が得ら
れる。

脚１０の傾斜平担部１４は支持台部材２の横部
材６の下面に当接して脚１０を伸張位置にしつか
りと固定する働きをするので、脚１０を伸張位置
に固定するために枢着具１２を締め付ける必要は
ない。しかしながら、例えば、枢着具にワツシヤ
を介装して締めつける等により、枢着点に一定の
摩擦力が加わるようにするのがより望ましい。こ
のようにして、脚１０は、伸張位置から容易に外
れることなく、しかもボルトや掛け金を弛めたり
外したりすることなく折り畳むことができる。こ
のようにして上記作業台は、折り畳み、持運びが
迅速に行え、また同様に使用時には組み立て据え
付けが迅速に行なえる。

支持台部材２の縦部材４には、折り畳んだ作業
台を楽に容易に持ち運びできるように、手穴とし
て使用する大きさと形状の穴１８を設けるのが好
ましい。支持台部材２と脚１０は、工事中電気シ
ヨツクを防止する絶縁体の働きをするように木製
とするのが好ましい。もし枢着具１２もプラスチ
ツク材またはその他の絶縁材料より造るときは、
作業台全体が電気的に絶縁され、電気シヨツクの
恐れが非常に少くなる。

第４図は、本考案の作業台における枢着具の取
り付けのための好ましい構成の１つを示す。中空
の、螺子を刻設した連結具２０が、支持台部材２
の縦部材４を貫通して各楔部材８内に取り付けら
れ、ボルト２２が脚１０に設けた穴を通して挿入
され、螺子付きの連結具２０に螺子込まれる。こ
のようにして、脚１０に作用する力は支持台部材
２と楔部材８を通り抜け、支持台部材２と楔部材
８との間の接合部には力が加わらない。前述のよ
うに、楔部材８と脚１０との間の枢着部に一定の
摩擦力が働くように、枢着部にワツシヤ２４を挿
入するのが望ましい。勿論脚１０は、例えば縦部
材４と両方の楔部材８と両方の脚１０とを貫通し
端部がナツトで固定された螺子付きロツトや或い
は支持台部材２の縦部材４を貫通しない枢着具な
どの他の枢着具によつても枢着することができ
る。

第１，２，３図に示される作業台の構成では、
脚１０の長さは枢着具１２の間の間隔に制限され
ている。したがつてもしより高い作業台が望まれ
るときは、より長い支持台部材２が必要とされ
る。しかしながら、もし支持台部材２の長さを大
きくしないでより高い作業台を欲する場合には、
第５図、第６図に示されるような別の実施例を使
用することもできる。この実施例では、枢着具１
２は脚１０に備えた長溝穴２６を挿通して取り付
けられている。これの長溝穴２６は、第１図に示
される枢着穴を使用したとき可能な脚の長さにく
らべて長くしたい脚の長さ分だけ長くする。脚１
０が伸張された位置にあるときは、支持部材２の
上面にかかる重量は、支持部材２の水平部材６の
下面に当接する傾斜平担部１４を介して脚１０に
直接伝達される。脚１０を折り畳むときは、脚１
０を枢着具１２が長溝穴２６の他端にくるように
移動すると、前述の仕方で折りまげることが可能
になる。

以上のように、作業台に加わる重量が、荷重支
持台部材と脚の傾斜平担部との当接により直接脚
に伝達されるように構成された折り畳み可能な作
業台について説明したが、この構成により、枢着
点が荷重に耐えられるものでなくてもよいことに
なり、また脚をその伸張位置から折り畳み位置へ
あるいは折り畳み位置から伸張位置へ動かすにも
ボルトや掛け金を弛めたり締めたりする必要がな
い。この構成により、持ち運びや仕舞い込みが容
易なしかも重い荷重を支えるに充分頑丈なコンバ
クトな作業台が提供されるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案により折り畳み式作業台の、立
てた状態における側面図である。第２図は、第１
図に示した折り畳み式作業台の、立てた状態にお
ける、正面図である。第３図は、第１図に示され
る折り畳み式作業台の、折り畳みひつくり返した
状態における、側面図である。第４図は、枢着具
の構成を示す第１図の−線に沿つた断面図で
ある。第５図は、本考案による作業台の他の実施
例の立てた状態における側面図である。第６図は
第５図に示される折り畳み式作業台の折り畳み引
つくり返した状態における側面図である。 図面の主要な部分を表わす符号の説明、２……
支持台部材、４……縦部材、６……横部材、８…
…楔部材、１０……脚、１２……枢着具、１４…
…傾斜平担部、１６……弧状部、２６……長溝
穴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水平支持台部材と４本の脚とを備えてなる折り
   畳み式作業台にして、水平支持台部材２がそれぞ
   れ長手方向に平行に伸びた縦部材４と横部材６と
   よりなるＴ字形の断面形状をしており、縦部材４
   の両側面には同形状の４個の楔部材８がその幅の
   広い方の端部が横部材６から離れる向きに取り付
   けられており、楔部材８には螺子付結合具と螺子
   部材とよりなる枢着具１２により長手方向に次第
   に幅の狭くなる４本の脚がその幅の広い方の端部
   付近においてそれぞれ枢動自在に取り付けられて
   おり、脚の幅の広い方の端部には弧状部分１６と
   傾斜した平担な部分１４とからなり、それぞれの
   脚の幅の狭い方の端部が支持台部材から離れる向
   きに回動されて伸張されたとき、脚の斜めの平担
   な部分が横部材６に当接して支持台部材２を支
   え、それぞれの脚の幅の狭い方の端部が前記支持
   台部材へ接する向きに回動されて折り畳まれたと
   き、それぞれの脚が前記長手方向に伸びた縦部材
   ４と接触しないように設けられ前記各脚１０の長
   さが枢着具１２の間隔よりも長く、前記各脚１０
   にはその長手方向に沿つて長溝穴２６を備えると
   ともに長溝穴内に枢着具１２を挿通し、脚が伸張
   された位置にあるときは枢着具が長溝穴２６の脚
   の幅広端部側の端部に位置し、脚が支持台部材に
   向かつて回動されるときは、枢着具に対して長手
   方向に移動されることを特徴とする作業台。