JPH02828B2

JPH02828B2 -

Info

Publication number: JPH02828B2
Application number: JP55079069A
Authority: JP
Inventors: Akira Yamamoto; Eiichi Fujii
Original assignee: Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Current assignee: Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Priority date: 1980-06-13
Filing date: 1980-06-13
Publication date: 1990-01-09
Also published as: JPS575274A

Description

【発明の詳細な説明】Ａ産業上の利用分野本発明は例えば電解液循環・密閉型の金属−ハ
ロゲン電池に使用するセパレータ取付部分、特に
その積層構造を改良して電解液の液漏れを解消さ
せた電解液循環型電池に関するものである。

Ｂ発明の概要本発明は、セパレータ組体の支持枠が、セパレ
ータの周縁に表裏から当てられる一組の枠状パツ
キンと、前記セパレータ及び両枠状パツキンの積
層体に合致する寸法の段差凹面を対向面の内側に
形成した一対の枠体とを接着一体化したことによ
り、組立・分解等の作業が著しく簡単で確実に行
なえ、電解液の液漏れをなくす等の効果を有する
電解液循環型電池である。

Ｃ従来の技術電極板、セパレータおよび枠を積層して構成さ
れる従来の電解液循環・密閉型電池にあつては、
電極板、セパレータ枠の各要素（ユニツト）の全
部又は一部を夫々単独に重ね合わせて積層してい
る。特に、イオン支持膜としての役目をなすセパ
レータは、その特性上から常に液中に浸漬してお
かなければならず、従つて常に漏れた状態に維持
される等、取扱い上の制約によつて、単に枠の大
きさに成型されたシール材を、セパレータの両側
に配置して締付けるといつた手法がとられてき
た。

Ｄ発明が解決しようとする問題点しかしながら、このような手法によるものは、
常にセパレータ断面が外気に接触しているため、
長時間の運転中に電極液の液漏れを起し易く、人
体に有害なばかりか、周辺装置にも悪影響を及ぼ
すという問題点があつた。

また、セパレータ自体にも締付けを行う際に、
緩みや、撓み等が生じ易く、積層作業を困難にす
るうえに、運転中の電気化学的反応の均一性や、
液の流れ状態にまで悪影響を及ぼすという問題も
あつた。

ここにおいて、本発明を従来装置におけるこれ
らの問題点を解消することを目的とするものであ
る。

Ｅ問題点を解決するための手段この発明に係る電解液循環型電池では、矩形状
の電極板１と該電極板１の周囲を囲繞する前記電
極板１より厚い電極枠２とで構成された電極組体
１Ａ，１Ｃと、セパレータ７と該セパレータ７の
周囲を支持する支持枠８とで構成されたセパレー
タ組体７Ｓとを交互に積層して、電極板１と電極
枠２とセパレータ７と支持枠８とで囲まれた正極
又は負極反応室を構成し、前記電極枠２と支持枠８との各々の対向辺部分
には、積層方向に貫いた開口を有し、該開口は連
続して一対の正極・負極電解液循環流路３１（３
２…）４１（４２…）を構成し、該電解液循環流路３１（３２…）４１（４２
…）から各々対応する極性の前記反応室に連通し
て、前記各反応室に電極液を流通循環させる切欠
き流路５１（５２…）を構成した金属−ハロゲン
電池において、前記セパレータ組体７Ｓの支持枠８が、前記セ
パレータ７の周縁に表裏から当てられる一組の枠
状パツキン７１，７２と、前記セパレータ７及び
両枠状パツキン７１，７２の積層体に合致する寸
法の段差凹面８１Ａ，８１Ｂを対向面の内側に形
成した一対の枠体８Ａ，８Ｂとを接着一体化して
なるものである。

Ｆ作用本発明においては、セパレータ取付部分を工夫
することによつて、詳しくはセパレータ組体７Ｓ
の支持枠８が、前記セパレータ７の周縁に表裏か
ら当てられる一組の枠状パツキン７１，７２と、
前記セパレータ７及び両枠状パツキン７１，７２
の積層体に合致する寸法の段差凹面８１Ａ，８１
Ｂを対向面の内側に形成した一対の枠体８Ａ，８
Ｂとを接着一体化したことにより、支持枠８から
の電解液の液漏れがなく、セパレータを有効に保
持する。

Ｇ実施例第１図は本発明にかかわる電池の構成を説明す
るための組立図である。図において、１Ａは一方
の極、例えば正極を担当する電極組体、１Ｃは他
方の電極、例えば負極を担当する電極組体で、両
電極組体ともその構造はほぼ同じである。７Ｓは
電極組体１Ａと１Ｃの間に挟まれて配され、正極
側電解液と負極側電解液とが混合しないでイオン
電導させるためのセパレータ組体、５０はこれら
を積層して締付けるためのボルトである。ここで
は、電極組体１Ａ，１Ｃ、セパレータ組体７Ｓが
それぞれひとつづつだけ図示するが、実際には、
これらが複数積層して構成される。本発明におい
ては、電極組体１Ａ，１Ｃにおいて、電極板１と
この電極板１を支持する電極枠２とが一体構造と
なつている。また、同じように、セパレータ７と
その支持枠８とが一体構造となつている。

第２図は電極組体１Ａ，１Ｃの構成斜視図であ
る。電極板１は、これが正極であれば例えばPt
メツキされたTi板で構成され、また、これが負
極であれば例えばZnで構成されている。電極枠
２は、耐薬品性、例えば耐臭素性をもつ熱硬化性
または熱可塑性プラスチツク、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、テフロン（商品名）、これ
らとコ・ポリマー等を使用して成型されており、
電極板１をその端縁部においてモールドし、これ
と一体構造となつている。ここで、電極板端縁部
は、いずれの場所においても電極枠２内にあつ
て、電極板１表面が電解液と接触する所定の範囲
以外では露出しないようになつている。

この電極枠２の上辺と下辺部には、積層方向に
貫いた開口を有し、その開口は連続して正極電解
液循環流路３１，３２，３３，３４および負極電
解液循環流路４１，４２，４３，４４をそれぞれ
構成しているとともに、各流路３１〜３４，４１
〜４４から電極板１に、該当する電解液を供給す
るための切欠き流路５１〜５４、６１，６２（後
面側）を前後面に有している。

６５は電極枠２の周辺に設けた積層用のボルト
孔、１０は枠２の側面に電極枠２と一体となるよ
うにモールドされて設けられた電極端子で、電極
板１と電気的に接続されている。なお、この電極
端子１０は、モノポーラ、バイポーラによつてそ
の構造や設置位置が選択される。

第３図はセパレータ組体７Ｓの構成斜視図であ
る。セパレータ７は、例えば、強化繊維性多孔
板、塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレン
などを主材とする微孔シシート、硬質ゴムを主材
とする微孔性ゴムシート、ガラス繊維マツトなど
で構成されている。支持枠８は、例えばプラスチ
ツクで構成され、セパレータ７と一体構造となつ
ている。

第４図は、セパレータ７と支持枠８とを一体構
造とするための一例を示す組立図である。支持枠
８は、一対の８Ａ，８Ｂの枠体に分割されてい
る。該枠体８Ａ，８Ｂの接合面にはセパレータ７
の大きさと同じであつて、このセパレータ７とセ
パレータ７の両側に装着される枠状パツキン７
１，７２との厚みの合計１／２の段差をもつ段差
面８１Ａ，８１Ｂ間が各々設けられ、セパレータ
７を枠状パツキン７１，７２ととともに段差面８
１Ａに設けたピン８２を差し込みながら挟み、一
対の枠体８Ａ，８Ｂの接合面（斜線を施した部
分）に接着剤を塗布して、一対の枠体８Ａと８Ｂ
とを接着し、支持枠８とセパレータ７とを最終的
に一体構造としている。

第３図に戻り、セパレータ組体７Ｓにおいて、
支持枠８の上辺と下辺部には、第２図で示した電
極組体１Ａ，１Ｃと同様に、それぞれ対応した位
置に、積層方向に貫いた開口を有し、その開口は
連続して正極電解液循環流路３１〜３４および負
極電解液循環流路４１〜４４を各々構成してい
る。

また、セパレータ７の周辺部に相当する箇所に
突起壁８０が前面側、後面側にそれぞれ設けられ
ている。そして、この突起壁８０の上辺、下辺部
には、電解液の給排用切欠８１が複数個設けてあ
る。６５は支持枠８の周辺に設けた積層用のボル
ト孔で、これらは、電極組体１Ａ，１Ｃの枠の周
辺部に設けられているボルト孔６５と対応するよ
うに設けられている。

第５図は第２図で示した電極板１とその電極枠
２が一体構造で構成された電極組体１Ａ，１Ｃ
と、第３図で示したセパレータ７とその支持枠８
が一体構造で構成されたたセパレータ組体７Ｓと
を交互に積層して得られる集合電池の一部積層断
面図である。電極組体１Ａ、電極組体１Ｃとをセ
パレータ組体７Ｓを挟んで順次積層すると、各部
の枠２，８の上辺、下辺部に設けられている開口
がそれぞれ互いに連続して繋がることにより、正
極電解液循環流路３１〜３４および負極電解液循
環流路４１〜４４を構成し、電極板１、セパレー
タ７等の平面と直角方向に延びる電解液循環流路
が複数本（この実施例では上辺、下辺で合計８
本）形成される。これら複数本の流路のうち、半
数（この実施例では３１〜３４の４本）は、正極
電解液を各反応室に供給または排出するための正
極電解液循環流路としての役目をなし、また、残
りの半数（この実施例では４１〜４４の４本）
は、負極電解液を各反応室に供給または排出する
ための負極電解液循環流路としての役目をなす。
これらの流路を環流する電解液は、この流路に連
絡するように各電極組体の電極枠２に設けられて
いる切欠き流路５１（５２…）を通り、電極組体
の枠２と、セパレータ組体の突起壁８０との間に
形成された間隔ｌの隔室３０に流入する。なお、
切欠き流路５１（５２…）は、セパレータ組体７
Ｓの支持枠８に密着されるので、支持枠８の壁面
とともに独立した流路を形成としている。そし
て、この隔室３０内に流入した電解液は、ここで
均等化され、セパレータ組体の突起壁８０に形成
された複数個の給排用切欠８１を通つて、電極板
１とセパレータ７とで構成される反応室に、該当
する電解液が供給される。電解液が電極板面に供
給される途中に、前記隔室３０を形成することに
より、電解液を電極板上に比較的均等に分配する
ことができる。また、排液の場合は、この逆の経
路をたどる。なお、給排用切欠８１は、電極板１
に密着して、電極板１とともに流路を形成してい
る。

このような構成にかかわる本発明によれば、次
に列挙するような種々の作用効果があり、これに
よつて、電極端縁部における電解液の集中を大幅
に緩和でき、この部分におけるデンドライトの発
生を抑制でき、流路の防止のみならず、均一な電
気化学的反応を維持し得る高性能で、長寿命の集
合電池が実現できる。

(a) 電極板およびセパレータをその枠とのコンパ
クトな一体構造となるように構成したので、組
立、分解等の作業が著しく簡単で確実に行なえ
る。

(b) セパレータの張り具合を事前に最適に調整す
ることができる。

(c) 液漏れを防止できるため、安全、衛生上から
も良好であるうえに、周辺装置に悪影響を及ぼ
すことがない。

Ｈ発明の効果本発明では、セパレータ取付部分を工夫するこ
とによつて、詳しくはセパレータ組体７Ｓの支持
枠８が、前記セパレータ７の周縁に表裏から当て
られる一組の枠状パツキン７１，７２と、前記セ
パレータ７及び両枠状パツキン７１，７２の積層
体に合致する寸法の段差凹面８１Ａ，８１Ｂを対
向面の内側に形成した一対の枠体８Ａ，８Ｂとを
接着一体化したことにより、支持枠８からの電解
液の液漏れがなく、セパレータを有効に保持す
る。また、電極組体とセパレータ組体との積層構
造となつているため、組立・分解等の作業が著し
く簡単で確実に行なえ、セパレータの張り具合を
セパレータ組体により事前に最適に調整すること
ができる等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る電池の構成を説明するた
めに組立図、第２図は電極組体の構成を示す斜視
図、第３図はセパレータ組体の構成を示す斜視
図、第４図はセパレータ組体の組立の一例を示す
組立図、第５図は電極組体とセパレータ組体とを
積層して得られた集合電池の一部積層断面図であ
る。１Ａ，１Ｃ…電極組体、１…電極板、２…電極
枠、３１〜３４…正極電解液循環流路、４１〜４
４…負極電解液循環流路、５０…ボルト、５１〜
５４，６１，６２…切欠き流路、６５…ボルト
孔、７Ｓ…セパレータ組体、７…セパレータ、７
１，７２…枠状パツキン、８…支持枠、８０…突
起壁、８１…給排用切欠、３０…隔室。

Claims

【特許請求の範囲】１矩形状の電極板１と該電極板１の周囲を囲繞
する前記電極板１より厚い電極枠２とで構成され
た電極組体１Ａ，１Ｃと、セパレータ７と該セパ
レータ７の周囲を支持する支持枠８とで構成され
たセパレータ組体７Ｓとを交互に積層して、電極
板１と電極枠２とセパレータ７と支持枠８とで囲
まれた正極又は負極反応室を構成し、前記電極枠２と支持枠８との各々の対向辺部分
には、積層方向に貫いた開口を有し、該開口は連
続して一対の正極・負極電解液循環流路３１（３
２…）４１（４２…）を構成し、該電解液循環流路３１（３２…）４１（４２
…）から各々対応する極性の前記反応室に連通し
て、前記各反応室に電解液を流通循環させる切欠
き流路５１（５２…）を構成した金属−ハロゲン
電池において、前記セパレータ組体７Ｓの支持枠８が、前記セ
パレータ７の周縁に表裏から当てられる一組の枠
状パツキン７１，７２と、前記セパレータ７及び
両枠状パツキン７１，７２の積層体に合致する寸
法の段差凹面８１Ａ，８１Ｂを対向面の内側に形
成した一対の枠体８Ａ，８Ｂとを接着一体化して
なることを特徴とする金属−ハロゲン電池。