JP6247590B2 - セル積層体および蓄電池 - Google Patents

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Description

本発明は、セル積層体およびセル積層体を備える蓄電池に関する。
従前から二次電池の蓄電容量や入出力電力を大きくするための開発が継続されている。近年は、風力発電や太陽光発電等の再生可能エネルギーの利用が注目されている。しかし、再生可能エネルギーは発電量が変動するため、電力の変動を平準化したりあるいは余剰の電力を蓄えたりする必要がある。このような電力を利用し、家庭や工場等に電力を供給できる蓄電容量が大きな二次電池としては、レドックスフロー電池が知られている。レドックスフロー電池は、電解液に含まれるイオンの酸化反応および還元反応を利用した電池である。レドックスフロー電池としては、鉄−クロム系やバナジウム系等が知られているが、近年では正極側と負極側の金属イオンの種類が同一のバナジウム系の開発が積極的に進められている。
レドックスフロー電池は、充放電に伴う反応がイオンの価数の変化のみであるために蓄電池の寿命が長いという特徴を有する。また、常温で運転可能であり、燃焼性の物質を用いないために、安全性が高いという特徴を有する。このレドックスフロー電池は、正極電解液が充填された正極電解液室と、負極電解液が充填された負極電解液室とが隔膜にて仕切られた構造を有する。そして、レドックスフロー電池は、正極電解液のタンクおよび負極電解液のタンクを備え、正極電解液室と正極電解液のタンクとの間および負極電解液室と負極電解液のタンクとの間で電解液を循環させる構造を有する。
特開2013−80611号公報には、セルフレーム、正極双極板、隔膜および負極双極板が積層されているセルスタックが開示されている。このセルフレームは、正極電解液および負極電解液の流路となる正極電解液用流路と負極電解液用流路とを有する。そして、複数のセルフレームの電解液用流路の構造が異なり、中央に位置するセルフレームから端部に位置するセルフレームになるにつれて、電解液用流路における電気抵抗が大きくなるように構成されている。
特開2005−228633号公報には、隔膜を間に挟んで配置された第1双極板および第2双極板と、第1双極板および第2双極板の外周を固定する第1フレームおよび第2フレームと、フレームに設けられた貫通穴である配液口と配液口のOリングとからなるレドックスフロー電池が開示されている。この公報には、配液口のOリングが、隔膜の外側に配置されることが開示されている。
特開2013−80611号公報 特開2005−228633号公報 特開2012−215291号公報
レドックスフロー電池は、正極室、隔膜および負極室を含む電池セルを備える。レドックスフロー電池は、入出力電力を大きくするために複数の電池セルが積層されたセルスタックと称されるセル積層体が構成される。セル積層体は、双極板および隔膜を保持する枠体を積層することにより形成することが知られている。
入出力電力を大きくするためには、多数の電池セルを積層したセル積層体を形成することが好ましい。セル積層体では、電解液室に充填される電解液が外部に漏れないように密閉する必要がある。更に、セル積層体には、外部に配置された電解液のタンクから供給される電解液を電解液室に供給したり電解液室から排出したりするための電解液の流路を形成する必要がある。また、電解液の流路についても電解液が外部に漏れないように密閉する必要がある。
このように電解液の漏れを防止するために、電解液室の周りや電解液の流路にOリングなどの密閉部材を個別に配置することができる。ところが、密閉すべき部分を個別にOリングなどで密閉すると、部品点数が多くなり、組み立て工程において多くの工程が必要になるという問題がある。
本発明は、組み立てが容易なセル積層体およびセル積層体を備える蓄電池を提供することを目的とする。
本発明のセル積層体は、正極電解液室および負極電解液室が隔膜にて仕切られたセル積層体であって、一方の表面が正極電解液室を構成し、他方の表面が負極電解液室を構成する双極板と、双極板の一部が露出する穴部と、穴部の周りに形成され、双極板が嵌合する段差部と、電解液が流通する貫通穴部とを含む双極板保持部材と、段差部に嵌合し、段差部に配置された双極板を押圧する枠状の固定部材と、互いに隣り合う双極板保持部材同士の間に配置された密閉部材とを備える。双極板保持部材は、一方の表面に形成され、正極電解液が流通する溝部と、他方の表面に形成され、負極電解液が流通する溝部とを有する。固定部材は、正極電解液室または負極電解液室に連通する溝部を有する。密閉部材は、双極板保持部材に挟まれる平板部と、貫通穴部の周りに配置され、平板部から突出する突出部とを含む。双極板保持部材の溝部および固定部材の溝部が密閉部材の平板部に覆われて電解液の流路が形成され、密閉部材の突出部が双極板保持部材に圧接して貫通穴部の周りが密閉されている。
上記発明においては、密閉部材は、双極板保持部材の穴部に対応する開口部と、開口部の壁面に周方向に沿った切断部とを有し、隔膜は、切断部に挿入されて密閉部材に挟まれて保持されることが好ましい。
上記発明においては、切断部の高さは、隔膜の厚さよりも小さく形成されていることが好ましい。
上記発明においては、双極板保持部材は、密閉部材が接触する面の外縁に沿って形成された環状の凹部を有し、密閉部材は、双極板保持部材の環状の凹部に挿入される環状の突出部を有することが好ましい。
上記発明においては、密閉部材の突出部は、貫通穴部に連通する溝部が通る領域に形成された切欠き部を有することが好ましい。
上記発明においては、双極板保持部材の溝部は、貫通穴部に連通する主流路部と、主流路部から固定部材の溝部に電解液を供給する補助流路部とを有し、貫通穴部は、双極板保持部材の上部及び下部に形成されており、主流路部は、貫通穴部から段差部の形状に沿って延びる延長部を有することが好ましい。
上記発明においては、補助流路部は、延長部に接続され、段差部の形状に沿って延びるヘッダ部と、ヘッダ部から正極電解液室または負極電解液室に向かって延びる複数の供給部とを有することが好ましい。
本発明の蓄電池は、上述のセル積層体を備える。
本発明によれば、組み立てが容易なセル積層体および蓄電池を提供することができる。
実施の形態における蓄電池の斜視図である。 実施の形態における蓄電池の構造を説明する概略図である。 実施の形態におけるセル積層体の分解斜視図である。 実施の形態における第1のセル積層体の断面図である。 実施の形態における第1のセル積層体を分解したときの断面図である。 実施の形態における第1のセル積層体の保持部材の平面図である。 実施の形態における第1のセル積層体の固定部材の平面図である。 実施の形態における第1のセル積層体のガスケットの平面図である。 実施の形態における第1のセル積層体のガスケットの断面図である。 実施の形態における第1のセル積層体の端部を分解したときの断面図である。 実施の形態における第2のセル積層体の保持部材および固定部材の平面図である。 実施の形態における第2のセル積層体の固定部材の平面図である。 実施の形態における第2のセル積層体のガスケットの平面図である。 実施の形態における第2のセル積層体のガスケットの断面図である。
図1から図14を参照して、実施の形態におけるセル積層体およびセル積層体を備える蓄電池について説明する。本実施の形態における蓄電池は、レドックスフロー電池であり、電池セルの積層体であるセル積層体を備える。
図1は、本実施の形態における蓄電池の斜視図である。蓄電池1は、双極板を保持する保持部材11とガスケット31とが積層されたセル積層体を含む。矢印90示す方向は、電池セルが積層されている積層方向である。セル積層体の端部には、エンドプレート2が配置されている。エンドプレート2同士は、固定棒3を介して固定されている。ナット4を締め付けることにより、セル積層体を保持部材11が積層されている方向に押圧することができる。すなわち、セル積層体の内部の構成部品には、積層方向に圧縮される力が印加される。
レドックスフロー電池は、水溶液系の二次電池である。正極電解液室には正極電解液が流れ、負極電解液室には負極電解液が流れる構造を有する。充電およびまたは放電の動作により、それぞれの電解液室の電解液のイオン価数が変化する。レドックスフロー電池は、電解液を貯留するタンクを備え、充電または放電によりイオン価数が変化した電解液がタンクに戻される。そして、タンク内より新たな電解液が電解液室に供給される。このために、安定した放電および充電を行うことができる。電解液としては、例えば、バナジウム塩の硫酸水溶液を用いることができる。
図2は、本実施の形態の蓄電池の構造を説明する概略断面図である。矢印83に示す領域は、1つの電池セルを示している。セル積層体は、複数の電池セルが積層された構造を有する。電池セルは、正極電解液が充填される正極電解液室としての正極室81と、負極電解液が充填される負極電解液室としての負極室82と、正極室81と負極室82とを仕切る隔膜としての隔膜28とを含む。本実施の形態の隔膜28は、水素イオンが通過できるように形成されている。セル積層体は、矢印90に示す積層方向において正極室81と負極室82とが交互に形成されている。
互いに隣り合う電池セル同士の間には、双極板としてのバイポーラ板21が配置されている。バイポーラ板21は、一方の表面が正極室81の壁面を構成し、他方の表面が負極室82の壁面を構成する。または、バイポーラ板21は、電極および集電板としても機能する。本実施の形態のバイポーラ板21は、1つの材質で一体的に形成されている。バイポーラ板21は、例えば、黒鉛で形成することができる。バイポーラ板21は、双極板保持部材としての保持部材11に保持されている。互いに隣り合う保持部材11同士の間には、密閉部材としてのガスケット31が配置されている。本実施の形態における隔膜28は、ガスケット31に保持されている。
本実施の形態の蓄電池1は、セル積層体の正極室81に正極電解液を供給する正極電解液供給装置と、セル積層体の負極室82に負極電解液を供給する負極電解液供給装置とを含む。保持部材11には、正極電解液が正極室81に流入する流路および流出する流路が形成されている。正極電解液が正極室81に流入する流路は、正極電解液流入管5aに接続されている。正極電解液が正極室81から流出する流路は、正極電解液流出管5bに接続されている。正極電解液流出管5bは、正極電解液を貯留するタンク6aに接続されている。正極電解液流入管5aは、ポンプ7aを介してタンク6aに接続されている。
また、保持部材11には、負極電解液が負極室82に流入する流路および流出する流路が形成されている。負極電解液が負極室82に流入する流路は、負極電解液流入管5cに接続されている。負極電解液が負極室82から流出する流路は、負極電解液流出管5dに接続されている。負極電解液流出管5dは、負極電解液を貯留するタンク6bに接続されている。また、負極電解液流入管5cは、ポンプ7bを介してタンク6bに接続されている。
タンク6aに貯留する正極電解液は、ポンプ7aが駆動することにより、矢印91に示すように正極電解液流入管5aを通って正極室81に流入する。正極室81では、矢印95に示す様に正極電解液が流通する。正極室81から流出する正極電解液は、矢印92に示すように正極電解液流出管5bから流出する。そして、正極電解液は、タンク6aに戻される。
負極電解液においても同様に、ポンプ7bが駆動することにより、矢印93に示すように、タンク6bから負極室82に流入する。負極室82では、矢印96に示すように、負極電解液が流れる。そして、負極室82から流出する負極電解液は、矢印94に示すように、負極電解液流出管5dから流出する。負極電解液流出管5dから流出した負極電解液は、タンク6bに戻される。
正極電解液および負極電解液は、イオンの価数が異なるバナジウムイオン水溶液を用いることができる。たとえば、正極室では、放電することにより5価のバナジウムイオンが、4価のバナジウムイオンに変化する。負極室においては、放電することにより2価のバナジウムイオンが3価のバナジウムイオンに変化する。この時に負極室82の水素イオンは、隔膜28を通過して正極室81に流入する。充電時には、放電と逆の反応が生じる。
図3に、本実施の形態の第1のセル積層体の概略分解斜視図を示す。図4に、本実施の形態の第1のセル積層体の中央部の断面図を示す。図3および図4を参照して、保持部材11の中央部に、バイポーラ板21が嵌め込まれている。そして、バイポーラ板21を押圧して固定するための固定部材23が嵌め込まれている。本実施の形態の正極室81および負極室82のそれぞれには、フェルト27が配置されている。フェルト27は、例えば、炭素繊維から形成することができる。フェルト27は、バイポーラ板21に接触し、バイポーラ板21と電気的に導通している。フェルト27は導電性を有し、正極電極または負極電極として機能する。
電解液は、フェルト27の内部を流通する。正極室81または負極室82の内部に、フェルト27を配置することにより、正極電解液と正極電極または負極電解液と負極電極との接触面積を大きくすることができて反応を促進することができる。
本実施の形態のガスケット31は、保持部材11同士が向かい合う表面を覆うように形成されている。ガスケット31は、2つの保持部材11に挟み込まれることにより、電解液室の密閉や電解液の流路の密閉を達成する。さらに、ガスケット31の中央部には、開口部37が形成されている。開口部37には、隔膜28が配置されている。
矢印83に示す領域の1つの電池セルは、1つの保持部材11およびバイポーラ板21の半分の領域と 、ガスケット31と、他の保持部材11およびバイポーラ板21の半分の領域とにより構成されている。このために1つの保持部材11の一方の側には正極室81が形成され、他方の側には負極室82が形成されている。このように、電池セルが積層されることにより第1のセル積層体が構成されている。
保持部材11の内部には、正極電解液が流入または流出する流路および負極電解液が流入または流出する流路が形成されている。図4に示す例では、保持部材11に負極電解液が流出する負極流出穴部12dが形成されている。互いに隣り合う保持部材11の負極流出穴部12dが連通することにより、負極室82から流出する負極電解液の流路が構成されている。また、保持部材11には、正極流入穴部12aが形成されている。互いに隣り合う保持部材11の正極流入穴部12aが連通することにより、正極電解液流入管5aから正極室81に流入する正極電解液の流路が構成されている。
次に、第1のセル積層体の構成部材について詳しく説明する。図5に、第1のセル積層体を分解したときの断面図を示す。図6に、保持部材の平面図を示す。図5は、図6におけるA−A線に沿って切断したときの断面図である。図5に示す例では、保持部材11の右側に負極室82が形成され、保持部材11の左側に正極室81が形成される。また、図6は、正極室の側の表面および負極室の側の表面のうち、負極室の側の表面を示している。
図5および図6を参照して、本実施の形態の保持部材11は、板状に形成されている。保持部材11は、バイポーラ板21の一部が露出する穴部16を含む。本実施の形態の穴部16は、平面形状が長方形に形成されている。保持部材11は、穴部16の周りに形成され、バイポーラ板21が嵌合する段差部15を含む。保持部材11は、段差部15から離れて形成され、電解液を流通させる流路を構成する貫通穴部を含む。貫通穴部は、正極電解液が流入する流路を構成する正極流入穴部12aと、正極電解液が流出する流路を構成する正極流出穴部12bとを有する。また、貫通穴部は、負極電解液が流入する流路を構成する負極流入穴部12cと、負極電解液が流出する流路を構成する負極流出穴部12dとを有する。
本実施の形態の蓄電池1は、所定の位置に固定するときの上下方向が予め定められている。それぞれの電解液室において、電解液は蓄電池1の下部から上部に向けて流れる。正極流出穴部12bおよび負極流出穴部12dは、保持部材11の上部に形成されている。また、正極流入穴部12aおよび負極流入穴部12cは、保持部材11の下部に形成されている。このように、本実施の形態の貫通穴部は、保持部材11の上部および下部に形成されている。また、貫通穴部は、保持部材11を平面視したときの角部の近傍に形成されている。
本実施の形態のバイポーラ板21は、板状に形成されている。バイポーラ板は、外縁の形状が保持部材11の段差部15の形状に対応するように形成されている。また、バイポーラ板21の外周部には、保持部材11の段差部15に嵌合する段差部22が形成されている。
図7に、固定部材の平面図を示す。図5および図7を参照して、第1のセル積層体は、段差部15に嵌め込まれたバイポーラ板21を固定する固定部材23を含む。固定部材23は、保持部材11の段差部15に嵌合するように形成されている。固定部材23は、開口部25を有する枠形に形成されている。開口部25は負極室の壁面を構成する。固定部材23の平面形状は、保持部材11の段差部15と略同じになるように形成されている。また、フェルト27の平面形状は、開口部25とほぼ同じになるように形成されている。
保持部材11や固定部材23は、電解液と化学反応を生じない材質にて形成することができる。例えば、酸に対する耐性を有する塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等の材質を用いることができる。固定部材23は、正極室81または負極室82に連通する溝部13fを有する。
図3および図5を参照して、セル積層体の組み立て時には、矢印101に示すように保持部材11の段差部15に、バイポーラ板21および固定部材23が嵌め込まれる。さらに、フェルト27は、固定部材23の開口部25に嵌め込まれる。なお、バイポーラ板は、接着剤等により予め保持部材に固定しておいても構わない。または、バイポーラ板が保持部材に圧入されるように形成されていても構わない。これらの構成を採用することにより、セル積層体の組み立てを更に容易にすることができる。
本実施の形態では、保持部材11の段差部15が形成されている表面の側に負極室82が形成される。一方で、保持部材11の段差部15が形成されている側と反対側では、矢印102に示されるように、正極室81に配置されるフェルト27が穴部16に挿入される。正極室81に配置されるフェルト27は、保持部材11の穴部16の形状に対応して形成されている。
図6を参照して、保持部材11の負極室を構成する側の表面には、負極電解液が流通する流路を構成する溝部が形成されている。保持部材11の溝部は、貫通穴部に連通する主流路部と、主流路部から固定部材23の溝部に電解液を供給する補助流路部とを有する。溝部13bは、負極電解液が流入する負極流入穴部12cに連通する主流路部として機能する。溝部13bは、負極流入穴部12cから段差部15の形状に沿って延びる延長部を有する。
溝部13c,13dは、補助流路部として機能する。溝部13cは、溝部13bに接続され、段差部15の形状に沿って延びるヘッダ部として機能する。また、溝部13dは、溝部13cから固定部材23の溝部13fに向かって延びる供給部として機能する。本実施の形態では、複数の溝部13dが、略同じ間隔を空けて形成されている。溝部13dは、固定部材23に形成されたに溝部13fに連通する。
また、負極流入穴部12cの周りには、凹部13aが形成されている。負極流入穴部12cと凹部13aとの間に形成された凸部には、切欠き部19cが形成されている。切欠き部19cは、溝部13bに対応する領域に形成されている。切欠き部19cが形成されていることにより、負極流入穴部12cにより構成される流路と溝部13bにより構成される流路とが連通する。
負極流出穴部12dに接続されている溝部についても負極流入穴部12cに接続されている溝部と同様である。負極流出穴部12dに接続されている溝部は、主流路部として機能する溝部13bと、補助流路部のヘッダ部として機能する溝部13cと、補助流路部の供給部として機能する溝部13dとを有する。負極流出穴部12dの周りには、凹部13aが形成されている。負極流出穴部12dと凹部13aとの間の凸部には切欠き部19dが形成されている。
図7を参照して、固定部材23の溝部13fは、保持部材11の溝部13dの位置に対応して形成されている。固定部材23が保持部材11に嵌め込まれたときに、溝部13fが溝部13dに連通する。
図8に、本実施の形態のガスケットの概略平面図を示す。図5および図8を参照して、第1のセル積層体は、密閉部材としてのガスケット31を備える。本実施の形態のガスケット31は、一つの材質で一体的に形成されている。ガスケット31は、たとえば、エチレンプロピレンゴムやクロロプレンゴム、フッ素ゴムなどの弾性を有する材料にて形成することができる。ガスケット31は、板状に形成された平板部32と、平板部32から突出する線状の突出部33a,33bを有する。保持部材11の貫通穴部に対応する位置には穴部35が形成されている。穴部35は、保持部材11の貫通穴部と連通する。
突出部33aは、穴部35の周りに形成されている。突出部33aは、保持部材11の貫通穴部の周りに形成された凹部13aに配置される。突出部33bは、平板部32の外縁に沿って延びるように形成されている。突出部33aおよび突出部33bは、平板部32の表裏の両側の表面に形成されている。
図5を参照して、セル積層体の組み立て時には、保持部材11の段差部15に、バイポーラ板21、固定部材23およびフェルト27を配置した後に、ガスケット31を配置する。ガスケット31の平板部32が、保持部材11の平面的な部分に挟まれることにより、正極室および負極室の密閉が達成される。また、保持部材11の表面に形成された溝部および固定部材23に形成された溝部がガスケット31の平板部32に覆われることにより、電解液の流路が形成される。
また、ガスケット31の突出部33aが保持部材11の凹部13aに配置される。突出部33aが凹部13aに圧接することより、貫通穴部の周りの密閉を達成することができる。すなわち、それぞれの正極流入穴部12a、正極流出穴部12b、負極流入穴部12c、および負極流出穴部12dの周りの密閉を達成し、電解液の漏れを抑制することができる。図8を参照して、本実施の形態のガスケット31の突出部33aは、溝部13bが通る領域に形成された切欠き部34を有する。切り欠き部34を形成することにより、貫通穴部にて構成される流路と溝部13bにより構成される流路との接続部分の流路断面積を大きくすることができる。電解液の圧力損失を低減することができる。
さらに、図6を参照して、保持部材11は、ガスケット31が接触する面の外縁に沿って形成された環状の凹部13eを有する。ガスケット31の突出部33bは、保持部材11が凹部13eに配置される。突出部33bが凹部13eに圧接することにより密閉が達成される。この構成により、保持部材11に形成された電解液の流路、正極室および負極室からの電解液の漏れをより確実に防止することができる。
図4および図6を参照して、正極電解液および負極電解液のうち負極電解液を例示して説明すると、負極流入穴部12cに供給された負極電解液は、矢印111に示すように、保持部材11の溝部13bを通って溝部13cに供給される。そして、矢印112に示すように溝部13dおよび固定部材23の溝部13fを通って負極室82に供給される。負極室82から流出する負極電解液は、矢印113に示す様に、固定部材23の溝部13fおよび保持部材11の溝部13dを通って溝部13cに流入する。そして、負極電解液は、溝部13bを通って負極流出穴部12dに流入する。
正極室81に正極電解液を供給する溝部や正極室81から正極電解液が流出する溝部は、図6に示す保持部材11の裏側に形成されている。正極電解液が流通する溝部は、貫通穴部としての正極流入穴部12aおよび正極流出穴部12bに接続されていることが、負極電解液が流通する溝部と異なる。また、保持部材11の正極室が構成される側には、固定部材23が配置されていないために、保持部材11の供給部として機能する溝部13dがヘッダ部から正極室81まで延びている。
保持部材11の裏側には、正極流入穴部12aに連通する主流路部を有する溝部14bが形成されている。溝部14bは、段差部15の形状に沿って延びる延長部を有する。そして、主流路部に接続されている補助流路部を通って正極室81に正極電解液が供給される。補助流路部は、溝部14bに連通するヘッダ部として機能する溝部14cと、およびヘッダ部から正極室に正極電解液を供給する供給部として機能する溝部14dとを有する。正極電解液は、正極流入穴部12aから溝部14b,14c,14dを通って正極室81に流入する。
正極室81から流出する正極電解液の流路も正極室81に流入する正極電解液の流路と同様の構成を有する。正極室81から流出する正極電解液は、供給部およびヘッダ部を含む補助流路を通って、主流路部を含む溝部14bに流入する。そして、正極電解液は、溝部14bから正極流出穴部12bに流入する。
このように、保持部材11に形成されている貫通穴部により、電解液が流入する流路および電解液が流出する流路が構成されている。そして、保持部材11の表面に形成された溝部により、正極室または負極室に電解液を供給する流路、および正極室または負極室から電解液が流出する流路が構成されている。
図8を参照して、本実施の形態のガスケット31は、保持部材11の穴部16に対応する形状の開口部37を有する。本実施の形態の開口部37は、平面視したときの形状が穴部16と同じになるように形成されている。
図9に、図8におけるB−B線に沿って切断した概略断面図を示す。ガスケット31は、開口部37の壁面に周方向に沿って形成された切断部36を有する。隔膜28は、切断部36に挿入される。そして、セル積層体の組み立て時に積層方向に圧縮されることにより、隔膜28がガスケット31に保持される。隔膜28とガスケット31との境界部分が密閉される。
比較例のセル積層体としては、隔膜の表裏の両側にガスケットを配置することができる。しかしながら、2枚のガスケットが必要になる。これに対して、本実施の形態のガスケット31は、隔膜を挟むために1枚のガスケットで足りる。このために、セル積層体の組み立てを容易することができる。また、予め隔膜28をガスケット31の切断部36に挿入することにより、ガスケット31と隔膜28とが一体化して、セル積層体の組み立てを容易にすることができる。更に、複数のガスケットにて隔膜を挟む必要がなく、電池セルを薄くすることができる。ガスケット31としては、たとえば、切断部36以外の領域の平板部の厚さを2mm以下に形成することができる。この場合に切断部36の高さは、1mm以下に形成することができる。
本実施の形態の切断部36の高さは、隔膜28の厚さよりも小さく形成されている。すなわち、切断部36に隔膜28を挿入すると、ガスケット31の厚さが隔膜28を挿入する前よりも大きくなるように形成されている。この構成により、積層方向の圧縮力が大きくなり、ガスケットと切断部との境界をより確実に密閉することができる。また、ガスケット31にて隔膜28を確実に保持することができる。更に、セル積層体を組み立てるときに切断部から隔膜が外れることを抑制することができる。なお、隔膜28は、接着剤等によりガスケット31に接着されていても構わない。
本実施の形態のガスケット31の平板部32は、平パッキンの機能を有し、突出部33a,33bは、Oリングの機能を有する。第1のセル積層体の組み立て時には、貫通穴部の周りに個別にOリングを配置したり、保持部材の外縁に沿ってOリングを配置したり、保持部材同士が対向する部分に平パッキンを配置する必要がなく、1つのガスケット31を保持部材11同士の間に配置すれば良い。このために、簡易に組み立てを行うことができる。特に、本実施の形態のセル積層体の構造は、電池セルの積層数が多い蓄電池に好適である。なお、本実施の形態ガスケット31は、一つの材質から一体的に形成されているが、この形態に限られず、セル積層体の組み立ての段階で一体的に形成されていれば構わない。
また、本実施の形態の第1のセル積層体は、保持部材11の段差部15に、バイポーラ板21および固定部材23が嵌合する。このために、セル積層体の組み立てを容易に行うことができる。特に、バイポーラ板21および固定部材23の保持部材11における位置決めを容易に行うことができる。また、本実施の形態の保持部材11および固定部材23の製造では、表面に凹凸形状を形成すれば良い。すなわち、保持部材の内部や固定部材の内部に電解液を流通させる流路を形成する必要がなく、表面に溝部を作成したり貫通穴を形成したりすれば良い。このために、保持部材および固定部材を容易に製造することができる。
図6を参照して、本実施の形態の保持部材11は、貫通穴部から段差部の形状に沿って延びる延長部を構成する溝部13c,14cを有する。この構成により、貫通穴部から正極室または負極室までの距離を長くすることができて、シャントカレントを低減することができる。また、保持部材11の溝部13b,14bは、段差部15の形状に沿って延びるヘッダ部を有する。また、保持部材11の溝部は、ヘッダ部から正極室または負極室に向かって延びる複数の供給部として溝部13d,14dを有する。この構成により、複数の供給部からほぼ均等の圧力にて正極室または負極室に電解液が流入する。または、正極室または負極室から均等に電解液が流出する。このために、電極であるフェルト27の内部全体に均一な流量で電解液を流すことができる。この結果、電極反応が均一になり発電密度の偏りを小さくすることができる。
また、図3および図5を参照して、本実施の形態のバイポーラ板21は、段差部22を有する。段差部22の高さを変化させることにより、正極室または負極室の積層方向の幅を変化させることができる。すなわち、フェルト27の圧縮率も変化させることができる。しかし、この段差部は場合によってはなくても良い。
次に、本実施の形態の第1のセル積層体の端部の構造について説明する。図10に、本実施の形態の第1のセル積層体の端部の分解断面図を示す。図2および図10を参照して、第1のセル積層体の端部に配置されたエンドプレート2には、負極電解液流入管5cや正極電解液流出管5b等の電解液の流通管が接続される。また、エンドプレート2には、固定棒3が挿入される挿通穴59が形成されている。第1のセル積層体の端部では、正極または負極の一方の導電板が配置される。
それぞれの電解液の流入管または流出管の先端には、筒状部60が形成されている。筒状部60は、エンドプレート2からセル積層体の内部に向けて突出している。セル積層体の端部に配置された端部導電板51には穴部が形成されて、この穴部が筒状部60に挿入されている。そして、ガスケット52の穴部が筒状部60に挿入される。ガスケット52は、平板部と、筒状部60の周りを取り囲む突出部56aと、端部導電板51の外縁に沿って形成されている突出部56bとを有する。更にセル積層体の端部では、保持部材の代わりにターミナル部材53が配置される。ターミナル部材53には、突出部56a,56bが配置される凹部14a,14eが形成されている。
ガスケット52には、隔膜が固定されておらずに開口部37が形成されている。ターミナル部材53の穴部16にはフェルト27が挿入される。ターミナル部材53には、図3および図4に示すガスケット31および保持部材11が取り付けられる。
本実施の形態の第1のセル積層体の端部では、筒状部60がエンドプレート2から飛び出している。ガスケット52には、筒状部60を取り囲むように突出部56aが形成されている。突出部56aが端部導電板51と筒状部60との間の領域に圧接することにより密閉を達成することができる。この構造では、端部導電板51とエンドプレート2との間にガスケットを配置する必要がなく、構造を簡易にすることができる。また、セル積層体の組み立てを容易にすることができる。
次に、図11から図13を参照して、本実施の形態における第2のセル積層体について説明する。セル積層体において、要求される充放電電力が大きくなった場合には、電解液室の容積を大きくすることができる。ところが、電解液が流れる方向に電解液室を長くすると、電解液室における圧力損失が大きくなる。特に、正極室または負極室にフェルトが配置されている場合には圧力損失が大きくなる。この結果、電解液を供給するポンプが大型になったりポンプの消費電力が大きくなったりする問題が生じる。これに対して、本実施の形態の第2のセル積層体は、1つの保持部材に対して複数の正極室および複数の負極室を形成することにより、充放電電力を増大する。
図11は、本実施の形態の第2のセル積層体の保持部材および固定部材の平面図である。図12は、本実施の形態の第2のセル積層体の固定部材の平面図である。保持部材61の中央部には段差部が形成され、この段差部にバイポーラ板および固定部材62が嵌合することは、第1のセル積層体と同様である。保持部材61の一方の側には正極室が形成され、他方の側には負極室が形成されること、および保持部材61および隔膜を保持したガスケットが積層されることも第1のセル積層体と同様である。
第2のセル積層体においては、複数の正極室が積層方向に垂直な方向に並んで形成され、複数の負極室が積層方向に垂直な方向に並んで形成されている。保持部材61には複数の穴部が形成されている。固定部材62には保持部材61の穴部に対応する複数の開口部65が形成されている。図11に示す例では、固定部材62の開口部65は、負極室の壁面を構成する。
主流路部を含む溝部13bは、保持部材11の段差部の形状に沿って延びる延長部を含む。溝部13bには、ヘッダ部として機能する溝部13cが接続されている。ここで、一部の溝部13cは保持部材61に形成されており、他の溝部13cは固定部材62に形成されている。溝部13cには、供給部として機能する溝部13d,13fが接続されている。
図13に、本実施の形態の第2のセル積層体のガスケットの平面図を示す。図14に、本実施の形態の第2のセル積層体のガスケットの断面図を示す。図14は、図13におけるC−C線に沿って切断したときの断面図である。第2の積層体のガスケット63も一体的に形成することができる。
ガスケット63は、平板部32と突出部33a,33bを有する。平板部32は、保持部材の平面的な表面と接触するように形成されている。平板部32が保持部材61の溝部および固定部材62の溝部を覆うことにより、電解液の流路が形成される。
突出部33aは、保持部材61に形成された正極流入穴部12a等の貫通穴部を取り囲むように形成されている。突出部33aは、保持部材61の凹部13aに配置される。突出部33bは、保持部材61の外縁に沿うように形成されている。本実施の形態では、密閉効果を増大するために2列の突出部33bが並んで形成されている。突出部33bは、保持部材61の凹部13eに配置される。突出部33a,33bが保持部材61に圧接することにより、電解液の流路および電解液室が密閉される。
更に、ガスケット63の開口部37の壁面には切断部36を形成されている。切断部36には、隔膜が挿入される。隔膜は、ガスケット63に挟まれることにより保持される。
第2のセル積層体は、セル積層体の組み立てが容易なことは第1のセル積層体と同様である。第2のセル積層体では、1つの保持部材61に対して複数の正極室または複数の負極室が形成される。換言すると1つの保持部材61の内部で正極室または負極室が複数に分割されている。それぞれの負極室または正極室に対して、電解液を供給する流路および電解液が流出する流路が形成されている。このために、正極室または負極室における電解液の流れ方向の長さを短くすることができて、圧力損失を低減することができるとともに充放電電力を大きくすることができる。
本実施の形態のセル積層体においては、保持部材の負極室が形成される側に段差部が形成されて、この段差部にバイポーラ板および固定部材が嵌め込まれているが、この形態に限られず、保持部材の正極室が形成される側に段差部が形成されて、バイポーラ板および固定部材が嵌め込まれていても構わない。更に、本実施の形態のセル積層体では、複数の保持部材の段差部が一方向を向くように形成されているが、この形態に限られず、セル積層体は、段差部が任意の方向に向くように保持部材が積層されていても構わない。たとえば、2つの保持部材の段差部が互いに対向するように保持部材のペアが構成され、このペアが積層されていても構わない。
本実施の形態においては、蓄電池としてのレドックスフロー電池のセル積層体を例示して説明したが、この形態に限られず、正極電解液室および負極電解液室が隔壁にて仕切られているセル積層体に本発明を適用することができる。
上記の実施の形態は、適宜組み合わせることができる。上述のそれぞれの図において、同一または相等する部分には同一の符号を付している。なお、上記の実施の形態は例示であり発明を限定するものではない。また、実施の形態においては、特許請求の範囲に示される実施の形態の変更が含まれている。
1 蓄電池
11 保持部材
12a 正極流入穴部
12b 正極流出穴部
12c 負極流入穴部
12d 負極流出穴部
13a,13e 凹部
13b,13c,13d,13f 溝部
14a,14e 凹部
14b,14c,14d 溝部
15 段差部
16 穴部
21 バイポーラ板
23 固定部材
28 隔膜
31 ガスケット
32 平板部
33a,33b 突出部
34 切欠き部
36 切断部
61 保持部材
62 固定部材
63 ガスケット
81 正極室
82 負極室

Claims (8)

  1. 正極電解液室および負極電解液室が隔膜にて仕切られたセル積層体であって、
    一方の表面が正極電解液室を構成し、他方の表面が負極電解液室を構成する双極板と、
    双極板の一部が露出する穴部と、前記穴部の周りに形成され、双極板が嵌合する段差部と、電解液が流通する貫通穴部とを含む双極板保持部材と、
    前記段差部に嵌合し、前記段差部に配置された双極板を押圧する枠状の固定部材と、
    互いに隣り合う双極板保持部材同士の間に配置された密閉部材とを備え、
    双極板保持部材は、一方の表面に形成され、正極電解液が流通する溝部と、他方の表面に形成され、負極電解液が流通する溝部とを有し、
    固定部材は、正極電解液室または負極電解液室に連通する溝部を有し、
    密閉部材は、双極板保持部材に挟まれる平板部と、貫通穴部の周りに配置され、平板部から突出する突出部とを含み、
    双極板保持部材の溝部および固定部材の溝部が密閉部材の平板部に覆われて電解液の流路が形成され、密閉部材の突出部が双極板保持部材に圧接して貫通穴部の周りが密閉されていることを特徴とする、セル積層体。
  2. 密閉部材は、双極板保持部材の前記穴部に対応する開口部と、開口部の壁面に周方向に沿った切断部とを有し、
    隔膜は、切断部に挿入されて密閉部材に挟まれて保持されている、請求項1に記載のセル積層体。
  3. 切断部の高さは、隔膜の厚さよりも小さく形成されている、請求項2に記載のセル積層体。
  4. 双極板保持部材は、密閉部材が接触する面の外縁に沿って形成された環状の凹部を有し、
    密閉部材は、双極板保持部材の環状の凹部に挿入される環状の突出部を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載のセル積層体。
  5. 密閉部材の突出部は、貫通穴部に連通する溝部が通る領域に形成された切欠き部を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載のセル積層体。
  6. 双極板保持部材の溝部は、貫通穴部に連通する主流路部と、主流路部から固定部材の溝部に電解液を供給する補助流路部とを有し、
    貫通穴部は、双極板保持部材の上部及び下部に形成されており、
    主流路部は、貫通穴部から前記段差部の形状に沿って延びる延長部を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載のセル積層体。
  7. 補助流路部は、延長部に接続され、前記段差部の形状に沿って延びるヘッダ部と、ヘッダ部から正極電解液室または負極電解液室に向かって延びる複数の供給部とを有する、請求項6に記載のセル積層体。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載のセル積層体を備える、蓄電池。
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