JPH028085A - 転写記録媒体およびその製造方法 - Google Patents

転写記録媒体およびその製造方法

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JPH028085A
JPH028085A JP63158026A JP15802688A JPH028085A JP H028085 A JPH028085 A JP H028085A JP 63158026 A JP63158026 A JP 63158026A JP 15802688 A JP15802688 A JP 15802688A JP H028085 A JPH028085 A JP H028085A
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recording medium
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JP63158026A
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Masashi Miyagawa
昌士 宮川
Toshiji Inui
利治 乾
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、プリンターや複写機およびファクシミリ等の
記録装置に用いられる新規な転写記録媒体及びその製造
方法に関する。
[従来の技術および課題] 近年、情報処理産業の急激な発展に伴ない、種々の画像
記録装置が開発されている。この様な記録方法の一つと
して、感熱転写記録方式は、操作性、保存性に優れ且つ
コンパクトで騒音がないという特徴を有している。しか
し感熱転写方式により多色の画像を得るには、複数回の
転写を繰り返して色を重ね合わせる事が必要であり、色
ずれのない画像を得ることが難しかった。
一方、発色剤と顕色剤とを用いて多色の可視像を形成す
る方法が知られている。例えば、米国特許4.399.
209号明細書は感光性組成物と発色剤とを含有したマ
イクロカプセルを基材上に配列した記録媒体を用い、記
録画像に応じて変換された主に紫外光によりマイクロカ
プセル内の感光性組成物を硬化させて転写像を形成し、
更にこの転写像を顕色層を有する被記録媒体に重ねて一
対の圧力ローラー間のニップに通過させてマイクロカプ
セルを破壊しかつ画像を顕色する転写形成システムを開
示している。この画像形成方法は、発色剤を画像形成シ
ートに造像的に転写し、そこで発色剤が顕色剤と反応し
て画像を形成することによって多色画像を得るものであ
る。
また、米国特許4.416.966号明細書は、顕色剤
が感光マイクロカプセルと同一の支持体表面上に存在す
るセルフコンテインド(self−contained
)画像形成システムを開示している。このシステムにお
いては、記録画像に応じて変換された主に紫外光により
露光した後、画像形成シートを圧力ロールに通過させる
ときに、マイクロカプセルは破壊し、内相を造像的に放
出する。その際、発色剤は、通常別個の層内に設けられ
る顕色剤を含む層に移行し、そこで発色剤は顕色剤と反
応しかつ色画像を形成する。
上記2方式のような記録方式はいずれもマイクロカプセ
ル内に光重合開始剤を含有し、光重合開始剤の感光波長
域を異ならせしめ、それぞれの感光波長域に対応するよ
うに変換された主に紫外光により、マイクロカプセル内
の内容物を硬化させるものである。しかしながらこれら
の方式の共通の問題点は、像形成に用いる手段が、いず
れも主に紫外光すなわち光エネルギーのみをマイクロカ
プセルを配列した基材上に照射することで、記録媒体上
転写像を形成するために、鮮明な記録画像を高速で得る
には、光に対して高感度の感光材料を用いるか、または
、高いエネルギーの光を照射する必要があった。
しかしながら、光反応のみを利用した高感度の記録媒体
の場合、光来照射時の反応性も高く、室温付近での保存
安定性が悪いという致命的な欠点があった。また、高エ
ネルギー光を得るには装置が大型化し、多色記録を得る
ための装置としては大型化し、装置コストも大となり、
実用上望ましくない。また、上記方式は、光エネルギー
のみを用いて像形成するため、プリンターなどのように
、外部からの信号に応じて画像を出力する場合や、カラ
ー複写機のように、カラー原稿からの画像読み取りをカ
ラーイメージスキャナーでデジタル信号に変換後、画像
情報を記録媒体に付与する場合には、不適当である。す
なわち、高エネルギー光を照射する場合には短波長、主
に紫外光を用いる必要があり、紫外光のデジタル制御可
能な光源は現在得られていない0例えば、デジタル光源
を得る方法としては、液晶シャターアレイやLEDアレ
イなどの光ヘッドの適用が検討されているが、これらは
小型化に適しているとしても、紫外領域の波長では液晶
分子の劣化が起こり、紫外光は取り出せない。
さらに、露光後の加圧による現像を容易にせしめるため
に、マイクロカプセルの内包物は常温で液相な有する感
光組成物とする必要があり、保存安定性にとぼしく、さ
らに得られた画像も未反応物が破壊されるために存在千
ツマー臭があり、実用的に望ましくない特性を有する。
本発明は、上記従来の問題点を解決する画像形成方法、
即ち、高品位の転写像を形成でき、高速記録が可能で、
中間調記録が可能で、多色の転写画像を得る場合にも被
転写媒体に複雑な動きをさせることなく、鮮明な、色ず
れのない多色画像が得られる画像形成方法に有効に供し
つる記録媒体およびその製造方法を提供することを主な
目的とする。
さらに、本発明の目的は、特別な顕色層を必要としない
表面平滑度の低い一般的に用いられる普通紙に鮮明な転
写画像を形成できる記録媒体およびその製造方法を提供
することにある。
さらに、本発明の目的は、特別な光エネルギーの高いデ
ジタル光源を必要とすることなく、低いパワーでデジタ
ル画像記録できる高感度な記録媒体およびその製造方法
を提供することにある。
さらに、本発明の目的は、保存安定性が高くかつ高感度
な記録媒体およびその製造方法を提供することにある。
さらに、本発明の目的は、鮮明な階調性の高い多色記録
画像を小型で、安価な装置で得ることのできる記録媒体
およびその製造方法を提供することにある。
さらに、本発明の目的は、転写像形成時の環境依存性が
極めて少ない画像形成方法に供しつる記録媒体およびそ
の製造方法を提供することにある。
なお、本件出願人は、基本的には常温で固体状の光熱感
応性物質と着色材とを内部相とするマイクロカプセルを
用い、熱エネルギーと光エネルギーとを与えたとき、そ
の感応性物質の反応が急激に進んで被転写体に対する転
写特性が不可逆的に変化して、画信号に応じた前記特性
の違いによる像を形成し、それを被転写媒体に転写する
画像形成方法および転写記録媒体を提案した(特願昭6
0−150597など)。この画像形成方法および転写
記録媒体によれば、前述の様々な目的を達成することが
できる。
その本件出願人提案による画像形成方法に使用される転
写記録媒体は、媒体上に担持されたマイクロカプセルの
内部相が常温で固体状、あるいは一般的な有機溶剤に可
溶なマイクロカプセルを有する。この様なマイクロカプ
セルの製造は、コンプレックスコアセルベーション法や
In 5itu重合法が一般的に適用されていた。
本発明は、上記転写記録媒体を更に改良するためになさ
れたものであり、その記録媒体のマイクロカプセルの内
部相での、転写特性の変化に係るラジカル反応を阻害す
る酸素の壁材での透過をより防止し、かつ熱圧ローラー
通過時においても壁材が軟化せず、独立性をより保てる
マイクロカプセルを有する転写記録媒体およびその製造
方法を提供することを更なる目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段] 本発明者らは、前述した様々な問題を解決すべく鋭意検
討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、光と熱エネルギーとが付与される
ことによりその転写特性を支配する物性が変化する内部
相と、 下記(イ)、(ロ)および(ハ)に示す高分子化合物か
らなる群より選択した一種以上の化合物の硬化物からな
る壁材とから構成したマイクロカプセルを支持体上に担
持したことを特徴とする転写記録媒体、 (イ)下記一般式(a)および(b)で表わされる構造
単位を主体とし、構造単位(a)の数と構造単位(b)
の数との合計数に対して構造単位(a)の数の比率が3
0〜90%である高分子化合物。
る構造単位を主体とし、構造単位(C)の数と構造単位
(d)の数との合計数に対して構造単位(C)の数の比
率が40〜90%である高分子化合物。
(式中、R’、R’は水素またはメチル基を示し、nは
1〜4の整数を示す。) (ハ)下記一般式(e)で表わされる構造単位を主体と
し、構造単位(e)の合計数に対してAが水酸基である
構造単位(e)の数の比率が30〜95%である高分子
化合物。
(式中、R1,R2は水素またはメチル基を示し、nは
1〜4の整数を示す。) (ロ)下記一般式(C)および(d)で表わされ(式中
、R5は水素またはメチル基を示し、Aは水酸基、塩素
基またはメトキシ基を示す、)および、光と熱エネルギ
ーとが付与されることによりその転写特性を支配する物
性が変化する内部相と、高分子化合物により構成された
壁材とから構成したマイクロカプセルを支持体上に担持
した転写記録媒体の製造方法において、 前記(イ)、(ロ)および(ハ)に示す高分子化合物か
らなる群より選択した一種以上の化合物と、前記内部相
の構成成分より成る微小粒子とを含むアルカリ溶液のp
Hを低下させることにより、前記微小粒子の表面に前記
高分子化合物を析出させ、該析出した高分子化合物を加
熱して硬化させ前記マイクロカプセルを形成することを
特徴とする転写記録媒体の製造方法である。
本発明の転写記録媒体におけるマイクロカプセルの壁材
は、前記(イ)〜(ハ)の高分子化合物より選ばれた一
種以上の硬化物により被覆されているので、軟化温度が
高く、耐熱性に優れる。したがって、本発明の転写記録
媒体を加熱、加圧して記録を行なう際には、マイクロカ
プセルの独立性が損なわれることが少なく、マイクロカ
プセルの壁材が良好に破壊されて内部相が放出されるの
で良好な転写記録が可能である。更には、本発明の転写
記録媒体におけるマイクロカプセルの壁材は、そのマイ
クロカプセルの内部相のラジカル反応を阻害する酸素の
透過量が少ない。したがって、本発明の転写記録媒体は
、長期間保存された後でも、良好な転写記録が可能であ
る。
次に、本発明の転写記録媒体におけるマイクロカプセル
の壁材を構成する (イ)〜(ハ)の高分子化合物につ
いて詳述する。
(イ)の高分子化合物においては、構造単位(a)の数
と構造単位(b)の数との合計数に対して、構造単位(
a)の数の比率は30〜90%である。
その比率が30%未満の場合には、その高分子化合物が
後述する本発明の製造方法に使用するアルカリ水溶液に
溶解しないので、マイクロカプセルの壁材の形成が非常
に困難となる。また、その比率が90%を越える場合に
は、その高分子化合物の硬化物(壁材)の架橋密度が小
さくなるので耐熱性が十分でなく、軟化点も十分には高
くない。
(ロ)の高分子化合物においては、構造単位(c)の数
と構造単位(d)の数との合計数に対して、構造単位(
c)の数の比率は40〜90%である。
その比率が40%未満の場合には、その高分子化合物が
後述する本発明の製造方法に使用するアルカリ水溶液に
溶解しないので、マイクロカプセルの壁材の形成が非常
に困難となる。また、その比率が90%を越える場合に
は、その高分子化合物の硬化物(壁材)の架橋密度が小
さくなるので耐熱性が十分でなく、軟化点も十分には高
くない。
(ハ)の高分子化合物においては、構造単位(e)の合
計数に対してAが水酸基である構造単位(e)の数の比
率は30〜95%である。その比率が30%未満の場合
には、その高分子化合物が後述する本発明の製造方法に
使用するアルカリ水溶液に溶解しないので、マイクロカ
プセルの壁材の形成が非常に困難となる。また、その比
率が95%を越える場合には、後述する製造方法におけ
るマイクロカプセルの壁材形成時にその高分子化合物が
あまり析出せず、かつ析出する高分子化合物はゲル状な
ので、良好なマイクロカプセルの壁材を形成できない。
なお、Aが塩素基である構造単位 (e)の数の比率が
50%以下の範囲で含まれていることは、その高分子化
合物の硬化速度が早くなる点、すなわちマイクロカプセ
ルの壁材の形成速度が早くなる点で有利である。
以上説明したマイクロカプセルの壁材を構成する (イ
)〜(ハ)の高分子化合物の各々の構造単位の数の比率
(%)は、記録媒体に要求される性能(耐熱性等)に応
じて、上記範囲内で適宜選定すればよい。
次に、本発明の転写記録媒体の製造方法を説明する。
(イ)および(ロ)の高分子化合物は、フェノールノボ
ラック樹脂、タレゾルルツボラック樹脂、ポリビニルフ
ェノール、ポリ−1−メチル−1−ヒドロキシフェニル
ビニル等の水酸基をエポキシ化することにより得ること
ができる。
(ハ)の高分子化合物は、(メタ)アクリル酸および(
メタ)アクリル酸メチルを共重合することにより得るこ
とができる。また、Aが塩素基である構成単位(e)を
含ませる場合は、(メタ)アクリロイルクロリドを同時
に共重合させればよい。
以上のようにして得た (イ)〜(ハ)より選ばれた一
種以上の高分子化合物をアルカリ溶液中に溶解する。
また同時に、そのアルカリ溶液中にマイクロカプセル内
部相の形成材料として、特願昭60−150597に開
示されたモノマー、オリゴマー等の高分子化成分と、光
重合開始剤、着色剤、バインダー等より成る微小粒子を
分散させる。
マイクロカプセルの内部相形成用の高分子化成分として
は、不飽和二重結合を有するモノマーもしくはオリゴマ
ー等が好ましく用いられる。具体的にはエポキシアクリ
レート、ウレタンアクリレート、オリゴエステルアクリ
レート、ジアリールフタレート樹脂、ブタジェンもしく
はイソプレンオリゴマー等のゴム等を挙げることができ
る。
より詳しくは、エチレングリコールジアクリレート、エ
チレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ
メタクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレ
ート、ペンタエリトリトールテトラメタクリレート、ビ
スフェノールA、ヘキサンジオール、クレゾールノボラ
ック樹脂等の多価アルコールとエピクロルヒドリンとの
反応生成物からなるエポキシ化合物とアクリル酸あるい
はメタクリル酸との反応により合成されるエポキシアク
リレート、トルエンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート
、4.4°−ジフェニルメタンジイソシアネート、4.
4゛−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等のイ
ソシアネート化合物と2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、 2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒド
ロキシプロピルアクリレート、 2−ヒドロキシプロピ
ルメタクリレートとの反応生成物からなるウレタンアク
リレート、ポリ(0−ジアリールフタレート)、ポリ 
(イソジアリールフタレート)、ブタジエンゴム、イソ
プレンゴム、環化イソプレンゴム、あるいはアクリル酸
、メタクリル酸を含有する高分子化合物とグリシジルメ
タクリレート、グリシジルアクリレート、アクリル酸ク
ロリド、メタクリル酸クロリドとの反応生成物からなる
プレポリマー等を挙げることができる。
光重合開始剤としては、アゾ化合物、有機イ才つ化合物
、カルボニル化合物、ハロゲン化合物等のラジカル開始
剤を挙げることができる。また画像に対して無視でき得
る濃度及び量であれば感光色素類も使用できる。
例えば、ベンゾフェノン、ベンジル、ベンゾイン、エチ
ルエーテル、4−N、 N−ジメチルアミノ−4°−メ
トキシ−ベンゾフェノン等のカルボニル化合物ニジブチ
ルスルフィド、ベンジル・ジスフィルド、デシルフェニ
ルスルフィド等の有機硫黄化合物;ジーtert−ブチ
ルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド等の過酸化物
四塩化炭素;臭化銀、 2−ナフタリンスルホニルクロ
ライド等のハロゲン化物;アゾビスイソブチロニトリル
、ベンゼンジアゾニウムクロライド等の窒素化合物等が
挙げられる。
これら各成分の他、転写記録層は必要に応じてハイドロ
キノン、 p−メトキシフェノール、 p−tert−
ブチルカテコール、2.2°−メチレン−ビス(4−エ
チル−6−tert−ブチルフェノール)等の安定化剤
を含有していてもよい。
更には、上記光重合開始剤等の各成分の分散性を高める
ため、結着成分としてアクリル樹脂、スチレン樹脂、塩
化ビニル樹脂、塩素化オレフィン樹脂、ポリエステル樹
脂、アミド樹脂等の高分子化合物を含有させてもよい。
アルカリ溶液としては、水酸化ナトリウム水溶液、水酸
化カリウム水溶液、水酸化テトラメチルアンモニウム水
溶液等を用いることができ、特に水酸化ナトリウム水溶
液が好ましい。また、高分子化合物を溶解する時点での
アルカリ溶液のpHは、高分子化合物が溶解できるpH
の値であればよく、その値は、高分子化合物の種類、構
造単位の比率等に応じて適宜選定すればよい。
次に、そのアルカリ水溶液に酸性溶液等を加えることに
より、そのpHを低下させ、微小粒子表面に高分子化合
物を析出させる。
次に、例えば、その溶液をそのまま加熱する方法等によ
り、析出した高分子化合物を加熱し硬化させてマイクロ
カプセルを形成する。加熱温度としては、内部相に含有
される重合性モノマーが熱重合を開始しない温度、すな
わち120℃を超えない温度であれば何℃て゛も構わな
いが、なるべく高い温度の方が硬化時間の短縮を実現し
且つ架橋温度も高くなり有利である。
以上の様に生成した均一でかつ耐熱性に優れた壁材を有
するマイクロカプセルを支持体上に、結着層を介して担
持させる。その支持体としては一般的にはPETフィル
ム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、コンデ
ンサー紙及びPPSフィルム等が使用できる。
また結着材としては、エポキシ系接着剤、ウレタン系接
着剤、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤等いず
れも使用できる。
以上のようにして得た転写記録媒体は、特願昭60−1
50597に開示された転写記録の方法等に用いること
ができる。
[実施例] 以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。
実施例1 ポリ−p−ヒドロキシスチレン(丸善石油化学製、レジ
ンM、 Mw =9,000 ) 12g 、エピクロ
ルヒドリン3.1gを200ccのテトラヒドロフラン
に溶解し、60℃にて攪拌しながら、炭化ナトリウム1
0wt%水溶液50gを1時間を要して滴下した。その
まま60℃にて2時間攪拌を続け、反応液を1βの脱イ
オン水に投入して壁材形成用の高分子化合物を合成した
。その構成単位(a)の割合は70%であった。
第1表に示す成分10gをクロロホルム30gに溶解せ
しめ、カチオン又はノニオン等)ILB値の少なくとも
10以上の界面活性剤と上記壁材形成用の高分子化合物
1gを溶解した水酸化ナトリウム水溶液100g (p
H= 12.7)に混合し、60℃加温下ホモミキサー
によって8.000rpmで2分間攪拌して乳化した。
更に60℃にて1時間攪拌を続はクロロホルムを留去し
た後、乳化液を20℃に保ちながら、5倍量に希釈した
塩酸水溶液50mf2を徐々に滴下した0滴下終了後、
そのまま1時間攪拌を続けた後、乳化液を90℃として
3時間攪拌を続けて壁材を硬化させた。
その後ヌッチェ濾過器で固液分離し、真空乾燥機で35
℃、10時間乾燥してマイクロカプセル状の画像形成素
体を得た。次いで第2表に示す成分を前記方法と同様に
してマイクロカプセル状の画像形成素体を得た。これら
の画像形成素体は、第1.2表の内部相が壁材で被覆さ
れたマイクロカプセルであり、粒径は7〜15μm、平
均粒径が10μmであった。
第  1 表 第  2 表 ここで使用された第1表及び第2表に示すコア材(内部
相)は、熱エネルギーと光エネルギーとが付与された場
合に像を形成し得る性質を有している。即ち熱エネルギ
ーと光エネルギーが付与されることによって反応を開始
し、転写特性を支配する物性が変化する。つまり反応が
進んだ画像形成素体の転写温度は、反応が進まない画像
形成素体のそれより高くなるようなものである。具体的
には第1表に示すコア材の中の光開始剤は100℃以上
に加熱されつつ、第1図に示す吸収特性のグラフ中の曲
線Aのピーク周辺の帯域の光を吸収するとラジカル反応
を開始し重合するものであり、その反応によりコア材の
転写温度が80〜90℃であったものが150℃以上に
上昇する。このコア材は転写されて画像を形成した時に
はマゼンタ色を呈する。一方策2表に示すコア材の中の
光開始材は100℃以上に加熱されつつ、第1図に示す
吸収特性のグラフ中の曲線Bのピーク周辺の帯域の光を
吸収するとラジカル反応を開始して重合するものであり
、その反応によりコア材の転写温度が70〜80℃であ
ったものが150℃に上昇する。このコア材は転写され
て画像を形成した時には青色を呈する。
次いで、厚さ6μmのPETフィルムに結着材としての
日本合成化学■製ポリエスタ022を0.5μmの膜厚
にアプリケーターにて塗布した。
次に、上記2種のマイクロカプセルを同量混合し、PE
Tフィルム上に結着層を形成した支持体上に均一になる
ようにふりかけた。上記フィルムを温度100℃、圧力
3 kg/cm2のヒートローラーを通過させてマイク
ロカプセルを結着した。
以上の方法で得られた転写記録媒体を用い、次に説明す
るような転写記録を行った。
転写記録媒体のPET面を120℃に加熱したホットプ
レート上に密着させ、かつ転写記録層面に対向したとこ
ろより第2図中のC,Dで示す分光特性をもった東芝■
製の20w健康線用蛍光ランプFL20SE及び東芝■
製の20w蛍光灯FL10A70Eを約50m5ecの
時間に渡ってそれぞれ所望の位置に照射した。加熱照射
後の転写記録媒体を、転写記録媒体の転写記録層が表面
平滑度が約10〜20秒の記録紙と接するように記録紙
と重ね合わせて互いに圧接した2本のローラー間に通し
た。ローラー間の圧力は約25kg/m”に設定され、
また転写記録媒体に接するローラーの表面温度は予め9
0〜100℃になるように加熱しておいた。ローラー間
を通した後、転写記録媒体と記録紙を剥離したところ記
録紙上の所望の位置に青色及びマゼンタ色よりなる高品
質の画像が得られた。
実施例2 住友ベークライト側製0−タレゾールノボラック樹脂(
Mw= 1200) 10g 、エピクロルヒドリン3
gを200ccのテトラヒドロフランに溶解し、実施例
1と同様にして一部エボキシ化したクレゾールノボラッ
ク樹脂を合成した。なお、c、dより成る材料の (c
)成分は75%であった。次いで実施例1と同様にして
造粒、カプセル化及び支持体上への結着を行い、転写記
録媒体を作成した。次いで実施例1と同様にして転写記
録を行ったところ、青色及びマゼンタ色から成る高品位
の画像が得られた。
実施例3 メタクリル酸4.3g、メタクリル酸メチル2.1g、
メタクリロイルクロリド1. Ogをトルエン50cc
に溶解せしめ、N、N’−アゾビスイソブチロニトリル
0.2gを開始剤として60℃にて6時間ラジカル重合
を行った。その反応液をシクロヘキサン500ccに投
入して樹脂を回収、乾燥した。
次いで実施例1と同様に、第1.2表の成分を被覆した
後、80℃にて12時間攪拌して壁材を硬化させた0次
いで実施例1と同様に支持体上に結着せしめ転写記録媒
体を作製した後転写記録を行ったところ良好な画質の画
像が得られた。
実施例4〜8.比較例1〜2 エピクロルヒドリンの量を変化させエポキシ化率を制御
することにより、構造単位(a)の数の比率を第3表に
示すようにした以外は実施例1と同様にして転写記録媒
体の製造およびそれを用いた転写工程を行なった。その
結果を第3表に示す。
第  3  表 第  4  表 * 不溶 ・・・ pH13以下のアルカリ水溶液に溶
けない* 不溶 ・・・ p)l 13以下のアルカリ
水溶液に溶けないこの結果から、本発明の転写記録媒体
におけるマイクロカプセルの壁材に用いる (イ)の高
分子化合物の構造単位(a)の数の比率は、30〜90
%の範囲で有効であることが確認できた。
実施例9〜12.比較例3〜5 エポキシ化率を制御することにより、構造単位(c)の
数の比率を第4表に示すようにした以外は実施例2と同
様にして転写記録媒体の製造およびそれを用いた転写工
程を行なった。その結果を第4表に示す。
この結果から、本発明の転写記録媒体におけるマイクロ
カプセルの壁材に用いる (ロ)の高分子化合物の構造
単位(c)の数の比率は、40〜90%の範囲で有効で
あることが確認できた。
実施例13〜18.比較例6〜7 メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリロイルク
ロリドの比率を制御することにより、Aが水酸基、メト
キシ基、塩素基である構造単位(e)の各々の数の比率
を第5表に示すようにした以外は実施例3と同様にして
転写記録媒体の製造およびそれを用いた転写工程を行な
った。その結果を第5表に示す。
この結果から、本発明の転写記録媒体におけるマイクロ
カプセルの壁材に用いる (ハ)の高分子化合物のAが
水酸基である構造単位(e)の数の比率は30〜95%
の範囲で有効であることが確認できた。更には、Aが塩
素基である構造単位(e)が含まれていることにより、
その硬化時間が非常に短縮されるので好ましいという効
果も確認できた。
〔発明の効果] 以上説明したように、本発明の転写記録媒体におけるマ
イクロカプセルの壁材は、前記(イ)〜(ハ)の高分子
化合物より選ばれた一種以上の硬化物により形成されて
いるので、軟化温度が高く、耐熱性に優れ、酸素の透過
率が少ない。したがって良好な転写記録が可能であり、
かつ保存安定性にも優れた記録媒体を製造できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本実施例に用いた光重合開始剤の吸光特性を示
す図、第2図は本実施例に用いた蛍光灯の分光特性を示
す図である。 5皮層(nm) 第1図 o0 表&(nm)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)光と熱エネルギーとが付与されることによりその転
    写特性を支配する物性が変化する内部相と、 下記(イ)、(ロ)および(ハ)に示す高分子化合物か
    らなる群より選択した一種以上の化合物の硬化物からな
    る壁材とから構成したマイクロカプセルを支持体上に担
    持したことを特徴とする転写記録媒体。 (イ)下記一般式(a)および(b)で表わされる構造
    単位を主体とし、構造単位(a)の数と構造単位(b)
    の数との合計数に対して構造単位(a)の数の比率が3
    0〜90%である高分子化合物。 ▲数式、化学式、表等があります▼・・・(a) ▲数式、化学式、表等があります▼・・・(b) (式中、R^1、R^2は水素またはメチル基を示し、
    nは1〜4の整数を示す。) (ロ)下記一般式(c)および(d)で表わされる構造
    単位を主体とし、構造単位(c)の数と構造単位(d)
    の数との合計数に対して構造単位(c)の数の比率が4
    0〜90%である高分子化合物。 ▲数式、化学式、表等があります▼・・・(c) ▲数式、化学式、表等があります▼・・・(d) (式中、R^3、R^4は水素またはメチル基を示し、
    nは1〜4の整数を示す。) (ハ)下記一般式(e)で表わされる構造単位を主体と
    し、構造単位(e)の合計数に対してAが水酸基である
    構造単位(e)の数の比率が30〜95%である高分子
    化合物。 ▲数式、化学式、表等があります▼・・・(e) (式中、R^5は水素またはメチル基を示し、Aは水酸
    基、塩素基またはメトキシ基を示す。)2)光と熱エネ
    ルギーとが付与されることによりその転写特性を支配す
    る物性が変化する内部相と、高分子化合物により構成さ
    れた壁材とから構成したマイクロカプセルを支持体上に
    担持した転写記録媒体の製造方法において、 請求項1記載の(イ)、(ロ)および(ハ)に示す高分
    子化合物からなる群より選択した一種以上の化合物と、
    前記内部相の構成成分より成る微小粒子とを含むアルカ
    リ溶液のpHを低下させることにより、前記微小粒子の
    表面に前記高分子化合物を析出させ、該析出した高分子
    化合物を加熱して硬化させ前記マイクロカプセルを形成
    することを特徴とする転写記録媒体の製造方法。
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