JPH0280696A - 吸脱湿能とガス吸着能に優れた物品保存用紙 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野］ 本発明は吸脱湿能とガス吸着能を有する無機粉対を混有
するろ紙及びその製造方法に関する。

詳しくは、高吸脱湿能と両性ガス吸着能を備え取扱容易
な強度があり、広範な用途に供せられる中性紙及びその
製法に関する。

［従来の技術］ 従来、例えば美術品、工芸品等の文化財や貴金属類、そ
の他貴重な物品類は密閉容器等に収められて保存、保管
あるいは展示されており、これらの容器内には、シリカ
ゲル、アルミナゲル等の調湿剤とガス吸着能を有する活
性炭とを併用している。しかしてこれらの調湿剤は外気
の変化に伴って、容器内の湿度が増加あるいは減少し、
文化財等が過度に水分を含んだり或は乾燥されるのを防
止する為に使用されているが、該調湿剤は通常ペレット
状、粒状、顆粒状のもので丈夫な解放された箱または紙
、布の袋にいれて展示ケース等の容器内に置かれている
。しかしながらこのような馴−剤は湿度変化に対する吸
脱湿速度が遅く、又その使用方法に於いても調湿剤が容
器全体に均一に置かれていない為効果が部分的に偏り湿
度調節剤として充分な効果を期待できなかった。

加えて包装用資材や使用接着剤から発生するガス吸着能
と容器内の空気浄化能が不十分であり、且つ活性炭によ
って貴重な物品が黒く汚染する危険を有しており、直接
、接触するような包装は不可能であった。

さらに、文化財などが収められた容器を運搬、移送する
場合も、その都度、：Ａ湿剤や活性炭を出し入れする必
要があり取扱も頗る面倒であった。

一方、美術品、工芸品などの文化財や貴金属類その他湿
気と悪性ガスを嫌う物品を保管、保存、運搬などのため
に包装するものとして従来より紙や合成樹脂フィルム或
は不繊布等が用いられてきたがこれらのものは吸脱湿能
が不十分であり、合成物から特異なガスの発生が危惧さ
れ保管、保存、運搬などには充分な注意が必要であった
。

〔解決しようとしている問題点〕

本発明は上述した実状に鑑みてなされたもので、水分を
必要以上に含んだり、乾燥を嫌う物品を保護するために
最適な、しかも物品の保護の形態に応じて直接、間接的
な使い分けの出来るｙＡ湿能と悪性ガス吸着能の優れた
中性紙を提供するものである。

［解決するための手段］ 本発明者らは高い吸脱湿能と両性ガス吸着能を有し、し
かも強度があり、直接に接触して使用しても物品に悪影
響を及ぼさない中性紙の開発を目的として各種の無機粉
体などについて検討した結果、非晶質及び低品質性の吸
脱湿性粉体と両性ガス吸着能を有する無機粉体との併用
により該性能を有することを見いだし、そのソート化に
ついて鋭意研究の結果ついに本発明に到達１、たもので
ある。

即ち、本発明はンリカゲル、アルミナゲル、ンリカアル
ミナゲル、等の非晶質及び低晶質性の無機粉体と貝化石
と呼称される主成分が炭酸カルシウムよりなる無機粉体
などを有することを特徴とする調湿能と悪性ガス吸着能
の優れた中性紙であって、該スラリーを湿式抄紙するこ
とにょっ−ＣＴａＡ造するものである。

詳しくは本発明に使用する非晶質及び低晶質の無機粉体
とは、アルミナゲルやンリカアルミナゲル（学名アロフ
ェン）のごとき個体塩基が望ましいが、塩基性粉体であ
る貝化石の混合比率により個体酸である／す力ゲルの使
用も可能である。

又、本発明に使用する貝化石とは富山県高岡市、石川県
能登半島、岐阜県高山地方、山口系、福島類、北海道の
一部などで産出されるものである。

貝化石の構成物は主として動物の生理作用で形成された
もので、これらの遺骸が海中において分級淘汰され海底
に沈積したものである。即ち、石灰質や珪酸質などから
なる各種ネクトン、プランクトン、藻類、海藻などが地
殻の変動により生きたまま集中埋没堆積し約８０００万
年後の今日、魚介類や有機物が化石とならず腐埴溶性を
帯びて結晶体となったものである。

このような成因から主成分である炭酸カルシウムを主成
分とする微粒子で、アラゴナイトの形を舅しており、カ
ルサイトにより形成されたものに比較して活性に富むも
ので、特に新第三紀新世に該当する一定有孔径を持つ貝
化石が優れた悪性ガス吸着能を発現させると共に、紙中
及び紙面ｐＨを常に中性域に保つことに適しているもの
である。

本発明の紙は、該非晶質及び低品質性の粉体と貝化石粉
体を担持するものとして繊維状物を含有する。繊維状物
はこれら無機粉体を担持すると共に、紙に強度を付与し
て取扱を容易にすると共に抄紙時において抄紙ワイヤー
からの湿紙離れの向上及び紙切れ防止の役割を果たす。

繊維状物と無機質粉体との含有比率により／−ト状物の
物性は変化する。

即ち、無機粉体比率が高いほど吸脱湿能及びガス吸着能
は向上するが、反面ソートの強度粉体と繊維の結合度は
低下する。従って、これら含有割合は用途及び要求性能
等により適宜調製される。

繊維状物としては通常製紙工業で使用されているＮＢＫ
Ｐ％　ＮＢＳＰ、ＬＢＫＰ等の木材パルプ、椙、三極、
亜麻、大麻、マニラ麻、木綿などの植物繊維、カチオン
化パルプ等の変性パルプ、ミクロフィブリル化セルロー
ズ、ポリエステル、ボリアミド、ポリオレフィン等の合
成繊維、合成パルプ、再生セルロース、ガラス繊維、ロ
ックウール、アスベストなどの無機繊維であって、吸湿
性があって強度が高く柔軟性に富むものとしては木材バ
ルブ、楢、三極、亜麻大麻、マニラ麻、木綿等の植物繊
維の使用がより好ましい。

さらに、本発明のシートは若干の凝集剤を含有する。凝
集剤は無機質粉体を繊維上に定着させると共に、粉体が
定着された繊維状物に適度のフロックを形成させ、抄紙
に適したスラリーが調成される。凝集剤としてはポリア
クリルアミド題、ポリアクリル酸ソーダ、類変性ポリア
クリルアミド類、アクリルアミド・アクリル酸ソーダ共
重合物、ポリエチレングリコール類などの高分子凝集剤
、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム等のアルミニウ
ム塩類、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、硝酸箪二適宜１種以
上使用できる。又、必要に応じて有機結合剤も含有させ
ることが出来る。有機結合剤は／−トに強度、柔軟性、
耐摩擦性を与えシートの取扱を容易にする為に使用され
る。特に無機質粉体含宵率が高い場合折れや割れの発生
を防止する効果がある。有機結合剤としては、合成ゴム
ラテ、クス、合成樹脂エマルジョンあるいは水溶性の高
分子重合体など柔軟で強靭な皮膜を形成するものが適し
ている。これらの有機結合剤は、抄紙時に内添するか、
あるいは含浸、塗工等の方法で含有させてもよい。その
他サイズ剤、紙力増強剤等、公知の製紙用薬品も必要に
応じて使用することが出来る。

本発明のシートを製造するには、先ず無機質粉体及び繊
維状物を水中で撹拌して分散させる。ついで、この分散
液中に必要に応じて合成ゴムラテ！クス等の有機結合剤
を加え、充分混合した後、アノモニア水等でスラリーの
ＰＲをアルカリ側に調整し、更にカチオン性ポリアクリ
ルアミド、アニオン系ポリアクリルアミド等の凝集剤を
添加し、漿果スラリーとした後、長調抄紙機または丸網
抄藏機等公知の抄紙機で抄造してノートを得る。

［作用、効果］ このようにして得られたシートは、吸脱湿性やガス吸着
性の無機粉体を含有しない紙や、ゼオライト単独含有紙
にくらべて吸湿、脱湿能に優れ、更に両性ガス吸着能も
だかく、しかも紙力があり特に有機結合剤を含有したも
のはシートに強靭性が付与され為に種々の用途に利用す
ることが出来る。例えば、美術工芸品など文化財等の：
Ａ′６ｉ包装剤として、または直接に接触して使用可能
な保管、保護用包装材あるいは、カビ、錆を防止する包
装材、湿気防止用の下敷などへの使用が効果的である。

［実施例　１］ 木材パルプＮＢＳＰ、６５部をビータ−にてＣ９Ｆ、Ｓ
、４５Ｑｃ、ｃ、に叩解した。ついでシリカゲルＰＡ−
２００Ｂ（富士デヴイソン化学（株）社製）２０部と貝
化石１５部（グリーンカルチャー（株）社製）を混入し
均一に分散した後、対固形分当り０．３部のカチオンサ
イズ剤と、０．５部のカチオン性定着剤を添加した。

更に定着の向上を計るため、アニオン性高分子凝集剤を
対固形分当り０．００２部添加し１５０　ｇ／■２の紙
を得た。

［実施例　２］ 実施例　１の中でシリカゲルＰＡ−２００Ｂの代わりに
ンリカアルミナゲル（アロフェン）を使用して、同様の
方法で１５０ｇ／ｍ２の紙を得た。

「比較例　ｌ］ 木材パルプＮＢＳＰ１００部をビータ−にてＣ，ＦＳ、
　４５０ｅ、　ｃ　　に叩解した後、対固形分当り、０
．３部のカチオンサイズ剤と０５部のカチオン性定着剤
を添加し、更に０．００２部のアニオン性高分子凝集剤
を添加して、１５０　ｇ／ｍ２の紙を得た。

［比較例　２］ 比較例１と同様の配合に、ゼオライ）１５部を加えて同
じ定着剤、凝集剤で繊維に定着させ１５０ｇ／１２の紙
を得た。

これらの試料により、ガス吸着能、吸脱５能を〔ガス吸
着試験法の説明］ 各試料を予め２０℃、６０％ＲＨの調湿された部屋に２
４時間以上放置し、これを所定の寸法に切る。これをｌ
’ｌｖターのテトラパック（アルカリガス用）に封入し
、各試験ガスを注入する。時間の経過にしたがって、封
入されたガスを下記の測定器で測定した。

硫化水素、亜硫酸ガスは　ＦＰＤ（Ｆｌａｍｅ　Ｐｈｏ
ｊｏ−ｍｅｔｒｉｃ　Ｄｅｔｅｃｔｏｒ）付きガスクロ
マトグラフ法。

ト　リ　メ　チ　ル　ア　ミ　ン　は　ＦＴＤ（Ｆｌａ
ｍｅ　　Ｔｈｅｒｍｌｏｎｌｃ　　Ｄｅ−Ｌｅｃｔｏｒ
）つきがスクロマトグラフ法。

アンモニアガス、ホルムアルデヒドは検知管法この結果
を、表−１に示す。

［吸湿、脱湿量測定法の説明］ 吸脱ｆｆ１ｊｌを、実施例及び比較例について測定した
結果を、図１及び２に示す。

試料を２０″０１４０％ＲＨの雰囲気に２４時間放置し
た後、２０°Ｃ１９０％Ｒ）の雰囲気に移し、時間毎に
吸湿量を測定した。（脱湿量測定は、この逆で測定）又
、図−３で、３５及び９０％ＲＨに於ける平行水分率を
、 実施例と比較例に就いて示した。

ｌ　。

２゜ 平成元年１月１８日

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）吸脱湿能を有する非結晶性の無機粉体とガス吸着
   能を有する無機粉体とを併用し、これに少量の定着剤ま
   たは／及び結合剤を添加し、またはせずしてなる吸脱湿
   能とガス吸着能の優れた中性紙。
2. （２）セルローズ繊維を主体としたスラリーに吸脱湿能
   を有する無機粉体とガス吸着能を有する無機粉体を混合
   し、必要に応じて定着剤及び／または結合剤を添加撹拌
   したスラリーを湿式抄紙することを特徴とする特許請求
   範囲１項記載の紙の製造方法。