JPH028030A - ポリエステル積層体の製造方法 - Google Patents

ポリエステル積層体の製造方法

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JPH028030A
JPH028030A JP63158750A JP15875088A JPH028030A JP H028030 A JPH028030 A JP H028030A JP 63158750 A JP63158750 A JP 63158750A JP 15875088 A JP15875088 A JP 15875088A JP H028030 A JPH028030 A JP H028030A
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JP
Japan
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film
meth
stretching
composition
thermal polymerization
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JP63158750A
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English (en)
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Gentaro Obayashi
大林 元太郎
Isao Kobayashi
小林 伊佐雄
Kiyoshige Maeda
清成 前田
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
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  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はポリエステル積層体の製造方法に関する。
[従来技術] 従来、ポリエステルフィルムの表面を硬度化する方法と
しては、延伸熱固定して一旦実用可能なポリエステルフ
ィルムを得た後、別のラインで放射線硬化性組成物の硬
化層を設ける方法(オフラインコーティング)が知られ
ていた。
しかしながら、この方法の場合、ポリエステルフィルム
基材と硬化層との接着性が著しく悪く、硬化層が剥離し
て短時間に耐摩耗性が低下してしまうという重大な問題
があった。
この問題を克服するために、硬度化膜と、ポリエステル
フィルムの接着性を改善する方法として、水及び/又は
有機溶剤に溶解、もしくは乳濁させたアクリル樹脂、ポ
リウレタン樹脂などを下塗りする方法が試みられている
しかし、水及び/又は有機溶剤に溶解、もしくは乳濁さ
せた処理剤においては塗布後、単に媒質を乾燥によって
蒸散せしめたものが大半であり、硬度化層を形成するに
際し、下塗り層が膨潤したり溶解したりするため、塗料
の選択に著しい制約が生じるという困難があった。また
、うまく硬度化層を形成できたとしても、初期接着性は
向上するものの、往々にして耐久性が弱く、耐水性、耐
薬品性が不十分であった。更に、この下塗り層をオフラ
インコーティングで形成する場合には、硬度化層の形成
をあわせると2回のコーティングを行なうことになり、
コスト高となる不利益があるうえ、コーティングの際に
、埃、そのだの原因による、各種の塗工欠点が発生しや
すいという問題があった。
また、オフラインコーティングで放射線硬化性組成物の
硬化層を形成する場合には、硬化時の重合収縮のために
、ポリエステルフィルムの膜厚が薄いものは硬化膜側に
大きくカールし、実用に耐えなかった。
本発明はかかる在来技術の諸欠点に鑑み創案されたもの
であり、その目的は表面硬度、耐摩耗性、耐スクラッチ
性、可どう性に優れ、かつ耐久性に優れたポリエステル
積層フィルムを高生産性下に効率よくかつ安価に製造す
ることのできる方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] かかる本発明の目的は、ポリエステルを溶融押出しして
成形した未延伸フィルムまたはこれを1方向に延伸した
一軸延伸フィルムの片面又は両面に、1分子中に少なく
とも2個以上のアクリロイルオキシ基又は(メタ)アク
リロイルオキシ基を有する単量体の少なくとも1種と、
熱重合禁止剤または抑制剤の少なくとも1種と、熱重合
開始剤とからなる組成物を塗布した後、延伸し、引き続
いて熱固定することを特徴とするポリエステル積層体の
製造方法により達成される。
本発明におけるポリエステルフィルムとは、芳香族ジカ
ルボン酸を主たる成分とし、アルキレングリコールを主
たるグリコール成分とするポリエステルからなる。
芳香族ジカルボン酸の具体例としては、テレフタル酸、
イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェノキシ
エタンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェ
ニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカル
ボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、アンスラセン
ジカルボン酸、α、β−ビス(2−クロルフェノキシ)
エタン−4,4°−ジカルボン酸などが挙げられる。こ
れらのうち、特にテレフタル酸が望ましい。
アルキレングリコールの具体例としては、エチレングリ
コール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリ
コール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチ財ング
リコール、ヘキシレングリコールが望ましい。
勿論、これらのポリエステルは、ホモポリエステルであ
ってもコポリエステル(共重合ポリエステル)であって
もよく、共重合する成分としては、たとえば、ジエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグ
リコール、ポリアルキレングリコール、叶キシリレング
リコール、1.4−シクロヘキサンジメタノール、5−
ナトリウムスルホレゾルシンなどのジオール成分、アジ
ピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、2,6
−ナフタリンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソ
フタル酸などのジカルボン酸成分、トリメリット酸、ピ
ロメリット酸などの多官能ジカルボン酸成分、p−オキ
シエトキシ安息香酸などのオキシカルボン酸成分などが
挙げられる。
本発明においては上記のごときポリエステルを常法に従
って押出機からシート状に溶融押出しし、回転する冷却
ドラム上で冷却して実質的に非晶質の未延伸フィルムと
なした後、該未延伸フィルムの片面または両面に特定の
硬化性組成物を塗布せしめ、次いで硬化性組成物の塗布
された未延伸フィルムを一軸延伸(通常は縦延伸)また
は二軸延伸、例えば同時二軸延伸せしめた後、熱固定処
理を施すか、あるいは前記溶融押出し成形した未延伸フ
ィルムを一軸延伸した後、該−軸延伸フィルムの片面ま
たは両面に特定の硬化性組成物を塗布せしめ、続いて硬
化性組成物の塗布された一軸延伸フィルムを二軸方向に
延伸した後、熱固定処理を施すものである。
本発明の目的を効果的に達成するためには、未延伸また
は一軸延伸フィルム上に塗布された硬化性組成物の硬化
スピードとフィルムの延伸速度のバランスをとることが
重要である。すなわち、延伸行程においてはフィルムの
延伸を阻害したり、また逆に塗膜のノビが得られない程
度に塗膜の硬化が進行しないようにすることが重要であ
る。望ましくは塗膜の硬化は熱固定工程で生起するよう
にコントロールするのが良い。
溶融押出し成形された未延伸ポリエステルフィルムに硬
化性組成物を塗布した後、−軸延伸および熱固定を行な
う場合の延伸、熱処理条件としては特に限定されないが
、例えば80℃〜110’Cで縦方向(又は横方向)に
3〜5倍延伸した後、190’C〜240℃で熱処理す
ればよい。
また未延伸ポリエステルフィルムに硬化性組成物を塗布
した債、二軸延伸および熱固定を行なう場合の延伸、熱
処理条件としては特に限定されないが、例えば80°C
〜110℃で縦横両方向に同時に3〜5倍延伸した後、
190’C〜240℃で熱処理すればよい。
一方、溶融押出し成形された未延伸ポリエステルフィル
ムを一方向に延伸した後、硬化性組成物を塗布せしめ、
続いて二軸延伸および熱固定を行なう場合の延伸、熱処
理条件としては、例えば−方向延伸は温度80’C〜1
10’C1延伸倍率3〜5倍、硬化性組成物塗布後の二
軸延伸は温度80℃〜130℃、延伸倍率3〜5倍で行
なえばよく、また熱固定は上記と同様の条件で行なえば
よい。
なお未延伸あるいは一軸延伸フィルムの延伸時の温度条
件は上述の範囲に限定されず、ポリマのガラス転移点以
上、冷結晶化温度以下の範囲で適宜選択することができ
る。
硬化性組成物の塗布方法は周知の方法によって行なえば
よく、例えばバーコーティング、ロールコーティング、
スプレーコーティング、グラビアコーティング、スリッ
トダイコーティングなどが用いられる。
また、硬化性組成物のフィルムへの塗布性や接着性を改
良するため、塗布前に未延伸フィルムまたは一軸延伸フ
ィルムの化学処理や放電処理を施してもよい。
本発明において使用される硬化性組成物は1分子中に少
なくとも2個以上のアクリロイルオキシ基又は(メタ)
アクリロイルオキシ基を有する単量体の少なくとも1種
と、熱重合禁止剤又は熱重合抑制剤の少なくとも1種と
、熱重合開始剤とからなるものである。
また該組成物は必要に応じて他の共重合可能なビニル化
合物単量体を含有されることができる。
本発明における1分子中に2個以上の(メタ)アクリロ
イルオキシ基(アクリロイルオキシ基又はメタアクリロ
イルオキシ基を表わす)を有する単量体としては、以下
に示すごとき(メタ)アクリレートを挙げることができ
る。
(1) 分子中に3個以上の(メタ)アクリロイルオキ
シ基を有する単量体で1分子中に3個以上のアルコール
性水酸基を有する多価アルコールの該水rtL基が3f
llii1以上(メタ)アクリル酸のエステル化物とな
っている化合物。
具体的な例としては以下に示すごとき(メタ)アクリレ
ートを挙げることができる。
ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレト ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート。
(2)1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイルオキ
シ基を有する単量体で1分子中に3個以上のアルコール
性水酸基を有する多価アルコールの該水酸基の少なくと
も1個以上にε−カプロラクトンを付加し生成した末端
水酸基および残りのアルコール性水酸基が(メタ)アク
リル酸のエステル化物となっている化合物。
具体的な例としては以下に示すごとき(メタ〉アクリレ
ートを挙げることができる。
カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールへキサアク
リレート (例えば日本生薬Il製゛KAYARAD” DPCA
−20、同一30、同一60、同一120など) (3)ジイソシアネート化合物と2個以上のアルコール
性水酸基を有する化合物を予め反応させて得られる末端
イソシアネート基含有化合物に、さらにアルコール性水
酸基含有(メタ〉アクリレトを反応させて得られるれ1
分子中に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有
するウレタン(メタ)アクリレート類。
末端イソシアネート基含有化合物の具体例としては、 ヘキサメチレンジイソシアネート、 トリレンジイソシアネート、 イソフオロンジイソシアネート などが挙げられる。
(4)炭素数2〜12のアルキレングリコールの(メタ
)アクリル酸ジエステル類 例えば エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、1.4−ブタン
ジオールジ(メタ)アクリレート、 ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレト、 1.6−ヘキサンシオールジ(メタ)アクリレート。
(5)ポリオキシアルキレングリコールの(メタ)アク
リル酸ジエステル類。
例えば ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、 テトラエチレングリコールジ(メタ〉アクリレート、 ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、 ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、 ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレト、 (6)多価アルコールの(メタ)アクリル酸ジエステル
類。
例えば ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、(7)
ビスフェノールAあるいはビスフェノールAの水素化物
のエチレンオキシドおよびプロピレンオキシド付加物の
(メタ)アクリル酸ジエステル類。
例えば 2.2−−ビス(4−アクリロキシエトキシフェニル)
プロパン、 2.2−−ビス(4−アクリロキシプロポキシフェニル
)プロパン。
これらの単量体はそれぞれ1種を用いてもよいしまた上
記単量体(1)〜(7)の中から2種以上を選んで混合
して用いてもよい。
硬化速度を速めたり、硬化膜の硬度を向上させたり、ざ
らに空気中での硬化性を上げるためには、(1)および
/または(2)のグループの単量体を必須成分として3
0重量%以上使用し、他の(3)〜(6)のグループの
単量体やその他の共重合可能な単量体と混合して用いる
のが好ましい。
本発明における共重合可能な単量体としては1分子中に
1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する単量体や
その他の重合性ビニル単量体が挙げられる。これらの共
重合可能な単量体は硬化膜とポリエステルフィルム基材
との接着性、硬化膜の柔軟性、硬化膜の親水性や親油性
などの表面親和性、その他の特性を調整する目的で本発
明の目的を損なわない範囲で配合される。
1分子中に1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有す
る単量体としては例えば以下に示すごときものが挙げら
れる。
2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(
メタ)アクリレート、 シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アク
リレート、 テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジ
ル(メタ)アクリレート、 エトキシエチル(メタ)アクリレート、エチルカルピト
ール(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アク
リレート、 2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル(メタ)アクリ
レート、 アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、(ユニケ
ミカル■からPhosmer  Mとして販売されてい
る) 3−クロロ−2−アシドホスホオキシプロピルメタクリ
レート、 (ユニケミカル■からphosmer  C1として販
売されている) アシドホスホオキシプロピルメタクリレート、(ユニケ
ミカル■からphosmer  pとして販売されてい
る) その他の重合性単量体の例としては、例えば下記の一般
式(I)で示される置換または未置換のN−ビニルピロ
リドン系化合物 CH=CH2 盲 R2H (ただし、式中R1、R2及びR3は独立に水素原子あ
るいは炭素数1〜6の低級アルキル基を示す。) 具体的な例としては、以下に示すごときものが挙げられ
る。
N−ビニルピロリドン、 N−ビニル−3−メチルピロリドン、 N−ビニル−5−メチルピロリドン、 これらの共重合可能な単量体の配合割合としては、組み
合せて用いる1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイ
ルオキシ基を有する単量体あるいはその混合物の種類、
組成にもよるが、1分子中に2個以上の(メタ)アクリ
ロイルオキシ基を有する単量体100重量部に対し50
重量部以下の範囲で用いるのがよく、特に表面の硬度や
硬化速度を重視する観点からは40重向部以下が好まし
い。
本発明においては前述のごとく硬化スピードとフィルム
の延伸速度のバランスが非常に重要である。例えば始め
にフィルムの走行方向に第一の延伸を行ない、続いてそ
の直交する方向に第二の延伸を行なう方式において、第
一の延伸を行なった後、組成物のコーティングを行ない
、次いで第二の延伸を行い、ざらに引き続いて熱固定を
行う場合、前述のように通常第二の延伸はポリマーのガ
ラス転移点から冷結晶化温度以下で行い、熱固定は約1
90〜240’Cで行われる。この際、塗料の硬化を急
速にし第二の延伸以前に硬化させるとフィルムが厚い場
合には塗膜が延伸されず多数のクラックが生じ−様な被
膜が得られず、またフィルムが薄い場合にはフィルムの
延伸が阻害されて、破れを生じてしまう。
したがって延伸工程においてはフィルムの延伸を阻害し
たり、また逆に塗膜のノビが得られない程度に塗膜の硬
化が進行しないようにすることが重要である。望ましく
は塗膜の硬化は熱固定工程で生起するようにコントロー
ルするのが良い。
このことは、後述のようにコーティングした塗膜のレベ
リングを促進させると言う大きなメリットも有する。
硬化のタイミングをコントロールする方法としては重合
開始剤のコントロールによっても可能ではあるが重合禁
止剤あるいは重合抑制剤の使用が都合がよい。この重合
禁止剤あるいは重合抑制剤を使用する方式の利点は重合
開始時期が確実にコントロールできる点にある。また塗
料の貯蔵安定性を著しく向上させる点でも非常に有効で
ある。
本発明において用いる重合禁止剤あるいは重合抑制剤と
しては ハイドロキノンモノエチルエーテル、ハイドロキノンお
よびアルキルおよびアリール置換ハイドロキノン、↑−
ブチルカテコール、2,6−ジーt−ブチル−p−クレ
ゾールなどが挙げられるが、これらに、限定されない。
これらの禁止剤あるいは重合抑制剤は一種のみを用いて
も良いし、また、二種以上を併用しても良い。
硬化膜に要求される特性によりこれらの重合禁止剤ある
いは重合抑制剤は適宜選択して使用される。例えば硬化
膜が無色でかつ長期間の保存の後あるいは光線にざらさ
れたときに極力黄変その伯の着色を防止したい場合には
、ハイドロキノンモノエチルエーテルが好ましく用いら
れる。
これらの禁止剤あるいは重合抑制剤の使用量としては塗
料に用いた七ツマの重合速度、重合開始剤の種類と量、
延伸工程の速度により左右されるが、およそ10pl)
m〜10万ppmが適当である。600ppm〜1万p
pmが好ましい。
本発明においては硬化は前述のように熱固定工程で生起
するようにコントロールするのが最も良い。好ましくは
熱固定工程で硬化が実質的に完了するようになすのが良
い。特にこのことは薄いフィルムを作る場合には重要で
ある。塗膜は硬化に際して体積収縮をおこす場合が多く
、その場合には面方向に収縮応力が残り、フィルムのカ
ールの原因となる。
熱固定工程のあとで少量のフィルムの収縮を許容する条
件で熱処理を行うことができる。この工程を、以後、リ
ラックス工程と呼ぶ。この工程を第二の延伸方向につい
て行い、引き続き第一の延伸方向について行なうことが
できる。このリラックス工程を組み合わせることにより
、残留応力を解消し薄いフィルムであってもカールのな
いフィルムを作ることができる。
本発明において用いられる熱重合開始剤としては本発明
に使用する重合性生母体の熱重合開始能力のあるもので
あれば良いが、ラジカル重合を開始する能力のあるもの
が好ましく用いられる。開始剤としては付加、引き扱き
、その他のラジカル反応により実質的に重合を開始する
能力のあるものであればよく、代表例としてはラジカル
重合開始剤として一般に用いられているものがあるが、
これに限らず、硬化剤、あるいは、架橋剤として用いら
れているものなど、その伯のものも使用することができ
る。
開始剤の構造としては、有機過酸化物系、アゾ系などが
好適に用いられるが、これらに限られない。
熱重合開始剤の熱分解特性は延伸ゾーンにおいては塗膜
の延伸が困難になる程度にまで重合を生じさせないよう
に分解速度が十分に小ざいことが好ましく、熱固定ゾー
ンでは急速に分解して重合を開始することが望ましい。
この観点からは80°C前後の熱分解による半減期がお
よそ5分以上あれば良いが、製造に際しての塗料の安定
性、操業の安全性の観点から半減期は、数時間以上ある
ことが好ましく、10時間以上あるものがより好ましい
。また、200’C@(IGの半減期は全てのものが明
確と言うわけではないが、室温付近から150℃付近ま
での半減期からアーレニウスの式をもちいて算出した半
減期がおよそ5分以下であれば良いが、硬化速度を最大
限に大きくする観点からは半減期は1分以下でおるもの
が好ましく、10秒以下であるものがより好ましい。
具体的な例としてはベンゾイルパーオキサイド、t−ブ
チルパーオキサイド、ジクミルバーオキザイド、t−ブ
チルクミルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリ
ルなどがあげられる。
これらの熱重合開始剤は一種のみを用いても良いし、ま
た、二種以上を併用しても良い。これらの熱重合開始剤
の使用量としては塗料に用いたモノマの重合速度、禁止
剤または抑制剤の種類と量、熱固定工程の長さなどによ
って左右されるが、およそ0.01〜10重量%の範囲
が適当である。
0.25〜5重徂%が好ましい。
延伸速度を上げて生産速度を向上させるために、硬化収
縮の大きな部分を熱固定工程で行い、更に硬化を紫外線
あるいは電子線などの他のエネルギー線により完了させ
ることもできる。
また更に硬化収縮の無いかまたはフィルムにカルを起こ
さない程度に非常に小さい塗料を選ぶことができるが、
この場合には硬化の実質的部分を紫外線あるいは電子線
などの他のエネルギー線により行うこともできる。
本発明の方法によれば、硬化性の組成物はコーテイング
後に重合を抑制または禁止されながら延伸工程に入り、
ポリマーのガラス転移温度以上に加熱されるため、粘度
が低下し、レベリング性が良くなると言う有利な効果が
有るが、ざらにレベリング性を向上する目的で、各種の
界面活性剤、例えばシリコーン系の界面活性剤を添加す
ることかできる。シリコーン系の界面活性剤の添加はま
たさらに硬化膜の白化防止や泡の消泡にも効果を有する
シリコーン系の界面活性剤の例としてはその分子構造ポ
リジメチルシロキサン単位からなり、その一部がポリオ
キシアルキレン基で変性されているものが挙げられる。
添加量としては単量体混合物100重量部に対して0.
0001〜2.0重聞部が好ましい。
本発明に用いる硬化性の組成物には、コーテイング性の
向上、コーティング膜厚のコントロールを目的にして、
本発明の目的を損なわない範囲で有機溶剤を配合するこ
とができる。具体的な例としては、イソプロピルアルコ
ール、ブチルアルコル、酢酸ブチル、トルエン、ブチル
セロソルブなどが挙げられる。これらの溶剤は単独でも
用いられるし、2種以上混合して配合することもできる
[特性の評価方法、評価基準] 尚、本発明における特性の測定方法および評価基準は、
次の通りである。
■ 耐摩耗性 スチールウール#0000で硬化層表面を摩擦し、傷の
つきにくさを調べる。判定は次のように行った。
S3 ;強く摩擦してもほとんど傷がつかない。
S2 ;かなり強く摩擦すると少し傷がつく。
Sl ;弱い摩擦でも傷がつく。
全く硬化膜を積層していないポリエステルフィルムは8
1ランクである。
■ 接着性 硬化層に基盤目クロスカット(1# のマス目100個
〉を行い、その上にニチバン製セロテプ(24IMI巾
〉をはりつけ、180度の剥離角度で急激に剥がした後
の剥離面積から下記のようにランクづけをした。
接着指数 A5 ;剥離面積  10%以下 A4 ;剥離面積  20%以下 A3 :剥離面積  30%以下 A2 ;剥離面積  40%以下 A1 ;剥離面積  40%を越える場合■ 可とう性 積層体から幅1 cm、長さ5 cmの短冊状の試験片
を切り出し、硬化層を外側にしてステンレス棒に巻き付
け、クラックの発生しない最小の直径を調べた。
■ 耐沸水性 積層体を清水中に1時間漬積したのち、クラックの発生
など外観の異状の有無を観察し、さらに■と同様・の接
着性試験を行った。
[実施例] 実施例1〜4 ジペンタエリスリトールへキサアクリレート70重量部
、N−ビニルピロリドン 30重量部、と所定量のベン
ゾイルパーオキサイド、およびハイドロキノン七ツメチ
ルエーテルを混合溶解して硬化性組成物を作り、予め工
程内に設けられた塗布装置(リバースグラビアコータ)
にセットした。
ポリエチレンチレンテレフタレートポリマーを溶融し、
スリットダイから20℃に保持したキャスティングドラ
ム上に押し出し、冷却固化してシト状となした1卦、こ
のシートを約80’Cに保ちながら約3.4倍に縦延伸
し、次いで該−軸延伸フィルムの表面をコロナ放電処理
した後、該処理面に予めセットされた前記の硬化性組成
物をリバースグラビアコータにより塗布し、続いて該硬
化性組成物の塗布されたフィルムを約105°Cに保ち
ながら約12秒間で3.3倍に横延伸して二軸延伸フィ
ルムとなした後、引き続きこのフィルムを230’Cで
約12秒間熱固定し、硬化性組成物の完全に硬化したポ
リエステル積層体(ポリエステルフィルムの膜厚30μ
、硬化膜の層厚3μ)を得た。
この積層体は表面が平滑で、曇りがなかった。
耐摩耗性、接着性、可どう性および耐沸水性を評価し、
その結果を表1に整理した。
実施例5 カプロラフ1〜ン変性ジペンタエリスリトールへキサア
クリレート 100重量部、ペンゾイルパオキサイド 
4重量部、シリコーン系レベリング剤5H−190(東
しシリコーン■製) 0゜5部、ハイドロキノン七ツメ
チルエーテル 2000ppm(重合性モノマーの総量
に対する重量比)を混合溶解して硬化性組成物を作り、
同様に塗布装置にセットした。
ポリエチレンチレンテレフタレートポリマーを溶融し、
スリットダイから20’Cに保持したキャスティングド
ラム上に押し出し、冷却固化してシート状となした後、
このシートを約80’Cに保ちながら約3.5倍に縦延
伸し、次いで該−軸延伸フィルムの表面をコロナ放電処
理した後、該処理面に前記の硬化性組成物をリバースグ
ラビアコータにより塗布し、続いて該硬化性組成物の塗
布されたフィルムを約105°Cに保ちながら約5秒間
で3,3倍に横延伸して二軸延伸フィルムとなした後、
引き続きこのフィルムを230’Cで約10秒間熱固定
し、硬化性組成物の完全に硬化したポリエステル積層体
(ポリエステルフィルムの膜厚み30μ、硬化膜の層厚
み3μ)を1qだ。
この積層体は表面が平滑で、曇りがなく、耐摩耗性、接
着性のランクはそれぞれS3、A5であり、可どう性は
2.0mmφであった。耐沸水性テスト後も耐摩耗性、
接着性のランクはそれぞれS3、A5と変化はなかった
実施例6 ジペンタエリスリトールへキサアクリレート70重量部
、N−ビニルピロリドン 30重量部、ベンゾイルパー
オキサイド 8重量部、ハイドロキノン七ツメチルエー
テル 2000ppm (重合性モノマーの総量に対す
る重量比)を混合溶解して硬化性組成物を得た。
ポリエチレンチレンテレフタレートイソフタレートポリ
マー(テレフタル酸/イソフタル酸 82.5/17.
5>を溶融し、スリットダイから20’Cに保持したキ
ャスティングドラム上に押し出し、冷却固化してシート
状となした後、このシートを約so’cに保ちながら約
3.4倍に縦延伸し、次いで該−軸延伸フィルムの表面
をコロナ放電処理した復、該処理面に前記の硬化性組成
物をリバースグラビアコータにより塗布し、続いて該硬
化性組成物の塗布されたフィルムを約100°Cに保ち
ながら約5秒間で3.0倍に横延伸して二軸延伸フィル
ムとなした後、引き続きこのフィルムを190’Cで約
15秒間熱固定し、硬化性組成物の完全に硬化したポリ
エステル積層体(ポリエステルフィルムの膜厚み40μ
、硬化膜の層厚み3μ)を得た。
この積層体は表面が平滑で、曇りがなく、耐摩耗性、接
着性のランクはそれぞれS3、A5でおり、可どう性は
2.○mφであった。耐沸水性のテスト後も耐摩耗性、
接着性のランクはそれぞれS3、A5と変わらなかった
比較例1 熱重合開始剤ペンゾイルパーオキザイドの代わりに、光
重合開始剤 イルガキュア 184(チバガイギ−(株
)製)5重量部を用い、また、ハイドロキノンモノメチ
ルエーテルの添加量を]ooppmに減らした他は、実
施例1に用いたと全く同じ硬化性組成物を、厚さ30μ
のポリエチレンテレフタレートフィルムに硬化1変の膜
厚が3μになるようにバーコータで塗布した。続いて、
塗膜面から12cmの高さにセットした80W/cmの
強度を有する高圧水銀灯のしだを3m/分の速度で通過
させた。塗膜は完全に硬化した。この積層体の硬度のラ
ンクはS3であったが、接着性が全く弱く接着性試験で
被膜は完全に剥離した。
比較例2 熱重合開始剤ベンゾイルパーオキサイドの代わりに、光
重合開始剤 イルガキュア 1845重量部を用い、ま
た、ハイドロキノンモノメチルエーテルの添加量を11
00pDに減らした仙は、実施例5に用いたと全く同じ
硬化性組成物を、厚ざ16μのポリエチレンテレフタレ
ートフィルムに硬化後の膜厚が3μになるようにバーコ
ータで塗布した。続いて、塗膜面から12cmの高さに
セットした80W/cmの強度を有する高圧水銀灯のし
だを3m/分の速度で通過させた。塗膜は完全に硬化し
た。この積層体の硬度のランクはS3であったが、接着
性が全く弱く接着性試験で被膜は完全に剥離した。また
、この積層体はカールが太きく200m角の積層体をテ
ーブルの上に置くと筒状に丸まった。
[発明の効果] 本発明は、上述のごとくポリエステルフィルムを溶融押
出した後、延伸前に、重合硬化性の単量体と熱重合禁止
剤または抑制剤と熱重合開始剤からなる組成物を塗布せ
しめ、しかる後、延伸および熱固定を連続的に行なうよ
うにしたので、次のような優れた効果を奏するものでお
る。
(1)連続工程中でフィルムの延伸と同時に表面硬度化
層が形成されるため、工程が簡略化され、効率的かつ安
価に表面硬度化ポリエステルフィルムを製造することが
できる。
(2)表面硬度化層とポリエステル層の接着性のよい表
面硬度化ポリエステルフィルムが得られる。
(3)耐久性のよい表面硬度化ポリエステルフィルムが
得られる。
(4)膜厚の薄いものでおってもカールの小さい表面硬
度化ポリエステルフィルムが得られる。
特許出願人     東し株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリエステルを溶融押出しして成形した未延伸フィ
    ルムまたはこれを1方向に延伸した一軸延伸フィルムの
    片面又は両面に、1分子中に少なくとも2個以上のアク
    リロイルオキシ基又は(メタ)アクリロイルオキシ基を
    有する単量体の少なくとも1種と、熱重合禁止剤または
    抑制剤の少なくとも1種と、熱重合開始剤とからなる組
    成物を塗布した後、延伸し、引き続いて熱固定すること
    を特徴とするポリエステル積層体の製造方法。 2 組成物が共重合可能なビニル化合物単量体を含むこ
    とを特徴とする請求項1記載のポリエステル積層体の製
    造方法。
JP63158750A 1988-06-27 1988-06-27 ポリエステル積層体の製造方法 Pending JPH028030A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6649216B2 (en) 2000-09-07 2003-11-18 Mitsubishi Polyester Film, Llc In-line ultraviolet curable coating process and products produced thereby
US7332213B2 (en) 2003-06-30 2008-02-19 Toray Industries, Inc. Hardcoat film, antireflection film and equipment for display
US8309202B2 (en) 2006-10-06 2012-11-13 Toray Industries, Inc. Hard-coated film, method for production thereof and antireflection film

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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