JPH027822Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はインスタント食品等の食品容器であつ
て、別途加熱手段を必要とせず自体で加熱可能な
食品容器に関する。

（従来技術） 鍋焼うどん、ゆでうどんなどの名称でアルミニ
ウム箔製容器にパックされた鍋物インスタント食
品が販売されている。これらはパツクフイルムを
剥して容器内に水を注ぎ込んでガスコンロ等の加
熱手段に載置し加熱する形態のものである。従
来、この種の商品に対する考案は種々施されてき
ているが、それらはいずれもアルミニウム箔製容
器そのものの改良、フイルム被包に関する改良な
どであつて、加熱手段に関連するものは見出せな
い。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、従来のこの種商品は、加熱手段が手元
に或いは身近にない場合には飲食の用に供するこ
とができず、行楽先などに携帯しようとする場合
には携帯用の加熱手段を別途入手して併せて携帯
しなければならないなど、簡便さに欠けるところ
があつた。

本考案は、上記現状に着眼してなしたもので、
別途加熱手段を要せず、どのような場所でも店頭
で講入した本考案の商品があればよく、その包装
を剥し、容器の組合わせを若干ずらして着火すれ
ば、燃焼加熱が行われ、出来立ての食品をその容
器のまま飲食することができるようにした商品を
提供せんとするものである。

（問題点を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本考案は、周側部
に外側凹部を形成した耐火性の食品容器本体と、
周側部に内側凸部を形成した耐火性の燃焼容器と
において、凹凸部を上下方向に合致させた状態に
おいては、該凹凸部が嵌まり合いつつ容器本体が
燃焼容器内に嵌まり込み、容器を回動させて凹凸
部を喰違いにした状態においては容器本体の底乃
至周側下部が該凸部に載上乃至該凸部に係止する
ように該凹凸部を形成し、燃焼容器の内底に固形
乃至保形可能な燃料を配設して上記容器本体と燃
焼容器とを嵌め合わせて食品容器としたものであ
る。

（作用） 上記容器は、容器本体に食品を収納し、該容器
本体と燃焼容器とを最も深く嵌め合わせて嵩張ら
なくした状態において全体をストレツチ包装など
適宜に包装してワンパックの商品とする。使用時
は包装を剥し、容器本体を抜くようにして若干回
転させれば、該容器本体が燃焼容器の上部に載上
乃至係止するので、容器本体底面と燃焼容器内底
の燃料との間に燃焼空間が維持されることにな
り、マツチ、ライターなどの点火によつて燃料が
燃焼し、食品を加熱することができる。

（実施例） 以下、一実施例として示した図面によつて本考
案を詳述する。

１はアルミニウム箔などの耐火性の容器本体、
２は同様の燃焼容器、３は固形燃料である。な
お、容器本体内に収納されているべき食品の図示
は省略した。

容器本体１の周側面には燃焼容器２の内側凸部
５よりも燃料３の高さ分背の低い外側凹部４を適
間隔を置いて３個所に形成し、燃焼容器２の周側
面には上記外側凹部４よりも巾狭で該容器２内底
に載置した燃料３上に燃焼空間７を設け得る程度
の高さを有し、上面を容器２の底部を載上可能な
載置面６とした内側凸部５を形成してなつてい
る。

上記凹凸部４，５の個数は任意であるが、内側
凸部は２個以上、外側凹部４は内側凸部５と同数
またはそれ以上とするのが好ましく、少なくとも
内側凸部５が上下方向において外側凹部４に嵌ま
り合うように設定される。該凹凸部４，５の高さ
はともに容器本体１，燃焼容器２のそれぞれの上
縁に至るまでの適宜高さに設定可能である。ま
た、各載置面６はその内縁を結ぶ仮想円が容器本
体１の底面外周円よりも小となるように設定され
るのが好ましいが、該容器本体１の周側面下部に
おける外周円と同じになるように設定されてもよ
い。

上記容器は第４，５図に示されているように、
両凹凸部４，５を嵌め合わせるようにして容器本
体１を最も深く燃焼容器２に嵌め込んだ状態にお
いてフイルム８によつて全体を被包してコンパク
トに商品化される。

この容器は、第５，６図に示されているよう
に、容器本体１と燃焼容器２との嵌まり合いを一
旦外し、該容器本体１の外側凹部４が形成されて
いない底周縁部を燃焼容器２の内側凸部５の載置
面６に載せるようにして両容器１，２を合わせれ
ば、容器本体１の下側に燃焼空間７が形成維持さ
れ、燃料３が燃焼可能となる。上記載置面６以外
の両容器１，２間には十分な空隙が生じるので燃
焼用の外気９が十分に流入し得る。

なお、燃焼容器２の周側には、屋外での使用の
際に風によつて燃焼が吹き消されてしまわない程
度の空気孔乃至間隙を形成してもよく、また、上
記例は容器形状を平面丸型として説明したが、角
型とすることができることは無論である。一方、
収納する食品はどのような加工形態のものであつ
てもよく、生物であつてもよい。

（考案の効果） 以上のように本考案によつて、加熱手段を内蔵
した食品容器を極めてコンパクトなものとして提
供することができ、これによれば、別途加熱手段
を要せず、携帯にも便利であり、取扱いも極めて
簡単で、どのような場所でも出来立て状態での飲
食が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一例容器を一部切断して示し
た分解斜視図、第２図は包装状態における第１図
容器の一部切断側面図、第３図はその平面図、第
４図は加熱状態における第１図容器の側断面図、
第５図はその平面図である。 １……容器本体、２……燃焼容器、３……燃
料、４………外側凹部、５……内側凹部、６……
載置面、７……燃焼空間。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 周側部に外側凹部を形成した耐火性の食品収納
   容器本体と、周側部に内側凸部を形成した耐火性
   の燃焼容器とにおいて、凹凸部を上下方向に合致
   させた状態においては、該凹凸部が嵌まり合いつ
   つ容器本体が燃焼容器内に嵌まり込み、容器を回
   動させて凹凸部を喰違いにした状態においては容
   器本体の底部乃至周側下部が該凸部に載上乃至該
   凸部上部に係止するように該凹凸部を形成し、燃
   焼容器の内底に固形乃至保形可能な燃料を配設し
   て上記容器本体と燃焼容器とを嵌め合わせてなる
   食品容器。