JPH0277305A - 氷雪路用タイヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は氷雪路用タイヤに関する。

〔従来の技術〕

従来の氷雪路用タイヤとしてのスパイクタイヤは、走行
時に路面を破壊し、多量の粉塵を発生して公害の原因に
なるため社会問題上、その使用が禁止されようとしてい
る。

そこで、上記スパイクタイヤに代わるタイヤとして、多
くの提案がなされている。たとえば、特開昭６３−９２
６５９号公報には、湿潤路面の制動性能と氷雪路面の駆
動性、制動性を共に具備し、実用に耐える耐摩耗性を有
するタイヤとして、トレッド表部に特定のガラス転移点
を有し、特定量のカーボンブランクを配合したゴム中に
粉末加硫ゴムを配合したゴム組成物からなる補強ゴム層
を設けたタイヤが提案されている。そしてこの特開昭６
３−９２６５９号公報には、トレッド表面に独立気泡を
有する発泡ゴムを用いた氷雪路用タイヤについて記載さ
れ、このタイヤは耐摩耗性の点で実用性に乏しいと述べ
られている。

しかしながら、これらの氷雪路用タイヤは、それぞれ特
徴を有するものの、スパイクタイヤに代替可能な氷雪路
性能を有するものではなかった。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明の目的は、氷雪路面並びに非氷雪路面のいずれに
対しても良好な駆動・制動性を有し、良好な耐摩耗性能
を有するタイヤを提供することである。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、トレッド面に水溶性粒子および／またはトレ
ッドゴムに対し低接着性の加硫ゴム粒子を配合したゴム
組成物からなる表層部を設けたことを特徴とするもので
ある。

本発明タイヤのトレッド部の表層部は、前記水溶性粒子
および／またはトレッドゴムに対し低接着性の加硫ゴム
粒子を配合したゴム組成物から構成されており、路面に
接する該表層部には前記水溶性粒子の溶出または低接着
性加硫ゴム粒子の脱落より、微細な孔が形成され、この
微細な孔によってタイヤの摩擦係数、特に水路面上の摩
擦係数が増大し、タイヤの氷雪路面における良好な駆動
・制動性能が発揮されるのである。

そして、本発明タイヤは、前記トレッド表面に独立気泡
を有するゴム層を設けたタイヤとは異なり、路面に接す
る表面は多孔質化されるが、内部まで多孔質化されるわ
けではないので、該表層部の硬度低下による耐摩耗性の
減少を抑制ないし防止することができる。

このようなトレッド面に設けられる表層部を構成するゴ
ム成分としては、タイヤのトレッド用ゴムとして使用さ
れている、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−
ブタジェンゴム（ＳＢＲ）、ブタジェンゴム（ＢＲ）、
ブチルゴムなどを例示することができる。

そして、これらのゴム成分に配合される水溶性粒子とし
ては、たとえば水酸化ナトリウム（食塩）、粒状消石灰
、硫酸アルミニウム、硝酸カルシウム、硝酸アンモニウ
ム、硫酸アンモニウム、硝石等の無機系化合物、ポリビ
ニルアルコール（ポパール）、尿素、ポリエチレングリ
コールナトリウムアルキルサルフェート、アルギン酸ナ
トリウム、ケイ酸ナトリウム、ビニルピロリドン共重合
体、アルキルナフタレン・スルホン酸ナトリウム、イソ
ブチルナフタレン・スルホン酸ナトリウム、カルボキシ
メチルデンプン等の無機、有機系化合物からなる微粒子
を挙げることができる。

また、低接着性加硫ゴム粒子としては、トレッド面に設
けた該表層部が路面との接触により変形し、この変形に
よって脱落するものであればよく、たとえばシリコーン
系ゴムや弗素系ゴム等または天然ゴムやＢＲゴム等から
なる加硫ゴム粒子等を離型剤等で表面処理したものを例
示することができる。

これら水溶性粒子または加硫ゴム粒子は、それぞれ、単
独で配合してもよいが、両者を混合して配合することが
好ましい。

これら水溶性粒子または加硫ゴム粒子の大きさは、平均
粒子径で１０００μｍ以下、好ましくは１０〜５００μ
ｍのものがよい。

該トレッド表層部を形成するゴム組成物中における水溶
性粒子または加硫ゴム粒子の配合量は、ゴム成分１００
重量部当たり３〜３０重量部がよい。３重量部よりも少
ないと、氷雪路性能が不十分になるし、３０重量部より
も多くなると、該トレッド表層部の耐摩耗性や強度が低
下するため好ましくない。

さらに該トレッド表層部を形成するゴム組成物中には、
カーボンブラック、硫黄、酸化亜鉛、プロセスオイル、
加硫促進剤、老化防止剤などの各種添加剤が配合される
ことはいうまでもない。

上記水溶性粒子および／または低接着性加硫ゴム粒子を
配合したゴム組成物からなる表層部の厚さは、本発明タ
イヤのトレッド部の厚さの少なくとも５χ、好ましくは
４０〜７０χにするのがよい。５χよりも薄いと本発明
の目的を達成することができないし、余りに厚くなりす
ぎると、タイヤトレンド部の剛性が低下し、発熱が高く
なるため好ましくない。

そして、該表層部を有するタイヤの製造方法としても、
たとえば該水溶性粒子または低接着性ゴム粒子を配合し
たゴム組成物を押出成形によりゴムシートに成形し、こ
れをベルト層等の他のタイヤ構成材料と積層・成形した
後、加硫してタイヤに成形する方法を採用することがで
きる。

〔実施例〕

以下、実施例により本発明並びにその効果を具体的に説
明する。

なお、氷上制動試験は次の試験法により評価した値であ
る。

木ｆｆｉ旧に狡： 氷上路面上で、初速度４０Ｋｍ／時から４輪共に急ブレ
ーキをかけてロックさせた状態で制動をかけて試験車両
を停止させ、ブレーキをかけた地点から車両が停止した
地点までの距離を５回測定し、その平均制動停止距離の
値をもって氷上制動性の尺度とした。

各タイヤについての上記測定結果を、標準タイヤ（ＪＩ
Ｓ硬度６２’、Ｔｇ−５５℃の単一ゴムからなるトレッ
ドゴム層を有するタイヤ）の平均制動停止距離でもって
除した値を１００倍した指数で表示した。

実施例１．２、比較例 表に示す配合組成を有するゴム組成物を調製し、これら
のゴム組成物から作成された厚さが５．５　ｆｆｕｎ　
（）レッドの厚さの５０χに相当する）のキャップトレ
ッドゴム層を設けたタイヤ（サイズが１６５ＳＲ１３）
ならびに比較のためこのキャップトレッドゴム層が設け
られていなタイヤを作成した。これらのタイヤについて
、氷上制動テストを行い、表に示す結果を得た。

上表中、食塩の平均粒子径は約２００μｍである。加硫
ゴム粒子は、平均粒子径が約５００μｍのシリコンゴム
である。

〔発明の効果〕

本発明によれば、スパイクピンを打込まなくても、該ト
レッド面表層部の接地面に形成される微細な孔により高
い氷雪性能が得られ、スパイクピン等を植え込む必要が
ないので、騒音、路面破損、粉塵の発生などの公害の問
題を解消することができる。

代理人　弁理士　小　川　信　−

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. トレッド面に水溶性粒子および／またはトレッドゴムに
   対し低接着性の加硫ゴム粒子を配合したゴム組成物から
   なる表層部を設けた氷雪路用タイヤ。