JPH0273246A - 写真印画紙用支持体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は写真印画紙用支持体に関するものである。更に
詳しく述べるならば、本発明は耐傷性、耐カール性の優
れた写真印画紙用支持体に関するものである。

〔従来の技術〕

近年、写真の現像処理の高速化に伴い、従来使用されて
いたバライタ紙に代わって、原紙の両面をポリオレフィ
ン樹脂で被覆した耐水性写真印画紙用支持体が使用され
るようになっている。

写真印画紙用支持体に要求される性質としては寸法安定
性、耐湿性、接着性、隠蔽力などが優れていること、お
よび、写真乳剤層に悪影響を与えないことなどがあるが
、そのほかに、耐カール性、耐傷性が優れていることも
必要である。

印画紙用支持体は、一般に、その一方の面に透明なポリ
オレフィン樹脂被覆層が設けられ、他の一方の面に、二
酸化チタンのような顔料を含む不透明なポリオレフィン
樹脂被覆層が設けられており、後者の不透明なポリオレ
フィン樹脂被覆層（表面被覆層）の上に写真乳剤層を設
けて印画紙が形成される。

このようにして製造される印画紙用支持体においては、
特公昭４Ｂ　−９９６３４こも記述されているように乳
剤層を塗布する側（表面側）には高圧法の低密度ポリエ
チレンを被覆し、裏面側には中圧法または低圧法の高密
度ポリエチレンを単独、またはそれと高圧法の低密度ポ
リエチレンとの混合物で被覆し、それによって、乳剤を
塗布する側（表面側）被覆層中のポリエチレンの密度を
、裏面側被覆層中のポリエチレンの密度より低くし、こ
の支持体から作成された印画紙のカール発生を防止する
のが普通であった。

ところが前記のような従来の技術では、乳剤塗布側（表
面側）′ｆａ、覆層に高圧法低密度ポリエチレンを使用
するので、得られる被覆層表面の耐傷性が低いという問
題がある。即ち、この表面被覆層に、乳剤塗工時におけ
る塗工機のガイドローラーどの接触、あるいはロールに
巻き取られるときの裏面被覆層との接触によって傷がつ
けられ、その傷が乳剤塗布後の印画紙および現像処理後
の印画紙にも残留し、それが写真印画紙の商品価値を低
下させる原因となっていたのである。

〔本発明が解決しようとする課題〕

本発明は前述の従来の写真印画紙用支持体の有する欠点
を解消し、耐カール性を高水準に維持しつつ、耐傷性の
著しく向上した写真印画紙用支持体を提供することを目
的とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

本発明の写真印画紙用支持体は、シート状基体と、この
基体の表面（乳剤塗布面側）および裏面上に形成され、
かつポリオレフィン樹脂を主成分とする樹脂材料からな
る被覆層とを有し、前記表面被覆層中のポリオレフィン
樹脂が、０．９１５〜０．９３５　ｇ／ｃｄの密度を有
するエチレン−α−オレフィン線状低密度共重合体を３
０重量％以上の含有率で含有することを特徴とするもの
である。

本発明に用いられるシート状基体としては、広葉樹バル
ブ、針葉樹バルブ、広葉樹針葉樹混合バルブ等の、クラ
フトバルブ、サルファイドバルブ、ソーダバルブ等通常
使用されているバルブから成る原紙を使用できる。また
、必要によっては合成バルブ、合成繊維を含むバルブか
ら製造された原紙も使用することができる。

シート状基体の種類および厚味に関しては特に制限はな
いが、シート状基体を製造後、これにカレンダーなどに
より圧力を印加して圧縮し表面平滑性を改善したものが
好ましく、その坪量は、５０〜２５０ｇ／ＩＴ？、その
厚さは４０〜２７０ｊ！ｍであることが好ましい。

本発明にシート状基体として用いられる原紙は、通常の
紙用各種添加剤、例えば乾燥紙力増強剤（カチオン化澱
粉、カチオン化ポリアクリルアミド、アニオン性ポリア
クリルアミド等）、サイズ剤（脂肪酸塩、ロジン、マレ
イン化ロジンカチオン化サイズ剤、反応性サイズ剤等）
、填料（タレ、カオリン等）、湿潤紙力増強剤（メラミ
ン樹脂、エポキシ化ポリアミド樹脂など）、定着剤（硫
酸アルミニウム、カチオン化澱粉など）、ｐＨ調節剤（
荷性ソーダ、炭酸ソーダ等）などの１種以上を含んでい
てもよい。また原紙は水溶性高分子添加剤、サイズ剤、
ｆｉ機電解質、吸湿性物質、顔料、ｐＨ調節剤などの１
種以上を含む処理液でタブサイズ、又はサイズプレスさ
れたものであってもよい。

本発明の支持体において、表面被覆層はポリオレフィン
樹脂を主成分とする樹脂材料により形成され、この表面
被覆層中のポリオレフィン樹脂は、０．９１５〜０．９
３５ｇ／ＣＪｌの密度を有するエチレン−α−オレフィ
ン線状低密度共重合体（以下これをＬ−ＬＤＰＥと記す
）を、３０重量％以上の含有率で含むものである。

Ｌ−ＬＤＰＥを用いて形成された表面被覆層を有する支
持体は、高圧法低密度ポリエチレンを用いて形成された
表面被覆層を有する従来の支持体とはソ゛同等の良好な
耐カール性を示す。しかし、前者（本発明）の表面被覆
層の耐傷性は、後者（従来技術）の表面被覆層の耐傷性
よりもはるかにすぐれている。すなわち本発明の支持体
の表面被覆層は、支持体を製造するときのベーパロール
との接触、乳剤塗工機のガイドローラーとの接触、又は
ロールに巻き取られるときの裏面被覆層との接触によっ
て傷をつけられることがなく、或いは極めて少ないもの
であり、従って本発明の支持体を用いることにより極め
て乳剤層面質のすぐれた写真印画紙を得ることができる
。

本発明の支持体の表面被覆層中のポリオレフィン樹脂は
３Ｏ−１００重量％のＬ−ＬＤＰＥを含むものである。

　Ｌ−ＬＤＰＨの含有率が３０重量％未満になると、得
られる表面被覆層の耐傷性は不満足なものになる。

本発明の表面被覆層中のポリオレフィン樹脂は、３０重
量％以上のＬ−ＬＤＰＢと、７０重量％以下の他のポリ
オレフィン樹脂との混合物であってもよいが、この混合
物の平均密度が、裏面被覆層中のポリオレフィン樹脂の
密度より高くならないことが好ましい（特公昭４８−９
９６３号公報）。

本発明に用いられるＬ−ＬＤＰＨの密度は、０．９１５
〜０．９３５ｇ／ｃｄの範囲にあるものであり、好まし
くは、０．９２０〜０．９３０ｇ／ｃｍ３の範囲にある
ものである。し−ＬＤＰＲの密度が０．９１５ｇ／ｃｄ
未満であると、得られる表面被覆層の耐傷性が不十分に
なり、また、それが０．９３５ｇ／ｃｄを越えると、得
られる支持体の耐カール性が不十分となる。

このようなエチレン−α−オレフィン線状低密度共重合
体（Ｌ−ＬＤＰＥ）はエチレンと少なくとも１種のα−
オレフィンの混合物をクロム系、又はチーグラー系触媒
の存在下において、低圧における気相重合法、スラリー
重合法、溶液重合法、又は高圧バルク重合法により共重
合させることにより製造される。Ｌ−ＬＤＰＥとしては
低圧気相重合法により製造されたものが最も好ましい。

エチレンに共重合されるα−オレフィンとしてはプロピ
レン、ブテン−１、ペンテン−■、ヘキセン−１、ヘプ
テン−１、オクテン−１，４−メチルペンテン−１など
を用いることができ、その共重合比率には、得られる共
重合体が、所定の密度を有する限り格別の限定はないが
、−ａに、１〜６モル％であることが好ましい。

本発明に用いられるＬ−ＬＤＰＨのメルトインデックス
については、それが正常な溶融押出し塗工に使用し得る
限り格別の制限はないが、一般に、２〜３０ｇ／１０分
の範囲内にあることが好ましい。

本発明の支持体の裏面被覆層は、ポリオレフィン樹脂を
主成分とする樹脂材料により形成されるが、この樹脂材
料の組成などに格別の制限はなく、従来一般に使用され
ているものであってよい。

一般に、支持体の裏面被覆層は、０．９２５〜０．９６
０ｇ／−の密度を有するポリオレフィン樹脂、主として
ポリエチレン樹脂、エチレン−プロピレン共重合体樹脂
からなるものである。前述のように裏面被覆層中のポリ
オレフィン樹脂は、表面被覆層のポリオレフィン樹脂よ
りも高い密度を有することが好ましい。

本発明の支持体において、表裏再被覆層の重量、および
厚さに格別の制限はない。再被覆層の厚さは同一であっ
てもよく、或いは互いに異なっていてもよく、得られる
支持体の耐カール性その他の所望性能を勘案して設定さ
れるが、一般に、１５〜５０ｎの範囲内にあることが好
ましい。

本発明の支持体の表・裏両被覆層には、所望量の添加剤
、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、炭酸カルシ
ウム、アルミナなどの白色顔料、ガラス繊維、アスベス
ト、ボイスカーなどの繊維状フィラー、カーボンブラッ
ク、フタロシアニン系顔料、黄鉛、チタンイエロー、ベ
ンガラ、群青などの着色顔料、通常の樹脂に混合される
安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、可塑剤、分散剤、滑
剤、螢光剤などが含まれていてもよい。これらの添加剤
の種類、添加量、および添加方法などについては、例え
ば米国特許第３，８３３，３８０号、第４，１６９．１
８８号、第３，５０１，２９８号、第３，４４９，２５
７号、および第３．４９９，７６２号などに記載を参照
して設定するごとができる。また、米国特許第３．８８
４，６９２号に記載されているように、それらの添加剤
を、各被ｒＲ層の形成後に、その上に塗布することもで
きる。さらに、米国特許第２．７１５．０７５号、第２
，８４６，７２７号、第３，５４９，４０６号、および
第３，５９０．１０７号等に記載されているように、各
被覆層に対し、必要に応じて表面活性化処理を施しても
よい。

本発明の支持体における表裏両面被覆層はそれぞれ押し
出し塗布法によって形成することができる。

ｉｆｆ常、ポリオレフィン樹脂材料からなる被覆層は、
走行するシート状基体上に加熱溶融した樹脂材料を流延
する、いわゆる押出コーティング法によって形成され、
シート状基体の両面が所定の樹脂材料によって被覆され
る。また、被覆操作前に、シーＩ・状基体にコロナ放電
処理、火災処理などの活性化処理を施してもよい。得ら
れた支持体の乳剤塗布側表面は、その用途に応じて光沢
面、マント而、絹目面などを有するものであってもよく
、またその裏面は、通常無光沢面であり、表面あるいは
必要に応じて表裏両面にもコロナ放電処理、火災処理な
どの活性化処理を施してもよい。

１、耐傷性 写真印画紙用支持体の表面（乳剤を塗布する面倒）と他
の支持体の裏面とが接触するように重ね合わせ、この積
層物に０．４　ｋｇ／　Ｃｌ１１の加重をかけ、４０℃
で７２時間静置する。この処理を行う前と行ったあとの
支持体表面被覆層表面の光沢度（入射角６０°、反射角
６０″で測定）の差により耐傷性を下表のように評価し
た。

〔実施例〕

以下実施例により本発明の詳細な説明する。なお、各実
施例、および比較例において調製された写真印画紙用支
持体の耐傷性、および写真印画紙の耐カール性は次の様
にして評価した。

耐傷性評価Ａ、Ｂの支持体は実用に適している。

２、耐カール性 １０１ＪＸ１０ｃ１１に切断した印画紙を、２０°Ｃ，
６５％Ｉ？Ｈの雰囲気に１６時間放置した後、湾曲した
内側の面を上向きにして平面上に置き、その四隅端部と
平面との平均距離を測定し、その結果を次の４段階に評
価した。

Ａ：印画紙四隅端部の平面からの距離力月１未満。

Ｂ：印画紙四隅端部の平面からの距離が１１以上で２龍
未満。

Ｃ：印画紙四隅端部の平面からの距離が２鰭以上で４■
１未満。

Ｄ：印画紙四隅端部の平面からの距離が４龍以上。

上記４段階のうち評価ＡおよびＢのものが合格であって
実用に適している。

１〜５および　　　１〜４ 実施例１〜５および比較例１〜４の各々において、坪１
１７０　ｇ　／　ｍの上質紙をシート状基体として、そ
の両面にコロナ放電を施した後、押し出し被覆法により
このシート状基体の表面上に第１表に示す組成のポリエ
チレン組成物により厚さ３０庫の表面被覆層を形成し、
さらにシート状基体の裏面には密度が０．９４０　ｇ／
ｃｍＳＭｌが８ｇ／１０分のポリエチレンにより厚さ２
７趨の裏面被覆層を形成して写真印画紙用支持体を作成
した。この写真印画紙用支持体の表面被覆層表面にコロ
ナ放電を施し、この表面上に通常の白黒写真用の写真乳
剤（ロックランド・コロイド社製、商品名リキッドライ
ト）を１５μの厚さに塗布して印画紙を製造した。得ら
れた写真印画紙用支持体の表面被覆層の耐傷性、および
得られた印画紙の耐カール性を評価した。結果を第１表
に示す。

以下余白 第１表から明らかなように、本発明の実施例Ｉ〜５で得
られた写真印画紙用支持体の耐傷性と印画紙の耐カール
性はすぐれたものであった。しかし、比較例１〜４では
、得られた写真印画紙用支持体の耐傷性および印画紙の
耐カール性のいずれかが不良であった。すなわち本発明
の写真印画紙用支持体が実用上価れた特性を有している
ことが確認された。

〔発明の効果〕

本発明により、良好な耐カール性とともに、優れた耐傷
性を有する写真印画紙用支持体を得ることができる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、シート状基体と、この基体の表面（乳剤塗布面側）
   および裏面上に形成され、かつポリオレフィン樹脂を主
   成分とする樹脂材料からなる被覆層とを有し、 前記表面被覆層中のポリオレフィン樹脂が、０．９１５
   〜０．９３５ｇ／ｃｍ＾３の密度を有するエチレン−α
   −オレフィン線状低密度共重合体を３０重量％以上の含
   有率で含有することを特徴とする写真印画紙用支持体。