JPH027299B2 - - Google Patents
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- JPH027299B2 JPH027299B2 JP15927682A JP15927682A JPH027299B2 JP H027299 B2 JPH027299 B2 JP H027299B2 JP 15927682 A JP15927682 A JP 15927682A JP 15927682 A JP15927682 A JP 15927682A JP H027299 B2 JPH027299 B2 JP H027299B2
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Description
本発明は銅、銀、ホウ素、アルミニウム、ス
ズ、鉛、チタン、ジルコニウム、バナジウム、ク
ロム、モリブデン、タングステン、マンガン、
鉄、コバルト、ニツケル、ルテニウム、ロジウ
ム、パラジウム、オスミウム、イリジウムおよび
白金からなる群より選択される元素の単体および
化合物から選ばれる少なくとも1種を含む触媒の
存在下に、 一般式 (R1は水素あるいは炭素数1〜18の有機残基で
ある。) または一般式 (R2およびR3はそれぞれ水素あるいは炭素数1
〜18の有機残基である。R2とR3は連結し環を形
成していてもよい)で示されるシクロペンチルペ
ルオキシド化合物を分解させてグルタルアルデヒ
ドを製造する方法に関する。 グルタルアルデヒドは各種化学製品の重要な中
間原料であり、また皮なめし剤、マイクロカプセ
ルの硬化剤、殺菌剤、架橋剤、酵素の固定化剤な
どの用途にも使用されている。グルタルアルデヒ
ドは現在、主にアクロレインとビニルエーテルの
Diels−Alder反応で生成する2−アルコキシ−ジ
ヒドロピランを加水分解することによつて製造さ
れている。しかしこの方法は工程が長く、しかも
原料が高価で入手しにくいという欠点を有する。
この他に1,5−ペンタンジオールを酸化する方
法も知られているが、この方法も原料が高価であ
るうえに得られるグルタルアルデヒドの純度が非
常に悪いという欠点がある。したがつてグルタル
アルデヒドは他の化学製品に比べ非常に高価格な
ものとなつており、安価で化学的に容易に合成可
能な原料を用いた純度のよいグルタルアルデヒド
の製造法の開発が期待されている。 このような工業的な観点から工業的に比較的安
価に入手できるシクロペンテンあるいはシクロペ
ンテン誘導体を原料とするグルタルアルデヒドの
製造法の開発が期待される。シクロペンテンある
いはシクロペンテン誘導体の酸化によるグルタル
アルデヒドの製造方法としては一般にはシクロペ
ンテンから1,2−シクロペンタンジオールを合
成し、この1,2−シクロペンタンジオールを四
酢酸鉛や過沃素酸のような酸化剤で酸化する方法
が知られている。この方法は選択性は良好である
が、四酢酸鉛や過沃素酸が触媒ではなく酸化剤と
して化学量論的に消費されてしまうという欠点が
ある。この他にシクロペンテンにオゾンを作用さ
せてオゾナイドとし、これを還元分解しグルタル
アルデヒドを得る方法も知られている。しかしこ
の方法では反応の中間体として爆発の危険性の大
きいオゾナイドが生成するため工業的な規模での
生産には適さないという欠点がある。 最近、モリブデン化合物の存在下、シクロペン
テンあるいはシクロペンテンオキシドを過酸化水
素で触媒的に酸化するという方法が提案されてい
る(たとえば特公昭52−28606号、特公昭51−
33526号)。しかし、この方法もいくつかの重大な
欠点を有している。第一には水の存在により反応
が停止してしまうために非水系で反応を行わねば
ならないことである。すなわち、市販の低濃度の
過酸化水素水溶液は用いることができず、有機溶
媒で抽出して得た水を含まない過酸化水素を用い
なければならない。そのようにしてもなお、過酸
化水素がシクロペンテンあるいはシクロペンテン
オキシドと反応する際に水が生成してくるため、
この水を連続的に除去しなければならない。 第二の問題点は、1,2−シクロペンタンジオ
ールが多量に副生することである。このジオール
はグルタルアルデヒドとの分離が非常に困難であ
り、製品グルタルアルデヒドの純度を低下させて
しまうためにできるだけ副生をおさえなければな
らない物質である。 第三にもつとも重大な問題は生成したグルタル
アルデヒドがさらに反応してしまうことである。
グルタルアルデヒドは非常に不安定な物質であ
り、生成したあとも、反応系から分離することな
く反応を継続するとせつかく生成したグルタルア
ルデヒドがさらに酸化されてカルボン酸になつた
り、縮合反応によつて無駄に消費されたりしてし
まうことになる。 以上のような理由から、この方法では純度の高
いグルタルアルデヒドを製造することは困難であ
り、また収率の向上もむずかしいことが明らかで
ある。したがつて、過酸化水素を用いたシクロペ
ンテンの酸化によるグルタルアルデヒドの製造法
の工業化は非常に困難であると考えられる。 一般に、各種化学製品の製造にあたつて簡単に
実施でき、収率が高いことが要求されるのは勿論
であるが、グルタルアルデヒドの製造において
は、さらにその不安定さを十分に考慮したもので
なければならない。したがつて単に収率が高くて
も、生成したグルタルアルデヒドがさらに反応し
たり、不純物の除去にエネルギーを浪費するよう
な製造法は工業的には適当でないと考えられる。 シクロペンチルペルオキシド化合物を原料とし
たグルタルアルデヒドの製造方法はこのような点
から考えて非常に経済的なプロセスである。本発
明者らはすでにシクロペンチルペルオキシドの熱
分解によるグルタルアルデヒドの製造法を提案し
ている(特願昭57−3867号)。この方法は過酸化
水素等の酸化剤を使用していないため、分解生成
したグルタルアルデヒドが酸化されることがな
い。したがつてこの方法は従来法に比べグルタル
アルデヒドの選択性は著しく高いものである。し
かしながらこの熱分解法は比較的高温を必要とす
るため、エネルギー的には必ずしも有利ではな
く、また熱分解の方式によつては生成したグルタ
ルアルデヒドが多少変質するという問題があつ
た。 本発明者らはこのような状況を認識したうえ
で、重要な化学原料であるグルタルアルデヒドの
安価で効率的な製造方法について鋭意研究を重ね
た結果、本発明を完成するに到つた。 すなわち、本発明は銅、銀、ホウ素、アルミニ
ウム、スズ、鉛、チタン、ジルコニウム、バナジ
ウム、クロム、モリブデン、タングステン、マン
ガン、鉄、コバルト、ニツケル、ルテニウム、ロ
ジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウムお
よび白金からなる群より選択される元素の単体お
よび化合物から選ばれる少なくとも1種を含む触
媒の存在下に、 一般式 (R1は水素あるいは炭素数1〜18の有機残基で
ある。) または一般式 (R2およびR3はそれぞれ水素あるいは炭素数1
〜18の有機残基である。R2とR3は連結し環を形
成していてもよい。)で示されるシクロペンチル
ペルオキシド化合物を分解させてグルタルアルデ
ヒドを製造する方法に関する。 本発明の特徴はシクロペンテンあるいはシクロ
ペンテンオキシドから工業的に容易に合成できる
シクロペンチルペルオキシド化合物を触媒分解す
ることにより、高収率でグルタルアルデヒドを製
造できることであり、1,2−シクロペンタンジ
オールおよびその他の副生物がほとんど生じない
ことである。また本法の触媒分解によるグルタル
アルデヒドの製造方法は低温でも実施することが
できるため、グルタルアルデヒドの変質を防止す
ることができる。このため生成したグルタルアル
デヒドが縮合反応によつて消費されてしまうこと
がない。したがつて本法によつて製造されるグル
タルアルデヒドは非常に純度が高く、精製が容易
である。また、本法で用いられるシクロペンチル
ペルオキシド化合物は、シクロペンテンとオゾン
が反応して生成するオゾナイドに比べ、はるかに
安全であり、爆発の危険性が少ないため、工業的
にも十分使用できる原料である。 シクロペンテンあるいはシクロペンテンオキシ
ドを原料としてグルタルアルデヒドを製造する場
合、本発明の方法を実施するにあたつてあらかじ
めシクロペンチルペルオキシド化合物を合成して
おく必要がある。したがつて、シクロペンテンあ
るいはシクロペンテンオキシドを原料とした場
合、グルタルアルデヒドに至るまでのプロセスは
一見複雑になるように思われる。しかし、シクロ
ペンチルペルオキシド化合物の合成および分解は
いずれも容易に実施でき、各段階のいずれにおい
ても得られる生成物の収率が高く精製も容易であ
ることから、本法を用いたグルタルアルデヒドの
製造法は工業的に十分実施できるものである。ま
た、シクロペンチルペルオキシド化合物の合成お
よび分解を連続的に行うこともでき、実際のプロ
セスは簡略化された製造法となる。さらに本法を
用いたグルタルアルデヒドの製造法は従来知られ
ているシクロペンテンあるいはシクロペンテンオ
キシドの酸化法に比べて、一度シクロペンチルペ
ルオキシド化合物という比較的安定な中間体を経
由できることから、精製が容易で、純度の高いグ
ルタルアルデヒドを製造できるという特徴を有す
る。 さらにまた、本発明の方法においてはたとえシ
クロペンタンジオールが副生したとしても、以下
に示すようにこれに過酸化水素あるいは有機ヒド
ロペルオキシドを作用させることによつて、シク
ロペンチルペルオキシド化合物とすることができ
る。したがつて、たとえシクロペンタンジオール
が副生したとしても、これをも原料として利用で
きるのでグルタルアルデヒドの収率は非常に高く
ほとんど100%となる。 本発明の方法において使用される触媒は銅、
銀、ホウ素、アルミニウム、スズ、鉛、チタン、
ジルコニウム、バナジウム、クロム、モリブデ
ン、タングステン、マンガン、鉄、コバルト、ニ
ツケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オ
スミウム、イリジウムおよび白金の単体および化
合物の少なくとも一種またはそれ以上の混合物で
ある。これらの化合物としては原子価が零価の状
態にある元素の錯体、あるいは種々の原子価を有
する無機あるいは有機化合物の形で使用される。 これらの元素の化合物としては酸化物、混合酸
化物、水酸化物、オキシ酸、ヘテロポリ酸、これ
らの塩およびエステルがあげられる。これらは無
機ヒドロ酸、オキシ酸および炭素数40以下の有機
カルボン酸またはスルホン酸から誘導されるもの
があげられる。 これらの元素の錯体としては主に有機金属錯体
と呼ばれる錯体であり、有機基および/または無
機基によつて配位されているものがあげられる。 本発明で使用しうる触媒の例を示せば次の通り
である。すなわち、銅、銀、アルミニウム、ス
ズ、鉛、チタン、バナジウム、クロム、モリブデ
ン、タングステン、マンガン、鉄、コバルト、ニ
ツケル、ロジウム、パラジウムおよび白金などの
金属単体;銅−ニツケル、銅−白金、銅−パラジ
ウム、銅−金、銀−白金、銀−パラジウム、金−
白金、コバルト−イリジウム、コバルト−パラジ
ウム、コバルト−ロジウム、コバルト−鉄、ニツ
ケル−パラジウム、ニツケル−鉄などの合金;
銅、銀、ホウ素、アルミニウム、スズ、鉛、チタ
ン、バナジウム、クロム、モリブデン、タングス
テン、マンガン、鉄、コバルト、ニツケル、ロジ
ウム、パラジウム、オスミウム、イリジウムおよ
び白金の酸化物(Cu2O、CuO、Ag2O、AgO、
FeO、Fe2O3、Fe3O4、CoO、Co3O4、NiO、
RuO2、PdO、OsO4、IrO2、PtO2、MnO2、
CrO2、Cr2O3、CrO3、MoO2、Mo2O5、MoO3、
WO2、W2O5、WO6、VO2、V2O5、ZrO2、
TiO2、B2O3、Al2O3、PbOなど);これら元素の
オキシ塩化物、フツ化物、塩化物、臭化物、沃化
物;これら元素の硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩など
の無機酸塩、ピロリン酸塩、ポリリン酸塩、ホウ
酸塩、炭酸塩、蟻酸塩、酢酸塩、プロピオン酸
塩、酪酸塩、イソ酪酸塩、カプロン酸塩、カプリ
ル酸塩、ラウリル酸塩、ナフテン酸塩、ステアリ
ン酸塩、シユウ酸塩、コハク酸塩、グルタル酸
塩、アジピン酸塩、安息香酸塩、フタル酸塩など
の有機酸塩、ベンゼンスルホン酸塩;これら元素
のアセチルアセトネート、フタロシアニン錯体;
これら元素の金属・カルボニル(V(CO)6、Cr
(CO)6、Mo(CO)6、W(CO)6、Fe(CO)5、Ni
(CO)4、Ru3(CO)12、Os3(CO)12など);モリブデ
ン酸、クロム酸、オスミウム酸、タングステン酸
などのオキシ酸およびこれに対応するヘテロポリ
酸および上記酸のアルカリ金属塩またはアルカリ
土類金属塩などがあげられる。 上記単体および化合物の1種以上を混合して使
用することは何等支障はない。 さらに既知の方法に従つてアルミナ、シリカ、
シリカアルミナ、ゼオライトなど、また場合によ
つては有機重合体のごとき担体に担持させたもの
を使用することも可能である。 本発明では下記一般式で示されるシクロペンチ
ルペルオキシド化合物を使用する。 ここでR1は水素あるいは炭素数1〜18の有機
残基である。この有機残基の代表的なものはアル
キル基、シクロアルキル基、アリール基、アシル
基等であり、またハロゲン、ヒドロキシ基、ホル
ミル基、ヒドロパーオキシ基、パーオキシアルキ
ル基等を有する有機残基も使用できる。このシク
ロペンチルペルオキシド化合物は硫酸、塩酸ある
いは陽イオン交換樹脂などの酸の存在下、シクロ
ペンテンオキシドに過酸化水素あるいは有機ヒド
ロペルオキシドを作用させることにより高収率で
合成することができる。 またこのシクロペンチルペルオキシド化合物は
一般式 (XはOSO3R′、OSO2H、OSO2R′、OCOR′、
Cl、Br、I、ClO4、OHあるいはOR′である。た
だしR′は炭素数1〜16のアルキル基、シクロア
ルキル基あるいはアリール基である。)に示すよ
うにβ−ヒドロキシシクロペンタン誘導体に過酸
化水素あるいは有機ヒドロペルオキシドを作用さ
せることによつても合成することができる。 本発明ではまた下記一般式で示されるシクロペ
ンチルペルオキシド化合物を用いることができ
る。 ここでR2およびR3はそれぞれ水素あるいは炭
素数1〜18の有機残基である。この有機残基の代
表的なものはアルキル基、シクロアルキル基、ア
リール基等であり、ハロゲン、ヒドロキシ基、ホ
ルミル基、ヒドロパーオキシ基、パーオキシアル
キル基および環状パーオキシケタール等を有する
有機残基である。R2とR3は連結し環を形成して
いてもよい。このシクロペンチルペルオキシド化
合物は前述の方法で合成することのできるβ−ヒ
ドロキシシクロペンチルヒドロペルオキシドに硫
酸、塩酸あるいは陰イオン交換樹脂などの酸の存
在下、ケトンあるいはアルデヒドを作用させるこ
とにより合成できる。 これらのシクロペンチルペルオキシド化合物の
具体的な例をあげると、 等の化合物である。 本反応においては上記のシクロペンチルペルオ
キシド化合物を1種以上の混合物として分解して
も何ら支障はない。 本発明を実施するにあたつてシクロペンチルペ
ルオキシド化合物は溶媒に希釈することなくその
まま触媒分解してもよいし、溶媒に希釈してから
分解してもよい。またシクロペンチルペルオキシ
ドを気化したのち触媒層に張込み分解してもよ
い。本発明の触媒分解を行なう場合、上記のいず
れの場合も発熱、暴走の危険を防ぐために少しず
つ行うことが好ましい。 溶媒に希釈してシクロペンチルペルオキシドを
分解する場合、用いる溶媒は原料のシクロペンチ
ルペルオキシドおよび生成物であるグルタルアル
デヒドと反応する溶媒以外はいずれも使用するこ
とができる。 このような溶媒としては炭素数1〜40の炭化水
素、カルボン酸、リン酸、ホスホン酸およびスル
ホン酸のエステル・アミド類、エーテル類などが
ある。また水も使用することができる。これらの
溶媒の具体的な例をあげるとヘキサン、ノナン、
ドデカン、トルエン、キシレン、エチルベンゼ
ン、ナフタレン、エチルアセテート、イソプロピ
ルアセテート、ブチルアセテート、イソアミルア
セテート、シクロヘキシルアセテート、エチルプ
ロピオネート、エチルブチレート、エチルベンゾ
エート、ジメチルフタレート、ジエチルフタレー
ト、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、トリエチルホスフエート、トリヘキシルホス
フエート、トリオクチルホスフエート、メタンフ
オスホン酸ジメチルエステル、ジエチルエーテ
ル、ジブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、
アニソール、水などがある。 本発明を実施するにあたつて、シクロペンチル
ペルオキシド化合物の反応液中の濃度は急激な反
応による発熱、暴走の危険を防ぐために1〜50重
量パーセントの範囲が望ましく、特に1〜25重量
パーセントの範囲であることが好ましい。 本発明の方法にしたがつてシクロペンチルペル
オキシド化合物を分解するに際しては触媒の使用
量は広範囲に変化できるが、触媒量が少ないと反
応速度が遅く、逆に触媒が多いと反応は速いが触
媒費が高くなることより、シクロペンチルペルオ
キシド化合物1モルに対して10-6モルから10-1モ
ルが好ましく、特に10-5モルから10-1のモルの量
が望ましい。 本発明の方法を実施するにあたつては、分解生
成したグルタルアルデヒドの重合を防止するため
に反応を高温で行うことは好ましくない。一方、
本方法をあまり低温で行うと反応速度は遅くなり
経済的に適当でなく、したがつて本方法は0℃か
ら200℃までの温度範囲、特に10℃から100℃まで
の温度域で実施することが好ましい。さらに本発
明を実施するにあたつて反応時間は反応温度およ
び反応系の組成によつて変化するが、通常は反応
は短時間で終了する。たとえば反応時間は5時間
かければ十分に反応は進む。本反応は回分法でも
連続法でも行うことができる。また本反応はシク
ロペンチルペルオキシド化合物の分解により発熱
するので、除熱しながら少しずつ分解することが
好ましい。 以下実施例をあげて本発明を説明するが、本発
明はこれに限定されるものではない。 実施例 1 原料のβ−ヒドロキシシクロペンチルヒドロペ
ルオキシドのジメチルフタレート溶液を下記の
方法で調製した。 攪拌機、還流冷却管および滴下ロートを備えた
200c.c..ガラス製反応容器にアンバーリスト15(強
酸性陽イオン交換樹脂、ローム・アンド・ハース
社製)4gおよびジメチルフタレート25gを入れ
たのち、30℃に昇温し攪拌しながら滴下ロートよ
りシクロペンテンオキシド20g、無水の過酸化水
素9.5gおよびジメチルフタレート30gからなる
溶液を1時間かけて添加した。 3時間30℃において攪拌したのち、触媒を別
し、β−ヒドロキシシクロペンチルヒドロペルオ
キシドのジメチルフタレート溶液を得た。な
お、Hおよび13C−NMRおよびヨードメトリー
よりβ−ヒドロキシシクロペンチルヒドロペルオ
キシドの生成量を求めたところ24gであつた。 こうして得られたβ−ヒドロキシシクロペンチ
ルヒドロペルオキシドのジメチルフタレート溶
液を用いて下記のように分解反応を行つた。 攪拌機、還流冷却管および滴下ロートを備えた
200c.c..ガラス製反応容器にPd/C(Pd5%担持)
粉末7.5gとジメチルフタレート20gを入れたの
ち、80℃に昇温し攪拌しながら滴下ロートよりβ
−ヒドロキシシクロペンチルヒドロペルオキシド
20.5gを含有するジメチルフタレート溶液67g
を2時間かけて添加した。 滴下終了後4.5時度加熱攪拌したのち、反応液
を液相がFFAP(free fatty acid polyester)の
カラムを用いたガスクロマトグラフイーにより分
析したところ、反応液中にはグルタルアルデヒド
が15wt%含有させていた。なお反応液中にペル
オキシドが残存していないことはヨードメトリー
により確認した。また反応液よりグルタルアルデ
ヒドを水で抽出し、収量を求めたところ16.0gで
あつた。 実施例 2 実施例1と同様な方法でβ−ヒドロキシシクロ
ペンチルペルオキシドを合成したのち、メチルエ
チルケトンを作用させシクロペンチルペルオキシ
ド化合物、4−エチル−4−メチル−2,3,5
−トリオキサビシクロ〔4,3,0〕ノナンを
下記のように調製した。 攪拌機および還流冷却管および滴下ロートを備
えた500c.c..ガラス製反応容器に濃硫酸1.5gおよ
びオクタン90gを入れたのち、40℃に昇温し攪拌
しながら滴下ロートよりシクロペンテンオキシド
84gおよび90%過酸化水素41gからなる溶液を1
時間かけて添加した。 3時間45℃で攪拌したのち、メチルエチルケト
ン144gを加え、70℃に昇温した。 1時間70℃に加熱をつづけながら攪拌したの
ち、ただちに反応液の減圧蒸留を行つたところ、
シクロペンチルペルオキシド化合物が105g得
られた。 このシクロペンチルペルオキシド化合物の分
解は次のように行つた。 攪拌機、還流冷却管および滴下ロートを備えた
300c.c..ガラス製反応容器にNi(C5H7O2)21.0gと
ベンゼン70gを入れたのち、70℃に昇温し、攪拌
しながら滴下ロートよりシクロペンチルペルオキ
シド化合物34gとベンゼン70gを1時間かけて
添加した。 3時間70℃で加熱攪拌したのち、FFAPのカラ
ムを用いたガスクロマトグラフイーにより分析し
たところ分解液中にはグルタルアルデヒドが
9.4wt%含有されていた。なおヨードメトリーに
より分解液中のペルオキシドの残存量を調べた
が、ペルオキシドは検出されなかつた。また分解
液の減圧蒸留を行つたところグルタルアルデヒド
が15.8g得られた。 実施例 3 シクロペンテンオキシドにt−ブチルヒドロペ
ルオキシドを作用させて原料のβ−ヒドロキシシ
クロペンチル−t−ブチルペルオキシドを下記
の方法で調製した。 攪拌機、還流冷却管および滴下ロートを備えた
500c.c..ガラス製反応容器にアンバーリスト15を
14gおよびt−ブタノール100gを入れたのち、
40℃に昇温し攪拌しながら滴下ロートよりシクロ
ペンテンオキシド86g、t−ブチルヒドロペルオ
キシド104gおよびt−ブタノール230gからなる
溶液を2時間かけて添加した。 4時間40℃で攪拌したのち、反応液の減圧蒸留
を行つたところ、β−ヒドロキシシクロペンチル
−t−ブチルペルオキシドが110g得られた。 このβ−ヒドロキシシクロペンチル−t−ブチ
ルペルオキシドの分解は次のように行つた。 攪拌機、還流冷却管および滴下ロートを備えた
200c.c..ガラス製反応容器にCoO−MoO3/Al2O3
(CoO4%、MoO312%担持)の粉末3.5g、ジエチ
ルフタレート90gを入れたのち、50℃に昇温し攪
拌しながら滴下ロートよりβ−ヒドロキシシクロ
ペンチル−t−ブチルペルオキシド40gを3時間
かけてゆつくり添加した。 2時間加熱攪拌したのち、冷却し触媒を別し
水で抽出したところグルタルアルデヒドが15.4g
得られた。 実施例 4〜23 (注)シクロペンチルペルオキシド化合物、触媒は
表1を参照。 実施例1〜3と同様な方法で種々のシクロペン
チルペルオキシド化合物を調製し、これを触媒の
存在下分解した。反応液を分析したところ表1の
ような結果が得られた。
ズ、鉛、チタン、ジルコニウム、バナジウム、ク
ロム、モリブデン、タングステン、マンガン、
鉄、コバルト、ニツケル、ルテニウム、ロジウ
ム、パラジウム、オスミウム、イリジウムおよび
白金からなる群より選択される元素の単体および
化合物から選ばれる少なくとも1種を含む触媒の
存在下に、 一般式 (R1は水素あるいは炭素数1〜18の有機残基で
ある。) または一般式 (R2およびR3はそれぞれ水素あるいは炭素数1
〜18の有機残基である。R2とR3は連結し環を形
成していてもよい)で示されるシクロペンチルペ
ルオキシド化合物を分解させてグルタルアルデヒ
ドを製造する方法に関する。 グルタルアルデヒドは各種化学製品の重要な中
間原料であり、また皮なめし剤、マイクロカプセ
ルの硬化剤、殺菌剤、架橋剤、酵素の固定化剤な
どの用途にも使用されている。グルタルアルデヒ
ドは現在、主にアクロレインとビニルエーテルの
Diels−Alder反応で生成する2−アルコキシ−ジ
ヒドロピランを加水分解することによつて製造さ
れている。しかしこの方法は工程が長く、しかも
原料が高価で入手しにくいという欠点を有する。
この他に1,5−ペンタンジオールを酸化する方
法も知られているが、この方法も原料が高価であ
るうえに得られるグルタルアルデヒドの純度が非
常に悪いという欠点がある。したがつてグルタル
アルデヒドは他の化学製品に比べ非常に高価格な
ものとなつており、安価で化学的に容易に合成可
能な原料を用いた純度のよいグルタルアルデヒド
の製造法の開発が期待されている。 このような工業的な観点から工業的に比較的安
価に入手できるシクロペンテンあるいはシクロペ
ンテン誘導体を原料とするグルタルアルデヒドの
製造法の開発が期待される。シクロペンテンある
いはシクロペンテン誘導体の酸化によるグルタル
アルデヒドの製造方法としては一般にはシクロペ
ンテンから1,2−シクロペンタンジオールを合
成し、この1,2−シクロペンタンジオールを四
酢酸鉛や過沃素酸のような酸化剤で酸化する方法
が知られている。この方法は選択性は良好である
が、四酢酸鉛や過沃素酸が触媒ではなく酸化剤と
して化学量論的に消費されてしまうという欠点が
ある。この他にシクロペンテンにオゾンを作用さ
せてオゾナイドとし、これを還元分解しグルタル
アルデヒドを得る方法も知られている。しかしこ
の方法では反応の中間体として爆発の危険性の大
きいオゾナイドが生成するため工業的な規模での
生産には適さないという欠点がある。 最近、モリブデン化合物の存在下、シクロペン
テンあるいはシクロペンテンオキシドを過酸化水
素で触媒的に酸化するという方法が提案されてい
る(たとえば特公昭52−28606号、特公昭51−
33526号)。しかし、この方法もいくつかの重大な
欠点を有している。第一には水の存在により反応
が停止してしまうために非水系で反応を行わねば
ならないことである。すなわち、市販の低濃度の
過酸化水素水溶液は用いることができず、有機溶
媒で抽出して得た水を含まない過酸化水素を用い
なければならない。そのようにしてもなお、過酸
化水素がシクロペンテンあるいはシクロペンテン
オキシドと反応する際に水が生成してくるため、
この水を連続的に除去しなければならない。 第二の問題点は、1,2−シクロペンタンジオ
ールが多量に副生することである。このジオール
はグルタルアルデヒドとの分離が非常に困難であ
り、製品グルタルアルデヒドの純度を低下させて
しまうためにできるだけ副生をおさえなければな
らない物質である。 第三にもつとも重大な問題は生成したグルタル
アルデヒドがさらに反応してしまうことである。
グルタルアルデヒドは非常に不安定な物質であ
り、生成したあとも、反応系から分離することな
く反応を継続するとせつかく生成したグルタルア
ルデヒドがさらに酸化されてカルボン酸になつた
り、縮合反応によつて無駄に消費されたりしてし
まうことになる。 以上のような理由から、この方法では純度の高
いグルタルアルデヒドを製造することは困難であ
り、また収率の向上もむずかしいことが明らかで
ある。したがつて、過酸化水素を用いたシクロペ
ンテンの酸化によるグルタルアルデヒドの製造法
の工業化は非常に困難であると考えられる。 一般に、各種化学製品の製造にあたつて簡単に
実施でき、収率が高いことが要求されるのは勿論
であるが、グルタルアルデヒドの製造において
は、さらにその不安定さを十分に考慮したもので
なければならない。したがつて単に収率が高くて
も、生成したグルタルアルデヒドがさらに反応し
たり、不純物の除去にエネルギーを浪費するよう
な製造法は工業的には適当でないと考えられる。 シクロペンチルペルオキシド化合物を原料とし
たグルタルアルデヒドの製造方法はこのような点
から考えて非常に経済的なプロセスである。本発
明者らはすでにシクロペンチルペルオキシドの熱
分解によるグルタルアルデヒドの製造法を提案し
ている(特願昭57−3867号)。この方法は過酸化
水素等の酸化剤を使用していないため、分解生成
したグルタルアルデヒドが酸化されることがな
い。したがつてこの方法は従来法に比べグルタル
アルデヒドの選択性は著しく高いものである。し
かしながらこの熱分解法は比較的高温を必要とす
るため、エネルギー的には必ずしも有利ではな
く、また熱分解の方式によつては生成したグルタ
ルアルデヒドが多少変質するという問題があつ
た。 本発明者らはこのような状況を認識したうえ
で、重要な化学原料であるグルタルアルデヒドの
安価で効率的な製造方法について鋭意研究を重ね
た結果、本発明を完成するに到つた。 すなわち、本発明は銅、銀、ホウ素、アルミニ
ウム、スズ、鉛、チタン、ジルコニウム、バナジ
ウム、クロム、モリブデン、タングステン、マン
ガン、鉄、コバルト、ニツケル、ルテニウム、ロ
ジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウムお
よび白金からなる群より選択される元素の単体お
よび化合物から選ばれる少なくとも1種を含む触
媒の存在下に、 一般式 (R1は水素あるいは炭素数1〜18の有機残基で
ある。) または一般式 (R2およびR3はそれぞれ水素あるいは炭素数1
〜18の有機残基である。R2とR3は連結し環を形
成していてもよい。)で示されるシクロペンチル
ペルオキシド化合物を分解させてグルタルアルデ
ヒドを製造する方法に関する。 本発明の特徴はシクロペンテンあるいはシクロ
ペンテンオキシドから工業的に容易に合成できる
シクロペンチルペルオキシド化合物を触媒分解す
ることにより、高収率でグルタルアルデヒドを製
造できることであり、1,2−シクロペンタンジ
オールおよびその他の副生物がほとんど生じない
ことである。また本法の触媒分解によるグルタル
アルデヒドの製造方法は低温でも実施することが
できるため、グルタルアルデヒドの変質を防止す
ることができる。このため生成したグルタルアル
デヒドが縮合反応によつて消費されてしまうこと
がない。したがつて本法によつて製造されるグル
タルアルデヒドは非常に純度が高く、精製が容易
である。また、本法で用いられるシクロペンチル
ペルオキシド化合物は、シクロペンテンとオゾン
が反応して生成するオゾナイドに比べ、はるかに
安全であり、爆発の危険性が少ないため、工業的
にも十分使用できる原料である。 シクロペンテンあるいはシクロペンテンオキシ
ドを原料としてグルタルアルデヒドを製造する場
合、本発明の方法を実施するにあたつてあらかじ
めシクロペンチルペルオキシド化合物を合成して
おく必要がある。したがつて、シクロペンテンあ
るいはシクロペンテンオキシドを原料とした場
合、グルタルアルデヒドに至るまでのプロセスは
一見複雑になるように思われる。しかし、シクロ
ペンチルペルオキシド化合物の合成および分解は
いずれも容易に実施でき、各段階のいずれにおい
ても得られる生成物の収率が高く精製も容易であ
ることから、本法を用いたグルタルアルデヒドの
製造法は工業的に十分実施できるものである。ま
た、シクロペンチルペルオキシド化合物の合成お
よび分解を連続的に行うこともでき、実際のプロ
セスは簡略化された製造法となる。さらに本法を
用いたグルタルアルデヒドの製造法は従来知られ
ているシクロペンテンあるいはシクロペンテンオ
キシドの酸化法に比べて、一度シクロペンチルペ
ルオキシド化合物という比較的安定な中間体を経
由できることから、精製が容易で、純度の高いグ
ルタルアルデヒドを製造できるという特徴を有す
る。 さらにまた、本発明の方法においてはたとえシ
クロペンタンジオールが副生したとしても、以下
に示すようにこれに過酸化水素あるいは有機ヒド
ロペルオキシドを作用させることによつて、シク
ロペンチルペルオキシド化合物とすることができ
る。したがつて、たとえシクロペンタンジオール
が副生したとしても、これをも原料として利用で
きるのでグルタルアルデヒドの収率は非常に高く
ほとんど100%となる。 本発明の方法において使用される触媒は銅、
銀、ホウ素、アルミニウム、スズ、鉛、チタン、
ジルコニウム、バナジウム、クロム、モリブデ
ン、タングステン、マンガン、鉄、コバルト、ニ
ツケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オ
スミウム、イリジウムおよび白金の単体および化
合物の少なくとも一種またはそれ以上の混合物で
ある。これらの化合物としては原子価が零価の状
態にある元素の錯体、あるいは種々の原子価を有
する無機あるいは有機化合物の形で使用される。 これらの元素の化合物としては酸化物、混合酸
化物、水酸化物、オキシ酸、ヘテロポリ酸、これ
らの塩およびエステルがあげられる。これらは無
機ヒドロ酸、オキシ酸および炭素数40以下の有機
カルボン酸またはスルホン酸から誘導されるもの
があげられる。 これらの元素の錯体としては主に有機金属錯体
と呼ばれる錯体であり、有機基および/または無
機基によつて配位されているものがあげられる。 本発明で使用しうる触媒の例を示せば次の通り
である。すなわち、銅、銀、アルミニウム、ス
ズ、鉛、チタン、バナジウム、クロム、モリブデ
ン、タングステン、マンガン、鉄、コバルト、ニ
ツケル、ロジウム、パラジウムおよび白金などの
金属単体;銅−ニツケル、銅−白金、銅−パラジ
ウム、銅−金、銀−白金、銀−パラジウム、金−
白金、コバルト−イリジウム、コバルト−パラジ
ウム、コバルト−ロジウム、コバルト−鉄、ニツ
ケル−パラジウム、ニツケル−鉄などの合金;
銅、銀、ホウ素、アルミニウム、スズ、鉛、チタ
ン、バナジウム、クロム、モリブデン、タングス
テン、マンガン、鉄、コバルト、ニツケル、ロジ
ウム、パラジウム、オスミウム、イリジウムおよ
び白金の酸化物(Cu2O、CuO、Ag2O、AgO、
FeO、Fe2O3、Fe3O4、CoO、Co3O4、NiO、
RuO2、PdO、OsO4、IrO2、PtO2、MnO2、
CrO2、Cr2O3、CrO3、MoO2、Mo2O5、MoO3、
WO2、W2O5、WO6、VO2、V2O5、ZrO2、
TiO2、B2O3、Al2O3、PbOなど);これら元素の
オキシ塩化物、フツ化物、塩化物、臭化物、沃化
物;これら元素の硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩など
の無機酸塩、ピロリン酸塩、ポリリン酸塩、ホウ
酸塩、炭酸塩、蟻酸塩、酢酸塩、プロピオン酸
塩、酪酸塩、イソ酪酸塩、カプロン酸塩、カプリ
ル酸塩、ラウリル酸塩、ナフテン酸塩、ステアリ
ン酸塩、シユウ酸塩、コハク酸塩、グルタル酸
塩、アジピン酸塩、安息香酸塩、フタル酸塩など
の有機酸塩、ベンゼンスルホン酸塩;これら元素
のアセチルアセトネート、フタロシアニン錯体;
これら元素の金属・カルボニル(V(CO)6、Cr
(CO)6、Mo(CO)6、W(CO)6、Fe(CO)5、Ni
(CO)4、Ru3(CO)12、Os3(CO)12など);モリブデ
ン酸、クロム酸、オスミウム酸、タングステン酸
などのオキシ酸およびこれに対応するヘテロポリ
酸および上記酸のアルカリ金属塩またはアルカリ
土類金属塩などがあげられる。 上記単体および化合物の1種以上を混合して使
用することは何等支障はない。 さらに既知の方法に従つてアルミナ、シリカ、
シリカアルミナ、ゼオライトなど、また場合によ
つては有機重合体のごとき担体に担持させたもの
を使用することも可能である。 本発明では下記一般式で示されるシクロペンチ
ルペルオキシド化合物を使用する。 ここでR1は水素あるいは炭素数1〜18の有機
残基である。この有機残基の代表的なものはアル
キル基、シクロアルキル基、アリール基、アシル
基等であり、またハロゲン、ヒドロキシ基、ホル
ミル基、ヒドロパーオキシ基、パーオキシアルキ
ル基等を有する有機残基も使用できる。このシク
ロペンチルペルオキシド化合物は硫酸、塩酸ある
いは陽イオン交換樹脂などの酸の存在下、シクロ
ペンテンオキシドに過酸化水素あるいは有機ヒド
ロペルオキシドを作用させることにより高収率で
合成することができる。 またこのシクロペンチルペルオキシド化合物は
一般式 (XはOSO3R′、OSO2H、OSO2R′、OCOR′、
Cl、Br、I、ClO4、OHあるいはOR′である。た
だしR′は炭素数1〜16のアルキル基、シクロア
ルキル基あるいはアリール基である。)に示すよ
うにβ−ヒドロキシシクロペンタン誘導体に過酸
化水素あるいは有機ヒドロペルオキシドを作用さ
せることによつても合成することができる。 本発明ではまた下記一般式で示されるシクロペ
ンチルペルオキシド化合物を用いることができ
る。 ここでR2およびR3はそれぞれ水素あるいは炭
素数1〜18の有機残基である。この有機残基の代
表的なものはアルキル基、シクロアルキル基、ア
リール基等であり、ハロゲン、ヒドロキシ基、ホ
ルミル基、ヒドロパーオキシ基、パーオキシアル
キル基および環状パーオキシケタール等を有する
有機残基である。R2とR3は連結し環を形成して
いてもよい。このシクロペンチルペルオキシド化
合物は前述の方法で合成することのできるβ−ヒ
ドロキシシクロペンチルヒドロペルオキシドに硫
酸、塩酸あるいは陰イオン交換樹脂などの酸の存
在下、ケトンあるいはアルデヒドを作用させるこ
とにより合成できる。 これらのシクロペンチルペルオキシド化合物の
具体的な例をあげると、 等の化合物である。 本反応においては上記のシクロペンチルペルオ
キシド化合物を1種以上の混合物として分解して
も何ら支障はない。 本発明を実施するにあたつてシクロペンチルペ
ルオキシド化合物は溶媒に希釈することなくその
まま触媒分解してもよいし、溶媒に希釈してから
分解してもよい。またシクロペンチルペルオキシ
ドを気化したのち触媒層に張込み分解してもよ
い。本発明の触媒分解を行なう場合、上記のいず
れの場合も発熱、暴走の危険を防ぐために少しず
つ行うことが好ましい。 溶媒に希釈してシクロペンチルペルオキシドを
分解する場合、用いる溶媒は原料のシクロペンチ
ルペルオキシドおよび生成物であるグルタルアル
デヒドと反応する溶媒以外はいずれも使用するこ
とができる。 このような溶媒としては炭素数1〜40の炭化水
素、カルボン酸、リン酸、ホスホン酸およびスル
ホン酸のエステル・アミド類、エーテル類などが
ある。また水も使用することができる。これらの
溶媒の具体的な例をあげるとヘキサン、ノナン、
ドデカン、トルエン、キシレン、エチルベンゼ
ン、ナフタレン、エチルアセテート、イソプロピ
ルアセテート、ブチルアセテート、イソアミルア
セテート、シクロヘキシルアセテート、エチルプ
ロピオネート、エチルブチレート、エチルベンゾ
エート、ジメチルフタレート、ジエチルフタレー
ト、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、トリエチルホスフエート、トリヘキシルホス
フエート、トリオクチルホスフエート、メタンフ
オスホン酸ジメチルエステル、ジエチルエーテ
ル、ジブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、
アニソール、水などがある。 本発明を実施するにあたつて、シクロペンチル
ペルオキシド化合物の反応液中の濃度は急激な反
応による発熱、暴走の危険を防ぐために1〜50重
量パーセントの範囲が望ましく、特に1〜25重量
パーセントの範囲であることが好ましい。 本発明の方法にしたがつてシクロペンチルペル
オキシド化合物を分解するに際しては触媒の使用
量は広範囲に変化できるが、触媒量が少ないと反
応速度が遅く、逆に触媒が多いと反応は速いが触
媒費が高くなることより、シクロペンチルペルオ
キシド化合物1モルに対して10-6モルから10-1モ
ルが好ましく、特に10-5モルから10-1のモルの量
が望ましい。 本発明の方法を実施するにあたつては、分解生
成したグルタルアルデヒドの重合を防止するため
に反応を高温で行うことは好ましくない。一方、
本方法をあまり低温で行うと反応速度は遅くなり
経済的に適当でなく、したがつて本方法は0℃か
ら200℃までの温度範囲、特に10℃から100℃まで
の温度域で実施することが好ましい。さらに本発
明を実施するにあたつて反応時間は反応温度およ
び反応系の組成によつて変化するが、通常は反応
は短時間で終了する。たとえば反応時間は5時間
かければ十分に反応は進む。本反応は回分法でも
連続法でも行うことができる。また本反応はシク
ロペンチルペルオキシド化合物の分解により発熱
するので、除熱しながら少しずつ分解することが
好ましい。 以下実施例をあげて本発明を説明するが、本発
明はこれに限定されるものではない。 実施例 1 原料のβ−ヒドロキシシクロペンチルヒドロペ
ルオキシドのジメチルフタレート溶液を下記の
方法で調製した。 攪拌機、還流冷却管および滴下ロートを備えた
200c.c..ガラス製反応容器にアンバーリスト15(強
酸性陽イオン交換樹脂、ローム・アンド・ハース
社製)4gおよびジメチルフタレート25gを入れ
たのち、30℃に昇温し攪拌しながら滴下ロートよ
りシクロペンテンオキシド20g、無水の過酸化水
素9.5gおよびジメチルフタレート30gからなる
溶液を1時間かけて添加した。 3時間30℃において攪拌したのち、触媒を別
し、β−ヒドロキシシクロペンチルヒドロペルオ
キシドのジメチルフタレート溶液を得た。な
お、Hおよび13C−NMRおよびヨードメトリー
よりβ−ヒドロキシシクロペンチルヒドロペルオ
キシドの生成量を求めたところ24gであつた。 こうして得られたβ−ヒドロキシシクロペンチ
ルヒドロペルオキシドのジメチルフタレート溶
液を用いて下記のように分解反応を行つた。 攪拌機、還流冷却管および滴下ロートを備えた
200c.c..ガラス製反応容器にPd/C(Pd5%担持)
粉末7.5gとジメチルフタレート20gを入れたの
ち、80℃に昇温し攪拌しながら滴下ロートよりβ
−ヒドロキシシクロペンチルヒドロペルオキシド
20.5gを含有するジメチルフタレート溶液67g
を2時間かけて添加した。 滴下終了後4.5時度加熱攪拌したのち、反応液
を液相がFFAP(free fatty acid polyester)の
カラムを用いたガスクロマトグラフイーにより分
析したところ、反応液中にはグルタルアルデヒド
が15wt%含有させていた。なお反応液中にペル
オキシドが残存していないことはヨードメトリー
により確認した。また反応液よりグルタルアルデ
ヒドを水で抽出し、収量を求めたところ16.0gで
あつた。 実施例 2 実施例1と同様な方法でβ−ヒドロキシシクロ
ペンチルペルオキシドを合成したのち、メチルエ
チルケトンを作用させシクロペンチルペルオキシ
ド化合物、4−エチル−4−メチル−2,3,5
−トリオキサビシクロ〔4,3,0〕ノナンを
下記のように調製した。 攪拌機および還流冷却管および滴下ロートを備
えた500c.c..ガラス製反応容器に濃硫酸1.5gおよ
びオクタン90gを入れたのち、40℃に昇温し攪拌
しながら滴下ロートよりシクロペンテンオキシド
84gおよび90%過酸化水素41gからなる溶液を1
時間かけて添加した。 3時間45℃で攪拌したのち、メチルエチルケト
ン144gを加え、70℃に昇温した。 1時間70℃に加熱をつづけながら攪拌したの
ち、ただちに反応液の減圧蒸留を行つたところ、
シクロペンチルペルオキシド化合物が105g得
られた。 このシクロペンチルペルオキシド化合物の分
解は次のように行つた。 攪拌機、還流冷却管および滴下ロートを備えた
300c.c..ガラス製反応容器にNi(C5H7O2)21.0gと
ベンゼン70gを入れたのち、70℃に昇温し、攪拌
しながら滴下ロートよりシクロペンチルペルオキ
シド化合物34gとベンゼン70gを1時間かけて
添加した。 3時間70℃で加熱攪拌したのち、FFAPのカラ
ムを用いたガスクロマトグラフイーにより分析し
たところ分解液中にはグルタルアルデヒドが
9.4wt%含有されていた。なおヨードメトリーに
より分解液中のペルオキシドの残存量を調べた
が、ペルオキシドは検出されなかつた。また分解
液の減圧蒸留を行つたところグルタルアルデヒド
が15.8g得られた。 実施例 3 シクロペンテンオキシドにt−ブチルヒドロペ
ルオキシドを作用させて原料のβ−ヒドロキシシ
クロペンチル−t−ブチルペルオキシドを下記
の方法で調製した。 攪拌機、還流冷却管および滴下ロートを備えた
500c.c..ガラス製反応容器にアンバーリスト15を
14gおよびt−ブタノール100gを入れたのち、
40℃に昇温し攪拌しながら滴下ロートよりシクロ
ペンテンオキシド86g、t−ブチルヒドロペルオ
キシド104gおよびt−ブタノール230gからなる
溶液を2時間かけて添加した。 4時間40℃で攪拌したのち、反応液の減圧蒸留
を行つたところ、β−ヒドロキシシクロペンチル
−t−ブチルペルオキシドが110g得られた。 このβ−ヒドロキシシクロペンチル−t−ブチ
ルペルオキシドの分解は次のように行つた。 攪拌機、還流冷却管および滴下ロートを備えた
200c.c..ガラス製反応容器にCoO−MoO3/Al2O3
(CoO4%、MoO312%担持)の粉末3.5g、ジエチ
ルフタレート90gを入れたのち、50℃に昇温し攪
拌しながら滴下ロートよりβ−ヒドロキシシクロ
ペンチル−t−ブチルペルオキシド40gを3時間
かけてゆつくり添加した。 2時間加熱攪拌したのち、冷却し触媒を別し
水で抽出したところグルタルアルデヒドが15.4g
得られた。 実施例 4〜23 (注)シクロペンチルペルオキシド化合物、触媒は
表1を参照。 実施例1〜3と同様な方法で種々のシクロペン
チルペルオキシド化合物を調製し、これを触媒の
存在下分解した。反応液を分析したところ表1の
ような結果が得られた。
【表】
【表】
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 銅、銀、ホウ素、アルミニウム、スズ、鉛、
チタン、ジルコニウム、バナジウム、クロム、モ
リブデン、タングステン、マンガン、鉄、コバル
ト、ニツケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウ
ム、オスミウム、イリジウムおよび白金からなる
群より選択される元素の単体および化合物から選
ばれる少なくとも1種を含む触媒の存在下に、 一般式 (R1は水素あるいは炭素数1〜18の有機残基で
ある。) または一般式 (R2およびR3はそれぞれ水素あるいは炭素数1
〜18の有機残基である。R2とR3は連結し環を形
成していてもよい。)で示されるシクロペンチル
ペルオキシド化合物を分解させることを特徴とす
るグルタルアルデヒドの製造方法。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15927682A JPS5948431A (ja) | 1982-09-13 | 1982-09-13 | グルタルアルデヒドの製造方法 |
| US06/512,199 US4587057A (en) | 1982-09-13 | 1983-07-08 | β-Hydroxycyclopentylperoxide compounds and the use thereof |
| DE8383106794T DE3371073D1 (en) | 1982-09-13 | 1983-07-11 | Beta-hydroxycyclopentylperoxide compounds and the use thereof |
| EP83106794A EP0103099B1 (en) | 1982-09-13 | 1983-07-11 | Beta-hydroxycyclopentylperoxide compounds and the use thereof |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15927682A JPS5948431A (ja) | 1982-09-13 | 1982-09-13 | グルタルアルデヒドの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5948431A JPS5948431A (ja) | 1984-03-19 |
| JPH027299B2 true JPH027299B2 (ja) | 1990-02-16 |
Family
ID=15690241
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15927682A Granted JPS5948431A (ja) | 1982-09-13 | 1982-09-13 | グルタルアルデヒドの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5948431A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4997671B2 (ja) * | 2000-08-11 | 2012-08-08 | 住友化学株式会社 | β−ヒドロキシヒドロペルオキシド類、ケトン類およびカルボン酸類の製造方法とその触媒 |
| JP4045774B2 (ja) * | 2000-10-27 | 2008-02-13 | 住友化学株式会社 | カルボン酸類の製造法とその触媒 |
| CN113828253B (zh) * | 2021-09-10 | 2022-10-18 | 天津渤化永利化工股份有限公司 | 一种连续合成戊二醛的反应装置及工艺方法 |
-
1982
- 1982-09-13 JP JP15927682A patent/JPS5948431A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5948431A (ja) | 1984-03-19 |
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