JPH0272942A - 耐汚染性チタン材及びその製造方法 - Google Patents

耐汚染性チタン材及びその製造方法

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JPH0272942A
JPH0272942A JP22585488A JP22585488A JPH0272942A JP H0272942 A JPH0272942 A JP H0272942A JP 22585488 A JP22585488 A JP 22585488A JP 22585488 A JP22585488 A JP 22585488A JP H0272942 A JPH0272942 A JP H0272942A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、密着性、加工性、耐候性及び耐汚染性に優れ
たフッソ系重合体皮膜を形成して耐汚染性を改善したチ
タン材及びその製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来より、金属建築材料としては、主として亜鉛めっき
調板や塗vt鋼板等が使用されてきた。しかしこれらの
鋼板は、海岸地帯、工業地帯あるいは亜熱帯地域のよう
な厳しい腐食環境下における耐食性が不十分であること
が知られている。
そのためこれらの鋼板に代わる金属材料として、従来、
カラーアルミやカラーステンレス鋼板が使用されるよう
になってきたが、これらの材料も上述のような高腐食環
境下では十分な耐食性を示さず、腐食環境の程度によっ
ては数カ月〜数年で白錆や孔食を発生することが認めら
れている。
従って最近では、金属製の建築材料として耐食性の極め
て優れたチタン材が注目されるようになったが、チタン
材についてはこれに指紋や油等の汚れが付着した場合、
他の金属材料に比較して汚れが非常に目立ち易く、かか
る問題点を改善するため、汚染防止用塗料を塗布する方
法が採用されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかるにチタン材に汚染防止用塗料を塗装する場合、チ
タン材は耐食性及び耐候性に極めて優れた材料であり、
これを塗布する塗料についてもチタン材に比して劣らな
い高い耐食性及び耐候性が要求され、さらにそれに加え
て塗料の密着性及び加工性も同時に要求されるが、従来
の塗料はこうした要求を十分に満たすものとは言えない
ものであった。即ち、カラー鉄板等の表面保護用として
汎用されているアクリル系、ポリエステル系、ウレタン
系、シリコン系の塗料では、P!!膜の耐候性が不十分
であり、高腐食環境下に長期間さらすと、塗膜が黄変色
したり、塗膜にブリスターが発生したりして美感を損な
うばかりでなく、塗膜剥離が生じ、チタン材を使用する
効果が享受されていないという間脛があった。
これに対して本件出願人は、チタン素材の表面に密着性
、耐候性及び耐汚染性に優れたフッ素系重合体皮膜を形
成して耐汚染性を改善した耐汚染性チタン材を開発し、
出願している。しかしこの耐汚染性チタン材においては
、塗膜の長期密着性、例えば屋外における、即ち紫外線
照射下における長期密着性についてさらに改善の余地が
ある。
この発明はかかる点に鑑み、チタン素材の表面にフッソ
系重合体皮膜を形成する際に、紫外線照射下における塗
膜の密着性を大幅に改善できるようにした耐汚染性チタ
ン材及びその製造方法を提供せんとするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
大気中においてチタンの表面は酸化皮膜で覆われており
、塗装チタンではこの酸化皮III(Tilt)と塗膜
が接している。一般に二酸化チタンは下記式+11に示
すように、わずかではあるが紫外線により還元されて原
子状酸素ラジカル(0・)を生成することが知られてい
る。
2 T i O* −LJ!−T l震03+0・  
   (11かかる反応により、チタンと塗膜の界面で
は、次の如き密着性低下要因が存在することとなる。
■ 原子状酸素ラジカル0・による密着性低下酸素ラジ
カル0・は非常に活性であり、塗膜中のビヒクルを酸化
し、崩壊させる。従ってビヒクルが低分子化し、これに
より界面強度が低下し、密着性が低下する。この低分子
化反応としては、例えば式(2)に示す反応等が挙げら
れる。
■ T iogがT1□0.に変化することによる密着
性低下 塗膜とチタンの密着は、塗膜中の水酸基等の極性基と酸
化皮膜中のT iOgの酸素との結合に起因する。従っ
てT fogがTie’sに変化することにより、酸素
の極性が弱まるため密着性が低下して剥離する。 上記
の密着性低下を避けるためには、上記式(1)の反応を
防止することが必要である0本発明者は、種々検討を行
った結果、ベンゾフェノン及びベンゾトリアゾール等の
紫外線を吸収する物質を塗膜中へ添加することによりチ
タン界面へ紫外線を到達させなければ長期間にわたり!
!!膜の密着性を維持可能であることを見い出した。
そこで本願の第1項、第2項の発明は、チタン素材の表
面に、紫外線吸収剤を含有するフッソ系重合体皮膜を、
形成したことを特徴とする耐汚染性チタン材あるいは紫
外線吸収剤及びカップリング荊を含有するフッソ系重合
体皮膜を形成したことを特徴とする耐汚染性チタン材で
ある。
また第3項の発明は、フッソ系重合体に紫外線吸収剤を
0.1〜30wtX添加してなる塗料をチタン素材の表
面に塗布することを特徴とする耐汚染性チタン材の製造
方法である。
本発明で言う紫外線吸収剤とは、紫外線を吸収するか、
もしくは塗膜への紫外線照射により発生した酸素ラジカ
ルを補足することによって塗膜の劣化を防ぐことのでき
る添加剤である0例えば芳香族エステル誘導体、ベンゾ
フェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、トリアジ
ン誘導体、置換アクリルニトリル誘導体などが挙げられ
る。特に2.2″−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾ
フェノンなどのベンゾフェノン誘導体、ジベンゾイル口
ゾルシン、ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール等が
好ましい。
また、本発明の対象となるチタン素材としては、焼純仕
上げ1M洗洗上上等の表面仕上げの如何は問わず、又鏡
面加工、ヘアライン加工、エンボス加工あるいはパネル
加工等を施したものであってもよく、さらには陽極酸化
、大気加熱酸化、化学酸化等の着色処理を施したカラー
チタン素材、あるいはPVD、CVD等により皮膜を形
成したものであってもよい、なおこれらは、板状物、棒
状物、管状物等、形状や大きさの如何を問わず全て使用
できるが、最も一般的なものは塗装、切断等を含めた2
次加工を連続的に行う上で便利なコイル状長尺巻回物で
ある。
またフッ素系重合体としては、分子中に相当量のフッ素
を含有するものであれば全て使用できる。
チタン素材に対する密着性5耐候性及び本来の目的であ
る汚染防止性を総合的に考慮すると、例えば、四フッ化
エチレン樹脂、三フッ化塩化エチレン樹脂、フン化ビニ
リデン樹脂や、水酸基などの反応性の基を有するフルオ
ロオレフィン系重合体等が挙げられる。特に、施工性、
’!膜の耐溶剤性。
強度などの点から、反応性の基を有するフルオロオレフ
ィン系重合体であって溶剤に可溶なものが好ましく採用
される。
かかるフルオロオレフィン系重合体としては、テトラフ
ルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、トリフ
ルオロエチレン、フン化ビニリデン、モノフルオロエチ
レン、ヘキサフルオロプロピレンもしくは(パー)フル
オロアルキルトリフルオロビニルエーテル〔但し、(パ
ー)フルオロアルキル基の炭素数は1〜4個〕の如きフ
ルオロオレフィン類、ヒドロキシエチルビニルエーテル
ヒドロキシプロピルビニルエーテル、ヒドロキシブチル
ビニルエーテルもしくはヒドロキシヘキシルビニルエー
テルの如きヒドロキシアルキルビニルエーテ類が特に好
ましく、その他に、β−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、β−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、β−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルレートの如
き(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル類
などの反応性基を有する単量体および共重合可能な単量
体が共重合した共重合体が好ましい、かかる単量体とし
ては、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエー
テル、 1so−プロピルビニルエーテル、n−ブチル
ビニルエーテル、 l5o−ブチルビニルエーテル、t
−ブチルビニルエーテル。
ラウリルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル
、2−クロロエチルビニルエーテルもしくはシクロペン
チルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、
メチルシクロヘキシルビニルエーテルの如きアルキルも
しくはシクロアルキルビニルエーテル1ii2.2,3
.3−テトラフルオロプロピルビニルエーテル、2,2
.3.3゜4.4.5.5−オクタフルオロペンチルビ
ニルエーテル、2,2.3.3,4,4,5.5,6゜
6.7.7.8.8,9.9−へキサデカフルオロノニ
ルビニルエーテル、トリフルオロメチルビニルエーテル
、ペンタフルオロエチルビニルエーテル、ヘプタフルオ
ロプロピルビニルエーテル。
ヘプタデカフルオロオクチルビニルエーテル、ウンデカ
フルオロシクロヘキシルビニルエーテルのM (パー)
フルオロアルキルビニルエーテル11;酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル、mlビニル、イソ醋酸ビニル、ピバ
リン酸ビニル、シクロへ牛サンカルボン酸ビニル、安息
香酸ビニル、p−tart−ブチル安息香酸ビニル+C
1〜C1の分岐したアルキル基を有する脂肪族モノカル
ボン酸のビニルエステル、カプロン酸ビニル、カプリン
酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリン酸ビニル、もし
くはステアリン酸ビニルの如きカルボン酸ビニル類;エ
チレン、プロピレン、塩化ビニルもしくは塩化ビニリデ
ンの如きオレフィン類もしくはクロロオレフィン類;メ
チル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレートもしくはシクロヘキシ
ル(メタ)アクリレートの如き(メタ)アクリル酸エス
テル類などがある。中でも、シクロアルキルビニルエー
テル、アルキルビニルエーテルおよびカルボン酸ビニル
エステルからなる群より選ばれた少なくとも1種を併用
することが好ましい、また、カルボン酸ビニルエステル
を併用する場合には、硬化塗膜の硬度、可撓性のバラン
スの点から04〜CI7の分岐したアルキル基を有する
脂肪族モノカルボン酸のビニルエステル、シクロヘキサ
ンカルボン酸ビニル、安息香酸ビニル、p−tブチル安
息香酸ビニルから成る群から選ばれた少な(とも1種を
使用することが特に好ましい。
また、フッ素系重合体皮膜は、上記フッ素系重合体の他
に架橋剤を併用することが皮膜の機械的物性などが向上
し、好ましい、かかる架橋剤としては、上記フルオロオ
レフィン系重合体の反応性の基と反応するものが使用さ
れる。代表的なものとしては、アミノブラスト、ポリイ
ソシアネート化合物、ブロックポリイソシアネート化合
物、メラミン化合物、多塩基酸、多塩基酸無水物などが
ある。
さらにフッ素系重合体への微粒子顔料の添加の有無は問
わないものである。
また、シラン系カップリング剤としては、例えば一般式
二R’−5i−Rニーa・R2,で示されるシラン化合
物を挙げることができる。
式中 illは塩素原子、アミノ基、アミノアルキル基
、ウレイド基5グリシドオキシ基、エポキシシクロヘキ
シル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ
基、メルカプト基及びビニル基から選ばれた少な(とも
1種の官能性原子または基を有する炭素数1〜10のア
ルキル基またはビニル基、Hl及びeはそれぞれ塩素原
子、水酸基、炭素数1〜IOのアルコキシ基、炭素数2
〜15のアルコキシ置換アルコキシ基、炭素数2〜4の
ヒドロキシアルキルオキシ基及び炭素数2〜15のアシ
ルオキシ基から選ばれた原子または基、aは0. 1ま
たは2を表す。
Vは官能性置換基をもったアルキル基であって、その好
適な例を挙げると、β−アミノエチル基。
γ−アミノプロピル基、N−(β−アミノエチル)−γ
−アミノプロピル基、γ−ウレイドプロピル基、γ−グ
リシドオキシプロビル基、β−(34−エポキシシクロ
ヘキシル)エチル基。
T−アクリロイルオキシプロピル基、γ−メタクリロイ
ルオキシプロピル基、T−メルカプトプロピル基、β−
クロロエチル基、γ−クロロプロピル?&、r−ビニル
プロピル基などを例示できる。
またR1はビニル基であってもよい。
好適に用いられる上記シラン系の具体例としては例えば
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン。
N−β−アミノエチーT−アミノプロピルトリメトキシ
シラン9 T−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、
γ−グリシドキシプロビルトリメトキシシラン、β−(
3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメチルシ
ラン、r−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−ク
ロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリス(β−
メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン
、ビニルトリクロロシラン2 ビニルトリアセトキシシ
ラン、N−()リメトキシシリルプロビル)エチレンジ
アミン、N−β−アミノエチルγ−アミノプロピルメチ
ルジメトキシシラン、β−アミノエチル−β−アミノエ
チル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等を挙げ
ることができる。
チタネート系カンプリング剤としては、チタン化合物を
代表例として述べるがチタンのみならずチタンと同種の
Na族に含まれるジルコニウム。
ハフニウムおよびトリウム化合物を含む。
チタン、ジルコニウム、ハフニウムおよびトリウムの化
合物としては、たとえば一般式:%式%) 〔式中、Tはチタン、ジルコニウム、ハフニウムまたは
トリウム、Rはアルキル基、シクロアルキル基またはア
リール基を表す、〕 で示されるオルト酸エステルおよびこれに少なくとも1
個の官能基を有する化合物の1種以上を反応させて得ら
れる誘導体を挙げることができる。
上記中なくとも1個の官能基を有する化合物としては例
えばグリセリン、エチレングリコール、1゜3−ブタン
ジオール、2.3−ブタンジオール。
ヘキシレングリコール、オクチレングリコールなどの多
価アルコール類、サリチルアルデヒド、グルコースなど
のオキジアルデヒド類、ジアセトンアルコール、フラク
トースなどのオキシケトン類、グリコール酸、乳酸、ジ
オキシマレイン酸、クエン酸などのオキシカルボンfl
1M、ジアセチルアセトンなどのジケトン類、アセト酢
酸などのケトン酸類、アセト酢酸エチルなどのケトン酸
のエステル類、トリエタノールアミン、ジェタノールア
ミンなどのオキシアミン類、カテコール、ピロガロール
などのオキシフェノール化合物などが使用可能である。
Tがチタンの場合の具体的な化合物を例示すればチタン
酸テトラアルキル(たとえばチタン酸テトラエチル、チ
タン酸テトライソプロピル、チタン酸テトラブチル)、
チタン酸テトラエチレングリコール、チタン酸トリエタ
ノールアミン、チタニウムアセチルアセトネート、イソ
プロピルトリオクタノイルチタネート イソプロピルト
リメタクリルチタネート、イソブaピルトリアクリルチ
タネート、イソプロピルトリ (ブチル、メチルパイロ
ホスフェート)チタネート、テトライソプロビルジ(ジ
ラウリルホスファイト)チタネート。
ジメタクリルオキシアセテートチタネート、ジアクリル
オキシアセテートチタネート ジ(ジオクチルホスフェ
ート)エチレンナタネートなどが挙げられる。
ジルコニウム化合物としては上記チタン化合物と同様の
化合物を用いることができる。具体例としては、テトラ
エチルジルコネートおよびテトラブチルジルコネートな
どのテトラアルキルジルコネート、n−プロピルジルコ
ネート、イソプロピルジルコネート、n−ブチルジルコ
ネート、イソブチルジルコネートジルコニウムアセチル
アセトネートなどが挙げられる。
ハフニウムおよびトリウムの化合物としてはチタンおよ
びジルコニウムと同様の化合物を用いることができる。
アルミナート系カップリング剤としては、アルミニウム
イソプロピレート、モノsee −ブトキシアルミニウ
ムジイソプロピレート、アルミニウム5SC−ブチレー
ト、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピ
レートおよびアルミニウムトリス(エチルアセトアセテ
ート)などが例示できる。
また塗膜の形成方法については詳細には説明しないが、
常法に従ってフッ素系重合体に紫外線吸収剤を、あるい
はさらにカンプリング剤を添加した塗料をチタン素材表
面に塗布、乾燥し、必要に応じて焼付は処理するように
すればよい。
次に紫外線吸収剤の添加量を限定した理由について説明
する。フッ素系重合体を含む塗料中に紫外線吸収剤を添
加する場合、その添加量が0.1wt%未満では紫外線
吸収剤添加による密着性改善の効果は十分でなく、又3
0wt%を超えると塗膜が軟化し、塗膜硬度が低下する
ため塗膜が傷つき易くなる。また表面がベタツキ易くな
り、塗装材を重ねて保存した場合に、ブロッキングをお
こすおそれがある。そのため添加量を0,1〜30wt
%としたが、光沢度、耐候性等を考慮すると、より好ま
しい範囲は0.5〜15wt%である。
〔作用〕
本発明においては、チタン素材表面に、フッ素系重合体
に紫外線吸収剤あるいはさらにカンプリング剤を混合し
た塗料を塗布することにより、チタン素材表面に紫外線
吸収剤あるいはさらにカンプリング剤を含有するフッ素
系重合体皮膜を形成したので、塗膜とチタンの界面への
紫外線の到達を抑制でき、原子状酸素ラジカル0・によ
る密着性低下を防止でき、その結果長期にわたり塗膜の
密着性を維持できる。またカンプリング剤を含有させた
場合は、含有するOH基と硬化剤とが反応して耐久性の
優れた塗膜が形成されるとともに、含フツ素重合体の低
表面エネルギーに起因して優れた塗膜のta水、ta油
性が得られ、これによりチタン素材が表面汚染から保護
され、さらにはカンプリング剤が有機物である含フツ素
重合体及びチタン素材の両者に親和性を有することから
、塗膜とチタン素材とが良好に密着する。
〔実施例〕
以下、実施例に基づいて本発明を説明する。
実施例1 oH価が53■KOH/grなるフルオロオレフィン−
ビニルエーテル系重合体36.0!lit部を、キシレ
ン44.0重量部、メチルイソブチルケトン10.01
1部の混合溶媒に溶解した。これにブロックイソシアネ
ート9.8重量部、ジブチルチンジラウレート5X1(
I’重量部からなる硬化剤0.2重量部とを混合し、第
1表に示す種々の紫外線吸収剤濃度の透明な塗料とした
。そしてこれをエアースプレーにより、強アルカリ系の
脱脂剤で脱脂処理がされたチタン素材表面に、その乾燥
膜厚が10±5μ階になるように塗装し、180℃で2
0分間乾燥し、試験に供した。なお、比較例として、紫
外線吸収剤を使用しないものについても同様に試験に供
した。
試験は初期密着性、耐沸騰水性、耐候性及び経時特性に
ついて調べた。ここで各試験は次のように行った。
■光沢度 JIS  Z  8741   鏡面光沢度測定方法−
60度鏡面光沢−に準する ■硬度 JIS  K  5400   塗料用鉛筆引っかき試
験に準する。
■耐候性 試験体に対してデユーサイクル試験を500時間又は2
000時間行った後、@縮率を面積比で算出する。
第1表はその試験結果を示す、なお比較例Aとして紫外
線吸収剤を使用しない場合を示す、第1表によれば、・
紫外線吸収剤の濃度が本発明範囲の塗膜C,D、 E、
  F及びHは比較例A及び本発明範囲外の塗膜B、G
に比べて、耐候性、硬度、及び光沢度のいずれも良好な
結果を示しており、これによりチタン素材にフッ素重合
体塗料に紫外線吸収剤を添加したもので塗膜を形成する
ことにより、塗膜の密着性が大幅に改善されることが理
解される。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明に係る耐汚染性チタン材及びその
製造方法によれば、チタン素材表面に紫外線吸収剤を、
あるいはさらにカップリング剤を含有するフッ素系重合
体皮膜を形成したので、塗膜とチタン素材との密着性を
大幅に向上でき、その結果高腐食環境下においても良好
な耐食性を示し、かつ長期にわたって優れた耐汚染性を
有するチタン材が得られる効果がある。
第1表 特許出願人  株式会社 神戸製鋼所 代理人    弁理士 下 市  努

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)チタン素材の表面に、紫外線吸収剤を含有するフ
    ッソ系重合体皮膜を形成したことを特徴とする耐汚染性
    チタン材。
  2. (2)チタン素材の表面に、シラン系、アルミナート系
    、チタネート系のいずれか、もしくはこれらの混合物か
    らなるカップリング剤及び紫外線吸収剤を含有するフッ
    ソ系重合体皮膜を形成したことを特徴とする耐汚染性チ
    タン材。
  3. (3)チタン素材の表面に、フッソ系重合体に紫外線吸
    収剤を0.1〜30wt%添加してなる塗料を塗布する
    ことを特徴とする耐汚染性チタン材の製造方法。
JP63225854A 1988-09-08 1988-09-08 耐汚染性チタン材及びその製造方法 Expired - Lifetime JPH0737117B2 (ja)

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