JPH0270197A - 音響変換器の磁気回路 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ この発明は、音響変換器の磁気回路に関するものである
。

［従来の技術］ 第５図は従来の音響変換器の磁気回路の半部分を示す断
面図である。図において、ｌはセンタポールｌａを有す
るボトムプレート、２は第１マグネット、３はトッププ
レート、４は第２マグネット、５はシールドカバー　６
はボトムプレート１のセンタポール１ａとトッププレー
ト３とで構成される磁気ギャップである。第５図に示す
磁気回路では、シールドカバー５の上縁開口部がトップ
プレート３の下面に対向する構造を有している。

第６図は第５図の磁気回路における直流磁束の流れを示
す説明図、第７図は第５図の磁気回路における直流磁束
の分布を示す説明図である。

次に、上記第５図に示す従来の音響変換器の磁気回路の
動作について説明する。第５図に示すような従来の磁気
回路においては、第１マグネット２により、又は第一１
マグネット２と第２マグネット４により磁気ギャップ６
に直流磁束を形成する。

上記の磁気回路における直流磁束の解析を行った結果、
その直流磁束の流れは４つのループの直流磁束から成っ
ている。

これを第６図について説明する。第６図中、Φはセンタ
ポールｌａ、ボトムプレートｌ、第１マグネット２．ト
ッププレート３を回るループの直流磁束、Φ２はセンタ
ポール１　ａ、　　ボトムプレートｌ、第２マグネット
４．シールドカバー５゜ボトムプレート１．第１マグネ
ット２．トッププレート３を回るループの直流磁束、φ
３は第１マグネット２．ボトムプレート１．シールドカ
バー５、トッププレート３を回るループの直流磁束、φ
４はボトムプレートｌ、シールドカバー５．第２マグネ
ット４を回るループの直流磁束である。

上記のような４つのループの直流磁束のうちで、磁気ギ
ャップ６に対して有効なループの直流磁束はφ１及びΦ
２であり、無効なループの直流磁束はΦ３及びφ４であ
る。

また、第８図は他の従来の音響変換器の磁気回路の半部
分を示す断面図である。図において、１はセンタポール
１ａを有するボトムプレート、２は第１マグネット、３
はトッププレート、４は第２マグネット、５はシールド
カバー　６はボトムプレート１のセンタポール１ａとト
ッププレート３とで構成される磁気ギャップ、７はフレ
ームである。第８図に示す磁気回路では、シールドカバ
ー５の上縁開口部がトッププレート３の外周部に対向す
る構造を有している。

第９図（ａ）及び（ｂ）は第８図の磁気回路における直
流磁束及び交流磁束の流れを示す説明図である。

次に、上記第８図に示す従来の音響変換器の磁気回路の
動作について説明する。第８図に示すような従来の磁気
回路においては、第１マグネット２により、又は第１マ
グネット２と第２マグネット４により磁気ギャップ６に
直流磁束を形成する。

上記磁気回路における直流磁束の流れを第９図（ａ）に
示す。この直流磁束の流れは４つのループの直流磁束か
ら成っている。第９ｆｆｌ　（ａ）中、φｄ＋はセンタ
ポールｌ　ａ、　　ボトムプレート１．第１マグネット
２．トッププレート３を回るループの直流磁束、φｄ２
はセンタポール１　ａ、　　ボトムプレート１．第２マ
グネット４．シールドカバー５゜ボトムプレート１．第
１マグネット２．トッププレート３を回るループの直流
磁束、Φｄ３は第１マグネツＩ・２．ボトムプレート１
．シールドカバー５、トッププレート３を回るループの
直流磁束、φ、４はボトムプレートｌ、シールドカバー
５．第２マグネット４を回るループの直流磁束である。

また、上記磁気回路において、磁気ギャップ６の部分に
挿入されたボイスコイル（図示しない）に音声信号が流
れると交流磁束が発生する。このようにして発生した交
流磁束は４つのループの交流磁束から成っており、これ
を第９図（ｂ）に示す。第９図（ｂ）中、φＢ＋は磁気
ギャップ６の近傍を回るループの交流磁束、φ１２はセ
ンタポール１　ａ、　ボトムプレート１．第１マグネッ
ト２．トッププレート３を回るループの交流磁束、Φ８
３はセンタポール１　ａ、　　ボトムプレート１．シー
ルドカバー５．トッププレート３を回るループの交流磁
束、Φａ４はセンタポール１　ａ、　　ボトムプレート
ｌ、第２マグネット４．シールドカバー５．トッププレ
ート３を回るループの交流磁束である。ところで、これ
ら交流磁束、Φ８１〜Φａ４が上記直流磁束φｄ１及び
Φｄ２を変調し、磁気回路の動作を不安定にしていた。

［発明が解決しようとする課題］ 上記従来の音響変換器の磁気回路は以上のように構成さ
れており、第５図に示す磁気回路において、第６図に示
すように磁気ギヤプロに対して無効な直流磁束φ３およ
びφ４が多く存在し、これにより磁気回路の性能を低減
させるという問題点があった。

また、第８図に示す磁気回路において、第９図（ａ）及
び（ｂ）に示すように交流磁束Φ８１が磁気ギャップ６
に対して非対称な交流磁束を形成し、交流磁束φａｌ、
Φ８２．φａ３）　　φ、、４が磁気ギャップ６の部分
の直流磁束Φｄ１及びΦ、２を変調し、交流磁束Φ１２
が第１マグネット２の動作点の磁束密度を変調し、交流
磁束φａ４が第２マグネット４の動作点の磁束密度を変
調味　これにより磁気回路の動作を不安定にさせるとい
う問題点があった。

この発明は上記のような問題点を解消するためになされ
たもので、磁気ギャップに対して有効な直流磁束を増加
させ、高性能な音響変換器の磁気回路を得ることを目的
とする。また、直流磁束を変調する交流磁束の悪影響を
抑え、安定した音響変換器の磁気回路を得ることを目的
とする。

［課題を解決するための手段］ この発明に係る音響変換器の磁気回路は、この磁気回路
の構成体であるボトムプレートの外周部をテーバ形状に
形成し、この外周部の第１マグネット側の上面外周径よ
りも第２マグネット側の下面外周径を小としたものであ
る。

また、この発明に係る音響変換器の磁気回路は、この磁
気回路の構成体であるトッププレートの一部、あるいは
シールドカバーの一部、もしくはこれら両方の一部の材
料を、環状・円板状等の形状を成した非磁性体にて置き
換えたものである。

［作用］ この発明における音響変換器の磁気回路は、この磁気回
路の構成体であるボトムプレートの外周部をテーバ形状
に形成することにより、磁気ギャップに対して無効なル
ープの直流磁束が低減され、磁気ギャップに対して有効
なループの直流磁束が増加されるので、磁気ギャップの
部分が高磁束密度となり、これにより高性能な磁気回路
を得ることができる。

また、この発明における音響変換器の磁気回路は、この
磁気回路の構成体であるトッププレートの一部、あるい
はシールドカバーの一部、もしくはこれら両方の一部の
材料を、非磁性体にて置き換えたことにより、磁気ギャ
ップの部分に対して有効な直流磁束及び第１．第２マグ
ネットの動作点の磁束密度をそれぞれ変調させていた交
流磁束を低減でき、これにより安定した磁気回路を得る
ことができる。

［実施例］ 第１図はこの発明の実施例である音響変換器の磁気回路
の手部分を示す断面図である。図において、１はセンタ
ポール１ａを有するボトムプレート、２は第１マグネッ
ト、３はトッププレート、４は第２マグネット、５はシ
ールドカバー　６はボトムプレート１のセンタポール１
ａとトッププレート３とで構成される磁気ギャップであ
る。この発明の実施例によれば、ボトムプレート１の外
周部をテーバ形状に形成し、この外周部の第１マグネッ
ト２例の上面外周径よりも第２マグネット４例の下面外
周径を小となるように構成しである。

また、第１図に示す磁気回路では、シールドカバー５の
上縁開口部がトッププレート３の下面に対向する構造を
有している。

第２図は第１図の磁気回路における直流磁束の分布を示
す説明図である。

次に、上記第１図に示すこの発明の実施例である音響変
換器の磁気回路の動作について説明する。

この発明による磁気回路においては、第１マグネット２
により、又は第１マグネット２を第２マグネット４より
磁気ギャップ６に直流磁束を形成する。この発明におけ
る磁気回路では、ボトムプレート１の外周部をテーパ形
状に形成することにより、磁気ギャップ６に対して無効
なループの直流磁束Φユの磁気抵抗を大きくして磁束が
流れにくい条件となし、このように直流磁束φ３の磁束
減少を利用して磁気ギャップ６に対して有効なループの
直流磁束Φ１及びφ２を増加させ、これにより磁気ギャ
ップ６０部分に高い磁束密度を得ることができるもので
ある。

第２図はこの発明の磁気回路における直流磁束分布を有
限要素法を用いて解析したものを示しており、第２図と
同様に上記第５図に示す従来の磁気回路における直流磁
束の分布を解析して示す第７図と比較した場合に、両磁
気回路における磁気ギャップ６の部分の磁束密度は、こ
の発明のものでは上記従来のものと比べて約５％の増加
を得ることが実証されている。

第３図は第１図の一部を変形した実施例である音響変換
器の磁気回路の半部分を示す断面図である。第３図に示
す磁気回路においては、第１図に示す磁気回路の構成体
であるシールドカバー５の立ち上がり部の形状を、ボト
ムブレー）１の外周部のテーパ形状に対向させ、同一角
度の傾斜立ち上がり形状としたものである。このような
シールドカバー５の形状によって、磁気ギャップ６に対
して有効なループの直流磁束Φ２の磁路が短くなり、そ
の磁気抵抗が減少して直流磁束φ２が増加し、これによ
り磁気ギャップ６の部分をさらに一層高磁束密度とする
ことができる。

また、第４図はこの発明の実施例である音響変換器の磁
気回路の半部分を示す断面図である。図において、ｌは
センタポールｌａを有するボトムプレート、２は第１マ
グネット、３はトッププレート、４は第２マグネット、
５はシールドカバー５ａ、５ｂは環状・円板状等の形成
を成した非磁性体、６はボトムプレート１のセンタポー
ル１ａとトッププレート３とで構成される磁気ギャップ
、７はフレームである。第４図に示す磁気回路では、シ
ールドカバー５の上縁開口部がトッププレート３の外周
部に対向する構造を有している。

次に、上記第４図に示すこの発明の実施例である音響変
換器の磁気回路の動作について説明する。

この発明による磁気回路においては、第１マグネント２
により、又は第１マグネット２と第２マグネット４によ
り磁気ギャップ６に直流磁束を形成する。トッププレー
ト３の一部及びシールドカバー５の一部の材料を費き換
えた非磁性体５ａ及び５ｂは、上記第９図（ａ）に示す
直流磁束φｄ２とφｄ３との境界部分に位置させること
により、本来の防磁性能を低下させることなく第９図（
ｂ）に示す交流磁束φａ３とφ、４を極めて低減させる
ことができる。

すなわち、交流磁束φａ３は非磁性体５ａにより、また
交流磁束φａ４は非磁性体５ａ及び５ｂにより、それぞ
れを流れる磁路を遮断し、その磁気抵抗を上昇させるた
め、交流磁束φ８３とφａ４が低減され、直流磁束の流
れに影響を及ぼすことなく直流磁束の変調を抑えること
ができ、これにより安定した磁気回路を得ることができ
る。

また、非磁性体５ａ及び５ｂとして導電性部材を用い、
上記交流磁束をうずＴＬ流として消費させることにより
、より一層安定した磁気回路を得ることが可能である。

なお、上記実施例において、非磁性体５ａ及び５ｂをフ
レーム７と一体化することにより、製造工程において、
磁気回路とフレーム７とを結合する際の位置決めを兼ね
備えることもできる。

［発明の効果コ 以上のように、この発明の第１図に示す音響変換器の磁
気回路によれば、この磁気回路の構成体であるボトムプ
レートの外周部をテーパ形状に形成し、この外周部の第
１マグネット側の上面外周径よりも第２マグネット側の
下面外周径を小とした構成としたので、磁気ギャップに
対して無効な直流磁束を減少させ、同時に有効な直流磁
束を増加させることができ、これにより高性能な磁気回
路を得ることができるという優れた効果を奏する。

また、この発明の第４図に示す音響変換器の磁気回路に
よれば、この磁気回路の構成体であるトッププレートの
一部、あるいはシールドカバーの一部、もしくはこれら
両方の一部の材料を、環状・円板状等の形成を成した非
磁性体にて置き換えた構成としたので、上記非磁性体の
配置によって直流磁束の磁路に影響なく、交流磁束の磁
路を遮断するように作用し、本来の防磁性能を低下させ
ることなく交流磁束による直流磁束の変調を抑えろこと
かでき、これにより安定した磁気回路を得ることができ
るという優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例である音響変換器の磁気回路
の半部分を示す断面図、第２図は第１図の磁気回路にお
ける直流磁束の分布を示す説明図、第３図は第１図の一
部を変形した実施例である音響変換器の磁気回路の半部
分を示す断面、第４図はこの発明の実施例である音響変
換器の磁気回路の半部分を示す断面図、第５図は従来の
音響変換器の磁気回路の半部分を示す断面図、第６図は
第５図の磁気回路における直流磁束の流れを示す説明図
、第７図は第５図の磁気回路における直流磁束の分イ［
を示す説明図、第８図は他の従来の音響変換器の磁気回
路の半部分を示す断面図、第９図（ａ）及び（ｂ）は第
８図の磁気回路における直流磁束及び交流磁束の流れを
示す説明図である。 図において、ｌ・・・ボトムプレー１・、１ａ・・・セ
ンタポール、２・・・第１マグネット、３・・・トップ
プレート、４・・・第２マグネット、５・・・シールド
カバー５ａ、５ｂ・・・非磁性体、６・・・磁気ギャッ
プ、７・・・フレーム　である。 なお、図中同一符号は同一　又は相当部分を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、中央にセンタポールを有するボトムプレートと、こ
   のボトムプレート上に固定された第１マグネットと、こ
   の第１マグネット上に固定されると共に、上記センタポ
   ールとの間にボイスコイルが挿入される磁気ギャップを
   構成するトッププレートと、上記ボトムプレートの下面
   に固定され、上記第１マグネットとは磁化方向を逆にし
   た第２マグネットと、この第２マグネットの下面に固定
   されて椀状をなし、その上縁開口部が上記トッププレー
   トの外周部に対向するか、あるいは上記トッププレート
   の下面に対向するシールドカバーとから成る磁気回路に
   おいて、 上記ボトムプレートの外周部をテーパ形状に形成し、上
   記外周部の上面外周径よりも下面外周径を小としたこと
   を特徴とする音響変換器の磁気回路。 ２、中央にセンタポールを有するボトムプレートと、こ
   のボトムプレート上に固定された第１マグネットと、こ
   の第１マグネット上に固定されると共に、上記センタポ
   ールとの間にボイスコイルが挿入される磁気ギャップを
   構成するトッププレートと、上記ボトムプレートの下面
   に固定され、上記第１マグネットとは磁化方向を逆にし
   た第２マグネットと、この第２マグネットの下面に固定
   されて椀状をなし、その上縁開口部が上記トッププレー
   トの外周部に対向するか、あるいは上記トッププレート
   の下面に対向するシールドカバーとから成る磁気回路に
   おいて、 上記トッププレートの一部、あるいは上記シールドカバ
   ーの一部、もしくはこれら両方の一部を、環状・円板状
   等の形状を成した非磁性体にて置き換えたことを特徴と
   する音響変換器の磁気回路。