JPH026880Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は便所用敷物に関し、具体的には便器の
外部に零れ落ちた尿を吸収する尿受けを設けた便
所用敷物に関するものである。

便器の後方に立つて排尿する男性の排尿時にお
いて、便器の外部、とりわけ便器の後部に尿が零
れ落ち、この尿が便所の床面全体に流れ広がつて
次に使用する者はこの尿を踏まないように更に後
方から排尿するため便所の床が汚れていた。

また、便所の床にタイル等を敷設している場合
には、零れ落ちた尿でタイルの目地が黄色に変色
し、それがなかなか取れず床の外観を悪くしてい
る。

更に、便所用敷物を使用している便所では、排
尿時において、便器の周囲に零れ落ちた尿がこの
敷物全体に染み渡り、次の者がこの尿の染み込ん
だ敷物を踏むことになるため頻繁に取り替える必
要がある。

本考案は、以上のような点を考慮して案出した
ものである。

すなわち、本考案は便所に敷く敷物であつて、
放尿位置から便器までの間に吸尿部材収容部を設
け、この吸尿部材収容部に零れ落ちた尿を吸収す
る吸尿部材を取り外し自在に充填し、更に敷物の
接床面に防水層を設けた尿受け付便所用敷物で、
吸尿部材で尿を吸収しこの吸尿部材を取り替える
ことにより常に便所を清潔に保つようにしたもの
である。

本考案の実施例を図面に基づいて説明する。以
下の実施例では、段差を有する和式便所における
本考案の使用を示すが、段差のない洋式便所にも
使用できるのはいうまでもない。

第１図は本考案の第１の実施例を示す分解斜視
図である。

図中１は敷物本体で、やや硬めの起毛状態の人
工芝マツト２と、人工芝マツト２の裏面に貼着さ
れた床に尿を通さないための合成樹脂製の防水シ
ート３とからなる。

人工芝マツト２の便器側には便所の上段床より
突出する便器５（第２図参照）の後部より、平面
視で広い半円形の吸尿部材収容部である切欠部２
１が形成されているが、防水シート３の方には、
この切欠部２１は設けられず、後述するスポンジ
４の載置部として残されている。人工芝マツト２
に設けた切欠部２１には、この切欠部２１と同形
の零れ落ちた尿の吸収部材であるスポンジ４を収
容して尿受け付便所用敷物を形成完了する。人工
芝マツト２の代りに他の敷物を用いてもかまわな
いが、この実施例に記載する人工芝マツト２のよ
うに、尿が敷物の下にたまり、足で直接この汚水
を踏まない構造をもつ敷物が好ましい。

また、スポンジの形状も切欠部２１と同形であ
る必要はなく、切欠部２１にスポンジ片を多数収
容しても可能である。切欠部２１の形状は、平面
視して便器５（第２図参照）の後部の形より大き
ければ三角形や四角形など他のいかなる形状のも
のでもかまわない。

また防水シート３は、人工芝マツト２の切欠部
２１の下にも設けて、スポンジ４が吸収した尿で
床が湿るのを防いでいる。

この人工芝マツト２と防水シート３を貼り合わ
せて形成した敷物本体１は、この貼り合わせ工程
を省くため、一体成型することも考えられる。

また、スポンジ４の代わりに吸水性のある綿や
厚地の紙などを用いてもよく、更に、このスポン
ジ４に活性炭などの脱臭剤や香料を含ませること
により吸収した尿の悪臭を消すようにするとより
好ましいものである。

この尿受け付便所用敷物は、便器５の後部の下
に敷いて使用し零尿により汚れたスポンジ４を取
り替えることにより再使用できるものである。

第３図は、本考案の第２の実施例を示す分解斜
視図である。この実施例では、人工芝マツト２の
代りに碁盤の目状の幅の狭い溝６を表面部の隅々
にまで設け、この人工芝マツトと同様に零れ落ち
た尿を直接足で踏まないようにした凹凸マツト７
を用いている。

この凹凸マツト７の一端中央部に半円形の切欠
部２１を設けるのは人工芝マツト２の場合と同様
であるが、防水シート３にも同形の切欠部３１を
設け、この両方の切欠部２１と３１を重ね合わせ
て凹凸マツト７と防水シート３とを貼着すること
で貫通した切欠部２２を有する敷物本体１を形成
する。

この切欠部２２には、吸尿部材であるスポンジ
４を収容し、切欠部２２と同形の吸尿容器８を切
欠部２２にはめ込んでいる。８１は取り付けフラ
ンジである。

この実施例では、吸尿部材が容器に入つている
ため、吸尿部材の着脱作業が容易である。

なお、吸尿容器８及びスポンジ４は、切欠部２
２の形状に適合させていかなる形状にも形成でき
るものである。

この切欠部２２は、平面視して便器５（第２図
参照）の後部の形より大きく形成するのは第１の
実施例の場合と同様である。

この尿受け付便所用敷物は、前記実施例と同じ
く第２図に示すように便所の床に敷いて使用す
る。そして、スポンジ４が汚れた場合には、吸尿
容器８ごと新しいものと取り替えるか、または、
スポンジ４だけを取り替えるかによつて再使用で
きる。

本考案は、便所に敷く敷物であつて、放尿位置
から便器までの間を適宜広さにて切り欠き又はく
り貫いて吸尿部材収容部を形成し、この吸尿部材
収容部に零れ落ちた尿を吸収する吸尿部材を取り
外し自在に充填し、更に敷物の接床面に防水層を
設けた尿受け付便所用敷物であるため、便器の後
方に立つて排尿する男性の排尿時において、便器
の後方に零れ落ちた尿を便器の後方下に設けたス
ポンジ等の吸尿部材で吸収することができ、尿が
便所の床面に流れ広がつて床面全体を汚すことが
なく、また、この流れ広がつた尿を足で踏むこと
もなくなる。

また、便所の床にタイル等を敷設している場合
において、零れ落ちた尿によるタイルの目地の黄
ばみ防止ができる。

更に、従来の便所用敷物を使用する場合のよう
に、便器の外部に零れ落ちた尿で汚れた敷物を次
に使用する者が踏まずにすみ、この従来の敷物の
ように尿で敷物全体が汚れることがないので従来
のものに比べたいへん衛生的で、汚れた時でもこ
の吸尿部材だけを取り替えるだけで何度でも再使
用ができ度々敷物全部を洗う必要のない効果を有
する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の第１の実施例を示す分解斜
視図、第２図は、本考案の使用状態を示す平面
図、第３図は、本考案の第２の実施例を示す分解
斜視図である。 １……敷物本体、２……人工芝マツト、３……
防水シート、４……スポンジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 便所に敷く敷物であつて、放尿位置から便器ま
   での間に吸尿部材収容部を設け、この吸尿部材収
   容部に零れ落ちた尿を吸収する吸尿部材を取り外
   し自在に充填し、更に敷物の接床面に防水層を設
   けた尿受け付便所用敷物。