JPH026814B2 - - Google Patents
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- JPH026814B2 JPH026814B2 JP56015159A JP1515981A JPH026814B2 JP H026814 B2 JPH026814 B2 JP H026814B2 JP 56015159 A JP56015159 A JP 56015159A JP 1515981 A JP1515981 A JP 1515981A JP H026814 B2 JPH026814 B2 JP H026814B2
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
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- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
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Description
本発明はr値の良好な低降伏比高張力冷延鋼板
の製造方法に関する。 近年、自動車用に高張力冷延鋼板が多用されて
いる。例えば燃費低減のための軽量化を目的とし
て高張力鋼板が使用されるが、このような用途に
使用される鋼板としては高強度だけでなく加工性
も必要とされる。 加工性の良好な高張力鋼板としてフエライト・
マルテンサイトから成る混合組織鋼板が注目され
ており、種々の混合組織鋼板が開発されている。
これらの中で連続焼鈍後ガスジエツト冷却で製造
される混合組織鋼板は、特に低降伏点、高延性、
高焼付け硬化性を合わせ有することを特徴とする
が、r値が低く深絞り成形に適さない欠点があ
る。そのため混合組織鋼板のr値を改善する試み
がなされており、例えば特公昭55−10650号「深
絞り性のすぐれた高強度冷延鋼板の製造法」で
は、冷延後、再結晶温度〜Ac3点間の温度で箱焼
鈍を行ない、その後混合組織とするため700〜800
℃に加熱後焼入れ焼戻しを伴なう連続焼鈍を行な
うことが提案されている。この方法では連続焼鈍
時に焼入れ焼戻しを行なうため降伏点が高く、低
い降伏比が得られない。この高降伏点の鋼板はプ
レス成形に適さず、かつプレス部品の形状凍結性
が悪いという欠点がある。この高降伏点の欠点を
改善しようとする試みが特開昭55−100934号に開
示されている。これは高r値を得るためにまず箱
焼鈍を行なうが、箱焼鈍時の温度をα―γ2相域
とし、均熱時にα相からγ相にMnを濃化させ
る。このMn濃化相は連続焼鈍時に優先的にγ相
となり、ガスジエツト程度の冷却速度でも混合組
織が得られ、さらに降伏点も低い。しかしこの方
法では濃化のためα―γ2相域という比較的高温
で長時間のの箱焼鈍が必要であり、そのため鋼板
間の密着の多発、テンパーカラーの発生および炉
体インナーカバーの寿命低下など製造工程上多く
の問題がある。従来このように高いr値、低降伏
点の高張力冷延鋼板を工業的に安定して製造する
ことは困難であつた。 本発明の目的は、高張力であつて、しかもr値
が良好で低降伏比の加工性のすぐれた冷延鋼板の
製造方法を提供するにある。 本発明のこの目的は次の2発明によつて達成さ
れる。 第1発明の要旨とするところは重量比にてC:
0.02〜0.12%、Mo:0.5〜1.5%、Al:0.10%以下
を含み残部がFeおよび不可避的不純物より成る
冷延鋼板の製造方法において、前記鋼板の冷間圧
延後Ac1変態点〜(Ac1変態点+100℃)の温度範
囲に短時間加熱しついで(Ac1変態点―100℃)
〜Ac1変態点の温度範囲まで冷却し該温度でt時
間以上保持する箱焼鈍を行なう第1工程と、前記
第1工程後α―γ域に1秒以上加熱し50℃から
300℃以下までの平均冷却速度を下記(1)式から求
まる臨界冷却速度(CR℃/sec)〜200℃/secの
範囲とする連続焼鈍を行なう第2工程と、を有し
て成ることを特徴とするr値の良好な低降伏比高
張力冷延鋼板の製造方法である。 ただし(1)式において CR:連続焼鈍の臨界冷却速度(℃/sec) t:箱焼鈍の保持時間(hr) Mn,Si,Cr,P,Mo:それぞれの元素の重
量% 第2発明の要旨とするところは、第1発明と同
一の基本組成のほかに、更にSi:0.1〜1.0%、
P:0.03〜0.15%、Cr:0.05〜1.00%、Mo:0.05
〜0.50%、Nb,Ti,Vそれぞれ0.01〜0.10%、
B:5〜100ppmのうちより選ばれた1種または
2種以上を含み残部がFeおよび不可避的不純物
より成る冷延鋼板を第1発明と同様の方法にて熱
処理するものである。 本発明者らは従来法の如き長時間の焼鈍を行な
わずに、高r値、低降伏点の高張力冷延鋼板を製
造する方法について種々研究した結果、α―γ域
に短時間加熱後α域で保持する箱焼鈍を施し、そ
の後α―γ域加熱の連続焼鈍を行なうことによつ
て従来法の密着などの工程上の諸問題を解消して
高r値、低降伏点の高張力鋼板を製造する方法を
見出した。 すなわち、r値の向上と第2相へのMoなどの
合金元素濃化を目的に箱焼鈍を行なうが、合金元
素の濃化の対象となる第2相は箱焼鈍温度がA1
点以上の場合はγ相、A1点以下の場合はセメン
タイト相である。両者の中でγ相への濃化すなわ
ちA1点以上の高温箱焼鈍では前記工程上の問題
がある。一方セメンタイト相への濃化、すなわち
A1点以下の箱焼鈍では濃化相であるセメンタイ
ト相の量はC量に依存し、通常の冷延鋼板のC量
である0.1%以下ではセメンタイト量が少なく、
この部分に合金元素を濃化させ連続焼鈍でマルテ
ンサイトにしても、マルテンサイト量が非常に少
ないため40Kg/mm2以上の引張強を得ることは困難
である。高強度を得るにはマルテンサイト量を増
さねばならず、そのためにはセメンタイト量、従
つてC量を増す必要がある。しかしC量の増加は
溶接性を劣化させ、またr値も低下させるので、
C増量による高強度化は好ましくない。本発明者
らはC量を増すことなくマルテンサイト量を増す
方法について種々研究した結果、本発明法を見出
した。 すなわち濃化焼鈍に際し、まずα―γ域に短時
間加熱し、適当量のγ相を現出させると同時に若
干量の合金元素をγ相に濃化させる。次いでA1
点以下の温度に保持してγ相をパーライト変態を
させる。この際得られるパーライト量は変態前の
γ量に近い量となる。従つてα―γ域の温度を選
ぶことによつてパーライト量の制御ができる。パ
ーライトはフエライトとセメンタイトの混合物で
あり、A1点以下の温度に保持中にパーライト中
のセメンタイトへMn,Crなどの合金元素が濃化
する。箱焼鈍後の連続焼鈍に際しては、パーライ
トが優先的にγ相に変態し、そのγ相は合金元素
が濃化しているため冷却に際し安定であるのでそ
の結果マルテンサイト相になる。一方フエライト
相は箱焼鈍により絞り性に適した集合組織が発達
し、また合金元素量は希薄となり、さらに連続焼
鈍後の冷却速度を比較的小さくしているため、固
溶C量も少なくなり純鉄に近い組成となる。従つ
て、このような方法で製造される混合組織鋼板は
高温焼鈍による密着などの工程上の問題が解消
し、さらに高r値、低降伏点、および高強度が得
られる。 次に本発明の冷延鋼板の成分の限定理由につい
て説明する。 C: Cは箱焼鈍時のα―γ域加熱時のγ量によつて
最終製品のマルテンサイト量を支配し、その結果
強度を決定する。従つて高強度を得るには、C量
が多い方が望ましい。しかし多量のCの添加は溶
接性およびr値を劣化させるため上限を0.12%に
規制した。高r値を得るためには、Cが低い方が
望ましいが、0.02%未満ではA1点が急激に上昇
し、α―γ加熱に際してより高温を必要とし、そ
の結果焼鈍において密着などを生じ易いので下限
を0.02%とした。 Mn: Mnはα―γ域およびα域の箱焼鈍時に第2相
へ濃化し、連続焼鈍時に生成するγ相を安定化
し、(1)式の臨界冷却速度CRを減少するため重要
である。しかしMnはr値を低下させ、従来公知
の如くテンパーカラーを劣化させるため多量の添
加は避けなければならない。従つて高r値、γ相
安定化およびテンパーカラーを同時に満足する条
件として0.5〜1.5%に限定した。 Al: Alは脱酸元素として有用であり、さらにAlN
として集合組織の改善効果もある。これらの目的
に対しては、0.10%以下の添加で十分であるの
で、上限を0.10%とした。 本発明の低降伏比高張力冷延鋼板は、上記C,
Mn,Alを限定する基本組成にて、本発明の目的
を十分達成できるが、必要に応じ上記基本組成の
ほかにSi,Pを限定すると同時に、更にCr,
Mo,Nb,Ti,V,Bの限定量を添加すること
により、本発明の目的を一層有効に達成すること
ができる。これらの元素の限定理由は次の如くで
ある。 Si: Siは強度を上げると同時に延性の劣化が少ない
ためより高強度の鋼板を得るに有効な元素である
が0.1未満ではこの効果がないので下限を0.1%と
した。しかしSiの多量の添加はr値および溶接性
を劣化し、テンパーカラーを発生するので上限を
1.0%とした。 P: Pは強度増加、r値向上および(1)式の臨界冷却
速度CRの低下に効果があるが、これらの効果を
期待するには、0.03%以上が必要である。しかし
0.15%を越える添加は鋼の脆化および溶接性の劣
化をもたらすため避けるべきで、0.03〜0.15%の
範囲に限定した。 Cr,Mo: CrおよびMoはともに第2相のセメンタイトへ
濃化すると同時に、臨界冷却速度CRを減少する
効果は(1)式に示されるとおりMnより大きくその
使用は好ましいが、高価であると同時に多量の添
加はr値の劣化をもたらすため、Cr,Moそれぞ
れの上限を1.0%、0.5%に限定した。またCr,
Moの効果が現われるのは共に0.05%以上である
ので下限をいずれも0.05%に限定した。 Nb,Ti,V: Nb,Ti、およびVは細粒化および炭窒化物の
析出による強化の著しい元素であり、高強度の必
要な場合に有効である。これらの効果が現われる
量としてNb,Ti,Vそれぞれ0.01〜0.10%に限
定した。 B: Bは(1)式の臨界冷却速度CRを減少させる効果
が著しく、例えばBの存在によつて(1)式の定数項
−3.95が−3.4となる。その効果の現われる範囲
として5〜100ppmに限定した。 以上の組成から成る鋼は通常の条件で熱間圧延
され、引き続いて酸洗、冷間圧延されるが、r値
向上のためには熱延後の600℃以下の低温巻取お
よび冷間圧延率50%以上、さらには60%以上が好
ましい。 次に本発明の製造条件について説明する。冷延
後箱焼鈍の前に第1工程として先づα―γ域に短
時間加熱するが、これは第2相量を制御するため
に必要である。しかしα―γ域の高温側では第2
相量が多過ぎてr値が低下するので、α―γ域の
加熱温度をAc1〜(Ac1+100℃)と低温側に限定
する。またその温度域の保持時間が長い場合は密
着、テンパーカラーの発生あるいは炉体インナー
カバーの劣化をもたらすので加熱時間は1〜2hr
の範囲とするのが好ましい。Mnのγ相中への濃
化は10〜20時間等の如く長時間保持した場合認め
られるが、このような保持は前記の欠点を招くた
め好ましくなく、α―γ域での加熱時間はコイル
全体の均熱を達成する範囲内で極力短くする必要
がある。上記の加熱後、コイルはα域まで冷却さ
れ、その温度で長時間箱焼鈍をされる。 これは最初のα―γ域加熱で生成した所定量の
γ相をパーライトに変態させ、変態させたパーラ
イト相へのMn,Cr,Moなどのγ相安定化元素
の濃化を促進するためである。 これらの合金元素の濃化速度は各々の拡散速度
に依存し、高温ほど短時間で濃化するため、第1
工程のこの箱焼鈍温度はα域の高温域が好まし
い。従つて焼鈍温度は(Ac1−100℃)〜Ac1間に
設定した。しかして、この温度における保持時間
は濃化量を制御するため重要である。直接に濃化
量を測定することは困難であるが、濃化焼鈍時間
と次の第2工程の連続焼鈍時の臨界冷却速度
(CR)すなわち、混合組織が得られる下限の冷却
速度との関係を種々の実験結果をもとに調査した
結果(1)式で表わされることが明らかとなつた。よ
つて第2工程の連続焼鈍炉の冷却能に応じた臨界
冷却速度CRと(1)式から決まるt時間以上の箱焼
鈍時間、すなわち濃化時間が必要となる。上記の
箱焼鈍によつてγ相安定化元素が濃化した所定量
の第2相と良好な集合組織のフエライト相が得ら
れる。 第1工程を終了した鋼板は形状矯正、表面粗度
調整または第2工程の連続焼鈍通板時のストレツ
チヤーストレイン発生防止のため、必要に応じて
調質圧延を施した後連続焼鈍される。連続焼鈍は
箱焼鈍後フエライトとγ相安定化元素の濃化した
パーライトから成る組織をフエライト・マルテン
サイト組織にし高強度、低降伏点、高延性及び高
い焼付け硬化性を得るために行なわれる。そのた
めにα―γ域の温度範囲で1秒以上の加熱が必要
がある。加熱後(1)式で表わされる臨界冷却速度
CR以上で300℃以下まで冷却される。その理由
は、冷却速度が臨界冷却速度未満の場合にはマル
テンサイトが得られず、その結果低降伏比が得ら
れないからである。一方冷却速度が200℃/sを
越すとフエライト中の固溶C量が増加し、降伏点
が高くなり降伏比も高くなる。従つて連続焼鈍時
の冷却速度は(1)式から求まる臨界冷却速度CR
℃/s〜200℃/sの範囲に限定する。第2工程
の連続焼鈍後の過時効処理、調質圧延はいずれも
鋼板の降伏点増加をもたらすため好ましくない。
従つてこれらの処理は避けねばならず、もし形状
調整のため調質圧延が必要であつても、その圧下
率は必要最少限にとどめなければならない。 実施例 第1表に示す成分の鋼を熱延で2.6mm厚とし、
酸洗後冷間圧延で0.8mm厚とし、第1表の条件で
箱焼鈍および連続焼鈍を行ない、これらの鋼板の
引張特性を測定し第2表に示した。第2表から明
らかなように箱焼鈍を実施しないNo.1鋼は、連続
焼鈍で混合組織が得られないため降伏点が高く、
またr値も低い。一方箱焼鈍を行なつてもα―γ
域で長時間の焼鈍を行なつたNo.2鋼は密着が発生
し製品歩留りが著しく低下した。またα域のみの
の製造方法に関する。 近年、自動車用に高張力冷延鋼板が多用されて
いる。例えば燃費低減のための軽量化を目的とし
て高張力鋼板が使用されるが、このような用途に
使用される鋼板としては高強度だけでなく加工性
も必要とされる。 加工性の良好な高張力鋼板としてフエライト・
マルテンサイトから成る混合組織鋼板が注目され
ており、種々の混合組織鋼板が開発されている。
これらの中で連続焼鈍後ガスジエツト冷却で製造
される混合組織鋼板は、特に低降伏点、高延性、
高焼付け硬化性を合わせ有することを特徴とする
が、r値が低く深絞り成形に適さない欠点があ
る。そのため混合組織鋼板のr値を改善する試み
がなされており、例えば特公昭55−10650号「深
絞り性のすぐれた高強度冷延鋼板の製造法」で
は、冷延後、再結晶温度〜Ac3点間の温度で箱焼
鈍を行ない、その後混合組織とするため700〜800
℃に加熱後焼入れ焼戻しを伴なう連続焼鈍を行な
うことが提案されている。この方法では連続焼鈍
時に焼入れ焼戻しを行なうため降伏点が高く、低
い降伏比が得られない。この高降伏点の鋼板はプ
レス成形に適さず、かつプレス部品の形状凍結性
が悪いという欠点がある。この高降伏点の欠点を
改善しようとする試みが特開昭55−100934号に開
示されている。これは高r値を得るためにまず箱
焼鈍を行なうが、箱焼鈍時の温度をα―γ2相域
とし、均熱時にα相からγ相にMnを濃化させ
る。このMn濃化相は連続焼鈍時に優先的にγ相
となり、ガスジエツト程度の冷却速度でも混合組
織が得られ、さらに降伏点も低い。しかしこの方
法では濃化のためα―γ2相域という比較的高温
で長時間のの箱焼鈍が必要であり、そのため鋼板
間の密着の多発、テンパーカラーの発生および炉
体インナーカバーの寿命低下など製造工程上多く
の問題がある。従来このように高いr値、低降伏
点の高張力冷延鋼板を工業的に安定して製造する
ことは困難であつた。 本発明の目的は、高張力であつて、しかもr値
が良好で低降伏比の加工性のすぐれた冷延鋼板の
製造方法を提供するにある。 本発明のこの目的は次の2発明によつて達成さ
れる。 第1発明の要旨とするところは重量比にてC:
0.02〜0.12%、Mo:0.5〜1.5%、Al:0.10%以下
を含み残部がFeおよび不可避的不純物より成る
冷延鋼板の製造方法において、前記鋼板の冷間圧
延後Ac1変態点〜(Ac1変態点+100℃)の温度範
囲に短時間加熱しついで(Ac1変態点―100℃)
〜Ac1変態点の温度範囲まで冷却し該温度でt時
間以上保持する箱焼鈍を行なう第1工程と、前記
第1工程後α―γ域に1秒以上加熱し50℃から
300℃以下までの平均冷却速度を下記(1)式から求
まる臨界冷却速度(CR℃/sec)〜200℃/secの
範囲とする連続焼鈍を行なう第2工程と、を有し
て成ることを特徴とするr値の良好な低降伏比高
張力冷延鋼板の製造方法である。 ただし(1)式において CR:連続焼鈍の臨界冷却速度(℃/sec) t:箱焼鈍の保持時間(hr) Mn,Si,Cr,P,Mo:それぞれの元素の重
量% 第2発明の要旨とするところは、第1発明と同
一の基本組成のほかに、更にSi:0.1〜1.0%、
P:0.03〜0.15%、Cr:0.05〜1.00%、Mo:0.05
〜0.50%、Nb,Ti,Vそれぞれ0.01〜0.10%、
B:5〜100ppmのうちより選ばれた1種または
2種以上を含み残部がFeおよび不可避的不純物
より成る冷延鋼板を第1発明と同様の方法にて熱
処理するものである。 本発明者らは従来法の如き長時間の焼鈍を行な
わずに、高r値、低降伏点の高張力冷延鋼板を製
造する方法について種々研究した結果、α―γ域
に短時間加熱後α域で保持する箱焼鈍を施し、そ
の後α―γ域加熱の連続焼鈍を行なうことによつ
て従来法の密着などの工程上の諸問題を解消して
高r値、低降伏点の高張力鋼板を製造する方法を
見出した。 すなわち、r値の向上と第2相へのMoなどの
合金元素濃化を目的に箱焼鈍を行なうが、合金元
素の濃化の対象となる第2相は箱焼鈍温度がA1
点以上の場合はγ相、A1点以下の場合はセメン
タイト相である。両者の中でγ相への濃化すなわ
ちA1点以上の高温箱焼鈍では前記工程上の問題
がある。一方セメンタイト相への濃化、すなわち
A1点以下の箱焼鈍では濃化相であるセメンタイ
ト相の量はC量に依存し、通常の冷延鋼板のC量
である0.1%以下ではセメンタイト量が少なく、
この部分に合金元素を濃化させ連続焼鈍でマルテ
ンサイトにしても、マルテンサイト量が非常に少
ないため40Kg/mm2以上の引張強を得ることは困難
である。高強度を得るにはマルテンサイト量を増
さねばならず、そのためにはセメンタイト量、従
つてC量を増す必要がある。しかしC量の増加は
溶接性を劣化させ、またr値も低下させるので、
C増量による高強度化は好ましくない。本発明者
らはC量を増すことなくマルテンサイト量を増す
方法について種々研究した結果、本発明法を見出
した。 すなわち濃化焼鈍に際し、まずα―γ域に短時
間加熱し、適当量のγ相を現出させると同時に若
干量の合金元素をγ相に濃化させる。次いでA1
点以下の温度に保持してγ相をパーライト変態を
させる。この際得られるパーライト量は変態前の
γ量に近い量となる。従つてα―γ域の温度を選
ぶことによつてパーライト量の制御ができる。パ
ーライトはフエライトとセメンタイトの混合物で
あり、A1点以下の温度に保持中にパーライト中
のセメンタイトへMn,Crなどの合金元素が濃化
する。箱焼鈍後の連続焼鈍に際しては、パーライ
トが優先的にγ相に変態し、そのγ相は合金元素
が濃化しているため冷却に際し安定であるのでそ
の結果マルテンサイト相になる。一方フエライト
相は箱焼鈍により絞り性に適した集合組織が発達
し、また合金元素量は希薄となり、さらに連続焼
鈍後の冷却速度を比較的小さくしているため、固
溶C量も少なくなり純鉄に近い組成となる。従つ
て、このような方法で製造される混合組織鋼板は
高温焼鈍による密着などの工程上の問題が解消
し、さらに高r値、低降伏点、および高強度が得
られる。 次に本発明の冷延鋼板の成分の限定理由につい
て説明する。 C: Cは箱焼鈍時のα―γ域加熱時のγ量によつて
最終製品のマルテンサイト量を支配し、その結果
強度を決定する。従つて高強度を得るには、C量
が多い方が望ましい。しかし多量のCの添加は溶
接性およびr値を劣化させるため上限を0.12%に
規制した。高r値を得るためには、Cが低い方が
望ましいが、0.02%未満ではA1点が急激に上昇
し、α―γ加熱に際してより高温を必要とし、そ
の結果焼鈍において密着などを生じ易いので下限
を0.02%とした。 Mn: Mnはα―γ域およびα域の箱焼鈍時に第2相
へ濃化し、連続焼鈍時に生成するγ相を安定化
し、(1)式の臨界冷却速度CRを減少するため重要
である。しかしMnはr値を低下させ、従来公知
の如くテンパーカラーを劣化させるため多量の添
加は避けなければならない。従つて高r値、γ相
安定化およびテンパーカラーを同時に満足する条
件として0.5〜1.5%に限定した。 Al: Alは脱酸元素として有用であり、さらにAlN
として集合組織の改善効果もある。これらの目的
に対しては、0.10%以下の添加で十分であるの
で、上限を0.10%とした。 本発明の低降伏比高張力冷延鋼板は、上記C,
Mn,Alを限定する基本組成にて、本発明の目的
を十分達成できるが、必要に応じ上記基本組成の
ほかにSi,Pを限定すると同時に、更にCr,
Mo,Nb,Ti,V,Bの限定量を添加すること
により、本発明の目的を一層有効に達成すること
ができる。これらの元素の限定理由は次の如くで
ある。 Si: Siは強度を上げると同時に延性の劣化が少ない
ためより高強度の鋼板を得るに有効な元素である
が0.1未満ではこの効果がないので下限を0.1%と
した。しかしSiの多量の添加はr値および溶接性
を劣化し、テンパーカラーを発生するので上限を
1.0%とした。 P: Pは強度増加、r値向上および(1)式の臨界冷却
速度CRの低下に効果があるが、これらの効果を
期待するには、0.03%以上が必要である。しかし
0.15%を越える添加は鋼の脆化および溶接性の劣
化をもたらすため避けるべきで、0.03〜0.15%の
範囲に限定した。 Cr,Mo: CrおよびMoはともに第2相のセメンタイトへ
濃化すると同時に、臨界冷却速度CRを減少する
効果は(1)式に示されるとおりMnより大きくその
使用は好ましいが、高価であると同時に多量の添
加はr値の劣化をもたらすため、Cr,Moそれぞ
れの上限を1.0%、0.5%に限定した。またCr,
Moの効果が現われるのは共に0.05%以上である
ので下限をいずれも0.05%に限定した。 Nb,Ti,V: Nb,Ti、およびVは細粒化および炭窒化物の
析出による強化の著しい元素であり、高強度の必
要な場合に有効である。これらの効果が現われる
量としてNb,Ti,Vそれぞれ0.01〜0.10%に限
定した。 B: Bは(1)式の臨界冷却速度CRを減少させる効果
が著しく、例えばBの存在によつて(1)式の定数項
−3.95が−3.4となる。その効果の現われる範囲
として5〜100ppmに限定した。 以上の組成から成る鋼は通常の条件で熱間圧延
され、引き続いて酸洗、冷間圧延されるが、r値
向上のためには熱延後の600℃以下の低温巻取お
よび冷間圧延率50%以上、さらには60%以上が好
ましい。 次に本発明の製造条件について説明する。冷延
後箱焼鈍の前に第1工程として先づα―γ域に短
時間加熱するが、これは第2相量を制御するため
に必要である。しかしα―γ域の高温側では第2
相量が多過ぎてr値が低下するので、α―γ域の
加熱温度をAc1〜(Ac1+100℃)と低温側に限定
する。またその温度域の保持時間が長い場合は密
着、テンパーカラーの発生あるいは炉体インナー
カバーの劣化をもたらすので加熱時間は1〜2hr
の範囲とするのが好ましい。Mnのγ相中への濃
化は10〜20時間等の如く長時間保持した場合認め
られるが、このような保持は前記の欠点を招くた
め好ましくなく、α―γ域での加熱時間はコイル
全体の均熱を達成する範囲内で極力短くする必要
がある。上記の加熱後、コイルはα域まで冷却さ
れ、その温度で長時間箱焼鈍をされる。 これは最初のα―γ域加熱で生成した所定量の
γ相をパーライトに変態させ、変態させたパーラ
イト相へのMn,Cr,Moなどのγ相安定化元素
の濃化を促進するためである。 これらの合金元素の濃化速度は各々の拡散速度
に依存し、高温ほど短時間で濃化するため、第1
工程のこの箱焼鈍温度はα域の高温域が好まし
い。従つて焼鈍温度は(Ac1−100℃)〜Ac1間に
設定した。しかして、この温度における保持時間
は濃化量を制御するため重要である。直接に濃化
量を測定することは困難であるが、濃化焼鈍時間
と次の第2工程の連続焼鈍時の臨界冷却速度
(CR)すなわち、混合組織が得られる下限の冷却
速度との関係を種々の実験結果をもとに調査した
結果(1)式で表わされることが明らかとなつた。よ
つて第2工程の連続焼鈍炉の冷却能に応じた臨界
冷却速度CRと(1)式から決まるt時間以上の箱焼
鈍時間、すなわち濃化時間が必要となる。上記の
箱焼鈍によつてγ相安定化元素が濃化した所定量
の第2相と良好な集合組織のフエライト相が得ら
れる。 第1工程を終了した鋼板は形状矯正、表面粗度
調整または第2工程の連続焼鈍通板時のストレツ
チヤーストレイン発生防止のため、必要に応じて
調質圧延を施した後連続焼鈍される。連続焼鈍は
箱焼鈍後フエライトとγ相安定化元素の濃化した
パーライトから成る組織をフエライト・マルテン
サイト組織にし高強度、低降伏点、高延性及び高
い焼付け硬化性を得るために行なわれる。そのた
めにα―γ域の温度範囲で1秒以上の加熱が必要
がある。加熱後(1)式で表わされる臨界冷却速度
CR以上で300℃以下まで冷却される。その理由
は、冷却速度が臨界冷却速度未満の場合にはマル
テンサイトが得られず、その結果低降伏比が得ら
れないからである。一方冷却速度が200℃/sを
越すとフエライト中の固溶C量が増加し、降伏点
が高くなり降伏比も高くなる。従つて連続焼鈍時
の冷却速度は(1)式から求まる臨界冷却速度CR
℃/s〜200℃/sの範囲に限定する。第2工程
の連続焼鈍後の過時効処理、調質圧延はいずれも
鋼板の降伏点増加をもたらすため好ましくない。
従つてこれらの処理は避けねばならず、もし形状
調整のため調質圧延が必要であつても、その圧下
率は必要最少限にとどめなければならない。 実施例 第1表に示す成分の鋼を熱延で2.6mm厚とし、
酸洗後冷間圧延で0.8mm厚とし、第1表の条件で
箱焼鈍および連続焼鈍を行ない、これらの鋼板の
引張特性を測定し第2表に示した。第2表から明
らかなように箱焼鈍を実施しないNo.1鋼は、連続
焼鈍で混合組織が得られないため降伏点が高く、
またr値も低い。一方箱焼鈍を行なつてもα―γ
域で長時間の焼鈍を行なつたNo.2鋼は密着が発生
し製品歩留りが著しく低下した。またα域のみの
【表】
【表】
箱焼鈍を行なつたNo.3鋼は密着も発生せず加工
性は良好であるが、マルテンサイト量が少ないた
め引張強さが低く、α域箱焼鈍法で40Kg/mm2以上
の強度を得ることは困難である。No.4鋼〜No.8鋼
は本発明の製造方法によるα―γ域およびα域の
箱焼鈍と連続焼鈍を実施したので、引張強さが高
く、降伏点および降伏比が低く、かつ延性と値
が良好である。 上記実施例より明らかな如く、本発明法により
製造された混合組織鋼板はr値が高く、かつ濃化
焼鈍によつて、フエライト相はより純化されるた
め降伏点が低くなり、その結果降伏比が60%以下
となり、また延性も良好である。さらに混合組織
鋼共通のプレス後の焼付塗装による強度増加も大
きい効果がある。従つて深絞り性、張出し性、形
状凍結性、耐デント性などの要求される用途例え
ば自動車の外板などに最適であり応用範囲が広
い。
性は良好であるが、マルテンサイト量が少ないた
め引張強さが低く、α域箱焼鈍法で40Kg/mm2以上
の強度を得ることは困難である。No.4鋼〜No.8鋼
は本発明の製造方法によるα―γ域およびα域の
箱焼鈍と連続焼鈍を実施したので、引張強さが高
く、降伏点および降伏比が低く、かつ延性と値
が良好である。 上記実施例より明らかな如く、本発明法により
製造された混合組織鋼板はr値が高く、かつ濃化
焼鈍によつて、フエライト相はより純化されるた
め降伏点が低くなり、その結果降伏比が60%以下
となり、また延性も良好である。さらに混合組織
鋼共通のプレス後の焼付塗装による強度増加も大
きい効果がある。従つて深絞り性、張出し性、形
状凍結性、耐デント性などの要求される用途例え
ば自動車の外板などに最適であり応用範囲が広
い。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量比にてC:0.02〜0.12%、Mn:0.5 1.5
%、Al:0.10%以下を含み残部がFeおよび不可
避的不純物より成る冷延鋼板の製造方法におい
て、前記鋼板の冷間圧延後Ac1変態点〜(Ac1変
態点+100℃)の温度範囲に1〜2時間の短時間
加熱を行い次いで(Ac1変態点−100℃)〜Ac1変
態点の温度範囲まで冷却し該温度で箱焼鈍を行な
う第1工程と、前記第1工程後α―γ域に1秒以
上加熱し650℃から300℃以下までの平均冷却速度
を下記(1)式から求まる臨界冷却速度(CR℃/
sec)〜200℃/secの範囲とする連続焼鈍を行な
う第2工程と、を有して成ることを特徴とするr
値の良好な低降伏比高張力冷延鋼板の製造方法。 ただし(1)式において CR:連続焼鈍の臨界冷却速度(℃/sec) t:箱焼鈍の保持時間(hr) Mn,Si,Cr,P,Mo:それぞれの元素の重
量% 2 重量比にてC:0.02〜0.12%、Mn:0.5〜1.5
%、Al:0.10%以下を含み更にSi:0.1〜1.0%、
P:0.03〜0.15%、Cr:0.05〜1.00%、Mo:0.05
〜0.50%、Nb,Ti,Vそれぞれ0.01〜0.10%、
B:5〜100ppmのうちより選ばれた1種又は2
種以上を含み残部がFeおよび不可避的不純物よ
り成る冷延鋼板の製造方法において、前記鋼板の
冷間圧延後Ac1変態点〜(Ac1変態点+100℃)の
温度範囲に1〜2時間の短時間加熱を行い次いで
(Ac1変態点―100℃)〜Ac1変態点の温度範囲ま
で冷却し該温度で箱焼鈍を行なう第1工程と、前
記第1工程後α―γ域に1秒以上加熱しついで
650℃から300℃以下までの平均冷却速度を下記(1)
式から求まる臨界冷却速度(CR℃/sec)〜200
℃/secの範囲とする連続焼鈍を行なう第2工程
と、を有して成ることを特徴とするr値の良好な
低降伏比高張力冷延鋼板の製造方法。 ただし(1)式において CR:連続焼鈍の臨界冷却速度(℃/sec) t:箱焼鈍の保持時間(hr) Mn,Si,Cr,P,Mo:それぞれの元素の重
量%
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1515981A JPS57131325A (en) | 1981-02-04 | 1981-02-04 | Production of low yield ratio, high tensile cold rolled steel plate having good gamma value |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1515981A JPS57131325A (en) | 1981-02-04 | 1981-02-04 | Production of low yield ratio, high tensile cold rolled steel plate having good gamma value |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS57131325A JPS57131325A (en) | 1982-08-14 |
JPH026814B2 true JPH026814B2 (ja) | 1990-02-14 |
Family
ID=11881016
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1515981A Granted JPS57131325A (en) | 1981-02-04 | 1981-02-04 | Production of low yield ratio, high tensile cold rolled steel plate having good gamma value |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS57131325A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05112845A (ja) * | 1991-03-30 | 1993-05-07 | Nippon Steel Corp | 成形後の面形状性が良好で優れた耐デント性を有する深絞り用高強度冷延鋼板 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4770719A (en) * | 1984-04-12 | 1988-09-13 | Kawasaki Steel Corporation | Method of manufacturing a low yield ratio high-strength steel sheet having good ductility and resistance to secondary cold-work embrittlement |
US4830686A (en) * | 1984-04-12 | 1989-05-16 | Kawasaki Steel Corporation | Low yield ratio high-strength annealed steel sheet having good ductility and resistance to secondary cold-work embrittlement |
JPS60245728A (ja) * | 1984-05-22 | 1985-12-05 | Kawasaki Steel Corp | 降伏比70%以上でかつ延性の良好な高張力鋼板の製造方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55158226A (en) * | 1979-05-28 | 1980-12-09 | Nippon Steel Corp | Manufacture of cold rolled steel sheet having high tensile strength and composite structure excellent in deep drawability |
-
1981
- 1981-02-04 JP JP1515981A patent/JPS57131325A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55158226A (en) * | 1979-05-28 | 1980-12-09 | Nippon Steel Corp | Manufacture of cold rolled steel sheet having high tensile strength and composite structure excellent in deep drawability |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05112845A (ja) * | 1991-03-30 | 1993-05-07 | Nippon Steel Corp | 成形後の面形状性が良好で優れた耐デント性を有する深絞り用高強度冷延鋼板 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS57131325A (en) | 1982-08-14 |
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