JPH0268015A

JPH0268015A - 電子レンジ用耐熱容器

Info

Publication number: JPH0268015A
Application number: JP63221160A
Authority: JP
Inventors: Shuichi Yamakami; 山神　修一; Hideo Hashimoto; 橋本　秀男; Takahiro Hirai; 平井　隆宥; Hideo Okawa; 秀夫大川
Original assignee: CALP Corp
Current assignee: Idemitsu Fine Composites Co Ltd
Priority date: 1988-09-03
Filing date: 1988-09-03
Publication date: 1990-03-07

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は樹脂製電子レンジ用耐熱容器に関するものであ
る。さらに詳しくいえば、本発明は、ポリプロピレン系
樹脂又はポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂と
の混合樹脂とタルクとを含有する樹脂組成物を成形して
成る、機械特性に優れ、かつ熱時剛性が良好である上、
無臭で安全性に優れｔ；電子レンジ用耐熱容器に関する
ものである。

［従来の技術］従来、ポリプロピレン系樹脂は、他の樹脂と比較して、
その溶融特性がシャープなことから、溶融体の強度が低
く、二次熱成形において、予熱時の加熱によるドローダ
ウンが大きいため、成形品にシワや偏肉が生じやすいと
いう欠点を有していることが知られている。

このようなポリプロピレン系樹脂の欠点を改良するとと
もに、その耐熱性や剛性などの物性を良好なものとする
目的で、該ポリプロピレン系樹脂に無機質充填剤を配合
し、得られた樹脂組成物をその特徴を生かして射出成形
や圧縮成形などによって各種成形品に成形することがよ
く行われている。この場合、容器、カップ、トレーなど
の成形量を作製するには、通常、前記ポリプロピレン系
樹脂組成物を一次成形してまずシートを作製し、次いで
このシートを二次熱成形することが行われている。

しかしながら、ドローダウンや耐熱性、剛性などの物性
を改良する目的で、通常の無機質充填剤を比較的多量に
配合する場合、熟成形性の低下を免れず、深物製品の成
形が困難となる上、機械的強度の十分な成形品が得られ
にくいなどの問題が生じる。

他方、成形品の機械的強度や一次成形で得られるシート
の表面性を改良する目的で、該無機質充填剤の表面を親
油性化処理したり、高級脂肪酸やその金属塩などを配合
することも種々提案されているが、この場合、新たな処
理工程を必要としたり、あるいは、処理剤が表面にブリ
ードしたり、溶出したりし、さらには臭気などのため、
食品や飲料用容器、あるいは電子レンジ用容器には適用
しにくいという問題がある。

また他の方法としてゴム類を添加する方法も提案されて
いるが、この方法においては耐熱、剛性、臭気の点で好
ましくなく、しかも脂肪分を含む食品に使用する場合に
はゴム成分が溶けだし悪臭の原因になるなどの大きな欠
点がある。

ところで、近年、電子レンジ用容器として樹脂製のもの
が、軽量で、かつ耐食性を有する上、安価であることか
ら注目され、例えばポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン類に無機質充填剤を配合しｔ；樹脂組成物を素材とす
る電子レンジ用耐熱容器の使用が試みられている。しか
しながら、このようなポリプロピレン系樹脂組成物から
成るものは、前記した種々の欠点を有し、必ずしも満足
しうるものではない。

［発明が解決しようとする課題］本発明は、このような事情のもとで、熟成形時における
ドローダウンが小さいなど熟成形性が改良され、かつ機
械特性に優れる上、熱時剛性が良好であり、しかも食品
衛生上安全な樹脂製の電子レンジ用耐熱容器を提供する
ことを目的としてなされたものである。

〔課題を解決するための手段］本発明者らは、前記の好ましい性質を有する電子レンジ
用耐熱容器を開発するために鋭意研究を重ねた結果、素
材として、ポリプロピレン系樹脂単独又は特定の割合の
ポリプロピレン系樹脂を含ムポリプロピレン系樹脂とポ
リエチレン系樹脂との混合物に、所定の割合でタルクを
配合して成る樹脂組成物を用いることにより、その目的
を達成しうろことを見い出し、この知見に基づいて本発
明を完成するに至った。

すなわち、本発明は、（Ａ）メルトインデックス０．１
〜５．０ｇ／ｌ、０分のポリプロピレン系樹脂単独、又
はこのポリプロピレン系樹脂１０重量％以上を含有する
該ポリプロピレン系樹脂とメルトインデックス０．０２
〜１０．０ｇ／１０分のポリエチレン系樹脂との混合物
４０〜８０重量％、及び（Ｂ）タルク６０〜２０重量％
を含有する樹脂組成物を成形加工して成る電子レンジ用
耐熱容器を提供するものである。

以下、本発明の詳細な説明する。

本発明の耐熱容器における素材として用いられる樹脂組
成物の（Ａ）成分としては、ポリプロピレン系樹脂単独
、又はポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との
混合物が用いられる。該ポリプロピレン系樹脂について
は特に制限はなく、例えばアタクチック、シンジオタク
チック、アイソタクチンクプロピレン単独重合体や、プ
ロピレンと他のα−オレフィンとの共重合体などを用い
ることかできる。該共重合体としては、他のαオレフィ
ンを２０重量％以下含有するブロック共重合体が好まし
い。このような共重合体に用いられる他のａ−オレフィ
ンとしては、例えばエチレン、ブテン−１，４−メチル
ペンテン−１、ヘキセン−１、オクテン−１、デセン−
１、ドデセン−１などが挙げられる。これらのポリプロ
ピレン系樹脂は１種用いてもよいし、２種以上を組み合
わせて用いてもよい。

本発明においては、前記ポリプロピレン系樹脂のメルト
インデックスは０．１〜５．０ｇ／ｌｏ分、好ましくは
０．２〜３．０ｇ７１０分、より好ましくは０．３〜１
．５ｇ／１０分の範囲にあることが必要である。このメ
ルトインデックスがｏ　、　１９／ｌＯ分未満のもので
は流動性が十分でない上、二次熱成形か困難となるおそ
れがあるし、５．０ｇ７１０分を超えるものではシート
の溶融強度が低下し、ドローダウンなど好ましくない事
態を招来することがある。

一方、前記ポリプロピレン系樹脂にブレンドして用いら
れるポリエチレン系樹脂については特に制限はなく、高
密度、中密度、低密度ポリエチレンや、直鎖状低密度ポ
リエチレン、超高分子量ポリエチレンなどが用いられ、
また、これらのポリエチレン系樹脂はエチレンの単独重
合体であってもよいし、エチレンと他のα−オレフィン
とのランダム又はブロック共重合体であってもよい。

該他のα−オレフィンとしては、例えばプロピレン、ブ
テン−１，４−メチルペンテン−１、ヘキセン−１１オ
クテン−１１デセン−１、ドデセン−１などが挙げられ
る。該共重合体における他のα−オレフィン単位の含有
量は３０重量％以下が好ましい。これらのポリエチレン
系樹脂は１種用いてもよいし、２種以上を組み合わせて
用いてもよい。

本発明においては、前記ポリエチレン系樹脂のメルトイ
ンデックスは０．０２〜１０．０ｇ／１０分、好ましく
は０．０３〜５．０ｇ／１０分、より好ましくは０．０
４〜２．０ｇ／１０分の範囲にあることが必要である。

このメルトインデックスが前記範囲を逸脱すると溶融混
練シート成形性や熱成形などの二次成形性が低下する傾
向か生じる。

本発明において、（Ａ）成分としてポリプロピレン系樹
脂とポリエチレン系樹脂との混合物を用いる場合には、
該ポリプロピレン系樹脂は混合物中に１０重量％以上含
有することが必要である。

この含有量が１０重量％未満では、剛性や耐熱性などに
優れた電子レンジ用容器が得られないおそれがある。

前記（Ａ）成分のポリプロピレン系樹脂又はポリプロピ
レン系樹脂とポリエチレン系樹脂との混合物には、本発
明の目的を損なわない範囲で、必要に応じ、他の熱可塑
性樹脂、例えばポリブテン−１、ポリ−４−メチルペン
テン−１などのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル
系樹脂、６−ナイロン、６．６−ナイロン、６．１０−
ナイロン、６．１２−ナイロン、１１−ナイロンなどの
ポリアミド系樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポ
リエーテルイミドなどのポリイミド系樹脂、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートなどの
ポリエステル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカー
ボネート系樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテ
ルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイドなどの
ポリ芳香族エーテル又はチオエーテル系樹脂、ポリオキ
シベンゾイル、ボリアリレートなどのポリ芳香族エステ
ル系樹脂、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ
アリルスルホンなどのポリスルホン系樹脂、一般用ポリ
スチレン、耐衝撃用ポリスチレン、耐熱用ポリスチレン
、ＡＢＳ樹脂、ＡＳ樹脂、ＡＣ３樹脂、ＡＥＳ樹脂、Ａ
ＡＳ樹脂などのスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレ
ートなどのアクリレート系樹脂などが挙げられ、これら
は１種用いてもよいし、２種以上を組み合わせて用いて
もよい。

本発明の耐熱容器における素材として用いられる樹脂組
成物の（Ｂ）成分としては、タルクが用いられる。この
タルクの形状、粒径などについては特に制限はないが、
平均粒子径０．５〜１０μｍのものが好ましい。該タル
クは含水ケイ酸マグネシウムであり、通常ＳｉＯ□５０
〜６５重量％、Ｍｇ０２５〜４０重量％及び他の成分か
ら成り、かつ灼熱減量が４〜６重量％の範囲にあるもの
である。該タルクとしては、種々のものを用いることが
できるが、高度に精製されたものや酸処理などによって
不純物などを除去したものを用いることが望ましい。

また、前記（Ｂ）成分のタルクには、本発明の目的を損
なわない範囲で所望に応じ、食品用フラスチックに添加
が認められている他の無機質充填剤、例えば炭酸カルシ
ウム、マイカ、クレー硫酸バリウムなどを配合すること
ができる。これらの無機質充填剤は１種用いてもよいし
、２種以上を組み合わせて用いてもよい。また、前おタ
ルクやこれらの無機質充填剤は、所望に応じ、公知の表
面処理剤、例えばシラン系カップリング剤、チタ不−１
・系カップリング剤１、シリカ粉末、シリコーンオイル
、高級脂肪酸、高級アルコール、ワックス類などで表面
処理して用いることができる。

本発明においては、前Ｅ　（Ａ）成分と（Ｂ）成分は、
（Ａ）成分が４０〜８０重量％で（Ｂ）成分が６０〜２
０重量％、好ましくは（Ａ）成分が４５〜７５重量％で
（Ｂ）成分が５５〜２５重量％になるような割合で用い
ることが必要である。

該（Ａ）成分の配合量が４０重量％未満では剛性よ向上
するものの溶融混練シート成形性や熱成形などの二次成
形性が低下するおそれがあるし、８０重量％を超えるど
機械特性や耐熱性などに優れた容器が得られず、本発明
の目的が達成されない。

さらに、該樹脂組成物には、所望に応じ、不飽和カルボ
ン酸又はその誘導体、例えば無水マレイン酸などによっ
て変性されたポリオレフィン樹脂を該組成物の全重量に
基づき０．０１〜２０重量％の範囲で添加することがで
きるし、また、通常樹脂組成物に用いられている各種添
加剤、例えば滑剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、難燃剤、可塑剤、離型剤、他の充填剤などを配合す
ることができる。

本発明の耐熱容器を作製するには、まず所要量の前記（
Ａ）成分、（Ｂ）成分及び所望に応じて用いられる各種
添加成分を常法に従って溶融混練することによって樹脂
組成物を調製する。この溶融混練は、例えばヘンシェル
ミキサー、単軸又は二軸押出機、バンバリーミキサ−、
ロールなどを用いる方法や、その能書法により行うこと
ができるが、特にヘンシェルミキサー、押出機、バンバ
リーミキサ−を用いて行うことが好ましい。

次に、このようにして調製された樹脂組成物を、通常カ
レンダー法、Ｔ−ダイ法などによって、シートを成形し
たのち、真空成形や圧空成形などの二次熱成形により所
望形状の容器に成形する。

［実施例１以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明はこれらの例によってなんら限定されるものでは
ない。

実施例１〜１２及び比較例１〜３第１表に示す所定量のポリプロピレン、ポリエチレン、
タルクをバンバリーミキサ−を用いて混練し、ペレット
化したのち、押出機を用いて巾５００　ｍｍ、厚み０．
８ｍｍのシートを得た。得られたシートの引張強度、伸
び、弾性率の測定結果を第１表に示す。

また、得られたシートを３００ｍｍ×３００ｍｍの枠で
クランプし、上部ヒーターで加熱しｔ；。８５秒後のド
ローダウンの測定結果、及び飲料カップを成形した場合
の成形性の評価結果を第１表に示す。（カップ径７０ｍ
ｍ、高さ９０ｍｍ）また、第２表に実施例１〜３及び１
３で得られたシートを成形して高さ３０ｍｍ、外径１５
０　ｍｍ。

肉厚０．８ｍｍの取手は電子レンジ用容器（丸形皿状容
器）を作製し、５００Ｗ電子レンジにて、各対照食品を
料理した際の時間、温度を示した。

いずれの容器も変形などの異常は認められず、風味良好
な調理食品が得られた。

（以下余白）１）密度０．９１ｇ７ｃｍ”、メルトインデックス０．６９／１０分２）密度０　、９０’ｇ／　ｃｍ３、メルトインデックス１．０ｇ／１０分３）密度０．９６４　ｇ／　ｃｍ３、メルトインデックス０．４ｇ／１０分４）密度０．９５５　ｇ／　ｃｍ３、メルトインデックス０．０５９／１０分５）密度０．９
１９　ｇ／　ｃｍ３、メルトインデックス１．０ｇ／１０分６）密度０．９２４　ｇ／ｃｍ３、メルトインブラフ１０．５５９フ１０分７）密度０．９
２２　ｇ／　ｃｍ３、メルトインデックス０．７９／１０分８）、９）、１０）ＪＩＳ　　Ｋ−６７３４に準拠［発
明の効果］本発明の電子レンジ用耐熱容器は、ポリプロピレン系樹
脂単独又はポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂
との混合物に、所定の割合でタルクを配合して成る樹脂
組成物を素材とするものであって、機械特性に優れると
ともに、熱時剛性が良好であり、かつ無臭で、安全性に
も高い上、その作製工程における熱成形などの二次成形
においてドローダウンが小さく、表面性や外観が良好で
あるなど優れた特徴を有している。

Claims

【特許請求の範囲】１　（Ａ）メルトインデックス０．１〜５．０ｇ／１０
分のポリプロピレン系樹脂単独、又はこのポリプロピレ
ン系樹脂１０重量％以上を含有する該ポリプロピレン系
樹脂とメルトインデックス０．０２〜１０．０ｇ／１０
分のポリエチレン系樹脂との混合物４０〜８０重量％、
及び（Ｂ）タルク６０〜２０重量％を含有する樹脂組成
物を成形加工して成る電子レンジ用耐熱容器。２　ポリプロピレン系樹脂がプロピレン単独重合体及び
プロピレンと他のα−オレフィンとのブロック共重合体
の中から選ばれた少なくとも１種である請求項１記載の
電子レンジ用耐熱容器。