JPH026628A - ピッチ糸炭素繊維の製造法 - Google Patents

ピッチ糸炭素繊維の製造法

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JPH026628A
JPH026628A JP63141670A JP14167088A JPH026628A JP H026628 A JPH026628 A JP H026628A JP 63141670 A JP63141670 A JP 63141670A JP 14167088 A JP14167088 A JP 14167088A JP H026628 A JPH026628 A JP H026628A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は光学異方性ピッチを原料とする高強度高弾性率
の炭素繊維及びその製造法に関覆る。更に詳細には、繊
維の微細組織が帯状の構造単位から構成され、その帯状
構造単位の繊維横断面内における形態が、フラクタル構
造をとることにより、改善された高強度高弾性率を有す
るピッチ系炭素繊維及び該繊維を工業的に製造する方法
に関する。
従来技術及びその問題点 炭素繊維は、当初レーヨンを原料として製造されたが、
その特性、経済性の点て現在ではポリアクリロニトリル
(PAN)繊維を原料とするPAN系炭素炭素繊維石炭
または石油系ピッチを原料とするピッチ系炭素繊維によ
って占められている。
なかでもピッチを原料として高性能グレードの炭素繊維
を製造する技術は、経済性にすぐれているため、注目を
集めており、例えば光学異方性ピッチを溶融紡糸して得
たピッチ繊維を不融化・焼成した炭素繊維はそれまでの
ピッチ系炭素繊維に比して高強度・高弾性率のものが得
られることが知られている(特公昭54−1810号)
しかし、ピッチ系炭素繊維の場合、製造段階において繊
維軸方向に沿ってクラックか発生し、またクランクが発
生しなくとも繊維が極めて脆く、より改善された強度・
弾性率を有する炭素繊維を得ることは困難であった。
これに対し、これまで繊維の横断面の構造を制御するこ
とにより繊維の物性を改善する努力が試みられてきた。
従来、議論されてきた横断面構造とは、溶融紡糸直後も
しくは炭化・黒鉛化後の繊維断面を偏光顕微鏡あるいは
走査型電子顕微鏡で観察することにより推定される炭素
層面の選択配向状態であり、一般に炭素層面が繊維横断
面内で放射状に配列したものをラジアル構造、同心円状
に配列したものをオニオン構造、また選択配向が不明瞭
なものをランダム構造と呼ぶことが慣例とされている。
これらの構造のうちクラックの発生は繊維がラジアル構
造を有することが原因であることが知られており、ラジ
アル構造以外の横断面構造を発現しうる製造技術か広く
探索されてきた。
例えば、特開昭59−53717号、特開昭59−76
925号。
特開昭59i68127 号はオニオンまたはランダム
構造、特開昭59−168424号はランダム構造、特
開昭59−163423 @は歪んだラジアル構造もし
くはランダム構造か、いずれも紡糸条件もしくは紡糸ノ
ズルの形状を特定することにより形成されるとするもの
である。また、特開昭61186520号、特開昭61
−12919号は紡糸ノズルの真上に充填物を置くこと
により、特開昭62−177222号、特開昭63−7
5119号は同じく紡糸ノズル上に静的又は動的攪拌装
置を設置することによりラジアル構造以外の横断面構造
が形成されるとするものである。
しかし、上記の方法に共通する問題は次の二点である。
(1)初期の横断面構造の発現の再現性がとぼしく、ク
ラックの紡糸か完全でない。
(2)初期の横断面構造が発現し、かつ繊維軸に沿って
のクランクが発生しない場合でも繊維の脆さは解消され
ない。
これらの問題のため高強度、特に高弾性率でありかつP
AN系炭素炭素繊維敵する400 KMmm2以上の強
度を有する高強度ピッチ系炭素繊維を安定に実現する技
術はいまだ未完成であった。
これらの問題を有効に解決する方法として、特開昭61
〜6313 @に特定形状の非円形紡糸ノズルを用い紡
糸することでリーフ状の構造を形成させる方法が提案さ
れた。この方法によると、繊維軸方向に沿ったクラック
の発生は完全に抑止することができ、500 KMmm
2を超える引張強度を実現することかできる。更に特開
昭61−113827号では特定形状の非円形紡糸ノズ
ルを含む紡糸において、ノズル上に分画ピッチ流路制御
素子を設置する紡糸方法が提案された。しかし、これら
の方法においても、得られる炭素繊維は、高ヤング率化
にともない強度は低下の傾向を示し特にヤング率30T
、、/’mm2以上て500 K(]、/mm2を超え
る引張強度を維持することは困難である。また、特に高
ヤング率化をねられない場合においても、炭素繊維の固
有の欠陥と考えられている低伸度であるという問題点は
克服されず、強度500に07mm2を超え同時に2.
5%以上の伸度を有するピンチ系炭素繊維を実現するこ
とはできない。しかも、この方法で製造されるピッチ系
炭素繊維は必然的に異形断面糸であり、任意の断面形状
を選択できないという欠点を有している。
発明が解決しようとする課題 本発明の目的は、上述の如き従来のピッチ系炭素繊維の
欠点を克服して、光学異方性ピッチを原料とする、高強
度のピッチ系炭素繊維およびその製造方法を提供するこ
とにある。
課題を解決するための手段 前記の目的は、本発明のピッチ系炭素繊維により達成さ
れる。すなわち、本発明のピッチ系炭素繊維は、繊維の
微細組織が繊維長方向に伸びた帯状の構造単位から構成
され、次の(1)式を満たす観測の尺度rに対し、その
帯状構造単位の繊維断面内における配置のフラクタル次
元りが、下記(2)式を満たすフラクタル構造を有する
ことを特徴とするピッチ系炭素繊維である。
E/2.5 > r > E/25     (1)2
.0 >D>1.05        (2)「但し、
上記(1)式における[は繊維断面に対しその重心に関
する主断面二次半径のうち小なるものである。] ここで繊維の微細組織とは、繊維の横断面を走査型電子
顕微鏡を用いて観察することにより得られる像を意味し
、この像の観察に用いた測定装置及び測定条件における
分解能すなわち像中の二点が識別しうる最小の距離が、
繊維横断面に対しその重心に関する主断面二次半径のう
ち小なるものの25分の1以下であることが必要でおる
またフラクタル構造とは、繊維の微細組織を構成する繊
維長方向に伸びた帯状の構造単位(ラメラ)の繊維横断
面内における形態が単純な直線や曲率で表現できず、見
かけ十数学的な自己相似性を有するものでおる。ここで
いう自己相似性、すなわちフラクタルの概念はその提唱
者Hande I brotの著書(Tbe Frac
tal Geometry of 5cience。
Freeman San Francisco、 19
84)などに示される如く科学の広範囲の分野で現在使
用されている概念であり、複雑な幾何学的形態をフラク
タル次元というパラメータτ゛表現することを可能とし
た。任意の対象に対するフラクタル次元の求め方は各種
存在するが、ここでは、次の方法で繊維横断面内の構造
単位のフラクタル次元を定義する。
本発明のピッチ系炭素繊維の構造単位は繊維長方向に伸
びた帯状であり、繊維横断面においては=次元的な連続
性を有づる。この構造単位の繊維横断面内における連続
する方向への形状を、ある長さrの線分の集合によって
近似することを考える。本発明のピッチ系炭素繊維の構
造単位のm維横断面内の形状は実質的に曲線である。こ
の曲線を線分で近似するためには、まず、繊維横断面の
走査型電子顕微鏡から構造単位の連続する任意の部分を
取り出して考え、その一端を始点とし、その点を中心に
して半径rの円を描き、その円と構造単位が最初に交わ
った点と始点とを直線で結ぶ。
そして、その交点を新たに始点とみなして、以下同じ操
作を繰り返し、いま考えている構造単位の部分の全体を
、長さrの線分で近似するときに必要な線分の総数をN
(r)とする。線分の長さrを変えたときN (r)か
rに依存しかつ、次式のようにrのぺぎ乗に比例して変
化するとき、式中のrの指数りをこの構造単位のフラク
タル次元とする。
N (r)=Axr’     (8)但し、ここでA
は定数である。フラクタル次元は必ずしもあらゆるrに
対して一定である必要はなく、Dがrに依存する場合は
N (r)とrを両対数プロットしたときのあるrにお
ける切線の勾配として定義する。このとき必るrに対す
るフラクタル次元をD (r)と覆るとこの定義は(9
)式で表現される。
[) (r)−−d  (logN (r) )/d(
IQ(lr)[ここでdは微分記号である。] 本発明のピッチ系炭素繊維は、炭素横断面の主演性半径
のうち小なるものに対しその1,72.5から1/25
の範囲のrに対するD (r)が1.05次元以上のフ
ラクタル次元を有するフラクタル構造であることが必要
であり、特にD (r)が1.1次元以上が好ましい。
D (r)の上限は特に限定するものではないが、フラ
クタル数学の理論ではD (r)が2゜Oを超えないこ
とは自明である。
繊維断面の主断面二次半径のうち小なるものFは、次の
(10)〜(14)式で求められる。
E= (I、/A) ””         (10)
I =1/2  (I X +I V)+1/21/2 ((Ix−Iy)2+4Jxy2 )     m)■
x−SA  y2d△     (12)Iy = (
、Ax2 dA       (13)但し、Jx、I
V及びJXVは、繊維断面がつくる平面図形においてそ
の重心を原点とする任意の直交軸OXVをとったとき、
それぞれ繊維断面がつくる図形のxIFIIlおよびy
軸に関する断面二次モメント、及び断面相乗モーメント
である。また■は繊維断面の主断面二次モーメントのう
ち小なるもの、Aは断面積である。(12)、 (13
)および(14)式の積分は繊維断面の全面積にわたっ
て行うものである。
断面形状が真円の場合に主断面二次半径はその半径の部
分の−に一致するものである。
[なお、具体的なフラクタル次元の測定方法は後に詳述
する。] また本発明者らは繊維の機械的特性、特に繊維の機械強
度を支配するのは、その繊維直径の十分の−から百分の
−のオーダーにあける微細組織の形状であり、その形状
が高い次元のフラクタル構造であるときクラックの発生
は完全に防止され、かつ繊維は極めて強靭となることを
見い出し、従来のピッチ系炭素繊維の問題点を克服しう
るに至ったのである。
本発明のピッチ系炭素繊維は、炭素六角網平面が帯状の
構造単位を構成する結晶単位であり、平均的に炭素六角
網平面が帯状の構造単位にそって平行に配列しているこ
とを電子線解析から証明することができる。従って該フ
ラクタル構造は連続する炭素六角網面がその次元で示さ
れる複雑な配向分布をとるものであり、これにより従来
のピッチ系炭素繊維で問題とされていた成形時の炭素層
面間の収縮に伴うクラックの発生が完全に抑制され、の
みならず、繊維内に発生するマイクロクラック等の伝播
抵抗が著しく高くなるため、極めて高強度な繊維が実現
するのである。
従来、マイクロクラックの伝播を阻止するための提案と
して、例えば特開昭62−41320号に15〜200
人の摺曲半径をもった炭素層構造が記載されている。し
かし破壊というカタストロフィツクな現象をこのような
ミクロな構造のみで制御することは困難であり、事実こ
の提案によって実現しうる繊維強度はたかだか340 
Kq/ m1l12にすぎない。
しかも透過電子顕微鏡像はきわめて局所的な構造しか観
測しえず繊維全体の平均的な構造を知ることは不可能で
ある。また測定サンプルの調製および顕微鏡測定に多大
な誤差を生じる暗視野像解析て強度のようなマク]コな
特性を論じることが困難であることは明白である。
本発明のフラクタル構造は上記提案に示されたような単
純な曲率て表現される構造に比べはるかに複雑な形態で
あり、その構造の複雑さが故に、マイクロクラックの伝
播・成長か抑止されるという特徴を有する。従って(1
)式のrの限定の範囲を超えて(2)式のDか成立する
こともあり得る。
しかし、E、/25以下のrに対する構造は、繊維ミク
ロクラックのマクロな大きさへの成長性にあたえる影響
が小さく、また、E、、/2.5以上のrに対する構造
はすてに致命的な大きさに成長したミクロクラックにの
み影響をあたえるものであり、いずれも実質的に繊維の
強靭性に対する必要条件ではない。また、E/2.5よ
り大きなスケールで構造を組視化したとき、すなわち観
測の分解能がE7−’ 2 、5より低い観測を行った
ときに、たとえ従来既知の構造、すなわちラジアル、オ
ニオン、ランダムもしくはそれらの複合された構造とし
て認識されるものであっても、分解能を高度化すること
により(1)式のrの範囲でDか(2)を満たずものは
、本発明のフラクタル構造を有するピッチ系炭素繊維に
含まれる。従来このように観測の分解能を変えることに
より構造が変化しうるような高度に複雑であり、かつ、
少くともある観測の尺度の゛範囲でフラクタルの概念で
構造が記述しうるようなピッチ系炭素繊維は全く知られ
ておらず、本発明の構造は新規のものである。
第1図は本発明に係るフラクタル構造を有するピッチ系
炭素繊維の微細構造の例を示す繊維横断面の走査型電子
顕微鏡写真でおる。この第1図より本発明のピッチ系炭
素繊維にあっては帯状の構造単位(ラメラ)か複雑な摺
曲構造を有することが判る。第2図は、第1図に示す炭
素繊維における構造単位の繊維横断面内の摺曲状態の一
例を示すもので、この構造単位のフラクタル次元りは1
.22である。
本発明のフラクタル構造を有するピッチ系炭素繊維の繊
維断面の外形状は特に制限されず、任意の外形状をとっ
てよい。
前記のような特殊なフラクタル構造を有する本発明のピ
ッチ系炭素繊維は、少くとも500 K(]/m…2以
上の強度を有する。
本発明のピッチ系炭素繊維のヤング率は焼成温度を調整
することにより、広範な値を取りうるが、特殊なフラク
タル構造を有する本発明のピッチ系炭素繊維は、30T
/m…2以上のヤング率をもつ場合も、その強度を低下
させることなく、500 KMmm2以上の強度を兼ね
備え、後述の実施例に示すごとく、600 KMmm2
を超える強度と同時に50T/mm2を超えるヤング率
をも発現しうるちのである。
また、本発明の特殊なフラクタル構造を有するピッチ系
炭素繊維のインバリアントくη2〉(mole ele
ctron 2/cm4 )および相関長ac(入)が
次の(3L(4)式の範囲を満たす時、極めて高伸度の
炭素繊維となり、500 Kg/mm2以上の強度と同
時に2.5%以上の伸度を兼ね備えることができる。
<y+2><0.1m0leeleCtrOn2.、/
Cm’   (3)ac<IOA、         
      (4)ここでインバリアント〈η2〉およ
び相関長acは炭素繊維のX線小角散乱測定から、得ら
れるパラメーターであり、その決定法は後に詳述する。
X線小角散乱測定は、物質内の電子密度のゆらぎを観測
するものであり、〈η2〉は系の電子密度のゆらぎの2
乗平均に比例する。また、acは電子密度分布に対する
相関関数の半値巾に相当し、電子密度のゆらぎの相関の
大きさを示す。本発明の炭素繊維の場合、X線小角散乱
は繊維内の粒界部に存在するミクロボイドが主要な散乱
能を有すると考えられる。このとき理想的に系をミクロ
ボイドと繊維実態との完全2相系で考えたならば、くη
2〉はミクロボイドの総体積分率に比例し、かつ、ac
は、ミクロボイドの量が十分少いとき、ミクロボイドの
平均的なデイメンジョンを示す量となる。すなわち〈η
2〉の低下は系がより均質であることを示し、かつ、a
cの低下は系に含まれる不均質部分がより微細に分散し
ていることを示す。従って上記(3)、 (4)を同時
に満たす本発明の特殊なフラクタル構造を有するピッチ
系炭素繊維は、繊維中の不均質部への応力集中か巧妙に
避けられ、大きな変形に耐え得るのである。
その結果、(3)、 (4)式を満たす本発明のピッチ
系炭素繊維は、500 KMmm2を超える強度と2.
5%以上の伸度を同時にあわせ持ら、後の実施例に示す
ように600 KMmm2を超える強度と同時に3%を
超える伸度をも発現しうるちのである。
前記のような特殊なフラクタル構造を有する本発明のピ
ッチ系炭素繊維は、従来のピッチ系炭素繊維のみならず
、PAN系の炭素繊維からも全く予想できないような優
れた物性を有する。
次に、本発明のピッチ系炭素繊維の製造方法について詳
細に説明する。
本発明で使用するピッチ系炭素繊維の原料である紡糸ピ
ッチとしては、石油系あるいは石炭系のピッチを使用す
る。本発明の方法は該ピッチの組成を問わず不融化処理
時間を短縮し、かつ焼成処理後の炭素繊維の物性を改善
する効果を有するが、高性能の炭素繊維を製造するには
、光学異方性領域を50%以上、好ましくは90%以上
有するピッチを用いることが好ましい。光学異方性領域
の割合が50%未満の光学異方性ピッチは、可紡性が悪
く均質かつ安定なピッチ繊維が調製できず、得られる炭
素繊維の物性は低いものとなる。
なお、ここでいう光学異方性領域の割合は、米国特許筒
4.628.001号に記載の方法で測定される。
紡糸用ピッチのメトクー法による融点は280〜340
℃が好ましく、更に好ましくは290〜330℃である
。また紡糸用ピッチのキノリン可溶部の割合は30重量
%以上が好ましく、特に50重量%以上が好適である。
本発明において好適に用いられる紡糸用ピッチの光学異
方性領域の割合(以下光学異方性量という)は多いほど
よく、90%以上であることが好ましい。このようなピ
ッチは系が均質でおり、可紡性に優れている。
このような紡糸用ピッチの原料としては、例えばコール
タールピッチ、石炭液化物のような石炭系重質油や、石
油の常圧残留油、減圧蒸留残油及びこれらの残油の熱処
理によって副生ずるタールやピッチ、オイルサンド、ビ
チューメンのような石油重質油を精製したものを用いこ
れを熱処理。
溶剤抽出、水素化処理等を組み合わせて処理することに
よって得られる。
本発明のピッチ系炭素繊維は、該紡糸ピッチを用いて溶
融紡糸するに際して用いる紡糸ノズルが次の要件を満た
すことにより実現される。すなわち、導入孔部と細孔部
から構成される紡糸ノズルにおいて、その導入孔部の上
流部に、静止系分画素子および、/又は静止系混練素子
を配置し、かつ静止系分画素子および7/又は静止系混
練索子の最下流部の位置を原点とし、そこから紡糸ノズ
ルの出口の方向に測った距離f!(mm)におけるノズ
ル孔の断面積をS (A>  (mm2) 、静止系分
画素子および/又は静止系混練素子の最下流部から紡糸
ノズルの出口までの距離Lo(mm)、紡糸ノズル内の
紡糸ピッチの粘度η(ポイズ)に対して次の式 を満たすものを使用し、かつ導入孔部から細孔部にいた
る導入角θ(度)、及び細孔部長さ1C(mm)、紡糸
ピッチの一孔あたりの吐出量Q (L−’m1n)に対
してそれぞれ次の二式 %式%(6) を満足するものを使用し、紡糸ピッチを該静止系分画素
子および/又は静止系混練素子および該紡糸ノズル導入
孔部及び細孔部の順に流通させ紡糸するものである。
ここで静止系分画素子および/又は静止系混練素子とは
、溶融状態の紡糸ピッチが該素子を通過することにより
流れが細分化され、あるいは混練されるものである。
静止系分画素子および7/又は静止系混練素子を溶融紡
糸に用いること自体は従来公知である。しかし本発明者
らは鋭意研究の結果、上記の紡糸ピッチに静止系分画素
子および2/又は静止系混練素子を適用することにより
極めて特殊な効果が発現することを見い出したのである
。すなわち、該紡糸ピッチが該素子を流通するとき該素
子により流れの分割がおこり、それにともない紡糸ピッ
チに多大な個数のディスクリネーションと一般に呼ばれ
る液晶構造における配向の特異点が生成される。
該紡糸ピッチは板状の形態で近似しうる偏平な形状の分
子から構成されると推定され、その光学異方性相内にお
いては板状分子の偏平面にたてた法線が同一の方向を向
くという特性を有する。上記のディスクリネーションは
この配向に関して不連続な点をいう。ここで重要なこと
は、静止系分画素子おJ:び/又は静止系混練素子を用
いたときに、局所的な配向特性は大きな変化を示さず、
長距離における配向の秩序に欠点があられれ、それがデ
ィスクリネーションとして認識されることである。
該紡糸ピッチは定常流動場においてその構成板状分子の
法線が速度勾配の方向及び流れの方向の両者に垂直に配
向するという特性を有する。例えば円管内の流動では構
成板状分子の法線は、円管の断面内に同心円状に配列す
る。この各分子がこの配列を保持したまま二次元的に成
長し炭化構造を形成したものが、いわゆるラジアル構造
の炭素繊維に相当する。すなわち、該ピッチは流動場に
おいて極めて対称性の高い配列が安定化される特性を有
する。この現象は通常のネマチック液晶で知られている
フローアラインメントに対応するものであると考えられ
る。従って静止系の分画又は混練素子で生成したディス
クリネーションはそれより下流のノズル内の流動場の効
果で消滅し、最終的には、全体としての配向は斉一な状
態に再配列する。従って、紡糸ピッチを該静止系分画素
子および7/又は静止系混練素子および紡糸ノズル導入
孔部及び細孔部の順に流通させ紡糸するにあたっては、
特別な条件を選択することが必要である。
すなわち紡糸ノズルは上記の(5)、 (6)及び(7
)式を満たすことが必要である。
(5)式の左辺は径が一定の円管では管長・管径比と粘
度の積に比例するが、これは管内における流動による剪
断応力と流体の管内における滞留時間の積に比例する。
フローアラインメントの原因が剪断応力でありそれによ
る安定構造への遷移が一種の緩和過程であることから推
定して(5)式の左辺の許容される値に上限が存在する
ことがわかる。本発明者らは管の形状によらず(5)式
の左辺の値か6X104以下であるとき、静的分画素子
および/又は静的混練素子で生成したディスクリネショ
ンが有効に保存されることを見い出した。
但しノズル孔が収縮部を有する場合、特に導入孔部と細
孔部から構成される紡糸ノズルにおいては、導入孔部か
ら細孔部にいたる導入角が小さい時、配向を斉一な状態
に再配列させる効果が顕著であり、(6)式に示した範
囲に設定することが必要である。すなわち(6)式のθ
が150°未溝のときは配向が斉一な状態に再配列され
るため好ましくなく、θは少くとも150°以上、好ま
しくは170゜以上とすることが本発明でいうフラクタ
ル構造を発現させるために必要である。
高配向の高弾性炭素繊維を製造するためには繊維の横断
面内の選択配向は特に必要ではないが繊維軸方向への選
択的配向は重要である。この繊維軸方向の配向も本質的
に紡糸ノズル内のフローアラインメントが主要因子とな
る。従って、紡糸ノズル内において板状分子の平均的な
配列は、その法線がノズル断面内に存在しかつノズル断
面内における配列が斉一でないことが必要である。これ
を同時に満たすためには、(5)及び(6)式と同時に
(7)式が成立する条件が成立することが必要である。
(7)式の左辺はノズル細孔が円管の場合管長・管径比
の、レイノルズ数に対する比に比例する。この値が小さ
い時ノズル細孔内では慣性の効果が支配的であり、繊維
軸方向の選択配向度は不十分となる。
上記(5)、 (6)および(7)か成立しない条件の
場合、本発明でいうフラクタル構造は発現せず、単なる
ランダム構造となり、高度の物性が得られず、好ま()
くない。
かくして、静止系分画素子および/又は静止系混練素子
を流通することにより多大のディスクリネーションを生
成した紡糸ピッチは(5)、 (6)及び(7)式を満
たす紡糸ノズル孔を流通することにより、ディスクリネ
ーションを保持したまま、局所的な分子法線の配向方向
が紡糸ピッチの流動方向に垂直になるように配列する。
紡糸ノズルの孔形状は、上記(5)〜(7)式を満たす
限り任意のものが用いられるが、特に紡糸ノズルの孔形
状として、米国特許第4,628,001 @に記載の
如き紡糸ノズルの紡糸孔にあける濡れ縁の中心線距離を
Ln、濡れ縁由をWnとしたとき、Lnの少なくとも1
つが次の二式 %式%(8) を同時に満足する非円形のもの、好ましくはスリット状
のものを使用した時は、上記(5)〜(7)式を等しく
満たす円形のノズルを使用した時に比べ、得られた炭素
繊維のフラクタル次元は、より高次となる。
溶融紡糸に際しては、紡糸温度は360 ’Cより低温
にすることが好ましい。また紡糸ドラフト率は30以上
、特に50以上とするのが好ましく、紡糸速度は100
〜1500 m/分程度が好適に採用される。
かくして得られたピッチ繊維は通常の空気不融化処理、
つづいて不活性雰囲気下で焼成処理することによって実
施例でも明らかにした如く高強度炭素繊維を得ることが
できるが、以下に示す特殊な不融化反応を実施した後不
活性雰囲気下で焼成処理することによって、本発明でい
うフラクタル構造の効果がより以上に発揮され、従来得
られなかった程すぐれた高強度、高弾性率あるいは高強
度、高伸度のピッチ系炭素繊維あるいは黒鉛繊維を提供
することが可能となる。このことは本発明の今一つの大
きな意義である。
ここでいう特殊な不融化反応とは沃素を用いた不融化反
応である。
かかる方法としては、紡糸したピッチ繊維に沃素を含有
せしめ次いで空気中で処理したのち焼成する方法と、ピ
ッチ繊維を酸素と沃素とを含む混合気体中で処理したの
ち焼成する方法とがある。
前者の方法において、紡糸したピッチ繊維に沃素を含有
せしめる方法は、特に限定しないが例えば次の方法を採
用することができる。
(a)ピッチ繊維を沃素の蒸気と接触させる。
(b)ピッチ繊維に沃素が溶解もしくは分散した溶液を
塗布する。
上記(aHb)の方法は溶融紡糸と同時に実施すること
も、紡糸巻取り後のピッチ繊維に実施することも、とも
に可能である。
このときピッチ繊維中に含まれる沃素の量は1%(重量
)以上とすることが必要であり、3%(重量)以上とす
ることが好ましい。
沃素含有が1(重量)%以下の場合は、炭化後の繊維物
性の改善に顕著な効果がみられない。沃素含率の上限は
特に限定されず、沃素のピッチ繊維に対する飽和濃度ま
で任意の濃度で本発明の効果は発現する。また、ピッチ
繊維に沃素が溶解もしくは分散した溶液を塗布した場合
等に、ピッチ繊維に対する飽和濃度以上の沃素か繊維表
面又はpA維紐束の繊維間隙に存在することは、本発明
方法を実施するにあたって、なんら障害となるものでは
なく、本発明方法の効果は発現しうる。
かくして沃素を含有せしめたピッチ繊維は、350’C
以下、好ましくは300℃以下の空気中で処理して不融
化する。350℃を超える温度で処理した場合必ずしも
炭化後の炭素繊維物性が損なわれるわけではないが、極
めて短時間に不融化が進行するため、不融化酸化反応が
過剰となりやすく、物性の再現性に乏しい。空気処理温
度の下限は特に限定するものではないか、低温を用いた
場合、処理に要する時間が過大となるため、好ましくは
100 ’C以上、更に好ましくは200’C以上で実
施り−ることか効率的である。
空気不融化に用いられる空気中に、沃素蒸気か含まれて
いる場合は、本発明方法はより効果的に実施しうる。ま
た、該空気中には、空気および沃素以外の成分、例えば
−酸化炭素、二酸化炭素。
窒素酸化物、炭化水素等が含まれていてもよい。
空気処理時の圧力は特に限定するものではなく、特に高
圧であるほど処理時間を短縮することか可能である。
この方法では空気処理に際し、予めピッチ繊維゛に沃素
を含有させた後、空気処理に供するのでおるが、その空
気処理中もしくは空気処理後においてピッチ繊維中に含
有されていた沃素の量が、現象的もしくは実質的に消失
することかあっても、本発明方法の効果を発現すること
の妨げになるものではない。
一方、後者の方法においては、溶融紡糸されたピッチ繊
維を沃素蒸気と酸素との共存下で処理し、次いで不活性
雰囲気下で加熱して焼成処理1ノピツチ系炭素繊維を得
るところに特徴を有する。即ち、この方法では、従来ピ
ッチ系炭素繊維の製造方法の必須の工程とされていた空
気による不融化工程を実質的に不要とするものでおる。
この方法に用いる沃素および酸素の濃度は特に限定する
ものではない。しかし、本発明を効率的に実施するため
には、混合気体中の沃素濃度を、0.01モル%以上と
し、かつ酸素濃度を1%以上にすることが好ましい。但
し、沃素濃度か0,01モル%以下、もしくは酸素濃度
が1%以下においては、処理に要する時間が長時間化す
るだけであり、改善された物性を有するピッチ系炭素繊
維を製造する効果を損うものではない。また、酸素ガス
の代わりに空気を用いることが経済性からみて有利であ
る。
本発明で用いられる混合気体には、沃素、酸素又は空気
以外の成分、例えば−酸化炭素、二酸化炭素、窒素、窒
素酸化物、希ガス、炭化水素ガス等を含有することがで
きる。
本発明の沃素と酸素の混合気体によりピッチ繊維を処理
するときの処理温度も限定されないが、100〜400
’C,特に200〜350’Cが好適である。
この場合100 ′C以下では処理に要する時間が長時
間化するだけであり、改善された物性を有するピッチ系
炭素繊維を製造する効果を損うものではない。また、処
理時の気圧もまた限定されるものではないが、高圧程効
率的に効果を発現しうる。
前記のいずれかの方法により不融化処理されたピッチ繊
維は、引き続いて不活性雰囲気下に1000℃以上の温
度で焼成処理して炭化させ、必要に応じてさらに黒鉛化
する。焼成温度は1100℃以上が好ましく、30T/
mm2以上のヤング率を得るためには、1800℃1ス
上の温度を用いることが好ましい。
さらに高いヤング率を要求する場合は、より高い温度で
炭化、黒鉛化することができる。
また、炭素繊維における前記インバリアント〈η2〉お
よび相関長acは焼成温度に依存するか、前述の紡糸・
不融化により得られたピッチ繊維は適当な焼成温度を選
ぶことにより前記(3)(4)を満たすことかできる。
かかる条件としては焼成溝1i13000Cから180
00Cの範囲か好ましく用いることかできる。
発明の効果 前述のごとく本発明のピッチ系炭素繊維は、その断面構
造が新規なフラクタル構造を有するため、クラックの発
生か防止され、それのみならず黒鉛化に伴う繊維の脆化
か抑えられるため、極めて強靭な高ヤング率の繊維とな
る。特に特定の不融化条件とを組み合わせることによっ
てはその引張強度は従来のピッチ系炭素繊維では実現し
えなかった600 K1mll12を超えうるものも得
られ、かつヤング率が507/mm2を超えても同様の
高強度を維持する。また、製造条件の僅かな変化で、高
強度。
高伸度の繊維ともなり、強度が600 Kg/mm2を
超えかつ伸度が3.0%を超えるものも可能であり、従
来のPAN系の炭素繊維においてさえ実現し得ない優れ
た特性を有する。また紡糸ノズルの断面形状によらず効
果が発現するため、任意の繊維断面形状を有する高強度
・高ヤング率の炭素繊維が得られる。
また、複合材料の強化繊維として、本発明の炭素繊維を
用いることで、強度・モジュラスのみならず、衝撃強度
の改善が期待され、各種用途に好適に用いられる。
次に、本発明における炭素繊維のフラクタル次元および
X線小角散乱の測定法について説明する。
フラクタル次元の測定方法 測定にかかる炭素繊維を予めヘリウム中2800’Cて
熱処理し、繊維軸に対し直角に割断じ測定試料とする。
但し、試料への金属の蒸着はおこなわない。この試料を
■日立製作新製、走査型電子顕微鏡S−900型(分解
能7人)を用い加速電圧5 KV。
倍率3万倍で測定し写真搬影する。この写真より、連続
する一つの構造単位のプロフィールをトレスして有限の
長さの曲線を得る。この曲線の一端を始点とし、その点
を中心にして半径rの円を描き、その円と構造単位が最
初に交わった点と始点とを直線で結ぶ。そして、その交
点を新たに始点とみなして、以下同じ操作をくりがえし
、いま考えている曲線の全体を、長さr゛の線分で近似
するときに必要な線分の総数N(r)を求める。得られ
たN (r)とrを両対数フロットシ、E/2.5から
E/25の範囲のrに関し最小自乗法を用いて勾配りを
求め、Dの絶対値をこの、FSB単位のフラクタル次元
とする。ここで[は繊維断面に対しその重心に関する主
断面二次半径のうち小なるものであり、走査型電子顕微
鏡写真から繊維断面の外形状を求め前記(10)〜(1
4)式に従って計算する。
上記の操作は繊維断面を連結した等面積の5つの部分に
分割し、その各部分から無作為に各5個の構造単位を取
り出して行ない、得られた各構造単位のフラクタル次元
の平均値をもって、該炭素繊維のフラクタル次元りとす
る。ここで繊維断面を分割したときの各部分の形状は任
意であるが、不連続(非連結)部を有してはならない。
X線小角散乱の測定方法 X線小角散乱測定は、理学電機製RAD−8システムを
用い検出器は位置敏感比例計数管PSPC(Posit
ion 5entitive proportiona
l counter)を用いる。入射X線はグラファイ
ト・モノクロメタ−により単色化し、直径0.15mm
のピンホールスリットで集束し試料に照射する。繊維試
料は繊維束をX線の吸収率が約50%になるように量を
調整して束ね、枠に固定しゴニオメータにセットする。
入射光強度は予めX線の透過率がわかっているフィルタ
ーを用い実測する。繊維のX線透過率は入射光線のパス
に試料を挿入し透過光強度を実測し決定する。繊維束の
平均厚さは、上記で測定したX線透過率と炭素の質量吸
収係数の文献ifiおよび繊維の密度から計算する。試
料−検出器間距離は250mmとし、PSPCには高さ
制限スリットを装着しないで、少なくとも2θ−0〜4
°の範囲で測定する。
X線ご−ムは繊維試料に垂直に入射する。このとき繊維
軸とX線ビームの両者に垂直な方向をχ軸とし、χ軸と
入射X線ビームとの交点を原点とする。X線散乱強度は
このχ軸に平行な方向にスキャンされる。ある点χにお
ける散乱強度を1(χ)とするとI (x > ”3を
x2に対してプロットした時χの大きいところで近似的
に直線が得られる。この直線は次の式を満たす。
2πac 2πac [1+(>2 χ2]     (15)λD ここでDは試料から検出器までの距離、λは入1=IX
線の波長である。近似直線の切片と勾配にり上式を用い
てKとacが求められる。このうちKは〈η2〉と次の
関係があり、これよつくη2〉が求められる。
2πm2 C4 くη2〉− K    (16) C4λ3 DtAI。
ここで、 m:電子の質量 C:光速度 e:電気素量 A o :入射光強度 t:試料厚み である。
実施例 以下、実施例をめげて本発明を更に詳細に説明する。な
お、本明細書に示す、強度、伸度、ヤング率はJIS 
R−7061に記載の測定法による。
実施例1 市販のコールタールピッチを原料とし、特開昭59−5
3717号公報に記載の方法に準じ、光学異方性領域を
92%有し、キノリンネ溶部35.4%、メトラ法によ
る融点が305℃の紡糸用ピッチを調製した。
紡糸用ピッチを加熱ヒータを備えた定量フィダーに仕込
み、溶融脱泡後スリット幅60ミクロン。
中心線距離540ミクロンの単一スリットの紡糸細孔を
有する紡糸口金で、紡糸ノズルの上流部の導入孔内に、
約180°に旋回しているねじれエレメントを旋回方向
を左右交互に12段積み重ねてなる静止系混練素子を配
置し紡糸をおこなった。導入孔の径は2 mm、細孔部
長さは0.6mm 、静止系混練素子の最下流部からノ
ズル出口までの長さは4mmであり、ノズルの導入角は
180°であった。また、この場合のフィーダー吐出量
は0.021M分/孔。
口金温度335℃9引き取り速度600m/分で巻取っ
た。また、口金温度における紡糸ピッチの粘度は500
ボイズであった。
このピッチ繊維を空気中にて10’C/分の昇温速度で
200’Cから300 ’Cまで昇温加熱し、300℃
で30分間保持した。次いで窒素雰囲気中500’C,
/分の昇温速度で1300’Cまで昇温加熱し、保持時
間1分で焼成を行い炭素繊維とした。
この炭素繊維は物性測定の結果、強度605 KMmm
2 、伸度2.3%、ヤング率26 T/mm2の高強
度を示した。
この炭素繊維をさらにヘリウム雰囲気中2400’Cで
黒鉛化した。この黒鉛化後の繊維物性は強度595 K
g/mm2 、伸度1.2%、ヤング率52 T/mm
2の高強度、高弾性率を示した。
この炭素繊維の断面を分解能7人の走査型電子顕微鏡で
観測した結果、繊維断面の重心に関する主断面二次半径
のうち小なるものは1.2ミクロンであり0.48から
0.048ミクロンの範囲での構造単位のフラクタル次
元は1.18であった。
実施例2 実施例1で得られたピッチ繊維を、沃素0.5モル%含
む沃素空気混合ガス中2.5℃7/分の昇温速度で室温
から225℃まて昇温加熱し、225℃で2時間保持し
た。
次いで窒素雰囲気中にて500℃7・7分の昇温速度で
1300’Cまで昇温加熱し焼成した。
得られた炭素繊維は物性測定の結果強度690 Kg/
……2.伸度3.0%、ヤング率23 T/mm2の高
強度、高伸度を示した。
この炭素繊維のインバリアントは0.04 molee
lectron2 、/cm4 、相関長は4人であっ
た。
この炭素繊維をさらにヘリウム雰囲気中2950℃で黒
鉛化した。
この黒鉛化後の炭素繊維は、物性測定の結果、強度68
5 K!l]/mm2 、伸度0,9%、ヤング率72
T/…m2の高強度、高弾性率を示した。
この炭素繊維の断面を分解能7人の走査型電子顕微鏡で
観測した結果を添(qの第1図に示づ。この炭素繊維の
繊維断面の重心に関する主断面二次半径のうち小なるも
のは1.2ミクロンであり0.48から0.048ミク
ロンの範囲での構造単位のフラクタル次元は1,22て
あった。
実施例3 実施例1と全く同様の方法でピッチ繊維を得た。
このピッチm維を100℃の沃素蒸気中に5分間保持し
、沃素を吸収させた。このときのピッチ繊維中の沃素含
率はピッチ1()0重量部に対し50重量部であった。
この沃素を含有するピッチ繊維を、空気中、2.5℃/
分の昇温速度で室温から225℃まで昇温加熱し、22
5℃で2時間保持した。
次いで窒素雰囲気中にて500’C,/分の昇温速度で
1300まで昇温加熱し焼成(炭化)処理し、さらにヘ
リウム中2400℃で処理した、この炭素繊維の繊維断
面の重心に関する主断面二次半径のうち小なるものは1
.2ミクロンでおり0.48から0.048ミクロンの
範囲での構造単位のフラクタル次元は1.15であった
。この炭素繊維は物性測定の結果、強度665 Kg、
/m…2.伸度1.伸度1ギ8実施例4 市販のコールタールピッチを原料とし、特開昭59−!
13717号公報に記載の方法に準じ、光学異方性領域
を98%有し、キノリンネ溶部27.4%,メ1〜う法
による融点が3()6℃の紡糸用ビッグを調製した。
該紡糸用ピッチを溶融脱泡後、加熱ヒーターをInIえ
た定量フィーダーに仕込み整流板ゾーンを経て、スリブ
1〜ri360 ロンの単一スリン1〜の紡糸細孔を有づる紡糸口金を用
いて紡糸した。この場合のフ,イーグー吐出量は0 0
21g,/分7/孔,[1金湿度335℃1引き取り速
度6 0 0 m 、/分て巻取った。
整流板は特開昭61−113827号第2図1)に示し
たものを用いた。
このものの仕切板1aは0.5mm 、貫通孔長は40
mmであつLO 得られたピッチ繊維を、沃素0.5モル%含む沃素空気
混合カス中25°07′分の昇温速度で室温から225
℃まて昇温加熱し、225℃て2時間保持した。
次いで窒素雰囲気中にて500’C,/分の昇温速度で
1300まで昇温加熱し、焼成して炭素繊維とした。
この炭素繊維は物性測定の結果、強度650 Kg/m
m2 、伸度2.8%,ヤング率23 Ton/mm2
の高強度,高伸度を示した。この炭素繊維のインバリア
ントは0.06 mole electron2 、/
Cm4 、相関長は7人であった。
この炭素繊維をさらにヘリウム雰囲気中2950℃で黒
鉛化した。この黒鉛化後の炭素繊維は物性測定の結果、
強度651 Kg/mm2 、伸度0.9%,ヤング率
70 T/mm2の高強度,高弾性率を示した。
この炭素繊維の断面を分解能7人の走査型電子顕微鏡で
観測した結果、繊維断面の重心に関する主断面二次半径
のうち小なるものは1,2ミクロンであり0.48から
0. 048ミクロンの範囲での構造単位のフラクタル
次元は1.15であった。
実施例5 紡糸細孔の形状が径0.2ミリの真円であり、導入孔の
径は2mm,細孔部長さは0.2mm 、静止系混練素
子最下流部からノズル出口まで長さは3+nmであり、
かつ後段の2950℃での焼成を行わないことを除いて
、実施例2と全く同様にして炭素繊維を調製した。この
炭素繊維の繊維断面の重心に関する主断面二次半径のう
ち小なるものは1.8ミクロンであり、0.72から0
.072ミクロンの範囲での構造単位のフラクタル次元
は1、21てあった。この炭素繊維は物性測定の結果、
強度551 Kg,/mm2 、伸度2、5%,ヤング
率22T,/mm2 テあった。
この炭素繊維のインバリアントは0.05 molee
lectron2 、=’cm4 、相関長は6人であ
った。
比較実施例1 実施例5において静止系混練素子を用いないでピッチ繊
維を得た。このピッチ繊維を実施例1と同様の方法で空
気中、次いで窒素雰囲気中熱処理を行い炭素繊維とした
。この炭素繊維の繊維断面の重心に関する主断面二次半
径のうち小なるものは1.8ミクロンであり0.72か
ら0. 072ミクロンの範囲−(の構造単位のフラク
タル次元は100てあっj:oこの炭素繊維にはクラッ
クか存在し、物性測定の結果、強度210 Kg/mm
2 、伸度0,7%、ヤング率30−「/’mm2であ
った。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るフラクタル構造を有するピッチ系
炭素繊維の微細構造の例を示す繊維横断面の走査型電子
顕微鏡写真である。第2図は第′1図に示すピッチ系炭
素pA紐の構造単位の摺面状態の例を示す線図ておる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、繊維の微細組織が繊維長方向に伸びた帯状の構造単
    位から構成され、繊維横断面に関する、下記(1)式を
    満たす観測の尺度rに対し、その帯状構造単位の繊維断
    面内における配置のフラクタル次元Dが、下記(2)式
    を満たすフラクタル構造を有することを特徴とするピッ
    チ系炭素繊維。 E/2.5>r>E/25(1) 2.0>D>1.05(2) [但し、上記(1)式におけるEは繊維断面に対しその
    重心に関する主断面二次半径のうち小なるものである。 ] 2、引張り強度500Kg/mm^2以上でかつヤング
    率30T/mm^2以上の物性を有する請求項1に記載
    のピッチ系炭素繊維。 3、X線小角散乱強度測定より決定した、インバリアン
    ト<η^2>および相関長acが次の2式を満たす請求
    項1に記載のピッチ系炭素繊維。 <η^2><0.1mole electron^2/
    cm^4(3) ac<10Å(4) 4、引張強度500Kg/mm^2以上でかつ伸度2.
    5%以上の物性を有する請求項3に記載のピッチ系炭素
    繊維。 5、光学的異方性領域の含有率が50%以上であるピッ
    チを、導入孔部と細孔部から構成される紡糸ノズル及び
    該ノズルの導入孔部の上流部に静止系分画素子および/
    又は静止系混練素子を配置した紡糸口金装置であつて、
    かつ下記(5)、(6)、(7)式を同時に満足するも
    のを用いて溶融紡糸し、次いで不融化及び焼成すること
    を特徴とする、請求項1又は3に記載のフラクタル構造
    を有するピッチ系炭素繊維の製造法。 ▲数式、化学式、表等があります▼(5) 150°≦θ≦180°(6) lc・η/Q>20(7) [但し、ηは紡糸ノズル内の紡糸ピッチの粘度(ポイズ
    )、S(l)は静止系分画素子および/又は静止系混練
    素子の最下流部の位置を原点とし、そこから紡糸ノズル
    の出口の方向に測った距離l(mm)におけるノズル孔
    の断面積(mm^2)、l_0は上記素子の最下流部か
    ら紡糸ノズルの出口までの距離(mm)、lcは細孔部
    の長さ(mm)、θは導入孔部から細孔部にいたる導入
    角(度)、及びQは紡糸ノズル一孔あたりのピッチの吐
    出量(g/min)である。] 6、ピッチを紡糸する際、紡糸ノズルの孔形状として、
    紡糸ノズルの紡糸孔における濡れ縁の中心距離をLn、
    濡れ縁幅Wnとしたとき、Lnの少なくともひとつが次
    の二式 1.0<Ln/Wn≦20(9) を同時に満足するものを使用する、請求項5に記載のフ
    ラクタル構造を有するピッチ系炭素繊維の製造方法。 7、溶融紡糸したピッチ繊維に沃素を1.0重量%以上
    含有せしめたのち、350℃以下の空気で処理し、次い
    で不活性雰囲気下で加熱して焼成処理する、請求項5〜
    6のいずれかに記載のフラクタル構造を有するピッチ系
    炭素繊維の製造方法。 8、溶融紡糸したピッチ繊維を焼成処理して炭素繊維を
    製造するに際し、該ピッチ繊維を沃素と酸素との共存下
    で処理し、次いで不活性雰囲気下で焼成処理する、請求
    項5〜6のいずれかに記載のフラクタル構造を有するピ
    ッチ系炭素繊維の製造方法。
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