JPH02644Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はエンジンの駆動に伴つて変化する車速
やエンジン回転数等の被計測量をデイジタル的に
表示する車両用表示装置に関する。

近年、自動車の運転席に設けられるメータパネ
ル（インスツルメントパネル）に液晶表示装置や
螢光表示装置等を組み込み、例えば第１図に示す
ように、バーグラフ表示部１と数字表示部２とか
らなる車速表示部３、該車速表示部３と同様のバ
ーグラフ表示部４と数字表示部５とからなるエン
ジン回転数表示部６等をメータパネル１０に備え
た車両用表示装置を自動車に塔載して、自動車の
車速やエンジン回転数をバーグラフ表示及び数字
表示によりデジタル的に表示することが行われて
いる。

上記のような車両用表示装置においては、従来
より、エンジン回転数表示部６は、エンジンの回
転中、常時、車速表示部３とともに表示動作を行
うようにしていた。

しかしながら、車両用表示装置を上記のような
構成とすると、表示部が多くなるうえに、各表示
部は多数のセグメント電極を使用して必要な表示
を行つているため、運転者の目にギラツキ感を与
え、表示が見にくくなるとともに、運転者に疲労
感を与える欠点があつた。

ところで、自動車の車速は常に表示する必要は
あるが、エンジン回転数は運転者の必要に応じて
表示されればよい。

したがつて、必要に応じて重要度の低い表示例
えばエンジン回転数の表示を停止して、重要度の
高い表示例えば車速の表示を行なうようにすれば
上記した欠点は解消できる。

しかしながら、この方法によれば、メータパネ
ル１０の一方に片寄つたバーグラフ表示１と数字
表示部２で車速の表示が行なわれるようになつて
しまい、上記車速の表示はメータパネル１０の全
面による表示とならず片寄つた表示となりその視
認性が悪くなる欠点が生じる。

本考案は従来の車両用表示装置における上記事
実に着目してなされたものであつて、その目的
は、車両用メータパネルに順次主バーグラフ表示
部、主数字表示部、補助バーグラフ表示部よび補
助数字表示部を配置して主数字表示部の表示を補
助数字表示部に切換表示させることにより、主バ
ーグラフ表示部と補助数字表示部に同一の走行情
報を表示させ、片寄りのない見易い表示を行うよ
うにした車両用表示装置を得ることである。

このため、本考案は、横に長い形状のメータパ
ネルの一端下部から他端上部へ上方に曲折した曲
線パターンで、複数の表示セグメントが連続して
配列され車速等の常に表示する重要度の高い車両
の第１走行情報をバーグラフ表示する主バーグラ
フ表示部と、この主バーグラフ表示部に対応しメ
ータパネルの上記一端下部に設けられ上記第１走
行情報を数字表示する主数字表示部と、上記主バ
ーグラフ表示部の内側にあつて略相似形でメータ
パネルの他端寄りに設けられ、エンジン回転数等
必要に応じて表示する重要度の低い車両の第２走
行情報を複数の表示セグメントによつてバーグラ
フ表示する補助バーグラフ表示部と、上記補助バ
ーグラフ表示部の下方でほぼメータパネルの他端
下部に設けられ上記車両の第１走行情報および第
２走行情報のいずれも数字表示可能な補助数字表
示部とを備える一方、上記主バーグラフ表示部に
入力される車両の第１走行情報を上記主数字表示
部と上記補助数字表示部とに切り換えて入力する
入力切換部と、上記補助バーグラフ表示部および
上記補助数字表示部入力される車両の第２走行情
報を阻止する入力阻止部と、運転者が操作可能な
スイツチ手段を有し上記車両の第１走行情報のみ
表示する場合に上記入力切換部と入力阻止部とを
制御し上記主バーグラフ表示部と補助数字表示部
とで表示するためのセレクト信号を上記スイツチ
手段の作動に応じて発する表示選択部とを備えた
ことを特徴とする車両用表示装置である。

以下、添付図面を参照して本考案を具体的に説
明する。

第２図において、１０は本考案を自動車に適用
した場合の車両用メータパネルであつて、１１は
自動車（図示せず。）の車速をバーグラフ表示す
る主バーグラフ表示部、１２は自動車のエンジン
回転数をバーグラフ表示する補助バーグラフ表示
部、１３は自動車の車速を数字表示する主数字表
示部、１４は自動車の車速もしくはエンジン回転
数を表示する補助数字表示部である。

上記主バーグラフ表示部１１、補助バーグラフ
表示部１２、主数字表示部１３および補助数字表
示部１４は、液晶表示装置もしくは螢光表示装置
により構成され、第１図と同様の表示パターンを
有する。

上記主数字表示部１３の右下部には、自動車の
車速の単位を表わすKm／ｈ表示部１５を設けると
ともに、補助数字表示部１４の右下部および右上
部には夫々自動車のエンジン回転数の単位を表わ
す×100RPM表示部１６および自動車の車速の単
位を表わすKm／ｈ表示部１７を設けている。

本考案においては、運転者の表示切換操作によ
り、補助数字表示部１４にエンジン回転数と自動
車の車速を切換表示し、上記補助数字表示部１４
が自動車の車速を表示するときは、補助バーグラ
フ表示部１２、主数字表示部１３、Km／ｈ表示部
１５および×100RPM表示部１６の表示動作を停
止させるようにしており、第３図にその表示駆動
回路のブロツク図を示す。

第３図において、２１は自動車の第１走行情報
としての車速に比例する数のパルスを出力する車
速センサ、２２は該車速センサ２１から出力する
パルスをカウントして車両用メータパネル１０の
主バーグラフ表示部１１の表示用の信号に変換す
る主バーグラフ表示用回路、２３は上記主バーグ
ラフ表示部１１を駆動するドライバ、２４は車速
センサ２１から出力するパルスをカウントして車
両用メータパネル１０の主数字表示部１３の表示
用の信号に変換する主数字表示用回路、２５およ
び２６は夫々主数字表示用回路２４の出力により
車両用メータパネル１０の上記主数字表示部１３
および補助数字表示部１４を駆動するドライバで
あり、これらドライバ２５，２６は、上記第１走
行情報としての車速を示すデコーダ３４の表示用
の信号を上記主数字表示部１３と上記補助数字表
示部１４に切換えて入力する入力切換部を構成し
ている。２７は車両用メータパネル１０のKm／ｈ
表示部１５を駆動するドライバである。

上記車速センサ２１は、例えば、具体的には図
示しないが、自動車の車軸と共回転するマグネツ
トの回転により、リードスイツチをオン、オフさ
せて自動車の車速に比例する数のパルスを出力す
るものであつて、その出力は主バーグラフ表示用
回路２２のカウンタ２８のトリガ端子Ｔに入力す
る。

上記主バーグラフ表示用回路２２は、カウンタ
２８、ラツチ２９およびデコーダ３０からなる。

上記カウンタ２８は、タイミングコントローラ
３１からチイミングパルスが入力する毎に、一定
期間、車速センサ２１から出力するパルスの数を
カウントし、上記タイミングコントローラ３１か
らラツチ２９に入力するクロツクパルスにより、
そのカウント数を上記ラツチ２９にラツチさせる
ようにしている。

上記ラツチ２９の出力はデコーダ３０に入力
し、バーグラフ表示用の信号に変換される。

上記デコーダ３０は、ラツチ２９から出力する
カウンタ２８のカウント出力をバーグラフ表示用
の信号に変換する周知のバーグラフデコーダ回路
からなり、その出力はドライバ２３に入力する。

上記ドライバ２３は液晶表示用もしくは螢光表
示用の周知ドライバである。

また、主数字表示用回路２４も、主バーグラフ
表示用回路２２と同様に、カウンタ３２、ラツチ
３３およびデコーダ３４からなる。

上記カウンタ３２およびラツチ３３は、タイミ
ングコントローラ３１から入力するタイミングパ
ルスおよびクロツクパルスにより制御され、車速
センサ２１から入力するパルスをカウンタ３２で
カウントしてラツチ３３にラツチさせ、その出力
をデコーダ３４に入力する。

上記デコーダ３４は、ラツチ３３から出力する
カウンタ３２のカウント出力を数字表示用の信号
に変換する周知の７セグメントデコーダ回路から
なり、その出力はドライバ２５および２６に夫々
入力する。

上記ドライバ２５，２６およびKm／ｈ表示部１
５を駆動するドライバ２７は、ドライバ２３と同
様に、いずれも液晶表示用もしくは螢光表示用の
周知のドライバである。

一方、第３図において、４１は自動車の第２走
行情報としてのエンジン回転数に比例する数のパ
ルスを出力するエンジン回転センサ、４２は該エ
ンジン回転センサ４１から出力するパルスをカウ
ントして車両用メータパネル１０の補助バーグラ
フ表示部１２の表示用の信号に変換する補助バー
グラフ表示用回路、４３は上記補助バーグラフ表
示部１２を駆動するドライバ、４４はエンジン回
転センサ４１から出力するパルスをカウントして
車両用メータパネル１０の補助数字表示部１４の
表示用の信号に変換する補助数字表示用回路、４
５および４６は夫々補助数字表示用回路４４の出
力により車両用メータパネル１０の上記補助数字
表示部１４およびKm／ｈ表示部１７を駆動するド
ライバであり、これらドライバ４３，４５は、第
２走行情報としてのエンジン回転数を示すデコー
ダ５０，５３の表示用の両信号が上記補助バーグ
ラフ表示部１２、補助数字表示部に入力されるの
を阻止する入力阻止部を構成している。４７は車
両用メータパネル１０の×100RPM表示部１６を
駆動するドライバである。

上記エンジン回転センサ４１は、エンジンの点
火のタイミングに同期してパルスを出力する周知
のものであつて、その出力は補助バーグラフ表示
用回路４２のカウンタ４８および補助数字表示用
回路４４のカウンタ５１の各トリガ端子に夫々入
力する。

上記補助バーグラフ表示用回路４２および補助
数字表示用回路４４は夫々主バーグラフ表示用回
路２２および主数字表示用回路２４と同一の回路
構成を有し、上記補助バーグラフ表示用回路４２
はカウンタ４８、ラツチ４９およびデコーダ５０
からなり、また、補助数字表示回路４４はカウン
タ５１、ラツチ５２およびデコーダ５３からな
る。

また、ドライバ４３，４５，４６および４７
は、液晶表示用もしくは螢光表示用の周知のもの
で、これらドライバ４３，４５，４６，４７およ
びドライバ２５，２６，２７は、いずれも、次に
述べる表示選択回路４８から出力するセレクト信
号により、イネーブルもしくはデイスエイネブル
となる。

上記の表示選択回路４８は、セレクトスイツチ
４９、トランジスタ５０、インバータ５１および
抵抗R₁，R₂，R₃からなる。

上記トランジスタ５０は、そのエミツタをアー
スに接続する一方、ベースとアースとの間および
コレクタと電源（＋V_CC）との間に夫々抵抗R₁お
よびR₃を接続し、上記ベースと電源（＋V_CC）と
の間にはセレクトスイツチ４９と抵抗R₂とを直
列に接続している。

上記トランジスタ５０のコレクタの出力は、イ
ンバータ５１により反転し、セレクトスイツチ４
９をオンとしたときに、インバータ５１から
“High”のセレクト信号を出力するようにしてい
る。

上記セレクト信号はドライバ２６および４６に
直接、入力し、ドライバ２５にはインバータ６１
を通して、また、ドライバ２７，４３，４５およ
び４７には夫々インバータ６２，６３，６４およ
び６５を通して上記のセレクト信号が入力する。

なお、ドライバ２７，４６および４７は夫々表
示信号入力端子７１，７２および７３を有し、こ
れら表示信号入力端子７１，７２および７３に
は、Km／ｈ表示部１５、Km／ｈ表示部１７および
×100RPM表示部１６の表示信号を入力してい
る。

車両用表示装置を上記構成とすれば、表示選択
回路４８のセレクトスイツチ４９がオフしている
ときは、トランジスタ５０はオフでそのコレクタ
の電位は“High”で、インバータ５１の出力は
“Low”である。

上記から、ドライバ２５，２７，４３，４５お
よび４７はいずれもイネーブルで、ドライバ２６
および４６はデイスエイブルとなり、車両用メー
タパネル１０の主バーグラフ表示部１１、主数字
表示部１３およびKm／ｈ表示部１５は自動車の車
速とそのKm／ｈを表示し、補助バーグラフ表示部
１２、補助数字表示部１４および×100RPM表示
部１６はエンジンの回転数とその単位×100RPM
を夫々表示する。

従つて、自動車の車速およびエンジン回転数
が、例えば20Km／ｈおよび2000RPMである場合
は、車両用メータパネル１０の表示面は、第４図
に示すようになる。

上記の状態で、第３図の表示選択回路４８のセ
レクトスイツチ４９をオンとすれば、トランジス
タ５０はオンとなつてそのコレクタの電位は
“Low”となり、インバータ５１の出力は
“High”となる。

インバータ５１の出力が“High”となると、
ドライバ２５，２７，４３，４５および４７はい
ずれもデイスエイブルとなるのに対し、ドライバ
２６および４６がイネーブルとなり、車両用メー
タパネル１０の主数字表示部１３、補助バーグラ
フ表示部１２、補助数字表示部１４および×
100RPM表示部１６はいずれも表示を停止し、主
バーグラフ表示部１１、補助数字表示部１４およ
びKm／ｈ表示部が夫々自動車の車速とその単位を
表示することになる。

従つて、車両用メータパネル１０の表示面に
は、第５図に示すように、メータパネル１０の全
面でバランスよく自動車の車速のみがその単位
Km／ｈとともにバーグラフと数字で表示されるこ
とになり、表示選択回路４８のセレクトスイツチ
４９をオンしておけば、自動車の運転時の車両用
メータパネル１０のギラツキ感を殆どなくすこと
ができる。

本考案は上記実施例に限定されるものではな
く、一般の車両の表示装置においてエンジン駆動
に伴つて変化する被測定量の表示に広く適用でき
る。

以上、詳述したことからも明らかなように、本
考案は、車両の車速等の第１走行情報の主数字表
示部から補助数字表示部への切換えにより補助バ
ーグラフ表示部および補助数字表示部に入力され
る車両のエンジン回転数等の第２走行情報を阻止
して車両の第２走行情報の表示を行わせないよう
にしたから、車両用メータパネルに表示される表
示の種類が少くなり、車両用メータパネルの表示
をバーグラフ表示及び数字表示としても、運転者
に表示のギラツキ感を与えることもなく、表示の
読取りも容易ととなり、運転者の疲労も軽減され
る。

しかも、第１走行情報のみ表示する場合は、主
バーグラフ表示部と補助数字表示部とにより、上
記第１走行情報がバーグラフ表示及び数字表示さ
れるので、その表示はメータパネルの全面でバラ
ンスよく行なわれその視認性が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図はデイジタル表示方式の自動車用メータ
パネルの平面図、第２図は本考案に係る車両用表
示装置のメータパネルの平面図、第３図は本考案
に係る車両用表示装置の表示駆動回路の一実施例
のブロツク図、第４図はセレクトスイツチがオフ
の場合の第２図のメータパネルの表示面の説明
図、第５図はセレクトスイツチがオンの場合の第
２図のメータパネル表示面の説明図である。 １０……車両用メータパネル、１１……主バー
グラフ表示部、１２……補助バーグラフ表示部、
１３……主数字表示部、１４……補助数字表示
部、１５……Km／ｈ表示部、１６……×100RPM
表示部、１７……Km／ｈ表示部、２１……車速セ
ンサ、２４……主数字表示用回路、２５，２６，
２７……ドライバ、４２……補助バーグラフ表示
用回路、４３……ドライバ、４４……補助数字表
示用ドライバ、４５，４６，４７……ドライバ、
４８……表示選択回路、４９……セレクトスイツ
チ、６１，６２，６３……インバータ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 横に長い形状のメータパネルの一端下部から他
   端上部へ上方に曲折した帯状の曲線パターンで、
   複数の表示セグメントが連続して配列され車速等
   の常に表示する重要度の高い車両の第１走行情報
   をバーグラフ表示する主バーグラフ表示部と、こ
   の主バーグラフ表示部に対応しメータパネルの上
   記一端下部に設けられ上記第１走行情報を数字表
   示する主数字表示部と、上記主バーグラフ表示部
   の内側にあつて略相似形でメータパネルの他端寄
   りに設けられ、エンジン回転数等必要に応じて表
   示する重要度の低い車両の第２走行情報を複数の
   表示セグメントによつてバーグラフ表示する補助
   バーグラフ表示部と、上記補助バーグラフ表示部
   の下方でほぼメータパネルの他端下部に設けられ
   上記車両の第１走行情報および第２走行情報のい
   ずれも数字表示可能な補助数字表示部とを備える
   一方、上記主バーグラフ表示部に入力される車両
   の第１走行情報を上記主数字表示部と上記補助数
   字表示部とに切り換えて入力する入力切換部と、
   上記補助バーグラフ表示部および上記補助数字表
   示部に入力される車両の第２走行情報を阻止する
   入力阻止部と、運転者が操作可能なスイツチ手段
   を有し上記車両の第１走行情報のみ表示する場合
   に上記入力切換部と入力阻止部とを制御し上記主
   バーグラフ表示部と補助数字表示部とで表示する
   ためのセレクト信号を上記スイツチ手段の作動に
   応じて発する表示選択部とを備えたことを特徴と
   する車両用表示装置。