JPH0264147A - 共重合ポリエステル組成物 - Google Patents

共重合ポリエステル組成物

Info

Publication number
JPH0264147A
JPH0264147A JP21374588A JP21374588A JPH0264147A JP H0264147 A JPH0264147 A JP H0264147A JP 21374588 A JP21374588 A JP 21374588A JP 21374588 A JP21374588 A JP 21374588A JP H0264147 A JPH0264147 A JP H0264147A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
weight
parts
pts
units
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21374588A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Umeda
尚 梅田
Seiichi Maeba
誠一 前場
Kazuo Hara
原 和雄
Katsunori Takamoto
高本 克則
Shinichi Yokota
伸一 横田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Petrochemical Co Ltd, Kuraray Co Ltd filed Critical Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority to JP21374588A priority Critical patent/JPH0264147A/ja
Priority to US07/397,034 priority patent/US5089553A/en
Publication of JPH0264147A publication Critical patent/JPH0264147A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野] 本発明は新規な共重合ポリエステル組成物に関するもの
である。さらに詳しくいえば、本発明は、耐熱性や剛性
に優れる上に、低温金型成形性、靭性、耐アルカリ性な
どが大幅に改善され、特に耐熱性が要求されるエンジン
回り部品など、自動車分野において好適に用いられる共
重合ポリエステル組成物に関するものである。
[従来の技術] 従来、ポリエチレンテレフタレートは、耐熱性、耐薬品
性、機械的性質、電気的性質などに優れていることから
、繊維、フィルム、各種成形品などの材料として広く用
いられている。このようなポリエチレンテレフタレート
を成形材料として用いる場合、成形品の強度、剛性、耐
熱性などをさらに向上させる目的で、ガラス繊維などの
無機フィラーを配合することはよく知られている。
しかしながら、このようなガラス繊維強化ポリエチレン
テレフタレート組成物を射出成形用途に使用しようとす
る場合、ポリエチレンテレフタレートは低温における結
晶化速度が小さいために、例えば130°C以下の金型
温度で射出成形した場合、結晶化のよく進んだ成形品は
得られにくく、表面硬度の乏しい成形品しか得られず、
しかもこの成形品を二次転移点以上の温度で使用すると
結晶化が進行するt;め、形状安定性が不良となるなど
の問題がある。また、金型温度を50°C前後にして成
形を行い、ポリエチレンテレフタレートがほとんど結晶
化していない成形品を得たのち、熱処理する方法が一部
では行われているが、この方法は生産性の低下を免れな
い上、成形品が熱処理により結晶化して、体積収縮した
り、変形するなどの欠点を有している。
したがって、ポリエチレンテレフタレート組成物の成形
は、通常130°C以上の金型温度が得られる特殊な成
形機を用いて行われているが、このような成形機は一般
的でないため、通常使用される金型温度90〜110°
C以下の成形機を用いて、品質の良好な成形品が得られ
る、低温金型成形性に優れたポリエチレンテレフタレー
ト組成物が望まれていた。
このため、低温結晶効果を有するポリエチレンテレフタ
レート組成物がこれまで種々提案されてきた。例えばポ
リエチレンテレフタレートにポリアルキレングリコール
を共重合させたものに、公知の造核剤を配合する方法が
開示されている(米国特許第4,548,978号明細
書)。しかしながら、この方法においては、金型温度1
00 ’C以下では品質の良好な成形品を得るまでには
至っていない。また、ポリエチレンテレフタレート又は
ガラス繊維含有ポリエチレンテレフタレートに、安息香
酸ナトリウムを含有させたi成物(特公昭46−299
77号公報)やテレフタル酸リチウム、ステアリン酸リ
チウム又は安息香酸リチウムを含有させた組成物(特公
昭47−14502号公報)、さらにポリエチレンテレ
フタレートに、α−オレフィンとα、β−不飽カルポン
酸の塩とから成るイオン性共重合体を添加した組成物(
特公昭45−26225号公報)が開示されている。
しかしながら、これらの組成物においては、ある程度低
温金型成形性は向上しているものの、まだ十分とはいえ
ない。
ポリエチレンテレフタレートは、このような低温金型成
形性に劣るという欠点以外に、さらにポリブチレンテレ
フタレートに比べて靭性に劣る上に、耐アルカリ性が必
ずしも十分ではないという欠点も有している。ポリエチ
レンテレフタレートの靭性を改良した共重合ポリエステ
ルとして、ポリエチレンテレフタレートに、ポリアルキ
レングリコールと脂肪族ジカルボン酸を共重合させて成
る共重合ポリエステルが提案されている(特開昭62−
280221号公報)。この共重合ポリエステルにガラ
ス繊維と造核剤を配合することにより、ポリブチレンテ
レフタレートとほぼ同等の靭性を有するものが得られる
が、この程度の靭性では必ずしも十分に満足しうるとは
いえない。また、耐アルカリ性の改良については、これ
までなんら提案されていない。
[発明が解決しようとする課題] 従来のガラス繊維強化ポリエチレンテレフタレート組成
物は、優れた耐熱性や剛性を有するものの、前記したよ
うに低温金型成形性及び靭性に劣る上、耐アルカリ性も
十分ではないという欠点を有している。
本発明は、従来のガラス繊維強化ポリエチレンテレフタ
レートが有する欠点を克服し1.優れた耐熱性や剛性を
有する上に、低温金型成形性、靭性、耐アルカリ性など
を大幅に向上させた共重合ポリエステル組成物を提供す
ることを目的としてなされj二ものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、このような好ましい性質を有する共重合
ポリエステル組成物を開発するために鋭意研究を重ねた
結果、特定の共重合ポリエステルに、強化物質と造核剤
としてのイオン性炭化水素共重合体の金属塩を所定の割
合で配合すること!こより、前記目的を達成しうろこと
を見い出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至
った。
すなわち、本発明は、(A)(a)テレフタル酸単位を
主とする芳香族ジカルボン酸単位、(b)エチレングリ
コール単位を主とするグリコール単位、(C)ポリテト
ラメチレングリコール単位、(d)ポリエチレングリコ
ール単位及び(e)炭素数9以上の脂肪族ジカルボン酸
単位を含み、かつ前記(a)単位と(b)単位との合計
量100重量部当り、(c)単位0.3〜lO重量部、
(d)単位0.5〜20重量部及び(e)単位0.3〜
10重量部を含有して成る共重合ポリエステル100重
量部に対し、(B)強化物質5〜150重量部及び(C
)イオン性炭化水素共重合体の金属塩1〜101L量部
を配合したことを特徴とする共重合ポリエステル組成物
を提供するものである。 以下、本発明の詳細な説明す
る。
本発明組成物において、(A)成分として用いられる共
重合ポリエステルにおける(a)単位は、テレフタル酸
単位を主とする芳香族ジカルボン酸単位であり、この芳
香族ジカルボン酸単位を構成する単量体としては、テレ
フタル酸及びテレフタル酸と10モル%未満の他の芳香
族ジカルボン酸との混合物を挙げることができる。他の
芳香族ジカルボン酸としては、イソフタル酸、ナフタレ
ン−2,6−’;カルボン酸、ナフタレン−1,5−ジ
カルボン酸、ジフェ丘ルー4,4″−ジカルボン酸、メ
チルテレフタル酸、メチルイソフタル酸、ジフェニルエ
ーテル−4,4″−ジカルボン酸、ジフェニルチオエー
テル−4,4’−’;カルボン酸、ジフェニルスルホン
−4,4′−ジカルボン酸、ジフェニルケトン−4,4
′−ジカルボン酸、2.2−ジフェニルプロパン−4,
4′−ジカルボン酸などを挙げることができる。これら
のテレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸は1種用いて
もよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
該共重合ポリエステルにおける(b)単位、すなわちエ
チレングリコール単位を主とするグリコール単位を構成
する単量体としては、エチレングリコール及びエチレン
グリコールと10モル%未満の他のグリコールとの混合
物を挙げることができる。他のグリコールとしては、例
えばジエチレングリコール、1.2−プロピレングリコ
ール、1.3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオ
ール、1.4−ブタンジオール、1.5−ベンタンジオ
ール、1.6−ヘキサンジオール、2,2−ジメチル−
1,3−プロパンジオール(ネオペンチルグリコール)
、l、4−シクロヘキサンジオール、1.4−シクロヘ
キサンジメタツールなどの脂肪族又は脂環式グリコール
、ハイドロキノン、レゾルシン、ビスフェノール類など
の芳香族グリコールが例示できる。さらに、オキシ安息
香酸、オキシカルボン酸、ヒドロキシエトキシ安息香酸
などのオキシカルボン酸類を共重合してもよい。これら
のエチレングリコール以外のグリコールは1種用いても
よいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
該共重合ポリエステルにおいて、(C)ポリテトラメチ
レングリコール単位を構成するポリテトラメチレングリ
コール、及び(d)ポリエチレングリコール単位を構成
するポリエチレングリコールは、それぞれ数平均分子量
が400〜4000、好ましくは600〜2000の範
囲にあるものが好適である。これらの分子量が前記範囲
を逸脱すると得られる共重合ポリエステルの剛性が低下
するおそれがあり、好ましくない。
本発明においては、(A)成分の共重合ポリエステルに
おける前記(C)ポリテトラメチレングリコール単位及
び(d)ポリエチレングリコール単位の含有量は、前記
の(a)単位と(b)単位との合計量100重量部当り
、それぞれ0.3〜10重量部、好ましくは0.5〜5
重量部、及び0.5〜20重量部、好ましくは1〜15
重量部の範囲で選ぶことが必要である。この(c)単位
及び(d)単位の含有量が前記範囲より少ないと靭性及
び低温での結晶性の改良効果が十分に発揮されないし、
また前記範囲より多いと得られる共重合ポリエステルの
融点や剛性が低下する傾向が生じる。
該共重合ポリエステルの(e)単位、すなわち炭素数9
以上の脂肪族ジカルボン酸単位を構成する単量体は、直
鎖状のものであってもよいし、分枝鎖を有するものであ
ってもよく、また一部環を形成しているものであっても
よい。このような炭素数9以上の脂肪族ジカルボン酸と
しては、例えばアゼライン酸、セバシン酸、デカンジカ
ルボン酸、ブラシル酸、ドデカンジカルボン酸、ヘキ・
サブカンジカルボン酸、エイコサンジカルボン酸などの
直鎖状ジカルボン酸、及びダイマー酸やその水添加物な
どを挙げることができる。また、これらのジカルボン酸
のエステル形成性誘導体を用いることもできる。これら
の脂肪族ジカルボン酸やそのエステル形成性誘導体は1
種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
前記脂肪族ジカルボン酸の中では、特にダイマー酸及び
ダイマー酸水添物が好適である。このダイマー酸は、リ
ノール酸やリルイン酸などの炭素数18の不飽和脂肪酸
又はその−価のアルコールエステルから得られたもので
、炭素数36のダイマー酸が主成分であるが、−塩基酸
及びトリマー酸も一部含まれている。本発明の目的を効
果的に達成させるためには、−塩基酸及びトリマー酸の
含有量の少ないダイマー酸が好適である。
該共重合ポリエステルにおける前記Ce’)単位の含有
量は、(a)及び(b)単位の合計量100重量部当り
、0.3〜IO重量部、好ましくは0.5〜5重量部の
範囲で選ばれる。この含有量が0.3重量部未満では靭
性の改良効果が十分に発揮されないし、10重量部を超
えると得られる共重合ポリエステルの融点が低下する上
に、剛性も損われる傾向が生じる。
該共重合ポリエステルは、前記のポリテトラメチレング
リコールやポリエチレングリコールによる変性によって
も靭性が改良されるが、前記の炭素数9以上の脂肪族ジ
カルボン酸で変性されることにより、靭性は飛躍的に向
上する。この効果は、炭素数9未満の脂肪族ジカルボン
酸では達成されない。該炭素数9以上の脂肪族ジカルボ
ン酸における炭素数の上限については、特に制限はない
が、通常炭素数50までのものが用いられる。
このように、炭素数9以上の脂肪族ジカルボン酸tこよ
る変性により、得られる共重合ポリエステルの靭性が飛
躍的に向上する理由については、現時点では必ずしも明
確ではないが、例えばポリアルキレングリコールを単独
でポリエチレンテレフグレートに共重合させた場合、粗
大な相分離組織を形成した重合反応生成物が得られるの
に対し、炭素数9以上の脂肪族ジカルボン酸を併用して
共重合させた場合、微細な粒子状分散組織を呈する重合
反応生成物に変化することがオスミウム酸染色法を採用
した透過型電子顕微鏡観察において確認されており、こ
の相分離形態の変化が、靭性の飛躍的向上に関連がある
ものと推定される。
また、(A)成分の共重合ポリエステルを製造する場合
、前記の成分以外に、本発明の目的を損わない範囲で、
少量の他の共重合成分、例えばグリセリン、トリメチロ
ールプロパン、ペンタエリスリトール、ヘキサントリオ
ール、1,2.6−トリメチロールエタンなどのトリオ
ールやテトラオール、トリメリット酸、トリメシン酸、
ピロメリット酸などのベンゼントリカルボン酸やベンゼ
ンテトラカルボン酸、p−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒ
ドロキシエトキシ安息香酸、あるいは3〜4個の水酸基
及びカルボキシル基を有する化合物などのヒドロキシカ
ルボン酸などの多官能モノマ、さらにはステアリン酸、
オレイン酸などの脂肪族モノカルボン酸、安息香酸、フ
ェニル酢酸、ジフェニル酢酸、β−ナフトエ酸などの芳
香族モノカルボン酸などの単官能上ツマ−を併用するこ
ともできる。
本発明組成物において、(A)成分として用いられる共
重合ポリエステルの製造方法については、特に制限はな
く、公知の方法により製造することができる。通常該共
重合ポリエステルは、まず反応成分の混合物を触媒の存
在下又は不在下に、大気圧若しくは加圧下において、好
ましくは不活性ガス雰囲気下で加熱してオリゴマーを形
成させたのち、このオリゴマーを重縮合させることによ
り得られる。この際原料の酸成分はエステル形成性誘導
体の形で用いてもよい。また、オリゴマーを形成させる
際の反応温度は通常200〜270’O。
好ましくは230〜260℃の範囲で選ばれる。
該オリゴマーの重縮合反応は、通常公知の触媒、例えば
アンチモン、チタニウム、鉄、亜鉛、コバルト、鉛、マ
ンガン、ゲルマニウムなどの存在下に、15mmHg以
下、好ましくは1 rnmHg以下の圧力において、2
70〜300°C程度の温度で行われる。
該共重合ポリエステルにおける(c)単位を構成するポ
リテトラメチレングリコール、(d)単位を構成するポ
リエチレングリコール及び(e)単位を構成する脂肪族
ジカルボン酸の添加時期については特に制限はなく、該
共重合ポリエステル製造時における任意の段階で添加す
ることができる。例えばエステル化又はエステル交換の
段階で添加してもよいし、重縮合の段階で添加してもよ
く、また重縮合後に添加し、さらに重縮合を続けて反応
を完結させてもよい。
このようにして得られた(A)成分の共重合ポリエステ
ルの極限粘度は、温度30℃におけるフェノール/テト
ラクロロエタン混合溶媒(重量比1/1)中において測
定した場合、0.4〜L、5dQ/9、好ましくは0.
5〜1.Odl/yの範囲にあることが望ましい。
本発明組成物において、(B)成分として用いられる強
化物質としては、例えばガラス繊維、炭素繊維、グラフ
ァイト繊維、金属炭化物繊維、金属窒化物繊維、チタン
酸カリウム繊維、アラミド繊維、フェノール樹脂繊維な
どの繊維状強化材、タルり、クレー、カオリン、マイカ
、アスベスト、ワラストナイト、ケイ酸カルシウム、シ
リカ、石コウ、グラファイトなどの無機充填剤などを挙
げることができ、これらは1種用いてもよいし、2種以
上を組み合わ゛せて用いてもよい。これらの中で繊維状
強化材が好ましく、特にガラス繊維及び炭素繊維が好適
である。
該繊維状強化材を用いる場合、組成物中における長さが
、好ましくは0.02〜2 mm、より好ましくは0.
05〜1IIIII+の範囲にあるものが好適であり、
また、その直径は通常1〜20μm程度で十分である。
繊維状強化材の形態については特に制限はなく、例えば
ロービング、ミルドファイバ、チョツプドストランド、
ウィスカーなど、いずれの形態のものも用いることがで
きる。
さらに、前記強化物質としては、共重合ポリエステルと
の接着性をよくする目的で、例えばシラン系カップリン
グ剤、チタネート系カップリング剤、クロム系カップリ
ング剤、シリカ粉末、シリコーンオイル、高級脂肪酸、
高級アルコール、ワックス類などで表面処理を施したも
のを用いてもよいし、エポキシ樹脂などで集束したもの
を用いてもよい。
この(B)成分の強化物質は、前記(A)成分の共重合
ポリエステル100重量部に対して、5〜150重量部
、好ましくは10〜120重量部の割合で配合すること
が必要である。この配合量が5重量部未満では十分な機
械的強度、剛性、耐熱性が得られないし、150重量部
を超えるとその量の割には機械的強度、剛性、耐熱性な
どの向上が認められず、むしろ外観や流動性が低下する
傾向が生じる。
本発明組成物においては、(C)成分としてイオン性炭
化水素共重合体の金属塩が配合される。
該イオン性炭化水素共重合体については特に制限はなく
、例えばエチレン、プロピレン、ブチレン、スチレン、
α−メチルスチレンなどのオレフィンと、アクリル酸、
メタクリル酸、マレイン酸などの不飽和カルボン酸や無
水マレイン酸などの不飽和カルボン酸無水物との共重合
体を用いることができる。また、これらのイオン性炭化
水素共重合体の金属塩を構成する金属イオン種としては
、例えばナトリウムイオン、カリウムイオンなどのアル
カリ金属イオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオ
ン、バリウムイオンなどのアルカリ土類金属イオン、さ
らにはアルミニウムイオン、亜鉛イオンなど各種のもの
を挙げることができる。
該イオン性炭化水素共重合体の金属塩としては、通常メ
ルトインデックス(M I )が50g/10分以下の
ものが用いられる。好ましいイオン性炭化水素共重合体
の金属塩としては、MIが0.5〜109/10分の範
囲のエチレンとアクリル酸又はメタクリル酸との共重合
体のナトリウム塩又はカリウム塩が挙げられる。
前記イオン性炭化水素共重合体の金属塩は、(A)成分
の共重合ポリエステルの結晶化促進剤としての作用を有
しており、その配合量は該(A)成分の共重合ポリエス
テル100重量部に対し、1〜10重量部、好ましくは
2〜8重量部の範囲で選ばれる。この配合量が1重量部
未満では共重合ポリエステルの結晶化促進剤としての効
果が十分に発揮されないし、10重量部を超えるとその
量の割には結晶化促進効果は向上せず、むしろ機械的強
度や耐熱性が低下し、かつ流動性が悪化するおそれがあ
る。
本発明組成物には、所望に応じ他の結晶化促進剤、流動
性改質剤、離型剤としてのワックス類などを添加しても
よいし、さらに酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、耐
衝撃改良剤、着色剤などの各種添加剤を添加してもよい
。該酸化防止剤としては、加工時及び成形品の安定性を
共に向上させるために、フェノール系酸化防止剤とリン
系酸化防止剤とを併用することが好ましい。
本発明組成物の製造方法については特に制限はなく、任
意の方法を用いることができる。例えば(A)成分の共
重合ポリエステルと(B)、(C)成分を予め混合し、
押出機などによりコンパウンド化する方法、(A)成分
の共重合ポリエステルに、(C)成分を溶融混練したの
ち、これに(B)成分の強化物質を配合する方法、(B
)成分の強化物質を共重合ポリエステル重合段階又は重
合後に添加したのち、これに(C)成分を混合する方法
、(B)成分配合共重合ポリエステルと、(C)成分配
合共重合ポリエステルとをブレンドする方法などを用い
ることができる。
[実施例] 次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明はこれらの例によってなんら限定されるものでは
ない。
なお、組成物の特性は次のようにして評価した。
(1)離型性(薄肉) 肉厚0.5mmの箱状成形品の離型のしやすさで3平価
しtこ。
O:良好、Δ:やや良好、X:不良 (2)表面光沢 ダンベル試験片の反ゲート側を、 JISK−7105に準拠して測定した。
(3)物性 曲げ強さ: ASTM D−638に準拠して測定 曲げ破断歪み: ASTM D−790に準拠して測定 曲げ弾性率: ASTM D−790に準拠して測定 アイゾツト衝撃強度: ASTM D−256に準拠して測定 (ノツチ付、ノツチなし) 熱変形温度(高荷重): ASTM D−648に準拠して測定 (4)耐薬品性(耐アルカリ性) 10重量%水酸化ナトリウム水溶液中に、曲げ試験片を
室温で7日間浸漬して、浸漬前との変化を曲げ強さ保持
率、重量変化率、外観変化で表わした。
製造例1 共重合ポリエステルA−1の製造 テレフタpし酸879とエチレングリコール389と亜
リン酸0.0059及び三酸化アンチモン0.0349
からなるスラリーを撹拌後、精留塔及び水留用冷却管を
設けた反応器に徐々に連続的に仕込み、2 、6 kg
/ cm”−Gの加圧下において、250〜255°C
でエステル化反応させた。次いで、このエステル化物1
oopに、数平均分子量的1000のポリエチレングリ
コール5.0g、及び数平均分子量的860のポリテト
ラメチレングリコール2.5g、ダイマー酸2.5gを
添加して、常圧下において250℃で10分間反応させ
たのち、1 mmHg以下の高真空下、275℃で縮合
反応を進め、極限粘度[η1が0.66d(t/9に達
した時点で重縮合反応を終了し、共重合ポリエステルA
−1を得た。
製造例2 共重合ポリエステルA−2の製造 テレフタル酸879とエチレングリコール389と亜リ
ン酸0.005g及び三酸化アンチモン0.0349か
らなるスラリーを撹拌後、精留塔及び水留用冷却管を設
けた反応器に徐々に連続的に仕込み、2 、6 kg/
 cm”−Gの加圧下において、250〜255°Cで
エステル化反応させた。次いでこのエステル化物100
9に、数平均分子魚釣860のポリテトラメチレングリ
コール3g及びダイマー酸39を添加して、常圧下にお
いて250 ’Oで10分間反応させたのち、l mr
tHg以下の高真空下、275°Cで縮合反応を進め、
極限粘度[?]が0.71dl/yに達した時点で重縮
合反応を終了し、共重合ポリエステルA−2を得た。
製造例3 共重合ポリエステルA−3の製造 テレフタル酸87gとエチレングリコール38gと亜リ
ン6o、oosg及び三酸化アンチモン0.0349か
らなるスラリーを撹拌後、精留塔及び水留用冷却管を設
けた反応器に徐々に連続的に仕込み、2 、6 kg7
 cm2−Gの加圧下において、250〜255°Cで
エステル化反応させた。次いで、このエステル化物10
0gに、数平均分子魚釣1000のポリエチレングリコ
ール309を添加して、常圧下において250°Cで2
0分間反応させたのち、1 mmHg以下の高真空下で
縮合反応を進め、極限粘度[?]が0.80tH/9に
達した時点で重縮合反応を終了し、共重合ポリエステル
A−3を得た。
実施例1〜5、比較例1〜5 製造例で得た共重合ポリエステル、PET及びPBTを
140℃で5時間以上予備乾燥し、これらのポリエステ
ルと長さ31、直径10μmのガラスチョツプドストラ
ンドとエチレン/メタクリル酸共重合体のナトリウム塩
[三井デュポンポリケミカル社製、ハイミラン1707
] とを第1表に示す割合で、さらにフェノール系酸化
防止剤(チバガイギー社製、商品名イルガノックス10
10)を0,3重量部及びリン系酸化防止剤(アデカア
ーザス社製、商品名PEP−36)を0.3重量部用い
て予備混練したのち、57mm1ベント付二軸押出機に
て、シリンダー温度270°Cで溶融混練しペレット化
した。
次に、得られt;ペレットを、140°Cで5時間以上
予備乾燥したのち、射出成形機を使用して、シリンダー
温度270’O,金型温度9000で試験片を作製し、
その特性を評価した。結果を第1表に示す。
(以下余白) [発明の効果] 以上説明したように、本発明の共重合ポリエステル組成
物は、ガラス繊維強化ポリエチレンテレフタレート組成
物が本来有する優れた耐熱性や剛性を保持するとともに
、低温金型成形性、靭性、耐アルカリ性などが大幅に改
善されたものであって、特に耐熱性が要求されるエンジ
ン回り部品なと、自動車分野において好適に用いられる
特許出願人 出光石油化学株式会社

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 (A)(a)テレフタル酸単位を主とする芳香族ジ
    カルボン酸単位、(b)エチレングリコール単位を主と
    するグリコール単位、(c)ポリテトラメチレングリコ
    ール単位、(d)ポリエチレングリコール単位及び(e
    )炭素数9以上の脂肪族ジカルボン酸単位を含み、かつ
    前記(a)単位と(b)単位との合計量100重量部当
    り、(c)単位0.3〜10重量部、(d)単位0.5
    〜20重量部及び(e)単位0.3〜10重量部を含有
    して成る共重合ポリエステル100重量部に対し、(B
    )強化物質5〜150重量部及び(C)イオン性炭化水
    素共重合体の金属塩1〜10重量部を配合したことを特
    徴とする共重合ポリエステル組成物。
JP21374588A 1988-08-30 1988-08-30 共重合ポリエステル組成物 Pending JPH0264147A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21374588A JPH0264147A (ja) 1988-08-30 1988-08-30 共重合ポリエステル組成物
US07/397,034 US5089553A (en) 1988-08-30 1989-08-21 Copolymerized polyester compositions

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21374588A JPH0264147A (ja) 1988-08-30 1988-08-30 共重合ポリエステル組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0264147A true JPH0264147A (ja) 1990-03-05

Family

ID=16644315

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21374588A Pending JPH0264147A (ja) 1988-08-30 1988-08-30 共重合ポリエステル組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0264147A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5524826A (en) * 1993-12-07 1996-06-11 Robert Bosch Gmbh Fuel injection device for internal combustion engines
JP2001058372A (ja) * 1999-06-16 2001-03-06 Toray Ind Inc 積層体

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5524826A (en) * 1993-12-07 1996-06-11 Robert Bosch Gmbh Fuel injection device for internal combustion engines
JP2001058372A (ja) * 1999-06-16 2001-03-06 Toray Ind Inc 積層体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0072455B1 (en) Polyester resinous composition and process for preparing thereof
JPS59136344A (ja) 改良された耐衝撃性を有する熱可塑性成形用組成物
JPH0475259B2 (ja)
JPS5910698B2 (ja) ポリエステル組成物
JP5396690B2 (ja) 無機強化ポリエステル系樹脂組成物及びそれを用いた成形品の表面外観改良方法。
GB2075032A (en) Polyethylene terephthalate resin compositions
US5089553A (en) Copolymerized polyester compositions
CN112384568A (zh) 一种聚酯树脂组合物及其成型品
US4211689A (en) Copolyesters of polybutylene terephthalate
EP2513190A2 (en) Polyester compositions with good melt rheological properties
US4322333A (en) Reinforced PBT-copolyaromatic/aliphatic block copolyesters
WO2006096175A1 (en) Polyester compositions having high dimensional stability
JPH0264146A (ja) 共重合ポリエステル樹脂組成物
JP2004143210A (ja) ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物及び成形品
JPS60168750A (ja) 熱可塑性ポリエステルのための耐衝撃性改良剤としてのエポキシ化epdm
JPH0264147A (ja) 共重合ポリエステル組成物
WO2019172216A1 (ja) 無機強化熱可塑性ポリエステル樹脂組成物
JPH03215557A (ja) 樹脂組成物
JP2629265B2 (ja) 液晶ポリエステル系樹脂組成物
JP2006219611A (ja) ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物及びこれから得られる成形品
JPS5863741A (ja) 樹脂組成物
JPS6160750A (ja) ポリエステル組成物
TW202336151A (zh) 樹脂組合物及成形品
JPH021861B2 (ja)
JPH0255723A (ja) 共重合ポリエステルまたは共重合ポリエステル組成物