JPH025861A - 新規好熱菌セリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼ - Google Patents

新規好熱菌セリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼ

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JPH025861A
JPH025861A JP15737688A JP15737688A JPH025861A JP H025861 A JPH025861 A JP H025861A JP 15737688 A JP15737688 A JP 15737688A JP 15737688 A JP15737688 A JP 15737688A JP H025861 A JPH025861 A JP H025861A
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JP
Japan
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serine
dna
approximately
serine hydroxymethyltransferase
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JP15737688A
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English (en)
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Shigemi Miyamoto
宮本 茂実
Atsushi Nagaya
敦 長屋
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は好熱菌バシルス・ステアロサーモフィラスの新
規なセリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼ、該セ
リンヒドロキシメチルトランスフェラーゼをコードする
DNA、該DNAを組み込んだ組み換えベクター 及び
該組み換えベクターを含有する形質転換細菌に関する。
(従来の技術) L−セリンは医薬品、化粧品、化学品原料等に利用され
るアミノ酸であり、近年、セリンヒドロキシメチルトラ
ンスフェラーゼ産生能を有する大腸菌やクレブシェラ属
細菌(Klebsiella)を酵素源とする酵素反応
によりし一セリンを選択的に製造する方法が注目をあび
ている(特開昭62−19092、特開昭62−172
293、Biotechnology andBioe
ngineering Vol、XX用1510 (1
986)等)。このセリンヒドロキシメチルトランスフ
ェラーゼはテトラヒドロ葉酸及びピリドキサルリン酸を
補酵素として、グリシンとホルムアルデヒドからL−セ
リンを、グリシンとアセトアルデヒドからL−スレオニ
ンを合成し、また、可逆性を持っていることが知られて
いる。
一方、好熱菌バシルス・ステアロサーモフィラスは、比
較的高い温度で生育することが知られており、同一の反
応に関与していても非好熱菌の酵素に比べて熱安定性の
よい酵素、例えばβ−ガラクトシダーゼが単離されてい
る(Journal ofBacteriology 
 XM19−14 (1984); Journal 
ofBacteriology  1f3L  ?22
−727 (1986))。しかし、好熱菌バシルス・
ステアロサーモフィラスのセリンヒドロキシメチルトラ
ンスフェラーゼは単離されておらず、その酵素の熱安定
性等の性質の解析、その酵素に関与する遺伝情報の解析
もなされていなかった。
(本発明が解決しようとする課題) そこで本発明者らは、かかる従来技術の下で好熱菌バシ
ルス・ステアロサーモフィラスからセリンヒドロキシメ
チルトランスフェラーゼ遺伝子を担うDNAを単離すべ
く鋭意検討の結果、セリンヒドロキシメチルトランスフ
ェラーゼ遺伝子の単離に成功し、そのDNAを組み込ん
だ組み換えベクターによって形質転換された細菌中で遺
伝子が発現され、耐熱性で、基質のひとつであるホルム
アルデヒドにも耐性を持つセリンヒドロキシメチルトラ
ンスフェラーゼが産生されることを見出し、本発明を完
成するに到った。
(課題を解決するための手段) かくして本発明によれば、第一の発明として、新規好熱
、菌セリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼが提供
され、第二の発明として、該セリンヒドロキシメチルト
ランスフェラーゼをコードする塩基配列またはそれと実
質的に同一の機能を持つ塩基配列を有するDNAが提供
され、第三の発明として、該DNAを組み込んだ組み換
えベクターが提供され、第四の発明として、該組み換え
ベクターにより形質転換された細菌が提供される。
好熱菌バシルス・ステアロサーモフィラスからセリンヒ
ドロキシメチルトランスフェラーゼ遺伝子を担うDNA
を単離する方法については特に限定された方法を用いる
必要はなく、例えば好熱筒バシルス・ステアロサーモフ
ィラスIFO12550から常法により全DNAを単離
精製し、制限酵素または超音波処理により切断した後、
該制限酵素と同じ接着末端をDNAに生じさせうる制限
酵素で切断したベクターまたは制限酵素Sma I等で
切断したベクターと酵素的に結合させ、得られた組み換
えベクターを用いてL−セリンからグリシン生合成能を
欠失したグリシン要求性変異株を形質転換し、得られた
形質転換株の中からグリシン非要求性変異株を選択すれ
ばよい。なお、該DNAには実質的に同一の機能を有す
るDNA、即ち塩基配列の一部が置換され、挿入され、
または欠失したものでも同一の機能を有するものも当然
台まれる。
組み換えベクターを構築するに際しては、プラスミドベ
クター λgt系ファージベクター等が使用されるが、
必要に応じてプロモーターを同時に組み込むことにより
形質転換または形質導入された細菌のセリンヒドロキシ
メチルトランスフェラーゼ産生能を向上させることがで
きる。
グリシン要求性変異株としては、好熱菌バシルス・ステ
アロサーモフィラスの遺伝情報を担うDNAが該菌体内
で発現可能な菌株であればいずれでもよい。そのような
変異株は、通常の微生物突然変異誘発法、例えば紫外線
、X線、γ線照射等の物理的処理やニトロソグアニジン
などの薬剤による化学的処理(Journal of 
Bacteriology  9j41930  (1
967))によって、容易に得ることができる。公知の
グリシン要求性変異株、例えば大腸菌ではATCC23
8+1. ME5427等を用いることもてきる。
ME5427は、国立遺伝学研究所遺伝実験生物保存研
究センターで分譲されており、申請すれば容易に人手で
きる。
本発明において鞘み換えベクターを構築するためのベク
ターとしては、グリシン要求性変異株を形質転換(また
は形質導入)し得るものであればどのようなものでもよ
く、グリシン要求性の大腸菌を用いる場合、E K系フ
ァージベクターではストリンゼント型のpBR322や
pUc18等、リラックス型のpsclolやpRK3
53等、λ8を系ファージベクターではλgt・λCや
λgt・λB等が用いられる。
これらのベクターのなかではプラスミドベクターが特に
賞用される。
形質転換の方法についてもなんら限定すべきものではな
く、例えばグリシン要求性の大腸菌を用いる場合、塩化
カルシウムで菌体を処理する方法(Journal o
f Mo1ecular Biology  53 1
54(1970))等が用いられる。かくして得られる
グリシン要求性変異株の形質転換体の中から、好熱菌ハ
シルス・ステアロサーモフィラス由来のセリンヒドロキ
シメチルトランスフェラーゼをコードするDNAが組み
込まれた組み換えベクターを有する菌体を選択するには
、例えば親株のグリシン要求性変異株が生育可能な培地
の組成からグリシンが実質的に除去された培地を用いて
、該形質転換株をスクリーニングし、該培地で生育可能
な菌株を選択すれは良い。
こうして得られる形質転換菌株からハイブリッドプラス
ミドpMsO46を得た。このpMsO46は、バシル
ス・ステアロサーモフィラス由来のDNA断片をプラス
ミドptJc18に挿入したものであり、その制限酵素
地図を第1図に示す。
pMsO46のKpn IとRam)l Iの制限酵素
切断部位間に挿入されたバシルス・ステアロサーモフィ
ラス由来のDNA断片は約2kbであった。 Kpn 
IとBamHIの制限酵素切断部位はρUCl3由来で
、実際のバシルス・ステアロサーモフィラス由来DNA
断片は、 l<pnIとBamHIの制限酵素切断部位
間の塩基配列の両端の数ベースを除いたものである。
このKpn IとBamHIの制限酵素切断部位間のD
NA断片の制限酵素地図を第2図に示す。
この約2kbのDNA断片について配列分析を行った結
果、その塩基配列は第3図に示すとうりであることが判
明した。この塩基配列中1−1o番目と1982〜19
89番目の配列はpUc t s由来の配列であり、1
1〜1981番目はバシルス・ステアロサーモフィラス
由来である。この塩基配列はKpn I側の5”末端か
らBam)l I側の3′末端へ向かって一つの大きな
オーブンリーディングフレームを保有する。翻訳開始コ
ドンであるATGは、5゛末端から727〜729番目
に存在し、翻訳終始コドンTGAが存在する1933〜
1935番目まで、 402のコドンがATGにつなが
っている。このATGの上流の713〜719番目にシ
ャイン・ダルガノ配列が存在する。
このDNA断片によってコードされるアミノ酸配列はそ
の塩基配列から第3図のごとく推定される。このような
アミノ酸配列を有するポリペプチドは402個のアミノ
酸から構成され、その分子量は約44,000ダルトン
と計算される。
これら宿主を形質転換(または形質導入)して耐熱性セ
リンヒドロキシメチルトランスフェラーゼを産生ずる形
質転換体を得るためには、宿主細菌中で複製可能である
ことが必要であることに加え、耐熱性セリンヒドロキシ
メチルトランスフェラーゼをコードしたDNAが、宿主
細菌中で機能しうるブロモ−ターの支配下にあるように
組み込まれている必要がある。
本発明により形質転換された細菌の培養に用いられる培
地は、炭素源、窒素源、無機物を含有する合成培地、ま
たは天然培地のいずれであっても、使用可能である。宿
主細菌が大腸菌の場合は、培養は振盪培養あるいは通気
撹拌培養等の好気的条件下で行い、通常35〜40℃で
12〜24時間程度行われる。
培養終了後は通常の分離精製手段として、硫酸アンモニ
ウム等の塩析、有機溶媒沈澱法、イオン交換または吸着
樹脂等によるクロマトグラフィー法、蛋白沈澱剤による
沈澱法、等電点法または電気透析法等を適用して精製し
、高純度のセリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼ
を得ることができる。
さらに耐熱性の酵素である長所を利用して、熱処理法に
よる精製が特に有効である。
酵素活性の定量は、常法(B iochem 1str
y  [5343(1977))に従い、フェニルセリ
ンを基質として生成するベンズアルデヒドの波長279
nmにおける吸光度の増大を測定することによって行う
ことができる。
このようにして得られた新規好熱菌セリンヒドロキシメ
チルトランスフェラーゼは以下のような理化学的性質を
持っている。
■作用 : テトラヒドロ葉酸及びピリドキサルリン酸
を補酵素とし、グリシンにヒドロキシメチル基を付加し
し一セリンを産生ずる。
■至適pH:  pl7.5付近でL−セリンの産生が
最大となる。
■至適温度 =IIH7,5において、70℃付近にあ
る。
■温度安定性 :  pH7,5において、75℃10
分処理で50%以上の残存活性がある。
[5]UV及び可視吸収 :   278 n m及び
427nmに吸収極大があり、その比はA278/A4
27=6.9である。
■等電点 : 等電点電気泳動によればplは約6.1
である。
■分子fi:SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動法
によれば、約44 、000である。
■補酵素 二 本酵素は補酵素として、テトラヒドロ葉
酸及びピリドキサルリン酸を要求する。
■発現 : 好熱菌バシルス・ステアロサーモフィラス
の染色体DNAに存在するセリンヒドロキシメチルトラ
ンスフェラーゼ生産性DNA断片を組み込んだ組み換え
ベクターによる。
また、この酵素は大腸菌由来のセリンヒドロキシメチル
トランスフェラーゼに比べ、基質のひとつであるホルム
アルデヒドに対する耐性を持っている。
さらに、得られた上記の理化学的性質を持つ新規好熱菌
セリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼは、分子量
が前述の第3図に示すアミノ酸配列から計算された分子
量とよく一致し、またアミノ酸配列分析の結果、N末端
からのアミノ酸配列が第3図に示すアミノ酸配列と一致
し、第3図のアミノ酸配列を持つ酵素と同一であること
が示された。
かくして得られる本発明の好熱菌セリンヒドロキシメチ
ルトランスフェラーゼは、新規な酵素であり、アミノ酸
の製造において有用である。
(発明の効果) かくして本発明によれば、好熱筒バシルス・ステアロサ
ーモフィラスの新規なセリンヒドロキシメチルトランス
フェラーゼ、該セリンヒドロキシメチルトランスフェラ
ーゼをコードするDNA、該DNAを組み込んだ組み換
えベクター 及び該組み換えベクターを含有する形質転
換細菌が提供される。この新規なセリンヒドロキシメチ
ルトランスフェラーゼは、耐熱性に優れており、本発明
のセリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼを用いた
L−セリンの製造においては、反応速度を高めるために
反応温度を上げることが可能となる。
また、本発明セリンヒドロキシメチルトランスフェラー
ゼはホルムアルデヒドに対する耐性にも優れており、L
−セリンの製造において、反応速度を高めるために基質
であるホルムアルデヒドの濃度を高めることが可能とな
る。これらの理由により、本発明のセリンヒドロキシメ
チルトランスフェラーゼを用いることにより、効率よく
L−セリンを製造することができる。
(実施例) 以下に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明する
実施例 1 (1) 全DNA断片の調製 好熱菌バシルス・ステアロサーモフィラス IFO12
550を、LB培地(IQ当りバクトドリブトン10.
0g、イーストエキストラクト 5.Og、 Naα5
、OgをNaOHでpl’l 7.2に調整したもの)
中、55℃で10時間震盪培養し、対数増殖後期の菌体
を集菌後、染色体DNAを抽出した。得られた染色体D
NAを超音波処理し、次いで反応物をアガロースゲル電
気泳動にかけ、約2kbのDNA断片を回収した。
(2) ベクターpUc1Bの切断 アンピシリン耐性をマーカーとしてもつpUc18(宝
酒造製)を制限酵素Sma Iで完全分解せしめた後、
アルカリホスファターゼで処理した。
(3) 再結合反応 (1)で調製したDNA断片および(2)で調製した開
裂されたpUc18をlomM  MgCQ+  1m
M ATP及び10mM DTTを含むpH7,4の5
0mM )リスー塩酸緩衝液中応させることによってD
NA断片をpUc18に組み込んだハイブリッドプラス
ミドを得た。
(4) ハイブリッドプラスミドのグリシン要求性大腸
菌への導入 エシェリヒア・コリME5427 (国立遺伝学研究所
遺伝実験生物保存研究センターより分譲)を100mQ
のLB培地中37℃で約2時間半振盪培養し、対数増殖
期に菌体を遠心分離により集めた。この菌体を50mM
  Caα250m1i!に懸濁し、 0℃で15分間
静置した。集菌後、50mM Caα2,15%グリセ
リン lOmQに懸濁し許容(コンピテント)細胞とし
た。
0次いて、 (3)で得たハイブリッドプラスミドDN
Aを0.2μgずつ上記許容細胞懸濁液0.2m1ll
に加えて0℃で15分間静置した。42℃で1分間保っ
たのち、LB培地0.8−を加えて37℃で1時間培養
した後、この培養液を0.2−ずつ30μg/m1ll
アシピシリンを含むLB培地の1.5%寒天培地に塗ま
つし、37℃にて一晩培養した。
出現したコロニー約16,000個をビロード布を用い
てグリシンを含まない最少培地(IR当たりに2HPO
a  log、 Na1lNHaPO4・4H203,
5g、クエン酸2g、 Mg5Oa・7H200,2g
、グルコース 4g、塩酸チアミン 16.9mg、ア
デニン 67.5mg、グアニン45.5mg、アルギ
ニン126.5mg、イソロイシン39.5mg、ヒス
チジン 15.5mg、プロリン230mg。
バリン35mg、  )リブトファン 20.5mg)
の1.5%寒天培地にレプリカし、37℃にて二晩培養
した。
生じた1つのコロニーはアンピシリン耐性、グリシン非
要求性であり、かくして目的とする好熱菌バシルス・ス
テアロサーモフィラスのセリンヒドロキシメチルトラン
スフェラーゼ遺伝子DNAを組み込んだハイブリッドプ
ラスミドによる形質転換株1株を得た。
(5) ハイブリッドプラスミドの解析得られた形質転
換株1株を30μ8/艷アンピシリンを含むLB培地で
一晩R1!1培養し集菌後、ビルンボイム(Birnh
oim)とドーリ−(Doly)の方法(Nuclei
c  Ac1d  Re5earch   ヱ  15
13   (1979))  ζこよりプラスミドDN
Aを抽出した。
得られたハイブリッドプラスミドDNAは、全長約4.
6kbであり約2kbのDNA断片が挿入されていた。
このハイブリッドプラスミドDNAをpMsO4Gと命
名し、その制限酵素地図を第1図に示す。
次に9MSO46ブラスミドDNAに挿入されているD
NA断片がバシルス・ステアロサーモフィラスIFO1
2550由来のDNA断片であることを証明するために
、サザン・ハイブリダイゼーションを行った。まず、 
(1)で抽出、精製した全DNAを制限酵素Hindl
lIで完全分解せしめた後、生成物をアガロースゲル電
気泳動にかけ、サザン(5outhern)の方法(J
ournal of MolecularBiolog
y  凹503  (1975))によりナイロンメン
ブレンフィルターに移行した。これとは別にプラスミF
 pMsO46から挿入DNA断片を制限酵素1cpn
l及びBamHIによる切断によって切り出し、DNA
断片0.2μgを32pにより標識してプローブDNA
とした。調製はランダムプライムラベリングキット(ア
マジャム社製)を用いて行った。このプローブDNAを
使用して、先に用意したナイロンメンブレンフィルター
に対して以下の手順に従いハイブリダイゼーションを行
った。まずフィルターをS S C(0,15M Na
Cl、 O,015Mクエン酸ナトリウム)の6倍濃縮
液とDenhardt液(0,02Nウシ血清アルブミ
ン、 0.02%ポリビニールピロリドン、 0.02
%フィコール) 20m1i!に熱処理し、サケ精子D
NAを20pg/+dとなるように加え、65℃で4時
間予備ハイブリダイゼーションを行った。その後、SS
Cの6倍濃縮液とDenhardt液、 0.5zSD
Sからなるハイブリダイゼーションバッファー20艷に
熱処理したサケ精子DNAを50Mg/+dとなるよう
に加えて65℃で一部ハイブリダイゼーションした。次
いでフィルターをハイブリダイゼーションバッファーで
よく洗い、ざらにSSCの6倍濃縮中65℃で30分間
洗い、SSCの2倍濃縮液中65℃で30分間3回洗い
、風乾後、オートラジオグラフィーを行った。
この結果、全DNA中にこのプローブDNAに対して反
応する断片があることが確認され、プラスミドpMsO
46中の約2kb挿入DNA断片はバシルス・ステアロ
サーモフィラス IFO12550のDNA断片である
ことが証明された。
(6) 形質転換の再現性の確認 プラスミドpMsO46D N Aを用いて(4)で述
べた方法によりエシェリヒア・コリME5427を再度
形質転換したところ、pMsO46をプラスミドとして
所有するエシェリヒア・コリME5427全てがアンピ
シリン耐性、グリシン非要求性となった。
これにより、プラスミドpMsO46はエシェリヒア・
コリME5427のL−セリンからグリシンへの生合成
能欠失を相補しうる遺伝情報を持ったバシルス・ステア
ロサーモフィラスIFO12550のDNA断片を少な
くとも所有していることが判明した。
このプラスミドpMs046をプラスミドとして所有す
るエシェリヒア・コリME5427をエシェリヒア・コ
リME5427 (pMsO46)と命名した。得られ
たハイブリッドプラスミド13M5O46中に含まれる
好熱菌バシルス・ステアロサーモフィラス IFO12
550由来のDNA断片はKpn IからBamHIま
での約2kbであり、その詳細な制限酵素地図は第2図
に示す通りである。
実施例2 実施例1で得られた約2kl)のDNA断片をさらに調
査するためにM13ファージを用いたメッシングらの方
法(GeneLn  269  (1982): 5c
ience、J  1205 (1981))により配
列分析を行った。その結果、得られた塩基配列は第3図
に示す。
実施例 3 (1)粗酵素の調整 実施例1で得られた形質転換体エシェリヒア・コリME
5427 (1)MSO46)を30Mg/艷のアンピ
シリンを含むLB培地に植菌し、37℃16時間培養し
、集菌した。10倍溶の1%グリシン水溶液を加え、超
音波処理により菌体を破砕し遠心により上清を集め、粗
製バチルス・ステアロサーモフィラス由来セリンヒドロ
キシメチルトランスフェラーゼを調整した。比較のため
、常法により大腸菌のg+yA遺伝子をクローニングし
、発現ベクターに組み込んで形質転換したE、coli
 C600を用いて、粗製大腸菌由来セリンヒドロキシ
メチルトランスフェラーゼも同様に調整した。
(2)耐熱性の測定゛ 上清の一部を採取し、75℃に加熱した後、セリンヒド
ロキシメチルトランスフェラーゼの活性を常法に従い、
 279nmの吸収の増大によって測定した。大腸菌由
来の酵素では75℃10分間の加熱処理による残存活性
が1.4%であったのに対し、ME5427(pMsO
46)由来の酵素では75°CIO分間の加熱処理で6
2%、75℃20分間で8.4%の残存活性であった。
このことから、本発明の酵素が耐熱性を持っていること
が示された。
(3)ホルムアルデヒド耐性の測定 (1)で得られた上清の一部を採取し、ホルムアルデヒ
ドを 100mMになるように加え、37℃に加熱した
後、 (2)と同様にセリンヒドロキシメチルトランス
フェラーゼの活性を測定した。大腸菌由来の酵素では1
0分後に残存活性が40%であったのに対し、ME54
27(9MSO46)由来の酵素では残存活性は64%
であった。
このことから、本発明の酵素がホルムアルデヒドに対し
て耐性を持っていることが示された。
実施例 4 実施例1で得られた形質転換体エシェリヒア・コリME
5427 (pMsO46)を30μg/dのアンピシ
リンを含むLB培地に植菌し、37℃で16時間培養し
、集菌した。3倍溶の50mMリン酸緩衝液に懸濁し超
音波処理により苗・体を破砕し遠心により上清を集めた
。この上清に硫酸アンモニウムを60%飽和となるよう
に加え、 4℃で1時間撹拌後遠心により沈澱を得た。
この沈澱を1%グリシン水溶液に溶解し、同法に対して
透析した。この透析物を75℃で6分間熱処理した後、
遠心し不溶物を除去した。
上清に水酸化ナトリウムを加え、p)l 7.5に調整
した後、DEAEトヨパール(東ソー製)に通じて徂精
製腰 さらにセファクリルS−300(、ファルマシア
社製)に通じて精製し、好熱菌バシルス・ステアロサー
モフィラスのセリンヒドロキシメチルトランスフェラー
ゼを得た。
実施例 5 実施例4において得られた好熱菌バシルス・ステアロサ
ーモフィラスのセリンヒドロキシメチルトランスフェラ
ーゼ100μgを用いて、エドマン法により、N末端か
らのアミノ酸配列分析を行った。
エドマン分解は、ベックマン社製プロティンシーケンサ
−890Mを用いて行い、生成したPTH−アミノ酸の
分析は、D、Hawkeらの方法(Anal、Bioc
llem、  Lm302−311 (1982))に
従って、HPLCによって行った。また、精製した好熱
菌バシルス・ステアロサーモフィラスのセリンヒドロキ
シメチルトランスフェラーゼを周知のSDSポリアクリ
ルアミドゲル電気泳動により、分子量を測定した。
アミノ酸配列分析の結果、N末端からの1oアミノ酸残
基分のアミノ酸配列が判明したが、それは、H2N−M
et−Asn−Tyr−Leu−Pro−Gi n−G
 In−G Iu−Pro−G Inであり、実施例2
で得られたDNA配列から推定したN末端からの10ア
ミノ酸残基のアミノ酸配列と一致した。また、分子量は
約44,000と測定され、DNA配列から推定した分
子量と一致した。これらのことから、一実施例2で得ら
れたDNA配列が好熱菌セリンヒドロキシメチルトラン
スフェラーゼをコードしていることが確認された。
【図面の簡単な説明】
第1図はプラスミドl)MS046の制限酵素地図を示
す。第2図は好熱菌バシルス・ステアロサーモフィラス
由来のDNA断片を含むプラスミドpMsO46に挿入
された約2kbのり、NA断片の制限酵素地図を示し、
第3図はその塩基配列及びアミノ酸配列を示す。 第1図 特許出願人  日本ゼオン株式会社 10      ’   20        30 
       40        50CTCGGT
ACCCGTTCGTCAAG  GATCGTGTG
G  GGCACACCGT  CGAAGGAGG^
560       570       580  
     59(+        600CTGGC
GAAGA  CGCGGCCAAA  GCTGAT
CGG丁 GGCGCCCGCG  C口GTCTAT
^CGTTAGAAAACCCGAACAATT  T
CTGTTCTTT  CTAACAATTT  CA
TTCATTTTTCCTTTAAACTTGCCTA
GCT  GAAGCTGATA  AAATAAAA
ACG^^T^TTC^C阿 ν ^ ^ ! ε ^ に 工 ■ ^ ! ^ ν 門 ^ ν 、し ε す ^ ^ ^ ^ 第3図(その1) 第3図(その2) 第3図(その3) 第3図(その4)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、下記の理化学的性質を有する新規好熱菌セリンヒド
    ロキシメチルトランスフェラーゼ。 [1]作用:テトラヒドロ葉酸及びピリドキサルリン酸
    を補酵素とし、グリシンにヒドロキシメチル基を付加し
    L−セリンを産生する。 [2]至適pH:pH7.5付近でL−セリンの産生が
    最大となる。 [3]至適温度:pH7.5において、70℃付近にあ
    る。 [4]温度安定性:pH7.5において、75℃10分
    処理で50%以上の残存活性がある。 [5]UV及び可視吸収:278nm及び427nmに
    吸収極大があり、その比はA_2_7_8/A_4_2
    _7=6.9である。 [6]等電点:等電点電気泳動によればplは約6.1
    である。 [7]分子量:SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動
    法によれば、約44,000である。 [8]補酵素:本酵素は補酵素として、テトラヒドロ葉
    酸及びピリドキサルリン酸を要求する。 [9]発現:好熱菌バシルス・ステアロサーモフィラス
    の染色体DNAに存在するセリンヒドロキシメチルトラ
    ンスフェラーゼ生産性DNA断片を組み込んだ組み換え
    ベクターによる。 2、第3図に示すアミノ酸配列またはそれと実質的に同
    一の機能を持つアミノ酸配列を有する新規好熱菌セリン
    ヒドロキシメチルトランスフェラーゼ。 3、請求項2記載のセリンヒドロキシメチルトランスフ
    ェラーゼをコードする塩基配列またはそれと実質的に同
    一の機能を持つ塩基配列を有するDNA。 4、請求項3記載のDNAを組み込んだ組み換えベクタ
    ー。 5、請求項4記載の組み換えベクターにより形質転換さ
    れた細菌。
JP15737688A 1988-06-25 1988-06-25 新規好熱菌セリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼ Pending JPH025861A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116121298A (zh) * 2023-04-18 2023-05-16 河南大学三亚研究院 抑制hsrp1基因的表达在提高植物耐热性中的应用

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN116121298A (zh) * 2023-04-18 2023-05-16 河南大学三亚研究院 抑制hsrp1基因的表达在提高植物耐热性中的应用
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