JPH025809A

JPH025809A - マッシュルーム栽培装置と方法

Info

Publication number: JPH025809A
Application number: JP63157653A
Authority: JP
Inventors: Hiroshi Harada; 原田　宏志; Tadao Tsuji; 忠男辻; Tetsuo Sato; 哲雄佐藤
Original assignee: Daikin Industries Ltd; Daikin Plant Co Ltd
Current assignee: Daikin Industries Ltd; Daikin Applied Systems Co Ltd
Priority date: 1988-06-24
Filing date: 1988-06-24
Publication date: 1990-01-10

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〈産業上の利用分野〉この発明は、冷凍装置、加熱装置、加湿装置および送風
機を有し、箱の内部の温度と湿度を調節してマツシュル
ームの栽培を行うようにしたマツシュルーム栽培装置と
、このマツシュルーム栽培装置を用いてマツシュルーム
を栽培するマッシュルーム栽培方法に関する。

〈従来の技術〉近年のグルメ指向で、きのこ類が広く食卓に供されるよ
うになってきており、なかでもマツシュルーム、特にフ
レッシュマツシュルーム（生食用）の消費量の増加は著
しい。このフレッンユマッンユルームにおいては新鮮な
ものの供給が特に要求されるが、市場から人手されるマ
ツシュルームは鮮度の点から十分満足できる状態にない
のが現状である。

マツシュルームは、フイツグ、ヒラタケ、エノキタケな
どが木材腐朽菌きのこであるのと違って、腐熟有機物を
栄養源とする腐生性菌きのこであり、その栽培の基本過
程は（１）コンポストの製造（−次醗酵）、（２）殺菌
、熟成、冷却（二次醗酵）、（３）種菌接種と育成、（
４）覆土、（５）原基の誘導、（６）収穫と管理、（７
）廃床処理の７段階からなっている。

そして、このマツツユルームの栽培に不可欠な要素はコ
ンポストであって栄養成長を維持する根本である。コン
ポストの製造には色々な方法が考案されているが、一般
的には馬厩肥と稲ワラに若干の化学肥料を添加調整し、
自然条件下で適宜切り返しと散水を行って２〜３週間堆
積醗酵（−次醗酵）させて水分率６５〜７０％のコンポ
ストを作成し閉合に床詰めする。このコンポストの完成
に必要なのは殺菌と、菌糸育成のための栄養源を蓄積ず
ろ熟成である。上記殺菌は室温を５７°Ｃに４時間以上
維持して行い、殺菌終了後は床温を５０〜５５°Ｃで１
週間好気的条件で二次醗酵を行う。

また、熟成は好熱菌群によるアンモニアを除く過程であ
り、室内の温度、湿度、換気を確実に制御する必要があ
る。熟成か終了するとコノボストを２７℃まて急冷ケる
。

次に種菌接種と育成段階では、室内を９０〜９５％ｌ”
（Ｈの高湿に保ち、床温を２４〜２７°Ｃに維持し、室
内空気の炭酸ガス濃度を５０００〜１５００ｐ、ｐ、ｍ
に約２週間育成管理してコンポスト全体に菌糸を十分繁
殖させる。

マツシュルーム閑の育成が終わってもそのままでは子実
体を形成しないため栄養成長から生殖生長への転換を促
進するために覆土が必要である。

覆土の厚さは保水性と通気性により決まるが、通常菌床
上に殺菌した土を３〜４ｃｍ被覆する。この覆土は品質
や収量に重大な影響を及ぼす。栄養成長から生殖成長へ
の転換によって原基を形成する段階では菌掻き後、室内
温度を１６℃に急降下させ、換気を最大限にして室内の
炭酸ガス濃度を６００〜８００　ｐ、ｐ、ｍ以下にして
環境の変化を与えてマツシュルーム菌の生理的転換を行
わしめる。

この原基誘導までの段階では共通してコンポストの水分
率が６５〜７０％に保持できるように散水を随時行う必
要かあり又害虫、雑菌の侵入を防ぐために殺虫剤２殺菌
剤の散布を行わなければならない。

しかし原基形成後の子実体の成育段階になると、マツツ
ユルームは雑菌に対する抵抗力も強くなり環境制御ら比
較的容易となる。即ち、温度は１５〜１８℃、湿度は７
５〜８５％ＲＩ−［に保持できれば良い。

収穫されたマツツユルームはパック詰めにされて出荷さ
れるが、保管温度２０℃では２日で商品価値がなくなる
ほど温度の影響を受けやすい。

このような鮮度の維持が困難なマツシュルームを新鮮な
状態で消費者に供給するためには、内部の温度と湿度を
制御できる栽培装置を店舗内に設置して、この装置の中
に、マツシュルームの原基が形成された菌床を収納した
栽培容器を入れて、マソシク、ルームを栽培するように
すればよい。

ところで、従来、ごの種の栽培装置としては、第６図（
Δ）、（ｒ３）に示すようなものがある（特開昭５９−
１６９４２２号公報）。この栽培装置は茸等の年間栽培
を行うようにしたしのであり、冷凍装置、ヒータ、加湿
装置および送風機などを組込んだ機械室６１の上部の蓋
６２に冷温風吐出口６３、加湿装置の噴霧吐出口６４お
よび冷温風吸込口６５を設け、−ヒ記蓋６２の上に鉢置
台６６を置いて、菌床６７を鉢６８に入れて鉢置台６６
に挿入して、透明の箱６つを」二記蓋６２の上に設置し
ている。

そして、機械室６１に設けられた温度センサ（図示せず
）と透明の箱６９内に設けられた湿度センサ７０により
上記冷凍装置、ヒータ、加湿装置などを制御して、箱６
９内を生育最適温度および最適湿度にするようにしてい
る。

〈発明が解決しようとする課題〉ところで、マツシュルームを栽培するためには、炭酸ガ
ス濃度を６００ｐ、ｐ、ｍ、以下に維持することや培土
（覆土やコンポスト）の水分率の管理を行うことが必要
であり、特に、子実体の発生中は覆土と閉傘の隙間に炭
酸ガスが集積しやすいため、この集積した炭酸ガスを排
出する必要がある。しかしながら、上記従来の栽培装置
は、発生した炭酸ガスを排出したり栽培容器に水を散布
したりするようになっていないために、上記水分率の管
理や炭酸ガスの濃度維持が行えず、マツシュルームの栽
培には適さないという問題がある。

そこで、この発明の目的は、発生した炭酸ガスを排出し
たり、栽培容器に水を散布したりすることができるマツ
シュルーム栽培装置°を提供することにある。

く課題を解決するための手段〉上記目的を達成するため、この発明は、冷凍装置、加熱
装置、加湿装置および送風機を有し、箱の内部の温度と
湿度を調節してマツシュルームの栽培を行うようにした
マツシュルーム栽培装置において、上記箱の内部に水平
に配設され、マツシュルームの栽培容器を設置する栽培
棚と、上記送風機によって供給された空気を上記栽培棚
に対して平行に吹き出す吹出口を有する第１壁部材と、
上記第１壁部材と対向して配設され、上記栽培棚に対し
て平行に吹き出された空気を吸い込んで上記送風機に還
流させる吸込口を有する第２壁部材とを備えたことを特
徴としている。

また、この発明のマツシュルーム栽培装置は上記箱の内
部に置かれたマツシュルームの栽培容器に散水する散水
装置を備えることができる。

〈作用〉送風機によって供給された空気が第１壁部材の吹出口か
ら、箱の内部に水平に配設された栽培棚に対して水平に
吹き出され、この栽培棚に設置されたマツシュルームの
栽培容器の覆土と閉傘の隙間に集積した炭酸ガスを吹き
払うと共に箱内に集積した炭酸ガスを第２壁部材の吸込
口から排出する。

また、上記マツシュルームの栽培容器に散水する散水装
置を備えた場合は、この散水装置が培土の水分率を所定
値に保つように栽培容器に散水する。

〈実施例〉以下、この発明を図示の実施例により詳細に説明する。

第１図は本実施例の構成を示す部分断面図である。この
マツシュルーム栽培装置は断熱部材ｌで囲まれた上段部
２とその下の機械室３とに分かれており、上段部２の内
部を監視するための監視窓４ａを有する扉４を備えてい
る。

上記機械室３には圧縮機５や凝縮装置６等からなる冷凍
機ユニット７と、フィルタｌＯや風量調整ダンパー１１
を備えた外気取入れ装置！２と、操作盤１４が設けられ
ている。そして、上記冷凍ユニット７は上段部２の下方
に設けられた冷却器１６と接続されて冷凍サイクルを形
成しており、また、上記外気取入れ装置１２は上段部２
の下方に導かれて、外気を上段部２に供給するようにな
っている。

上段部２の下方には更に、ヒータ１７、加湿器Ｉ８、送
風機１９および温度センサ２０が設けられており、温度
が１５〜１８℃、湿度が７５〜８５％Ｒ［４に調節され
た空気が送風機１９によって矢印Ｘで示すように上段部
２の下方から上方に通じる給気スペース２２に供給され
る。

上段部２の上方には３つの栽培棚２３，２３．２３が水
平に設けられている。そして、この栽培棚２３と垂直に
給気側仕切壁２４が設けられており、この仕切壁２４に
は上記給気スペース２２に供給された空気を矢印Ｙで示
すように上記栽培棚２３に対して平行に吹き出すための
吹出口が設けられている。また、上記各栽培棚２３の上
方にはこの栽培棚２３と略水平に散水管２５が布設され
ており、この散水管２５には給気スペース２２内に設け
られた電磁給水弁２６を介して本装置の外部から水が供
給されるようになっている。上記給気側仕切壁２４の吹
出口から吹き出された空気は、この給気側仕切壁２４と
対向して配設された還気側仕切壁２９に設けられた吸込
口を通って還気スペース３０に吸い込まれ、送風機１９
に還流するようになっている。

第２図は上記栽培棚２３を上から見た本装置の断面図で
ある。この図かられかるように扉４と後壁との間の両側
の全スペースを給気スペース２２および還気スペース３
０としている。また、扉４を開けたときに上記給気スペ
ース２２や還気スペース３０が外から見えないように取
りはずし可能の盲板３３．３４を設けている。

上記栽培装置によるマツシュルームの栽培は、工場や農
家において原基育成された状態の菌床を収納した栽培容
器を上記栽培棚２３に載せ、装置内の温度、湿度、炭酸
ガス濃度等を制御することにより行われる。

第３図は、この栽培棚２３の上に置かれた栽培容器３６
の内部でマツツユルームの子実体が成育過程にある状態
を示したものである。この栽培容器３６の中には、覆土
３７とコンポスト３８にまたがって埋設された水分セン
サ４０と覆土３７の中に埋設された温度センサ４１が設
けられている。

上記コンポスト３８やマツシュルーム４８からは図に示
すように炭酸ガス（ＣＯｔ）が発生し、室内の炭酸ガス
６度が上昇する。特に、マツシュルーム４８の閉傘と覆
土３７との間にＣＯ７が集積する。このように、ＣＯ７
の濃度が上昇した状態で栽培するとマツシュルームは軽
く、茎の長い、傘の開いた弱々しい子実体となるので、
第１図に示した外気取入れ装置１２から取り入れた新鮮
空気を送風機１９により送り、ＣＯ７の濃度を６００　
ｐ、ｐ、ｍ以下に薄めるようにしている。この送風機１
９からの空気は給気側仕切壁２４の吹出口を通って栽培
棚２３に対して平行に吹き出されるので、上記閉傘と覆
土３７との間に集積したＣＯ２か吹き飛ばされる。尚、
この場合、マツシュルームに当る風がきつすぎると表面
がうろこ状になり品質が悪くなるので仕切壁２４．２９
の開口率を４０〜６０％として風速が約０．１ｍ／ｓｅ
ｃとなるようにしている。

また、栽培容器３６内の覆土３７やコンポスト３８に含
まれる水分に過不足が生じないように、゛第４図に示す
散水制御装置を設け、散水装置２５からの散水を制御す
るようにしている。この散水制御装置は、上記水分セン
サ４０および温度センサ４１と、これらのセンサの検出
値を調節する水分調節器４２および温度調節器４３と、
散水制限タイマ４５、散水タイマ４６および制御部４７
を備え、給水弁２６を制御するようになっている。

ずなわち、覆土３７またはコンポスト３８の水分が所定
値以下になると水分センサ４０が働き、制御部４７が給
水弁２６を開く。そうすると、散水装置２５から栽培容
器３６に散水される。散水タイマ４６は定量散布するた
めのタイマであり、このタイマ４６が所定時間をカウン
トするか、温度センサ４１が所定温度以下を検出するか
あるいは水分センサ４０が所定値以」二の水分を検出す
ると、制御部４７が上記給水弁２６を閉じる。そして、
給水弁２６を閉じてから散水制限タイマ４５が所定時間
をカウントするかあるいは上記水分センサ４０が所定値
以下の水分を検出すると再び制御部４７が給水弁２６を
開き散水を開始する。このように、覆土の保水性を維持
すると共にクンポストの乾燥を防ぎ、収量の低下を防い
でいる。なお、手動による散水制御も可能となっている
。

以上述べたように、温度を１５〜１８℃、湿度を７５〜
８５％に８４１持するとともに、Ｃ０２ａ度を６００　
ｐ、ｐ、ｍ以下に維持し、栽培容器３６内の水分を管理
することにより、第５図に示す収穫サイクルで品質のよ
いマツシュルームの収穫が行われる。なお、このサイク
ルにおいて、散水は成育時のみ行われ、収穫時には散水
は禁止される。

〈発明の効果〉以上より明らかなように、この発明のマツシュルーム栽
培装置は、マツツユルームの原基が形成された状態の培
土を収納した栽培容器を、箱の内部に水平に配設された
栽培棚に設置し、冷凍装置、加熱装置、加湿装置および
送風機により箱の内部の温度と湿度を調節する一方、上
記送風機によって供給された空気を第１壁部材の吹出口
から上記栽培棚に対して平行に吹出し、この吹出した空
気を上記第１壁部材と対向して配設された第２壁部材の
吸込口から吸い込んで上記送風機に還流させるので、吹
出口から吹き出された空気は閉傘と覆土との間を流れ、
閉傘の下に溜まる炭酸ガスを排出し、炭酸ガスの濃度を
所定値以下に維持できる。

また、上記栽培容器に散水する散水装置を設けているの
で、栽培容器内の水分率を管理でき、品質のよいマツシ
ュルームを収穫できると共に収穫型を多くすることがで
き、消費者に対する新鮮なマツシュルームの供給が可能
となる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明のマツシュルーム栽培装置の一実施例
の部分断面図、第２図は第１図の■−■線断面図、第３
図は上記実施例における栽培棚の上にマツシュルーム栽
培容器を載せてマツシュルームを栽培している状態を示
す図、第４図は上記実施例における散水制御装置の概念
図、第５図は上記実施例を用いてマツシュルームを栽培
したときの収穫サイクルを示す図、第６図は従来の茸廊
の栽培装置を示す図である。７・・・冷凍機ユニット、Ｉ６・・・冷却器、１７・・
・ヒータ、１８・・・加湿器、Ｉ９・・・送風機、２３
・・・栽培棚、２４・・・給気側仕切壁、２５・・・散
水装置、２６・・給水弁、２９・・・還気側仕切壁、３
６・・・栽培容器。特許出願人　ダイキン工業株式会社ほか１名代理人　弁
理士　青白　葆　ほか１名

Claims

【特許請求の範囲】

（１）冷凍装置、加熱装置、加湿装置および送風機を有
し、箱の内部の温度と湿度を調節してマッシュルームの
栽培を行うようにしたマッシュルーム栽培装置において
、上記箱の内部に水平に配設され、マッシュルームの栽培
容器を設置する栽培棚と、上記送風機によって供給された空気を上記栽培棚に対し
て平行に吹き出す吹出口を有する第１壁部材と、上記第１壁部材と対向して配設され、上記栽培棚に対し
て平行に吹き出された空気を吸い込んで上記送風機に還
流させる吸込口を有する第２壁部材とを備えたことを特
徴とするマッシュルーム栽培装置。
（２）マッシュルームの栽培容器に散水する散水装置を
備えたことを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の
マッシュルーム栽培装置。
（３）冷凍装置、加熱装置、加湿装置および送風機を有
し、箱の内部の温度と湿度を調節してマッシュルームの
栽培を行うようにしたマッシュルーム栽培装置において
、上記箱の内部に置かれたマッシュルームの栽培容器に散
水する散水装置を備えたことを特徴とするマッシュルー
ム栽培装置。
（４）マッシュルームの原基が形成された状態の培土を
収納した栽培容器を特許請求の範囲第１項、第２項また
は第３項に記載のマッシュルーム栽培装置の中に置いて
マッシュルームを栽培するマッシュルーム栽培方法。