JPH0254723B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は理容用又は美容用として顔面に蒸気を
噴射する場合、蒸気とともに湯玉の噴出するのを
防止する装置に関するものである。

従来の技術とその問題点 一般に適温なるスチームはその温度効果と湿潤
との作用にて、肌の発汗作用と血行を促進させ、
肌に水分を与えて毛穴の汚れを落し、皮膚を滑ら
かにする作用のあることが知られている。このた
め美容にあつては主として顔面にあるいはその他
の肌に直接噴霧したり、理容用にあつては顔面に
直接噴霧し、髭剃用として使用される。しかし、
この蒸気噴射器は加熱手段を備えた蒸気発生器と
これに接続される蒸気導出管及び該管先端に突設
したノズルとより成り、蒸気発生器で発生せしめ
た水蒸気を蒸気導出管を経てノズルより90℃前後
の蒸気を噴出させ、これを顔面等に向けて20〜40
cm離れて噴射するようになしている。この蒸気導
出管を経てノズルから噴射される蒸気には時とし
て湯玉が含まれることがあり、80〜90℃の湯玉が
直接顔面等にあたると火傷を起す危険がある。こ
の水蒸気中に湯玉が発生する原因としてフオーミ
ング（泡立ち）が挙げられる。これは蒸気発生器
内に注水される水に含有される有機物等により泡
立ちする現象である。またこの注水が純水の場
合、上記フオーミング現象の発生はないが、水道
水等を繰り返して使用する時、タンク内の水に含
有される不純物濃度が高まつて蒸気発生器の水面
にあわが発生し、これが増加して、器内全体に広
がるフオーミング現象が現われることもしばしば
ある。このあわ蒸気が蒸気導出管内を経てノズル
より噴出することがある。この現象をキヤリオー
バという。

本発明はこのフオーミングによるキヤリオーバ
現象を抑えて湯玉の噴出を未然に防止することを
目的とする。

問題点の解決手段 注水タンクよりポンプにて常に水位を一定に保
つて注水されるように、ヒータを内蔵した蒸気発
生器と水位タンクとを設け、この蒸気発生器上方
に蒸気溜室を設けると共にこの蒸気発生器に突設
したる所要の上向傾斜角を有する蒸気導出管の基
端側一部と水位タンク上部に設けた安全水位保持
タンクとを同圧パイプにて接続し、蒸気発生器内
に生じるフオーミング・プライミング現象発生
時、蒸気導出管内へキヤリオーバされる湯玉を安
全水位保持タンク側へ導びくようにしてノズルよ
りの湯玉噴出を防止する。

実施例 以下本発明を図面に示す実施例にもとづいて説
明する。

図に於て１は注水タンクで、このタンク１の上
部のカートリツジボルト３を着脱自在に装着し、
このカートリツジボルト３より注水タンク１にフ
イルタ１Ｆを介して自動的に注水される。そして
この注水タンク１内にはフロートスイツチ２を設
け、注水タンク１内に所定水量がある場合、ポン
プ５を駆動可能状態とする。

注水タンク１とポンプ５とは注水管４にて接続
され、このポンプ５より注水管６を経てエヤー抜
弁７に接続される。このエヤー抜弁７を開くこと
によりポンプ５、注水管６内に入つた空気を排出
せしめると共にこのエヤー抜弁７より逆止弁８、
注水管９を経て水位タンク１０が接続される。こ
の水位タンク１０内には少くとも水位検出位置が
異なる２つのフロートスイツチ１１，１２が設け
られ下位のフロートスイツチ１１にてシーズヒー
タ１８のON、OFF操作をし、上位のフロートス
イツチ１２でポンプ５を駆動停止させて、注水タ
ンク１よりこの上方位置にある水位タンク１０へ
給水し、水位タンク１０内に常に一定水位を保つ
ようになす。またこの水位タンク１０の上部には
この水位タンク内と導通するようにして安全水位
保持タンク１３を配置し、このタンク内にもフロ
ートスイツチ１４を設け、これにより水位タンク
内のフロートスイツチ１２が故障し、水位タンク
内水位が上昇し、蒸気発生器へ多量の水が給水さ
れないようになす。また水位タンクと略同じレベ
ルに蒸気発生器１７を配置し、かつこの蒸気発生
器内に所望のヒータ１８を内蔵すると共にこの蒸
気発生器１７の底部と水位タンクの底部とを注水
管１６を介して接続し、水位タンク１０より自然
に蒸気発生器へ水位タンクと同じ水位となるよう
にして給水される。この注水管１６にはドレン２
６が設けられ、不使用時など必要に応じてこのド
レン２６より水位タンク、蒸気発生器内の水を排
水するようになす。蒸気発生器１７の上部には蒸
気溜室１９を一体に設けヒータにて加熱されて発
生した水蒸気は蒸気発生器よりこの蒸気溜室へ導
びかれ、蒸気圧を整えると共にこの室１９に接続
具２０を介して蒸気導出管２１を接続する。蒸気
導出管２１の先端部にはノズル２２、イオンラン
プ２３、サーモスタツト２４が設けられ、ノズル
２２より蒸気が噴出される。そしてキヤリオーバ
現象によつて蒸気導出管にて発生もしくは蒸気発
生器、溜室より搬出される湯をあるいはあわを結
露させて管内圧力の一部とともに安全水位保持タ
ンク内へ逃すように接続具２０と安全水位保持タ
ンク１３間とを同圧パイプ１５にて接続する。従
つて蒸気導出管と安全水位保持タンク内とは等し
い圧力となる。また注水タンク１内には先端にド
レンノズルを具備したドレンチユーブ２７を設
け、このドレンノズルを不使用時などに開いて注
水タンク内の水を抜き、冬期時の凍結防止を図る
ものである。また注水タンクに設けたフロートス
イツチ２にて注水タンク内の水位が設定された水
位より下つたとき、このフロートスイツチの作用
にてシーズヒータ、モータの電源を切り、過熱そ
の他の事故を未然に防止するようになす。

尚、図中２５は蒸気溜室内に設けられる安定板
である。

発明の効果 本発明による時はカートリツジタンク式として
いるので注水が簡易で、フロートスイツチをその
給水路系に複数個設置しているので、蒸気発生器
内への給水位を正確に保ちつつ確実なる給水が可
能となる。また安全水位保持タンク、及びこのタ
ンク内のフロートスイツチを設けているので給水
系フロートスイツチが故障しても蒸気発生器内へ
の給水が過剰給水とならず、常に安全を保持でき
る。さらにこの安全水位保持タンクと蒸気導出管
基部との間に同圧パイプにて接続されているた
め、キヤリオーバ現象が生じても、ノズルから湯
玉が噴出されるのを未然に防止することができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の説明図である。 １は注水タンク、５はポンプ、１０は水位タン
ク、１３は安全水位保持タンク、１５は同圧パイ
プ、１７は蒸気発生器、１８はヒータ、２０は接
続具、２１は蒸気導出管、２２はノズル。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 注水タンクよりポンプにて常に水位を一定に
   保つて注水されるように、ヒータを内蔵した蒸気
   発生器と水位タンクとを設け、この蒸気発生器上
   方に蒸気溜室を設けると共にこの蒸気発生器に突
   設したる所要の上向傾斜角を有する蒸気導出管の
   基端側一部と水位タンク上部に設けた安全水位保
   持タンクとを同圧パイプにて接続し、蒸気発生器
   内に生じるフオミング・プライミング現象発生
   時、蒸気導出管内へキヤリオーバされる湯玉を安
   全水位保持タンク側へ導びくようにしてノズルよ
   りの湯玉噴出を防止するようになしたことを特徴
   とする理美容用蒸気噴射機の湯玉噴出防止装置。