JPH0251921B2 - - Google Patents

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JPH0251921B2
JPH0251921B2 JP25151984A JP25151984A JPH0251921B2 JP H0251921 B2 JPH0251921 B2 JP H0251921B2 JP 25151984 A JP25151984 A JP 25151984A JP 25151984 A JP25151984 A JP 25151984A JP H0251921 B2 JPH0251921 B2 JP H0251921B2
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JP
Japan
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butadiyne
observed
group
hydrogen
monomer
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JP25151984A
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JPS61130316A (ja
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Masaru Ozaki
Yukihiro Ikeda
Tatsumi Arakawa
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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Agency of Industrial Science and Technology
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Publication date
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Priority to DE3542319A priority patent/DE3542319C2/de
Publication of JPS61130316A publication Critical patent/JPS61130316A/ja
Priority to US07/443,028 priority patent/US5091488A/en
Publication of JPH0251921B2 publication Critical patent/JPH0251921B2/ja
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規なポリエチニルアセチレン誘導体
に関する。 従来より、ポリ置換アセチレンはポリメチルア
セチレン、ポリフエニルアセチレン等に代表され
るごとく有機溶剤に可溶なポリアセチレン誘導体
として興味がもたれ、活発な研究が進められてき
た。しかし、導電性高分子としてみた場合、その
電導度がドーピングを行つても半導体領域であり
かなり低い。そこで最近三重結合官能基を側鎖に
もつポリ置換アセチレンがポリアセン系高分子合
成の前駆体として注目されている。ポリアセン系
高分子はこれまで種々の分子軌道計算結果から金
属的導電性を示すものとしてその合成に期待がか
けられている。また、該ポリアセン前駆体ポリマ
ーはその分子構造から光、電子、イオン等のエネ
ルギー照射に対する高感度パターン成形材料とし
て有望である。しかし、ネイチユア、292巻7月
2日1981年(Nature 292、2July 1981)の報告
にみられるように、ポリアセン及びその前駆体ポ
リマーの高純度なものは未だ得られていない。す
なわち、エチニル基、又は置換エチニル基を側鎖
にもつポリエチニルアセチレン誘導体の高純度合
成には未だ成功していない。 本発明者らは、ポリアセン前駆体ポリマーを得
るべく鋭意検討を重ねた結果、高純度かつ新規な
ポリエチニルアセチレン誘導体を得ることに成功
した。 本発明のポリエチニルアセチレン誘導体は一般
式が
【式】で表わされ、R=水素、炭 素数が1〜7のアルキル基、フエニル基、ベンジ
ル基、ナフチル基、カルバゾール基、炭素数が2
〜7のビニル基、−CX1X2(OH)、−SiX1X2X3
(X1、X2、X3は水素、炭素数が1〜7のアルキ
ル基、フエニル基、ベンジル基;但し、X1=X2
=X3=水素は除く)で、かつ150≧x≧20であ
る。xはGPC(ゲル・パーミエーシヨン・クロマ
トグラ)測定結果のポリスチレン換算の数平均分
子量をスチレン分子量104で割つて算出したポリ
スチレン換算のモノマーユニツト数である。x≧
0では該ポリマーは溶媒キヤスト法、射出成形法
等による賦形性があり、パターン形成材料として
も高感度であるが、x<20ではオリゴマーである
ため賦形性が容易でなく、パターン形成材料とし
ての感度も低い。また、x<20では共役連鎖長が
短いため高導電性のポリアセンを得る前駆体ポリ
マーとして好ましくない。 本発明のポリエチニルアセチレン誘導体はその
分子構造特性からオレフイン性C−H伸縮振動、
C=C伸縮振動、C≡C伸縮振動の帰属される
IR吸収帯がそれぞれ3000〜3100cm-1、1600cm-1
近、2000〜2250cm-1の位置に観測され、かつオレ
フイン性Hに帰属される。 1H−NMRピークが
TMS基準のケミカルシフト値δ=5.0〜5.5ppmの
位置に一本観測される。さらに 13C−NMRスペ
クトルからもオレフイン性C、及びアセチレン性
Cに帰属される 13C−NMRピークがそれぞれδ
=100〜150ppm、δ=70〜110ppmの位置に観測
される。また、同様に有機基Rの分子構造に帰因
するIR、 1H−NMR、 13C−NMRの各ピーク
がそれぞれのスペクトルにおいて認められる。以
上のスペクトル解析、さらには元素分析結果か
ら、本発明のポリエチニルアセチレン誘導体は95
%以上の高純度である。GPC測定結果から算出
したポリスチレン換算のモノマーユニツト数xは
x≧20であり、該ポリマーは黄色〜黒かつ色を呈
し、トルエン、クロロホルム、アセトン、エーテ
ル、ジメチルスルホキシド等の有機溶剤に可溶で
あるがメタノールには不溶である。 本発明のポリエチニルアセチレン誘導体はモノ
マーであるエチニルアセチレン誘導体を種々のア
セチレン重合触媒下で重合させることにより得る
ことができる。ただし、Rが水素の場合のポリエ
チニルアセチレンについては上記の重合に次いで
脱有機基(R)化反応によつて水素原子を導入し
て得ることができる。該モノマーの一例として、
1−メチル−1,3−ブタジイン、1−エチル−
1,3−ブタジイン、1−プロピル−1,3−ブ
タジイン、1−イソプロピル−1,3−ブタジイ
ン、1−ブチル−1,3−ブタジイン、1−イソ
ブチル−1,3−ブタジイン、1−t−ブチル−
1,3−ブタジイン、1−ペンチル−1,3−ブ
タジイン、1−ヘキシル−1,3−ブタジイン、
1−ヘプチル−1,3−ブタジイン、1−フエニ
ル−1,3−ブタジイン、1−ベンジル−1,3
−ブタジイン、1−α−ナフチル−1,3−ブタ
ジイン、1−β−ナフチル−1,3−ブタジイ
ン、1−N−カルバゾール−1,3−ブタジイ
ン、1−ビニル−1,3−ブタジイン、1−メチ
ルビニル−1,3−ブタジイン、1−エチルビニ
ル−1,3−ブタジイン、1−プロピルビニル−
1,3−ブタジイン、1−ブチルビニル−1,3
−ブタジイン、1−ペンチルビニル−1,3−ブ
タジイン、1−エチルカルビノール−1,3−ブ
タジイン、1−ジメチルカルビノール−1,3−
ブタジイン、1−メチルフエニルカルビノール−
1,3−ブタジイン、1−ジフエニルカルビノー
ル−1,3−ブタジイン、1−メチルベンジルカ
ルビノール−1,3−ブタジイン、1−トリメチ
ルシリル−1,3−ブタジイン、1−トリエチル
シリル−1,3−ブタジイン、1−メチルジエチ
ルシリル−1,3−ブタジイン、1−トリヘブチ
ルシリル−1,3−ブタジイン、1−トリヘプチ
ルシリル−1,3−ブタジイン、1−トリフエニ
ルシリル−1,3−ブタジイン、1−トリベンジ
ルシリル−1,3−ブタジイン、1−ジエチルシ
リル−1,3−ブタジイン等を挙げることができ
る。これらのモノマーの合成法の一例として次の
方法が挙げられる。1,3−ブタジインを出発原
料としてジヤーナル・ケミカル・ソサイアテイ、
4765頁、1956年〔J.Chem.Soc.、4765(1956)〕記
載の合成法によつて1,3−ブタジインの一置換
グリニヤール化合物、すなわち1−マグネシウム
ブロマイド−1,3−ブタジインを合成し、次い
で該グリニヤール化合物と有機基Rのハロゲン化
物(但し、R=−CX1X2(OH)の場合はX1X2C
=Oカルボニル化合物)とを反応させて、目的と
する前記モノマーを得る合成法である。次に、ア
セチレン重合触媒としてはメタセシス重合触媒、
チーグラー重合触媒、ルチンガー触媒等のいづれ
の公知のアセチレン重合触媒の使用をも可能であ
る。中でも特に、高重合度、高純度のポリマーを
得る点でメタセシス重合触媒がより好ましい。メ
タセシス重合触媒としては、例えばW、Mo、
Ta、Nb系ハロゲン化合物、具体例として六塩化
タングステン、六臭化タングステン、五塩化モリ
ブデン、五臭化モリブデン、五塩化タンタル、五
臭化タンタル、五塩化ニオブ、五臭化ニオブ、五
ヨウ化ニオブ;又はW、Mo系カルボニル化合
物、具体例としてタングステン六カルボニル、モ
リブデン六カルボニル、四塩化炭素溶媒中で紫外
線照射された前記の各カルボニル化合物;又は前
記ハロゲン化物、カルボニル化合物と助触媒であ
る酸化剤、還元剤との組み合せ、例えばその酸化
剤としてはメタノール、エタノール、過酸化ナト
リウム、還元剤としてはテトラメチルスズ、テト
ラブチルスズ、テトラエチルスズ、トリエチルシ
ラン、トリフエニルビスマス、トリフエニルアン
チモン、ジエチルアルミニウムクロリド、トリエ
チルアルミニウム等が挙げられる。次に該重合触
媒下で前記モノマーを重合させて本発明のポリエ
チニルアセチレン誘導体(R≠水素)を得る重合
条件、重合法の一例として、0.1〜5モル濃度の
モノマーと1〜50ミリモル濃度の重合触媒をトル
エン、エーテル、四塩化炭素、ジオキサン等の無
極性溶媒中に溶解させ、不活性ガス雰囲気下で10
〜50℃の温度範囲で数時間〜数日間重合させ、そ
の後に重合液をメタノール溶媒中に再沈析出させ
ることにより目的ポリマーを得ることができる。
R=水素のポリエチニルアセチレンの場合は、例
えば前記の重合法で得たポリトリメチルシリルエ
チニルアセチレンをKFとクラウンエーテルを用
いた脱シリル化反応により得ることができる。以
上いづれのモノマー合成法、モノマー重合条件、
重合法とも本発明のポリエチニルアセチレン誘導
体の製造方法を限定するものではない。 本発明のポリエチニルアセチレン誘導体は、高
感度パターン形成材料であり、かつポリアセン前
駆体ポリマーとして非常に有望であることから、
従来の高導電性有機材料への展開が期待でき、エ
レクトロニクス、電気各材料として極めて有用で
ある。 以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明
する。 実施例 1 H2ガス気流下で130℃に加熱されたKOH水溶
液(9.5モル濃度)に1,4−ジクロル−2−ブ
チン(KOHの1/5モル当量)をゆつくり添加
させて1,3−ブタジインを合成した。次いで、
1,3−ブタジインのジエチルエーテル溶液(2
モル濃度)中に、−15℃でエチルマグネシウムブ
ロマイドのジエチルエーテル溶液(2モル濃度)
を等量加えて少し撹拌混合した後、20℃でさらに
2時間撹拌混合して1−マグネシウムブロマイド
−1,3−ブタジインを得た。次に、1−マグネ
シウムブロマイド−1,3−ブタジインのジエチ
ルエーテル溶液に等モル量のトリメチルクロルシ
ランを加え、20℃で1日間撹拌混合して、1−ト
リメチルシリル−1,3−ブタジインHC≡C−
C≡C−Si(CH33モノマーを得た。該モノマー
のトルエン溶液(1モル濃度)100ml中に六塩化
タングステン(1ミリモル)、テトラフエニルス
ズ(1ミリモル)のトルエン溶液1mlをゆつくり
加え、約20℃で2日間重合させた。2日後、少量
のメタノールを滴下して重合を停止させ、次いで
重合液を濾過して触媒残渣を除去した。以上のモ
ノマー合成、重合反応、及び重合後の取り扱い
は、その過程でO2、H2Oの混入を避けるためす
べて真空下もしくは不活性ガス雰囲気下で行つ
た。次に、重合濾液をメタノール2中にゆつく
り滴下し、この再沈操作をくり返し行つて黒かつ
色粉末を得た。この粉末について、IRスペクト
ル、 1H−NMRスペクトル、GPC、元素分析の
各測定を行い、その構造について調べた。KBr
粉末法によるIRスペククトルを第1図に示す。
そのスペクトルからオレフイン性C−H伸縮振動
由来の3070cm-1、CH3基C−H伸縮振動由来の
2960cm-1、C≡C伸縮振動由来の2150cm-1、C=
C伸縮振動由来の1600cm-1、Si−CH3のメチル基
由来の1400、1250cm-1、Si−C伸縮振動由来の
845cm-1の各IRピークが観測された。次に 1H−
NMRスペクトルを第2図に示す。該黒かつ色粉
末はクロロホルムに可溶であるので、NMR溶媒
として重水素化クロロホルムを用いた。そのスペ
クトルからオレフイン性水素、−Si(CH33基の水
素に帰属されるNMRピークがそれぞれδ=
5.2ppm、δ=0.2ppmに観測され、かつそれらの
積分強度比が1:9であつた。次に、クロロホル
ム溶媒での常温GPC測定結果から、ポリスチレ
ン換算での数平均分子量は約7000であつた。ま
た、元素分析結果ではC:H:Si比が7.1:9.8:
1.0であつた。以上の測定結果から高純度のポリ
トリメチルシリルエチニルアセチレン
【式】x≒67が得られたこと が確認された。次に、溶媒キヤスト法(アセトン
溶媒)により該ポリマーの薄膜をガラス基板上に
設け、100W低圧水銀灯を2秒間露光するだけで
露光部が完全に不溶化し、パターン形成すること
がわかつた。 実施例 2 実施例1の重合法で得たポリトリメチルシリル
エチニルアセチレンのジエチルエーテル溶液中に
該トリメチルシリル基と同当量のKF及び1/50
当量の18−クラウン−6とを加えて、25℃で一日
間撹拌混合して脱シリル化反応をさせた。この反
応は不活性ガス雰囲気下で行つた。次に、この反
応液中に少量の水を加えて十分に振盪させた後、
エーテル層を抽出した。この操作をくり返し行つ
た。そして、抽出したエーテル層を濃縮して黒か
つ色粉末を得た。実施例1と同様にその構造につ
いて調べた。IRスペクトルからアセチレン性C
−H、オレフイン性C−H、C≡C、C=Cの各
伸縮振動がそれぞれ3300cm-1、3070cm-1、2050cm
-1、1600cm-1に観測された。また 1H−MNRス
ペクトルでは、積分強度比が1:1のオレフイン
性水素、アセチレン性水素由来のNMRピークが
それぞれδ=5.2ppm、δ=2.7ppmに観測され
た。次にGPC測定結果から数平均分子量はポリ
スチレン換算で約6000であつた。そして、元素分
析結果では、C:H比が2.1:1.0であつた。以上
の測定結果から該黒かつ色粉末はその構造が
【式】x≒57、のポリエチニルアセチ レンであることが確認された。実施例1と同じ方
法でガラス基板上に該ポリマーの薄膜を設け、
100W低圧水銀灯1秒間露光で、その露光部が完
全に不溶化しパターン形成することがわかつた。 実施例 3 実施例1のトリメチルクロルシランに代えて塩
化エチルを使用して、1−メチル−1,3−ブタ
ジインモノマーを合成した。次いで、該モノマー
を用いて、実施例1と同じ重合法によりかつ色粉
末を得た。次に、その構造について調べた。IR
スペクトルからオレフイン性C−H、CH3基のC
−H、C≡C、C=Cの各伸縮振動が3060cm-1
2960cm-1、2150cm-1、1600cm-1に観測された。
1H−NMRスペクトルからオレフイン性水素、
CH3基水素がそれぞれδ=5.2ppm、δ=1.7ppm
に積分強度比1:3のNMRピークが観測され
た。 13C−NMRスペクトルではオレフイン性炭
素、アセチレン性炭素、メチル基炭素由来の
NMRピークがそれぞれδ=120ppm、δ=
82ppm、δ=11ppmに観測された。次に、GPC
測定結果では、数平均分子量がポリスチレン換算
で約10000であつた。元素分析結果はC:H比が
5.1:4.0であつた。以上の測定結果から該黒かつ
色粉末は高純度のポリメチルエチニルアセチレン
【式】x≒96であることが確認さ れた。また、実施例1と同じ方法でガラス基板上
に該ポリマーの薄膜を設け、100W低圧水銀灯2
秒間露光で、その露光部が完全に不溶化し、パタ
ーン形成することがわかつた。 実施例 4 実施例1のトリメチルクロルシランに代えてブ
ロムベンゼンを使用して、1−フエニル−1,3
−ブタジインモノマーを合成した。次いで、該モ
ノマーを用いて、実施例1と同じ重合法により黒
かつ色粉末を得た。次に、その構造について調べ
た。IRスペクトルからオレフイン性C−H、C
≡C、C=Cの各伸縮振動が実施例3と同じ位置
に観測され、その他にベンゼン環特有のC−H面
外変角振動が740cm-1に強いIRピークとして観測
された。 1H−NMRスペクトルから、オレフイ
ン性水素、ベンゼン環水素由来のNMRピークが
それぞれδ=5.2ppm、δ=7.3ppmに観測され
た。 13C−NMRスペクトルではオレフイン性炭
素、アセチレン性炭素、ベンゼン環炭素由来の
NMRピークがそれぞれδ=120ppm、δ=
83ppm、δ=130ppmに観測され、その積分強度
比は2:2:5であつた。次に、GPC測定結果
では数平均分子量がポリスチレン換算で約12000
であつた。元素分析結果はC:H比が10.2:6.0
であつた。以上の測定結果から高純度のポリフエ
ニルエチニルアセチレン
【式】x≒115が得られている ことが確認された。また、実施例1と同じ方法で
ガラス基板上に該ポリマーの薄膜を設け(溶媒は
トルエン)、100W低圧水銀1秒露光で、その露光
部が完全に不溶化し、パターン形成することがわ
かつた。 実施例 5 実施例1のトリメチルクロルシランに代えて、
N−ブロムカルバゾールを使用して、1−N−カ
ルバゾール−1,3−ブタジインモノマーを合成
した。次いで、該モノマーを用いて、実施例1と
同じ重合法により、黒かつ色粉末を得た。次に、
その構造について調べた。IRスペクトルからオ
レフイン性C−N、C≡C、C=Cの各伸縮振動
が実施例3と同じ位置に観測され、その他にカル
バゾール基特有のC−N伸縮振動が1340cm-1に観
測された。 1H−NMRスペクトルから、オレフ
イン性水素、カルバゾール基由来の芳香族水素に
帰属されるNMRピークがδ=5.2ppm、δ=
7.0ppmに観測され、その積分強度比は1:10で
あつた。次に、GPO測定結果では数平均分子量
がポリスチレン換算で約11000であつた。元素分
析結果はC:H:N比が16.3:9.1:1であつた。
以上の測定結果から高純度のポリN−カルバゾー
ルエチニルアセチレン
【式】x ≒105が得られたことが確認された。また、実施
例1と同じ方法でガラス基板上に該ポリマーの薄
膜を設け(溶媒はトルエン)、100W水銀灯3秒間
露光で、その露光部が完全に不溶化することがわ
かつた。 実施例 6 実施例1のトリメチルクロルシランに代えて、
1−クロルプロペンを使用して、1−メチルビニ
ル−1,3−ブタジインモノマーを合成した。次
いで、該モノマーを用いて、実施例1と同じ重合
法により黒かつ色粉末を得た。次に、その構造に
ついて調べた。IRスペクトルからオレフイン性
C−H、C≡C、C=Cの各伸縮振動が実施例3
と同じ位置に観測され、その他のCH3基C−H伸
縮振動由来のIRピークが2960cm-1に観測された。
1H−NMRスペクトルからオレフイン性水素、
プロピレン基のメチル基水素由来のNMRピーク
がそれぞれδ=5.2ppm、δ=1.6ppmに観測さ
れ、その積分強度比は1:1であつた。次に、
GPC測定結果では数平均分子量がポリスチレン
換算で約4000であつた。元素分析結果はC:H比
が1.05:1.00であつた。以上の測定結果から高純
度のポリプロピレンエチニルアセチレン
【式】x≒37が得られ たことが確認された。また、実施例1と同じ方法
でガラス基板上に該ポリマーの薄膜を設け、
100W水銀灯1秒間露光でその露光部が完全に不
溶化することがわかつた。 実施例 7 実施例1のトリメチルクロルシランに代えて、
ジフエニルケトンを使用して、1−ジフエニルカ
ルビノール−1,3−ブタジインモノマーを合成
した。次いで、該モノマーを用いて、実施例1と
同じ重合法により黄色粉末を得た。次に、その構
造について調べた。IRスペクトルからオレフイ
ン性C−H、C≡C、C=Cの各伸縮振動が実施
例3と同じ位置に観測され、その他にカルビノー
ル基由来のO−H、C−Oの各伸縮振動が3300cm
-1、1015cm-1に観測された。 1H−NMRスペク
トルから、オレフイン性水素、カルビノール基由
来の水酸基水素とベンゼン環水素がそれぞれδ=
5.2ppm、δ=2.3ppm、δ=7.2ppmの位置に積分
強度比1:1:10として観測された。次に、
GPC測定結果では数平均分子量がポリスチレン
換算で約7000であつた。元素分析結果は、C:
H:O比が17.3:12.2:1.0であつた。以上の測定
結果から高純度のポリジフエニルカルビノールエ
チニルアセチレン
【式】x≒67が得られ たことが確認された。また、実施例1と同じ方法
でガラス基板上に該ポリマーの薄膜を設け、
100W低圧水銀灯4秒間露光で露光部が完全に不
溶化することがわかつた。 実施例 8 実施例1のトリメチルクロルシランに代えて、
塩化ベンジルを使用して、1−ベンジル−1,3
−ブタジインモノマーを合成した。次いで、該モ
ノマーを用いて、実施例1と同じ重合法によりか
つ色粉末を得た。次に、その構造について調べ
た。IRスペクトルからオレフイン性C−H、C
≡C、C=Cの各伸縮振動が実施例3と同じ位置
に観測され、その他にベンジル基由来のC−H伸
縮振動が3020cm-1(芳香族C−H)、2900cm-1(C
−H2−)に強いIRピークとして観測された。
1H−NMRスペクトルからオレフイン性水素、メ
チレン基水素、ベンゼン環水素がそれぞれδ=
5.2ppm、δ=3.3ppm、δ=7.1ppmに観測され、
その積分強度比が1:2:5であつた。 13C−
NMRスペクトルではオレフイン性炭素、アセチ
レン性炭素、メチレン炭素、ベンゼン環炭素がそ
れぞれδ=120ppm、δ=83ppm、δ=40ppm、
δ=128ppmに観測され、その積分強度比は2:
2:1:6であつた。次に、GPC測定結果では
数平均分子量がポリスチレン換算で約15000であ
つた。元素分析結果はC:H比が11.2:8.0であ
つた。以上の測定結果から高純度のポリベンジル
エチニルアセチレン
【式】x≒144が得られた ことが確認された。また、実施例1と同じ方法で
ガラス基板上に該ポリマーの薄膜を設け、100W
低圧水銀灯1秒間露光で露光部が完全に不溶化す
ることがわかつた。 実施例 9 実施例1のトリメチルクロルシランに代えて、
β−クロルナフタレンを使用して1−β−ナフチ
ル−1,3−ブタジインモノマーを合成した。次
いで、該モノマーを用いて実施例1と同じ重合法
により黒かつ色粉末を得た。次に、その構造につ
いて調べた。IRスペクトルからオレフイン性C
−H、C≡C、C=Cの各伸縮振動が実施例3と
同じ位置に観測され、その他にβ−ナフチル基由
来のC−H面外変角振動が800cm-1付近に強いIR
ピークとして観測された。 1H−NMRスペクト
ルからオレフイン性水素、β−ナフチル環水素が
それぞれδ=5.2ppm、δ=7.4ppmに観測され、
その積分強度比が1:7であつた。次に、GPC
測定結果では数平均分子量がポリスチレン換算で
約13000であつた。元素分析結果はC:H比が
7.2:4.0であつた。以上の測定結果から高純度の
ポリ−β−ナフチルエチニルアセチレン
【式】x≒125が得られた ことが確認された。また、実施例1と同じ方法で
ガラス基板上に該ポリマーの薄膜を設け、100W
低圧水銀灯1秒間露光で露光部が完全に不溶化す
ることがわかつた。
【図面の簡単な説明】
第1図はKBr粉末法によるポリトリメチルシ
リルエチニルアセチレンのIRスペクトル。第2
図は重水素化クロロホルム溶媒中でのポリトリメ
チルシリルエチニルアセチレンの 1H−NMR
(200MHz)スペクトルである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式が【式】で表わされ、R= 水素、炭素数が1〜7のアルキル基、フエニル
    基、ベンジル基、ナフチル基、カルバゾール基、
    炭素数が2〜7のビニル基、−CX1X2(OH)、−
    SiX1X2X3(X1、X2、X3は水素、炭素数が1〜7
    のアルキル基、フエニル基、ベンジル基;但し、
    X1=X2=X3=水素は除く)で、かつ150≧x≧
    20であるポリエチニルアセチレン誘導体。
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