JPH025186Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、高圧ホース用逆止弁付接手の弁棒
取付装置に関するものである。

〔従来の技術〕

容器弁に接続すると押し戻される弁棒によつて
弁が押し開けられ、容器弁から外すと自動的にガ
スの逆流を防止する形式の高圧ホース用逆止弁付
接手の弁棒取付け方法は、第４図及び第５図で示
したように筒体１の先端から上記筒体１内の弁座
２にスプリング３を介し押し付けているボール４
を押し戻す弁棒５を組み込むとき、まず、上記弁
棒５の外周に設けてある環状溝６にＣリング７を
嵌装し、そして弁棒５の嵌入にともない筒体１の
内周によりＣリング７を縮径させると共に、押し
込み途中に筒体１の内周に設けてある半円形状の
溝８にＣリング７が合致すると、上記半円形状の
溝８にＣリング７の外周一部が嵌り込んで係止す
るので、筒体１から弁棒５が抜け出さないように
なる。

〔考案が解決しようとする問題点〕

弁棒を押し込みながらＣリングを縮径させると
き、筒体の端面にＣリングの切り離し両端が引つ
かかつて上記弁棒のスムーズな押し込みを阻害す
るので、強力な押し込み力を必要とし、組み付け
が困難になる問題があつた。

また、弁棒にわずかな力を加えると容易にＣリ
ングが縮径するので、半円形状の溝からＣリング
が脱出し、弁棒が抜けやすい問題もあつた。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の問題点を解決するために、この考案は接
続にともない押し込まれるようアダプタの先端か
ら通路に挿入した筒体と、この筒体の弁側末端部
の外周に設けた凹部と、筒体の外側末端から途中
迄被るよう連結部を介し並行させた弾片と、この
弾片に前記凹部に嵌入係合するよう設けた係合部
と、アダプタの内周面に当接すると筒体に向け弾
片を押し戻すよう上記弾片の先端に設けた突起
と、弁を押し開くよう連結部から突出させたピン
とで弁棒を構成し、また、アダプタの内周に弁棒
のスライドを阻害しない幅をもつて突起が嵌り込
み係止する環状溝を設けて構成したものである。

〔作用〕

アダプタに弁棒を押し込むと、上記アダプタの
通路に突起が当接して弾片を押し戻し、そして環
状溝に突起が合致すると、弾片の押し戻しが解除
されて復元するので、環状溝に突起が嵌り込んで
係合し、弁棒が抜けるのを防止する。

〔実施例〕

図において、１１は通路の途中に弁座１２を有
するアダプタで、このアダプタ１１の末端には、
高圧ホース１３が接続されている。

また、弁座１２の後方通路内の弁１４は、アダ
プタ１１の末端通路に組み込んだ押え部材１５に
より圧縮するスプリング１６を介し弁座１２に圧
接されるようになつている。

さらに、アダプタ１１の外側には、容器弁Ａの
ネジ口筒ａにねじ込んだとき係合部１７の係合に
よつてアダプタ１１を押し込むハンドル１８が設
けられている。

１９は、ハンドル１８のねじ込みによつて弁１
４が押し開けられ、ハンドル１８を外すとスプリ
ング１６により弁１４と共に押し戻して逆流を防
止するようアダプタ１１の先端から嵌挿した弁棒
である。

上記の弁棒１９は、アダプタ１１の先端から通
路に挿入した筒体２０と、この筒体２０の弁１４
側末端部の外周に設けた凹部２１と、容器弁Ａの
通路a′端に当接して筒体２０を押し込むよう上記
筒体２０の先端外周に設けた鍔２２とで構成した
前記弁棒部材１９′と、筒体２０の外側末端部か
ら途中迄被さるよう連結部２３を介し並行させた
弾片２４と、この弾片２４に前記凹部２１に嵌入
係止するよう設けた係合部２５と、アダプタ１１
の内周面に当接すると筒体２０に向け弾片２４を
押し戻すよう上記弾片２４の先端縁に設けた突起
２６と、弁座１２の中心に貫通したとき弁１４を
押し開くよう連結部２３から突出させたピン２７
とで構成した後側弁棒部材１９″とから成り、筒
体２０の末端から外側に弾片２４を被せるよう嵌
め込みながら、凹部２１に係合部２５を嵌め込み
係合させて前側弁棒部材１９′に後側弁棒部材１
９″を結合させて組立てるようになつている。

なお、上記の凹部２１は、環状溝によつて形成
され、係合部２５は、弾片２４の両側縁から突出
させた弧状片により形成され、後側弁棒部材１
９″を樹脂成型品とすることにより、大量生産が
可能になつて製造原価を低減することができる。

また、アダプタ１１の内周には、弁棒１９のス
ライドを阻害しない幅をもつて突起２６が嵌り込
み係止する環状溝２８が設けられている。

図中２９は押し戻された弾片２４が筒体２０の
外周に衝突しないよう上記筒体２０の外周に設け
た盗み部、３０はパツキングである。

この考案に係る弁棒取付装置は、以上の構成で
あつて、まず前側弁棒部材１９′に後側弁棒部材
１９″を結合させて組立てる。

次にアダプタ１１に弁棒１９を押し込む。

このとき、アダプタ１１の通路に突起２６が当
接して弾片２４を押し戻し、そして環状溝２８に
突起２６が合致すると、弾片２４の押し戻しが解
除されて復元するので、環状溝２８に突起２６が
嵌り込んで弁棒１９が抜けるのを防止する。

〔効果〕

以上のように、この考案に係る逆止弁付接手の
弁棒取付装置によれば、アダプタに弁棒を嵌入し
たとき、アダプタの通路に当接する突起により弾
片を押し戻し、そして環状溝に突起が合致すると
弾片の押し戻しを解除して上記環状溝に突起が嵌
り込んで係止するので、弁棒が抜けるのを防止す
る。

また、弁棒の挿入時に容易に弾片を押し戻すの
で、突起の引つかかりがなく、組立て作業が容易
になる。

さらに、弁棒は二部品により形成され、組立て
るようにしてあるので、加工が容易になり、特に
弾片を有する側を合成樹脂で成型すると大量生産
に適し、一体の弁棒に比べて製造原価を低減する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る接手の縦断側面図、第
２図は開弁時の縦断側面図、第３図は弁棒の分解
斜視図、第４図は従来の接手の縦断側面図、第５
図は同上の弁棒の斜視図である。 １１……アダプタ、１２……弁座、１３……高
圧ホース、１４……弁、１５……押え部材、１６
……スプリング、１７……係合部、１８……ハン
ドル、１９……弁棒、１９′……前側弁棒部材、
１９″……後側弁棒部材、２０……筒体、２１…
…凹部、２２……鍔、２３……連結部、２４……
弾片、２５……係合部、２６……突起、２７……
ピン、２８……環状溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器弁に接続するとアダプタに挿入してある弁
   棒の押し込みにより弁が押し開けられ、容器弁か
   ら外すとバネにより弁と共に弁棒を押し戻して逆
   流を防止する逆止弁付接手に於て、接続にともな
   い押し込まれるようアダプタの先端から通路に挿
   入した筒体と、この筒体の弁側末端部の外周に設
   けた凹部と、筒体の外側末端から途中迄被るよう
   連結部を介し並行させた弾片と、この弾片に前記
   凹部に嵌入係合するよう設けた係合部と、アダプ
   タの内周面に当接すると筒体に向け弾片を押し戻
   すよう上記弾片の先端に設けた突起と、弁を押し
   開くよう連結部から突出させたピンとで弁棒を構
   成し、また、アダプタの内周に弁棒のスライドを
   阻害しない幅をもつて突起が嵌り込み係止する環
   状溝を設けたことを特徴とする逆止弁付接手の弁
   棒取付装置。