JPH0250401B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、機械部品等の内、外径および肉厚寸
法を測定する測定装置に関する。

［従来の技術］ 従来より被測定物を回転軸上または回転部材間
に設置して回転させながら真円度または円柱の外
径を測定する測定装置がある。例えば、被測定物
の断面円形部分を第１のローラ、第２のローラお
よび測定具の接触子により三点接触させ、三点の
接触点の位置関係で被測定物の真円度、円筒度な
どの測定を行う測定装置（実公昭53−36128号公
報）が存在する。

［発明が解決しようとする問題点］ しかるに上記構成の従来の測定装置が被測定物
の内径を測定する場合には、常に測定具の接触子
が第１ローラおよび第２のローラとの間で三点接
触するように被測定物を配置しなければならない
という制約があるので前記三点接触が不可能な
内、外径ともに複雑な多段形円筒形状の被測定物
の測定、内、外径および肉厚寸法を任意な測定場
所で測定できない。

本発明は、円筒または内、外径ともに複雑な多
段形円筒形状の被測定物の内、外径および肉厚寸
法を任意な測定場所で測定できる測定装置の提供
を目的とする。

［問題点を解決するための手段］ 本発明の測定装置は、被測定物の内周または外
周を回転自在に支持する２本の回転ゲージシヤフ
トを有し、該シヤフトを平行かつ回転自在に支持
し、軸間距離を調整可能とした調整機構を有する
一方のシヤフト受け台と、該一方のシヤフト受け
台に対応した部材からなり、前記一方のシヤフト
受け台と相対設置された他方のシヤフト受け台
と、前記被測定物を測定するように前記一方また
は他方のシヤフト受け台のうち少なくとも一方に
直接または連結部材を介して取付けられた測定具
と、一方または他方のシヤフトの駆動装置とから
なることを骨子とする。

［発明の効果および作用］ 本発明の測定装置は、測定具がシヤフト受け台
に直接または連結部材を介して種々の位置に適宜
装着されているので、円筒または内、外径ともに
複雑な多段形円筒形状の被測定物の内、外径およ
び肉厚寸法を任意な測定場所で測定できる。この
ため、被測定物を一度設置するだけで寸法測定が
一貫して連続してでき、加工工程内に使用した場
合、被測定物の寸法測定、寸法の許容限界誤差チ
エツク作業が迅速にできる。

［実施例］ つぎに本発明を図に表わす一実施例に基づいて
説明する。

第１図ないし第３図は本発明の測定装置の一方
側の装置を表す。

１はコンデンサモータと減速機からなる動力装
置２を装着したＨ鋼でできた基台であり、本実施
例の場合は、一方のシヤフト受け台と他方のシヤ
フト受け台とでそれぞれ１台ずつの基台１を使用
している。動力装置２から出力軸３が水平方向に
突設され、該出力軸３のプーリ４が装着されてい
る。動力装置２は、図示のごとく一方のシヤフト
受け台にのみ取付けてある。

５は基台１上部に水平に設置しねじ止めされた
長方形状平板の水平設置台であり、第６図に図示
した内径、外径ともに段の多い多段形円筒体ｃの
測定の場合には、一方のシヤフト受け台ａと他方
のシヤフト受け台ｂとの高さを調節して円筒体ｃ
を平行配置する。さらに、水平設置台５は、プー
リ４と対応する筒所に駆動ベルト６が調節されて
通る長円形の穴５１が設けられている。

７，８は一対の回転ゲージシヤフトであり、被
測定物より軸方向に突出させてあり、本実施例で
は図示のごとくベルト溝７１，８１を設けた段付
円柱体にスラスト押え金具７２，８２を装着して
できている。上記水平設置台５に、上記一対の回
転ゲージシヤフト７，８を平行でかつ回転自在に
それぞれ二箇所で支持する２組４個の一方のシヤ
フト受け台９，１０と１１，１２が設置締着さ
れ、水平設置台５が４個のシヤフト受け台９，１
０，１１，１２と対面する所に設けられた微調整
ねじ１３で水平調整される。

上記シヤフト受け台９，１０と１１，１２は、
回転ゲージシヤフト７，８が貫通支持され、底部
および上記シヤフト７，８が相対面する側の外周
の一部を軸方向の平面で切除した肉厚管状体をな
し、該管状体の外周側に外周に沿つて奥広のＴ字
形溝９ａ，１０ａ，１１ａ，１２ａを設けてなる
シヤフト支持部９ｂ，１０ｂ，１１ｂ，１２ｂ
と、該シヤフト支持部９ｂ，１０ｂ，１１ｂ，１
２ｂがその底部で設置締着されたコの字形断面を
もつシヤフト支持台１４，１５，１６，１７とか
らなる。

該支持台１４，１５，１６，１７は、シヤフト
支持部９ｂ，１０ｂ，１１ｂ，１２ｂと締着され
た上水平部１４ａ，１５ａ，１６ａ，１７ａと、
これに続き側面に接触子杆２０の支点２１任意設
定用またはダイヤルゲージ、シグナルインジケー
タ２２、シグナルチエツカ２３等の測定具取付け
用または測定具を測定場所に保持固定する連結部
材である取付け具２４，２４Ａの取付け穴１８を
設けた垂直部１４ｂ，１５ｂ，１６ｂ，１７ｂ
と、これに続き水平設置台５と締結される下水平
部１４ｃ，１５ｃ，１６ｃ，１７ｃとからなる。

前記取付け穴１８をシヤフト支持台１４，１
５，１６，１７にそれぞれ設けているので測定具
および前記取付け具２４，２４Ａを種々の位置に
取付けて測定具を適宜任意な測定場所に設置でき
るので、被測定物の内、外径および肉厚寸法の多
点測定が可能となる。前記取付け具２４，２４Ａ
の支点用穴の位置を選択的の変位させることによ
つて測定値の表示または読取りが色々な倍率でで
きる。

また回転ゲージシヤフト７，８の軸間距離は、
シヤフト受け台１１，１２の締結位置を水平設置
台５に平行に設けられた２個の長孔５２，５３に
沿つて平行移動させることによつて調整できる。
駆動ベルト６は、長穴５１を通つて回転ゲージシ
ヤフト７，８のベルト溝７１，８１とプーリ４に
調節されていて、シヤフト受け台９または１１に
取付けられたテンシヨンプーリ１９で張を調整さ
れる。

本実施例の他方のシヤフト受け台（図示せず）
は、一方のシヤフト受け台９，１０と１１，１２
に対応する部材を備えている。

２５は自在取付け機構であり、シヤフト受け台
９，１１の支持部９ｂ，１１ｂの外周に沿つて円
弧方向に締着位置を移動可能にＴ字形溝９ａ，１
１ａに取付けられている。２６は自在取付け機構
２５に回転可能に取付けられた回転取付け板、２
７は自在取付け機構２５に取付けられた屈曲自在
の回転ころ２７Ａの軸に接触させて回転接触子と
して使用できる。

つぎに本実施例の作用を説明する。

一方のシヤフト受け台９，１０と１１，１２お
よび他方のシヤフト受け台は、それぞれ、被測定
物（本実施例の場合図示のごとく実線または破線
で表わすを筒形状物ＡおよびＢ）に合わせ被測定
物を設置しやすいように回転ゲージシヤフト７，
８の軸間距離Ｃを調整する。測定具（シグナルイ
ンジケータ２２、シグナルチエツカ２３等）を該
測定具の接触子Ｄの位置が被測定物の測定円の直
径寸法の位置あるいは測定する厚さ寸法の位置等
の測定場所となるように設定する。被測定物Ａお
よびＢを図示のごとく回転ゲージシヤフト７，８
に設置する。コンデンサモータの回転を減速装置
で毎分６回転程に減速して出力する動力装置２に
入力し、プーリ４を回転させ駆動ベルト６の伝達
で回転ゲージシヤフト７，８を毎分６回転程の速
度で回転させる。

一方のシヤフト受け台および他方のシヤフト受
け台は、シヤフト７，８の回転力により回転しつ
つ上記測定具と該測定具と結線されている電装表
示器Ｅによつて内、外径および肉厚寸法の同時測
定、外径、内径および肉厚寸法の許容限界誤差の
チエツクが、被測定物を一度設置して測定具の測
定場所を種々変更して、あらゆる任意な測定場所
の測定が行なわれ、被測定物を着脱することな
く、連続的に一貫して行なわれる。

また第４図は接触子Ｄ、取付け穴１８、取付け
具２４，２４Ａ、自在取付け機構２５、回転取付
け板２６等を使用した場合に考えられる接触子の
基本的設定位置を表わしているが、色々な形およ
びサイズのアタツチメントを使用することにより
多数の接触子位置または回転接触子の位置設定が
可能となる。

回転ゲージシヤフトの形状、太さ、内径は、使
用目的に応じて自在のものに選択できる。

また、第５図に示すごとく接触子杆２０を使用
して、被測定円に接する接触子杆の接触子２０
Ａ，２０Ｂ，２０Ｃ等と、シグナルインジケータ
２２等の接触子Ｄ，Ｄ２を連結関連させる接触子
杆２０の支点２１の位置を選択的に変位させるこ
とによつて測定値の表示または読取りが色々な倍
率でできる。

第６図は本発明の測定装置の全体の概略を表
す。

本実施例は、第１図ないし第３図に示した一方
のシヤフト受け台ａと、該一方のシヤフト受け台
ａと同じ構造の他方のシヤフト受け台ｂとを１つ
の基台１の上に相対設置して測定するものであ
り、内径、外径ともに段の多い多段形円筒体ｃの
内、外径を同時に測定でき、寸法限界等の相関限
界も表示読み取りができる。

本実施例では駆動装置２は一方のシヤフト受け
台ａと他方のシヤフト受け台ｂとにそれぞれに設
置されている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を表わす正面図、第
２図はその側面図、第３図はその側面図、第４図
はその部分正面図に接触子の基本的設定位置を表
わしている。第５図は、接触子杆、シグナルイン
ジケータ、シグナルチエツカを表わす側面図、第
６図は本発明の他の実施例を表わす側面図であ
る。 図中１……基台、２……動力装置、３……出力
軸、４……プーリ、５……水平設置台、６……駆
動ベルト、７，８……回転ゲージシヤフト、９，
１０，１１，１２……シヤフト受け台、１３……
微調整ねじ、１８……取付け穴、２４，２４Ａ…
…取付け具、２５……自在取付け機構、２６……
自在取付け板、２７……回転ころ付ストツパー、
５２，５３……長穴、ａ……一方のシヤフト受け
台、ｂ……他方のシヤフト受け台。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 被測定物の内周または外周を回転自在に支持
   する２本の回転ゲージシヤフトを有し、該シヤフ
   トを平行かつ回転自在に支持し、軸間距離を調整
   可能とした調整機構を有する一方のシヤフト受け
   台と、 該一方のシヤフト受け台に対応した部材からな
   り、前記一方のシヤフト受け台と相対設置された
   他方のシヤフト受け台と、 前記被測定物を測定するように前記一方または
   他方のシヤフト受け台のうち少なくとも一方に直
   接または連結部材を介して取付けられた測定具
   と、 一方または他方のシヤフトの駆動装置とからな
   る測定装置。