JP3564106B2 - 真円測定方法および真円測定装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は円柱体または円筒体など断面円形状をなす被測定物の軸方向に沿った真円を連続的に測定する方法およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、印刷用や圧延用のロールやシャフト、ロッドなどの円柱体や、シリンダーや軸受ブロックなどの円筒体など、断面円形状をなす被測定物の形状評価法としては、現在様々な方法が用いられている。従来から行なわれている簡易な方法としては、マイクロメータなどで何ヶ所かの直径を測る方法がある。この方法では母線方向の曲がりは測定できないため、被測定物を回転させながらダイヤルゲージなどで振れ回りを見るか、あるいはダイヤルゲージを母線方向に送って変位を見る必要がある。しかしながらこの簡易な方法では、測定点が少ないため全体的な形状を把握できず、等幅曲線が測定できない。また回転精度や送り精度などの機構精度以上の精度で測定できないなどの欠点がある。
【0003】
また一般に最も使用されている精密な測定法としては、真円度測定機という専用機を用いる方法がある。これは、いずれの測定機メーカでも一つの検出器による半径法という方法を用いている。これは図9に示すように、基台1の上にターンテーブル2を設け、この横にスタンド3を設けて、ここに変位計4を上下動自在に取付けたものである。これはターンテーブル2の上に被測定物5を垂直に設置して、この表面に変位計4を接触させて被測定物5を回転させながら半径方向の変位を測定する。次に変位計4を軸方向に送り、同様に被測定物5の半径方向の表面変位を順次測定する。
【0004】
しかしながらこの真円度測定機による測定は、測定精度以上の、非常に高い回転精度と送り精度が必要であるため、測定できる大きさに制限があり、大型の被測定物の測定は難しい。また、被測定物5の取付けの際に、ターンテーブル2の回転軸と被測定物5との軸を一致させるためのセンタリング・ チルティング作業が必要であり、作業が煩雑で時間がかかる問題がある。また、高精度な回転軸と送り機構のため、装置が高価となり、更に振動や温度変化が少ない安定した測定環境が要求される問題があった。
【0005】
更に従来の真円度測定機による測定では、被測定物5の軸に対して垂直な半径方向の表面変位しか測定できず、軸方向の形状変化は、変位計4を軸方向に少しずつずらしてその位置における半径方向の表面変位を順次測定していくため、軸方向に沿った連続的な表面変位の変化を測定することができなかった。
【0006】
一般に、変位計は、測定面上の一点までの変位しか測定することはできない。被測定物5の軸方向に沿った連続的な表面変位の変化を測定して、全体的な形状を得るためには図10に示すように被測定物5と変位計4を相対的に動かし、複数点を測定する必要がある。被測定物5と変位計4の相対的な動きを実現するための機構には、様々な種類が考えられるが、例えば図11に示すように、被測定物5の中心軸回りに回転運動だけを行い、変位計4は被測定物中心軸にほぼ平行に直線運動する構造である。この構造により、被測定物5の表面上で任意のらせん軌跡を描かせ、任意点の変位を測定することができる。
【0007】
これらの運動は、完全に被測定物5の回転軸(回転中心)が動き回らない回転運動と、その回転軸に完全に平行な直線運動が行なえることが条件である。しかし、これらの運動を実現するためには、非常に高精度な軸受けや直線ガイドが必要になる。非常に高精度というのは、測定に必要な精度に比べてその誤差が無視できるほど小さい、ということである。例えば図12に示すように測定したい被測定物5の表面形状が10μmの範囲でうねる軸とずれて偏りがある場合、運動誤差は、1 μm以下となることが必要である。
【0008】
一般に表面研削されたような高精度な被測定物5は、数μm以下の加工誤差しか持たないため、運動誤差はこの10分の1以下である0.1 μm程度に抑える必要がある。しかしながら、この運動精度を実現することは容易ではなく、高価な空気軸受けを使用しても、大きな重量の被測定物5を支えることは困難である。また玉軸受けやスライドガイドなどを用いれば、安価で大きな重量に耐える構造を作ることができるが、図13に示すように、被測定物5の中心軸が回転機構の軸中心からずれてセットされた場合や、精度の低い回転機構や水平移動機構のガタツキなどが加わって、測定時に運動誤差となって現れる。このように安価な機構を用いると運動誤差は数μm程度になり、高精度な被測定物5の測定には適用できない問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題を改善し、被測定物の高精度な回転機構と、変位計の高精度な送り機構を不必要とし、低精度で安価な機構により被測定物の全体の表面形状を高精度に測定することができ、しかも被測定物を測定機に取付ける際の、センタリング・ チルティング作業が不要で測定作業も容易な真円測定方法および真円測定装置を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の真円測定方法は、円柱体または円筒体など断面円形状をなす被測定物の表面の同一らせん状軌跡の上に、角度をずらして5個以上の変位計を配置し、被測定物を回転しながら、変位計に対して相対的に軸方向に沿って移動させて、前記各変位計で被測定物の同一の測定点を順次測定し、それぞれの測定結果から、被測定物の上下および左右の平行移動誤差と、軸方向に対して垂直面および水平面内の傾き誤差を演算して、これら演算した運動誤差を除去し、以下測定点を順次移動させながら被測定物の軸方向に沿った表面形状を測定することを特徴とするものである。
【0011】
本発明の請求項2記載の真円測定装置は、円柱体または円筒体など断面円形状をなす被測定物を回転させる回転機構と、被測定物に近接して設けられた変位計支持台と、この変位計支持台に取付けられ、被測定物の表面の同一らせん状軌跡の上に、角度をずらして5個以上配置された変位計と、被測定物または変位計支持台を被測定物の軸方向に沿って移動させる移動機構と、前記各変位計で被測定物の同一の測定点を順次測定し、それぞれの測定結果から、被測定物の上下および左右の平行移動誤差と、軸方向に対して垂直面および水平面内の傾き誤差を演算して、これら演算した運動誤差を除去して表面形状を測定する演算機構と、測定点を順次移動させながら被測定物の軸方向に沿った表面形状を表示する表示機構とからなることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の一形態を図1ないし図9を参照して詳細に説明する。図1は真円測定装置を示すもので、これは円柱体または円筒体など断面円形状をなす被測定物5を水平に支持して回転させる回転機構6と、角度をずらして5個の変位計4を配置した変位計支持台7と、この変位計支持台7を被測定物5の軸方向に沿って平行に移動させる水平移動機構8とから構成されている。
【0013】
前記回転機構6は支持台10の上にサーボモータ11が取付けられ、このサーボモータ11に減速器12とベアリングホルダ13を介してチャック14が取付けられている。またこれと対向するチャック15は、水平移動機構8のガイドレール16の上に水平方向に可動自在に支持され支持台17の上のベアリングホルダ18に取付けられている。従って被測定物5の長さに応じて支持台17を移動させ、チャック14と15の間隔を調整して支持するようになっている。
【0014】
また前記水平移動機構8は、ボールネジ20の両端がベアリングホルダ21、21に支持され、このボールネジ20の一端にサーボモータ22が接続されている。このボールネジ20には変位計支持台7に設けたスライドブロック23が螺合して、サーボモータ22によりボールネジ20が回転して変位計支持台7が被測定物5に軸方向に沿って水平に移動するようになっている。
【0015】
変位計支持台7の上部には図3に示すように被測定物5の外周を囲むように、これに近接して逆U形状の支持ブラケット24が設けられている。この支持ブラケット24に、5個の変位計4が角度をずらして、その先端が被測定物5の表面の同一らせん状軌跡の上に接触するように取付けられている。
【0016】
また5個の変位計4は、図3に示すように、前記各変位計4で被測定物の同一の測定点を順次測定し、それぞれの測定結果から、被測定物5の上下および左右の平行移動誤差と、軸方向に対して垂直面および水平面内の傾き誤差を演算して、これら演算した運動誤差を除去して表面形状を測定する演算機構25と、測定点を順次移動させながら被測定物5の軸方向に沿った表面形状を表示する表示機構26とから構成されている。
【0017】
上記構成の真円測定装置による測定は、水平移動機構8に取付けたガイドレール16の上の支持台17をスライドさせて被測定物5の長さに合わせて調整し、このチャック15と、サーボモータ11側のチャック14とで回転機構6に水平に支持する。次に円柱体または円筒体など断面円形状をなす被測定物5の測定開始点に変位計支持台7を設置して、この支持ブラケット24に取付けた5個の変位計4を、その先端が被測定物5の表面の同一らせん状軌跡の上に接触するように角度をずらして接触させる。
【0018】
このようにしてから、回転機構6のサーボモータ11を回転させて被測定物5を回転させると共に、水平移動機構8のサーボモータ22を回転させて変位計4を水平移動させると、変位計4は被測定物5の表面の同一らせん状軌跡の上に接触しながら、変位を連続的に測定していく。
【0019】
次にこの測定原理を説明する。被測定物5の誤差は、被測定物5の回転機構6への取付け誤差と、回転機構6や水平移動機構8の機械的な運動誤差とがある。つまり被測定物5の中心軸が回転機構6の中心軸とずれて偏心してセットされた場合や、精度の低い回転機構6や水平移動機構8などの構造上のガタツキなどが加わって、測定時に運動誤差となって現れる。
【0020】
被測定物全体の互いに独立な運動誤差の方向としては、軸方向の平行移動誤差が上下方向と左右方向の2方向の誤差と、軸方向に対して垂直面と水平面内の傾き誤差の2方向の誤差と、変位計4の軸方向に沿った前後の直進運動誤差の2方向の誤差がある。被測定物5の軸方向の平行移動は変位計4に与える影響は小さいと考えられ、また、変位計4の直進運動の誤差は、被測定物5の軸方向の平行移動と相対的には同一である。
【0021】
したがって、運動誤差の方向は上下と左右方向の2方向の誤差と、軸方向に対して垂直面と水平面内の傾き誤差の2方向の誤差との合計4方向と考えることができる。これらの運動誤差は未知の量であり、運動するに従って刻々と変化する。
【0022】
被測定物表面のある位置にある変位計4の出力に影響を与える運動誤差は、これらの互いに独立な運動が合成されたものである。この合成された運動誤差が変位計4に与える影響度は、その方向と変位計4の配置によって異なる。例えば、図4に示すように測定対象の被測定物5に、変位計4aと変位計4bが直角の位置関係に配置され、合成された運動誤差の方向と変位計4a、4bの検出方向が同じ場合、変位計4aの出力に上下の運動誤差は大きく影響するが、変位計4bの出力には上下の運動誤差はほとんど影響を与えない。逆に左右方向の運動誤差は変位計4bの出力に大きく影響する。
【0023】
このように、変位計4a、4bの出力に運動誤差の与える影響は、運動誤差の方向と変位計の配置関係によって決定される。厳密には、三次元空間における幾何学的関係によってこれらの関係は決定される。図5は直径50mmの被測定物5において、ピッチが10mmのらせんを描かせた場合の5回転分の連続した5個の変位計4a〜4eの出力値であり、それぞれの出力値は、被測定物5の表面変位に運動誤差が加わったものとなる。
【0024】
運動誤差と測定する被測定物5の表面の変位が、被測定物5の直径より十分小さい場合は、この幾何学的関係は式1のように簡略化される。式1におけるe1は、被測定物5の軸方向に対する上下の平行移動誤差(微小長さ)、e2は軸の左右の平行移動誤差(微小長さ)、e3は軸の垂直面内の傾き誤差(微小角度)、e4は軸の水平面内の傾き誤差(微小角度)である。
【0025】
また、式1のb1、b2、b3、b4はそれぞれの運動誤差の影響度(定数)である。またrは被測定物表面の測定点の変位(微小長さ)、mは変位計4の出力値(変位量に対応した信号)である。
【0026】
【式1】
【0027】
また運動誤差の影響度b1〜b4は、変位計の配置から空間幾何的に一意に決定できる変化しない定数であり、式2のように表すことができる。
【0028】
【式2】
【0029】
運動誤差の影響を排除するため、n個の変位計を被測定物5の異なった位置に配したとき、ある時刻における変位計4の出力値は、式3に示すように各変位計4が置かれている部分の被測定物5の表面変位r1〜rnと、その時刻の運動誤差にそれぞれの変位計による影響度を加味した運動誤差の合計である。
【0030】
【式3】
【0031】
これらを連立方程式とみなし、各変位計の出力値にそれぞれ定数a1〜anを乗算し、加算することによって、運動誤差を消去することができる。なお、この運動誤差e1〜e4を消去するためには、連立方程式は5個必要である。すなわち、変位計4は最低5個必要であり、n=5である。乗算する定数a1〜a5は、ちょうど運動誤差e1〜e4が消去されるように、各影響度b11 〜b54 から算出することができる。
【0032】
また5個の変位計4が被測定物5の同じ点を通過するような軌跡で、最も簡単なものは、らせんである。これは図6に示すように、変位計同志の相対的な位置関係が一定で、被測定物5の回転も一方向に一定速であり、なおかつ変位計の軸方向の送りも一方向に一定にすることにより実現できるためである。
【0033】
この運動誤差消去演算を演算機構25で行うことにより、被測定物5の表面の異なった部分の変位r1〜r5に、定数を乗算し、加え合わせた値Mを式4として得ることができる。
【0034】
【式4】
【0035】
位置補正の方法は、次のようにする。ある時刻において、運動誤差が除去された値Mが得られているとする。これは、すでに説明したように、被測定物5の異なった部分の表面変位r1〜r5に既知の定数a1〜a5をかけて合計したものである。この表面変位r1〜r5のうち、r2〜r5は前の時刻までの測定で既知であり、新たな測定点に最初に接触する先頭の変位計4aの位置r1のみが未知の変位とする。なお、最初の時点で、被測定物5の表面変位は既知であるとする。
【0036】
値Mから、既知の表面変位r2〜r5と定数a2〜a5から得られる値を引き、既知の定数a1で除算することにより、先頭の変位計4aで新たな点の変位r1を得ることができる。
【0037】
【式5】
【0038】
このように運動誤差除去演算と位置補正演算を行ない、この操作を次々と繰り返すことにより、被測定物5上の点の変位を次々と決定して、軸方向(回転角度)に沿った新たな変位r1の測定結果は図7のようになる。
【0039】
このように各変位計4が、被測定物5の表面上の同じ部分を次々と通過するように軌跡を選ぶことにより、既に測定した位置の補正が可能となり、これを基に新たな点における変位を得ることができる。これを逐次行い、最終的に被測定物5の軸方向から見た半径方向の変位を表示機構26で表示すると図8のようになり、被測定物5の全体形状を得ることができる。
【0040】
なお、変位計の間隔はらせん状軌跡の上で必ずしも等間隔である必要はなく、新たな点の変位を決定するために必要な別の4点の変位が既に決定されているようにすればよい。つまり、具体的には、データを採取する間隔の整数倍の間隔に各変位計が配置されていればよい。また変位計4としては接触式に限らずレーザー等を用いた非接触式のものを用いても良い。
【0041】
また上記説明では変位計4を5個設置した場合について示したが、6個以上でも良い。また上記説明では被測定物5を回転させ、変位計4を水平移動させて測定する場合について示したが、変位計4を固定し、被測定物5に回転と水平移動を与えて測定する方法でも良い。更に図9に示すように回転機構と移動機構を垂直に設置して、変位計を上下動自在に支持した構成でも良い。
【0042】
また上記説明では、円柱体または円筒体など断面円形状をなす被測定物の外周表面を測定する場合について示したが、円筒体の内側に変位計4を配置して、内周表面の全体形状を測定する方法にも適用することができる。
【0043】
【発明の効果】
以上説明した如く本発明に係る真円測定方法および真円測定装置によれば、複数の変位計で異なる場所の変位を同時に測定し、既に測定した変位から移動誤差を除去して、新たな点の変位を決定し、測定点を移動させながら順次測定することにより、高精度な回転機構と送り機構を不必要とし、低精度で安価な機構により被測定物の全体の表面形状を高精度に測定することができ、しかも被測定物を測定機に取付ける際の、センタリング・ チルティング作業が不要で測定作業も容易に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態による真円測定装置の側面図である。
【図2】図1の真円測定装置を示す平面図である。
【図3】図1のAーA断面図である。
【図4】変位計の被測定物との接触関係を示す説明図である。
【図5】被測定物の表面変位に運動誤差が加わった変位計の出力値を示すグラフである。
【図6】被測定物の表面のらせん軌跡上に複数の変位計を配置した状態を示す説明図である。
【図7】運動誤差除去演算と位置補正演算を行ない、軸方向(回転角度)の変化に伴う、変位の変化を示すグラフである。
【図8】被測定物の軸方向から見た半径方向の変位を表示した図形である。
【図9】従来の真円度測定機を示す正面図である。
【図10】被測定物の表面変位を変位計で軸方向に沿って測定する場合の説明図である。
【図11】被測定物を回転させ変位計を軸方向に移動させて変位を測定する場合の説明図である。
【図12】被測定物の表面変位を変位計で軸方向に沿って測定する場合の説明図である。
【図13】変位計に加わる運動誤差を示す説明図である。
【符号の説明】
1 基台
2 ターンテーブル
3 スタンド
4 変位計
5 被測定物
6 回転機構
7 変位計支持台
8 水平移動機構
10 支持台
11 サーボモータ
12 減速器
14 チャック
15 チャック
16 ガイドレール
17 支持台
20 ボールネジ
22 サーボモータ
24 支持ブラケット
25 演算機構
26 表示機構
【発明の属する技術分野】
本発明は円柱体または円筒体など断面円形状をなす被測定物の軸方向に沿った真円を連続的に測定する方法およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、印刷用や圧延用のロールやシャフト、ロッドなどの円柱体や、シリンダーや軸受ブロックなどの円筒体など、断面円形状をなす被測定物の形状評価法としては、現在様々な方法が用いられている。従来から行なわれている簡易な方法としては、マイクロメータなどで何ヶ所かの直径を測る方法がある。この方法では母線方向の曲がりは測定できないため、被測定物を回転させながらダイヤルゲージなどで振れ回りを見るか、あるいはダイヤルゲージを母線方向に送って変位を見る必要がある。しかしながらこの簡易な方法では、測定点が少ないため全体的な形状を把握できず、等幅曲線が測定できない。また回転精度や送り精度などの機構精度以上の精度で測定できないなどの欠点がある。
【0003】
また一般に最も使用されている精密な測定法としては、真円度測定機という専用機を用いる方法がある。これは、いずれの測定機メーカでも一つの検出器による半径法という方法を用いている。これは図9に示すように、基台1の上にターンテーブル2を設け、この横にスタンド3を設けて、ここに変位計4を上下動自在に取付けたものである。これはターンテーブル2の上に被測定物5を垂直に設置して、この表面に変位計4を接触させて被測定物5を回転させながら半径方向の変位を測定する。次に変位計4を軸方向に送り、同様に被測定物5の半径方向の表面変位を順次測定する。
【0004】
しかしながらこの真円度測定機による測定は、測定精度以上の、非常に高い回転精度と送り精度が必要であるため、測定できる大きさに制限があり、大型の被測定物の測定は難しい。また、被測定物5の取付けの際に、ターンテーブル2の回転軸と被測定物5との軸を一致させるためのセンタリング・ チルティング作業が必要であり、作業が煩雑で時間がかかる問題がある。また、高精度な回転軸と送り機構のため、装置が高価となり、更に振動や温度変化が少ない安定した測定環境が要求される問題があった。
【0005】
更に従来の真円度測定機による測定では、被測定物5の軸に対して垂直な半径方向の表面変位しか測定できず、軸方向の形状変化は、変位計4を軸方向に少しずつずらしてその位置における半径方向の表面変位を順次測定していくため、軸方向に沿った連続的な表面変位の変化を測定することができなかった。
【0006】
一般に、変位計は、測定面上の一点までの変位しか測定することはできない。被測定物5の軸方向に沿った連続的な表面変位の変化を測定して、全体的な形状を得るためには図10に示すように被測定物5と変位計4を相対的に動かし、複数点を測定する必要がある。被測定物5と変位計4の相対的な動きを実現するための機構には、様々な種類が考えられるが、例えば図11に示すように、被測定物5の中心軸回りに回転運動だけを行い、変位計4は被測定物中心軸にほぼ平行に直線運動する構造である。この構造により、被測定物5の表面上で任意のらせん軌跡を描かせ、任意点の変位を測定することができる。
【0007】
これらの運動は、完全に被測定物5の回転軸(回転中心)が動き回らない回転運動と、その回転軸に完全に平行な直線運動が行なえることが条件である。しかし、これらの運動を実現するためには、非常に高精度な軸受けや直線ガイドが必要になる。非常に高精度というのは、測定に必要な精度に比べてその誤差が無視できるほど小さい、ということである。例えば図12に示すように測定したい被測定物5の表面形状が10μmの範囲でうねる軸とずれて偏りがある場合、運動誤差は、1 μm以下となることが必要である。
【0008】
一般に表面研削されたような高精度な被測定物5は、数μm以下の加工誤差しか持たないため、運動誤差はこの10分の1以下である0.1 μm程度に抑える必要がある。しかしながら、この運動精度を実現することは容易ではなく、高価な空気軸受けを使用しても、大きな重量の被測定物5を支えることは困難である。また玉軸受けやスライドガイドなどを用いれば、安価で大きな重量に耐える構造を作ることができるが、図13に示すように、被測定物5の中心軸が回転機構の軸中心からずれてセットされた場合や、精度の低い回転機構や水平移動機構のガタツキなどが加わって、測定時に運動誤差となって現れる。このように安価な機構を用いると運動誤差は数μm程度になり、高精度な被測定物5の測定には適用できない問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題を改善し、被測定物の高精度な回転機構と、変位計の高精度な送り機構を不必要とし、低精度で安価な機構により被測定物の全体の表面形状を高精度に測定することができ、しかも被測定物を測定機に取付ける際の、センタリング・ チルティング作業が不要で測定作業も容易な真円測定方法および真円測定装置を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の真円測定方法は、円柱体または円筒体など断面円形状をなす被測定物の表面の同一らせん状軌跡の上に、角度をずらして5個以上の変位計を配置し、被測定物を回転しながら、変位計に対して相対的に軸方向に沿って移動させて、前記各変位計で被測定物の同一の測定点を順次測定し、それぞれの測定結果から、被測定物の上下および左右の平行移動誤差と、軸方向に対して垂直面および水平面内の傾き誤差を演算して、これら演算した運動誤差を除去し、以下測定点を順次移動させながら被測定物の軸方向に沿った表面形状を測定することを特徴とするものである。
【0011】
本発明の請求項2記載の真円測定装置は、円柱体または円筒体など断面円形状をなす被測定物を回転させる回転機構と、被測定物に近接して設けられた変位計支持台と、この変位計支持台に取付けられ、被測定物の表面の同一らせん状軌跡の上に、角度をずらして5個以上配置された変位計と、被測定物または変位計支持台を被測定物の軸方向に沿って移動させる移動機構と、前記各変位計で被測定物の同一の測定点を順次測定し、それぞれの測定結果から、被測定物の上下および左右の平行移動誤差と、軸方向に対して垂直面および水平面内の傾き誤差を演算して、これら演算した運動誤差を除去して表面形状を測定する演算機構と、測定点を順次移動させながら被測定物の軸方向に沿った表面形状を表示する表示機構とからなることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の一形態を図1ないし図9を参照して詳細に説明する。図1は真円測定装置を示すもので、これは円柱体または円筒体など断面円形状をなす被測定物5を水平に支持して回転させる回転機構6と、角度をずらして5個の変位計4を配置した変位計支持台7と、この変位計支持台7を被測定物5の軸方向に沿って平行に移動させる水平移動機構8とから構成されている。
【0013】
前記回転機構6は支持台10の上にサーボモータ11が取付けられ、このサーボモータ11に減速器12とベアリングホルダ13を介してチャック14が取付けられている。またこれと対向するチャック15は、水平移動機構8のガイドレール16の上に水平方向に可動自在に支持され支持台17の上のベアリングホルダ18に取付けられている。従って被測定物5の長さに応じて支持台17を移動させ、チャック14と15の間隔を調整して支持するようになっている。
【0014】
また前記水平移動機構8は、ボールネジ20の両端がベアリングホルダ21、21に支持され、このボールネジ20の一端にサーボモータ22が接続されている。このボールネジ20には変位計支持台7に設けたスライドブロック23が螺合して、サーボモータ22によりボールネジ20が回転して変位計支持台7が被測定物5に軸方向に沿って水平に移動するようになっている。
【0015】
変位計支持台7の上部には図3に示すように被測定物5の外周を囲むように、これに近接して逆U形状の支持ブラケット24が設けられている。この支持ブラケット24に、5個の変位計4が角度をずらして、その先端が被測定物5の表面の同一らせん状軌跡の上に接触するように取付けられている。
【0016】
また5個の変位計4は、図3に示すように、前記各変位計4で被測定物の同一の測定点を順次測定し、それぞれの測定結果から、被測定物5の上下および左右の平行移動誤差と、軸方向に対して垂直面および水平面内の傾き誤差を演算して、これら演算した運動誤差を除去して表面形状を測定する演算機構25と、測定点を順次移動させながら被測定物5の軸方向に沿った表面形状を表示する表示機構26とから構成されている。
【0017】
上記構成の真円測定装置による測定は、水平移動機構8に取付けたガイドレール16の上の支持台17をスライドさせて被測定物5の長さに合わせて調整し、このチャック15と、サーボモータ11側のチャック14とで回転機構6に水平に支持する。次に円柱体または円筒体など断面円形状をなす被測定物5の測定開始点に変位計支持台7を設置して、この支持ブラケット24に取付けた5個の変位計4を、その先端が被測定物5の表面の同一らせん状軌跡の上に接触するように角度をずらして接触させる。
【0018】
このようにしてから、回転機構6のサーボモータ11を回転させて被測定物5を回転させると共に、水平移動機構8のサーボモータ22を回転させて変位計4を水平移動させると、変位計4は被測定物5の表面の同一らせん状軌跡の上に接触しながら、変位を連続的に測定していく。
【0019】
次にこの測定原理を説明する。被測定物5の誤差は、被測定物5の回転機構6への取付け誤差と、回転機構6や水平移動機構8の機械的な運動誤差とがある。つまり被測定物5の中心軸が回転機構6の中心軸とずれて偏心してセットされた場合や、精度の低い回転機構6や水平移動機構8などの構造上のガタツキなどが加わって、測定時に運動誤差となって現れる。
【0020】
被測定物全体の互いに独立な運動誤差の方向としては、軸方向の平行移動誤差が上下方向と左右方向の2方向の誤差と、軸方向に対して垂直面と水平面内の傾き誤差の2方向の誤差と、変位計4の軸方向に沿った前後の直進運動誤差の2方向の誤差がある。被測定物5の軸方向の平行移動は変位計4に与える影響は小さいと考えられ、また、変位計4の直進運動の誤差は、被測定物5の軸方向の平行移動と相対的には同一である。
【0021】
したがって、運動誤差の方向は上下と左右方向の2方向の誤差と、軸方向に対して垂直面と水平面内の傾き誤差の2方向の誤差との合計4方向と考えることができる。これらの運動誤差は未知の量であり、運動するに従って刻々と変化する。
【0022】
被測定物表面のある位置にある変位計4の出力に影響を与える運動誤差は、これらの互いに独立な運動が合成されたものである。この合成された運動誤差が変位計4に与える影響度は、その方向と変位計4の配置によって異なる。例えば、図4に示すように測定対象の被測定物5に、変位計4aと変位計4bが直角の位置関係に配置され、合成された運動誤差の方向と変位計4a、4bの検出方向が同じ場合、変位計4aの出力に上下の運動誤差は大きく影響するが、変位計4bの出力には上下の運動誤差はほとんど影響を与えない。逆に左右方向の運動誤差は変位計4bの出力に大きく影響する。
【0023】
このように、変位計4a、4bの出力に運動誤差の与える影響は、運動誤差の方向と変位計の配置関係によって決定される。厳密には、三次元空間における幾何学的関係によってこれらの関係は決定される。図5は直径50mmの被測定物5において、ピッチが10mmのらせんを描かせた場合の5回転分の連続した5個の変位計4a〜4eの出力値であり、それぞれの出力値は、被測定物5の表面変位に運動誤差が加わったものとなる。
【0024】
運動誤差と測定する被測定物5の表面の変位が、被測定物5の直径より十分小さい場合は、この幾何学的関係は式1のように簡略化される。式1におけるe1は、被測定物5の軸方向に対する上下の平行移動誤差(微小長さ)、e2は軸の左右の平行移動誤差(微小長さ)、e3は軸の垂直面内の傾き誤差(微小角度)、e4は軸の水平面内の傾き誤差(微小角度)である。
【0025】
また、式1のb1、b2、b3、b4はそれぞれの運動誤差の影響度(定数)である。またrは被測定物表面の測定点の変位(微小長さ)、mは変位計4の出力値(変位量に対応した信号)である。
【0026】
【式1】
【0027】
また運動誤差の影響度b1〜b4は、変位計の配置から空間幾何的に一意に決定できる変化しない定数であり、式2のように表すことができる。
【0028】
【式2】
【0029】
運動誤差の影響を排除するため、n個の変位計を被測定物5の異なった位置に配したとき、ある時刻における変位計4の出力値は、式3に示すように各変位計4が置かれている部分の被測定物5の表面変位r1〜rnと、その時刻の運動誤差にそれぞれの変位計による影響度を加味した運動誤差の合計である。
【0030】
【式3】
【0031】
これらを連立方程式とみなし、各変位計の出力値にそれぞれ定数a1〜anを乗算し、加算することによって、運動誤差を消去することができる。なお、この運動誤差e1〜e4を消去するためには、連立方程式は5個必要である。すなわち、変位計4は最低5個必要であり、n=5である。乗算する定数a1〜a5は、ちょうど運動誤差e1〜e4が消去されるように、各影響度b11 〜b54 から算出することができる。
【0032】
また5個の変位計4が被測定物5の同じ点を通過するような軌跡で、最も簡単なものは、らせんである。これは図6に示すように、変位計同志の相対的な位置関係が一定で、被測定物5の回転も一方向に一定速であり、なおかつ変位計の軸方向の送りも一方向に一定にすることにより実現できるためである。
【0033】
この運動誤差消去演算を演算機構25で行うことにより、被測定物5の表面の異なった部分の変位r1〜r5に、定数を乗算し、加え合わせた値Mを式4として得ることができる。
【0034】
【式4】
【0035】
位置補正の方法は、次のようにする。ある時刻において、運動誤差が除去された値Mが得られているとする。これは、すでに説明したように、被測定物5の異なった部分の表面変位r1〜r5に既知の定数a1〜a5をかけて合計したものである。この表面変位r1〜r5のうち、r2〜r5は前の時刻までの測定で既知であり、新たな測定点に最初に接触する先頭の変位計4aの位置r1のみが未知の変位とする。なお、最初の時点で、被測定物5の表面変位は既知であるとする。
【0036】
値Mから、既知の表面変位r2〜r5と定数a2〜a5から得られる値を引き、既知の定数a1で除算することにより、先頭の変位計4aで新たな点の変位r1を得ることができる。
【0037】
【式5】
【0038】
このように運動誤差除去演算と位置補正演算を行ない、この操作を次々と繰り返すことにより、被測定物5上の点の変位を次々と決定して、軸方向(回転角度)に沿った新たな変位r1の測定結果は図7のようになる。
【0039】
このように各変位計4が、被測定物5の表面上の同じ部分を次々と通過するように軌跡を選ぶことにより、既に測定した位置の補正が可能となり、これを基に新たな点における変位を得ることができる。これを逐次行い、最終的に被測定物5の軸方向から見た半径方向の変位を表示機構26で表示すると図8のようになり、被測定物5の全体形状を得ることができる。
【0040】
なお、変位計の間隔はらせん状軌跡の上で必ずしも等間隔である必要はなく、新たな点の変位を決定するために必要な別の4点の変位が既に決定されているようにすればよい。つまり、具体的には、データを採取する間隔の整数倍の間隔に各変位計が配置されていればよい。また変位計4としては接触式に限らずレーザー等を用いた非接触式のものを用いても良い。
【0041】
また上記説明では変位計4を5個設置した場合について示したが、6個以上でも良い。また上記説明では被測定物5を回転させ、変位計4を水平移動させて測定する場合について示したが、変位計4を固定し、被測定物5に回転と水平移動を与えて測定する方法でも良い。更に図9に示すように回転機構と移動機構を垂直に設置して、変位計を上下動自在に支持した構成でも良い。
【0042】
また上記説明では、円柱体または円筒体など断面円形状をなす被測定物の外周表面を測定する場合について示したが、円筒体の内側に変位計4を配置して、内周表面の全体形状を測定する方法にも適用することができる。
【0043】
【発明の効果】
以上説明した如く本発明に係る真円測定方法および真円測定装置によれば、複数の変位計で異なる場所の変位を同時に測定し、既に測定した変位から移動誤差を除去して、新たな点の変位を決定し、測定点を移動させながら順次測定することにより、高精度な回転機構と送り機構を不必要とし、低精度で安価な機構により被測定物の全体の表面形状を高精度に測定することができ、しかも被測定物を測定機に取付ける際の、センタリング・ チルティング作業が不要で測定作業も容易に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態による真円測定装置の側面図である。
【図2】図1の真円測定装置を示す平面図である。
【図3】図1のAーA断面図である。
【図4】変位計の被測定物との接触関係を示す説明図である。
【図5】被測定物の表面変位に運動誤差が加わった変位計の出力値を示すグラフである。
【図6】被測定物の表面のらせん軌跡上に複数の変位計を配置した状態を示す説明図である。
【図7】運動誤差除去演算と位置補正演算を行ない、軸方向(回転角度)の変化に伴う、変位の変化を示すグラフである。
【図8】被測定物の軸方向から見た半径方向の変位を表示した図形である。
【図9】従来の真円度測定機を示す正面図である。
【図10】被測定物の表面変位を変位計で軸方向に沿って測定する場合の説明図である。
【図11】被測定物を回転させ変位計を軸方向に移動させて変位を測定する場合の説明図である。
【図12】被測定物の表面変位を変位計で軸方向に沿って測定する場合の説明図である。
【図13】変位計に加わる運動誤差を示す説明図である。
【符号の説明】
1 基台
2 ターンテーブル
3 スタンド
4 変位計
5 被測定物
6 回転機構
7 変位計支持台
8 水平移動機構
10 支持台
11 サーボモータ
12 減速器
14 チャック
15 チャック
16 ガイドレール
17 支持台
20 ボールネジ
22 サーボモータ
24 支持ブラケット
25 演算機構
26 表示機構
Claims (2)
- 円柱体または円筒体など断面円形状をなす被測定物の表面の同一らせん状軌跡の上に、角度をずらして5個以上の変位計を配置し、被測定物を回転しながら、変位計に対して相対的に軸方向に沿って移動させて、前記各変位計で被測定物の同一の測定点を順次測定し、それぞれの測定結果から、被測定物の上下および左右の平行移動誤差と、軸方向に対して垂直面および水平面内の傾き誤差を演算して、これら演算した運動誤差を除去し、以下測定点を順次移動させながら被測定物の軸方向に沿った表面形状を測定することを特徴とする真円測定方法。
- 円柱体または円筒体など断面円形状をなす被測定物を回転させる回転機構と、被測定物に近接して設けられた変位計支持台と、この変位計支持台に取付けられ、被測定物の表面の同一らせん状軌跡の上に、角度をずらして5個以上配置された変位計と、被測定物または変位計支持台を被測定物の軸方向に沿って移動させる移動機構と、前記各変位計で被測定物の同一の測定点を順次測定し、それぞれの測定結果から、被測定物の上下および左右の平行移動誤差と、軸方向に対して垂直面および水平面内の傾き誤差を演算して、これら演算した運動誤差を除去して表面形状を測定する演算機構と、測定点を順次移動させながら被測定物の軸方向に沿った表面形状を表示する表示機構とからなることを特徴とする真円測定装置。
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