JP2682794B2 - 円筒の精度検査装置 - Google Patents

円筒の精度検査装置

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JP2682794B2 JP890594A JP890594A JP2682794B2 JP 2682794 B2 JP2682794 B2 JP 2682794B2 JP 890594 A JP890594 A JP 890594A JP 890594 A JP890594 A JP 890594A JP 2682794 B2 JP2682794 B2 JP 2682794B2
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和雄 飯嶋
信芳 飯島
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飯島精密工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、円筒の寸法精度を基準
品(テストピース)と比較して検査するための精度検査
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】0.001〜0.01mm程度の精度が
要求されるメタルベアリングなどの円筒体の加工品が許
容誤差の範囲内に有るか否かをチェックする際には、量
産現場から加工品を精密測定用電子機器を設置した検査
室に持ち込む必要が有る。このため、検査に手間がかか
り、コストが増大する。この場合、上記高精度が要求さ
れる円筒体を量産する現場において、作業者が自ら加工
品をテストピースと比較し、許容誤差以内であるか否か
を即座に検出できれば極めて便利である。また、直径ま
たは肉厚の精度検出に較べ、円筒体の偏心の検出は面倒
であるが、この偏心も同時に検出できることが望まし
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】円筒の誤差を検出する
精度検査において、外径、肉厚の検出に加えて内径も同
時に検出できることが望ましい。また、これらの仕上が
り精度誤差検出に加えて内径の偏心の誤差値の検出が簡
単にできれば、製品の品質向上の観点から極めて好都合
である。本発明の目的は、広い範囲の径を有する円筒形
状の加工品を測定することができ、しかも1つの計測機
器で円筒の内径、外径および肉厚の仕上がり精度の誤差
(値)が容易に同一平面上で同時に検出できる円筒の精
度検査装置の提供にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、測定の基準と
なる基準位置で固定され測定する円筒形状の加工品に接
する水平な基準ローラと、この基準ローラに平行に配置
され前記基準ローラが直交する垂直面に平行に前記基準
ローラに対して相対移動する移動ローラとを有し、前記
基準ローラおよび前記移動ローラに前記加工品を載置し
て前記移動ローラの移動により前記加工品の一端側内周
面、この一端側内周面に対向した他端側内周面、および
この他端側内周面の外周面である他端側外周面が前記基
準ローラおよび前記加工品の軸心を通る同一平面上とな
る位置で前記加工品を位置決めし、前記加工品を軸回り
に回動させる位置決め回転機構と、前記加工品の一端側
内周面、他端側内周面、および他端側外周面に接触する
第1接触子、第2接触子、第3接触子をそれぞれ一端部
に有し、中間部でそれぞれ回転自在に支持され、前記第
1接触子、第2接触子、第3接触子の変位量を所定の倍
率で変換して変位する第1作用面、第2作用面、第3作
用面をそれぞれ他端部に有する第1天秤、第2天秤、お
よび第3天秤と前記第1天秤の第1作用面の変位量を計
測する第1計測機器と、前記第1天秤の第1作用面にリ
ンクして変位する連動機構と、前記連動機構に設置さ
れ、前記第2天秤の第2作用面の変位量を測定する第2
計測機器と、前記第3天秤の第3作用面の変位量を測定
する第3計測機器とを備えた円筒の精度検査装置を技術
的手段として採用する。
【0005】本発明は、前記位置決め回転機構が、前記
基準ローラの軸心を中心にして垂直面内に回転変位する
と共に前記基準ローラを上部に固定する回転支持台を備
え、この回転支持台には前記移動ローラを装着し前記移
動ローラの前記基準ローラに対する距離を変更して変位
する変位ローラ台が取付けられていることを特徴とする
円筒の精度検査装置を技術的手段の第1の実施態様とし
て採用する。本発明は、前記変位ローラ台に減速プーリ
機構と、この減速プーリ機構を介して前記移動ローラを
回転駆動する減速構造の直結したモータとが取付けられ
ていることを特徴とする第1の実施態様の円筒の精度検
査装置を技術的手段の第2の実施態様として採用する。
本発明は、前記第1天秤、第2天秤および第3天秤は水
平の支軸に軸支され、ほぼ垂直面内で回動する垂直天秤
であることを特徴とする円筒の精度検査装置を技術的手
段の第3の実施態様として採用する。
【0006】
【作用および発明の効果】高精度に加工した加工品と同
一構造のテストピースが基準ローラと移動ローラとの間
に乗せられ、移動ローラの位置を調節することにより測
定位置に位置決めされる。そして第1接触子および第2
接触子が、基準ローラおよびテストピースの軸を通る同
一平面上にあるテストピースの一端側内周面および他端
側内周面に対向して接触する。
【0007】つぎに、移動ローラを回転させテストピー
スを低速回転させる。このとき第1計測機器による肉厚
の指針値と第2計測機器による内径の指針値がそれぞれ
許容範囲に有るか否かを確かめる。そして第1計測機器
および第2計測機器の指針を基準値に設定する。つぎに
第3接触子もテストピースの一端側内周面および他端側
内周面と同一平面上にある他端側外周面に接触させ、第
3計測機器による外径の指針値が許容範囲に有るか否か
を確かめる。そして第3計測機器の指針を基準値に設定
する。
【0008】つぎに加工品が基準ローラと移動ローラと
の間に乗せられ、テストピースと同様に位置決めされ
る。その後テストピースと同様に第1接触子、第2接触
子、第3接触子が加工品に接触し、測定面の肉厚、内径
および外径が基準値に対し許容範囲内にあるか否かを第
1ないし第3計測機器で検出する。本発明の円筒の精度
検査装置は、基準ローラに対する移動ローラの相対位置
の自由度のため測定し得る円筒形状の加工品の径の範囲
が広い。
【0009】また本発明では、第1天秤の作用面にリン
クして変位する連動機構に第2天秤の作用面の変位量を
測定する第2計測機器を設置しているので、第2計測機
器のみで内径の誤差を直接検出でき効率がよい。また、
肉厚、外径の誤差も同時に検出でき、基準ローラおよび
テストピースの軸を通る同一平面上にあるテストピース
の3箇所を同時に測定しているので、測定しようとする
加工品を1回転させることで偏心量および偏心位置のチ
ェックもできる。
【0010】
【実施例】次に、本発明の円筒の精度検査装置を、図に
示す一実施例に基づき説明する。図1ないし図6は円筒
の精度検査装置を示し、図1は位置決め回転機構の正面
図、図2は円筒の精度検査装置の前面斜視図、図3は円
筒の精度検査装置の背面斜視図、図4は距離測定機構の
正面図である。また図5は円筒の精度検査装置の平面
図、図6は水平腕の先端部の平面図である。
【0011】〔実施例の構成〕本実施例の円筒の精度検
査装置1は、円筒体の量産現場において、円筒状メタル
など1/100mmの精度が要求される加工品について
内径、外径および肉厚の誤差や内径、外径の偏心を1/
1000mmの精度で加工されたテストピースTとの比
較検査により検出するために用いられる。本実施例の精
度検査装置1は、定盤上等に水平に設置される基台Bを
備える。この基台Bの前部には、加工品200を載置す
る基準ローラ2と移動ローラ3とを備え、加工品200
を位置決めすると共に回転させる位置決め回転機構10
0が設置されている。位置決め回転機構100には、加
工品を回転させるモータMが付設されている。
【0012】基台Bの後部には、回転面となっている加
工品200の加工面(測定面)である内周面201およ
び外周面202に接触し、該測定面とテストピースTの
基準面との偏差(誤差)を拡大するための誤差増幅機構
300が設置されている。増幅機構300の上部には、
該増幅機構300で10倍に増幅された誤差を検出する
ための計測機器群400が設置されている。
【0013】位置決め回転機構100は、基台Bに固定
される固定支持台10と、固定支持台10の上部に配さ
れ、基準ローラ2を基準位置に配すると共に移動ローラ
3を基準ローラ2に対して相対移動させるローラ操作部
15とを備える。また位置決め回転機構100は、ロー
ラ操作部15を固定支持台10に対する選ばれた相対位
置で固定支持台10に固定する複数の位置決め金具19
を有する。固定支持台10は、互いに平行で基台Bに垂
直に立てられる、形状と大きさの等しい第1側板12お
よび第2側板13と、第1側板12および第2側板13
を基台Bに対する位置を保持して基台Bに締結する締結
手段14とからなる。
【0014】第1側板12は、上部が円弧状にこの円弧
の弦が傾斜するよう切り欠かれた円弧面を形成すると共
に円弧の上方端側と下方端側の下端にそれぞれ第1接触
部121と第2接触部122とを有する。また第1側板
12は、円弧状の切り欠きに沿って複数のボルト穴12
3が開けられている。第2側板13は円弧の傾斜方向が
第1側板12と一致し第1側板12と同様のボルト穴1
31が開けられ、円弧の上方端側と下方端側の下端にそ
れぞれ第3接触部132と第4接触部133とを有す
る。
【0015】締結手段14は、第1側板12の第1接触
部121と第2側板13の第3接触部132との間に配
されてボルトにより第1接触部121と第3接触部13
2とに結合し、ボルトにより基台Bに固定される直方体
の第1締結部材141を有する。また締結手段14は、
第1側板12の第2接触部122と第2側板13の第4
接触部133との間に配されてボルトにより第2接触部
122と第4接触部133とに結合し、ボルトにより基
台Bに固定される直方体の第2締結部材142を有す
る。
【0016】ローラ操作部15は、第1側板12および
第2側板13の円弧状の切り欠きに沿って選ばれた傾斜
角(15°から45°が望ましい)となるよう回転変位
する回転支持台20を備える。回転支持台20には基準
ローラ2を回転自在に装着した固定ローラ台17が固定
されている。また回転支持台20には、移動ローラ3が
回転自在に装着され固定ローラ台17に対して距離を変
更して変位する変位ローラ台18が取付けられている。
回転支持台20は、互いに平行で基台Bに垂直にそれぞ
れ第1側板12および第2側板13の円弧状の切り欠き
に嵌め合わされる、形状と大きさの等しい第3側板21
および第4側板23を備える。第3側板21および第4
側板23には、それぞれ第1側板12および第2側板1
3に掛かる複数の固定金具25が付設する。
【0017】また回転支持台20は、第3側板21およ
び第4側板23を相対位置を保持してボルトにより結合
する結合部材(後述する)を備える。この結合部材に
は、固定ローラ台17が固定されると共に変位ローラ台
18が移動するように取付けられるレール部材171が
締結される。第3側板21は、第1側板12の円弧面に
接する円弧面とこの円弧の両端を繋ぐ端平面とを有し、
第1側板12と厚さが等しく第1側板12の円弧面と等
しい半径の略半円弧形状の板部材である。この第3側板
21には、円弧に沿って複数個のボルト穴22が開けら
れている。第4側板23にも、同様に円弧に沿って複数
個のボルト穴24が開けられている。
【0018】第3側板21の固定金具25は平面部を備
えた突起26を有する板状を成す。固定金具25は第3
側板21の第4側板23に対向する内側面のボルト穴2
2の間に並ぶ位置でボルトにより固定されると共に、突
起26を突起26の平面部が内側面と面一となるように
円弧面から突出させている。第4側板23の固定金具2
5も第3側板21の固定金具25と同様に、第4側板2
3の第3側板21に対向する内側面のボルト穴24の間
に並ぶ位置で固定される。
【0019】結合部材は第3側板21および第4側板2
3の間に配され、第1側板12および第2側板13の上
方端側の第1結合部材27と、第1側板12および第2
側板13の下方端側の第2結合部材170とからなる。
そして第1結合部材27および第2結合部材170は、
第3側板21および第4側板23の端平面が平行となる
ように第3側板21と第4側板23とを結合する。レー
ル部材171は略直方体を成し、第3側板21および第
4側板23の端平面と平行になるように第1結合部材2
7および第2結合部材170の上面に長手方向に渡され
て締結される。
【0020】固定ローラ台17は、基準ローラ2の回転
軸が第1側板12および第3側板21の円弧の中心と第
2側板13および第4側板23の円弧の中心とを通る基
準位置に基準ローラ2が来るように第1結合部材27に
固定される。基準ローラ2はローラ軸が加工品200の
誤差を測定するための基準軸となっており、ローラ軸と
ともに1/1000mmの高精度で製造、組み付けがな
されている。位置決め金具19は板状を成し、第3側板
21のボルト穴22とこのボルト穴22を通る第3側板
21の径方向にある第1側板12のボルト穴123の両
側にある2個のボルト穴123とに重なる3個のボルト
用開口28を有する。
【0021】位置決め金具19は第1側板12と、固定
金具25により第1側板12と面一に保持された第3側
板21とを3箇所で重なったボルト用開口28とボルト
穴123およびボルト穴22にボルトを通して選ばれた
傾斜角で固定する。同様にこの位置決め金具19と同じ
他の位置決め金具19も、固定金具25により面一に保
持された第2側板13と第4側板23とを、3箇所で重
なったボルト用開口28とボルト穴131およびボルト
穴24にボルトを通して固定する。
【0022】モータMは減速プーリ機構RPを介して移
動ローラ3を回転駆動するよう変位ローラ台18に取付
けられている。図1に示す如く、レール部材171の第
2結合部材170側の端部の上面には、変位ローラ台1
8を変位させるためのローラ間距離調整機構500が取
り付けられている。ローラ間距離調整機構500は、レ
ール部材171の第2結合部材170側の上端部に締結
されたネジ穴つきボディ501と、このネジ穴に螺合さ
れ、先端が変位ローラ台18の端面に当接したネジ棒5
02を備える。ネジ棒502には固定用ナット503が
外嵌されている。
【0023】このローラ間距離調整機構500による基
準ローラ2と移動ローラ3との間の距離の調整は、固定
用ナット503によるネジ棒502のネジ穴つきボディ
501に対する固定を解除し、ネジ棒502を捩って変
位ローラ台18を移動させ、再び固定用ナット503で
ネジ棒502をネジ穴つきボディ501に対して固定す
ることにより行われる。誤差増幅機構300は、支柱3
1、32、およびこれら支柱31、32の上端に架設さ
れた横材33からなる支持橋3Aと、該支持橋3Aに上
下方向に支持された第1天秤4、第2天秤5、および第
3天秤6とを有する。
【0024】前記横材33の中間部下面には、腕柱3
4、35、36が下方に突設され、各腕柱34、35、
36の下端部の前面には水平支軸37、38、39が突
設されている。支持橋3Aには、加工品200またはテ
ストピースTの寸法を検出するローラ間距離測定機構6
00が固定ローラ台17の上部に位置するように設けら
れている。
【0025】第1天秤4、第2天秤5、および第3天秤
6は、それぞれの下部がそれぞれ前記水平支軸37、3
8、39に回動自在に支持され、垂直面内で回動する。
第1天秤4、第2天秤5、および第3天秤6の下端部の
前面には、水平方向にピン状の第1接触子42、第2接
触子52、第3接触子62が突設されている。この実施
例では第1天秤4が肉厚検出用天秤、第2天秤5が内径
検出用天秤、第3天秤6が外径検出用天秤となってい
る。第1接触子42、第2接触子52、第3接触子62
の先端部にはそれぞれ1/1000mm以下の高精度で
製造、組み付けされた回転コロ43、53、63が取り
付けられている。
【0026】各コロ43、53、63は、図4に示す如
く、それぞれの側壁が基準ローラ2の軸心およびテスト
ピースT(または加工品200)の軸心を通る水平面内
の左側内周面、右側内周面、右側外周面に接触するよう
にセットされている。第1天秤4、第2天秤5、および
第3天秤6の上端部側面には、それぞれ第1作用面4
4、第2作用面54、第3作用面64が設けられている
(図2,3参照)。
【0027】前記横材33の上面には、計測機器である
テストインジケータを装着するための肉厚用ゲージスタ
ンド71、内径用ゲージスタンド72、および外径用ゲ
ージスタンド73が取り付けられている。肉厚用ゲージ
スタンド71は、横材33の左部に締結されるととも
に、上端に第1計測機器であるダイヤル式のテストイン
ジケータ74が取り付けられ、該テストインジケータ7
4の検出部7Aの先端が前記肉厚検出用の第1天秤4の
作用面44に接触している。
【0028】内径用ゲージスタンド72は、横材33の
右端部に締結されるとともに、上部には略L字型の連結
部材76が締結されている。連結部材76は、一端が内
径用ゲージスタンド72の上部に締結されると共に前方
に水平に伸びる第1部材と第1部材の他端に一端が結合
する横方向の第2部材とからなる。第2部材の他端には
一対の水平レール75、75を有するレール部材78が
締結して設けられている。該レール75、75には、第
1天秤4の作用面44(厳密には検出部7Aの作用点
P)にリンクして変位する連動機構8が載置されてい
る。
【0029】連動機構8は、両端に前記水平レール7
5、75に架設された滑車81、81を有する水平T字
形の滑車台82と、該滑車台82の脚部83に締結され
た立L字ブラケット84とを有する。ブラケット84の
上端には、前記第2天秤5の作用面54の変位量を測定
する第2計測機器であるダイヤル式のテストインジケー
タ77が取り付けられている。テストインジケータ77
の検出部7Bの先端部が前記内径検出用の第2天秤5の
作用面54に接触している。
【0030】また、滑車台82には先端が連結部材で連
結された水平腕85、85が取り付けられており、各水
平腕85、85の先端側部86、86は、図6に示す如
く、前記肉厚検出用の第1天秤4の上端部に精密軸受8
7を介して回動自在にリンクされている。これにより、
滑車台82は、検出部7Aの先端が前記肉厚検出用の第
1天秤4の作用面44に接触する作用点Pに連動してレ
ール75、75上を水平に滑動する。これにより第2計
測機器であるテストインジケータ77は、加工品200
の軸心を通る水平面内の左側内周面および右側内周面の
基準値(テストピースによる設定値)からの偏差を検出
する。この結果、1つの計測機器で加工品200の内径
の誤差が直接検出できる。
【0031】外径用ゲージスタンド73は、横材33の
内径用ゲージスタンド72の左横に締結されるととも
に、上端に第3計測機器であるダイヤル式のテストイン
ジケータ79が取り付けられ、該テストインジケータ7
9の検出部7Cの先端が前記外径検出用の第3天秤6の
作用面64に接触している。第1、第2および第3天秤
4、5、6の各水平支軸37、38、39の中心と各接
触子42、52、62の中心との距離は、各水平支軸3
7、38、39の中心と各検出部7A、7B、7Cの先
端との距離の1/10に各々設定してある。この結果、
各コロ43、53、63で検出された誤差は、10倍に
拡大されて各検出部7A、7B、7Cの先端に検出され
る。
【0032】ローラ間距離測定機構600は、支柱31
に固定され上端面601が水平面となっているスタンド
602と、この上端面601の中心に軸支され水平面内
で回動する回転アーム603と、この回転アーム603
の先端に垂直下向きに取り付けられたマイクロメータヘ
ッド604とからなる。
【0033】〔実施例の作動〕ローラ間距離調整機構5
00およびローラ間距離測定機構600の操作を図4と
ともに説明する。 イ)基準の寸法に対し誤差が1/1000mm以下の高
精度に形成したテストピースTを基準ローラ2と移動ロ
ーラ3との間に載置するように、位置決め金具19を取
り外し、ローラ操作部15を固定支持台10に対して回
転変位させる。そしてローラ操作部15の傾斜角をほぼ
適正な値にしてこの状態で位置決め金具19によりロー
ラ操作部15を固定支持台10に固定する。
【0034】ロ)つぎに、位置決めのため、ネジ棒50
2を操作して基準ローラ2と移動ローラ3との間の距離
を調整する。これにより目分量でテストピースTをほぼ
適性位置に設定する。 ハ)回転アーム603を回動し、マイクロメータヘッド
604でローラ2の支軸2Aの上端面のレベルを測定
し、つづいてテストピースTの上端面のレベルを測定し
て、両者の差から距離H1 を計る。 ニ)支軸2Aの半径R1 は予め正確に測定して分かって
いるので、両者の和(H1 +R1 =H)がテストピース
Tの半径Rと一致する様に前記ネジ棒502を微調整す
る。
【0035】これにより、テストピースTは、中心を通
る水平面が、基準ローラ2の軸心に一致するように設定
される。つぎに、前記ニ)の操作の後の円筒の精度検査
装置11の作用を説明する。 ホ)テストピースTの軸心を通る水平面内の左側内周
面、右側内周面、右側外周面に接触するように各天秤
4、5、6の第1接触子42、第2接触子52、第3接
触子62の回転コロ43、53、63をセットする。 ヘ)モータMを作動させてテストピースTの周速が毎分
80〜15mmとなるように回転させる。この際、テス
トインジケータ74、77、79の指針を零に設定す
る。
【0036】ト)つぎに、テストピースTを取り除き、
加工品200を基準ローラ2と移動ローラ3との間に載
置し、モータMを作動させて周速が毎分80〜15mm
となるように回転させ、第1〜第3の計測機器であるテ
ストインジケータ74、77、79の指針の振れ量で加
工品200の精度が許容範囲内に有るか否かを測定す
る。 チ)所定数の加工品200の精度検出を行ったら、テス
トピースTによる計測機器の調整を行う。
【0037】〔実施例の効果〕本実施例の円筒の精度検
査装置1は、基準ローラ2に対する移動ローラ3の相対
位置をローラ操作部15の回転変位とネジ棒502の捩
りにより調整できるため、測定し得る円筒形状の加工品
200の径の範囲が広い。本実施例の円筒の精度検査装
置1は、加工品200の円筒外周面と基準ローラ2との
接点を零点とし、該基準ローラ2の軸心および加工品2
00の軸心を通る同一直線上(同一平面上と同義)で円
筒の肉厚、内径、外径の寸法精度を全周(360°)に
わたり簡単に検査することができる。
【0038】本実施例の円筒の精度検査装置1は、上記
同一直線上の3測定点の同時測定により、第1〜第3の
計測機器であるテストインジケータ74、77、79の
指針の振れ量から、通常の誤差測定では極めて面倒であ
る内外径の微小の偏心量の検出も直ちにできる。これと
同様に本実施例の円筒の精度検査装置1は偏心位置のチ
ェックも可能である。本実施例の円筒の精度検査装置1
は、第1、第2および第3天秤4、5、6が支持橋3A
に上下方向に支持されているので横長化が防止されてい
る。このため本実施例の円筒の精度検査装置1は広い設
置場所を必要とせず、容易に加工品の製造現場に設置で
き、検査が円滑かつ低コストに実施できる。
【0039】〔変形例〕上記実施例では、第1、第2お
よび第3天秤4、5、6の各下端部に第1接触子42、
第2接触子52、第3接触子62、各上端部に第1作用
面44、第2作用面54、第3作用面64が設けられて
いるが、これとは逆に上端部に接触子、下端部に作用面
を設けてもよい。また、第1接触子42、第2接触子5
2、第3接触子62が接触するテストピースTまたは加
工品200の検出面は、これらの軸心および基準ローラ
2の軸心を通る平面上にあれば水平面に限定されない。
さらに、第1、第2および第3天秤4、5、6は、水平
または傾斜して設定されていてもよい。固定支持台10
の第1側板12および第2側板13の上部は、回転支持
台20が円弧に沿って回転変位すれば必ずしも円弧面に
形成されている必要はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】位置決め回転機構の正面図である。
【図2】円筒の精度検査装置の前面斜視図である。
【図3】円筒の精度検査装置の背面斜視図である。
【図4】距離測定機構の正面図である。
【図5】円筒の精度検査装置の平面図である。
【図6】水平腕の先端部の平面図である。
【符号の説明】
1 円筒の精度検査装置 2 基準ローラ 3 移動ローラ 4 第1天秤 5 第2天秤 6 第3天秤 8 連動機構 18 変位ローラ台 20 回転支持台 37 水平支軸 38 水平支軸 39 水平支軸 42 第1接触子 44 第1作用面 52 第2接触子 54 第2作用面 62 第3接触子 64 第3作用面 74 テストインジケータ(第1計測機器) 77 テストインジケータ(第2計測機器) 79 テストインジケータ(第3計測機器) 100 位置決め回転機構 200 加工品 300 誤差増幅機構 M モータ RP 減速プーリ機構

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)測定の基準となる基準位置で固定さ
    れ測定する円筒形状の加工品に接する水平な基準ローラ
    と、この基準ローラに平行に配置され前記基準ローラが
    直交する垂直面に平行に前記基準ローラに対して相対移
    動する移動ローラとを有し、前記基準ローラおよび前記
    移動ローラに前記加工品を載置して前記移動ローラの移
    動により前記加工品の一端側内周面、この一端側内周面
    に対向した他端側内周面、およびこの他端側内周面の外
    周面である他端側外周面が前記基準ローラおよび前記加
    工品の軸心を通る同一平面上となる位置で前記加工品を
    位置決めし、前記加工品を軸回りに回動させる位置決め
    回転機構と、(b)前記加工品の一端側内周面、他端側
    内周面、および他端側外周面に接触する第1接触子、第
    2接触子、第3接触子をそれぞれ一端部に有し、中間部
    でそれぞれ回転自在に支持され、前記第1接触子、第2
    接触子、第3接触子の変位量を所定の倍率で変換して変
    位する第1作用面、第2作用面、第3作用面をそれぞれ
    他端部に有する第1天秤、第2天秤、および第3天秤
    と、(c)前記第1天秤の第1作用面の変位量を計測す
    る第1計測機器と、(d)前記第1天秤の第1作用面に
    リンクして変位する連動機構と、(e)前記連動機構に
    設置され、前記第2天秤の第2作用面の変位量を測定す
    る第2計測機器と、(f)前記第3天秤の第3作用面の
    変位量を測定する第3計測機器とを備えた円筒の精度検
    査装置。
  2. 【請求項2】前記位置決め回転機構は、前記基準ローラ
    の軸心を中心にして垂直面内に回転変位すると共に前記
    基準ローラを上部に固定する回転支持台を備え、この回
    転支持台には前記移動ローラを装着し前記移動ローラの
    前記基準ローラに対する距離を変更して変位する変位ロ
    ーラ台が取付けられていることを特徴とする請求項1に
    記載の円筒の精度検査装置。
  3. 【請求項3】前記変位ローラ台には、減速プーリ機構
    と、この減速プーリ機構を介して前記移動ローラを回転
    駆動する減速構造の直結したモータとが取付けられてい
    ることを特徴とする請求項2に記載の円筒の精度検査装
    置。
  4. 【請求項4】前記第1天秤、第2天秤および第3天秤は
    水平の支軸に軸支され、ほぼ垂直面内で回動する垂直天
    秤であることを特徴とする請求項1に記載の円筒の精度
    検査装置。
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