JPH0250370A - 浮動式磁気ヘッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、リジッド磁気ディスク等の磁気媒体に微小
の隙間を持って相対移動しながら記録または再生を行な
う浮動式磁気ヘッドに関する。

［従来の技術］ 上記のような浮動式磁気ヘッドは、例えば、弾性を有す
るアームの先端に取り付けられて磁気媒体の上に吊持さ
れており、磁気媒体を回転させることによりヘッドによ
って媒体の表面を走査せしめ、磁気記録または再生を行
なうようになっている。

従来、このスライダの形状としては、スライダの縦方向
（媒体に対する相対移動の方向）における断面形状が舟
形（逆の台形）をなすものが用いられており、縦方向に
溝が形成されている。

そして、媒体を回転させるとスライダと、上記のような
舟形の形状と溝の作用により、媒体とスライダとの間に
空気の膜が形成されて両者の相対移動を円滑にするよう
に構成されている。

この場合、磁気ヘッドと媒体の間の隙間が大きすぎると
記録、再生の感度が低下してしまうが、一方、隙間が小
さすぎると、スライダが傾いたときにスライダの底面が
媒体を傷付けて記録信号を損なってしまうことがある。

このようにスライダ底面の形状は磁気ヘッドの性能を左
右するものである。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、上記のような従来の技術においては、ス
ライダの底部が平面であるから、静止時にはこの底面が
媒体に密着することになり、媒体の起動時あるいは終了
時の摩擦抵抗が大きくなり、媒体に疵を与えたり、ある
いは円滑な起動を困難にするなどの解決すべき課題があ
った。

一方、コア及びスライダの双方を磁性体材料で形成した
いわゆるモノリシックタイプの磁気ヘッドにおいて、ス
ライダ底面を走査方向に沿う円弧断面を持つように形成
し、これによって媒体とスライダの間の摩擦抵抗を減少
させ、円滑な作動を行わせるようにしたものがある。し
かし、通常、フェライト等の磁性体材料を用いてスライ
ダを形成するが、材料費が高価になるとともに、加工性
が悪いので上記のような溝や円筒面の成形が容易ではな
く、精密な精度をもって仕上げることが困難であるとと
もに、その加工費も高価になる。

［課題を解決するための手段］ 上記のような課題を解決するために、この発明は、非磁
性体からなるほぼ平板状のスライダに磁性体からなる磁
気コアを装着して構成したいわゆるコンポジットタイプ
の浮動式磁気ヘッド、または、非磁性材からなるほぼ平
板状のスライダに薄膜形成技術を用いて形成した薄膜タ
イプの浮動式磁気ヘッドにおいて、スライダの媒体対向
面を媒体面に平行かつスライダの相対移動方向に直交す
る中心軸を持つ円筒面となるように形成したものである
。

［作用］ このような浮動式磁気ヘッドにおいては、スライダの静
止時においてはスライダと媒体の接触が線接触となり、
スライダと媒体の間にかなりの空気膜が存在しているか
ら、媒体の回転に伴ってスライダの浮上が円滑になされ
る。また、スライダが浮上した後においては、スライダ
がその移動方向を含む垂直面内で傾いた場合でも媒体と
スライダの間の空気の流れが大きく変化しないので、ス
ライダの姿勢が安定し、むらの無い記録と再生がなされ
る。スライダは非磁性体材料から形成すればよいので、
スライダとして要求される被加工性の良さや軽量である
こと、安価であること等を基準として適宜の素材を選択
することができる。従って、加工が容易となり、複雑で
かつ精密な形状のの磁気ヘッドを得ることができる。な
お、円筒面の曲率半径を適宜に変えることにより、円筒
面により形成される隙間の厚さすなわちクラウンハイト
を変化させ、スライダの安定性や浮上距離を調整するこ
とができる。

［実施例］ 以下、図面を参照してこの発明の詳細な説明する。

第１図ないし第３図において、■はスライダであり、非
磁性体を素材としてほぼ平板状に形成されている。この
スライダｌの上面は平坦となっているが、底面（媒体対
向面）２には、長手方向に沿って中央に溝３が形成され
ており、これによりこの溝３の両側に突出するレール４
．４が形成されている。これらレール４の両側面及び館
後面はそれぞれ斜面５に形成されており、空気の流通を
良くするとともにスライダｌが傾斜した時に媒体へ接触
することを防ぐようになっている。

スライダ！の一端面には一方のレール４の中央に相当す
る位置に上下に開口する磁気コア装着溝６が形成されて
おり、この装着１６には一対の磁性体片を接合してなる
磁気コア７がそのギャップ８をスライダ１の底部２に臨
ませて装着されている。磁気コア７の中央にはコア７に
コイル９を巻き付けるための巻線穴ｌＯが形成されてお
り、また、スライダ１の端面にもこの巻線穴ｌＯに相当
する位置に横に巻線ＴＲｔｔが形成されている。

上記レール４は、その底面２がスライダ！の長手方向に
曲率を持つ円弧面に形成されており、その曲率は、円弧
面の長さに対応してクラウンハイト　ａが一定の範囲に
収まるように設定している。

このクラウンハイト　ａとは、第３図に示すように、円
弧部の両端と円弧部の中央との垂直距離である。

その寸法の一例について述べると、円弧部の長さ　ａが
２．２７ｍｍであるとき、クラウンハイト　ａが０．１
５〜０，５０μｍとなるようにしている。

すなわち、このときの曲率半径Ｒは５．０〜１７．２１
となる。発明者による試験の結果、上記の範囲において
浮上距離が０．２μ閤以下となり、安定した記録再生が
行われた。

なお、上記実施例はコアとコイルの組み合わせにより記
録・再生を行うものであるが、再生をＭＲ素子（磁気抵
抗素子）によって行うような形式の磁気ヘッドにも応用
できることは言うまでもない。

また、非磁性材からなる基板（スライダ）上に、磁性材
や導電材を順次成膜して形成したいわゆる薄膜タイプの
浮動式磁気ヘッドに６応用することができる。

［発明の効果コ 以上詳述したように、この発明は、コンポジットタイプ
の浮動式磁気ヘッドにおいて、スライダの媒体対向面を
媒体面に平行かつスライダの相対移動方向に直交する中
心軸を持つ円筒面となるように形成したことにより、静
止時においてスライダと媒体との接触面積を少なくし、
摩擦抵抗を少なくして起動を円滑にして媒体の損傷を防
ぐとともに、媒体とスライダ、の間の空気膜を安定に形
成せしめ、良好な記録、再生を行わしめる。また、スラ
イダを非磁性体で形成することにより、加工性やコスト
を考慮して素材を適宜に選択できるので、精密な加工が
可能となり、高密度記録に対応する小型の磁気ヘッドに
おいても、上記のような作用効果を一層強化することが
できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例の正面図、第２図は同じく
平面図、第３図は第１図の要部の拡大図である。 １・・・・・・スライダ、２・・・・・・底面（媒体対
向面）、７・・・・・・磁気コア。 出願人　・アルプス電気株式会社 代表者　片　岡　政　隆

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 非磁性体からなるほぼ平板状のスライダに磁性体からな
   る磁気コアが装着され、このスライダの一面を磁気媒体
   に微小の隙間を持って対向させた状態でスライダと磁気
   媒体とを相対移動させるようにした浮動式磁気ヘッドに
   おいて、上記スライダの媒体対向面は媒体面に平行かつ
   上記移動方向に直交する中心軸を持つ円筒面に形成され
   ていることを特徴とする浮動式磁気ヘッド。