JPH025026B2 - - Google Patents
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- JPH025026B2 JPH025026B2 JP58045995A JP4599583A JPH025026B2 JP H025026 B2 JPH025026 B2 JP H025026B2 JP 58045995 A JP58045995 A JP 58045995A JP 4599583 A JP4599583 A JP 4599583A JP H025026 B2 JPH025026 B2 JP H025026B2
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Description
【発明の詳細な説明】
〔発明の利用分野〕
本発明は、セラミツク多層配線基板に係り、特
に、シート積層法によつて積層された基板のスル
ーホール近傍に発生し易いクラツクを防止するこ
とのできるセラミツク多層配線基板に関する。
に、シート積層法によつて積層された基板のスル
ーホール近傍に発生し易いクラツクを防止するこ
とのできるセラミツク多層配線基板に関する。
セラミツク多層配線基板には、スクリーン印刷
積層法によるものとシート積層法によるものとの
2種があるが、シート積層法は、セラミツク粉末
と有機結合剤とで形成された生セラミツクのグリ
ーンシートにスルーホールを穿設し、そのスルー
ホールに導体ペーストを充填したのち、このグリ
ーンシートに配線印刷を実施したものを4〜30枚
重ね合わせてホツトプレスなどの方法によつて圧
着し、更に1500〜1600℃の高温で焼結して、積層
を完成するものである。このように積層されたセ
ラミツク多層配線基板は、スーパーコンピユータ
など大容量・高機能化を目指す現在の電子回路技
術にとつて不可欠のものであるが、LSIチツプの
搭載と配線の高密度化が企図されるに伴い、スル
ーホール近傍のクラツク発生という欠陥に直面し
なければならなくなつた。
積層法によるものとシート積層法によるものとの
2種があるが、シート積層法は、セラミツク粉末
と有機結合剤とで形成された生セラミツクのグリ
ーンシートにスルーホールを穿設し、そのスルー
ホールに導体ペーストを充填したのち、このグリ
ーンシートに配線印刷を実施したものを4〜30枚
重ね合わせてホツトプレスなどの方法によつて圧
着し、更に1500〜1600℃の高温で焼結して、積層
を完成するものである。このように積層されたセ
ラミツク多層配線基板は、スーパーコンピユータ
など大容量・高機能化を目指す現在の電子回路技
術にとつて不可欠のものであるが、LSIチツプの
搭載と配線の高密度化が企図されるに伴い、スル
ーホール近傍のクラツク発生という欠陥に直面し
なければならなくなつた。
すなわち、従来のセラミツク多層配線基板にお
いて、配線密度を高くするためには、次の3方法
が考えられる。
いて、配線密度を高くするためには、次の3方法
が考えられる。
グリーンシートの積層枚数を多くする。ス
ルーホールのピツチを小さくする。導体抵抗を
小さくする。この中で、の対策として前記スク
リーン印刷積層法よりもシート積層法が重視され
るようになつたのだが、更におよびの対策を
すすめようとすると、スルーホール近傍のクラツ
クという問題に直面するのである。これを、図面
によつて詳細に説明する。
ルーホールのピツチを小さくする。導体抵抗を
小さくする。この中で、の対策として前記スク
リーン印刷積層法よりもシート積層法が重視され
るようになつたのだが、更におよびの対策を
すすめようとすると、スルーホール近傍のクラツ
クという問題に直面するのである。これを、図面
によつて詳細に説明する。
第1図は、従来のセラミツク多層配線基板の一
例を示す断面図である。図において、多層配線基
板は厚さ0.2〜0.3mmの前記グリーンシート1にド
リルまたはポンチでスルーホール2を穿設し、こ
のスルーホール2にタングステンやモリブデン混
合の導体ペーストを充填し、更に配線印刷したも
のを圧着・焼結して積層したものである。では、
このスルーホールの寸法を直径0.12mm、ピツチ
0.25mmとすれば、クラツクはどうなるか、を次に
示す。
例を示す断面図である。図において、多層配線基
板は厚さ0.2〜0.3mmの前記グリーンシート1にド
リルまたはポンチでスルーホール2を穿設し、こ
のスルーホール2にタングステンやモリブデン混
合の導体ペーストを充填し、更に配線印刷したも
のを圧着・焼結して積層したものである。では、
このスルーホールの寸法を直径0.12mm、ピツチ
0.25mmとすれば、クラツクはどうなるか、を次に
示す。
第2図は、スルーホールにタングステンペース
トを充填した場合にセラミツク基板表面に発生す
るクラツクを示す斜視図である。図において、セ
ラミツク配線基板の基板表面3には、スルーホー
ルを起点として放射状に発達するクラツク4や、
2つのスルーホール間を結んでしまつたクラツク
4′などが発生している。これらのクラツクの長
さAおよび深さBは、タングステン導体の充填
量、スルーホールの直径、スルーホールの間のピ
ツチ、パターンサイズなどによつて異なるもの
で、その発生場所や発生確率も不規則である。
トを充填した場合にセラミツク基板表面に発生す
るクラツクを示す斜視図である。図において、セ
ラミツク配線基板の基板表面3には、スルーホー
ルを起点として放射状に発達するクラツク4や、
2つのスルーホール間を結んでしまつたクラツク
4′などが発生している。これらのクラツクの長
さAおよび深さBは、タングステン導体の充填
量、スルーホールの直径、スルーホールの間のピ
ツチ、パターンサイズなどによつて異なるもの
で、その発生場所や発生確率も不規則である。
第3図は、スルーホールにモリブデンペースト
を充填した場合にセラミツク多層配線基板に発生
するクラツクを示す断面図である。タングステン
ペーストの場合と異なつて、クラツクは基板表面
に発生せず、図示のように、グリーンシート同志
の圧着面にクラツク4が発生し、セラミツク内部
に拡大して行く傾向があり、特に、モリブデンペ
ーストと当該セラミツクとの収縮率の差が大きい
場合、内部に完全な空洞4′を生じることもある。
を充填した場合にセラミツク多層配線基板に発生
するクラツクを示す断面図である。タングステン
ペーストの場合と異なつて、クラツクは基板表面
に発生せず、図示のように、グリーンシート同志
の圧着面にクラツク4が発生し、セラミツク内部
に拡大して行く傾向があり、特に、モリブデンペ
ーストと当該セラミツクとの収縮率の差が大きい
場合、内部に完全な空洞4′を生じることもある。
これらのようにクラツクが発生すると、配線基
板として次工程段階に設けられているメツキ操作
で、前記クラツクにメツキ液が浸入残存したり、
クラツク部分に沿つて金属が析出されて配線間シ
ヨートの原因となつたりする。クラツクが更に大
きければ、多層配線基板そのものとして、内層導
体が断線することにもなる。しかも、これらのク
ラツクの発生時期は、焼結後、メツキ後、組立後
と不特定であるので、製品の信頼性を損なう致命
的な欠陥である。
板として次工程段階に設けられているメツキ操作
で、前記クラツクにメツキ液が浸入残存したり、
クラツク部分に沿つて金属が析出されて配線間シ
ヨートの原因となつたりする。クラツクが更に大
きければ、多層配線基板そのものとして、内層導
体が断線することにもなる。しかも、これらのク
ラツクの発生時期は、焼結後、メツキ後、組立後
と不特定であるので、製品の信頼性を損なう致命
的な欠陥である。
本発明は、上記の欠点を解決するもので、その
目的は、クラツクの発生を防止できるセラミツク
多層配線基板を提供することにある。
目的は、クラツクの発生を防止できるセラミツク
多層配線基板を提供することにある。
本発明は、上記の目的を達成するために、スル
ーホールに充填する導体ペーストの物性の差異に
よつてクラツクの発生状況が異なる点に着目し、
多層基板構成の表面層部に配される配線基板には
導体ペーストとして熱膨張率が安定しているモリ
ブデンペーストを充填し、多層基板構造の内層部
に配される配線基板の一部にはセラミツクとの焼
結収縮率の差が大きくないタングステンペースト
を導体ペーストとして充填して、クラツクに対す
る抵抗力と安定性を増大させることを特徴とす
る。
ーホールに充填する導体ペーストの物性の差異に
よつてクラツクの発生状況が異なる点に着目し、
多層基板構成の表面層部に配される配線基板には
導体ペーストとして熱膨張率が安定しているモリ
ブデンペーストを充填し、多層基板構造の内層部
に配される配線基板の一部にはセラミツクとの焼
結収縮率の差が大きくないタングステンペースト
を導体ペーストとして充填して、クラツクに対す
る抵抗力と安定性を増大させることを特徴とす
る。
以下、本発明の一実施例を図に基いて説明す
る。
る。
まず、本実施例の概要を説明する。クラツク
は、前記のように、タングステンペーストの場合
には主として表面層部に発生するが、これはタン
グステンの剛性が大きいことと熱膨張率の差が大
であることによるものであり、モリブデンペース
トの場合には内層部に発生するが、これはモリブ
デンとセラミツクとの焼結収縮率の差が大きいこ
とによるものである。従つて、原因のそれぞれに
対する対策として次の4方法が考えられる。
は、前記のように、タングステンペーストの場合
には主として表面層部に発生するが、これはタン
グステンの剛性が大きいことと熱膨張率の差が大
であることによるものであり、モリブデンペース
トの場合には内層部に発生するが、これはモリブ
デンとセラミツクとの焼結収縮率の差が大きいこ
とによるものである。従つて、原因のそれぞれに
対する対策として次の4方法が考えられる。
(イ) タングステンペーストにAl2O3を10〜20wt%
加えて熱膨張率をセラミツクのそれに近づけ
る。
加えて熱膨張率をセラミツクのそれに近づけ
る。
(ロ) タングステンペーストに低融点ガラスを加え
て、固化温度を下げ、残留応力を小さくする。
て、固化温度を下げ、残留応力を小さくする。
(ハ) タングステンペーストの粒径を大きくし、焼
結を妨げ、熱衝撃応力を分散させる。
結を妨げ、熱衝撃応力を分散させる。
(ニ) モリブデンペーストを適所に混用する。
これらの対策を綜合して、導体抵抗を出来るだ
け低く抑えつつクラツク発生の可能性を低減かつ
安定させるようにタングステンペーストの配合を
選択し、そのタングステンペーストを内層部に使
用し、モリブデンペーストを表面層部に使用し
て、セラミツク多層配線基板を製造することとし
た。
け低く抑えつつクラツク発生の可能性を低減かつ
安定させるようにタングステンペーストの配合を
選択し、そのタングステンペーストを内層部に使
用し、モリブデンペーストを表面層部に使用し
て、セラミツク多層配線基板を製造することとし
た。
次に、本実施例を更に詳細に説明する。
実施例 1
Al2O3、SiO2、MgOの各微紛末を重量百分率
でそれぞれ93%、5.2%、1.8%の割合で秤量し、
これに結合剤としてポリビニールブチラールを
8.5%加える。更に溶剤として、アゼオトロープ
を同様に重量比で4.5%加え、ボールミルで8時
間混合する。この混合物はスラリー状であるの
で、少量の脱泡剤を加えて低真空で脱気し、スラ
リー中の気泡を除去する。このスラリーをドクタ
ーブレイド法キヤステイング装置に投じて0.25mm
厚のグリーンシートを製造する。このグリーンシ
ートを210mm×225mmの寸法に切断し、その寸法に
対応した作業工程用シート固定枠に張りつけ、ド
リルまたはポンチでスルーホールを穿設する。こ
のスルーホールは、直径0.15mmで、ピツチ0.25〜
0.5mmの格子点状に配設される。スルーホールの
総数が少ない場合はドリルでも実用できるが、非
常に多数の場合はポンチを10〜100本並設したポ
ンチ型を製作して使用する方が作業を高速化でき
る。
でそれぞれ93%、5.2%、1.8%の割合で秤量し、
これに結合剤としてポリビニールブチラールを
8.5%加える。更に溶剤として、アゼオトロープ
を同様に重量比で4.5%加え、ボールミルで8時
間混合する。この混合物はスラリー状であるの
で、少量の脱泡剤を加えて低真空で脱気し、スラ
リー中の気泡を除去する。このスラリーをドクタ
ーブレイド法キヤステイング装置に投じて0.25mm
厚のグリーンシートを製造する。このグリーンシ
ートを210mm×225mmの寸法に切断し、その寸法に
対応した作業工程用シート固定枠に張りつけ、ド
リルまたはポンチでスルーホールを穿設する。こ
のスルーホールは、直径0.15mmで、ピツチ0.25〜
0.5mmの格子点状に配設される。スルーホールの
総数が少ない場合はドリルでも実用できるが、非
常に多数の場合はポンチを10〜100本並設したポ
ンチ型を製作して使用する方が作業を高速化でき
る。
続いて、このスルーホールに、導体ペーストと
して、タングステンペーストもしくはモリブデン
ペーストを印刷機で充填する。
して、タングステンペーストもしくはモリブデン
ペーストを印刷機で充填する。
タングステンペーストの組成は次のとおりとす
る。
る。
W粉末(平均粒径2μm) ……130g
ポリビニールブチラール樹脂 ……0.6g
エチルセルロース ……1.6g
ジエチレングリコール−n−ブチルエーテルアセ
テート ……18.7g ジベンジリデン−D−ソルビトール ……1.5g モリブデンペーストの組成は次のとおりとす
る。
テート ……18.7g ジベンジリデン−D−ソルビトール ……1.5g モリブデンペーストの組成は次のとおりとす
る。
Mo粉末(粒径1〜10μm) ……88g
ポリビニールブチラール樹脂 ……0.6g
エチルセルロース ……1.6g
ジエチレングリコール−n−ブチルエーテルアセ
テート ……18.7g ジベンジリデン−D−ソルビトール ……2g 各グリーンシート上のスルーホール間の印刷配
線は、下記のタングステンペーストを使用し、ス
クリーン印刷によつて実施する。配線印刷用のタ
ングステンペーストの組成は次のとおりとする。
テート ……18.7g ジベンジリデン−D−ソルビトール ……2g 各グリーンシート上のスルーホール間の印刷配
線は、下記のタングステンペーストを使用し、ス
クリーン印刷によつて実施する。配線印刷用のタ
ングステンペーストの組成は次のとおりとする。
W粉末(粒径0.5〜2μm) ……130g
ポリビニールブチラール樹脂 ……0.6g
エチルセルロース ……1.6g
ジエチレングリコール−n−ブチルエーテルアセ
テート ……18.7g 上記の方法で、スルーホールにタングステンペ
ーストもしくはモリブデンペーストを充填し、配
線印刷を実施したグリーンシートを4〜40枚、積
層装置を使用して、スルーホール位置を正確に合
わせつつ前記シート固定枠から一枚ずつ切除し、
積層する。
テート ……18.7g 上記の方法で、スルーホールにタングステンペ
ーストもしくはモリブデンペーストを充填し、配
線印刷を実施したグリーンシートを4〜40枚、積
層装置を使用して、スルーホール位置を正確に合
わせつつ前記シート固定枠から一枚ずつ切除し、
積層する。
積層に際しては、あらかじめ設計された順序に
従つてグリーンシートを積層する。第4図は本実
施例における積層構造を示す断面図である。図に
おいて、多層基板構造の表面層のグリーンシート
1、および表面層に近いグリーンシート1′のス
ルーホールには前記モリブデンペースト5が充填
されていて、内層部のグリーンシート1″,1
には前記タングステンペースト6が充填されてい
る。
従つてグリーンシートを積層する。第4図は本実
施例における積層構造を示す断面図である。図に
おいて、多層基板構造の表面層のグリーンシート
1、および表面層に近いグリーンシート1′のス
ルーホールには前記モリブデンペースト5が充填
されていて、内層部のグリーンシート1″,1
には前記タングステンペースト6が充填されてい
る。
このように積層されたグリーンシートに120℃
の温度で、60Kg/cm2の圧力を15分間加える。加熱
圧着された多層基板を、更に、モリブデン発熱体
の箱形電気炉で焼結する。焼結条件は、室温から
200℃/時で昇温し、1000℃に達すると1時間保
温したのち、再び200℃/時で1600℃まで更に昇
温し、その温度で1時間保温したのち、冷却する
ものである。なお、昇温に際しては、雰囲気ガス
としてN2…1000/時、H2…400/時の混合
ガスを45℃の水60のバブラーに通したものを使
用し、冷却に際しては、バブラーに通さないもの
を使用した。
の温度で、60Kg/cm2の圧力を15分間加える。加熱
圧着された多層基板を、更に、モリブデン発熱体
の箱形電気炉で焼結する。焼結条件は、室温から
200℃/時で昇温し、1000℃に達すると1時間保
温したのち、再び200℃/時で1600℃まで更に昇
温し、その温度で1時間保温したのち、冷却する
ものである。なお、昇温に際しては、雰囲気ガス
としてN2…1000/時、H2…400/時の混合
ガスを45℃の水60のバブラーに通したものを使
用し、冷却に際しては、バブラーに通さないもの
を使用した。
第5図は、前記焼結後のセラミツク多層配線基
板について試験したクラツク発生率を示すグラフ
である。図において、縦軸はスルーホールの総数
に対するクラツクの発生数を百分率で示し、横軸
は総積層枚数中のタングステンペースト充填シー
トとモリブデンペースト充填シートとの比率を示
す、すなわち、グラフの原点は全積層シートがタ
ングステンペースト充填シートである場合を示す
ことになる。試験はタングステンペースト充填シ
ートとモリブデンペースト充填シートとの比率を
様々に変えて焼結したものについてそれぞれ行わ
れ、その結果、スルーホールにモリブデンペース
トを充填したシートが全積層枚数の20%以上にな
ると、表面クラツクの発生率はゼロになつた。但
し、80%以上になると、内層部でモリブデンペー
スト充填シートとタングステンペースト充填シー
トの境界に、第3図で示したようなクラツクが発
生した。
板について試験したクラツク発生率を示すグラフ
である。図において、縦軸はスルーホールの総数
に対するクラツクの発生数を百分率で示し、横軸
は総積層枚数中のタングステンペースト充填シー
トとモリブデンペースト充填シートとの比率を示
す、すなわち、グラフの原点は全積層シートがタ
ングステンペースト充填シートである場合を示す
ことになる。試験はタングステンペースト充填シ
ートとモリブデンペースト充填シートとの比率を
様々に変えて焼結したものについてそれぞれ行わ
れ、その結果、スルーホールにモリブデンペース
トを充填したシートが全積層枚数の20%以上にな
ると、表面クラツクの発生率はゼロになつた。但
し、80%以上になると、内層部でモリブデンペー
スト充填シートとタングステンペースト充填シー
トの境界に、第3図で示したようなクラツクが発
生した。
実施例 2
グリーンシートとして使用されるセラミツク基
板、スルーホールの充填および印刷配線に使用さ
れる導体ペーストなどの組成と製法は実施例1に
同一とする。また、積層、加熱圧着、焼結の各工
程も実施例1に同一とする。積層構成は、第6図
に示すように、多層基板構造の表面層部に2〜4
枚のモリブデンペースト充填シート5を配し、次
層からは内層部へ交互にタングステンペースト充
填シート6とモリブデンペースト充填シート5と
を同枚数ずつ配したものとする。これを加熱圧着
し、焼結したものを実施例1と同じく試験した結
果、積層枚数が40〜50に達してもクラツクの発生
がなく、スルーホールの導体抵抗も1層当り3.5
〜4mΩであつた。
板、スルーホールの充填および印刷配線に使用さ
れる導体ペーストなどの組成と製法は実施例1に
同一とする。また、積層、加熱圧着、焼結の各工
程も実施例1に同一とする。積層構成は、第6図
に示すように、多層基板構造の表面層部に2〜4
枚のモリブデンペースト充填シート5を配し、次
層からは内層部へ交互にタングステンペースト充
填シート6とモリブデンペースト充填シート5と
を同枚数ずつ配したものとする。これを加熱圧着
し、焼結したものを実施例1と同じく試験した結
果、積層枚数が40〜50に達してもクラツクの発生
がなく、スルーホールの導体抵抗も1層当り3.5
〜4mΩであつた。
実施例 3
実施例1または実施例2のそれぞれについて印
刷配線に関してのみ変更し、印刷配線層と絶縁層
とを交互に積層した結果、やはりスルーホール近
傍のクラツクは発生しなかつた。
刷配線に関してのみ変更し、印刷配線層と絶縁層
とを交互に積層した結果、やはりスルーホール近
傍のクラツクは発生しなかつた。
以上説明したとおり、多層基板構造の表面層部
にモリブデンペースト充填シートを配し、内層部
にタングステンペースト充填シートを20〜80%配
してセラミツク多層配線基板を構成すると、従来
の構成およびプロセスでは多発していたクラツク
を防止することができ、電子配線高密度化の要求
に応じると共に、製品の質と信頼性の向上、生産
の計画性と安定性に寄与する効果は絶大である。
にモリブデンペースト充填シートを配し、内層部
にタングステンペースト充填シートを20〜80%配
してセラミツク多層配線基板を構成すると、従来
の構成およびプロセスでは多発していたクラツク
を防止することができ、電子配線高密度化の要求
に応じると共に、製品の質と信頼性の向上、生産
の計画性と安定性に寄与する効果は絶大である。
以上の説明によつて明らかの如く、本発明によ
れば、クラツク発生を防止し得る効果が上げられ
る。
れば、クラツク発生を防止し得る効果が上げられ
る。
第1図は従来のセラミツク多層配線基板の一例
を示す断面図、第2図はセラミツク基板表面に発
生するクラツクを示す斜視図、第3図は多層配線
基板の内層部に発生するクラツクを示す断面図、
第4図は本発明によるセラミツク多層配線基板の
一例を示す断面図、第5図は積層構成とクラツク
発生率との関係を示すグラフ、第6図は本発明に
よるセラミツク多層配線基板の別な一例を示す断
面図である。 1……グリーンシート、2……スルーホール、
3……基板表面、4……クラツク、5……モリブ
デンペースト、6……タングステンペースト。
を示す断面図、第2図はセラミツク基板表面に発
生するクラツクを示す斜視図、第3図は多層配線
基板の内層部に発生するクラツクを示す断面図、
第4図は本発明によるセラミツク多層配線基板の
一例を示す断面図、第5図は積層構成とクラツク
発生率との関係を示すグラフ、第6図は本発明に
よるセラミツク多層配線基板の別な一例を示す断
面図である。 1……グリーンシート、2……スルーホール、
3……基板表面、4……クラツク、5……モリブ
デンペースト、6……タングステンペースト。
Claims (1)
- 1 スルーホールを備え、そのスルーホールに導
体ペーストを充填されたセラミツクの配線基板を
1枚以上積層して構成されるセラミツク多層配線
基板において、積層構成の表面層部に配される配
線印刷したグリーンシート1〜3枚のスルーホー
ルに導体ペーストとしてモリブデン混合ペースト
を充填し、積層構成の内層部に配される配線印刷
したグリーンシート1枚以上のスルーホールに導
体ペーストとしてタングステン混合ペーストを充
填したことを特徴とするセラミツク多層配線基
板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4599583A JPS59172295A (ja) | 1983-03-22 | 1983-03-22 | セラミツク多層配線基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4599583A JPS59172295A (ja) | 1983-03-22 | 1983-03-22 | セラミツク多層配線基板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59172295A JPS59172295A (ja) | 1984-09-28 |
JPH025026B2 true JPH025026B2 (ja) | 1990-01-31 |
Family
ID=12734691
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4599583A Granted JPS59172295A (ja) | 1983-03-22 | 1983-03-22 | セラミツク多層配線基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59172295A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2665561B2 (ja) * | 1989-09-26 | 1997-10-22 | 日本特殊陶業株式会社 | セラミック多層基板 |
JP2522180B2 (ja) * | 1993-09-09 | 1996-08-07 | 日本電気株式会社 | セラミック多層配線基板 |
KR100298897B1 (ko) * | 1998-12-23 | 2001-09-22 | 이형도 | 인쇄회로기판제조방법 |
JP2017157693A (ja) * | 2016-03-02 | 2017-09-07 | 日本特殊陶業株式会社 | 配線基板 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5519076A (en) * | 1978-07-31 | 1980-02-09 | Japan Tobacco & Salt Public | Smoking flavor improving agent of tobacco |
JPS5615159A (en) * | 1979-07-17 | 1981-02-13 | Matsushita Electric Works Ltd | Commutator for dc motor |
-
1983
- 1983-03-22 JP JP4599583A patent/JPS59172295A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5519076A (en) * | 1978-07-31 | 1980-02-09 | Japan Tobacco & Salt Public | Smoking flavor improving agent of tobacco |
JPS5615159A (en) * | 1979-07-17 | 1981-02-13 | Matsushita Electric Works Ltd | Commutator for dc motor |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS59172295A (ja) | 1984-09-28 |
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