JPH0248953A - インクジェット記録ヘッドおよびその表面処理方法 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドおよびその表面処理方法

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JPH0248953A
JPH0248953A JP11749689A JP11749689A JPH0248953A JP H0248953 A JPH0248953 A JP H0248953A JP 11749689 A JP11749689 A JP 11749689A JP 11749689 A JP11749689 A JP 11749689A JP H0248953 A JPH0248953 A JP H0248953A
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JP
Japan
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surface treatment
recording head
inkjet recording
ink
ejection
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Application number
JP11749689A
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English (en)
Inventor
Kazuaki Masuda
益田 和明
Takashi Watanabe
隆 渡辺
Akihiko Shimomura
明彦 下村
Akio Saito
斎藤 昭男
Toshio Kashino
俊雄 樫野
Masami Kasamoto
雅己 笠本
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/16Production of nozzles
    • B41J2/1606Coating the nozzle area or the ink chamber

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明はプリンター、複写機、ファクシミリ等に用いら
れるインクジェット記録装置に関し、詳しくは、記録液
を吐出する吐出口を少なくとも1つ備えた記録ヘッドに
おける該吐出口を有する吐出口近傍の表面処理方法に関
する。
[従来の技術] 従来から使用されている各種記録方式の中でもインクジ
ェット記録は記録時に騒音の発生が極めて少ないノンイ
ンパクト記録方式として知られており、しかも高速記録
が可能であって、特別の定着処理を要することなく、被
記録材として普通紙を使用することができるので、極め
て有用な記録方式として認められている。また、インク
ジエ・ント記録方式にも種々な形態のものが提案されて
おり、改良の加えられた商品が多く、更に現今もその努
力が続けられている。
第1八図、第1B図、第1C図、第1D図および第1E
図はインクジェット記録ヘッドの2形態をそれぞれ示す
もので、第1A図、第1B図は電気機械変換体として圧
電素子を使用した単一の吐出口を有するノズルからなる
記録ヘッド、第1c図、第1D図および第1E図は液吐
出に利用されるエネルギー発生手段としての電気熱変換
素子が各液路に配設された複数の吐出口から構成される
記録ヘッドの例である。
第1A図、第16図において、1はその記録ヘッドであ
り、微細な中空の液路2を有する本体3は、例えばガラ
ス、セラミックスあるいは金属等で形成され、その先端
部に液路中の記録液としてのインク4を吐出させるため
の吐出口5が設けられている。6は本体3の周りに設け
られた液吐出に利用される江ネルギー発生手段としての
ピエゾ素子、7は本体3に接続された例えばポリエチレ
ン等による導管であって不図示のインクタンクからイン
ク4を本体液路2に供給し、ピエゾ素子6の振動によっ
て吐出口5からインク4を吐出し、少なくとも1つの液
滴を形成することができる。
更に第1C図、第1D図および第1E図において、10
はガラスやセラミックスなどで形成されている基板、1
1や基板10上に配設された液吐出に利用されるエネル
ギー発生手段としての電気熱変換素子、12は感光性樹
脂の硬化膜によって形成された仕切壁部であって、これ
らの仕切壁部12、その先端部の吐出口14を形成する
為の液路13および液溜15がフォトリングラフイエ法
によって形成される。16はガラス、セラミックス、金
属などで形成された第2基板であり、例えば接着剤17
を用いて上述した感光性樹脂の硬化膜による仕切壁部1
2上に積層される。18はインク4を供給するための供
給孔である。このような記録ヘッド2oは上述した記録
ヘッド1に比べて吐出口の高密度化、小形化が容易であ
る優れた記録ヘッドである。
[発明が解決しようとする課題] ところで、上述のようにして構成された記録ヘッド、あ
るいは図示しないが所定の径の吐出口が配設された吐出
板が液路の端末部に配設されるような記録ヘッドにおい
て、その吐出口近傍の表面の物性、すなわち第1A図、
第1B図の例でいえば吐出口5の周囲先端面5−1、第
1C図〜第1E図の例でいえば吐出口14が形成される
基板10.16および仕切壁部12の前面の物性が、吐
出口からインクを常時安定して吐出させるために極めて
重要となる。
木発明者らが数多くの実験を繰返し行い、検討した結果
、記録ヘッドからインク4を吐出させるときに、そのイ
ンク4が吐出口近傍に付着し、インクの溜りが生じると
、その飛翔方向が正規の方向(所定の方向)から外れる
。更にはその溜りの不安定さから吐出の度ごとに、その
飛翔方向が乱れるという不都合が生じ、安定した液の吐
出が行えず良好な記録を得ることが難しいことが判明し
た。また、吐出口の周りに全面的にインク膜が形成され
ると、インクの散乱、所謂スプラッシュ現象が生じて、
これまた安定した記録が得られないことや、更にまた、
吐出口を有する面(吐出口面)を覆うインクの溜りが大
きく発達すると、記録ヘッドによる?&?R吐出が不可
能な状態に陥ることすらあることが判明した。
特に、第1C図〜第1E図に示した・ような記録ヘッド
の場合には、その吐出口14を取囲む部材のうち、例え
ば第1の基板10がシリコン、第2の基板16がガラス
、仕切壁部12が感光性樹脂の硬化膜といったように、
ここでは3種類であるが少なくとも2種類以上の異種材
料の組合せである場合が多く、かかる場合はこれらの材
料による表面張力が異なるために、それらのうちで最も
濡れ易い材料の部分から濡れてインクの溜りが形成され
易く、安定した液滴吐出が得られなくなる。しかも、こ
のような事実は、吐出口の配置密度を高め、高精細な記
録を実施しようとする場合や高周波数で駆動する場合、
すなわち高速記録を狙う場合に非常に顕著に表れてくる
という問題があるため、記録ヘッドの特性を向上させる
上で解決しなければならない課題であることが判明した
そこで、従来から吐出口の外回りの表面に対し、インク
をはじくような表面処理を施し、上述のような課題を解
決しようという提案が数多くなされているものの、イン
クに濡れ易い、すなわち親インク液性が要求される吐出
口の内回りの面と、撥インク液性が要求される吐出口の
外回りの面とは互いに接しているために、単に表面処理
をするだけでなく、例えば、外回りの表面のみを表面処
理するには何んらかの工夫が必要とされなければならな
い。その為に、例えば、吐出口から液路内に除去可能な
充填材を充填させた上、外回りの表面を表面処理すると
か、吐出口からガスを噴出−させながら、スプレー等で
表面処理剤を吹き付ける等の方法が従来では採用されて
いた。
また、仕切壁部12が例えば25μmの厚さ、またその
吐出口間の壁部の幅が例えば20μmというようにきわ
めて精細な密度で形成されているインクジェット記録ヘ
ッドにおいては、電気熱変換素子11を発熱させてイン
クを吐出口14から吐出させる際に、正常な状態であれ
ば、第2A図に示すように、インク吐出口面14−1が
インクによって濡らされることなくインク滴4−1を真
直に吐出させることができるが、吐出口面14−1の一
部がインクによって濡らされると、第2B図に示すよう
に、曲がった方向にインク滴4−1が吐出される。
このように、吐出口面14−1はインクの吐出時にイン
クで濡・れ拡がる場合もあるが、この他に記録ヘッドが
印字しながら機械的に移動する際、または記録紙面の一
端に達して戻るとき等に起こる機械的振動等によっても
液路13内のインクが液路端部から外部へ、すなわち吐
出口を有する面へ溢れ出てそこを濡らす場合がある。
特にこのような現象は、吐出口14が高密度で吐出面1
4−1に形成されている場合、互いに隣接した吐出口1
4の周辺で起こるので、濡れが隣接する吐出口同士で連
結してしまい、その影響はますます大きくなる。その結
果、印字された文字が歪んだり画像に乱れが起こるなど
印字品位や画質に著しい悪影響を及ぼす。本発明者らは
記録ヘッドの吐出面14刊が鏡面に加工された従来の記
録ヘッドを検討してみたが、鏡面に加工されただけでは
記録装置として使用中に上述した原因によりインクで濡
れ易くなる。そのため、さらに、その面を撥インク剤の
被覆層によって覆った記録ヘッドについても検討した。
しかしながら、上述したような方法は撥インク性の耐久
の面で次のような解決すべき技術課題を内存するもので
あった。
すなわち、本発明者らは、従来の方法によって加工され
た記録ヘッドを第3図に示すようなインクジェット記録
装置に搭載し、記録を行わせて、記録ヘッドの吐出口近
傍の様子や記録画像の品位を検討した。
その結果、以下のような原因に起因する現象を見い出し
た。
(1)インクジエ!・記録装置の機能の1つとして、記
録ヘッドの初期位置等には記録紙から発生する紙粉等の
付着によって生じる吐出口の目詰を防止する目的で、撥
インク性の表面処理を施した吐出口面をゴム製のブレー
ドで拭く機構が組み込まれている。このため、表面処理
剤の被覆層である表面処理層がゴムブレードで数多く拭
いていくど剥列し易い。
(2)鏡面に仕上げられた吐出口面に施した表面処理層
は耐久性に乏しく、記録装置として長期間使用している
間に吐出口面を形成している異種材料の界面から剥離が
生じ、撥インク液性が徐々に低下して印字品位が劣化す
る。
そこで、本発明の目的は、上述したような技術課題に着
目し、その改善を図るべく、常に所定の方向に安定した
吐出が行え、高速高精細の記録に充分に適用され得るイ
ンクジェット記録ヘットを提供することにある。
本発明の別の目的は、上述したような記録ヘッドを提供
するための生産性に優れた表面処理方法をt足イ共する
ことにある。
本発明の他の目的は、耐久性のある撥インク液性の表面
処理により常に所定の方向に安定した吐出が行え、高速
高精細の記録に充分適用され得る記録ヘッドを提供する
ことにある。
本発明の更に他の目的は、上述した記録ヘッドを提供す
るために耐久性のある良好な撥インク液性の表面処理を
行える表面処理方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため、本発明の形態は、液路に連通
ずる吐出口からインクを吐出させて記録を行うインクジ
ェット記録ヘッドの表面処理方法において、吐出口を有
する面を微細な凹凸を形成し、凹凸の形成された前記吐
出口を有する面に対して撥インク液性の表面処理を行う
ことを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の他の形態は、
液路に連通ずる吐出口からインク液を吐出させて記録を
行う記録ヘッドの表面処理方法において、多孔質体を含
む支持体に表面処理剤を含浸させ、前記支持体の表面に
前記記録ヘッドの吐出口を有する面を接触させて、撥イ
ンク液性の表面処理を行うことを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の更に他の形態
は、液路と連通する吐出口からインク液を吐出させて記
録を行うインクジェット記録へ・ンドの表面処理方法に
おいて、表面処理剤を含む液体によって膨潤する材料か
らなる支持体を用し1で表面処理剤を前記吐出口を有す
る面へ転写することを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の更に他の形態
は、液路に連通する吐出口からインクを吐出させて記録
を行うインクジェット記録へ・ンドの表面処理方法にお
いて、表面に凹凸を有する支持体を用いて、表面処理剤
を前記吐出口を有する面に転写させて撥インク液性の表
面処理を行うことを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の更に他の形態
は、液路と連通ずる吐出口からインクを吐出させて記録
を行うインクジエ・ント記録ヘッドの表面処理方法にお
いて、前記吐出口の口径の172以下のピッチの凹凸面
を有する支持体を用し1で表面処理剤を前記吐出口を有
する面へ転写し、撥インク液性の表面処理を行うことを
特徴とする特 また、上記目的を達成するため、本発明の更に他の形態
は、波路と連通ずる吐出口からインクを吐出させて記録
を行うインクジェット記録ヘッドの表面処理方法におい
て、前記吐出口を有する面における特定の領域の面積に
対して60%以上90%以下の面積に表面処理層を形成
し、撥インク液性の表面処理を行うことを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の更に他の形態
は、インクを吐出するための吐出口と、該吐出口に連通
する液路と、該液路に設けられた1]、、を出エネルギ
ー発生手段とを有するインクジェット記録ヘッドにおい
て、前記吐出口を有する面のうち特定の面積に対して撥
インク液性の表面処理層が設けられた面積が60%以上
90%以下であることを特徴とする。
さらにまた、上記目的を達成すため、本発明の更に他の
形態は、インクを吐出する吐出口と、該吐出口に連通す
る液路に設けられた吐出エネルギー発生体とを有するイ
ンクジェット記録ヘッドにおいて、前記吐出口を有する
面に島状に分布した撥インク液性の°表面IA埋層を有
することを特徴とする。
[作 用] 従って、本発明では、次の様な作用が得られる。
(1)インクが吐出する吐出口が設けられる吐出口面の
少なくとも吐出口の周縁部を微細な凹凸を有する梨地状
の面となし、その梨地状となした吐出口面に表面処理剤
を表面処理するようにしたので、梨地状の面の凹部に表
面処理剤が把持される形態となりそのためゴムブレード
のワイピングによる表面処理層の剥離を防止でき、長期
間に渡りて常に安定した吐出が行なえ、記録印字品位の
高い吐出ヘッドが得られる。
(2)多孔質体に表面処理剤を含浸させ、その表面にイ
ンクジェット記録ヘッドの吐出口面を接触させて、表面
処理剤を吐出口面に転写するようにしたので、均一に表
面処理剤を、吐出口面のみに付着させることができ、し
かも表面処理剤がオリフィス内部にまわり込むのを最大
限防止することができる。
(3)表面粗さRが例えば5μm〜10μmの梨地状の
吐出口面に、多孔質体を介して表面処理剤を転写するよ
うにしたので、記録ヘッドの表面処理方法として、連続
して均一に表面処理が行えるだけでなく、表面処理層の
剥離を防止する為の密着性を高めることができる。
(4)表面処理剤によって膨潤する材質である支持体の
表面に表面処理剤の薄膜を均一に形成し、その薄膜をイ
ンクジェット記録ヘッドの吐出口面に転写処理するよう
にしたので、インク吐出口面(周縁部)のみが、撥イン
ク液性の面となり、そのため吐出方向のずれのない常時
安定したインクの吐出が行なえ、記録印字品位が向上す
る。
(5)記録ヘッドのインク吐出口の口径の%以下の表面
の凹凸のピッチをもつ支持体表面に表面処理剤の薄層を
形成し、その薄層をインクジェット記録ヘッドの吐出口
面へ転写処理することによって5吐出口面のみが撥イン
ク液性の面となるようにしたのて、インクの吐出方向の
ずれのない常時安定したインクの吐出が行え、記録印字
品位の向上が得られる。
(6)支持体として用いられた弾性体の表面か例えばr
=3μmの凹凸を単にもつだけでなく、そのピッチをも
吐出口の口径の%以下とすることにより、吐出口の内側
への表面処理剤のまわり込みを防止し、均一な表面処理
を行うことができる。すなわち、支持体の多孔質部の凹
凸のピッチを吐出口の%、或いはそれより小さくするよ
うにすることにより、処理剤の吐出口内面への廻り込み
がより一層解消され、吐出口の埼或いはそれより小さな
孔部により連続した均一な表面処理が行われ得る。
(7)吐出口面の少なくとも吐出口の周縁部に表面処理
層を実質的に分散させて形成し、その付着部の面積を周
縁部面積の60%〜90%の範囲内とすることにより、
ゴムブレードのワイピングなどによる表面処理層の剥離
を防止でき、長期間にわたって常に安定した吐出が行え
、高品位の記録が得らわる。
[実施例コ 本発明において、表面処理剤は吐出口面上に最終的に形
成される表面処理層が撥インク液性(例えばインクが油
性ならば撥油性、水性ならば撥水性)を有すると同時に
、本発明の目的が達成されるという条件を満たす範囲に
おいて、適宜所望に応じて選択され得る。
すなわち、表面処理剤そのものが撥インク液性を当初か
ら有する材料であってもよいし、何らかの処理が施され
ることで撥インク液性を有するようになる材料であって
もよい。いずれにせよ、最終的に形成される表面処理層
の表面が撥インク液性を有するものとなるのであればよ
い。
本発明における表面処理剤とは、表面処理層の撥インク
液性に直接的に寄与する液体状、固体状の表面処理物質
そのもの、あるいは液体状、固体状の表面処理物質を溶
媒に溶かした溶液、または上記表面処理物質を分散媒中
に分散させた分散液等をも含むものである。
このような表面処理剤を支持体上に設けるには、液体状
または固体状の感光性樹脂、液体状または固体状の熱硬
化性樹脂、液体状または固体状ののカップリング剤、こ
れらの少なくとも一つを溶媒中に溶解させた溶液、ある
いはこれらの少なくとも一つを分散媒中に分散された分
散液等を用いて行なわれる。
まず、第1の好適な実施態様例は、記録ヘッドの吐出口
面に微細な凹凸部を形成し、この凹凸部の形成された吐
出口面に対して、支持体を用いて表面処理剤を転写して
吐出口面上に撥インク液性の表面処理層を形成するもの
である。この第1の実施態様例においては、固体状、液
体状の表面処理剤でありて、必要に応じてなんらかの処
理を施すことで最終的に固体状の表面処理層が記録ヘッ
ドの吐出口面上に形成されるものを用いることができる
具体的には、固体状または液体状の感光性樹脂、感光性
樹脂を溶媒に溶解した感光性樹脂溶液、感光性樹脂を分
散媒中に分散させた感光性樹脂液、液体状の熱硬化性樹
脂、熱硬化性樹脂を溶媒に溶解させた熱硬化性樹脂溶液
、熱硬化性樹脂を分散媒に分散させた熱硬化性樹脂液、
シラン系、チタネート系、クロム系、アルミニウム系。
フロン系、フロロシリコン系等の液状カップリング剤、
これらカップリング剤を溶媒に溶解したもの等である。
以上の方法、材料は後述する実施態様においても適宜選
択され用いられる。
固体化する処理としては、液体状のものであれば自然乾
燥加熱等による強制乾燥による乾燥処理、感光性樹脂あ
るいはその樹脂溶液であればこの樹脂に対して化学的に
活性な光線の照射処理。
熱硬化性樹脂あるいはその樹脂溶液であれば加熱処理等
が選択される。
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する
(垣ユ」U版胴) 本発明の第1の実施例では、第1C図に示したような形
態の記録ヘッドを以下のようにして作製し、第4図に示
されているような吐出口を有する面を形成した。まず、
シリコン製の第1の基板10上に吐出エネルギー発生素
子として例えばTa−AjZ合金からなる電気熱変換素
子11を設け、図示はしないがこの電気熱変換素子11
の両端にインク吐出信号を送るための例えば八JZから
なる導体配線を配設した。この第1の基板10上に感光
性樹脂からなるフィルムをラミネートした後、フォトリ
ソグラフィー工法で吐出口14.液路13および液溜1
5を形成した。さらにインクの供給孔18を開けたガラ
ス製の第2の基板16を接着層17を介して感光性樹脂
の硬化膜による仕切壁部12上に積層、接着し、第5図
に示すようにB−B線に沿ってダイヤモンド切断砥石2
5を使用のスライシングマシン26を用いて切削加工に
より第3図に示すような吐出口面14−1を形成し、第
1C図に示す形態の記録ヘッドを得た。
なおここで、本発明に係る吐出口周縁部、すなわち吐出
口面の表面粗さを得るためにまず、吐出口面14−1の
切削加工に用いるダイヤモンド切断砥石のダイヤ粒径を
10μmから30μm範囲内にあるものを使用すること
によって、表面粗さ(凹部と凸部の高低差)の平均値R
が05μmのものから3μmのものまで、均一な梨地状
の凹凸面を容易に形成することができる。このような加
工法により表面粗さRが3μmのもの(サンプル■)。
05μmのもの(サンプル■)をまず作成した。
次に、上述のようにして得られた凹凸のある梨地状の吐
出口面14−1に表面処理層を形成するために、例えば
支持体としての弾性体樹脂にスプレーなどで表面処理剤
を均一に吹き付け、さらにスキージ等で余分な部分をと
り除いたものを作成し、転写を行フた。すなわち、第6
図に示すようにして、吐出口面14−1に表面処理層1
4−2を被着形成した。このあと記録ヘットをインクジ
ェット記録装置に搭載し、被覆層14−2をワイピング
手段としての、例えはゴムブレード27で第7図に示す
ようにしてワイピングした結果、その凸部先端では薄膜
化され、凹部では表面処理層14−2が十分に残留する
ことによって吐出口面に密着し長期間にわたり撥インク
液性を持続させることが可能であった。
(第2実施例) ついで、本発明の第2の実施例について説明する。
本例ではスライシングマシン26で切削加工した吐出口
面を更に数種類の粒度の研摩剤[例えばGC(不二見研
摩剤社製、商品名)]でラッピング加工し、吐出口面1
4−1を表面粗さとして凹部と凸部の高低差の平均値R
が5μmのものから20μmのものまで形成して、後述
するようにインクジェット記録装置に搭載し実験を行っ
た。そのうち代表的ないくつかを選択し、R=20μ0
のものをサンプル■、R=10μmのものをサンプル■
、R=5μmのものをサンプル■とした。ここで本加工
方法は、切断砥石による切削加工面に比較し、より粗い
面を得ることができる。本方法では凹凸を形成する際に
研磨剤が吐出口に詰まることを防止するために供給口1
0から水を圧送させながら行った。なお、凹凸を形成し
た吐出口面14−1への表面処理層14−2の形成につ
いては上述した第1実施例の場合と同様の方法を用いた
また、本出願人は、上述した第1実施例および第2実施
例による吐出口面の表面粗さを他と比較するための比較
例としての記録ヘットを作成すべく、スライシングマシ
ン26で切削加工した吐出口面をダイヤ粒径を細かくシ
(粒径3μ)、かつ、砥石の厚さを20%増したダイヤ
モンド切断砥石により、同一軌道を更に再度切削加工す
ることによって吐出口面を鏡面に仕上げた記録ヘッドを
作成した(サンプル■)。
以上第1実施例、第2実施例および従来例に従って作製
した記録・\ラドは全て、その吐出口面の実験を数多〈
実施して、以下に示す第1表のような印字成績の結果を
得た。
工業■製、商品名)]であり、これを上述した第1実h
&例の方法と同様にして表面処理し、この後、150℃
で2時間乾燥させたものである。
このあと、これら3 fffi類の方法で吐出面に表面
処理層を形成しlシ記録ヘッドを用いて記録を行うすな
わち、サンプル■は而粗ざか粗くなり過ぎ、吐出口周辺
に欠けが発生したため初期状態に於て既に印字状態が悪
かったが、他のサンプル特に第1.第2実施例によるサ
ンプル■、■、■および比較例によるサンプル■は初期
は極めて良好な印字状態が得られた。しかし、サンプル
■。
■、■、■に比べ、サンプル■はゴムブレードでワイピ
ングを繰返すにつれて、印字品位が低下し続けているこ
とが分った。
以上のように、微細な凹凸を有する吐出口に表面処理を
施した記録ヘッドは吐出口面と表面処理層との密着性が
良好で長期間に渡って安定した吐出を維持させることが
可能であり、微細な凹凸の大きさとしては吐出口周辺部
の欠けによる印字劣化を生じさせないレベルの面粗さ、
すなわちRが0.5μm以上、10μmまで、好ましく
は5μm程度までの凹凸がよい。
第8図〜第10図に、ゴムブレードワイピングを矢印方
向に10000回実施した後の吐出口面14−1のイン
クの付着状態を示す。第8図は第1実施例によるサンプ
ルである微細な凹凸を有する吐出口面14−1に表面処
理を施した場合のインクの付着状態を示しており、イン
クは小さな粒状となって吐出口面14−1の撥インク液
効果が極めて良好に持続されていることがわかる。第9
図はサンプル■の場合であって、表面粗さR=20μm
の吐出口14の近傍の吐出口面におけるインク4の付着
状態を示したものであり、凹凸の凹部にインクが滞留し
、吐出口14の周辺の欠けのまわりにインフカ旬帯留し
ていた。第10図はサンプル■の場合であって、鏡面に
表面処理層を被覆させたものを示したものである。この
場合では、表面処理層は、異種材料との境界、具体的に
は無機物であるガラス、シリコーンと、有機物である感
光性樹脂の硬化膜との境界から剥離されてほとんどなく
なっており、特に感光性樹脂の硬化膜のインク付着が著
しかった。
以上説明したように、第1.第2実施例によれば液路の
先端に形成された吐出口からインクを吐出させ飛翔的液
滴となして記録がなされるインクジェット記録ヘッドの
表面処理方法において、吐出口が設けられる吐出口面の
少t2 くとも吐出口の周縁部を微細な凹凸を有する梨
地状の面となし、その梨地状となした吐出口面に表面処
理剤を表面処理したことによって、ゴムブレードのワイ
ピングによる表面処理層の!IJ Illを防止でき、
長期間に渡って常に安定した吐出が行なえ、記録印字品
位の高い吐出ヘッドが得られるようになフた次に、本発
明の第2の好適な実施態様例は、支持体として多孔質体
を用いるものである。多孔質体としては、セラミック、
海綿、樹脂材料等からなる連泡多孔室体か好ましく、よ
り好ましくは弾性体多孔質体が好適に用いられる。具体
的には、セラミックフィルター、スポンジ、メツシュフ
ィルター、ウレタンゴム等である。これら多孔質体のな
かでも、孔径が表面処理を施す記録ヘッドの吐出口の口
径よりも小さいもの、より好ましくは吐出口の口径の%
以下のものが好適に用いられる。更には、吐出口の口径
の属以下であればより好ましい。
(星ユjす1五」) まず、本発明の第3の実施例では、第1A図、第1B図
に示した形態の記録ヘッドを作製し、その吐出口の周縁
部が洗浄されるように、MEに(メチル・エチル・ケト
ン)およびダイフロンS3(ダイキン工業twJ製、商
品名)液にてそれぞれ5分間超音波洗浄を行い、更に、
uB紫外線)オゾン洗浄機で3分間洗浄した。
一方、適宜選択された環境条件において、転写用の支持
体どして多孔質弾性体としてのベルイータ−(商品名、
カネボウ■製)を用い、表面処理剤としてフロロシリコ
ン系表面処理物質にP2O3(商品名、信越化学■製)
の1wt%を含むダイフロンS3i液中に十分浸漬した
上、引き出した。これによって支持体であるベルイータ
−に表面処理剤を均一に含ませることができる。なお、
この場合、支持体の平均孔径は吐出口5の径の局以下の
ものを用いた。本例では、ウレタンスポンジなどを用い
るようにしてもよい。
第11A図および第11B図において、200は、上述
の支持体としての多孔質弾性体である。そこで、第11
A図に示すように上方から記録ヘッド1の吐出口周囲の
先端面5−1を軽く押付けるようにして、表面処理剤の
fit膜14−2を第118図に示すように吐出口周囲
先端面5−1に付着させた。
このような転写方法によれば、支持体200が弾性体で
あるので、記録ヘッド1の吐出口面5−1を押付けても
ヘッド1を破損するようなことがないのみならず、表面
処理剤、ここでは表面処理物質の溶液が毛細管現象で吐
出口5から液路2に浸透するのを防止する。すなわち、
本例では表面処理剤が支持体200内の連続形成孔内に
保たれた状態にあり、その連続形成孔を介して液が吐出
口面5−1のみに転写される。また、転写を終えた時点
で支持体200表面には連続形成孔を介して直ちに表面
処理剤が補填されるので、引続き他のヘッドの吐出口面
に対して同様な転写動作を連続的に実施することが可能
である。
この実施例では次に、上述のようにして転写を終えた後
、記録ヘッド1を150℃の温度で30分間加熱し、表
面処理剤を反応硬化させることによってほぼ均一な厚さ
の表面処理層をヘッドの吐出口面5−1 に強固に結合
させることができた。
その結果、表面処理層が記録ヘッド1の吐出口面5−1
のみに形成され、後述するように吐出口5におけるメニ
スカス発生の状態を正常に保つことができた。それに対
し、従来からの方法によって、純水を吐出口内に充填し
た上、記録ヘットの吐出口面を表面処理剤中に浸漬し、
記録ヘッドの吐出口面5−1に表面処理剤の層を形成し
た場合は、処理剤の一部が吐出口5の内面に回り込むよ
うにして定着し、その結果、吐出口5において正常なメ
ニスカスが保たれなかった。
(λ土皇1五週) 次に、本発明の第4の実施例について説明する。
本例においても第3の実施例で述べたと同様の方法で洗
浄された記録〜ラド1を用意する。
方、第3の実施例で述べたと同様の支持体200を、第
12A図に示すように表面処理剤30を満した容器30
1中に浸漬し、支持体200の上面を表面処理剤30の
液面から露出させるようにする。なお、この場合の表面
処理剤30は第3の実施例で説明したと同じものを使用
した。
次に、このように容器301中の表面処理剤30に浸漬
させた状態の支持体200に上から第12B図に示すよ
うにして記録ヘッド1の吐出口面5−1を接触させるこ
とによって、第3の実施例の場合と同様にして吐出口面
5−1に表面処理剤30の転写を実施することができ、
この場合、表面処理剤の補給を極めて容易に行うことが
でき、多数の記録ヘッドに連続して転写できた。なお、
転写後の表面処理剤の反応硬化処理については、第3の
実施例と同じようにした。
その結果、本例の場合も、吐出口5から内側に表面処理
剤が回り込んで付着するようなこともなく、吐出口面5
−1のみに正常に表面処理層14−2を転写することが
でき、従来のように吐出口5におけるメニスカスが不正
な形態となることがないので、良好な高速記録を実施す
ることができた。
(藁」」01例) 第13八図および第13B図は、第1C図〜第1E図に
示した形態のインクジェット記録ヘット20に対し、そ
の吐出口面14−1に表面処理剤30を転写する本発明
の第5の実施例を示す。すなわち、本例に示すようなイ
ンクジェット記録ヘッド20の場合、吐出口14を形成
する為の周囲部材が先にも述べたように異種の材料の組
合せによることが多いために、殊更に吐出口面14−1
に対する表面処理を注意深く行う必要がある。
本例の場合も、先に述べた第3の実施例および第4の実
施例にならって、全く同様な手順で吐出口面14−1の
近傍の洗浄、および多孔質弾性体の支持体200に表面
処理剤30を含浸させる作業を行い、第13A図および
第138図に示すようにして、吐出口面14−1に対し
、表面処理剤30の転写を実施した。このあと更に上記
実施例と同じ表面処理剤の反応硬化処理を行った。
(呈mi側) 第14A図および第148図は、本発明の第6の実施例
を示す。本例は第1C図〜第1E図に示した形態の記録
ヘット20に対し、先に述べた第4の実施例にならって
表面処理剤30の転写を行うもので、この場合、支持体
200は表面処理剤30を満した容器301中に浸漬さ
れ、その支持体200の上部に記録ヘッド20の吐出口
面14−1を接触させて、処理液の転写を行うものであ
って、その細かい説明は上述した通りでありここでは省
略する。
以上第1〜第6の実施例で説明たように、第1C図〜第
1E図に示す記録ヘッド20を用いた場合には、第15
A図に示すように、吐出口14の吐出口面14−1に均
一な表面処理層14−2を形成することができた。もち
ろん、この時の表面処理層14−2は吐出口14よりも
内部に付着することはなかった。
これに対して、従来の方法、例えば塗布等により記録ヘ
ッド20の吐出口面14−1に対して表面処理を行い、
表面処理層14−2を形成した場合には、第15B図に
示すように、吐出口14より内部に表面処理剤が付着し
、不良メニスカスが形成される。このような記録ヘッド
では、インクの吐出方向およびインク液滴の飛y■方向
の少くともいずれか一方に乱れが発生した。
(第7実施例) 次に、第16図に基づいて本発明の第7の実施例を説明
する。
まず、本例では、第1Δ図、第1B図に示した形態の記
録ヘッドを作製【へその吐出口の周縁部が洗浄されるよ
うに、MEK(メチル・エチル・ケトン)およびダイフ
ロン53(ダイキン工業■製、商品名)液にてそれぞれ
5分間超音波洗浄を行い、さらに、Uvオゾン洗浄機で
3分間洗浄した。
一方、ダイフロンS2(ダイキン工業■製、商品名、凝
固点26℃)を、40℃に加温して液体状としたものの
中へ、フロロシリコン系表面処理剤KP−801(信越
化学@製、商品名)を加えて2%溶液とした。この表面
処理剤を40℃に保持したままこの表面処理剤の液体中
へ、多孔質体としての一例であるベルイータ−(商品名
、カネボウ■製)を浸漬させ、ベルイータ−中に表面処
理剤を含浸させた後、溶液中から取り出し、室温(約2
0℃)で放置した。溶媒であるダイフロンS2は、凝固
点26℃であるため、室温(約20℃)では、多孔質体
中で固体となっており、表面処理剤は、この中に均一に
含まれている。
次に記録ヘット1をオーブン中で80℃に加熱し、取り
出した直後に第16図に示すように、上方から記録ヘッ
ド1の吐出口面5−1を軽く押しつけるようにした。こ
の時、記録ヘッドの温度は、約40℃以下には低下しな
いように、オーブンから取り出してから多孔質の支持体
200へ押しつりるまでの時間を10sec以内とした
。さて、加熱された記録ヘッド1が多孔質体に押しつけ
られて接触した時に、多孔質体中で固体となって表面処
理剤30は記録ヘッド1と接触した表面の部分が融解し
、記録ヘッド1の吐出口面5−1に撥水剤を含むダイフ
ロンS2が転写される。これを再度オーブン中で150
℃に2hr加熱すると、ダイフロンS2は蒸発し、残っ
た表面処理剤が反応して硬化した。
以上説明した本発明の第3〜第7の実施例によれば、多
孔質体に表面処理剤を含浸させ、その表面にインクジェ
ット記録ヘッドの吐出口面を接触させて、表面処理剤を
吐出口面に転写させるので、均一に表面処理剤を、吐出
口面のみに付着させることができ、しかも表面処理剤が
オリフィス内部にまわり込むのを最大限防止することが
できた。
(呈」」(Δ倒) 次に、本発明の第8の実施例について説明する。
本発明をより効果的にするために、記録ヘッドの表面を
以下のように作製するとよい。記録ヘッド20は、第5
図で既に示したようにB−B線に沿ってダイヤモンド切
断砥石25使用のスライシングマシン26を用いて切削
加工により第17図に示すような吐出口面を形成して得
られる。ここで、記録ヘッド20の吐出口周縁部に凹凸
面を形成するために、まず、吐出口面の切削加工に用い
るダイヤモンド切断砥石のダイヤ粒径を10μmから3
0μm範囲内にあるものを使用する。そして、表面粗さ
として凹部と凸部の表面粗さ(平均高低差)Rが0.5
〜3μmまでの実質的に均一な梨地状の凹凸面を形成し
た記録ヘッドを複数作製した。このような記録ヘッドの
吐出口面に前述の実施例の方法で表面処理を実施すると
、表面処理剤は吐出口面の凹凸によって把持され、第1
7図に示すような状態の表面処理層を形成した。
本例では、以上のように支持体としての多孔質体に保持
された表面処理剤を記録ヘッドの所定の表面粗さを有す
る吐出口面に転写するので、吐出口よりも内部に表面処
理剤がまわり込んで付着することがなく、容易に均一な
表面処理剤の転写を行い、表面処理を行うことができる
同様に、第1.第2の実施例で示すような方法で表面粗
さRが5μm〜10μmの吐出口面をもつ複数の記録ヘ
ッドを表面処理した。その結果、表面処理剤が吐出口の
内側に付着することなく、実質的に均一な表面処理層を
形成することができた。
以上述べた本発明の第8実施例によれば、記録ヘッドの
表面処理方法として、連続して均一に表面処理が行える
だけでなく、表面処理層の剥離を防止するための密着性
を高めることができた。
本発明の第3の実施態様例は、表面処理を行う際の支持
体上に表面処理剤の層を形成する時の温度条件のもとで
、液体状の表面処理剤に対して膨潤する材料を支持体と
して用いるものである。この膨潤体としては、使用する
液体状の表面処理剤によって膨潤のみ起こり、かつ該表
面処理剤に対して膨潤平衡のある材料が使用され得る。
具体的には、フッ素ゴム、 NBR(ネオブチレンラバ
ー)。
多硫化ゴム、シリコーンゴム等である。
(策jJ口糺倒) 本発明の第9の実施例として、まず第1八図、第18図
に示す構造の記録ヘッドを次のようにして形成した。す
なわち、内径600μmのガラスの細管の一端を絞り込
み、内径100μmの吐出口5を形成する。その細管の
他方の一端には、ポリエチレンのチューブ7を接続して
不図示のタンクからインクが補充されるようにする。ま
た、ガラスの細管の吐出口5に近い側に、第1A図、第
1B図に示すように、円筒型の圧電素子6を嵌合し、図
示しない接着剤で固定する。
以上の工程により形成した記録ヘッド1に対して、次に
以下のような表面処理を施す。
まず、転写用の支持体210  (’M 18図参照)
として、弾性体であるシリコーンゴムからなる板状部材
(例えば、東し■の5H84111)を用意し、この支
持体210を表面IA処理剤0としての、例えば信越化
学■のフロロシリコン系のにp−aotの溶液(なお、
溶媒はフロン系溶剤ダイフロンソルベントS3)の中に
、第18図(A) に示すように10分以上浸漬し膨潤
させる。この状態では、表面処理剤の溶液30の溶媒が
支持体210のシリコーンゴム内の分子間に入り込み、
平衡状態を保っていると同時に溶液30の表面処理物質
もそのシリコーンゴム内の内部に入り込んでいるものと
推定される。すなわち、シリコーンゴム内に均一に表面
処理物質と溶媒が分布している。
次に、支持体210を大気中に取り出し放置することに
より、第18図(8)に示すように、上記溶媒を揮発さ
せる。この時に、シリコーンゴム内部に入り込んでいた
処理物質が徐々に再び外部に出され、シリコーンゴム表
面から溶媒のみが揮発し、結果的に支持体210の表面
に表面処理剤の均一な薄層だけが残る。この支持体21
0の表面に、第19図(A) 、 (B)および(C)
に示すように、上述の記録ヘッド1の吐出口5(第1Δ
図、第18図参照)を約0.5〜2kg/cm2の圧力
で数秒間押しっけ、シリコーンゴムの薄層に接触した吐
出口面5−1の部分だけに表面処理剤を転写する。
その後、記録ヘッド1をiso ’cの温度で2時間乾
燥させた。
支持体210に用いたシリコーンゴムとしては表面処理
剤(本例では溶媒)により膨潤を起こし、かつFlor
yによって提唱された膨潤平衡式によって、膨潤のみ起
こり、かっ膨潤平衡のあるものが使用できる。表面処理
剤との関係において異常膨潤を起こして3次元網状構造
が崩壊したり、架橋結合が切断したり、抽出などが起こ
るようなものは本実施例の方法では使用できない。
この膨潤平衡により、支持体210の内部の溶媒の濃度
分布を一定に、かつ均一に保てるので、処理剤の薄層も
一定に、かつ均一に形成することができる。さらに、処
理剤の薄層の厚さの制御は処理剤溶液の濃度制御により
容易に可能となる。
(1旦叉厘週) 次に、本発明の第1Oの実施例として、支持体として第
9実施例と同一材質のものを使い、支持体を同じ表面処
理剤の溶液に浸漬後、ただちに引き上げることにより、
支持体の表面に表面処理剤(表面処理物質と溶媒)の薄
層を作り、その内の溶媒のみを揮発して表面処理剤の薄
層を形成する。その後、第9実施例と同じく表面処理剤
を記録ヘッドへ転写し、その後、表面処理剤を乾燥させ
た。
本実施例の方法において注意すべきことは、支持体の表
面処理剤からの引き上げ速度が処理剤の薄層の厚さや均
一性に大きく影響することである。すなわち、溶媒の揮
発速度に対し、支持体の引き上げ速度が速い場合には、
支持体の表面に液溜りが生じ、薄層のむらが生ずる。逆
に溶媒の揮発速度に対し、支持体の引き上げ速度が遅い
場合には薄層の均一性は保てるが、その引き上げ速度が
遅い程、薄層が厚くなる傾向にある。
したがって、本実施例の方法では表面処理剤における表
面処理物質の濃度制御で支持体への均一な薄層形成は可
能であるが、膜厚を制御するのには、処理液の?Ia度
以外に支持体の引き上げ速度の制御が必要となる。
(第11実施例) 本発明は、第1C図〜第1E図に示すような吐出口周縁
部が少なくとも2種以上の異種材料で形成されている記
録ヘッドにも、上述の第9実施例と同様な条件で適用で
きる。
第20図(A) 、 (B) 、 (C) はこのよう
な記録ヘッドに対し、材料9表面処理層の形成条件等を
第9実施例と同様にして形成した支持体上の表面処理剤
を記録ヘッドに転写する際のプロセスを示す。その転写
・乾燥後の使用では第9実施例と同様の好ましい結果が
得られた。
さらに、第1O実施例と同様な条件でも実験したが、第
10実施例とほぼ同様の結果となった。
以上述べた実施例としては、支持体にシリコーンゴムを
用いたもので説明したが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、支持体には膨潤平衡するものであれば、他
にもフッ素ゴム、 NBR、多硫化ゴム等も使用可能で
ある。
本発明の第11実施例は吐出口を多数(例えば数百〜数
千)並べたマルチオリフィスを有するヘッドの表面処理
を行うに最適である。
以上説明した本発明の第9〜第11の実施例によれば、
インクジェット記録ヘッドの吐出口を有する面の表面処
理方法において、表面処理剤によって膨潤する材質であ
る支持体の表面に表面処理剤の薄膜を均一に形成し、そ
の薄膜を記録ヘッドの吐出口を有する面に転写処理する
ようにしたので、インク吐出口面(周縁部)のみが撥イ
ンク液性の面となり、そのため吐出方向のずれのない常
時安定したインクの吐出が行え、記録印字品位が向上し
た。また、本発明実施例の処理方法は簡単であるので、
非常に容易に低コストでインクジェット記録ヘッドを製
造することが可能となる。
(ilZ来庫」) 本発明の第12の実施例として、上述の第1C図〜第1
E図で示したと同様の構成の記録ヘッドであって、さら
に第5図に示すようにインク吐出面S−tの吐出口面を
、例えば粒径的8μm(#2.500)のダイヤモンド
ブレード25による切断および加工により微細な凹凸に
形成した梨地面(凹部と凸部の平均高低差平均Rが5μ
m)とした記録ヘッドを用意する。この記録ヘッドの吐
出口面14−1に第18図に示す工程で作成した支持体
上の表面処理剤を第20図(八) 、 (B) 、 (
C)に示す転写プロセスにより転写する。
これにより、第21図に示すように吐出口面14−1上
に表面処理層14−2が形成される。以上の第12実施
例によれば、粗面とした吐出口面11t−1によって表
面処理剤がその転写の際にその細かい凹部に把持される
形態となり、表面処理剤の転写が容易で、かつ表面処理
剤のインク吐出口14の内部への回り込みを防ぐことも
できる。従って、記録ヘッドの吐出口14を有する面1
4−1に均一な撥インク液性の表面処理を行うことがで
きた。
本発明の第4の好適な実施態様は、表面粗さ(凹凸の平
均高低差:r)を特定した支持体を用いて、表面処理剤
を記録ヘッドに転写させるものである。
具体的に、以下の第13〜第15実施例について説明す
る。これらの実施例において好適に用いられる支持体の
材料としては表面処理剤の薄層を形成する表面に凹凸を
形成できるものであればよく、例えばガラス、金属、セ
ラミック、木材、非弾性プラスチックなどの非弾性体や
ゴム、弾性プラスチックなどの弾性体が用いられる。中
でも凹凸の形成が容易で変形可能なもの、特に弾性体が
好ましく用いられる。
凹凸については、しま状のもの、うずまき状のもの等そ
の形状は特に問わないが、好ましくは凹部、凸部のいず
れかが連続しないようなものがより好ましい。具体的に
は、シリコーンゴム、フッ素ゴム、NBR、多硫化ゴム
、フィルム材等である。
支持体の表面粗さ(凹部と凸部の平均高低差)rは、転
写の際に吐出口の内部に表面処理剤がまわり込まないよ
うに適宜選択され得るが、表面粗さrが0.01μm−
0,5μmのものがより好ましい。
以下に、図面を参照して具体的な実施例について説明す
る。
(1U太五ヨ) まず、本発明の第13の実施例では先に第1A図。
第1B図で示した形態の記録ヘッドを作成し、次に吐出
口周縁部が洗浄されるように1t4EK (メチル・エ
チル・ケトン)およびダイフロンS3(ダイキン工業■
製、商品名)?r!i、にてそれぞれ5分間超音波洗浄
を行い、さらにIIVオゾン洗浄機で3分間洗浄した。
一方、支持体として熱可塑性ポリエステル・エラストマ
ーの「ハイトレル■」 (東し・デュポン社■製、商品
名)による弾性体板(厚さt = 2mm)を表面加工
して、表面粗さとして凹部と凸部の平均高低差rを0.
01μmとした。その後、支持体をフロロシリコン系撥
水処理剤KP8(11(信越化学■製、商品名)の1w
t96を含むダイフロンS3の溶液中に浸漬し、引き出
した上、ダイフロンS3溶液を蒸発させて、表面処理剤
の薄膜を支持体表面上に形成した。
第22A図および第22B図において、210は上述の
支持体、14−3は表面処理剤の薄膜である。次に、記
録ヘッド1の表面をダイヤモンド切断砥石のダイヤ粒径
10μmのものを用いて、表面粗さ(凹部と凸部の平均
高低差R)を0.5μmとした。そこで、第22A図に
示すように表面処理剤薄膜14−3を形成した支持体2
10の上方から記録ヘッド1の吐出口面5−1を押しつ
けるようにして、薄11i 14−3を第22B図に示
すように記録ヘッド吐出口面5−1に転写させた。
なお、ここで、薄膜14−3を形成し・転写を行うため
の支持体としては弾性体が好ましい。弾性体を用いれば
、記録ヘッド1を第22八図に示すようにして薄膜14
−3上に押圧する際に力が吐出口面5−1に均一にかか
るので、その結果、記録ヘッド1の吐出口面5−1に転
写される撥水処理剤の薄U!14−3に付着むらが生じ
ることが防止できる。また、支持体210の表面211
を加工して吐出口周縁部の外周り表面すなわち吐出口面
5−1と同等またはそれより面粗さが滑らか(r≠O,
R≠00とき、r≦R)な支持体を用いるほうがより好
ましい。
このようにすれば薄膜14−3を第22B図に示すよう
にして吐出口面5−1に転写させる際に、その薄膜層1
4−3に生じるむらを完全に防止できる。ただし、ここ
でいう弾性体とはヤング率Eが102〜10−’MPa
の材料を示す。
次に、上述のようにして転写を終えた後、記録ヘッド1
を150℃の温度で2時間加熱し、処理剤を反応硬化さ
せることによってほぼ均一な厚さの表面処理層14−2
をヘッドの吐出口面5−1に強固に結合させることがで
きた。
その結果、第23図に示すように表面処理層が記録ヘッ
ド1の吐出口面5−1のみに形成され、後述するように
吐出口5におけるメニスカス発生の状態を正常に保つこ
とができた。それに対し、後述する従来の方法によって
記録ヘッドの吐出口面5−1に表面処理剤の層を形成し
た場合は、第24図で示すように表面処理剤が14−2
八で示すように吐出口5の内面にまで回り込むようにし
て付着し、その結果、吐出口5において正常なメニスカ
スが保たれなかった。
(匠旦来皇」) 次いで、本発明の第14の実施例では、支持体に、4フ
ツ化エチレン・プロピレン共重合体フッ素ゴムの[アフ
ラテ■150.(H−70) J  (日本合成ゴム■
製、商品名)を表面平滑仕上げした厚さ2mmの板状の
ものを使用し、この支持体の表面粗さrを0.5μmと
し、記録ヘッドの表面粗さRをダイヤ粒径3θμmのダ
イヤモンド切断砥石を用いて3μのとした。そして、同
様な表面処理剤の転写によって上記と同様の効果が得ら
れる記録ヘッドを得ることができた。
第2表は第13および第14の実施例の表面処理方法で
作製したインクジェット記録ヘッド(サンプル■、■)
と、従来例(サンプル■)として純水をノズル内に充填
した上、フロロシリコン系撥水処理剤中に浸漬して記録
ヘッド先端部に表面処理を施した場合との比較観察結果
を示す。
第   2   表 (第15実施例) 第25図は、第1C図〜第1E図に示した形態のインク
ジェット記録ヘッドに対し、その吐出口面に表面処理層
14−2を形成した場合を示す。すなわち、本例に示す
ようなインクジェット記録ヘッド20の場合、吐出口1
4を形成するための周囲部が先にも述べたように異種の
材料の組合せによることか多いため、ことさらに吐出口
面14−1に対する表面処理に注意を要する。
本例の場合も、先に述べた第13実施例および第14実
施例にならって、全く同様な手順で吐出口面近傍の洗浄
、弾性体板(支持体)210上の表面処理層の形成を行
い、第26A図および第26B図に示すようにして吐出
口面14−1に対し、表面処理剤の薄膜層の転写を実施
した。なお、この場合の吐出口面14−1は先の例と同
様に面粗さRを3μmに仕上げられており、また、表面
処理剤の薄膜層を形成する支持体210の表面粗さrは
、吐出口面14−1の表面粗さRと同等、もしくはそれ
以上の平滑に保たれるようにrを0.01μmとした。
その結果、第27図に示すように、吐出口14から内側
に表面処理剤が回り込んで付着するようなこともなく、
吐出口面14−1のみに正常に表面処理層14−2を転
写し形成することができ、第28図に示す従来例のよう
に吐出口I4におけるメニスカスが異常な形態になるこ
とがなく、本例によって表面処理層を形成した場合と従
来例による場合との比較観察を第13実施例および第1
4実施例にならフて実施したところ、先に示した第2表
と実質的に同様な結果が得られた。
以上説明してきたように、本発明の第13〜第15の実
施例によれば、その表面処理方法によって得られたイン
クジェット記録ヘッドにより常時方向の安定したインク
吐出を実施することができ、特に高速記録用のインクジ
ェット記録ヘッドを得るに好適であり、また、その方法
が簡単であるために、廉価で製作できるという利点があ
り、大量生産に極めて良好に通用できるものである。
本発明の第5の好適な実施態様は、表面の凹凸のピッチ
を特定した支持体を用いて表面処理剤の記録ヘットへの
転写を行うものである。
(第16実施例) 第29図(A)および(B)は、本発明の第16の実施
例で用いる板状またはシート状の支持体の構成例を示す
。まず、上述した第1A図、第1B図と同様な構造の記
録ヘッドを次のように形成した。
すなわち、内径700μmのガラスの細管の一端を絞り
込み、内径100μmのインクの吐出口5を形成する。
その細管の他方の一端にはポリエチレンのチューブ7を
接続してインクを収容するタンクからインクン夜が補充
されるようにする。また、ガラス細管の吐出口5に近い
部位の外周面側に第1A図、第1B図に示すように円筒
型の圧電素子6を嵌合し、図示しない接着剤で固定する
。以下の手順により形成した記録ヘッド1に対して、次
に以下のような表面処理を施す。
まず、支持体として、弾性体である感光性不飽和ポリエ
ステル(例えば、旭化成工業■製のAPR)を周知のフ
ォトリソグラフィー加工によって、第29図(^)およ
び(B)に示すような凹部220 と凸部230を有す
る形状に加工する。
第29図における四部としての丸穴間の距離である凹凸
のピッチ寸法Cは、吐出口5の直径(100μm)のほ
ぼ局に当たる約50μmに設定し、また丸穴の直径寸法
りはさらにその弼に当たる約25μmに設定した。次に
、この支持体210の表面に撥インク液性の表面処理剤
として撥水IA処理剤例えば、信越化学■製のフロロシ
リコン系のにP−801)をスプレーで均一に吹きつけ
た後、この支持体210の表面に接して金属製のスキー
ジ、またはナイフを移動させることにより支持体上の余
分な表面処理剤をかきとる。この状態での表面処理剤の
大部分は支持体210の凹部220内に存在し、一部が
凸部230に残存している。
次に、上述のようにして形成した支持体210に対し2
、第30図に示すように、上方から上述の記録ヘッド1
の吐出口5の周縁部である吐出口面5−1を例えば約2
kg/cm2の圧力で数秒間押しつけると、主として支
持体210の凹部220にある表面処理剤(この時は液
状である)が記録ヘッド1側へ転写される。その後、記
録ヘッド1を約150℃の温度で2時間乾燥させた。こ
うして表面処理剤は記録ヘッド1に強く固着され、記録
ヘットが表面処理される。
その乾燥後、吐出口面5−1を観察したところ、第31
図に示すように、表面処理剤が吐出口5の吐出口面5−
1にのみ、はぼ均一に転写されて、表面処理層14−2
を形成していることが確認された。
比較サンプルの作成 上述の第18実施例と比較するために、支持体として第
16実施例と同じ材料を使い、第32図(A)および(
B) に示すような大きさの凹凸形状のものを形成した
。第32図(A) 、 CB)における丸穴間距離(凹
凸のピッチ)の寸法Cは、吐出口5の口径(約100μ
m)とほぼ同じ寸法の約100μmにし、丸穴直径の寸
法りはその%の約50μmにした。このような形状を有
する支持体に、第16実施例と同様のプロセスで撥イン
ク液性の表面処理剤の層を形成し、記録ヘッド1の吐出
口面を第16実施例と同じように、その支持体の表面に
対して約2kg/cm2の圧力で数秒間押しつけ、表面
処理剤を記録ヘット側へ転写した。なお、その表面処理
剤は第16実施例と同じものを使用した。その後、この
記録ヘットを150℃の温度で2時間乾燥させた。
その乾燥後、吐出口5の周囲を観察したところ、第33
図に示すように、吐出口5の吐出口面5−1の部分には
、表面処理剤が付着していない部分14−4がところど
ころに有り、表面処理剤が均一に転写されているとは言
えない状態であることが確認された。
以上の結果からして、比較サンプルよりも第16実施例
の方が良好な表面処理結果が得られ、支持体210の凹
凸のピッチの大小が表面処理剤の転写の良否に影響があ
ることが判明した。
(第17実施例) 次に5本発明の第17実施例として、上述の第16実施
例と同一材質からなる支持体を用いて、第34図(A)
および(B)に示すような凹凸形状のものを形成した。
第34図(A) 、 (B)の丸穴問題m<凹凸のピッ
チ)の寸法Cは吐出口5の口径の約%に当たる約25μ
mにし、丸穴の直径寸法りはさらにその%の約10〜1
5μmにした。
この支持体の表面に第16実施例と同様な方法で撥イン
ク液性の表面処理剤層を作り、この表面処理剤層に対し
記録ヘット1の吐出口を第16実施例と同様に約2kg
/c+n2の圧力で数秒間押しつけて、表面処理剤を記
録ヘッド側へ転写した。なお、その表面処理剤は第16
実施例と同じものを用いた。
その後、この記録ヘッド1を約150℃の温度で2時間
乾燥させた。その乾燥後、吐出口5の周囲を観察したと
ころ、第31図に示したものとほぼ同様に、均一に表面
処理剤が転写されていることが確認された。
第16.第17の実施例によるサンプル[相]、@と比
較サンプル0.@との比較 以上説明した第17.第18の実施例によるサンプル比
較サンプルについて、実際に記録ヘッド1を駆動させ、
その時の吐出液滴の所定の吐出方向からのずれ角、およ
び連続1時間駆動させた時の不吐出ヘッドの発生個数を
測定した。その結果を、下記の第3表に示した。また、
比較サンプル0として撥インク液性の表面処理剤につい
て未処理の記録ヘッドについてもその結果を合わせて示
した。
まず、未表面処理ヘッドであるサンプル0については、
やはり、インク液が吐出口5の吐出口面5−1に徐々に
付着してくるので、吐出方向のずれが著しく生じ、サン
プル0を20個分測定したところ、最大で15°、最小
で2°、平均で9°の所定の吐出方向からのずれ角が測
定された。また、連続1時間の駆動によって、20個の
サンプル0の内で4個のヘッドが不吐出となった。これ
らの記録ヘッドはいずれも吐出口5の吐出口面5−1の
全面にインクが厚く付着していた。
一方、第16実施例および第17実施例によるサンプル
[相]、@では、第3表に示したように、所定の吐出方
向からのずれ角も非常に小さく、また連続1時間駆動時
においても、吐出口5の吐出口面5−1の部分は全く濡
れておらず、良好な撥インク液性を示し、その結果、不
吐出ヘッドは1個も発生しなかった。
しかし、支持体(転写版)の凹凸の形状・寸法(ピッチ
寸法)が大きいサンプル0では、未表面処理のサンプル
@に比べても何ら改善のあとが見られず、所定の吐出方
向からのずれ角や連続IPf間駆動時の不吐出ヘッドの
発生数も未表面処理サンプル0と大差のない悪い結果と
なった。この原因は、1つには支持体の凹凸のピッチが
大きすぎて、凹部に溜った表面処理剤の量が多すぎたた
めに、表面処理剤の転写時に吐出口5の吐出口面5−1
だけでなく、その表面処理剤の一部が吐出口5の内部に
も入り込むためであり、もう1つには吐出口の口径10
0μmに対して支持体の凹凸のピッチが100μmと大
きすぎるので、凹部には大ユの表面処理剤があるものの
、凸部には表面処理剤がほとんど存在していない部分が
有り、このため、表面処理剤の転写時に吐出口5の吐出
口面5−1に表面処理剤が転写されなかった部分が生じ
、この転写されなかった部分がインクで覆われてしまい
、インクの吐出方向が所定方向より大幅にずれるのでは
ないかと推定される。
以上の実験結果を含めて検討した結果、支持体(転写板
)の表面の凹凸のピッチは、第16および第17実施例
で示したように、吐出口の口径の%以下が好ましいと考
えられる。
(l旦太羞濾) 第35図は本発明の第18実施例による記録ヘッドを示
す。本例の場合は第16実j1例と全く同し方法で記録
ヘッド1に表面処理をしたが、この記録ヘッド1には、
第35図に示すように吐出口面5−1に小さな欠は傷5
−2のあるものである。このような欠は傷のある記録ヘ
ットについての表面処理前のサンプル■と表面処理後の
サンプル■で、所定の吐出方向からのずれ角と連続1時
間駆動時の不吐出ヘッドの発生数について測定した結果
を次の第4表に示した。
\、 第4表から明らかなように、本発明による表面処理加工
前のサンプル0は、ずれ角は3〜16゜(平均9°)と
大きく、連続で1時間駆動させた時の不吐出ヘッドの発
生数は8個であったが、表面処理加工後のサンプル[相
]は、ずれ角がO〜5゜(平均2°)、不吐出ヘッドの
発生数は1個と大幅に改善された。これは、多少の傷や
欠けがあっても、そこの傷等の部分が表面処理剤の塗布
で撥インク液性を有する面となっているので、インクが
吐出に影習を及ぼすほど付着せず、吐出方向がずれるの
を防止しているためと考えられる。
(第19実施例) 本発明の第19実施例として、上述した第1C図〜第1
E図で示したと同様の記録ヘッドを次のように形成した
すなわち、シリコン製の第1の基板lo上に電気熱変換
素子11を設けて液の吐出に利用されるエネルギーを発
生するエネルギー発生体とした。なお、本図に図示して
いないが、この発熱素子11の両端にはこの発熱素子へ
駆動信号を送るための導体配線が設けられている。この
第1の基板lo上に感光性樹脂の硬化膜をラミネートし
た後、周知のフォトリソグラフィーの加工法で、吐出口
14.液路3および液溜15を形成した。さらに、ガラ
ス製の第2の基板16に液供給用の貫通穴(供給孔) 
iaを開口したものを、接着剤17を介して感光性樹脂
の硬化膜による仕切壁12上に積層して接着して、記録
ヘッドを完成した。ここで、矩形型の吐出口14の寸法
は、横(基板面方向)約100μm、縦(基板に垂直方
向)80μmである。
インク液4はインク供給孔18から液溜15へと供給さ
れ、液路3を通って吐出口14から吐出され、液滴とな
って記録媒体(紙)に付着する。その際の吐出のための
圧力の発生は、電気熱変換素子11が急激に加熱されて
、その素子ll上に発生した気泡の圧力によるものであ
る。
以上の工程により形成した記録ヘッドに対して、第16
実施例とまったく同様に表面処理を1tった。
すなわち、支持体の材質、形状よおび凹凸のピッチ寸法
5加工等の条件は第29図(A)および(B)を用いて
説明した第16実施例と同様である。
次に、このように形成した支持体に対し、第36図に示
すように、上方から上述の記録ヘッドの吐出口14を例
えば約2 Kg/cm2の圧力で数秒間押しつけると、
主として支持体の凹部にある処理剤が記録ヘッド側へ転
写された。その後、この記録ヘッドを約150℃の温度
で2時間乾燥させた。その乾燥後、吐出口14の周囲を
観察したところ、第37図に示すように表面処理剤がほ
ぼ均一に吐出口面14−]にのみ付着し、表面処理層1
4−2を形成していることが確認された。
比較サンプル17の作成 上述の第19実施例と比較するために、支持体は第19
実施例と同じ材質のものを用い、第32図(A)および
(B) に示すような寸法の凹凸形状のものを形成した
。ここで、丸穴間距離(凹凸のピッチ)の寸法Cは吐出
口14の口径とほぼ同じ大きさの約1100Atであり
、丸穴直径の寸法りはその172の約50μmである。
このような形状の支持体の表面に第19実施例と同林の
方法で表面処理剤層を形成し、第1C図〜IE図に示す
記録ヘッドの吐出口14を第19実施例と同様に約2に
37cm2の圧力で数秒間、その支持体の表面に押しつ
けて、表面処理剤を記録ヘッド側へ転写した。なお、そ
の表面処理剤は、第19実施例と同様に信越化学工業■
製のKP−801を用いた。この後、この記録ヘッドを
150℃の温度で2時間乾燥させた。
その乾燥後、吐出口面14−1を観察したところ、第3
8図に示すように、吐出口面には、表面処理剤が付着し
ていない部分14−4があり、表面処理が均一に行われ
ているとは、言えない状態であった。
(箋lすq1男) 次に、本発明の第20の実施例として、第1C図〜第1
E図に示す記録ヘッドに、第17実施例で用いたのと同
じ第34図の形状と寸法の支持体(転写版)を用いて、
表面処理剤層を転写し、乾燥させた。
その乾燥後、吐出口の周囲を観察したところ、第37図
に示したものと同様に、均一に表面処理剤が付着してい
ることが確認された。
第19. Mzoの実施例によるサンプル[相]、[株
]と比較サンプルO1[相]との比較結果 以上説明した第19および第20の実施例によるサンプ
ル[株]、[株]と比較サンプルOについて、実際に記
録ヘッドを駆動させ、その時の吐出液滴の所定の吐出方
向からのずれ角および、連続1時間駆動させた時の不吐
出ヘッドの発生数を観測した。その結果を、下記の第5
表に示した。また、比較サンプル[株]として、表面処
理剤について未処理の記録ヘッドについてもその結果を
併せて示した。
以上の結果から、第1C図〜IE図に示すような記録ヘ
ッドにおいても、本発明が好適に適用できることが確認
された。すなわち、まず、未処理ヘッドである比較サン
プル[相]については、やはりインクが、吐出口14の
外周部、特にインクに最も濡れ易いガラスの部分に徐々
に付着してくるので、インクの吐出方向のずれが著しく
生じ、20個のサンプルで測定したところ、最大で20
゛、最小で2゛、平均で11’の所定の吐出方向からの
ずれ角力貸則足された。また、連続1時間の駆動によっ
てサンプル[相]の20個の内で4個の記録ヘッドが不
吐出となった。これらの記録ヘッドはいずれも吐出口1
4の外周部の全面にインクが厚く付着していた。
一方、第19実施例によるサンプル[相]および第20
実施例によるサンプル[相]では、第5表に示したよう
に、所定の吐出方向からのずれ角も非常に小さく、また
連続1時間駆動時においても、吐出口14の外周部の部
分は全く漏れておらず、良好な撥インク液性を示し、そ
の結果、不吐出ヘッドは1個も発生しなかった。
しかし、支持体の凹凸の形状寸法のみが異なるサンプル
Oでは、未表面処理のサンプル[相]に比べて、何ら改
善のあとが見られず、所定の吐出方向からのずれ角や、
連続1時間駆動時の不吐出ヘッドの発生数も未表面処理
サンプル[相]と大差のない悪い結果となった。
以上説明したように、本発明の第16〜第20実施例に
よれば、インクジェット記録ヘッドの吐出口面の表面処
理方法において、記録ヘットのインク吐出口の口径のl
/2以下の表面の凹凸のピッチをもつ支持体表面に表面
処理剤の薄層を形成し、その薄層をインクジェット記録
ヘッドの吐出口面へ転写処理することによって、吐出口
面のみh月旦インク液性の面となるようにしたので、イ
ンクの吐出方向のずれのない常時安定したインクの吐出
が行え、記録印字品位の向上が得られる。
また、本実施例によれば表面処理方法が簡単なため、非
常に容易に低コストで記録ヘッドを製造することが可能
である。さらに、本実施例によれは、インク吐出口近傍
に多少の傷や欠けがあっても、吐出方向のずれを矯正す
ることが可能であり、記録ヘットの歩留り向上に対して
も大きな効果が得られる。
(第21の実施例) 本発明の第21の実施例として、上述の第ic図〜第1
E図で示したと同様の記録ヘッド20に対し以下のよう
な表面処理を施す。まず、支持体として、所定の表面粗
さを持つ型によって形成された弾性体であるシリコーン
ゴム板(S)18410 [商品名、東し@製])を用
意する。この支持体表面の粗さrを0.3 μm、記録
ヘッド20の吐出口面14−1の粗さRを1μmとした
。次に、この支持体を第13の実施例で用いたものと同
じ表面処理剤の中に10分以上浸漬し膨潤させる。
その後、支持体210を大気中に取り出し、放置するこ
とにより膨潤していたものが元の状態に戻り、第39図
(A) 、 (B) 、 (C) に示すような凹凸の
表面に表面処理剤の均一な薄層ができた。この支持体2
10に第39図(A) 、 (B) 、 (C)に示す
転写プロセスで、上述の記録ヘッド20の吐出口に処理
剤を転写させる。これにより処理剤が吐出口内面へ回り
込むことがなく、吐出口外表面にのみ確実に撥水処理が
施された。
(第22実施例) 本発明の第22の実施例として、上述の第1八図。
第1B図で示したと同様の記録ヘッドlに対して以下の
ような表面処理を施す。まず、支持体として、所定の表
面粗さを持つ型によって形成された、弾性体であるシリ
コーンゴムの転写板(例えば、5H84111商品名)
を用意する。この支持体表面の凹凸のピッチCは記録へ
ラド1の吐出口5の口径(100μm)のほぼ局に当る
約25μmに設定した。またその凹凸の高低差rは3μ
mに設定した。
次に、この転写板を第13実施例と同じ撥インク液性の
表面処理剤の中に10分以上浸漬し膨潤させた。その後
、この転写板を大気中に取り出して放置することにより
、膨潤していたものが元の状態に戻り、支持体の表面に
処理剤の均一な薄層を形成した。
この支持体に上述の記録ヘッド1の吐出口を押し付ける
後述する第40図(A)、  (B)、  (CI  
に示した転写プロセスと同様なプロセスにより、表面処
理剤を記録ヘッドの吐出口面に転写させる。これにより
、表面処理剤が吐出口の内面へ廻り込むことがなく、吐
出口の外表面にのみ確実に表面処理が施される。
また、第1C図〜第1E図に示すように吐出口周縁部が
2種以上の異種材料で形成されている記録ヘットにも上
述の第22実施例と同様な条件で適用できる。すなわち
、支持体2]θ上への表面処理剤の薄層の形成方法は上
述した通りであり、その転写のプロセスは第40図(A
) 、 (B) 、 ((:)に示す通りである。
以上の第22の実施例によれば、支持体として用いられ
た弾性体の表面が、r=3μmの凹凸を車にもつだけで
なく、そのピッチをも吐出口の口径の弼以下としたので
、吐出口の内側への表面処理剤のまわり込みを防止し、
均一な表面処理を行うことができた。
(箪1すibN側) 本発明の第23の実施例として、上述の第1C図〜第1
E図で示したと同様の構成の記録ヘッドであって、例え
ばダイヤモンドブレードにより切断し、且つその切断面
を研磨剤粒径8μmのもので微細な凹凸(高低差5μm
)を有する梨地面に形成した吐出口面を有する記録ヘッ
ドを用意する。この記録ヘッドの吐出口面に表面処理剤
を転写するため、凹凸の高低差0.5μm、そのピッチ
を吐出口の口径の%以下とした膨潤剤の転写板を支持体
として用いて、第22実施例と同様に支持体上に表面処
理剤の薄層を形成し、上述の第40図(Δ) 、 (B
) 。
(C)に示す転写プロセスにより記録ヘッドへの表面処
理剤の転写を行なう。
これにより、梨地上の粗面とした吐出口面によって表面
処理剤がその粗面の細かい凹部に把持される形態となり
、表面処理剤の剥離を防止することができ、さらに、プ
リンター上でのゴムブレード擦りに対しても剥離しにく
くなる。
(第24実施例) 本発明の第24の実施例として、弾性体である感光性不
飽和ポリエステル(例えば、旭化成工業■製へPII)
の表面を周知のフォトリソグラフィー加工によって、細
かな多孔質体の形状にした支持体(転写版)を用意する
。このとき、支持体の孔部の直径の平均は、吐出口の局
である。
また、この支持体の多孔質面上に凹凸を形成し、その第
29図における丸穴間距離の寸法Cを、インク吐出口の
口径のほぼ%に設定した。つぎに、この支持体の裏面に
ガラス板などをあてて、撥インク液性の表面処理剤を支
持体の多孔質体に均一に、例えばスプレーなどで塗布す
る。
このあと、支持体の表面に金属製のスキージ、またはナ
イフを当てて移動させることにより支持体上の余分な表
面処理剤をかきとる。この状態での表面処理剤の大部分
は、支持体の孔部に大部分が存在し、一部が孔部以外の
ところに残存している。
次に、上述のようにして形成した支持体に対して上述し
た第16実施例、第17実施例と同じように、記録ヘッ
ドを上方から軽く押しつけるようにして、表面処理剤を
転写する。なお表面処理剤の転写後の反応硬化処理につ
いては第16.第17実施例と同様である。
このように、支持体の多孔質部の凹凸のピッチを吐出口
の坏、或いはそれより小さくするようにしたので、処理
剤の吐出口内面への廻り込みがより一層解消され、吐出
口の属或いはそれより小さな孔部により連続した均一な
表面処理が行われtqる。
以上述べた実施例では、支持体(転写版)に感光性不飽
和ポリエステル樹脂を用いたもので説明したが、本発明
はこれに限定されるものではなく、支持体には、感光性
のものであれば、他にも例えば感光性ポリアミドや感光
性ゴムも勿論使用可能であるし、また感光性材料ではな
く、通常の樹脂材料に機械加工によって一定の表面の粗
さを形成したり、さらに、一定の表面粗さをもつ型によ
って支持体を形成することも勿論可能である。
また、支持体上の凹凸の形状は上述した本発明の第16
〜第24実施例のような丸凹に限らず、波形等の他の形
状も適用できる。
また、表面処理を施した記録ヘッドは、1本のガラスノ
ズルや2個の口をもつヘッドだけでなく、ノズルを数百
〜数千程多数並べたマルチノズルでも同様に本発明の表
面処理方法で処理可能であり、その応用範囲は広い。
本発明の第6の好適な実施態様は、ブレードによるワイ
ピングで表面処理層が摩耗したり、剥がれたりしてその
撥インク特性が劣下するのを防ぐための構成である。す
なわち、記録ヘッドの吐出口面の全面に表面処理層を形
成するのではなく、ある特定の面積比で部分的に表面処
理するものである。このほうがかえって表面処理層の耐
久性を増し、良好な撥インク性を安定して示すことを本
発明者等は見い出した。
(1旦去源」) 本発明の第25の実施例では、第1c図〜第1.E図に
示した形態の記録ヘッドを以下のようにして作製した。
まず、シリコン製の第1基板10上に吐出エネルギー発
生手段として電気熱変換素子+1を設け、図示はしない
がこの電気熱変換素子IIの両端にインク吐出信号を送
るための導体配線を配設した。この第1基板工0上に感
光性樹脂のフィルムをラミネートした後、フォトリソグ
ラフィー工法で吐出口14.液路13および液溜15を
形成した。さらに、インクの供給孔18を開けたガラス
製の第2基板16を接着層17を介して感光性樹脂の硬
化膜による仕切壁12上に積層して接着し、切断して吐
出面14−1を形成し、第1C図〜第1E図に示す形態
の記録ヘッドを得た。
そこで、次に、上述したような記録ヘットに対して以下
のような表面処理を行った。まず、支持体として感光性
不飽和ポリエステル樹脂、具体的には旭化成工業■製の
APR(商品名)を周知のフォトリソグラフィーの技術
によって概略第41A図および第418図に示すような
形態に加工した。すなわち、その支持体の表面にはこれ
らの図に示すように円形の凸部Sが設けらけていて、そ
の横方向および縦方向の間隔AおよびBは吐出口面積を
正方形に換算した場合の一辺の屑、また、その凸部Sの
面積を所定面積(AXB)に対して60%とした。
この支持体に、表面処理剤として、信越化学■製のフロ
ロシリコン系のMP−801(商品名)の濃度0.01
wtを含むダイフロンS3の溶媒を均一にスプレーで吹
きつけ5分間乾燥した。ついで、この支持体に、上述の
記録ヘッドの吐出口面14−1を約2kg/cm2の圧
力で数秒間押しつけ、支持体の凸部Sを介して処理剤を
ヘッド側に転写し、しかる後にヘッドを150℃で2時
間乾燥させた(サンプルの)。
同様に、上述した方法で、凸部SをAXBの70%の面
積比(サンプル@) 、 aO%の面積比(サンプル@
) 、 90%の面積比(サンプルの)まで、すなわち
面積(AXB)の10%刻みの面積増加率で形成した支
持体に、上述したと同様の表面処理剤の層を形成し、こ
れをヘッド吐出口面14−1に転写して第42図に示す
ような島状の表面処理層を有す記録ヘッドを得た。なお
、第42図において、50はこのようにして転写形成さ
れた表面処理剤の島状付着部であり、支持体上のSと実
質的に同形状のものである。
比較サンプル[相]の作成 ついで、上述の様な方法で凸部SをAXBの50%とし
た支持体から記録ヘッドに同様な転写を行い、150℃
で2時間乾燥させた。
比較サンプル[相]の作成 また、上述の記録ヘッドの液路から吐出口14にかけて
純水を充填し、処理液(KP−801,信越化学■製)
の中に記録ヘッドの吐出口面を2〜3秒浸漬し、その後
に充填に使用した純水を抜き取り、このヘッドを150
℃で2時間乾燥させた。従って、この場合の乾燥後の吐
出口面には表面処理剤が全面に塗布されたことになる。
次に、以上の第25実施例によるサンプル0〜0、およ
び比較サンプル[相]、@について撥水処理面の耐久性
を確認するため、第43A図のように撥水剤の付着部5
0を形成した吐出口面14−1に対し、第438図に示
すようにしてゴムブレード27で数千回のワイビンクを
行った後の印字状態を確認し、第6表に示すような結果
を得た。
すなわち、第25実施例において吐出口面の所定面積A
XBに対するそのうちの表面処理された部分の面積が6
0%以上の場合に、実使用上問題のないレベルを示し、
かつワイピング10000回後においても初期とほぼ同
等の印字状態を保つという予期しなかった効果があるこ
とが判明した。
また、サンプル[相]においてはワイピング回数ととも
に吐出口14のエッヂ部(ぶち)で発生した表面処理層
の剥離、或いは表面処理層の吐出口内方へのずれがひい
ては印字不良のレベルまで印字品位を劣化させることが
分った。
第44A図〜第44C図は上述のようにしてワイピング
をr、 a a a a回行った後のインクの付着状態
を示し、サンプルOでは第44A図に示すように吐出口
面14−1の吐出口14周縁近傍に吐出に影響がない程
度のインク42の付着が若干見受けられたが、表面処理
面積比80%のサンプル■では第44B図に示すように
殆んどインク4の付着が見受けられない良好な状態を示
し、一方サンプル[相]では第44C図に示すように表
面処理層のはがれによって特に第2基板16から吐出口
6の周縁部にかけて広くインク4が付着した。
(第26実施例) 次いで、本発明の第26の実施例について説明する。
本例では、吐出口面の粗さ(凹部と凸部の平均高低差)
Rを3μmの均一な梨地状の凹凸面を有する記録ヘッド
を作製し、以下の方法で表面処理層を形成した。まず、
支持体として弾性体である感光性不飽和ポリエステル(
例えば、旭化成工業■製の八PR(商品名))を周知の
フォトリソグラフィー工法によって第45A図および第
4゛5B図に示すような形状に加工する6すなわち、そ
の支持体の表面にはこれらの図に示すように、円形の凸
部Sが設けられていて、その横方向および縦方向の間隔
AおよびBは吐出口14の一辺の長さの屑、また、その
凸部Sによる表面処理面積比を所定面積AXBに対して
60%とした。
この支持体に、表面処理剤として、信越化学■製のフロ
ロシリコン系のにp−aol(商品名)の濃度0.0I
*tを含むダイフロンS3の溶媒を均一にスプレーで吹
きつけ、5分間乾燥した。次いで、この支持体に、上述
の記録ヘッドの吐出口面14−1を約2kg/c+n2
の圧力で数秒間押しつけ、支持体の凸部Sを介して表面
処理剤をヘッド側に転写し、しかる後にヘッドを150
℃で2時間乾燥させて表面処理をした(第46図参照)
。なお、さらにここでは凸部Sによる表面処理面積比を
所定面積AXBの70%から90%まで、すなわちAx
Bに対して10%刻みの凸部面積比で形成した支持体上
に上述したと同様の表面処理剤の薄層を形成し、ヘッド
の吐出口面14−1に転写を行フて表面処理した記録ヘ
ッドを得た(サンプル0−0)。
比較サンプルの作成 次いで、上述したものと同様な方法で凸部Sによる表面
処理面積比を所定面積AXBの50%とした支持体から
記録ヘッドの吐出口面に同様に転写を行い、150℃で
2時間乾燥させて表面処理を行い、第47図のような吐
出口面を有するヘッドのサンプルを作成した(サンプル
O)。
次に5以上のサンプル0〜0について表面処理被覆層の
耐久性を確認するため表面処理層を形成した吐出口面1
4−1に対し、第43B図に示すようにしてゴムブレー
ド15でワイピングを行った後の印字状態を確認した。
その結果を第7表に示した。
(策又りjtiei側) 次いで、本発明の第27実施例について説明する。
本例では第26実施例のものと同様な記録ヘットに対し
、以下のような表面処理を行った。
まず、支持体として、弾性体である感光性不飽和ポリエ
ステル(例えば、旭化成工業■製のAPR(商品名))
を周知のフォトリソグラフィーの技術によって第48A
図および第488図に示すような形状に加工した。すな
わち、その支持体410の表面にはこれらの図に示すよ
うに円型の凹部SSが設けられていて、その横方向およ
び縦方向の間隔AおよびBは吐出口14の一辺の長さの
届、また、その凹部りの面積を所定面積AXBの60%
とした。
この支持体410に表面処理剤として信越化学■製のフ
ロロシリコン系のにP−801(商品名)の濃度0.0
1wtを含むダイフロンS3の溶媒を均一にスプレーで
吹き付けた後、その表面に金属製のスキージ、またはナ
イフを移動させて、転写板上の余分な処理剤をかきとる
。この状態での処理剤の大部分は転写板17の凹部55
内に存在し、ごく一部が凸部に残存していると推定され
る。
次に、上述のようにして形成した支持体に対し、第49
図に示すように上述の記録ヘッド20の吐出口面14−
1を例えば約2kg/cm’の圧力で数秒間押しつけて
、主として支持体410の凹部SSにある表面処理剤(
液状)を記録ヘット側に転写した。その後、ヘッド20
を約150℃の温度で2時間乾燥させて、表面処理層を
記録ヘッド20に強く固着させて表面処理を行った(サ
ンプルQ)。
また、以上のような方法で凹部SSの所定面積AxBに
対する表面処理面積比を90%とした支持体4101に
上述したと同様の表面処理剤の薄層を形成し、ヘッドの
吐出口面14−1に転写を行って前述した第42図に示
したものと実質的に同様な吐出口面が表面処理された記
録ヘッドを作成した(サンプル○)。なお、第49図に
おいて、SSは凹部であり、表面処理剤が島状に存在し
ている。
比較サンプルの作成 次いで、同様な方法で凹部SSの表面処理面積比を50
%として支持体から記録ヘッドに同様な転写を行い、1
50℃で2時間乾燥させた(サンプルO)。
すなわち、第8表に示すように、サンプル◎、0では良
好な状態が得られた。しかしサンプル0.0に比べ、サ
ンプル0による記録ヘッドはゴムブレードでワイピング
を繰り返すにつれて印字品位が低下し続けていることが
分かった。
(第28実施例) 次いで、本発明の第28実施例について説明する。
本例では、記録ヘッド2oに対し、以下のような表面処
理を行った。
まず、平滑な表面を持つ支持体410の表面に表面処理
剤として信越化学■製のフロロシリコン系の撥インク液
処理剤KP−801(商品名)の濃度0.01wtを含
むグイフロンS3を溶媒とした溶液を均一にスプレーで
吹き付けた後、この支持体の表面に金属性のスキージ、
またはナイフをかるく移動させて、支持体上の余分な撥
インク処理剤をかきとり、均一な薄層を形成し外。
これとは別・に、周知のフォトリソグラフィーの技術と
、メツキ技術によって、第50図に示すような薄い(膜
厚が例えば2μffi〜5μm)のNiにッケル)メツ
キスクリーン510を作製した。すなわち、このスクリ
ーン510には、第50図に示すような丸孔SGが設け
られていて、その丸孔SGの横方向および縦方向の間隔
AおよびBは吐出口14の一辺の%とし、またその丸孔
SGの面積を所定面積A×Bの60%とした。
このスクリーン510を上記の表面処理剤を塗布した支
持体410の表面上に置き、しかる後、第51図に示す
ように、上方から上述の記録ヘッドの吐出口面14−1
を例えば約2kg/cm2の圧力で数秒間押し付けると
、支持体410の表面上の表面処理剤(液状)がスクリ
ーン510の孔を介して記録ヘッドの吐出面14−1へ
転写される。
その後、記録ヘッド20を約150℃の温度で2時間乾
燥させると、表面処理剤は記録ヘッド20に強く固着さ
れる。
それを乾燥した後、吐出口の周囲を観察したところ、第
52図に示すように、表面処理剤が吐出口面14−1に
のみ、はぼ均一に分布して付着し、島状の表面処理層5
0を形成している記録ヘッドが作成された(サンプル○
)。
上記と同様の方法で丸孔SGの面積比を70%から90
%まで、すなわち所定面積AXBに対し10%刻みに面
積を変えて形成したスクリーン51Oを用い、上述した
と同様の表面処理剤によって薄層を形成し、ヘッドの吐
出口面14−1に転写を行って第42図に示すのと実質
的に同様な吐出口面が表面処理された記録ヘッドを得た
(サンプル○、○。
O)。
比較サンプルの作成 次いで、上述と同様な方法で丸孔SGの面積比を50%
として支持体から記録ヘッドに同様な転写を行い、15
0℃で2時間乾燥させた(サンプルO)。
次に、表面処理層の耐久性を確認するため第52図のよ
うに表面処理剤の島状付着部50を形成した吐出口面1
4−1に対し、ゴムブレードでワイピングを行った後の
印字状態を確認し、第9表に示すような結果を得た。
すなわち、第9表に示されているような結果より吐出口
面の表面処理部の面積比が60%以上のサンプル0〜O
は実使用上問題のないレベルを示し、かつワイピング1
0000回後においても初期とほぼ同等の印字状態を保
つことが確認できた。
また、比較サンプルOにおいてはワイピング回数ととも
に吐出口のエッチ部で発生した表面処理層の剥離、ある
いは表面処理層の吐出口より内方へのずれが、ひいては
印字不良のレベルまで印字品位を劣化させることが分っ
た。
以上第25〜28実施例では支持体として弾性体を用い
たが、他にも前述した実施例のようにして表面処理剤に
よって膨潤させて用いる膨潤体、または所定の孔径の多
孔質体を用いて連続的に表面処理を行うこともできた。
この場合には、さらに均一な表面処理された記録ヘッド
を連続的に大量生産することができた。
(第29実施例) 次に、本発明の第29の実施例を説明する。
本例に用いる記録ヘッドとしては吐出口面の表面粗さを
得るためにまず、ヘッドの切削加工に用いるダイヤモン
ド切断砥石のダイヤ粒径を10μmから30μmの範囲
内にあるものを使用して、平均高低差Rが0.5μmか
ら3μ0までの均一な梨地状の凹凸を吐出口面に形成し
た。
次に、支持体を以下のように作成した。
転写を行う支持体としての感光性不飽和ポリエステル樹
脂の板、具体的には旭化成工業■製のAPR(商品名)
を周知のフォトリソグラフィーの技術によって前出の第
41A図および第41B図に示すのと同様な形態に加工
した。その詳細な説明は前述した通りなので、ここでは
省略する。
次に、この硬化した支持体に対して酸素プラズマ(02
1mmt(g、RF50W、 5分)を施い表面に若干
微細な凹凸を形成した。この表面粗さを測定したところ
、凹部と凸部の平均高低差rは約0.1μm程度で凹凸
のピッチは吐出口の口径の局以下であった。これを第5
3図に示した。
この支持体に表面処理剤として、信越化学■製のフロロ
シリコン系の撥水処理剤にP−801(商品名)の濃度
0.01wtを含むグイフロンS3溶媒を均一にスプレ
ーで吹きつけ、5分間乾燥した。ついで、この支持体に
、上述の記録ヘットの吐出口面を約2kg/cm2の圧
力で数秒間押しつけ、支持体の凸部Sを介して表面処理
剤をヘッド側に転写し、しかる後ヘツドを150℃で2
時間乾燥させた。その結果、第54図に示すような表面
処理剤の付着した記録ヘッドが得られた。50が島状に
転写・付着した撥インク剤である。
以上説明したように、第29実施例によれば、吐出口が
設けられている吐出口面の少なくとも吐出口の周縁部を
微細な凹凸を有する梨地面となし、その梨地となした吐
出口面に表面処理剤を部分的に表面処理したことによっ
て、ゴムブレードのワイピングによる表面処理層の剥離
を防止でき、長期間にわたって常に安定した吐出が行え
、記録印字品位の高い吐出ヘッドが得られるようになっ
た。また吐出口面は、鏡面加工に比べて簡単に所望の凹
凸を有する梨地面を形成できるので、極めて容易に低コ
ストで記録ヘッドの吐出口面処理を実施することが可能
となった。
さらに、表面処理剤の転写に用いられる支持体の表面凹
凸のピッチが吐出口寸法の局以下の寸法を有する程度で
可能であるので、支持体作製が非常に簡便となる。また
さらに別の効果として、表面処理層は表面処理を行うべ
き領域全体の面積に対して60%以上の面積であれば良
好であるので、製造上の管理幅が広く、極めて容易に、
かつ非常に効果的な吐出面の表面処理ができる。
本第29実施例では本発明による他の実施例よりもさら
に表面処理剤の耐久性が向上した。
(1旦叉皇」) 本実施例では上述した他の実施例と同様な記録ヘッドに
対して以下のように表面処理を行りた。
表面処理剤として前出のKP−801をエタノール(分
散媒)に分散させKP−8011Xwtエタノール99
零wtの分散液を作った。
また転写支持体としてのシリコーンゴム板(厚さ0.5
+nm )を用意し、上記の分散液をよく攪拌して直ち
にスピンコードした。そして、シリコーンゴム板上に点
々と島状に不規則な表面処理剤の層を形成した支持体を
用いて、記録ヘッドの吐出口面に転写を行い、上述した
ように60〜90%面積比で表面処理を行った。
以上の第25〜第29実施例では最も好ましい例として
表面処理すべき部分に相当する支持体上の表面処理剤の
薄層の形状を円、又は円状に類似したものとしたが、本
第30実施例のように不規則な形状のもの、多角形状の
ものを不規則に、或いは規則的に表面処理するなどして
も所望の効果が得られた。
以上説明したように、第25〜第30実施例によれば、
吐出口面の少なくともオリフィスの周縁部に表面処理層
を実質的に均等に分散させて形成し、その付着部の面積
を周縁部面積の60%〜90%の範囲内としたことによ
って、ゴムブレードのワイピングなどによる表面処理層
の剥離を防止でき、長期間にわたって常に安定した吐出
が行え、高品位の記録が得られるインクジェット記録ヘ
ッドを提供することが可能となり、しかも極めて容易な
製造過程で製造することが可能となった。
以上、各実施例をもって本発明の詳細な説明した。本発
明の適用される記録ヘッドとしては、具体例として説明
した他にも、電気熱変換体の発熱面に対して交差する方
向にインクを吐出させるいわゆるフェイスシュータ−と
呼ばれるタイプや、フルラインタイプの長尺ヘッドや、
インクタンクを一体的に具えたディスポーザブルタイプ
、空気流を付加的に利用するタイプ等のすべてのインク
ジェット記録ヘッドに通用できる。
従って、吐出口面の形状も平面に限らず曲面であっても
よい。
また、本発明の各実施例で用いられた吐出口面、支持体
9表面処理剤等の形状、材料等は上述の実施例以外の組
み合わせの中で適宜選択することで、よりよい効果が得
られるものである。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、次の様な効果が
得られる。
(1)インクが吐出する吐出口が設けられる吐出口面の
少なくとも吐出口の周縁部を微細な凹凸を有する梨地状
の面となし、その梨地状となした吐出口面に表面処理剤
を表面処理するようにしたので、梨地状の面の凹部に表
面処理剤が把持される形態となりそのためゴムブレード
のワイピングによる表面処理層の剥離を防止でき、長期
間に渡って常に安定した吐出が行なえ、記録印字品位の
高い吐出ヘッドが得られる。
(2)多孔質体に表面処理剤を含浸させ、その表面にイ
ンクジェット記録ヘッドの吐出口面を接触させて、表面
処理剤を吐出口面に転写するようにしたので、均一に表
面処理剤を、吐出口面のみに付着させることができ、し
かも表面処理剤がオリフィス内部にまわり込むのを最大
限防止することができる。
(3)表面粗さRが例えば5μm〜10μmの梨地状の
吐出口面に、多孔質体を介して表面処理剤を転写するよ
うにしたので、記録ヘッドの表面処理方法として、連続
して均一に表面処理が行えるだけでなく、表面処理層の
剥離を防止する為の密着性を高めることができる。
(4)表面処理剤によって膨潤する材質である支持体の
表面に表面処理剤の薄膜を均一に形成し、その薄膜をイ
ンクジェット記録ヘッドの吐出口面に転写処理するよう
にしたので、インク吐出口面(周縁部)のみが、溌イン
ク液性の面となり、そのため吐出方向のずれのない常時
安定したインクの吐出が行なえ、記録印字品位が向上す
る。
また、本発明のこの処理方法は簡単であるので非常に容
易に低コストでインクジェット記録ヘッドを製造するこ
とが可能となる。
また、その表面処理方法によって得られたインクジェッ
ト記録ヘッドにより常時、方向の安定したインク吐出を
実施することができ、特に高速記録用のインクジェット
記録ヘッドを得るに好適であり、また、その方法が簡単
であるために、廉価で製作できるという利点があり、大
量生産に極めて良好に適用できる。
(5)記録ヘッドのインク吐出口の口径の%以下の表面
の凹凸のピッチをもつ支持体表面に表面処理剤の薄層を
形成し、その薄層をインクジェット記録ヘッドの吐出口
面へ転写処理することによって、吐出口面のみが撥イン
ク液性の面となるようにしたので、インクの吐出方向の
ずれのない常時安定したインクの吐出が行え、記録印字
品位の向上が得られる。また、この表面処理方法では、
表面処理工程が簡単なため、非常に容易に低コストで記
録ヘッドを製造することが可能である。さらにまた、イ
ンク吐出口近傍に多少の傷や欠けがあっても、吐出方向
のずれを矯正することが可能であり、記録ヘッドの歩留
り向上に対しても大きな効果が得られる。
(6)支持体として用いられた弾性体の表面が例えばr
=3μmの凹凸を単にもつだけでなく、そのピッチをも
吐出口の口径の%以下とすることにより、吐出口の内側
への表面処理剤のまわり込みを防止し、均一な表面処理
を行うことができる。すなわち、支持体の多孔質部の凹
凸のピッチを吐出口のy2、或いはそれより小ざくする
ようにすることにより、処理剤の吐出口内面への廻り込
みがより一層解消され、吐出口の%或いはそれより小さ
な孔部により連続した均一な表面処理が行われ得る。
(7)吐出口面の少なくとも吐出口の周縁部に表面処理
層を実質的に分散させて形成し、その付着部の面積を周
縁部面積の60%〜90%の範囲内とすることにより、
ゴムブレードのワイピングなどによる表面処理層の剥離
を防止でき、長期間にわたフて常に安定した吐出が行え
、高品位の記録が得られる。しかも極めて容易な製造過
程で製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第Jへ図、第1B図、第1C図、第1D図、第1E図は
本発明の適用可能なインクジェット記録ヘッドの模式図
、 第2A図、第2B図はインフジエラ1−記録ヘッドのイ
ンク吐出状態を説明する為の模式図、第3図は木発明の
通用可能なインクジェット記録装置の模式図、 第4図は木発明の適用可能なインクジェット記録ヘッド
の吐出口面を示す模式的正面図、第5図は本発明による
インクジェット記録ヘッドの製造工程を説明する為の模
式図、 第6図、第7図は本発明による表面処理を説明する為の
模式的断面図、 第8図、第9図は本発明による表面処理を説明する為の
模式的正面図、 第10図は従来の表面処理を説明する為の模式的正面図
、 第11A図、第118図は本発明による表面処理を説明
する為の模式図、 第12A図、第12B図は本発明による表面処理を説明
する為の模式図、 第13A図、第13B図は本発明による表面処理を説明
する為の模式図、 第14A図、第14B図は本発明による表面処理を説明
する為の模式図、 第15A図は本発明による記録ヘッドのメニスカスの状
態を説明する為の模式的断面図、第15B図は従来の記
録ヘットのメニスカスの状態を説明する為の模式的断面
図、 第16図は本発明による表面処理を説明する為の模式図
、 第17図は本発明による表面処理を説明する為の記録ヘ
ッドの模式的断面図、 第18図(A) 、 (B)は本発明による表面処理を
説明する為の模式図、 第19図(A) 、 CB) 、 (C)は本発明によ
る表面処理を説明する為の模式図、 第20図(A) 、 (B) 、 (C)は本発明によ
る表面処理を説明する為の模式図、 第21図は本発明による表面処理を説明する為の記録ヘ
ッドの模式的断面図、 第22八図、第22B図は本発明による表面処理を説明
する為の模式図、 第23図は本発明による表面処理を説明する為の記録ヘ
ッドの模式的断面図、 ラドの模式的断面図、 第25図は本発明による表面処理を説明する為の記録ヘ
ッドの模式的斜視図、 第26A図、第26B図は本発明による表面処理を説明
する為の模式図、 第27図は本発明による表面処理を説明する為の記録ヘ
ッドの模式的断面図、 第29図(^) 、 (B)は本発明による表面処理に
用いられる支持体を説明する為の模式図、 第30図は本発明による表面処理を説明する為の模式図
、 第31図は本発明による表面処理を説明する為の記録ヘ
ッドの模式図、 第32図(A) 、 (B)は本発明による表面処理に
用いられる支持体を説明する為の模式図、 第33図は表面処理不良の記録ヘッドを示す模式第34
図(A) 、 (B)は本発明による表面処理に用いら
れる支持体を説明する為の模式図、 第35図はキズのある記録ヘッドを示す模式第36図は
本発明による表面処理に用いられる支持体を説明する為
の模式図、 第37図は本発明による表面処理を行った記録ヘッドを
示す模式図、 第38図は比較例による表面処理を行った記録ヘッドを
示す模式図、 第39図(Δ) 、 (B) 、 (C)は本発明によ
る表面処理を説明する為の模式図、 第40図(A) 、 (B) 、 (C)は本発明によ
る表面処理を説明する為の模式図、 第41A図、第41B図は本発明による表面処理に用い
られる支持体を説明する為の模式図、第42図は本発明
による表面処理を施した記録ヘッドを示す模式的正面図
、 第43A図、第43B図は本発明による表面処理7を示
す為の模式図、 第44A図、第44B図、第44C図は本発明と従来の
表面処理を説明する為の模式図、 第45A図、第458図は本発明による表面処理に用い
られる支持体を説明する為の模式図、第46図は本発明
の表面処理を説明する為の模式第47図は比較例の表面
処理を説明する為の模式図、 第48A図、第48B図は本発明による表面処理に用い
られる支持体を説明する為の模式図、第49図□第50
図は本発明による表面処理に用いられる支持体を説明す
る為の模式図、 第51図は本発明による表面処理に用いられる支持体を
説明する為の模式図、 第52図は本発明の表面処理を説明する為の模式第53
図は本発明の表面処理を説明する為の支持体の模式図、 第54図は本発明の表面処理を説明する為の模式的1面
図である。 1.20・・・記録ヘッド、 2.13・・・液路、 3・・・本体、 4・・・インク、 5.14・・・吐出口、 5−1.14−1・・・吐出口面、 5−2・・・欠は傷、 6・・・圧電素子、 7・・・チューブ、 10・・・第1の基板、 11・・・電気熱変換素子、 12・・・仕切壁部、 14−2・・・表面処理層、 14−3・・・表面処理剤の薄膜層、 14−4・・・表面処理剤が付着していない部分、15
−・・液溜、 16・・・第2の基盤、 17・・・接着層、 18・・・供給孔、 25・・・ダイヤモンド切断砥石、 第1c図 26・・・スライシングマシン、 27・・・ゴムブレード、 30・・・表面処理剤、 50・・・島状付着部、 200.210,410・・・支持体、211・・・支
持体の表面、 220・・・凹部、 230・・・凸部、 510・・・スクリーン。 第2B図 第5図 第4 図 第118図 第128図 第14B図 第13B図 第15A図 第15B図 紋塗 第16図 第18図 第17図 第19図 第20図 第21図 第24図 第268図 第25図 第32図 第30図 第31図 第33図 第34図 第35図 第37図 第38図 第36図 第42図 第41A図 第418図 第53図 第43B図 −ゝ−10 第47図 第458図 第48B図 第49図 第50図 第51 図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)液路と連通する吐出口からインクを吐出させて記録
    を行うインクジェット記録ヘッドの表面処理方法におい
    て、 吐出口を有する面を微細な凹凸を形成し、凹凸の形成さ
    れた前記吐出口を有する面に対して撥インク液性の表面
    処理を行うことを特徴とするインクジェット記録ヘッド
    の表面処理方法。 2)前記表面処理は、支持体上に準備された表面処理剤
    を前記吐出口を有する面に転写することを特徴とする請
    求項1に記載のインクジェット記録ヘッドの表面処理方
    法。 3)前記凹凸の高低差の平均が0.5〜10μmである
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録
    ヘッドの表面処理方法。 4)前記吐出口を有する面は、少なくとも2つの異なる
    材料で形成されていることを特徴とする請求項1に記載
    のインクジェット記録ヘッドの表面処理方法。 5)前記記録ヘッドは熱エネルギーを利用して液滴を形
    成することを特徴とする請求項1に記載のインクジェッ
    ト記録ヘッドの表面処理方法。 6)液路と連通する吐出口からインク液を吐出させて記
    録を行うインクジェット記録ヘッドの表面処理方法にお
    いて、 多孔質体を含む支持体に表面処理剤を含浸させ、 前記支持体の表面に前記記録ヘッドの吐出口を有する面
    を接触させて、撥インク液性の表面処理を行うことを特
    徴とするインクジェット記録ヘッドの表面処理方法。 7)前記吐出口を有する面が同一種類の材料で形成され
    ていることを特徴とする請求項6に記載のインクジェッ
    ト記録ヘッドの表面処理方法。 8)前記吐出口を有する面が少なくとも2つの異なる材
    料によって形成されていることを特徴とする請求項6に
    記載のインクジェット記録ヘッドの表面処理方法。 9)前記多孔質体を構成する材料が樹脂であることを特
    徴とする請求項6に記載のインクジェット記録ヘッドの
    表面処理方法。 10)前記多孔質体を構成する材料はセラミックである
    ことを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録
    ヘッドの表面処理方法。 11)前記多孔質体を構成する材料は海綿であることを
    特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録ヘッド
    の表面処理方法。 12)前記多孔質体は弾性体であることを特徴とする請
    求項6に記載のインクジェット記録ヘッドの表面処理方
    法。 13)前記多孔質体の平均孔径は吐出口の口径より小さ
    いことを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記
    録ヘッドの表面処理方法。 14)液路と連通する吐出口からインクを吐出させて記
    録を行うインクジェット記録ヘッドの表面処理方法にお
    いて、 表面処理剤を含む液体によって膨潤する材料からなる支
    持体を用いて表面処理剤を前記吐出口を有する面へ転写
    することを特徴とするインクジェット記録ヘッドの表面
    処理方法。 15)前記吐出口を有する面は、一種類の材料で形成さ
    れていることを特徴とする請求項14に記載のインクジ
    ェット記録ヘッドの表面処理方法。 16)前記吐出口を有する面は、少なくとも2種以上の
    異なる材料で形成されていることを特徴とする請求項1
    4に記載のインクジェット記録ヘッドの表面処理方法。 17)前記膨潤する材料は弾性体であることを特徴とす
    る請求項14に記載のインクジェット記録ヘッドの表面
    処理方法。 18)前記膨潤する材料はフッ素ゴム、ネオブチレンゴ
    ム、シリコーンゴム、多硫化ゴムから選択される材料で
    あることを特徴とする請求項14に記載のインクジェッ
    ト記録ヘッドの表面処理方法。 19)液路と連通する吐出口からインクを吐出させて記
    録を行うインクジェット記録ヘッドの表面処理方法にお
    いて、 表面に凹凸を有する支持体を用いて、表面処理剤を前記
    吐出口を有する面に転写させて撥インク液性の表面処理
    を行うことを特徴とするインクジェット記録ヘッドの表
    面処理方法。 20)前記吐出口を有する面が同一種類の材料で形成さ
    れていることを特徴とする請求項19に記載のインクジ
    ェット記録ヘッドの表面処理方法。 21)前記吐出口を有する面が少なくとも2つの異なる
    材料によって形成されていることを特徴とする請求項1
    9に記載のインクジェット記録ヘッドの表面処理方法。 22)前記凹凸の平均高低差が0.01〜0.5μmで
    あることを特徴とする請求項19に記載のインクジェッ
    ト記録ヘッドの表面処理方法。 23)前記吐出口を有する面は凹凸部を有し、該凹凸の
    平均高低差より、前記支持体の凹凸の平均高低差の方が
    小さいことを特徴とする請求項19に記載のインクジェ
    ット記録ヘッドの表面処理方法。 24)前記支持体は弾性体であることを特徴とする請求
    項19に記載のインクジェット記録ヘッドの表面処理方
    法。 25)前記支持体は前記表面処理剤により膨潤する材料
    を含むことを特徴とする請求項19に記載のインクジェ
    ット記録ヘッドの表面処理方法。 26)液路と連通する吐出口からインクを吐出させて記
    録を行うインクジェット記録ヘッドの表面処理方法にお
    いて、 前記吐出口の口径の1/2以下のピッチの凹凸面を有す
    る支持体を用いて表面処理剤を前記吐出口を有する面へ
    転写し、撥インク液性の表面処理を行うことを特徴とす
    るインクジェット記録ヘッドの表面処理方法。 27)前記吐出口を有する面は、一種類の材料で形成さ
    れていることを特徴とする請求項26に記載のインクジ
    ェット記録ヘッドの表面処理方法。 28)前記吐出口を有する面は、少なくとも2種の異な
    る材料で形成されていることを特徴とする請求項26に
    記載のインクジェット記録ヘッドの表面処理方法。 29)前記支持体は、前記表面処理剤により膨潤する材
    料を含むことを特徴とする請求項26に記載のインクジ
    ェット記録ヘッドの表面処理方法。 30)前記支持体は多孔質体であることを特徴とする請
    求項26に記載のインクジェット記録ヘッドの表面処理
    方法。 31)前記多孔質体の平均孔径は前記吐出口の1/4で
    あることを特徴とする請求項30に記載のインクジェッ
    ト記録ヘッドの表面処理方法。 32)液路と連通する吐出口からインクを吐出させて記
    録を行うインクジェット記録ヘッドの表面処理方法にお
    いて、 前記吐出口を有する面における特定の領域の面積に対し
    て60%以上90%以下の面積に表面処理層を形成し、
    撥インク液性の表面処理を行うことを特徴とするインク
    ジェット記録ヘッドの表面処理方法。 33)前記表面処理は、支持体を用いて表面処理剤を前
    記吐出口を有する面に転写させて行うことを特徴とする
    請求項32に記載のインクジェット記録ヘッドの表面処
    理方法。 34)前記支持体は凹凸を有する面をもつことを特徴と
    する請求項33に記載のインクジェット記録ヘッドの表
    面処理方法。 35)前記吐出口を有する面は凹凸を有することを特徴
    とする請求項33に記載のインクジェット記録ヘッドの
    表面処理方法。 36)前記凹凸のピッチは前記吐出口の口径の1/2以
    下であることを特徴とする請求項34に記載のインクジ
    ェット記録ヘッドの表面処理方法。 37)前記支持体は、前記表面処理剤に対して膨潤する
    材料を含むことを特徴とする請求項33に記載のインク
    ジェット記録ヘッドの表面処理方法。 38)インクを吐出するための吐出口と、該吐出口に連
    通する液路と、該液路に設けられた吐出エネルギー発生
    手段とを有するインクジェット記録ヘッドにおいて、 前記吐出口を有する面のうち特定の面積に対して撥イン
    ク液性の表面処理層が設けられた面積が60%以上90
    %以下であることを特徴とするインクジェット記録ヘッ
    ド。 39)前記吐出エネルギー発生手段は電気熱変換体であ
    ることを特徴とする請求項38に記載のインクジェット
    記録ヘッド。 40)インクを吐出する吐出口と、該吐出口に連通する
    液路に設けられた吐出エネルギー発生体とを有するイン
    クジェット記録ヘッドにおいて、前記吐出口を有する面
    に島状に分布した撥インク液性の表面処理層を有するこ
    とを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
JP11749689A 1988-05-13 1989-05-12 インクジェット記録ヘッドおよびその表面処理方法 Pending JPH0248953A (ja)

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