JPH0247979Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は水中アンダーキヤツプに関するもの
である。

〈従来の技術〉 一般にプール等での水泳その他の水中運動時に
は水泳帽等のキヤツプが着用されるが、例えば女
性のように長い毛髪を有する者が通常の水泳帽を
着用する場合、水泳帽の下端から毛髪がはみ出る
のを防止するためには、毛髪を着用済みの水泳帽
の下端より内部に押し込んでまとめる程度の方法
しかなく、それ以外には一般のかつら着用時の場
合のようにアンダーネツトを使用することを試み
得る程度である。

〈考案が解決しようとする問題点〉 しかし、着用後の水泳帽の下端よりはみ出した
毛髪を水泳帽内に押し込むと、押し込まれた後頭
部の下部が第５図に示すように膨らんだ状態とな
り、頭部のフアツシヨン性を著しく損なうほか、
競泳時には後頭部周辺の水中、水面で造波抵抗を
生じ、あるいは膨らんだ部分の固定性が悪いため
に水泳動作の妨げとなる等の問題があつた。

〈問題点を解決するための手段〉 上記のような問題点を解決するための本考案
は、下端が当部に脱着できるように開放され、上
端に着用時に当部外周を覆うとともに束状にまと
められた頭髪を突出せしめる上端開口部５を形成
した筒状の本体１と、本体部１の上端開口部５周
縁に、該端開口部５を覆うように折曲げ可能に連
設され、上端開口部５より突出せしめた頭髪の形
状を整えて押圧セツトするフラツプ状の押え部７
とからなり上記本体１と押え部７を共に収縮性及
び耐水性を有するメツシユ状の伸縮材により形成
するとともに、本体部１の外周と押え部７の周縁
部の対応位置には頭髪を頭髪量や形状に合わせて
押圧セツトした状態で押え部７の周縁を本体部１
に係脱する係脱部の１３，１１を付設してなるこ
とを特徴としている。

〈作用〉 第４図Ａに示すように、頭髪の上から本考案の
水中アンダーキヤツプを被せ、一旦あごの付近ま
で引き下ろす。この時上端開口部５は本体部１の
有する伸縮性によつて着用者の頭の大きさに応じ
て拡張される。

頭髪の該水中アンダーキヤツプの外側に出した
状態（同図Ｂ）で上方へ押し上げると、頭髪は上
端開口部５に案内されて、同図Ｃに示すように頭
部上方でに束ねられる。

次に同図Ｄのように、頭部頂点部分で開口部５
から突出した髪を畳み込み、押さえ部７を前方へ
引つ張つて係脱部１１，１３を係止して髪を固定
する。

これにより同図Ｅに示すように、髪は後側にず
れることなく頭部上方で固定保持され、以上のよ
うに着用されたアンダーネツトの上から水泳帽等
を着用する。

〈実施例〉 以下図示する実施例につき詳述する。

第１図及び第２図に示すように、筒状に形成さ
れた本体部１は、メツシユ状の耐水性を有する伸
縮材２からなり、下端開口部にはバンド部３が設
けられている。

バンド部３は第３図に示すように、伸縮材２の
内側に縫着されたバンド３ａによつて構成され、
着用時には頭部を締め付けて、本考案の水中用ア
ンダーキヤツプを固定するものである。またバン
ド３ａのさらに内側には、シリコンゴムを塗布し
てなるすべり止め部３ｂが形成され、バンド部３
の伸縮性を補強するとともに、額等の肌面に接し
てすべり止め作用を有し、水中用アンダーキヤツ
プ着用時の安定性をより向上せしめている。

本体部１の上端には所定位置にタツク４を設
け、本体部１全体を頭部の形状の合わせて上方を
すぼませ、上端開口部５は下端開口部よりも若干
小さく形成されている。その上端開口部５の後方
周縁には、本体部１と同様の伸縮材２から構成さ
れたフラツプ状の押さえ部７が連設され、押さえ
部７の周縁には本体部１と同様に所定間隔でタツ
ク８が形成されており、第２図に示す如く頭部の
形状に合わせて湾曲している。

押さえ部７は上端開口部５を覆う形に形成さ
れ、押さえ部７の先端部及び両側部には前側に折
り畳んで、本体部１に係止するための係脱部１１
が縫着されている。また本体部１の前側及び両側
には、前記係脱部１１を係止するための係脱部１
３が縫着されているが、該係脱部１３は固定保持
する髪の量に合わせて係止することができるよう
に、上下方向に一定長さに設けられている。本実
施例の水中アンダーキヤツプでは係脱部１１，１
３としてベルベツトフアスナーが用いられてい
る。また係脱部１１，１３を多数設ければ、髪を
より確実に固定することができる。

上端開口部５の縁と押さえ部７の縁には、メツ
シユ状伸縮材２のほつれを防ぐために、伸縮性を
有する縁取りが設けられている。

尚着用時に手触りによつて本考案アンダーキヤ
ツプの向きがわかるように、バンド部３の両側前
方の左右対称位置に、触感によつて感じとれるマ
ーク１５が設けられている。

〈考案の効果〉 以上の如く構成される本考案は、頭髪が頭部上
方で固定され、水泳帽の離脱が防止されるほか、
水泳帽等着用時の頭部形状が崩れることがないの
で、フアツシヨン性に優れ且つ水中での髪のほつ
れや崩れがなく、競泳時の造波抵抗の増加を防止
することができるといつた効果があり、水泳帽を
着用した頭部形状やほつれた髪が水泳動作を妨げ
ることもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の全体斜視図、第２
図は同実施例の側面全体斜視図、第３図はバンド
部の断面拡大図、第４図は本考案の着用手順を示
す側面図、第５図は従来の水泳帽のみを着用した
場合の頭部の形を示す側面図である。 １：本体部、５：上端開口部、７：押さえ部、
１１，１３：係脱部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 下端が頭部に脱着できるように開放され、上
   端に着用時に頭部外周を覆うとともに束状にま
   とめられた頭髪を突出せしめる上端開口部５を
   形成した筒状の本体１と、本体部１の上端開口
   部５周縁に、該端開口部５を覆うように折曲げ
   可能に連設され、上端開口部５より突出せしめ
   た頭髪の形状を整えて押圧セツトするフラツプ
   状の押え部７とからなり、上記本体１と押え部
   ７を共に収縮性及び耐水性を有するメツシユ状
   の伸縮材により形成するとともに、本体部１の
   外周と押え部７の周縁部の対応位置には頭髪を
   頭髪量や形状に合わせて押圧セツトした状態で
   押え部７の周縁を本体部１に係脱する係脱部の
   １３，１１を付設してなる水中アンダーキヤツ
   プ。 ２ 本体部１の下端内周が着用者の肌に接触して
   すべり止め作用をするすべり止め部３ｂを構成
   している実用新案登録請求の範囲第１項に記載
   の水中アンダーキヤツプ。