JPH0247764B2 - Shiitohiitanoseigyosochi - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、車両用座席に取りつけられて、座席
の暖房を行うシートヒータの制御装置に関するも
のである。

従来例の構成とその問題点 従来のシートヒータの制御装置は第１図のごと
く、専用のスイツチ１により採暖用ヒータユニツ
ト３内において並列に接続された複数個のヒータ
２を直列に切替えて強、弱切替をしている。また
シートヒータ４全体を同時にオン、オフさせる制
御用サーモスタツト５と複数個のヒータ２それぞ
れに直列に接続された温度過昇防止用のサーモス
タツト６で２重安全回路を構成していた。この構
成のシートヒータ４に通電した場合、シートヒー
タ全体を同時にオン、オフさせる制御用サーモス
タツト５が、複数個のヒータ２の前記温度過昇防
止用サーモスタツト６よりも必ず先に作動するよ
うにしてある。なぜならば、まず仮に前記温度過
昇防止用サーモスタツト６が前記制御用サーモス
タツト５よりも先に作動したとき、使用者が強か
ら弱への切替した場合、シートヒータ４全体が通
電しないために、故障と誤認される。また、強で
通電時に前記温度過昇防止用サーモスタツト６と
直列に接続されている採暖用ヒータユニツト３の
ヒータ２のみが通電せず、採暖感にムラを生じ、
感じが良くないなどの問題が生じるからである。
従つて、従来例においては、座席等に装着した場
合に、いかなる状態でも制御用サーモスタツト５
が、温度過昇防止用サーモスタツト６よりも先に
作動するようにしなければならず、制御用及び温
度過昇防止用それぞれのサーモスタツトの温度条
件設定がむずかしく、温度設定に非常に時間がか
かる他、制約される条件が多かつた。また座部と
背もたれ部からなる車両用座席等に装着する場合
は、少なくとも１つの制御用サーモスタツト５
と、２ケの温度過昇防止用サーモスタツト６が必
要であつた。

発明の目的 本発明は、上記従来の問題点を解消するためな
されたもので、構成が簡単であり、かつ二重安全
回路で、サーモスタツトの温度条件設定が簡単で
あり信頼性の高いシートヒータの制御装置を提供
することを目的とするものである。

発明の構成 上記目的を達成するため本発明は、並列接続さ
れた複数個のヒータを有する採暖用ヒータユニツ
トとこの採暖用ヒータユニツトを制御する制御部
からなり、前記制御部は、直列に接続した複数個
のサーモスタツトと、各サーモスタツトを個別に
加熱するとともに、前記採暖用ヒータユニツトに
それぞれ直列に接続された補助ヒータで構成した
ものである。

実施例の説明 第２図は本発明の一実施例における車輌用シー
トヒータの回路図を示したもので、２個のサーモ
スタツト７を直列に接続し、かつそれぞれの近傍
に補助ヒータ８を配設してサーモ、補助ヒータユ
ニツト９，１０を構成し、さらに前記補助ヒータ
８と一対の採暖用ヒータ１１は、接続具を介して
それぞれ直列に接続されている。なお、一対の採
暖用ヒータ１１と補助ヒータ８の直列接続体はそ
れぞれ並列に接続されている。

また第３図の車輌用座席１６の座部１６ａに取
付けられる座部用シートヒータ１２は、熱的に接
続された一方のサーモ、補助ヒータユニツト９と
対応し、かつ車輌用座席１６の背もたれ部１６ｂ
に取付けられる背もたれ部用シートヒータ１３は
他方のサーモ、補助ヒータユニツト１０と対応す
るようにしている。このようにしてＡ点が強時の
プラスとなるので、もし、一方のシートヒータが
何らかの原因で断線したとしても、他方のサー
モ、補助ヒータユニツトは正常に作動することに
なる。またこの強時には２個のサーモスタツト７
は直列に接続されているため、電流は２段のサー
モスタツト７を通つて流れることになり、したが
つて二重安全回路を構成することができる。

つまりこの実施例では、前記従来例の専用スイ
ツチ１を使用して、並列に接続された複数個の採
暖用ヒータ１１，１２を有する採暖用ヒータユニ
ツト１４をヒータの直並列切替により強弱切替を
行い、強の時は２個のサーモスタツト７のうち、
いづれか片方がオフすればシートヒータ全体の回
路をオフすることができるため採暖感にムラがな
い。またＢ点をプラスとして強から弱へ切替えた
時も常に、シートヒータへの通電がオン状態であ
るので使用者に誤認されることがない。なお、こ
の弱時にはサーモスタツト７はないが、実験によ
れば、強時１座席約50Wであれば弱は12.5Wにな
るので、この程度の容量であれば座席面をどんな
に保温しても座席面の温度が危険な温度まで達し
ないことがわかつた。従つて弱回路の温度過昇防
止装置は不要なのである。

またさらに、この実施例においては、第２，
３，４図に示すように、連輌用座席１６の座部１
６ａと背もたれ部１６ｂに取付けられる一対の採
暖用ヒータユニツト１４より、採暖用ヒータ１１
に接続されるリード線１７を導出し、かつこのリ
ード線１７の端部に接続プラグ１８を設け、さら
にこの接続プラグ１８が着脱自在に装着されると
ともに、採暖用ヒータ１１の温度が設定温度以上
になるとヒータ１１への通電を停止する制御部１
５を設けたものである。採暖用ヒータ１１の温度
が設定温度以上になるとヒータ２への通電を停止
するサーモスタツト７等よりなる制御部１５を、
車輌用座席１６の座部１６ａと背もたれ部１６ｂ
に取付けられる一対の採暖用ヒータユニツト１４
とは分離し、採暖用ヒータユニツト１４以外の部
分に配設しているため、従来のようにサーモスタ
ツトを車輌用座席に設けたもののように、使用者
が車輌用座席１６に座つた場合における異物感は
まつたくなくなる。また前記制御部１５は、車輌
用座席１６の形状や状態等による熱的な影響を受
けることもないため、常に一定の時間でオン−オ
フを繰り返すサーモタイマーを得ることができる
ものである。

発明の効果 本発明によれば並列接続された複数個の採暖用
ヒータを有する採暖用ヒータユニツトに直列に接
続された複数個のサーモスタツトを設けたので簡
単に二重安全回路を得ることができ、安全で信頼
性が高く、かつサーモスタツトの温度設定が簡単
なシートヒータの制御装置を得ることができるの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のシートヒータの回路図、第２図
は本発明の一実施例のシートヒータの回路図、第
３図は同シートヒータを装着した車輌用座席の斜
視図、第４図は同分解斜視図である。 ７……サーモスタツト、８……補助ヒータ、１
１……採暖用ヒータ、１２……座部用シートヒー
タ、１３……背もたれ用シートヒータ、１４……
採暖用ヒータユニツト、１６……座席、１６ａ…
…座部、１６ｂ……背もたれ部、１５……制御
部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 並列接続された複数個の採暖用ヒータを有す
   る採暖用ヒータユニツトと、この採暖用ヒータユ
   ニツトを制御する制御部からなり、前記制御部は
   採暖用ヒータユニツトと直列に接続した複数個の
   サーモスタツトと、各サーモスタツトを個別に加
   熱し、前記採暖用ヒータとそれぞれ直列に接続さ
   れた補助ヒータで構成されたシートヒータの制御
   装置。