JPH0247654Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は電話機の送受器支持装置に関するもの
である。

(ロ) 従来技術 従来卓上、壁掛け兼用型の電話機を卓上で使用
する場合には、送受器の電話機本体への着脱時に
壁掛け時の送受器保持具に送受器がひつかかり操
作性に問題があつた。この為第５図に示すように
送受器保持具３を送受器支持凹部２ａ近傍にコイ
ルバネ７、受具８等を介して電話機のキヤビネツ
ト２にネジ９で固着し、壁掛け時には送受器保持
具３の一端に設けた係止用突出部３ａをキヤビネ
ツトの送受器支持凹部側になるようにし（第５図
Ａ）、卓上使用時には送受器保持具３の向きを変
える（第５図Ｂ，Ｃ）ものもあつた。しかしなが
ら、斯る保持具では送受器保持具の構造が複雑に
なり且つ部品点数が多いという問題があつた。

(ハ) 考案の目的 本考案は前述した問題に鑑み、簡単な構造で容
易に送受器保持具の向きを変えることができる電
話機の送受器支持装置を提供するものである。

(ニ) 考案の構成 本考案は次のように構成されている。即ち、送
話部と受話部と受話部の近傍に係止凹部が設けら
れた送受器と、送受器の送話部と受話部に対応す
る位置に送受器支持凹部が設けられ且つ送受器の
受話部に対応する送受器支持凹部に連接して係合
孔が設けられたキヤビネツトと、キヤビネツトの
係合孔に係合される脚部と一端に送受器の係止凹
部を係止する係止用突出部が設けられると共に他
端は脚部に向つて滑らかに移行する平坦部が設け
られた送受器保持具とを備え、 キヤビネツトを水平の基台に載置して使用する
際には送受器保持具の平坦部がキヤビネツトの送
受器支持凹部側になるよう送受器保持具の脚部を
前記キヤビネツトの係合孔に係合し、キヤビネツ
トを略垂直の基台に係止して使用する際には送受
器保持具の係止用突出部がキヤビネツトの送受器
支持凹部側になるよう送受器保持具の脚部をキヤ
ビネツトの係合孔に係合して送受器保持具の係止
用突出部に送受器の係止凹部を係止するように構
成されている。

(ホ) 実施例 以下本考案による一実施例を第１図〜第４図に
従つて説明する。第１図は本考案の一実施例に用
いられる送受器保持具の斜視図である。合成樹脂
製の送受器保持具３の一端には係止用突出部３ａ
が設けられ、他端には脚部３ｃ，３ｃに向つて滑
らかに移行する平坦部３ｂが設けられ且つ底面中
央に位置決め用の係合溝３ｄを有している。第２
図は本考案の一実施例に用いられるキヤビネツト
の要部斜視図である。合成樹脂製のキヤビネツト
２には送受器の受話部を支持する送受器支持凹部
２ａに連接して凹所２ｅが設けられ、凹所２ｅの
側面には係合孔２ｂ，２ｂが設けられている。凹
所２ｅの底面には先端に係合部２ｄを有する係合
舌片２ｃが設けられている。

第３図は送受器保持具をキヤビネツトに取付
け、送受器を支持する状態を示す第２図XX′線に
よる要部断面図である。第３図Ａはキヤビネツト
を略垂直の基台（図示せず）に係止して使用する
即ち壁掛け用の場合で、Ａ−１図は送受器保持具
３を係止用突出部３ａがキヤビネツト２の送受器
支持凹部２ａ側になるようにキヤビネツト２に取
付けける前の状態を示す図である。送受器保持具
３の脚部３ｃは凹所２ｅの係合孔２ｂに係合さ
れ、且つ係合舌片２ｃの先端の係合部２ｄは送受
器保持具３の底面中央の係合溝３ｄに弾性的に圧
接係合されＡ−２図の状態となる。従つて、送受
器保持具３は側面に設けた脚部３ｃ，３ｃと、底
面に設けた係合溝３ｄによりキヤビネツト２に係
合固定されるので、キヤビネツト２に対しガタつ
くことがなく確実に固定される。第３図Ａ−３は
キヤビネツト２に係合固定された送受器保持具３
の係止用突出部３ａに受話部１ａの係止凹部１ｃ
が係止されている状態を示す。この状態において
は電話機のキヤビネツト２が壁に取付けられて
も、送受器１は送受器保持具３の係止用突出部３
ａが受話部１ａの係止凹部１ｃに深く挿入されて
係止されるので、送受器１はキヤビネツト２より
離脱することはなく、送受器支持凹部内に確実に
支持される。

第３図Ｂはキヤビネツトを水平の基台（図示せ
ず）に載置して使用する即ち卓上用の場合で、Ｂ
−１図は送受器保持具３を平坦部３ｂがキヤビネ
ツト２の送受器支持凹部２ａ側になるようにキヤ
ビネツト２に取付ける前の状態を示す図である。
送受器保持具３の脚部３ｃは凹所２ｅの係合孔２
ｂに係合され、且つ係合舌片２ｃの先端の係合部
２ｄは送受器保持具３の底面中央の係合溝３ｄに
弾性的に圧接係合されＢ−２図の状態となる。従
つて、送受器保持具３は側面に設けた脚部３ｃ，
３ｃと、底面に設けた係合溝３ｄによりキヤビネ
ツト２に係合固定されるので、キヤビネツト２に
対しガタつくことがなく確実に固定される。第３
図Ｂ−３はキヤビネツト２に係合固定された送受
器保持具３の平坦部３ｂに受話部１ａが係止され
ている状態を示す。この状態においては、送受器
保持具３の係止用突出部３ａがキヤビネツト２の
送受器支持凹部２ａと反対側に位置するので、送
受器１の電話機本体への着脱時に受話部１ａが送
受器保持具３にひつかかることはない。

以上述べたごとく、送受器保持具３及びキヤビ
ネツト２は簡単な構造であり、送受器保持具３の
向きを変えて取付けるだけで、１台の電話機を壁
掛用と卓上用に使い分けることができる。

(ヘ) 考案の効果 以上述べたように本考案によれば、部品点数が
削減され単に送受器保持具の取付を変えるのみ
で、１台の電話機を壁掛用と卓上用に使い分ける
ことが出来、実用的価値が大である。しかも送受
器保持具及びキヤビネツトの構造も極めてシンプ
ルであり、送受器保持具の取付も容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案一実施例に用いられる送受器保
持具の斜視図、第２図は本考案一実施例に用いら
れるキヤビネツトの要部斜視図、第３図は本考案
一実施例の要部断面図で、Ａは壁掛用、Ｂは卓上
用を示す。第４図は本考案一実施例の電話機全体
を示す斜視図、第５図は従来の送受器保持具の取
付状態を示す要部断面図である。 １……送受器、１ａ……受話部、１ｂ……送話
部、１ｃ……係止凹部、２……キヤビネツト、２
ａ，２ａ……送受器支持凹部、２ｂ……係合孔、
３……送受器保持具、３ａ……係止用突出部、３
ｃ……脚部、３ｂ……平坦部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 送話部と受話部と該受話部の近傍に係止凹部が
   設けられた送受器と、該送受器の送話部と受話部
   に対応する位置に送受器支持凹部が設けられ且つ
   該送受器の受話部に対応する送受器支持凹部に連
   接して係合孔が設けられたキヤビネツトと、該キ
   ヤビネツトの係合孔に係合される脚部と一端に前
   記送受器の係止凹部を係止する係止用突出部が設
   けられると共に他端は脚部に向つて滑らかに移行
   する平坦部が設けられた送受器保持具とを備え、 前記キヤビネツトを水平の基台に載置して使用
   する際には前記送受器保持具の平坦部がキヤビネ
   ツトの送受器支持凹部側になるよう該送受器保持
   具の脚部を前記キヤビネツトの係合孔に係合し、
   前記キヤビネツトを略垂直の基台に係止して使用
   する際には前記送受器保持具の係止用突出部がキ
   ヤビネツトの送受器支持凹部側になるよう前記送
   受器保持具の脚部をキヤビネツトの係合孔に係合
   して送受器保持具の係止用突出部に送受器の係止
   凹部を係止することを特徴とする電話機の送受器
   支持装置。