JPH024758Y2

JPH024758Y2 -

Info

Publication number: JPH024758Y2
Application number: JP9415283U
Authority: JP
Priority date: 1983-06-21
Filing date: 1983-06-21
Publication date: 1990-02-05
Also published as: JPS605757U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、連続鋳造機の設備中、その上部の鋳
型及び専用体を含み、交換可能な鋳造スタンド
（以下、単に「鋳造スタンド」という。）を、オフ
ラインにて組立、調整、水テスト、鋳型オシレー
シヨンテスト等を行う検査台に関する。

連続鋳造機による鋳造工程は、通常、次のとお
りである。溶鋼は取鍋よりタンデイツシユを通
り、鋳造スタンドの頭部フレームに取付けられた
鋳型に入り、徐々に奪熱されながら（所謂、第一
次冷却）、鋳片として下方に引抜かれる。このと
き、鋳型壁と溶鋼との間に焼付きが起きないよう
に鋳型を振動させる（これをオシレーシヨンと称
する）。その後、鋳型内で表面のみが凝固した鋼
にスプレー状の水を吹き付けて、その内部の凝固
を促進させる第二次冷却が行われ、凝固鋳片が得
られる。

これらのうち、鋳型のオシレーシヨン運動並び
に散水は連続鋳造において重要な役割を果たすも
のであつて、その如何によつて終局的には鋳片の
品質が大きく影響を受ける。

そのため、従来は、連続鋳造機の鋳造スタンド
の交換に際し、鋳造スタンドの機能を十分に発揮
させるべく、実機設備と同様の基礎台を有する芯
出台を別途設置し、オフラインにて鋳造スタンド
の組立及び芯出しを行つてオンライン上への装着
に便なるように配慮しており、また、鋳型の振動
精度の検査、専用体のスプレー等の水テストは、
鋳造スタンドの装着後、オンラインにて行つてい
た。

しかし乍ら、鋳片のサイズ替毎に鋳造スタンド
の交換を必要とし、その都度、前述の検査やテス
トをオンラインにて行わなければならず、また、
その結果、問題が発生した場合には、更にオンラ
インにて鋳造スタンドの修理或いは再交換をしな
ければならないため、運転休止時間が長くなり、
これは、高稼動率下におかれている連続鋳造機に
あつては、生産性の低下という大きな問題となつ
ていた。

本考案は、かかる問題点を解決し、連続鋳造機
の生産性を一層向上せしめ、かつ、省力化を図る
べく、従来、オンラインで、即ち、連続鋳造機本
体に新たな鋳造スタンドを装着した状態で行つて
いた前記検査・テストを、オフラインであるメン
テナンスヤードで行うことを可能にし、以つて、
オンラインの稼動時間の増大並びにメンテナンス
の集中化を可能とするものである。

即ち、本考案は、鋳造スタンドの検査台に係
り、その要旨とするところは、連続鋳造機の交換可能な鋳造スタンドをオフラ
インにて複数台載置することができ、その載置位
置で鋳造スタンドの組立調整、各種検査・テスト
等を行うための検査台において、各鋳造スタンド
の挿入口を複数列有する架台と、この架台の垂直
方向略中間に各挿入口に延在して設けられ、か
つ、前記検査・テスト用装置を移動可能とする走
行用レールを備えた複数の中間デツキ列と、各中
間デツキ列の端にてこれらと直角方向に移動可能
に設けられ、かつ、前記走行用レールと連絡可能
なレールを備えた連絡台車と、この連絡台車を介
して前記検査・テスト用装置を前記架台から退避
させるレールを備えた退避場とからなることを特
徴とする連続鋳造機の鋳造スタンド用検査台、に
ある。

以下、本考案を実施例に基づいて詳細に説明す
る。

第１図は、本考案に係る検査台を設置したメン
テナンスヤードを示し、同図イは平面図及びロは
側面図である。

検査台は、概略的に架台１００と連絡台車４と
退避場１４を含む構成である。

架台１００は、交換に先立つて検査・テスト等
を行うべき鋳造スタンド６を挿入載置可能な挿入
用開孔１１を複数個有しており、各挿入用開孔は
複数の列をなしている。本実施例の場合、10個の
挿入用開孔が２列に配されているので、鋳造スタ
ンド６を10台載置可能である。

この架台の垂直方向略中間には、第２図に示す
ように、中間デツキ１０が設けられている。中間
デツキ１０は、第１図に示す如く、同一列の挿入
用開孔１１にわたつて延在し、その端は架台１０
０の一方の端部にまで及び、また、走行用レール
１２を備えている。このレールは、鋳造スタンド
６の水テストや鋳型オシレーシヨンテストを行う
テスト装置（後述）を各検査位置、即ち、各挿入
用開孔１１の任意の所定の位置へ移動せしめる
（第１図ロの矢印参照）ためのものである。

また、架台１００の前述の一方の端部側には、
連絡台車４が設けられている。この連絡台車は、
その下部にレール１３を有していて、第１図イに
示す矢印の如く往復動可能であり、また、上部に
は前記走行用レール１２と同様のレール１２′を
備えていて、前記テスト装置を一の中間デツキ列
から受け、搭載して移動し、別の中間デツキ列へ
と受け渡すことを可能にする。

更に、連絡台車４に近接し、架台１００の反対
側に、退避場１４が設けられており、上部にレー
ル１２″を備えている。この退避場は、前記テス
ト装置を連絡台車４を介して架台１００から退避
せしめ、また、逆に、架台１００へ移送せしめる
待機場として、更にはクレーン等で前記テスト装
置を搬入・搬出せしめるのに利用される。

次に、本実施例の検査台を利用し、検査・テス
ト等を実施する態様並びに前記テスト装置の概要
を説明する。

まず、検査すべき鋳造スタンド６を挿入用開孔
１１内に載置する。鋳造スタンド６は、第２図に
示すように、上部に鋳型５を有し、この鋳型を振
動させる（第２図の矢印参照）オシレーシヨン機
構の伝達部（伝達ビーム７、伝達軸８など）を備
えていると共に、散水配管の取付口を集中化した
オートジヨイント９などを有しており、この状態
で載置される。

一方、テスト装置として、例えば、鋳型オシレ
ーシヨンテスト装置１，２及び水テスト装置３を
第１図ロに示す如く所定の挿入用開孔１１に移動
せしめ、停止する。

鋳型オシレーシヨンテスト装置はオシレーシヨ
ン発生装置１とオシレーシヨン測定装置２を含
み、前者は、第２図に示すように、そのロツド１
５を鋳造スタンド６の伝達軸８にクランプ可能な
構成を有し、後者は、第１図ロに示すように、鋳
型５に当接可能な検出ホルダーを備えていて、ク
レーン等にて架台１００の上部に載置可能な構成
を有している。

また、水テスト装置１は、鋳造スタンド６のオ
ートジヨイント９に接続可能な接続フランジ部を
備えていて、これを介して散水テストを行う構成
を有している。

これらの各テスト装置は、その載置位置で検
査・テストを行つた後、次の検査位置へ移動す
る。その際、別の挿入用開孔列の検査位置へ移動
する場合には、第１図イに示す如く、連絡台車４
を利用する。勿論、不要なときは退避場１４へ移
動する。

かくして、各種検査、テスト等が順次連続的に
実施される。

以上の説明から明らかなように、本考案によれ
ば、従来、鋳造スタンドの交換に際して、オンラ
インで実施していた各種検査、テスト等をオフラ
インで、しかも、迅速・連続的、かつ、集中的に
行うことを可能にし、更には、自動的若しくは半
自動的に検査可能なテスト装置の利用と相俟つ
て、取付調整及び測定時間の大幅な短縮を可能と
し、メンテナンスヤードでのメンテナンス内容及
び所要時間の整理並びに集中化を図り得る。ま
た、複数の鋳造スタンドを集中的、同時に検査で
きるので、測定データを整理、集約して製品との
関連性を比較検討するならば、以後の必要な措置
を効果的に講ずるべく対処することも可能にする
等々、顕著な作用効果を期待できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例に係る検査台を設置し
たメンテナンスヤードを概略的に示す図であつ
て、同図イは平面図及びロは側面図であり、第２
図は第１図のＡ−Ａ線に沿つた断面図である。１……オシレーシヨン発生装置、２……オシレ
ーシヨン測定装置、３……水テスト装置、４……
連絡台車、５……鋳型、６……鋳造スタンド、７
……伝達ビーム、８……伝達軸、９……オートジ
ヨイント、１０……中間デツキ、１２，１２′，
１２″……レール、１４……退避場、１００……
架台。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

連続鋳造機の交換可能な鋳造スタンドをオフラ
インにて複数台載置することができ、その載置位
置で鋳造スタンドの組立調整、各種検査・テスト
等を行うための検査台において、各鋳造スタンド
の挿入口を複数列有する架台と、この架台の垂直
方向略中間に各挿入口に延在して設けられ、か
つ、前記検査・テスト用装置を移動可能とする走
行用レールを備えた複数の中間デツキ列と、各中
間デツキ列の端にてこれらと直角方向に移動可能
に設けられ、かつ、前記走行用レールと連絡可能
なレールを備えた連絡台車と、この連絡台車を介
して前記検査・テスト用装置を前記架台から退避
させるレールを備えた退避場とからなることを特
徴とする連続鋳造機の鋳造スタンド用検査台。