JPH0247534B2 - - Google Patents

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JPH0247534B2
JPH0247534B2 JP60026118A JP2611885A JPH0247534B2 JP H0247534 B2 JPH0247534 B2 JP H0247534B2 JP 60026118 A JP60026118 A JP 60026118A JP 2611885 A JP2611885 A JP 2611885A JP H0247534 B2 JPH0247534 B2 JP H0247534B2
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oxygen
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JP60026118A
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Jii Wainshiirukiirusukii Andoryuu
Daburyuu Fureezaa Roberuto
Ee Kuretsugu Moorisu
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Viridian Inc Canada
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Sherritt Gordon Mines Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は永久磁石として使用するのに適当な
Sm2Co17合金に関するものである。 希土類コバルト合金磁石の利点は今日良く知ら
れている。かかる磁石はDCサーボモーターのよ
うなモーターに使用するのに特に適している。ま
たSm2Co17合金は永久磁石として使用する場合に
はSmCo5合金(1)より極めて優れた利点を有するこ
とも知られている。例えば、Sm2Co17合金磁石を
使用するDCモーターは、SmCo5合金磁石を使用
する場合より、重量および慣性が小さくかつトル
クおよび加速が大きい。 高エネルギー積(BH)naxおよび高固有保持力
iHcを有する永久磁石を形成できるSm2Co17合金
を得ようとする種々の試みが従来から行われてい
る。代表的な従来技術は、例えば、米国特許第
4172717号(2)、同第4213803号(3)、同第4221613号(4
、および同第4375996号(5)に示されている。他の
従来技術は刊行物(678910)に示されてい
る。 上述の従来技術に開示されているように、22〜
30MGOeのエネルギー積(BH)naxおよび5.8〜
6.3KOeの固有保持力(67)を有する磁石を形成す
ることができるSm2Co17合金が知られている。そ
の後の開発によつて高保持磁力を有する磁石を生
成することができるSm2Co17合金が得られたが、
この利点はエネルギー積の低下によつて相殺され
ている。例えば、26MGOeのエネルギー積
(BH)naxおよび15.0KOeの固有保持磁力iHcを有
する磁石を生成することができるあるSm2Co17
(7)が今日知られている。上述の米国特許第
4375996号(5)に記載されているように、27MGOe
のエネルギー積(BH)naxおよび10.0KOeの固有
保持力iHcを有する他のSm2Co17合金が今日知ら
れている。 また、Sm2Co17合金は磁気硬化機構が異なるた
め未磁化状態から磁化するのがSmCo5より困難
であることが知られている。例えば、モーターを
構成する場合には、未磁化磁石を使用して界磁ア
センブリまたは固定子アセンブリを構成し、次い
で単一ユニツトとして仕上げたアセンブリを磁化
するのが好ましい実施方法である。この好ましい
工業的実施方法では代表的アセンブリの未磁化磁
石にかけことのできる磁界強さに対して約
25KOeの上限が課せられている。従つて、実用
できるようにするには、未磁化磁石は25KOeの
磁界においてその特定の特性を得ることができる
必要がある。今日まで、30MGOeより大きいエ
ネルギー積を有するSm2Co17合金の場合にはかか
る必要条件を達成することができなかつた(6)。 従つて、Sm2Co17合金はSmCo5合金のように他
の希土類/遷移金属合金より著しく優れた利点を
有することが認められているが、Sm2Co17合金は
未だ実用できるものとはなつていない。この理由
は、優れた保磁力がエネルギー積を犠性にしては
じめて得られるからであり、またかかる合金が約
25KOe以下の磁界においてその特定の特性を得
ることができなかつたからである。 従つて、本発明の目的は上述の欠点を克服でき
るSm2Co17合金を提供することにある。 本発明においては、Sm2Co17合金は重量%で Sm 有効量として22.5〜23.5% Fe 20.0〜25.0% Cu 3.0〜5.0% Zr 有効量として1.4〜2.0% を含有する。 さらに、実際上存在が不可避な不純物である少
量の酸素および炭素を相殺するためには、Sm追
加量を存在させて酸素含量を相殺する必要があ
り、かつZr追加量を存在させて炭素含量を相殺
する必要があることが分かつた。従つて、本発明
の合金はまた合金の酸素含量の約4〜約9倍、好
ましくは酸素含量の6.265倍のSm追加量、および
合金の炭素含量の約5〜約10倍、好ましくは炭素
含量の7.595倍のZr追加量を含有する。合金含量
の残部はコバルトである。 「有効サマリウム」の作用は2−17Sm−Co菱
面体相のセルとこれを取囲む1−5Sm−Co六面
体相の連続網状組織とからなる所望の結晶組織を
発達させることである(111213)。所望の第2象
限のループの角形性、すなわちHKの最大値を得
るには1−5網状組織が連続していることが必要
であり、これは存在する「有効サマリウム」によ
つて左右される。このためには十分なサマリウム
が存在する必要があるが、サマリウムが多すぎる
と2−17菱面体相の破壊および残留磁化Brの低
下が生じる。従つて、存在する「有効サマリウ
ム」の作用は高残留磁化Brを有する2−17Sm−
Co菱面体相を発達させかつ完全な1−5Sm−Co
六面体相の網状組成を発達させて保磁力または磁
気硬化を発現させることである。サマリウムが少
なすぎると不完全な1−5Sm−Co網状組織およ
び不完全な硬化、すなわち低下HKが生じ、サマ
リウムが多すぎると2−17Sm−Co相の破壊およ
び永久磁化Brおよびエネルギー積(BH)naxの低
下が生じる。「有効サマリウム」含量の精密制御
が最適特性を得るのに必要であり、これは本発明
により達成することができる。 「有効ジルコニウム」の作用はプロセスの固溶
体熱処理段階において1個の単一相固溶体中への
全所望成分の溶解を容易にすることである。これ
が達成された場合にのみ、所望の出発点として完
全な均質性を確保して後のエージング熱処理にお
いて2−17Sm−Coセルとこれを取囲む1−5Sm
−Co境界面の連続網状組織とからなる所望の組
織を発達させることができる。ジルコニウムの存
在はSm−Co格子をひずませて六面体単位セルの
c/a比を減少する(14)。この結果1140〜1170℃
での固溶体の熱処理中において所望の元素が単一
相固溶体中に容易に収容される。2−17Sm−Co
組成物は高い温度では六方晶格子を有するが、こ
れは常温では菱面体晶格子に転移する。これらの
2種の結晶系は密接に関連しており、菱面体晶格
子は積重ね欠陥を含む不完全な六方晶格子と見做
すことができる。常温における所望の平衡構造は
2−17Sm−Co菱面体相のセルとこれを取囲む1
−5Sm−Coの六面体相の連続網状組織とからな
る。また、銅含量が一定の場合には、固有保磁力
はジルコニウム含量と共に増大することが観察さ
れている。従つて、容易な磁化という目的を達成
するには、単一相固溶体に関する上述の必要条件
に対応する最小量にジルコニウム含量を維持する
必要がある。「有効ジルコニウム」含量の所望の
精密制御は本発明により達成することができる。 本発明のSm2Co17合金を使用することにより、
特定の特性を約25KOeの磁界において達成し、
少なくとも30MGOeのエネルギー積(BH)nax
有し、かつ14〜16KOeの満足な保磁力iHcを有す
る永久磁石を作ることができる。また、本発明に
係る磁石は少なくとも11.5KGのの満足な残留磁
化Brおよび第2象限における一層良好なループ
の角形性、すなわち約9.0KOeのHKを有すること
ができる。 合金の酸素含量は約0.6重量%以下であり、合
金の炭素含有量は約0.1重量%以下であるのが好
ましい。 また、合金は Sm 有効量として23.0% Fe 22.0% Cu 4.6% Zr 有効量として1.5% Sm追加量 前記の量 Zr追加量 前記の量 残部 コバルト並びに酸素および炭素を包含す
る不可避不純物 を含有するのが好ましい。 本発明は、合金の製造に用いられかつ合金の磁
気特性に悪影響を及ぼす多くの元素中に存在する
痕跡量の炭素を相殺できることを実現することに
少なくとも部分的に基づいている。本発明におい
ては、上述のZr追加量を存在させることによつ
て炭素含量を相殺することができる。 追加ジルコニウムは、母合金の形態のジルコニ
ウムをSm2Co17基合金にプロセスの好都合な段階
で、例えば合金粉末の圧縮成形および焼結の前
に、添加することによつて合金中に混入すること
ができる。母合金は83重量%のZrおよび17重量
%のFeを含有する低融点(約935℃)の共晶であ
るフエロジルコニウムのような簡単な形態のもの
とすることができる。フエロジルコニウムの使用
は少量の追加ジルコニウムが必要である場合に好
結果を生むことができる。換言すれば、フエロジ
ルコニウムは約2重量%以下だけ添加する必要が
ある。 多量の追加ジルコニウムを添加する必要がある
場合には、母合金が多量のジルコニウム、例え
ば、約5〜10重量%のジルコニウムを含有する必
要がある点を除き、基合金と同じ組成の母合金を
用いるのが好ましく、ジルコニウム含量の増加は
コバルト含量を犠牲にして達成される。 次表に存在する炭素を相殺するジルコニウム含
量および約1.5%の最適ジルコニウムレベルを示
す。 下表に示されていない合金組成は、重量%で、
Sm 有効量として23.0%、Fe 22.0%、Cu 4.6
%、酸素 0.6%以下、Sm追加量 3.76%以下、
残部 コバルトである。
【表】 また、本発明は、合金の製造中に合金によつて
拾われかつ合金の磁気特性に悪影響を及ぼす僅か
な痕跡量の酸素を相殺できることを実現すること
に、少なくとも部分的に基づいている。本発明に
おいては、僅かな痕跡量の酸素を先に規定したサ
マリウム追加量を添加することによつて相殺す
る。最終生成物中の酸素量は出発物質の酸素含量
から評価でき、一層好ましくは試料生成物を分析
することにより求めることができる。 サマリウムの添加はサマリウムに富んだ合金を
Sm2Co17基合金にプロセスの好都合な段階で、例
えば合金粉末を圧縮成形および焼結する前に、添
加することにより達成することができる。元素状
サマリウムを添加することはサマリウムの高い酸
化速度の故に実用できない。サマリウムに富んだ
合金は、サマリウム含量が基合金におけるより約
1〜3%多い点を除き、基合金と同じ組成を有し
ているのが好ましく、高いサマリウム含量はコバ
ルト含量を犠牲にして達成される。また、簡単な
二成分母合金(例えばSm60%、Co40%)をSm
の添加に用いることができる。 次表に存在する炭素を相殺するサマリウム含量
および22.5〜23.5%の範囲の最適有効サマリウム
レベルを示す。 下表に示されていない合金組成は、重量%で、
Fe 22.0%、Cu 4.6%、Zr 有効量として 1.5
%、炭素 0.1%以下、Zr追加量 0.76%以下で
ある。
【表】 追加のジルコニウムおよびサマリウムを添加し
て合金中における僅かな痕跡量の炭素および酸素
の不可避な存在を相殺することにより合金組成を
一層精密に限定して好ましい磁気特性を得ること
ができることが分かつた。 従つて、好ましいサマリウム範囲は22.5〜23.5
%であり、好ましいサマリウム値はSm23.0%で
ある。これは、酸素含量を相殺するために規定さ
れている追加量と比較すると、有効量である。有
効サマリウム含量の範囲は従来技術において規定
されている範囲より著しく狭い。 有効ジルコニウム範囲は1.4〜2.0%に規定し、
好ましい値は1.5%に規定する。従つて、本発明
においては、従来技術の教示する値より著しく狭
いジルコニウム範囲に規定することができる。 また、鉄および銅の含量を最適にできることが
分かつた。鉄、銅およびジルコニウムの組成限界
は相互に関連していて、各元素は単一相組織の存
在に重大な影響を及ぼす。組織が単一2−17Sm
−Co相として維持できる場合には、鉄を2−
17Sm−Co系に添加すると残留磁化が増大するこ
とが知られている。最適鉄含量を越えている場合
には、合金は低い残留磁化を有するFeに富んだ
共折組織になる。銅含量は合金の保磁力または磁
気硬化を増大する作用をする。 銅はエージング温度からの冷却中に1−5Sm−
Co相網状組織中で濃度を高めかつ1−5Sm−Co
相網状組織内における2−17Sm−Co相領域の整
合核形成を高め、これにより格子歪および磁気硬
化または保磁力を生ずる(15)。 鉄含量は20.0〜25.0%、好ましくは22.0%に規
定し、かつ銅含量は3.0〜5.0%好ましくは4.6%に
規定する。また、鉄含量は従来技術の教示より狭
い範囲内に規定する。同様の事が銅含量に対して
も適用される。上述のように、コバルトは組成物
の残部を形成する。 本発明のSm2Co17合金は次のようにして製造す
るのが好ましい。溶融して流込んだ合金を粒径3
〜8mの粒子に粉砕することにより所望組成の合
金を生成する。次いで、フエロジルコニウムおよ
び母合金に類似する組成を有するサマリウムに富
んだ合金を少量添加し、混和して存在する痕跡量
の炭素および酸素の有害作用を本発明により相殺
する。混和粉末を12kOeの横方向磁界下でダイ内
に配置し、4218Kg/cm2(60kpsi)の圧力下に圧縮
成形する。この圧粉体(グリーンコンパクト)を
水素中で1150℃において30分間焼結する。次い
で、雰囲気をアルゴンに変え、この焼結体を4〜
5℃/分の速度で1205℃に加熱し、1205℃におい
て10分間保持し、次いで2℃/分の速度で1160℃
に冷却する。次いで、この試料を1140〜1160℃に
おいて2時間溶体化し、10℃/秒で1140〜800℃
に急冷し、800℃から常温に空冷する。次いで、
この試料を845±5℃に再加熱し、この温度に20
時間保持し、約2℃/分で845℃から約600℃に冷
却し、さらに約1℃/分で約600℃から410℃に冷
却し、410℃に10時間保持し、次いで常温に冷却
する。 上述の好ましい組成(重量%で、Sm 有効量
として23.0%、Fe 22.0%、Cu 4.6%、Zr 有効
量として1.5%、酸素 0.6%以下、炭素 0.1%以
下、Sm追加量 3.76%以下、Zr追加量 0.76%
以下、残部 コバルト)を有し、かつ上述のよう
にして製造される本発明のSm2Co17合金は次に示
す特性を有していた。
【表】 本発明の利点は上表から容易に認めることがで
きる。 また、上述の望ましい特性を低下することな
く、本発明の合金中のサマリウムをプラセオジム
で部分置換することができることが分かつた。所
要の2−17Sm−Co菱面体結晶組織を保持するた
めに、プラセオジム置換を原子基準で行う必要が
ある。すなわち、プラセオジムはサマリウムより
小さい原子量を有しているから、重量パーセント
基準において合金に必要なのは置換されるサマリ
ウムの重量パーセントより少量のプラセオジムで
ある。最適特性は標準合金中の有効サマリウムが
23.0%の場合に得られるのに対し、サマリウムと
プラセオジムとを組合わせて用いる場合には最適
特性は(Sm+Pr)の有効量が22.5%でSm20.0%
+Pr2.5%からなる場合に得られることが分かつ
た。さらに、酸素と結合することにより有効でな
くなる分量に関して存在させるプラセオジムの有
効量を計算する場合には、酸素プラセオジムの分
子量を考慮する必要があり、サマリウムの場合に
おける酸素含量の6.265倍の補正係数は、プラセ
ヤジム添加の場合には5.871に変える必要がある。 同時出願の明細書には、本発明組成物の高強度
2−17Sm−Co永久磁石の製造方法が記載されて
いる。特に重要なのは溶体化温度の選択であつ
て、この温度は特定の合金組成物においては液相
プラス固相変態温度より僅かに低い。液相プラス
固相変態温度は標準サマリウム合金よりプラセオ
ジム置換レベルに依存する分量だけ低くなるの
で、サマリウムをプラセオジムで部分置換する場
合には注意を払う必要がある。次の例はサマリウ
ムをプラセオジムで部分置換した場合を示す。有
効量である20.3%のSmおよび2.17%のPrを含有
する合金は、溶体化段階を1130〜1150℃の範囲で
行う点を除き、先に説明したと同様にして製造し
た。次の特性が得られたので、希土類元素として
サマリウムのみを含有する類似の合金の特性と比
較した。 下表に示されていない合金組成は、重量%で、
Zr有効量として 1.8%、酸素 0.44%、炭素
0.092%、Sm追加量 2.76%、Zr追加量 0.70%
である。
【表】 上述の例において、サマリウム原子量150.35お
よびプラセオジム原子量140.91に基いて計算する
と、追加Pr(%)2.17は有効Sm(%)2.32に相当
し、プラセオジウムによる部分置換前の有効Sm
(%)は20.3+2.32=22.62である。従つて、サマ
リウムの(2.32/22.62)×100≒10.3重量%がプラ
セニオジムによつて部分置換されていることにな
る。 また、他の、AまたはA族の遷移元素で本発
明の合金中のジルコニウムを全部または部分的に
置換することができることが分つた。Aまたは
A族の遷移元素の作用は2−17Sm−Co六面体
単位セルのc/a比を減少することであるから、
他の元素によるジルコニウムの置換は原子基準で
行う必要がある。さらに炭素と組み合せられるこ
とによつて無効になる分量に関して存在する遷移
金属の有効量を計算する場合には、遷移金属炭化
物の分子量を考慮に入れる必要があり、従つて合
金の炭素含量の7.595倍というジルコニウムの場
合の補正係数を調整する必要がある。例えば、ハ
フニウムの場合には補正係数は合金の炭素含量の
14.862倍である。同時出願の明細書には、高強度
2−17Sm−Co永久磁石の製造方法が記載されて
おり、ここにはエージング温度がジルコニウム含
量に決定的に依存していることが記載されてい
る。他のAまたはVA族の遷移元素で本発明の合
金中のジルコニウムを置換する場合には、最適エ
ージング温度および時間が相違することがある。
次の例は本発明合金中のジルコニウムをハフニウ
ムで置換した場合を示す。有効量であるジルコニ
ウムを有効量であるハフニウムによつて置換する
点を除き、標準合金について先に説明したと同様
にして合金を製造した。有効量に到達するのに必
要なハフニウム追加量を計算するに際しては、合
金の炭素含量に係数14.862を掛ける。固溶体温度
から常温まで冷却した後に、合金を845±5℃の
エージング温度まで再加熱しかつこの温度に24時
間保持する点を除き、標準合金について先に説明
したと同様にして合金を処理する。 次表に有効量であるハフニウムでジルコニウム
を置換した場合を示す。 下表に示されていない合金組成は、重量%で、
Sm 有効量として23.0%、Fe 22.0%、Cu 4.6
%、酸素 0.6%以下、Sm追加量 3.76%以下、
残部コバルトである。
【表】 (1) 上表に示す結果は平行に配列した磁石に関す
るものである。横切るように配列した同一磁石
に関する残留磁化(Br)は約1.0kG高く、すな
わち11.6〜11.9kGであつた。 本発明合金において、ジルコニウムをハフニウ
ムで置換した合金は次の組成(重量%)をする: Sm 有効量として22.5〜23.5%、 Fe 20.0〜25.0%、 Cu 3.0〜5.0%、 Hf 有効量として2.7〜4.0% Sm追加量 合金の酸素含量の4〜9倍 残部 コバルト並びに酸素および炭素を包含す
る不可避不純物 従つて本発明はまた鉄、銅およびジルコニウム
または類似のAまたはVA族の遷移金属を含有す
るSm2Co17合金永久磁石を提供し、前記合金は、
このプロセスのエージング段階の後で合金結晶組
織が1−5Sm−Co相の連続網状組織を含有する
単一相2−17Sm−Co菱面体構造から構成される
ような、酸素と結合したサマリウムのほかの有効
量のサマリウム、プロセスの固溶体熱処理段階中
に2−17Sm−Co結晶格子を変形して均一な単一
相固溶体中への前記合金の全成分の溶解を容易に
するような、炭素と結合したジルコニウムのほか
の有効量のジルコニウム、前記合金の残留磁化を
最大にできかつプロセスの固溶体熱処理段階中に
単一相2−17Sm−Co均一固溶体を維持できるで
きる限り多量の鉄、エージング温度からの冷却段
階中に1−5Sm−Co相網状組織中の2−17Sm−
Coの整合核形成を高めて格子歪および保磁力を
生じさせるような分量の銅を含有しており、ジル
コニウムおよび銅の両者のレベルは鉄レベルを最
適にすることができ、かつ固溶体熱処理段階にお
いて均一な固溶体を維持できるように制御する必
要がある。 組成物の最適化は全合金元素を先ず均一なな固
溶体中に入れるという必要条件に基づいて行う必
要がある。Fe,CuおよびZrの組成変化の研究に
おいて、最適有効サマリウム含量は23±0.5%で
一定であることが分かつた。しかし、有効サマリ
ウム含量はプラセオジムで部分置換できることが
分り、さらに最適特性を得るにはSm単独より僅
かに少量の(Sm+Pr)が必要であることが観察
された。 参考文献 1 ウオーレス・ダブリユー・イー・,「希土類
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z合金の金相学的挙動」ジヤーナル・オブ・ア
プライド・フイジクス(J.Appl.Phys.)55(6)、
1984年3月15日。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 永久磁石として使用するのに適当なSm2Co17
    合金において、 次の組成(重量%): Sm 有効量として22.5〜23.5% Fe 20.0〜25.0% Cu 3.0〜5.0% Zr 有効量として1.4〜2.0% Sm追加量 合金の酸素含量の4〜9倍 Zr追加量 合金の炭素含量の5〜10倍 残部 コバルト並びに酸素および炭素を包含す
    る不可避不純物 を有し、かつ2−17Sm−Co菱面体相のセルとこ
    れを取囲む1−5Sm−Co六方体相の連続網状組
    織とから成る結晶組織を有することを特徴とする
    永久磁石として使用するのに適当なSm2Co17
    金。 2 Sm追加量が合金の酸素含量の6.265倍である
    特許請求の範囲第1項記載の合金。 3 合金の酸素含量が0.6重量%以下である特許
    請求の範囲第1項または第2項記載の合金。 4 Zr追加量が合金の炭素含量の7.595倍である
    特許請求の範囲第1項記載の合金。 5 合金の炭素含量が0.1重量%以下である特許
    請求の範囲第1項または第2項記載の合金。 6 次の組成(重量%):Sm有効量として23.0
    %、Fe22%、Cu4.6%、Zr有効量として1.5%、
    Sm追加量 前記の量、Zr追加量 前記の量、残
    部 コバルト並びに酸素および炭素を含有する不
    可避不純物を含有する特許請求の範囲第1項記載
    の合金。 7 Sm追加量が合金の酸素含量の6.265倍である
    特許請求の範囲第6項記載の合金。 8 合金の酸素含量が0.6重量%以下である特許
    請求の範囲第6項または第7項記載の合金。 9 Zr追加量が合金の炭素含量の7.595倍である
    特許請求の範囲第6項記載の合金。 10 合金の炭素含量が0.1重量%以下である特
    許請求の範囲第6項または第9項記載の合金。 11 永久磁石として使用するのに適当な
    Sm2Co17合金において、 次の組成(重量%): Sm 有効量として22.5〜23.5% Fe 20.0〜25.0% Cu 3.0〜5.0% Zr 有効量として1.4〜2.0% Sm追加量 合金の酸素含量の4〜9倍 Zr追加量 合金の炭素含量の5〜10倍 残部 コバルト並びに酸素および炭素を包含す
    る不可避不純物 Sm有効量とSm追加量との合計がPrによつて
    10.3重量%まで部分置換されている を有し、かつ2−17Sm−Co菱面体相のセルとこ
    れを取囲む1−5Sm−Co六方体相の連続網状組
    織とから成る結晶組織を有することを特徴とする
    永久磁石として使用するのに適当なSm2Co17
    金。 12 永久磁石として使用するのに適当な
    Sm2Co17合金において、 次の組成(重量%): Sm 有効量として22.5〜23.5% Fe 20.0〜25.0% Cu 3.0〜5.0% Hf 有効量として2.7〜4.0% Sm追加量 合金の酸素含量の4〜9倍 Hf追加量 合金の炭素含量の10〜20倍 残部 コバルト並びに酸素および炭素を包含す
    る不可避不純物 を有し、かつ2−17Sm−Co菱面体相のセルとこ
    れを取囲む1−5Sm−Co六方体相の連続網状組
    織とから成る結晶組織を有することを特徴とする
    永久磁石として使用するのに適当なSm2Co17
    金。
JP60026118A 1984-02-13 1985-02-13 永久磁石として使用するのに適当なSm↓2Co↓1↓7合金 Granted JPS60211032A (ja)

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