JPH0247294A - スポット溶接性に優れた亜鉛めっき鋼板の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、スポット溶接性に優れた亜鉛めっき鋼板の製
造方法に関するものである。

［従来の技術］ 亜鉛めっき鋼板の溶接性を向上させる方法としては、例
えば、特開昭５５−１１０７８３号、特開昭６０−８３
３９４号公報のごとくめっき鋼板表面にＡ　Ｒ２０ｓ等
の酸化物皮膜を生成せしめ、該酸化物の高融点、高電気
抵抗を利用し、溶接性を向上させるとともに電極チップ
とめっき金属との接触を妨げ、チップの溶損を防止して
寿命延長をはかることが開示されている。

又特開昭５９−１０４４８３号公報のごと（、めっき鋼
板の表面に加熱処理により、ＺｎＯ／Ｚｎ比を０．１〜
０．７０にした酸化膜を生成させ同様に溶接性等を向上
させることが開示されている。

しかしながら、このような方法においても、未だ工業規
模では満足すべき結果が得られ難く、めっき鋼板におけ
る溶接性の向上が強く要求されている。

［発明が解決しようとする課題］ 本発明はスポット溶接性に優れ、チップの耐久性を向上
せしめる亜鉛めっき鋼板の製造方法を提供するものであ
る。

［課題を解決するための手段］ 本発明の対象とする亜鉛めっき鋼板とは、溶融めっき法
、電気めっき法、蒸着めっき法、溶射法など各種の製造
方法によって製造された亜鉛めっき鋼板である。

めっき組成としては、Ｚｎの他、ＺｎとＦｅ。

ＺｎとＮ１、ＺｎとＡｇ５Ｚｎ　＆Ｍｎなどｚｎを主成
分として、耐蝕性など諸機能の向上のため１種ないし２
種以上の合金元素および不純物元素を含み、また、Ｓｉ
Ｏ２、Ａｇ２Ｏ３などのセラミックス微粒子、Ｔ　ｉＯ
２などの酸化物、有機高分子をめっき層中に分散させた
ものがあり、めっき層の厚み方向で単一組成のもの、連
続的あるいは層状に組成が変化するものがある。

さらに多層めっき鋼板では、ＦｅやＮｊを主成分とし、
Ｚｎを全く含有しないかもしくは一部含有し、Ｐなど各
種合金元素を含む層を有するものがある。例えば、溶融
亜鉛めっき、鉄−亜鉛合金化溶融亜鉛めっき、亜鉛を主
とするアルミニウム、鉄などの合金溶融亜鉛めっき、め
っき届所面方向で下層が合金化されている合金化溶融亜
鉛めっき（一般にハーフアロイと称する）、片面鉄−亜
鉛合金化溶融亜鉛めっき層、多面溶融亜鉛めっき層から
なるめっき、これらのめっき層上に電気めっき、蒸着め
っき等により亜鉛、鉄、ニッケルを主成分とする金属が
めっきされているもの、あるいは、電気亜鉛めっき、亜
鉛、ニッケル、クロム等合金電気めっき等、更に単一合
金層又は多層合金電気めっきなど各種のめっきがある。

本発明の特徴とするところは、該亜鉛めっき鋼板を酸化
剤を含有する水溶液中で陽極処理することにより、表層
にＺｎＯを主体とする酸化物層を、亜鉛の量にして０．
０３ｇ／ｍ２〜３．Ｏｇ／ｍ２形成せしめることを特徴
とするスポット溶接性に優れた亜鉛めっき鋼板の製造方
法にある。

めっき鋼板をスポット溶接により接合しようとすると、
溶接時の発熱によりめっき層が溶融状態となり、チップ
組成の銅とめっき金属とが選択的に反応し、硬く脆い合
金層を形成して、チップが損耗し、電極チップの寿命を
短命にすることになる。

しかしながら、電極チップとめっき層との間に亜鉛の酸
化物層が存在すると、この層は、銅めっき金属の選択的
合金化を防止する作用があり、電極チップの損耗を遅延
させる。

この理由は、数層によりチップとめっき金属との接触が
断たれ、合金層の生成による溶損を防止するとともに、
さらに溶融状態のめっき金属が鋼板の鉄と合金化され、
主として鉄を含有する合金となり、これが電極チップの
先端に付若し、堆積してチップの保護金属膜となり、溶
接を継続しても保護金属膜の厚み、形状には大きな変化
がなく、常時良好な溶接ができ、かつチップの損傷も・
防止できるためと考えられる。

この保護金属の組成は、めっき金属と地鉄との合金を主
体とするもので、平均濃度としてＦｅ：２０〜６０％、
Ｚｎ：４８〜８０％程度の場合が多いが、一般にＦｅ濃
度の高い方が好ましい。

また、めっき金属の成分、もしくはＭｎ、Ｓなどの鋼板
成分、Ｏｒなどの化成処理等表面処理生成物の成分、お
よびＣｕなど電極チップの成分を含むことがある。

以上の如く、スポット溶接性を改善するには亜鉛の酸化
物層を鋼板表面に形成せしめればよい。

本発明者らは、亜鉛めっき鋼板の表面に該酸化物層を形
成せしめるには、ただ単に酸化剤を含んだ水溶液中に浸
漬するだけでは不十分であり、電解によりめっき層をわ
ずかに溶解させることが有効であることを見出した。

すなわち、めっき鋼板を陽極として電解し、めっき層表
面をいくらか溶解して化学的に活性な金属表面を露出せ
しめることにより、酸化剤による酸化作用を高めること
ができ、容易に酸化物層を形成せしめることができる。

酸化剤には、オゾン、過酸化物、化マンガン酸とその塩
類、重クロム酸塩、次亜塩素酸とその塩類、亜塩素酸と
その塩類、塩素酸とその塩類、次亜臭素酸とその塩類、
臭素酸とその塩類、次亜ヨウ素酸とその塩類、ヨウ素酸
とその塩類、硝酸とその塩類等がある。

過酸化物とは、例えば、過酸化カリウム、過酸化水素、
過酸化ナトリウム、過酸化水素ナトリウム、過酸化バリ
ウム、過酸化マグネシウム等をいい、これらはいずれも
酸性水溶液中で過酸化水素を発生して強い酸化作用を持
つ。

本発明法の酸化剤としては、これらの物質の１種または
２種以上を添加して用いることができる。

また、酸化作用を高めるために酸と併用することもでき
る。

本発明法では、これらの酸化剤を含む水溶液中で鋼板を
陽極として電解を行なう。この方法により、めっき層最
表面がわずかに溶解して、化学的に活性な金属表面が露
出し、この面に酸化剤が作用して容易に酸化物層が形成
される。

酸化剤の中では、浴の安定性、廃液処理、作業の安全性
を考慮すると、硝酸もしくは硝酸塩が最も好ましい。

本発明法でいうＺｎＯを主体とする酸化物とは、Ｚ　ｎ
　Ｏ１２ｎ　Ｆ　ｅ２ｏ４．Ｚ　ｎ　（ＯＨ）　２など
を含有するもので、上層めっき組成金属の酸化物、水酸
化物を含んでいてもよい。また、Ａ、９等の不純物を含
んでいてもかまわない。

該酸化物層の付着量は、亜鉛の量にして０．０３ｇ／ｒ
ｄ未満では溶接性を向上させる効果がないため、この値
を下限とし、また３、０ｇ／ｒｆを超えると化成処理性
が劣化するため、この値を上限とする。

しかして酸化剤の含有量としては、上記のごとく、亜鉛
量にして０，０３〜３．０　ｆ／ｄの酸化物を付着する
ので、この酸化物生成量に見合う酸化剤を含有させれば
よく、必然的に定まるものである。

［実　施　例］ 本発明の実施例を比較例とともに第１表に挙げる。

第１表に示すごとく、本発明法によれば、電極チップの
寿命が比較例に比して格段に向上していることがわかる
。

注１；めっき鋼板の種類は、ＡＳ；溶融鉄−亜鉛合金化
めっき鋼板（溶融亜鉛めっき後、加熱処理し、鉄分７〜
１３％、残部亜鉛とする）、ＥＧ：ｔ４；気亜鉛めっき
鋼板、ｚＬ：亜鉛−ニッケル合金電気めっき鋼板、ＥＬ
：複層鉄−亜鉛合金電気めっき鋼板（下層；亜鉛８５％
−鉄Ｉ５％、上層；亜鉛！５％−鉄８５％）、ＡＥ：上
記ＡＳに上記ＥＬの上層をめっきしたもの）である。鋼
板はいずれも０．８龍の普通鋼。

注２＝溶接条件は下記による。

１）加　圧　カニ　２５０ｋｇ ２）初期加圧時間：　４０１１ｚ ３）通電時間：　１２１１ｚ ４）保持時間：５Ｈｚ ５）溶接電流：］、１ｋＡ ６）チップ先端径＝５．０φ（円錐台頭型）７）電極寿
命終点判定：溶接電流の８５９６でのナゲツト径が３，
６市を確保できる打点数８）電極材質：Ｃｕ−Ｃｒ（一
般に用いられているもの） 溶接は、めっき鋼板の片面を上、他面を下にして２枚重
ね合わせて連続打点数をとった。

注３二酸化物量の測定は、５％沃素メタノール溶液によ
りめっき層を溶解し、抽出残渣を混合融剤（硼酸１、炭
酸ナトリウム３）で融解した後、塩酸で溶液化して亜鉛
の量をＩＣＰ（赤外分光法）で測定した。

注４：化成処理性の判定は、日本バー力ライジング社製
Ｂｔ３０８０を用いて、標準条件で化成処理を施し、表
面結晶状態を観察し、スケのないものを合格とした。表
中でＯ印が合格であり、Ｘ印はスケのあったものである
。

［発明の効果コ かくすることにより、スポット溶接において、連続打点
数を増加し、それだけチップを取り替えることなく長時
面溶接ができ、チップの耐久性を向上することができる
。

又溶接による生産性を向上させることができ、かつ適性
電流範囲も従来材と同レベルであり、溶接性も良好であ
る等の優れた効果が得られる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、亜鉛めっき鋼板を酸化剤を含有する水溶液中で陽極
   処理することにより、表層にＺｎＯを主体とする酸化物
   層を、亜鉛の量にして０．０３ｇ／ｍ＾２〜３．０ｇ／
   ｍ＾２形成せしめることを特徴とするスポット溶接性に
   優れた亜鉛めっき鋼板の製造方法。 ２、第１項において、酸化剤の種類が硝酸または、硝酸
   塩であることを特徴とするスポット溶接性に優れた亜鉛
   めっき鋼板の製造方法。